アマサギに再会するため6月の長久手の田んぼに行ってきた

野鳥(Wild bird)
長久手田んぼ-1

KONICA MINOLTA α-7 DIGITAL+MINOLTA 50mm Macro f2.8 / 100-300mm f4.5-5.6 APO



 雨があがればネタ集めに行こうと思っていたのに、時間も気力も足りなかった。候補地がいくつかあって、どこへ行こうか迷っていたら、ますます時間がなくなり、最後に思いついたのが長久手の田んぼだった。おととしの6月、初めて長久手でアマサギを見て、それ以来他の場所で出会ったことがなかったので、もう一度会いにいこうと思ったのだった。
 場所は、リニモの長久手古戦場駅の北側に広がる田んぼだ。地名でいうと丸根というところになる。
 田んぼの間の細い道に車をとめて南を向くと、モリコロパークの観覧車とリニモが見える。愛・地球博からもう3年。それでもいまだにイメージソングの「I'll be your love」を聴くと、ちょっとジーンとしてしまう愛知県民なのだ。
 そういえば、一番最初にデジイチのEOS D30を買ったときに初めて試し撮りをしたのがこの場所だった。あれは2005年10月、愛・地球博が終わって間もなくのことだった。
 万博会場はモリコロパークと名前を変え、段階的な工事が進められている。2006年7月に一部分だけの第1期オープンとなり、私も2回遊びに行った。2007年の3月に第2期オープン以降は行っていない。2008年の4月には第3期オープンとなって、いろいろな施設ができたようだ。今更だけど、サツキとメイの家も一度くらいは行っておきたい。最終的な完成は2010年になるらしい。
 モリコロパークはまたそのうち行って紹介するとして、今日はアマサギだ。2年ぶりの再会となるだろうか。

長久手田んぼ-2

 視線を少し左に向けると、北東方向に瀬戸デジタルタワーが見える。正式名は、瀬戸デジタルテレビ放送所だそうだ。
 愛知県のみならず中京圏の地デジを一手に引き受けるのが瀬戸でいいのかという疑問がありつつ、なんとなく瀬戸に決まった。そのあたりの詳しい経緯はよく知らない。栄のテレビ塔ではアンテナを延ばせなくて駄目だったというのは聞いている。
 地デジのテレビを買って以来世話になってるから、たまにはデジタルタワーを見て拝んでおこう。いったん地デジの画質を見慣れてしまうと、もうアナログには戻りたくなくなる。人間は贅沢にすぐに慣れてしまう。けど、いまだに地デジのチャンネルを覚えられない。東海とNHKとCBCはそのままだけど、中京が4でメーテレが6でテレビ愛知が10というのは、どうにも馴染めない。その上、BSデジタル放送も1から12チャンネルまであって、途中で有料放送がはさまるから、もう最初から覚えようという気になれない。リモコンでパチパチとやたらチャンネルを変えながら番組を探す日々だ。これが昔の回転ダイヤル式なら大変だ。回しすぎて半年もしたらチャンネルが取れてしまうところだ。

長久手田んぼ-3

 長久手も尾張旭同様、田植えの遅い地区のようだ。つい最近ようやく田植えをしたという感じで、一部ではまだ終わってないところもあった。
 この時期の田んぼは、空や風景を映してきれいだ。秋の稲穂もいいけど、6月の田んぼが一番いい。手で田植えをしている農家の人と夕焼け色に染まった千枚田風景を一度撮ってみたいと思う。それはできすぎという気がしないでもないけれど。

長久手田んぼ-4

 ヒメジョオンかハルジオンか、どちらか。テントウムシを見つけて、マクロの等倍で目一杯寄って撮ったら、花の区別がつかない写真になった。
 テントウムシはたぶん、ヒメカメノコテントウじゃないかと思う。5ミリもないくらいの小さなやつだ。
 50ミリマクロは、標準レンズ的にもマクロにも使えると思って買ってみたのだけど、遠景での解像感が足りない感じだ。f6.3まで絞ってもまだシャープさが足りない。近接撮影との両立を考えた場合でも、50ミリならf1.4などの標準レンズの方がいいかもしれない。

長久手田んぼ-5

 最初なかなか見つからなくて、時期を外したのか、今年はここに飛来しなかったのかと心配したけど、奥の方まで行ったところで見つけた。いた、いた、アマサギだ。ご無沙汰してます、元気でしたか?
 車から降りるとすぐに逃げてしまうので、車の中から撮った。でもまだ遠いし、ここは場所が悪い。別のところを探すことにする。
 そういえば、このあたりは田植えは早かったらしい。苗がずいぶん伸びている。同じ地区でも農家さんによって田植えの時期に差があるのだろう。もしかしたら品種の違いなどもあるのかもしれない。

長久手田んぼ-6

 あ、いる、いる。今度はいい場所だ。全部で7羽くらいいた。やはりこの場所はアマサギのお気に入りなのだろう。けどなんで、長久手のこの田んぼなんだろう。尾張旭や近所の川では見たことがない。他にもいるところにはいるに違いないのだけど。
 アマサギは渡りをするサギで、日本には5月くらいにやって来て、日本で子育てをして、寒くなり始める9月から10月くらいに東南アジアに帰っていく。
 夏羽は写真のようなオレンジ色をしていて、冬羽になると白くなるのでコサギやダイサギと紛れてしまいがちだ。そんなときの目印は黄色いクチバシで、体はコサギよりも小さいから、ダイサギとは区別がつく。チュウサギはめったに見ないけど、チュウサギの場合はクチバシの先が黒いから分かる。
 婚姻色になるとクチバシが色鮮やかな赤紫色になり、足もピンク色に染まる。他のサギたちと一緒に木の上のコロニーで卵を産んで育てる。
 エサは魚ではなく、昆虫やカエルなどだから、必ずしも水辺で暮らさなくてもいい。でも、水が張られた田んぼにいるというイメージが強く、ネットの写真を見てもそういうところでよく撮られている。

長久手田んぼ-7

 渡り鳥ということもあって、人に対する警戒心は他のサギよりもずっと強い。民家の近くに降り立つ割には人間が苦手なようだ。
 このときも車の窓を開けて運転席から撮っていただけなのに、気配を感じたようで、次々に飛び去っていってしまった。わぁー、待ってくれーと、流し撮りで追いかけたけど追いつけなかった。ちょっとピントが合ってないし、手ぶれも起こしている。ISOが100のままだった。
 α-7Dの性能はまずまず悪くない。ピント速度や連写は20Dに劣るものの、飛びものに関しても実用範囲内だ。K100Dとは比べものにならない。動くものに対してはK10Dもあまり強くないということだけど、K20Dになってそのあたりは改良されたんだろうか。クラスと値段を考えれば、20Dの後継機の30D、40Dと同等を望みたいところだ。

長久手田んぼ-8

 ケリのヒナもちょっと期待したけど、今日は見つけられなかった。もうそろそろ生まれてもいい時期だとは思う。親鳥が一羽、じっとたたずんで、ときどき思い出したように小さな声で鳴いていた。子育て警戒中でもなさそうだった。

長久手田んぼ-10

 夕焼け色を映して、田んぼがオレンジに染まった。

長久手田んぼ-9

 雨があがったとはいえ、カラリと晴れたわけではなく、太陽は雲の間に隠れたりちらりと顔を出したりで、日没前にはすっかり隠れてしまった。暗くなれば鳥撮りはもう終わりだ。手ぶれ補正をもってしても望遠レンズのブレは止められない。飛んでいったアマサギもどこかへ行ってしまったし、そろそろ帰ることにする。

 当初の目的地とは違ってしまって妥協した形にはなったけど、アマサギに再会できたのはよかった。これも季節の風物詩として、毎年見たい風景の一つとなった。できたら、もう一度出向いて、ヒナの姿も見てみたいけど、コロニーとエサ場は別とすれば、アマサギのヒナを見るのは難しいだろうか。ヒナを見たければコロニーを見つけないといけない。夏前に行けば、婚姻色くらいは見られるだろうか。モリコロパークへ行くことがあれば、そのとき忘れずに寄ろう。
 とりあえず一つネタを拾って、今日も無事更新できた。明日はまた明日の分のネタ探しに出かけないといけない。自転車操業的なブログだ。漕ぎ続けないと倒れてしまう。次の雨降りまでにある程度まとめて仕入れてきたい。
 明日は少し青空が戻りそうだ。貴重な光を無駄にしないようにしよう。
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