愛知県民の森はどの滝まで行くかで疲労度が決まる <第三回>

森/山(Forest/Mountain)
愛知県民の森3-1

PENTAX K10D+DA 16-45mm f4



 愛知県民の森を歩くとき、特に決まったコースはない。なんとなくぼんやり歩いていると、左回りのコースを辿るのが自然かもしれない。満腹コースなら三つの滝を巡って右手の方に回って帰ることになるだろうし、欲張りコースなら宇連山登山、腹八分目なら下石の滝を見て引き返すのが無難なところだ。
 私は駅を出て駅に戻ってくるまで4時間ほど歩いたのだけど、2つ目の亀石の滝を見て引き返してそれくらいになった。純粋に歩きだけなら、宇連山登山をして大回りをして6時間コースといったところのようだ。歩く速度や休憩時間などはそれぞれだから一概には言えないにしても、最低3時間くらいは歩く覚悟が必要となる。車で行けば、もう少し時間は短縮できる。
 上の写真は、そこそこ中に入ったところにある、やませみ池だ。名前からするとヤマセミがいる池なのだろうか。いたとしても、人通りのある昼間に出てくるような不用心な鳥ではない。
 鳥もたくさんいるに違いないけど、この日はほとんど姿を見ることはなかった。早朝に行けば、オオルリなども見られるのだろうか。
 池には何故か赤い鯉がいた。誰かが放流したものだろうか。1匹だけ、悠々と泳いでいた。池の中央まで来るのを待てず、先を急いだ。

愛知県民の森3-2

 夏の森は、撮るものが案外少ない。花もほとんど咲いていないし、虫もたまに見るくらいだ。
 緑色には事欠かないから、この日は水の映り込みばかり撮っていた。帰ってきてから写真を見たら、同じようなものが多かった。
 水の写真も、見たときの感動をそのまま伝えるのは難しい。見た目以上にドラマチックになることがある一方で、何を撮りたかったのか自分でもよく分からないようなものになったりもする。

愛知県民の森3-3

 強い日差しが作り出す強い影。
 森の中は直射日光が当たっている場所は少なくなるとはいえ、やっぱり暑いことは暑い。高温多湿だから、汗が出る。
 森歩きは、春と秋が気持ちよくて楽しい。夏には夏のよさもあるけれど。

愛知県民の森3-4

 シダが元気いっぱいで、青々としている。
 これといった花もなく、こんなものでも撮ってみる。途中から変化が乏しくなって、だんだん撮るものがなくなっていく。春はもう少し野草なども咲いているのだろうか。

愛知県民の森3-5

 やがて道はワイルドになっていく。ああ、なるほど、そうきたか、と思う。
 この先は、ウォーキングシューズよりもトレッキングシューズ向きの道だ。滝を見に行くなら、それなりの靴を履いていった方がいい。

愛知県民の森3-6

 川底は、固そうな岩盤で、名古屋市近郊とは明らかに地層が違う。
 森全体が、こういう岩盤の上にできているのかもしれない。

愛知県民の森3-7

 なんとか、下石の滝に辿り着いた。駅からここまで1時間半くらいだったろうか。
 この滝は、途中で何度も折れて、細長い流れになっている。全部で4段ということになりそうだ。 
 全長86メートルというから、さぞかし大迫力だろうと思っていくと、そうでもない。
 長くて折れているから、下から全体を写すことはできない。この滝を撮るなら、更に道を登って上まで行かないといけない。それがきつかった。

愛知県民の森3-8

 上から見下ろすと、絵になる滝写真を撮ることができる。この景色は気に入った。この日見た中では、ここからの眺めが一番よかった。写真よりも実際はもっといい。
 ほどよい疲れと達成感で帰るには、ここで引き返すことだ。私は欲張って次の亀石の滝まで行って、ヘトヘトのヨレヨレになった。この先の道は、更にきつく、厳しいものとなる。わずか数百メートルが遠い。

愛知県民の森3-9

 光と影の葉模様。
 しばし休憩する。歩き始めたら、止まらず座らず歩き続けるのが私の散策スタイルだけど、そんなことは言ってられなかった。疲れて足が前に進まない。

愛知県民の森3-10

 かなり高いとこまで登ってきたところ。
 視界が開けているところは少なく、見晴らしは良くない。良い展望を望むなら、宇連山まで登らないといけないようだ。山頂からは遠くに富士山が見えるんだとか。

愛知県民の森3-11

 どうにかこうにか、亀石の滝に到着した。
 しかし、水がチョロチョロで腰が砕けそうになる。なんだこの水量は。流しそうめんができそうなくらいの水しか流れていない。
 ロケーションがいいだけに、この水量の少なさは残念だ。もっとごぉぉぉっと水が落ちてきていたら、かなりいい滝風景になるだろうに。台風のあとに来るとよさそうだ。

愛知県民の森3-12

 近づいて見るとこんな感じ。水が落ちてくるのではなく、岩肌を伝って流れてくる。
 真冬はどんな風景になっているのだろう。凍った滝風景になれば、それはそれで絵になる。

愛知県民の森3-13

 モミジの葉がわずかに色づき始めていた。
 ここはモミジがたくさんあるから、秋の紅葉はなかなか見応えがあるんじゃないか。風景としてよりも、紅葉そのものを撮るにはよさそうなところだと思った。

 亀石の滝の次は蔦の滝があるのだけど、もはや力尽きてそこまで行く気力が残っていなかった。その滝も水量は少ないそうだから、どうしても見たい滝ではない。未練も意地も捨てて、帰路につくことにする。電車の時間もあった。
 ということで、わりとあっけなく愛知県民の森シリーズは次回が最終回になる。番外編がもう1回あったとしても、残り2回だ。
 とりあえず今回はここまで。次回に続く。
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