動物園に一番たくさんいるのはヒト科のホモ・サピエンス<前編>

動物園(Zoo)
東山動物園1-1

PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8



 動物園は動物がいるだけの場所じゃない。そこを訪れる人間がいる。
 動物園ほど邪気のない場所はめったにない。園内にいれば、悪意に晒されることはほとんどなく、安心して身を委ねていられる。
 動物だけでなく、動物園の持つ空気感みたいなものまで撮れるといい。
 私の視点は、楽屋裏的なものかもしれない。人々が演じる人生模様を、正面からではなく後ろから撮っている。そこに幸せの姿が写っていたとしたら嬉しい。背中の方から見える幸せというのもある。それを写し取るのも写真の役割だと思っている。

東山動物園1-2

 園児の群れ。とにかく騒がしい。勝手に走り回っているやつもいる。
 これも動物園の風景を作っている大事な要素の一つで、子供たちがいなくなると、とたんに静かになって、なんだか火が消えたように寂しくなる。
 中学生以下はタダだから、動物園側としてはいくら来てもらっても儲からない。けど、彼らはエキストラとしての役割を果たしているから、あれはあれで役に立っているのだ。

東山動物園1-3

 集団で大騒ぎしていた園児たちとは一線を画すちびっこたち。行儀よくアシカを見物していた。制服も品があるし、私立の幼稚園生だろうか。

東山動物園1-5

 ガラス越しにクマを観察する女の子とお母さん。
 ガラスがあるから安全だけど、森でこの距離で出くわしたらもう駄目かもしれない。
 森や山へよく行く私としては、一度はクマに出会って激写したいなどと考えているけど、実際目の前にしたらシャッターを切れるものだろうか。カメラを構えて後ずさりしても襲ってくるものなのか。フラッシュで驚かせることができるのか、かえって刺激してしまうのか、どうなんだろう。

東山動物園1-4

 昼間は眠ってばかりいるコアラも、メシの時間になると起きてくる。眠たそうな目をしながらも、ユーカリをむしゃむしゃ食べていた。
 コアラを触らせてくれるサービスを始めたら、すごくお客が来るようになると思うけど、実現不可能なのだろうか。コアラというのはそんなに神経質な生き物なのか。オーストラリアではコアラのだっこまでさせていることを思うと、やってやれないことはなさそうなのに。

東山動物園1-6

 ゴリラのにらみ合い。オスがメスに怒って、とっくみあい寸前のケンカになっていた。メスが逃げていってたいしたことにはならなかったからよかったものの、この二頭はいつ見てもあまり仲が良くなさそうだ。年が離れすぎているせいもあるかもしれない。

東山動物園1-8

 こちらは仲良しチンパンジー。微笑ましくてホッとする光景だ。

東山動物園1-7

 新しいサル舎が完成していた。作りが甘くてサルが逃げ出したりなんかして、一般公開までに時間がかかった。この施設を野生のサルが見に来たというのもニュースになった。

東山動物園1-9

 退屈を絵に描いたような態度のオランウータン。金製のバケツを頭にかぶって、ふてくされていた。

東山動物園1-10

 しゃがんだまま、ヌーボーとして、置物のようにぴくりともしないカピバラさん。人間はこんなふうに何分間も動かずにはいられない。へたしたらこいつは何時間でもこうしてそうだ。

東山動物園1-11

 リス舎のリスは、勝手気ままに動き回っていて、人間をさほど恐れてはいないのだけど、いかんせん人になついていない。リス用のエサを売って、お客がエサをあげるようになればもっとなつくはずだ。人の肩や頭に乗ってる写真とか撮りたいけど、現状ではそういうことはまず起こらない。

東山動物園1-12

 金髪の親子。外国の人たちもけっこう訪れている。動物に国境はない。

東山動物園1-13

 昔に比べて国際色豊かになった。
 子供の頃、家の近所で見かける外人さんといえば、自転車に乗ったモルモン教の二人組くらいのものだった。その後、中国人、フィリピン人、イラン人が増えて、今はまた勢力図が変わりつつある。

東山動物園1-14

 閉園時間が近づくと、飼育員さんたちは動物を宿舎に戻し、掃除を始める。お客の姿もまばらになり、動物園はけだるい空気感に包まれる。その感じがけっこう好きだ。

 後編につづく。
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