
以前、自分に合うボールペンを探しているという記事を書いた。
自分に合うボールペンを探しています 第1弾(2020年3月18日記事)
第2弾をやらないといけないと思いつつ面倒で先送りしていたら1年以上経ってしまった。
今日はちょっと時間があったので、重い腰を上げて続編をやりたいと思う。
一年の間に実はそれほどボールペンの本数は増えていない。というのも、もう決定打ともいうべきボールペンが見つかってしまったので、それ以上必要なくなったからだ。
探せばまだまだいいボールペンはあるのだろうけど、人間、一度満足してしまうとそれ以上求めるのはおっくうになってしまうものだ。
結論から言うと、ゲルインク系ならパイロットのハイテックC C04、水性なら三菱鉛筆のユニボールエア、油性はゼブラのジムノックUKが私の好み、ということになる。
ただしこれは、はっきり偏った好みだということをあらかじめお断りしておきたい。ネット上のボールペンおすすめサイトなどを読むと、一般的に評価が高いボールペンは私の好みではなく、評価が低いものが好きだったりするので、たぶんそうなのだと思う。
書き味に関しては特に個人の好みの差が大きいので、万人向けの絶対的なボールペンというものはないのかもしれない。
前回も書いたように私は筆圧が弱いので、筆圧の強弱による好みの違いというのもあると思う。
以上のことを言い訳のようにして踏まえつつ、前回から増えた分のボールペンを紹介します。

今回使ったノートは無印良品の「裏うつりしにくいダブルリングノート」で、素材はよく分からないのだけど植林木ペーパーとある。高級な紙ではなく、それほどツルツルではない。ツルツルの高級紙はかえって書きづらいから私はこれくらの方が合っている。値段もB5・48枚で120円と安い。

《パイロット ハイテックC C04 0.4mm》
このボールペンは他のボールペンとはかなり書き味に違いがある。それは最初のひと文字で分かる。一瞬で好きになるか嫌いかが分かれるのではないかと思う。
とてもシャープで繊細で力強い。シャープペンシルに近い感覚という言い方もできるだろうか。
私はこれくらい引っかかり感がある方が好きで、ツルツル滑るボールペンは好きではない。
どんな角度で書いてもまずかすれないところも気に入っている。かすれが発生するボールペンは、いちいちイラッとするから、それがないのが嬉しい。
好みにはまれば唯一無二のボールペンになるから一度試してみることをおすすめしたい。
ちなみに、某サイトの評価は5点満点の2点だった。
174円
ヨドバシ
《サクラクレパス ボールサインノック 04 0.4mm》
個人的にハイテックCの対抗馬で、方向性は違うのだけど甲乙つけがたい。ハイテックCに疲れたときはこちらを選びたい。
ハイテックCと比べるとまろやかで書き疲れしない。引っかかりすぎず、滑りすぎることもない。かすれもまず発生しない。
本体が細身で持つ部分が太くなっているという変わったデザインになっている。最初は不格好と思ったのだけど、使っているうちになじんだ。これはこれで理にかなっている。
あまり期待していなかったので意外といいなという評価だったのが、今ではとてもいいと感じている。
どれくらいメジャーな存在なのかは知らないけど、誰にでもおすすめできる安心感がある。
147円
ヨドバシ
《三菱鉛筆 ユニボールプロテック 0.5mm》
書き味は悪くなく、いいボールペンだと思う。ただ、残念なことにかすれやすいという欠点がある。筆圧の弱い私は特にそうで、かすれさえなければもっと好きになっていた。
でも、かすれるから駄目と見切るのは惜しいボールペンで、ときどき使いたくなる。そしてそのたびに、かすれさえなければなと思う。
ノック式とキャップ式ではノック式の方が圧倒的に使い勝手がいいのだけど、ノック式は技術的に難しい部分があるようで、キャップ式の方がいい出来のボールペンが多いように感じる。
130円
ヨドバシ
《パイロット ハイテックCスリムノック 04 0.4mm》
ハイテックCが大のお気に入りになったので、その姉妹版ともいえるハイテックCスリムを買ってみたら、全然違うボールペンだった。
まず本体が細身ですごく小さい。
書き味もかなり違っていて、同じ名前を冠したボールペンとは思えないほどだ。
こちらは引っかかり具合があまり好ましくない。言葉では説明しづらいのだけど、明らかに好みではない。
キャップ式のハイテックCとノック式のスリムとではボールペンとしての構造が違うので書き味が違ってくるのは当然だ。
それに小さいので持ちづらいというのもある。メモ帳などに挟んで持ち歩くには適しているから、そういう用途のためのものかもしれない。そう割り切れば悪い製品ではない。
185円
ヨドバシ
《三菱鉛筆 ユニボールシグノRT1 極細 0.28mm》
芯は0.5mm、0.38mm、0.28mmの3種類あって、どうせなら特徴の強い0.28mmにしてみようということで選んだ。
しかしこれはかなりクセが強くて人と用途を選ぶボールペンだ。
クギで引っ掻いているようなザラザラ感というかガリガリ感がある。
滑りは悪くないし良すぎるということもないし、かすれもないのだけど、私はこの書き味は好きではない。字を書いていて気持ちよくない。
素直に0.5mmにしておけばまた違った感想になったのだろうけど、こういうものもある意味では一期一会なので、第一印象がすべてでもある。
151円
ヨドバシ
《無印良品 さらさら描けるゲルインキボールペン ノック式 0.5mm》
一部評価が高いボールペンだけど、私は気に入らなかった。
引っかかりの少ないツルツル系で、よくかすれが発生する。このかすれ多発は致命的だ。
インクは濃くてはっきりしているから、筆圧が強い人にとっては好ましく感じられるかもしれない。
90円
無印良品
《三菱鉛筆 ユニボールシグノ UMN-307 0.38mm》
これもツルツルなめらか系で、個人的にはあまり好みではない。滑りのいいボールペンで上手く書くのは難しいのがその理由だ。
私が好みか好みではないかを判断する基準は、滑りがいいか悪いかではなく、引っかかり具合がいいか悪いかという点だ。
気持ちのいい引っかかり具合というのが確かにあって、ノートとの相性ということもあるのだけど、この感覚は人に伝えるのは難しい。
滑りがいいからいいボールペンというわけではないということをメーカーには言いたい。
168円
ヨドバシ
《ぺんてる エナージェル インクフリー 0.4mm》
非常に評価の高いボールペンで、人気投票では上位に来ることが多い。
これまで紹介してきた中ではもっとも重量があって、外観も高級感がある。
このボールペンを気に入る人の気持ちは分かるし、マイベスト・ボールペンとして愛用している人が多いだろうことも理解できる。
しかし、優秀さゆえに面白みに欠けるというのが私の個人的な感覚だ。
滑りが良すぎるのが苦手ということもあるのだけど、書き味としても、持った感覚としても、書くという行為としても、どこか引っかかりがない。気持ちにフックしないというか、愛着を持てない。
結果として使う機会がほとんどないボールペンという位置づけとなってしまっている。
このボールペンのファンの人にはすみませんと謝っておきます。
196円
ヨドバシ
《三菱鉛筆 ユニボールエア 0.5mm》
水性ボールペンは長らく愛用してきたパイロットのVコーンで決まりだと思っていたのだけど、このボールペンがそれを上回ってマイベストとなった。Vコーンとはだいぶ方向性が違うのだけど。
とにかく丁寧に書ける。というか、丁寧に書きたいと思わせるボールペンで、自分の字が2割増しに上手くなったような気がする。少なくとも、自分のポテンシャルの100%を出せるボールペンだと思っている。このペンで書く以上の字を自分は書けない。
走り書きでも滑りすぎることはないしかすれも発生しないのだけど、やはりこのペンではゆっくり丁寧に書きたい。それでこそ持ち味が発揮される。
ノートの裏写りが難点ではあるものの、他の水性ボールペンに比べるとそれほどでもないので、ノートでも使える。
と、個人的には大絶賛のこのボールペンも、人によって評価が割れるようで、駄目な人は駄目らしい。
172円
ヨドバシ
《オート 筆ボールペン 超極太 1.5mm》
超極太の名前が示すように1.5mmと太字を書くための水性顔料インクのボールペンだ。
細い字はまず書けない。筆ボールペンとあるように筆のような字をボールペンで書くというコンセプトなのだろうけど、筆文字とはまったく違う独特のものだ。
ツルツル感というよりヌルヌル感で、書き味も独特だ。線の強弱はあまりつけられない。
おそらく宛名書きのようなときに使うためのボールペンという位置づけなのだろう。
ノートで使うと裏写りが激しすぎて裏面を書くときに影響が出る。
なかなか面白い存在で、気分を変えたいときにけっこう使っている。
151円
ヨドバシ ヨドバシのネットで買えるものはヨドバシのリンクを張っておいた。ヨドバシはボールペン1本でも送料無料で買えるのがありがたい。
Amazonが送料有料になってしまって以来、ヨドバシで買う機会が増えた。ポイント分を割り引きと考えるとほぼすべての商品はAmazonよりもヨドバシの方が安い。
第1弾のときにシリーズ化するかもしれないけど書いたけど、どうやら今回の第2弾で終わりのようだ。
2、3年して手持ちのボールペンが増えたら、そのときまたやることにしよう。
今回紹介したものもすべて200円以下なので、気軽に試せると思う。ボールペン探しは楽しいので、ぜひやってみて、自分の好きなボールペンと出会ってください。
他人の評価など何の役にも立たないことが自分で試してみるとよく分かる。自分の好みは自分にしか分からない。なので、この記事もあまり役に立たないということになる。
勝手に発表シリーズと同じと思って読んでいただければいいかなと。