ダイモンジソウを見るだけは見た岩屋堂

海/川/水辺(Sea/rive/pond)
岩屋堂-1

PENTAX K10D+TAMRON SP 90mm f2.8 / 70-300mm f4-5.6 Di / DA 16-45mm f4



 野草に初めて興味を持ったのは、5年くらい前のことになる。デジカメを買い換えて、あちこち散策へ行くようになり、そのときいろいろな野草を見かけて撮り始めたことがきっかけだった。
 興味を持ち始めるともっと知りたくなり、野草の図鑑を何冊か買った。それを見ていて、この花は絶対自分でも撮ってみたいと思うものがいくつかあった。5年の間にそれらはほぼ見てきたのだけど、縁がなくて見られていないものがある。
 その中の一つに、ダイモンジソウがある。漢字で書くと大文字草で、名前の通り「大」の字のような姿をした白くて可憐な花だ。
 よく似た花にユキノシタがあって、これはわりとどこにでもあって何度か見ている。ダイモンジソウは山の方の渓流などにしか咲いていないから、なかなか見る機会がなかった。
 しかし、それが思いがけず近場にあるという情報を得た。岩屋堂にあるらしい。それを知ったのは去年だったのだけど、去年は見つけることができなかった。今年こそなんとか見つけたいと思って行ったのが4日前のことだ。
 今日はまずそのときの写真から紹介したいと思う。

岩屋堂-2

 ダイモンジソウは、意外にもあっけなく見つかった。無料駐車場の橋のすぐそばといえば、岩屋堂へ行ったことがある人なら分かると思う。奥の上流にあると思ってそちらばかり探していたけど、こんな入口近くにあるとは思わなかった。
 ただ、撮るには場所的に厳しいところに咲いていた。川の中央付近で、近づくには川の中にじゃぶじゃぶ入っていかないといけない。10月にそれはきつい。
 もっと条件のいいところに咲いているだろうと、このときは望遠レンズで手持ち撮影しただけで済ませてしまった。まさかこの押さえの一枚が唯一の写真になるとは、そのときは思いもしない。

岩屋堂-3

 奥に歩いていく途中でキセキレイがいた。
 岩屋堂では何度か見かけたことがあるし、キセキレイ自体もそんなに珍しい鳥ではない。
 なのに、ムキになって撮りまくったりしたのがいけなかった。ちょこまか動き回るものだから、意地になって何枚も撮ってしまい、バッテリー切れの警告表示が出た。
 実は予備のバッテリーをバッグに入れているつもりが、実際は家に忘れてきていたことにこのときはまだ気づいていない。前回出かけたときと違うバッグを持っていって、入れ替えるのを忘れていたのだった。予備があるつもりだから、当然気にせずバシャバシャ撮りまくって、なんとか一枚ブレていない写真を撮れた。

岩屋堂-4

 ダイモンジソウは、奥へ行く途中、ずっと川の中を探していったのだけど、とうとう見つけられないまま瀬戸大滝に着いてしまった。この先はあまり可能性もないだろうということで引き返すことにする。
 たとえ見つからなくても、入口近くで撮り直せばいいと考えていた。

岩屋堂-5

 瀬戸大滝をあとにして、川の流れを撮っているとき、ついにバッテリー切れになった。予備のバッテリーに交換だ、って、ないっ! と、ここで大慌てになる。
 どれだけ探してもあるはずもなく、いったん切れたバッテリーが復活することはない。バッテリーやスイッチを何度入れ直してみても電源が入ることはなかった。ここで無念の切り上げとなる。また出直すと心に決めて。
 翌日からは雨が続き、昨日は台風だった。台風? 忘れてた。台風なんて来て、川の中の岩に咲いていたダイモンジソウが生き残れるだろうか? 岩にへばりついているだけだから、増水したらひとたまりもないのではないか?
 期待と不安を抱きつつ、今日再び行ってみたのが、このあとの写真だ。

岩屋堂-6

 あ、あ、あ、あ……。
 しまった! やられた!
 見るも無残な姿に変わり果てている。ほどんど流されて、残っているやつも大の字を保っていない。というか、へばりついているのはミゾソバではないのか。ダイモンジソウはすべて流されてしまったかもしれない。
 呆然。
 川の水かさも増していて、近づくこともままならない。
 危ないとは思ったけど、ここまでやられてしまっているとは思わなかった。台風、恐るべしと、あらためて思い知る。
 川の岸辺の草も大きくなぎ倒されていて、かなり増水したことがうかがえた。こうなると上流へ行っても助かっているやつが咲いている可能性は低そうだ。実際、他の場所でダイモンジソウは見つからなかった。どこか別のところでも咲いていたのだろうか。
 ここまで流されてしまうと、来年もどうなるか分からない。前回、ちゃんと撮っていればと悔やまれる。

岩屋堂-7

 山の上の方の様子を見に行ったら、こちらもガタガタになっていた。小川にも大きな石が転がり込んできたようで、乱れに乱れている。軽い土砂崩れがあったようだ。草も流されてるし、もとの景観に戻るにはかなりかかりそうだ。

岩屋堂-8

 暁明ヶ滝後ろの映り込み風景。ここがお気に入りで、最近よく行っている。手持ちのときはしっかり撮れなかったけど、三脚があれば撮れる。
 今日は天気があまりよくなくて、映り込み具合が弱かった。紅葉の時期もこのポイントは狙い目になる。

岩屋堂-9

 いつもと比べて水量は多めだった。
 昨日訪れていたら、ちょっとした瀑布っぷりが見られたかもしれない。

岩屋堂-10

 たぶん、トノサマガエルだと思う。
 トノサマガエルというと、背中の一部が緑色というイメージがあるけど、これはメスだろう。
 じっと動かず、撮影に協力してくれた。

岩屋堂-11

 一部紅葉が始まっている。
 去年初めて紅葉の時期の岩屋堂へ行った。今年も行きたいかというと、微妙なところだ。お手軽ではあるけど、去年行ったからもういいかなという気持ちもある。
 ただ、浄源寺の落ち葉風景だけは必ず撮りに行きたい。気合いを入れるなら、朝一番に行くべきだろう。

岩屋堂-12

 フユザクラがポツリと咲き始めていた。そういえばこの桜も10月に咲き始めるのだった。
 今年は小原村の四季桜を撮りに行こうかと思っている。2年か3年行ってない。あのときより少しは上手く撮れるんじゃないか。

岩屋堂-13

 アケボノソウも、前回見つけたのにバッテリー切れで撮れなかった花だった。
 川から少し離れた場所にあってどうにか助かったものの、ダメージは受けていた。前回はよく咲いていたのに、今日はきれいに咲いている花が少なかった。

岩屋堂-14

 三脚を使ったスローシャッターの川撮りは、少し慣れて、やり方が分かってきた。

岩屋堂-15

 基本は静と動を組み合わせることで、できればワンポイント欲しい。彩りだったり、プラスアルファの要素だったり。
 紅葉の落ち葉のときにどんなものが撮れるか。

岩屋堂-16

 瀬戸大滝の下の流れは、かなり水量が増えていて、迫力があった。

岩屋堂-17

 滝の水は少し多いくらいで、思ったほどではなかった。
 このときはもう日没時間が過ぎて、現場はかなり暗くなっていた。三脚を使えばまだ撮れるとはいえ、あまりにも光がなくなったのでもう帰ることにする。真っ暗になって電灯もない岩屋堂の奥にいるのは危険だ。

岩屋堂-18

 入口近くまで戻ってきたら、空の明るさがまだ少し残っていた。多少焼けたようだ。

 ダイモンジソウは他にどこで咲いているか知らないから、また来年に持ち越しということになってしまいそうだ。ただ、しっかり撮れなかったとはいえ、一応見たことは見たし、まったく見たことがないのと一度でも見たことがあるのとでは大違いで、その点では満足している。
 秋の花で残ったものといえば、あとはコスモスとワレモコウくらいだろうか。やや目標を失った感もある。紅葉まではまだ1ヶ月半ある。
 さて、その間、何を撮るか。そうえいば、ソバ畑も撮りに行くんだった。来週のどこかで、天気のいい日に行こう。
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