自転車で行く瀬戸電沿線風景

瀬戸電風景-1

PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8



 瀬戸電沿線の風景をあらためて見てみようと、何年か前から考えていた。車だと狭い道は入っていけないし、歩くには距離がある。こんなとき便利なのが自転車だ。自転車でしか出会えない風景がたくさんあることを最近知った。
 名城公園に藤を見に行った日、瀬戸電の線路沿いをずっと行ってみた。途中、少し道が途切れる場所があるものの、大部分は線路に沿って道が続いている。車もあまり来ないし、のんびり自転車を漕ぐのにはいい道だ。
 大森・金城学院前駅から出発して、栄の手前の東大手付近まで行った。
 線路脇には、野草や、誰かが植えた花や、民家の庭から飛んできて芽吹いた園芸品種など、様々な春の花が咲いている。そんな雑多な感じも、線路沿いの魅力の一つだ。人工物と、自然と、人の暮らしとが渾然一体となって風景を作っている。人によってそれは日常であり、別の人にとっては非日常である。あるいは、旅情だったりもする。

瀬戸電風景-2

 喜多山駅前の風景を見て、しばし愕然とする。
 こんなふうだったか……。
 目を閉じて子供の頃のかすかな記憶を手探りしてみると、そこにはもっとゴタゴタ、ガチャガチャして、雑然とした町並み風景が見える。スーパーや個人商店、古い民家などが雑多に固まって、道行く人も多かった思い出がある。こんなこざっぱりはしてなかったはずだ。
 あまりにも長い間訪れなかった間に、時代が二週くらいしてしまった感もある。古いものが取り壊されて新しく生まれ変わったあと、もう一度古びてしまったようだ。

瀬戸電風景-3

 喜多山の隣の小幡駅は、表の方をよく通るから変わったのは知っていた。ターミナル駅になって、立派な駅舎も建った。以前の姿はほとんど覚えていない。
 上の写真は瓢箪山駅だ。喜多山の風景とよく似ている。
 このあたりまでは子供の頃は来なかったから、昔の印象も薄い。おそらく、喜多山と同じような変遷を辿って今に至っているのであろうと思われる。
 駅前でありながら、賑わいとは無縁な様子だ。

瀬戸電風景-4

 水色のアパートを見て、ちょっとのけぞった。この立地条件は過酷すぎやしないか。
 朝夕は上りも下りも5分おきくらいに電車が走ってるし、昼間でも10分間隔くらいでどちらかから電車がやって来る。そのたびにカンカンカンカンと踏切の警報音が鳴り響く。それが朝の5時半から夜の11時半まで続く。慣れれば大丈夫なのかもしれないけど、それにしても過酷そうだ。
 メリットは警報機が鳴ってきてから家を飛び出しても電車に間に合うことくらいだ。

瀬戸電風景-5

 もじゃハウスは、5月になって、だいぶもじゃもじゃしてきた。
 地球温暖化防止のために、どこの家ももじゃハウスになることが義務づけられる日も来るかもしれない。

瀬戸電風景-6

 守山自衛隊前駅。古びて味を出しているのは、駅舎だ。けっこう古そうだ。
 近くに陸上自衛隊の駐屯地があることから、この名がつけられている。
 電車が来たので駅舎と絡めて撮ろうと構えていたら、電車が駅に止まらず通過したから驚いた。瀬戸電は全部各駅停車かと思っていた。急行か何かあって、止まらない駅もあるようだ。このとき初めて知った。

瀬戸電風景-7

 守山自衛隊前駅を出ると、矢田川を渡るためにゆるやかなS字を描いて進んでいく。
 このあたりまで来ると、名駅のビルがやや大きく見えるようになる。

瀬戸電風景-8

 藤というと、人の手で藤棚に巻き付くように仕立てられたものが一般的になっているけど、少し山の方に入っていくと、わりと普通に自生している。多くは、ノダフジという品種で、たまにヤマフジもあるようだ。
 河原の土手に咲いていたこの藤はどうだろう。この状況からすると、人の手で植えられたノダフジだろうか。

瀬戸電風景-9

 矢田川に架かる鉄橋を行く瀬戸電。向こうに見えているのはナゴヤドームだ。

瀬戸電風景-10

 この鉄橋の上の飾りみたいなのは、なんという名称のものだろう。どういう役割があるのかも分かっていない。そもそもこれは鉄橋ではないのか。

瀬戸電風景-11

 大曽根の手前から瀬戸電は高架になってしまい、電車を見ることができなくなる。上の方だけちらっと見えるだけだ。ちら電が楽しいという人もいるらしいけど、私としては楽しくない。
 清水駅を過ぎて、東大手駅の手前で、今度は地下にもぐっていく。この先はまったく見えなくなる。東大手の次が終点の栄町となる。
 このあと、名古屋市役所の横を通って、名城公園を目指すことになった。

瀬戸電風景-12

 おまけその1。黒塗りの土蔵造りの建物。

瀬戸電風景-13

 おまけその2。古い商店の名残。理容店の隣は、スナック十五夜。

 瀬戸電は馴染み深いようで、実際に乗り降りしないから、駅前の様子などはずっと知らないままだった。前から気になっていて、今回一応、線路沿いをずっと行ったことである程度様子を知って、気持ち的にはすっきりした。その変貌ぶりは想像を超えていたけれど。
 大森から東は、ある程度馴染みがある。空白部分は、印場から旭前や、三郷から水野あたりか。そのあたりも機会があれば自転車で行ってみたい。
 線路沿いは、川沿いシリーズのように本数がないからシリーズ化するのは難しい。特に自転車で行ける範囲となると限られる。他には愛知環状鉄道くらいだ。リニモ沿いを走っても面白くなさそうだし。
 次は栄方面から逆走してみると、また違った風景が見つかるかもしれない。

2 Comments

建築屋さん  

鉄橋の飾り

2ヶ月ぶりのコメントです。

鉄橋の上のは飾りじゃなくて、鉄橋を利用したガントリーというもの。
日本語で言えば、架線柱門とでもいいますかね。
電車の架線を吊る役割をしているだけじゃないですかね。

なんだか、いつもこんな味気ないコメントばかりで
すみません。

2010/05/08 (Sat) 08:01 | EDIT | REPLY |   

オオタ  

飾りじゃないのよ架線柱は

★建築屋さんさん

 こんにちは。
 お元気でしたか?

 鉄橋のあれは、やはり飾りじゃなかったですか。(^^;
 架線を吊るための架線柱なんですね。
 それは勉強になりました。ありがとうございます。
 覚えておかなくては。
 また分からないことがあったら教えてください。(^^)

2010/05/09 (Sun) 02:45 | EDIT | REPLY |   

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