バラ写真過渡期 ---王子バラ園<前編>

花/植物(Flower/plant)
王子バラ園1-1

PENTAX K10D+Tamron SP 90mm f2.8



 ここ最近、神社やら城やら歴史やらと、渋いネタがしばらく続いた。写真も華やかさに欠けていたから、今日は久々に潤いと彩りのあるバラ写真をお届けしようと思う。
 気づけば5月も半ばを過ぎて、今年もまた春バラの季節がやって来た。少し出遅れた感もある。今年はどの花も早い。カキツバタも時機を逸してしまたようだ。
 名古屋近辺のバラ名所といえば、なんといっても世界一を自任する花フェスタ記念公園がある。でも、ちと遠い。近場でたくさん咲いているところといえば、鶴舞公園とか東山植物園とかになるだろう。愛知県一という西尾のバラ園も一度行ってみたいと思いつつ、あそこも交通が不便で遠いからなかなか行けずにいる。
 そんなこんなでどこへ行こうかと考えて、結局一番近場で無料の王子バラ園になった。ここもかれこれ4、5年毎年通っているから、シーズン中に一度は行っておかないと気になる場所ではある。
 今回の写真のテーマは、意味のない写真を撮る、というものだった。意味のある写真、意味のある写真と思いすぎて、意味に飽きたというのがあって、たまには無意味な写真を撮ってみようと思ったのだ。
 しかし、撮り始めて早々にそれは無理があることに気づいた。バラを被写体にして意味を打ち消すなんてなかなかできるものではない。抽象的に撮ろうとしても、この花には存在感がありすぎる。以前バラの形ではなくバラの色を撮るというテーマで撮ったことがあったけど、そうなると近づくしかなくて、写真が画一的になってしまう。
 当たり前に撮っても面白くないと思いつつ、バラはやっぱりバラだと思い知らされることになった。下手に奇をてらうより、正面から普通に撮るのが一番というのが結論なのかもしれない。あらためてバラ撮りの難しさを思った。
 いろいろ撮ってきた中で、今日は前編としてバラの写真を集めた。バラ以外の写真は後編で紹介するとにする。

王子バラ園1-2

 抽象的に撮れないなら、幻想的に、もしくはセンチメンタルにと思ったのに、それさえも成功しなかった。せめてもの救いとして、バラが持つ美しさを写し取れているだろうか。

王子バラ園1-3

 撮りたいイメージに近かった一枚。
 花が開ききってしまうと品がない。バラもつぼみの方が絵になる。

王子バラ園1-4

 一番好きなマダム・ヴィオレ。状態のいいやつを探してやっと見つけた一輪。
 もう少しつぼみに近い方が好みではあるけど、全体的に花が進んでいて状態のいいものが少なかった。
 状態のいいマダムはどこかにいませんかと、心の中でつぶやきながらバラ園をぐるぐる歩きまわった。その独り言が漏れていて人に聞かれていたら、変な誤解を与えてしまっただろう。

王子バラ園1-5

 マダム・ヴィオレのよさは、その独特の紫色にある。
 華やかさと品を兼ね備えていて、毒々しくなく、きらびやかすぎない。紫色を上手に着こなすのが難しいように、バラにとっても紫というのは難しい色だ。ありふれているようで、ピタリとはまることはめったにない。

王子バラ園1-6

 荒城の月が一本だけあって、何年かぶりで咲いている花を見た。いつ行っても咲いてなくて、あそこでこの花を見たのは二度目のことだ。
 花の状態は悪かったものの、久しぶりに見られてよかった。最初に出会ったときはきれいに咲いていて、あのときの様子が忘れられない。

王子バラ園1-7

 ごく平凡な一枚も載せておく。
 こう撮るなら、もっと引いた方がよかったかもしれない。

王子バラ園1-8

 2色の色を持つバラもたまにあるとはいえ、これだけくっきりツートンカラーというのは珍しい。面白いと思った。
 名前のプレートを見たのに思い出せない。今回は名前を気にせず、花を撮ることに専念した。バラの種類の勉強も進んでいない。

王子バラ園1-9

 前回はピンク色のバラをたくさん撮った。今回は無意識に黄色が多かった。そのときの精神状態で惹かれる花色というのがあるのだろうか。

王子バラ園1-10

 なんだかんだいっても、バラはやっぱり赤が基本だ。たくさんのバラを見たあと、もう一度赤いバラを見ると、これが王道だなと再認識する。

王子バラ園1-11

 ピンク色というのは自分の人生の中でほとんど無縁の色ではあるのだけど、バラのピンクだけは素直にきれいだと思う。
 ピンクのバラといえば、マダム・ヴィオレと同じくらい好きなピエール・ド・ロンサールを撮るのを忘れた。王子バラ園にもあったはずなのに、今日は目につかなかった。咲いていたのを見逃したのか、今日は咲いていなかったのか。
 一つ心残りを残してしまった。どこかでピエール・ド・ロンサールを撮らなくてはいけない。
 もし自分でバラを育てるとなったら、最初に買うのはピエール・ド・ロンサールと決めている。

王子バラ園1-12

 明るい曇り空で、ときどき弱い太陽が顔をのぞかせるという今日の天候は、バラ撮りには最適だったんじゃないだろうか。日差しが強すぎると色が飛んでしまったり、ぎらぎらしすぎてしまう。

 あらためて撮ってきた写真を見直して、毎年少しは進歩してるにしても、まだまだバラ撮りのコツを掴んだとかそういうところまではいっていないことを思い知る。もう一歩、あと一ひねり必要だと感じる。
 秋バラ以来、半年ぶりにバラを撮って、難しさと面白さをまた知った。夏くらいまでバラは咲いているから、どこかで撮る機会もあるだろう。
 抽象的で幻想的でセンチメンタルなバラ写真をいつか撮りたい。
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コメント
  • 2009/05/22 22:10
    「待ってました!」の王子バラ園です。
    オオタさんのご紹介で昨年、一昨年と撮影に行きましたが、今年はまだ出かけられず、状況を知りたく思っていました。昨日の撮影ですか?
    明日又は明後日撮影に行ってみたくなりました。

    私は赤いバラが苦手です。
    どうしても色が飽和してしまって、しっとりとした又は艶やかな赤が出せませんので勉強中です。

  • まだ充分
    2009/05/23 02:36
    ★moumingさん

     こんにちは。
     王子バラ園情報は役に立ったでしょうか。
     すごくローカルな情報ですもんね。(^^;
     もうかなり咲いてました。バラだから全部が一斉に咲くことはないんだけど、もう少し早かった方がよかったかなと思いました。
     でも、まだまだ咲いてるから充分間に合います。
     週末は晴れそうだから、気をつけて行ってきてくださいね。
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