
PENTAX K-7+PENTAX DA DA 16-45mm f4
ネットで紅葉情報を調べているとき、たまたま尾張旭にある「どうだん亭」の存在を知った。
古い民家を移築したもので、11月13日から21日(日)までの期間限定公開ということで、早速行ってきた。
場所は少し分かりづらいかもしれない。名古屋方面から行く場合に一番分かりやすいのは、瀬戸街道の大森交差点から東に進んで、大森霞ヶ丘交差点を左折。瀬戸電の踏切を渡って、坂道をくねくね登っていった先の左手にある。近くまで行けば、駐車場の係りの人が誘導してるし、訪問客が歩いているから分かるはずだ。
時間は10時から4時までで、入るのは無料。土日はけっこう混むと思う。
江戸中期の1723年に岐阜県の飛騨市(吉城郡坂下町)に建てられた合掌造りの家で、昭和17年にこの地に移築された(そのときは今よりも西で、昭和42年に現在地に移されている)。
尾張旭が譲り受けて、一般も利用できる教育施設として使われている(有料)。10年ほど前から、春とひな祭りと秋に一般公開が行われているそうだ。今までまったく知らなかった。
どうだん亭の名前は、庭に植えられたドウダンツツジから来ている。春の公開はドウダンツツジの花が咲くのに合わせて行われている。秋はドウダンツツジの葉が赤く色づく頃だ。

庭園には入れないのが少し残念な気もするけど、見物するにはその方がいい。
贅沢な眺めを堪能して、ゆったりした時間が流れる。

差し込んでぐるぐる回す鍵。うちの田舎が最後までこの鍵だったから、見ると懐かしく思い出される。

かなり改築されているようで、どの程度原形を保っているのかは分からないのだけど、廊下もなかなかいい感じだ。踏むとみしみし音がする。

和の建物が生み出す光と影は優しい。日本人の心の深い部分を揺さぶる。

かなり古そうな人形だ。お宝の匂いがする。
ひな祭りのときの一般公開では、古いひな人形を展示して見せてくれるそうだ。

囲炉裏も残っている。

応接間は、洋風な感じだ。
全体的にそれほど豪華というわけではなく、むしろ質素な印象を受ける。金持ちが金に任せて建てさせた家といったものではないようだ。

モミジもかなり色づいていた。一部まだ緑も残っているものの、見頃といっていい。

落ち葉の風情。

色づく葉のグラデーション。

コケとモミジの落ち葉。
斜光が作る風景。

石畳と落ち葉。ここも斜光。

裏庭へ続く道。
ここのモミジは色づきが遅れている。

ドウダンツツジは、満天星躑躅という字を当てることがある。
白い満点の星にたとえたのだろう。ドウダンツツジが咲く4月に、また訪れようと思った。