
PENTAX K10D+TAMRON 28-75mm f2.8
せともの祭の最後に、普段の自分のスタイルに戻って、町並みや人がいる風景を撮った。瀬戸の町やアーケードはこれまでも何度か撮っている。けど、この日は多くの人が歩いていて、普段とはまったく違う顔だった。だから、同じ場所を撮っても、いつとは別の写真になった。それがとても新鮮だった。
アーケードの中に、動物をかたどった瀬戸焼の置物が飾られている。これまで気づかなかった。間隔を開けながら何体も並んでいた。昔からいたのだろうか。

アーケードの中も、いつもの姿を知っていると信じられないくらい大勢の人が歩いていた。
昔は日常的にこんな風景だったのだろうけど、その頃の様子は見ていないから知らない。私が子供の頃は、今よりもう少し活気があったはずだけど、それにしてもすでに古びた商店街という印象だった。
祭りの数日間で、どれくらいお金を使ってくれるのだろうか。私は自販機のジュースでしか貢献していない。
瀬戸物の安売りといっても、ちょっといいものは数千円するし、全体的に見てもそんなに安いとは思えない。飲食店の関係者がまとめ買いしていくというパターンが多いそうだ。

屋根神様と、歓談中の地元のおじさんたち。
お祭りのヒトコマらしい光景だ。

とても昭和っぽいパチンコ屋さん。現在も営業を続けている。
満員御礼というのは、ちょっと怪しい。

やっているのかやっていないのか。たぶん、もう閉店しているのだろう。
レストランクラブとあるから、昼間はレストランで、夜はクラブになっていたのだろうか。
それとも、クラブという名前のレストランなのか。

ロマン中央劇場は、すでに閉鎖されてしまった。
昔は瀬戸にもたくさんの映画館があった。特に多かったのは、昭和30年代だろう。映画の黄金時代だ。
私が子供の頃も、まだ何軒か残っていた気がする。

アーケードを出たところ。
理髪店の前で、陶器とは関係のない品々がシートの上に並べられていた。ここだけフリマが行われていたらしい。理髪店の人がやっていたのか、場所を提供していただけなのか。
たぶん、出店するには規制があって、誰でも彼でも店を出せるわけではないと思うのだけど。

宮前地下街のあたりも、人がたくさんいた。

歩道橋の上から下を撮る。
銀座通商店街の入り口のすぐ横は、深川神社参道の入り口になっている。

いつもは静かな深川神社参道も、両脇に露天が並び、人の数もすごいことになっていた。
道沿いの店は、あまり恩恵を受けていないようだった。ここも普段はシャッター通りになっている。

せっかくだから深川神社にも寄って、挨拶だけしておくことにした。
おかげでいいシーンに出会えた。

せともの祭は、外国人にはあまり知られていないようで、ちらほら見かけるくらいだった。アジア系の人も少ない。
上の写真のピンクの着物は外国の人だった。たぶん、アメリカ人だ。

人混みに少し疲れて、人がいない方へとやって来た。

すごい店を見つけた。昭和50年代の釣り道具屋さんそのもので、子供の頃行っていたのとほとんど何も変わっていないような店だ。そっくり昭和50年代に移しても、何の違和感もない。
ここは初めて知った。できれば店の中も撮らせてほしい。

この日は、思いがけないところでも観光客を見た。こっちまでは入ってこないだろうというところも人が歩いていた。
若い女の子二人組は、窯垣の小径でも歩いてきたのだろうか。

末広商店街のアーケードを抜けたところ。ここから先はまだ歩いたことがない。この日もここで引き返した。住宅街になっていくのだろうけど、機会があれば歩いてみたい。

煙突があると、それだけで風景は昭和っぽくなる。
私のせともの祭は、これで終わりとなった。たくさん写真も撮ったし、たっぷり堪能した。
また来年となるかどうかは、今のところ分からない。2週間後に、来る福招き猫まつりというのがある。まだ新しい祭りと思っていたら、今年で15回目になった。一度見てみたいとは思っているけど、行こうかどうしようか。猫のメイクをした人が町中をたくさん歩いているらしいから、それを撮るだけでも楽しそうではある。
瀬戸再訪は意外と近そうだ。