駆け足での自転車郡上八幡散策 <岐阜旅その3>

観光地(Tourist spot)
郡上八幡-1

PENTAX K-7+PENTAX DA DA 16-45mm f4



 関市をあとにして、郡上八幡へとやって来た。
 水の町、郡上おどりの町としてよく知られているこの町を訪れるのを、前からずっと楽しみにしていた。
 しかしながら、持ち時間は正味2時間弱。長良川鉄道の本数の少なさに、旅のスケジュールはタイトにならざるを得ず、一本逃すと致命的なことになってしまうので、そんなことになってしまった。
 2時間で郡上八幡の町と郡上城を見て回るというのは、かなり無謀なことなのだけど、ここで登場したのがレンタサイクルだった。ちょうど駅チャリと銘打った試みが始まったところだったので、それを利用することにした。一回1,000円というのは、2時間程度の利用では割高だ。一日1,000円ならまずまずだから、3時間まで500円とかのコース設定も欲しいところだ。
 とにかくそんなわけで、やや気持ちが焦りながらの郡上八幡自転車散策ということになった。写真の枚数が少し多いけど、一回完結で終わらせることにする。ここでもやや駆け足での紹介となる。

郡上八幡-2

 自転車は歩きほどじっくり見て回れないという欠点がある一方、多少観光エリアから外れた場所にもササッと行ける利点がある。
 観光エリアは大変な賑わいを見せていたけど、少し外れると人影もまばらとなり、普段着の郡上八幡を目にすることができる。本当なら、こういう町並みをゆったり歩いてみたかった。

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 観光地の日常風景。お土産街よりもこういう風景が好きだ。

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 郡上八幡城の城下町として発展した郡上は、奥美濃の小京都とも呼ばれ、しっとりとした趣のある町だ。格子作りの家も残っている。
 有名なのは、やはりなんといっても郡上おどりだ。江戸時代に始まった盆踊りで、日本三大盆踊りの一つとされている。
 7月中旬から9月上旬まで30日以上続き、13日から16日は夕方から明け方まで夜通し踊られる(盂蘭盆会)。踊り手は全国各地から訪れ、4日間だけでも25万人を超える。小さな町の夏は、町を挙げて踊り一色となるのだった。

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 町のあちこちに、当たり前のような顔をして丸ポストが立っている。

郡上八幡-6

 火事防止のために、城主が町に水路を作ることを命じたことから、郡上八幡は水の町となった。元々豊富な水に恵まれていた土地で、川から水を引き入れて、町中に水路を巡らせた。今でもそれは変わっていない。
 水は町の血液のようなもので、きれいな水が流れる町は、人を呼び寄せる力がある。水は人間も含めて、命の源でもある。

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 観光スポットの一つ、宗祇水(そうぎすい)のある石畳の小径。

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 人気の場所ということで、人がぞろぞろ歩いている。郡上八幡は、想像していたよりも人気のある観光地だった。

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 なかなかの賑わいだ。
 別名、白雲水と呼ばれるこのわき水は、日本名水百選の第一号に指定されたことで、よく知られるようになった。
 それで体裁を整えないといけないと思ったのだろう、近代的な神社な手水舎みたいなことになってしまっている。人気観光地の宿命みたいなものを見た気がした。

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 川沿いの家並み。増水に備えてだろう、かなり高いところに居を構えている。それで、各家庭とも階段があって、川辺に降りていけるようになっている。

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 川にかかる朱塗りの橋。特に歴史的な橋とかではなさそうだ。
 遠く中央に郡上八幡城が見えている。郡上の町はわりと広くて、駅から歩いて散策するにはちょっと距離がある。

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 時間もあまりないということで、とりあえず郡上八幡城を目指すことにした。

郡上八幡-13

 郡上八幡城のビューポイント。橋の上で団子を食べるカップル。
 この写真を見ても分かるように、城はけっこうな山の上にある。麓からは自転車は役に立たないどころか邪魔でしかない。空き地に自転車を置いて、そこからは歩いての山登りとなった。

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 つづら折りの坂道は、かなりの急勾配だ。途中で弱音を吐く人の声をたくさん聞いた。15分か、20分くらいかかっただろうか。秋なのに汗をかいた。

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 道の途中でポツリと座っている子がいて、ちょっと気になった。親からはぐれたというふうでもなく、何かを見ていた。帰りにもまだいた。

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 おお、そうそう、これだ、これだ、テレビや写真でよく見たやつ。
 ちびっこは元気に階段を駆け上がっていった。

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 郡上八幡城の超定番カット。現地に行ってみてその理由が分かった。ロケーション的にここくらいしか撮る場所がなくて、ここが一番絵になる角度だから、必然的にこのカットになってしまうのだった。
 それでも、この場所から自分も写真を撮れて満足した。

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 郡上の町並み。盆地に低い家がびっしり詰め込まれている。

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 太鼓演奏のイベントが開催されていた。寸劇みたいなものもあった。たぶん、郡上八幡の歴史に関係があるものだと思う。

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 天守自体は、昭和8年(1933年)に建てられた模擬天守なので、特に感慨はない。詳しい資料が残っていなかったらしく、大垣城を参考にして建てられている。ただ、木造で築城された模擬天守としては一番古いものということで、多少ありがたみはある。だいぶ年季も入って、床板も踏むとぎしぎし音が鳴る。
 日本の城100選からは漏れた。
 1559年、信長の家臣だった遠藤盛数が、郡上を支配する東(とう)氏の赤谷山城を攻略するために築いた砦が元になっている。
 東氏を滅ぼしたのち、城郭が築かれた。
 天守などが建造されたのは、秀吉の時代で、稲葉一徹の二男・貞通が入城してからのことだ。
 その後、紆余曲折を経て、明治を迎えたとき、石垣を除いて城は取り壊された。

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 天守閣最上階からの眺め。山と川に囲まれた盆地地形がよく分かる。

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 山の麓に、山内一豊とまつの像が建っている。
 NHK大河ドラマで、まつの名前はすっかり有名になったけど、この頃はあまり知られていなかったのだろう、妻の像となっている。
 まつといえば、愛知県海部郡(今はあま市)出身と思っていたけど、調べてみると諸説あって、はっきりしていないようだ。篠原一計の子だとか、近江の若宮友興の子だとか、いろいろあって、その中の一つとして、郡上八幡城初代城主遠藤盛数の娘という説があるらしい。それで、ここに像が建っている。利家はこの地にゆかりはないと思う。

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 時間に余裕があれば、帰り道も写真を撮りながら行こうと思っていたけど、電車の時間に遅れそうになって、急いで自転車を漕いで戻ることになった。
 あまりに駆け足で心残りもありつつ、これもまた縁であり、旅というものだ。いつか再訪できる日が来ることを願い、この日最後の目的地である美濃市に向かった。
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コメント
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    2010/12/06 00:07
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