ギヤマンの赤と青が印象に残る旧小田小学校<伊賀上野・2回>

観光地(Tourist spot)
小田小学校-1

PENTAX K10D+DA 16-45mm f4



 旧小田小学校でもっと印象的だったのが、この色ガラスだった。当時はギヤマンと呼ばれていたものだ。
 ギヤマンというのは、オラン語のダイヤモンドのことで、ガラスをダイヤモンドでカットしていたことから転じて、ガラスそのものをギヤマンと呼ぶようになった。必ずしも色ガラスのことではない。色ガラスは明治にはとてもハイカラなもので、近所の人たちはギヤマン学校とも言っていたそうだ。
 ガラスの向こうに桜が咲いていたことで、より華やかな印象になった。
 旧小田小学校は少し分かりづらい場所にある。私は伊賀上野駅から歩いたから北側から行くことになったのだけど、普通は伊賀鉄道の上野市駅から行くことになると思う。
 駅北の25号線を西に進んで、上野高校と旧崇廣堂(崇廣中学)の間の道を北へ折れて、右手に上野城を見つつ、三叉路を左に曲がって少し行ったひかり保育園の裏手にある。駅から歩くと10分程度かかるだろうか。上野城へ行ったときはついでに寄っておくことをオススメしたい。見学料も100円と良心的だ。

小田小学校-2

 現存している本館は、木造二階建ての洋風建築で、いかにも明治感覚の洒落た外観となっている。
 玄関ポーチにはエンタシスの円柱(パルテノン神殿や法隆寺の柱みたいなやつ)、破風には鬼瓦が乗り、玄関上部には龍の彫刻が施してある。二階には塔もついている。
 額には啓迪学校(けいてきがっこう)とある。啓廸というのは、教え導くという意味だ。
 明治8年に小田小学校として開設され、明治14年に校舎が建てられて、そのときに啓迪学校と名付けられたそうだ。
 昭和40年まで小学校として使われて、その後廃校となり、現在は保存展示されている。三重県内では現存する最古の小学校となっている。

小田小学校-3

 館内は当時の様子が偲ばれる姿のまま、時を止めている。
 古くなったピアノも、今は正確な音を出さないことだろう。

小田小学校-4

 本館内に教室があったのかどうか。校舎は別にあって、実際の教室はそちらだったはずで、これはその一部を再現したものかもしれない。

小田小学校-5

 明治村にも三重県の尋常師範学校本館(蔵持小学校)が移築展示されていて、何度も見ている。それとよく似ている。
 昭和40年までこの机と椅子が使われていたとしたら、相当物持ちがいい。
 机や椅子を見ると、小学生の小ささにたじろぐような思いがする。自分がこんなにも小さかったときのことを上手く想像できない。

小田小学校-6

 世代的には私たちよりもっと前のものだから、小学生のときの記憶にあるものよりももっと昔のものという気がする。
 それでも、金属の皿などは懐かしく感じられる。給食の時間を思い出した。

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 柱時計とはまた時代がかっている。この教室の雰囲気にはぴったりだ。

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 蝋燭台付きのピアノ。
 明治10年代というと、江戸時代からまだ10年そこそこしか経っていない。学校や一般家庭の電気事情はどんなものだったのだろう。ピアノにもロウソクの明かりは必要だったのだろうか。

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 展示物としては、学校関係の資料などが主なものとなる。昔の教科書などもあって面白い。

小田小学校-10

 鐘が吊り下げられている。チャイム代わりに鐘を鳴らしていた時代もあったのだろう。

小田小学校-11

 本館裏手から見た塔の姿。
 手前は隣接するひかり保育園のちびっこたち。
 本館内は静かでも、遠くに子供たちの声が聞こえてきて、完全に眠っている感じはしない。

小田小学校-12

 少し咲き残った梅と、満開の桜を入れて、最後にもう一度本館を撮る。

 このあと、上野城へ向かった。そのときの様子は、また次回ということにしたい。
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コメント
  • 2010/04/20 09:17
    オオタさん、おはようございます^^
    三重県内最古の小学校。。
    興味深く見せてもらいました^^
    すごいですね~こんな風にちゃんと保存されていて。。
    素晴らしいと思います^^。
    タイムスリップしたみたいですね。
    ギヤマンと呼ばれた色ガラス、お洒落ですよね~
    明治の頃ってハイカラだったんですよね
    給食風景、今とだいぶ違いますね(笑)
  • こんにちは!!
    2010/04/20 09:30
    なかなか見れない貴重なものばかりですが
    よく 今まで残っていますよね・・・
    私はこういう古いアンテーク系の
    好きなんですよ!!
  • 明治の魅力
    2010/04/21 01:30
    ★にこさん

     こんにちは。
     明治のハイカラ趣味は独特のものがありますね。
     江戸時代の鎖国から、一気に外国の文化や知識が入り込んできて、日本人は一所懸命文化的になろうとしたんでしょうね。
     外国人から見たらへんてこりんなモノマネなのかもしれないけど、現代の日本人から見るととても魅力的に映ります。
     愛知には明治の建物を保存した明治村ってのがあるので、明治についてはけっこう親しみを感じてます。
     むしろ大正時代のものが少ないから、もっと大正に触れたいって思いがあります。

    ★kazuさん

     こんにちは。
     明治のものはちょくちょく残ってるんですが、明治14年築というのはけっこう珍しいかもしれません。
     それを昭和40年まで使っていたというのもすごい。
     古いものは私も惹かれます。
     神社とか、洋館とか、廃屋とか。
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