さよなら、ありがとう敦賀、また行こう北陸 <第九回・最終回>

観光地(Tourist spot)
気比の松原2-1

PENTAX K10D+DA 16-45mm f4 / TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di



 今日は気比の松原と海岸の後編で、北陸遠征シリーズの最終回となる。
 全九回のわりには、やや間延びした印象がある。出かけたのは9月10日だから、もう3週間近く前のことになる。あのときはまだ夏の名残が色濃くて、敦賀の街を歩いていたときも暑かった。今頃はもう、海岸も秋風が吹いてるんじゃないだろうか。日本海の水も冷たくなっていることだろう。
 今回は海岸につどう人風景ということでお届けします。最後が一番私らしい写真になったと思う。

気比の松原2-2

 時間が経つにつれて、海岸の人が増えていった。夕方の海岸は人を惹きつける魅力がある。
 海がない街に暮らしている私が何かというと河原へ行くように、海がある街で暮らしている人たちは特に用事がなくても夕方の海辺へ行くのだろう。それが海の近くに暮らす人の特権でもある。

気比の松原2-3

 ちびっこ野球少年たちが、砂浜を右から左、左から右へと、延々と走っていた。走らされていたというべきかもしれない。
 なんだか、スポ根マンガのワンシーンを見ているようだった。80年代なら、ヒモをくくりつけたタイヤを腰で引っ張りながら走らされているところだ。
 ここの砂地は足を取られる重たい砂だから、硬いグランドを走るよりもよほど足腰を鍛えられる。
 このあたりの中高生は、砂浜マラソン大会とかあるのだろうか。それは嫌だ。

気比の松原2-4

 波打ち際は、若い女の子がよく似合う。おっさんは似合わない。
 老夫婦なんかも、とても絵になる。

気比の松原2-5

 ん? なんだ? 秋葉原や大須で見かけるようなファッションの人が登場した。
 リュックを背負って、紙袋を手に下げ、ムービーらしきものを撮りながら歩いていた。
 海はいろんな人を惹きつけてやまない。

気比の松原2-6

 カップルは定番ゆえの安心感がある。
 女性のポーズが決まっている。片方の手は腰に、もう一方は額に水平に当てて、遠くを見ていた。古いタイプの水兵さんみたいだ。

気比の松原2-7

 犬の散歩の人も多かった。
 ここの砂浜を毎日歩いていれば運動不足になることはない。
 そういえば猫は見かけなかった。あれだけ広い公園だから、いても不思議ではない。

気比の松原2-8

 日が傾いて、海が夕焼け色に染まり始めた頃。
 風がやんで波も静かになった。

気比の松原2-9

 砂浜についた無数の足跡。
 情緒的でもロマンチックでもなく、雑然としている。
 これを見るだけでも歩きづらそうなのが分かると思う。

気比の松原2-10

 そろそろ帰りの時間が近づいてきた。
 午後からは雲が増えて、夕焼けは期待できないと思っていたのに、最後はいい色に焼けてくれた。これを見て満足して、もう帰ることにする。

気比の松原2-11

 公園の二人。
 この距離感は友達の距離かな。

気比の松原2-12

 太陽は山の陰に隠れて見えなくなり、松原は黒い森になった。
 帰りはさすがにバスで帰ることにした。もう歩きたくなかった。3分ほど遅れてやって来たコミュニティバスに乗って、敦賀駅まで戻った。
 こうしては、三方から始まり、美浜、敦賀と巡った北陸の旅は終わった。何か特別なことがあったわけではないけれど、全体的にいい印象を残す旅となった。
 北陸遠征ということでは、もう一度越前の方に行きたいし、その先の金沢にも一度行ってみたいと思っている。秋に実現するといいけど、どうだろう。
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