
PENTAX K10D+smc Takumar 50mm f1.4
今日のサンデー料理は、予定通りデンマーク料理を試みてみた。ワールドカップで対戦するというのも何かの縁で、その縁をきっかけに少しでもお近づきになれたら、それはとても良いことだ。
先週のオランダもそうだったけど、デンマークなんて国はこちらから歩み寄っていかないと向こうからは近づいてきてくれない。少しでも興味を持てば、その後は自然と情報や知識も入ってくる。何事においても、まずは興味を持つことから始めなければ何も始まらない。
というわけで、デンマーク料理なのだけど、これまたなかなかに手強い相手だった。ヨーロッパの料理というのは、どうも特徴が掴みづらい。はっきり自分たちのスタイルを持っているイタリア、フランス、スペインなどはむしろ例外で、ドイツやイギリスでさえ特徴はあるようでない。
デンマーク料理を一言で言うとどういう料理かといえば、一言では説明できないというのが実際のところではないだろうか。言葉を費やせば分かってもらえるかといえばそうでもなく、ヨーロッパの北の方の国らしいといえばそうかもしれない。
主食はやはりジャガイモだそうだ。といってもオランダほどジャガイモづくしというわけではなく、若い世代はジャガイモよりもパンをよく食べているらしい。老デンマーク人は、最近の若いもんはパンばっかり食いよって、ジャガイモを食え、ジャガイモを、と言ってるんだとか。
オープンサンドイッチのスタイルが主流で、パンの上に肉やら野菜やらエビやらを乗せたものがよく食べられているそうだ。
肉は豚肉をよく食べるらしい。フリカデッラという豚のミートボールもデンマークを代表する料理の一つなんだとか。
あとは海に面しているということで、魚介類もあり、ヨーロッパ特有のニシンの酢漬けとか、酪農も盛んなのでチーズとか、そのあたりがデンマーク料理の特色ということになりそうだ。
そんな予備知識を得たところで作ったのが今日の3品だった。
まずは左手前の肉団子風のものから。
肉団子に見えるけど、豚肉ではなくマグロを使っている。豚肉はスープに使ったから、ここはマグロにしておいた。ちょうどマグロが余っていたということもあって。
マグロを刻んで、刻みタマネギ、卵、小麦粉、パン粉と混ぜ合わせてよくこねる。
塩、コショウ、ダシの素で下味をつける。
丸めてオリーブオイルで焼いたのだけど、柔らかくて丸くはならなかった。
味付けはデンマークから離れて、甘酢あんかけにした。デンマークではホワイトソース系のゆるいソースをかけて食べるのが主流らしい。
白ワイン、しょう油、みりん、ダシの素、塩、コショウ、ワインビネガー、砂糖で味付けをして、水溶きカタクリ粉でとろみをつける。
寒い国で野菜の種類はそれほど多くないようだ。デンマーク料理を調べているときアスパラはよく登場していたから、向こうでもアスパラはよく食べられているのかもしれない。
右はエビとキャベツのカクテルソースがけサラダみたいなものだ。
ブロッコリーを塩をコンソメのスープで軽くゆがいて取り出す。そのスープでキャベツの刻みも茹でる。キャベツを取り出したら、更にエビも茹でる。
それらをフライパンに移し、オリーブオイル、白ワイン、塩、コショウで炒める。
ソースは、白ワイン、みりん、しょう油、マヨネーズ、ケチャップ、からし、コンソメの素、カレー粉、塩、黒コショウ、砂糖、チーズをひと煮立ちさせて作る。
濃厚なソースで、エビも野菜も美味しく食べられた。
奥はシチューみたいなホワイトスープだ。
なんでもかんでもホワイトソースをかけて食べるらしいから、ホワイトスープも飲まれているだろうと考えて作った。
結果的にシチューみたいになったのだけど、ホワイトスープとシチューの違いがよく分からない。
バター、小麦粉、牛乳を炒めながらホワイトソースを作る。
ジャガイモ、ニンジンを下茹でする。
豚肉とタマネギを炒め、鍋に移す。白ワイン、水、ジャガイモ、ニンジンを入れ、ホワイトソースも加える。
このまましばらく煮込んだら完成だ。
デンマーク料理を作ってやったぞ、という手応えはまったくなかったけど、結果的に美味しい夕食になったことは確かだった。どこか途中でデンマークを置き去りにしたかもしれない。
ご飯の代わりにオープンサンドイッチにしていれば、もう少しデンマークらしくなっていただろうけど、どうも夕飯にパンというのは気が進まない。パスタなどの麺類も夕飯としては食べたくない。一日一回、夜だけは米を食べないと落ち着かない。
そんなわけで、今回もデンマークの再現度は低いものとなってしまったものの、多少なりともデンマーク料理について知ることができたのは収穫だった。いつの日かデンマークを旅することがあったとき、出された料理を見て、へぇー、これがデンマーク料理か、というのではなく、なるほど、これがデンマーク料理なんだ、と納得することになるだろう。もはや私にとってデンマーク料理もオランダ料理も、まったく未知のものではなくなった。そのことが大きい。
この流れでいくと、来週はパラグアイ料理ということになるだろうか。ヨーロッパ勢以上に苦戦が予想される。今のところ、まったく知識がなく、食べられるようなパラグアイ料理を作れるような気がしない。なんとか挑戦だけはしたいと思っているけど、サッカーも私もパラグアイには歯が立たなかったなんてことになるかもしれない。