
PENTAX K-7+PENTAX DA DA 16-45mm f4 / 55-300mm f4-5.8
中川運河にデジタル掛け軸を見にいった日は、雨だった。運河風景に被写体としての可能性を感じつつも、雨降りではどうにもならず、あの日はあきらめるしかなかった。そのとき、もう一度夕焼けの時間に訪れたいと思った。その機会が思いのほか早く訪れた。
この日はよく晴れていて、夕焼けも期待できそうだった。前回は上前津駅から小栗橋まで歩いていったコースを、今回は自転車で辿った。雨の中を歩いて1時間以上かかった距離も、自転車ならほんの15分だ。自転車って便利やわぁ、とあらためて思うのだった。

中川運河の出発は、松重閘門からだ。
しかし、やはり閘門よりも隣のホテル・ラブの方が存在感がある。昼間は看板が光っていないから夜に比べるとおとなしいものの、がたいのデカさで閘門を圧倒している。
近くに行って様子を見てみたら、東海地区最大規模の部屋数をうたっていた。閘門ビューの部屋は料金が割高とかいうことはないと思うけど。

前回は見なかった真下から撮ってみる。
一度くらい稼働しているところも見てみたかったけど、最後に使用されたのが昭和51年では、可能性は低かった。その頃見たとしても、ちっとも面白いとは思わなかっただろうし。

西側の門の下は、ちょっとした公園になっている。2013年に、より本格的な親水公園として再整備するそうだ。
年に一度くらい、デモンストレーションで動かしてみるというのはどうだろう。それなりに見物客が訪れるんじゃないだろうか。

少し西へ進むと、名鉄、東海道本線、東海道新幹線の橋梁が並んでいるポイントがある。
2分とたたずに何かしらの列車が通過するから、列車を撮るにはいい場所だ。ちょっと人通りと車通りがが多くて、目の前が交差点ということで、人目が気になるのが難点ではある。

新幹線も通るし、なかなか楽しい。
ただ、障害物が多すぎるから、それがちょっと残念だ。

運河風景としては、期待したほど撮りどころはなかった。風情のある建物もほとんどなく、映り込みが面白いところも見つけられなかった。
昔はヘドロのどぶ川だったそうだけど、今はそれほどひどくはない。堀川よりきれいに見える。

前時代の遺物と新しい時代の対比。
日本にはスラム街のような場所がないことは救いと言える。

小栗橋へとやって来た。
デジタル掛け軸を照射していたのが、見えている岡谷倉庫だ。
当然のことながら、何事もなかったかのような日常風景に戻っていた。

運河沿いを少し南下してみることにした。
長良橋を越えて篠原橋まで行ったところで引き返した。進んでも見所を見いだせなかった。
そのままずっと南へ向かうと、名古屋港水族館の西から名古屋港にそそいでいる。

小栗橋まで戻って、ここで夕焼けを撮ることにする。

中川運河キャナルアートを紹介するサイトに、こんな感じの夕焼け風景の写真が使われていた。これを撮りたくて行ったのだった。この一枚でもう満足だった。充分収穫はあった。

中川運河沿いを北上して帰ることにする。

何かの鳥が飛んで慌てて撮ったけど、正体は分からなかった。

名古屋駅の南で、中川運河は四角いたまりになって、行き止まりとなる。
昔はここが船溜まりだったんだろうか。

ここらは工場・倉庫街で、見慣れないものも数々ある。この大きな車輪みたいなものは何だろう。

高架下に絵のプリントがずっと並べて貼られている。味気ないコンクリートのむき出しよりずっといい。

名古屋駅の南エリア。
自分が名古屋駅の駅前を自転車に乗って移動している姿など、一年前の私は想像しなかった。慣れてしまえば何でもない。一番人通りが多いところでも普通に自転車を漕いでいる。

このときはまだ名古屋駅のイルミネーションは始まっていなかった。少し前に始まったから、また近いうちに撮りにいこう。
しかし、今年はずっと続いていた壁面のイルミネーションがない。名古屋もとうとうそこまでお金がなくなったのかと驚いたけど、何か工事の関係でバス停が駅前に移動して、その妨げになるからとかなんとかいうのが理由らしい。本当だろうか。当面中止といっているから、実際お金がなくなったのかもしれない。毎年楽しみにしていた人も多いだろうに。
紅葉が終われば、季節はいよいよ秋から冬だ。