桜橋から納屋橋まで堀川風景を撮り歩く

名古屋(Nagoya)
堀川-1

PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di



 栄から名駅へ歩く途中、堀川にも少し立ち寄った。
 堀川は、名古屋城の北を流れる庄内川から名古屋港へと注いでいる川で、もともとは名古屋城築城の際に物資を運ぶために福島正則が掘ったのが始まりとされている。
 昭和の初めまでは、生活用水や工場排水が流れ込んで、ひどい匂いを放つどぶ川となっていた。近年はだいぶ浄化が進んだとはいえ、まだまだ清らかな流れとは言い難い。近づくと昭和の香りがして、ちょっと懐かしいような気持ちにもなる。
 庄内川の他、地下水なども取り込んで水をきれいにする試みがなされているそうだ。ただ、あまりやりすぎると底に溜まったヘドロが名古屋港に流れ込んでしまうため、これ以上の浄化は難しいようだ。
 名古屋城の堀とつないで、熱田神宮や七里の渡し跡を経由して名古屋港までの船旅ができるようにすれば、面白い観光スポットになる。単発的に船のイベントをしているようだけど、東京の隅田川のようにはいかない。
 この日は桜通の桜橋から納屋橋まで歩いた。

堀川-7

 堀川が多少なりともきれいになったことを機に、川沿いの整備も進められている。大がかりな再開発計画があり、2013年には42階建ての高層ビルが川沿いに建つという話もある。
 雰囲気のある遊歩道なども作られていて、なかなか情緒的な風景になっている。しかし、人っ子一人歩いていない。
 名古屋というのは、ウォーターフロント文化が根付かないところだ。

堀川-2

 古いビルが立ち並んぶ中に、挟まれるように民家らしき建物がぽつりぽつりある。戦後の風景がそのまま古びた感じだ。
 名古屋駅と栄に挟まれたこの地域は、近代化の波に乗り遅れて、昭和の面影をとどめている。古き良き街並みとは違うのだけど、写真に撮るには面白い。

堀川-3

 ビルの間にひときわ古い日本家屋が建っている。「かしわ料理 鳥久」とある。
 建物は明治17年に建てられたものだそうだ。熱田も空襲でひどくやられた地域だけど、この建物は焼け残ったらしい。
 川の中にコサギがいると思ったら、人形だった。誰がこんなところにそんなものを置いたのか。せめてサギくらいは戻ってきて欲しいという願いの表れだろうか。

堀川-9

 表に回るとこんな感じ。
 何故か、唐突な感じでネオンサインの看板が立っている。高級料亭風でもあり、昭和の宿屋みたいな雰囲気でもある。飛び込みで入るには少し勇気がいる。
 鳥料理ではなく、かしわ料理というのもこだわりなのか。

堀川-4

 ちょっと笑えた光景。
 エアコンの室外機というのも進歩のないものだ。もっと小型化して、デザインも洗練させないと、21世紀の風景には馴染まない。

堀川-5

 少し入ったところに神社があるのが見えたから、寄っていくことにした。
 広井神明社という名前らしい。
 山車の蔵も隣にあった。秋の祭りには、このあたりを山車が練り歩くそうだ。

堀川-6

 街の片隅の紅葉。
 生物は、可能性のある小さな隙間も見逃さない。

堀川-8

 納屋橋(なやばし)というと、納屋橋まんじゅうを思い浮かべる名古屋人は多いと思う。全国的な知名度がどの程度なのかはよく知らない。
 かつてはこのあたりも賑やかな繁華街だったところだけど、名古屋駅の再開発以降はさびれて、以前の活気はなくなった。昔はこの橋の上を市電が走っていた。 
 現在の橋は1981年に架け替えられた三代目ながら、外観は1921年の二代目のデザインを採用しているので、外観は趣がある。名前の文字も右書きで「しはやな」となっている。

堀川-10

 川沿いの遊歩道には、四季桜が何本か植えられていて、花を咲かせていた。こういうのは良い試みだと思う。なんでもいいから名物を作って人を呼びたい。
 向こうに見えているのは、再開発で建てられたお洒落なカフェレストランだ。万博のとき一時的に賑わって、その後静かになってしまったらしい。このときもお客はあまり入っていなかった。立地条件に厳しいものがある。栄でも名駅でもなく、あえてこの場所を訪れる理由が乏しい。
 東に400メートルくらいのところに地下鉄の伏見駅があって、そのすぐそばに歴史のある劇場・御園座がある。伏見駅近くにはビジネスホテルなどもたくさんあるし、そのあたりを絡めてなんとか上手に再開発を進められないものだろうか。
 2006年に完成した高層マンションのアクアタウン納屋橋は反対の右岸に建てられた。名古屋駅に近いからそちらを選んだのか、左岸には適当な土地がなかったのか。

 桜通や広小路通は普段車で通るだけで、歩くことがまったくないから、今回の散策はいろいろ感じるところもあってよかった。やはり街を知るには歩くのが一番で、旅先で歩くように地元も歩かないといけない。
 名古屋もまだまだ歩いていない場所がたくさんある。伏見周辺も、私の中では白地図に近い。伏見駅など、降りたことさえない。堀川沿いももっと歩いてみたい。
 納屋橋で引き返して、あとは名古屋駅まで歩いた。次回は最終回で、タワーズライツ編をお送りします。
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コメント
  • 桜橋
    2010/01/25 01:33
    愛知県図書館に行くのに、名古屋駅から桜橋を通って
    通っていました。ちなみに15年前のことですが。
    今は海外にいますが、いずれ戻ったらまた
    この道を歩いてみたいです。桜橋の近くにガソリンスタンドまだ
    ありますか?
  • 15年ぶりなら
    2010/01/30 00:23
    ★iooさん

     こんにちは。
     ずっと海外にお住まいでしょうか?
     もし15年ぶりの名古屋となると、ずいぶん変わって驚くのではないかと思います。
     特に駅前は大きく様変わりしました。
     変わらないところもありますが。
     桜橋近くのはスタンドは、昭和シェルでしょうか。だったらあります。
     最近はスタンドもセルフが増えて、昔ながらのところは閉鎖したりもしています。
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