福井の郷土料理を作ろうとして思いが届かなかったサンデー

料理(Cooking)
久々茶色サンデー

PENTAX K10D+TAMRON 28-75mm f2.8



 久々にちょっとやってしまった感のあるサンデー料理となった。全体的に茶色が支配した。しょう油を少なめにして白だしを使ったから、やや薄色になってはいるものの、カラフルさからは遠かった。
 実はこの料理、福井県の郷土料理から出発しているといったら、福井県民からお叱りを受けてしまうだろうか。途中で予定変更が相次いで、福井上空できりもみ状態のまま落下して、岐阜の山奥あたりに墜落したような料理になった(などというと、今度は岐阜の人に怒られそう)。結果的に福井料理になっていないことだけははっきりさせておいた方がいいだろう。少し前から福井シリーズをやっていて、この機にもっと福井に近づくために福井の料理を作ってみたかったのだけれど。
 左手前のやつは、一応、こじわりというものをベースに作っているといったら、福井県民もなるほどと思ってくれるだろうか。全然違うぞと言われてしまうかもしれない。

 福井の郷土料理というと、魚を塩漬けにした「へしこ」だとか、鯛の切り身のお茶漬け「鯛まま」などがよく知られているもののようだ。他には、ソースカツ丼とか、殿様料理とか、煮たくあんとかもあるそうだけど、サンデー料理のメニューとしては採用しづらかった。
 ところで、こじわりというのは福井県で本当に広く認知されているものなのだろうか。大豆と野菜を炒めて煮たもので、昔は冠婚葬祭でよく出た料理らしいのだけど、ネットで検索してもヒットする情報が少なすぎる。現在の福井県ではあまり一般的な料理ではないのかもしれない。
 少ない情報で作ったのはこんな料理だ。
 大根を下茹でする。糠や米のとぎ汁がないときは、米かご飯をひとつまみ入れると同じようなあく抜き効果があるらしい。
 ニンジン、ジャガイモ、しいたけを、ショウガとともに軽く炒める。里芋の方が合っていると思う。
 水をひたひたにかぶるくらい入れて、大根、ゆで大豆、ちくわ、油揚げも加え、中火で煮ていく。
 酒、みりん、しょう油、白だし、塩、コショウ、唐辛子で味付けをして、弱火にして煮込む。時間に余裕があれば、いったん冷ましてから再度煮直すと味がよく染み込む。
 これがこじわりかどうかは別にして、煮物料理としては悪くなかった。

 右は鯛のカニ缶野菜あんかけだ。
 福井といえば越前ガニだ。けれど、越前ガニなんて近所のスーパーには売っていない。売ってたとしてもサンデー料理に使う食材としては贅沢すぎる。足一本とか売ってくれないだろうし。
 カニといえばカニ缶か、カニかまだろうということで、今回はカニ缶で妥協した。
 鯛の切り身に塩、コショウ、酒を振ってしばらく置いたあと、小麦粉をまぶしてごま油で焼く。ここではあまり焼きすぎない。
 タマネギ、しめじ、ニンジン、白菜をごま油で炒め、酒、みりん、しょうゆ、白だし、塩、コショウで味付けをして、カニ缶を入れる。
 水溶きカタクリ粉でとろみをつけつつ味を調え、焼いた鯛を入れて、しばらく煮る。
 ここに越前ガニの足が入っていたら、もっと美味しくなっただろうし、福井料理と言えなくもなかったのに。

 奥は、普通の冷や奴に見える。実際にそうだ。
 ここでは、本当はごま豆腐を使う予定だった。ごま豆腐というと福井にある永平寺のものが有名で、大豆ではなく葛粉を使って作っているから、精進料理として作って食べられてきた。
 スーパーで探したら、もう時季外れで置いてないという。どうやら冬のものらしい。
 仕方がないので、普通の絹ごし豆腐にした。その時点で福井とは縁もゆかりもなくなってしまった。
 たれは、酒、みりん、しょう油、砂糖、塩、コショウ、合わせ味噌、白だし、白ごま、唐辛子を煮立てて作った。

 とまあ、気持ちだけは福井の方を向いていたことは間違いない。思いが届かなかっただけだ。
 こんなことなら、福井へ行ったときに料理に使える特産物でも買ってくればよかった。羽二重餅を買って満足してしまって、そこまで頭が回らなかった。次にどこかへ旅をしたときは、サンデー料理のことを思い出すことにしよう。
 心残りはあったものの、もう一度福井の郷土料理に挑戦する可能性は低そうだ。忘れなければ、ごま豆腐だけは一度食べてみたいと思う。あ、もちろん、越前ガニも。
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