月別:2017年05月

記事一覧
  • 国玉神社・八剣社は神社としては決して悪くはないのだけど

     中川区の北にある国玉神社・八剣社合殿(地図)。『延喜式』の神名帳にある「海部郡國玉神社」がこの神社ということになっている。 ただ、それを疑うことなく信じている人がどれほどいるだろう。個人的にはここは違うと感じた。 平安以前から平成の現在まで、昔ながらの姿や境内を保っている神社はほとんどない。しかしながら、古社には古社の風格や匂いといったものがある。漠然とした雰囲気だから、自分のその感覚を信じすぎ...

    2017/05/31

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • 高野宮社は正しく気が整っている神社

     名古屋市中村区の南西の端にある高野宮社(地図)。 今でこそ周囲は住宅地になっているけど、ひと昔前までは川辺近くの雑木林のようなところではなかっただろうか。 2キロほど東にある八田駅は、JR関西本線、近鉄、地下鉄の駅が集まっていて、店もひと通り揃っていそうではある。 もう少し駅に近ければ、名古屋駅もすぐだし、住むには悪くない町かもしれない。 って、神社とは全然関係のない話をしてしまった。 歴史などに...

    2017/05/30

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • 日比津の白山神社は落ち着きのある立派な神社

     中村区日比津にある白山神社を訪ねた(地図)。 中村区の神社をたくさん巡って、中村区の地理が少しずつ頭に入ってきた。これまで中村区というと、名古屋駅の表と裏と中村公園あたりくらいしか知らなかった。面積はさほど広くないものの、東西南北中央と、それぞれ特色があって、それは神社にも表れている。 日比津は中村区の北の方、栄生の西、地下鉄駅でいうと、一応、本陣が最寄り駅ということになる。 近くに新幹線基地の...

    2017/05/29

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • 名前に惹かれて訊ねた皇座神社の由緒は不明

     ちょっと変わった名前の神社に惹かれる。中村区岩塚にある皇座神社(おおざじんじゃ)もそのひとつだった(地図)。 皇が座する神社とは一体どんな神社だろうと興味がわいた。 分かりづらい場所にあってようやく見つけたその神社は、なかなかに入っていくのがためらわれるようなたたずまいをしていた。これって普通の民家じゃないの? と思う。入り口の社号標がなければ入っていけなかっただろうし、そもそも見つけられていな...

    2017/05/29

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • 行楽日和でもサンデー料理

     よく晴れて風の強い週末だった。お出かけ日和ではあったのだけど、撮影行きはなし。 今年は神社に専念しているとはいえ、季節の移ろいにほとんどついていけていない。藤を逃し、カキツバタを逃し、バラまで逃しそうになっている。この夏は虫撮りさえなしで終わるかもしれない。 サンデー料理はいつものように。これだけは不思議と休みたいとは思わないし、休む必然もないので、ブログ開始と同時に始まり、ここまで続いている。...

    2017/05/28

    料理(Cooking)

  • 土江神社の名前はかつての記憶

     名古屋市中村区塩池町の土江神社(地図)。 正しくは土の中に点のある圡で、「ひじえ」神社と読む。 土方と書いて「ひじかた」と読むのは新撰組の土方歳三が有名だ。あれも土の中に点の字だったとう説があるけど、そうじゃないともいう。 土の中ではなく右上に点がある土もある。読み方はツチやドで変わらない。 圡(ひぢ)はもともと泥と同じような意味で使っていたとされ、圡江も泥江だったのではないかという説がある。 ...

    2017/05/28

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • 東宿の明神社は社殿が素晴らしいオススメ神社

     中村公園の少し西、東宿にある明神社(地図)。 ここは文句なしにいい神社だ。今までその存在を知らなかったのが不思議なくらいで、なんでこんないい神社がもっと知られていないのだろうと思った。 神社の南にはかつて鎌倉街道が通っており、庄内川を挟んだ西の対岸には萱津宿(かやつじゅく)があった。その東側にできた宿場ということで東宿と呼ばれていた。 鎌倉前期に成立したとされる『東関紀行(とうかんきこう)』に「...

    2017/05/27

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • なんかそわそわする栄生の六生社

     名鉄名古屋本線の栄生駅から西北へ少し歩いたところに六生社がある(地図)。 道の曲がり角に入り口鳥居があるというちょっと珍しいスタイルだ。社殿は南東向き。 栄生駅は「さこう」と読み、地名の栄生は「さこ」と読む。ただ、名古屋の人間はたいてい「さこう」と言っているので、なし崩し的に「さこう」ということになっている。 もともとは砂処や狭所さこというような字を当てていたようなので、庄内川が運んだ土砂によっ...

    2017/05/27

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • 楠の木々が素晴らしい新富町春日神社

     名古屋市中村区の北の方、新富町にある春日神社(地図)。 戦国時代の1572年に宮野大膳なる人物が勧請したという以外に詳しいことはよく分からない。 ほぼ参道のみといっていいほど奥に細長い神社だ。隣も神社の境内なのかもしれないけど、広場になっている。 本社はごく小さく、拝殿もない。 しかし、この神社、境内の楠がいいのだ。夫婦楠と呼ばれる楠をはじめ、生い茂る木々の姿が瑞々しくて神々しい。この木々を見て感じ...

    2017/05/26

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • 中村区の夜叉龍神社はちょっとマニアックだけど

     名古屋市中村区の北の外れに近い塩池町にある夜叉龍神社(地図)。 ちょっと怪しげな名前だけど、夜叉ヶ池の伝説を知っている人なら、あの関係の神社かと思うだろう。詳しい由緒などは分からないものの、おそらく岐阜県との県境に近い福井県南越前町にある夜叉ヶ池の龍神を祀る神社として建てられたのだと思う。 ただ、入り口の説明書きに、「祭神 江州夜叉ヶ池 夜叉龍神」とあるのが気になる。江州といえば近江国(滋賀県)...

    2017/05/26

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • 再訪で岩作御嶽神社の印象が大きく変わった

     もう行くことはないだろうと思っていた長久手の岩作御嶽神社(やざこおんたけじんじゃ)を再訪する機会が訪れた(地図)。 神友とここの話になって、それじゃあ一緒に行ってみようかということになったのだ。前回訪れたのは、去年2016年の3月だった。 長久手の岩作御嶽神社へ あまりにも霊的なエネルギーが満ちている境内は、正直、怖かった。かなり及び腰で参拝を済ませ、もう二度と訪れることはないだろうと思って神社をあ...

    2017/05/25

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • 名古屋駅裏にある小さな須佐之男社

     名古屋駅裏、笈瀬本通商店街の一角に小さな神社がある。スサノオとカグツチを祭る須佐之男社だ(地図)。 今はぐっと小さくなってしまったけど、江戸時代は牧野村5社の中の1社だった。 それでも、この場所でしっかり残ったのは大したものだ。こんなに小さくても氏子数は2,000戸と、ある意味では大きな神社ともいえる。 江戸時代は疫病と火事が村人たちにとっては大敵だった。それを鎮めるために牛頭天王(スサノオ)と秋葉権...

    2017/05/25

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • 中村区の熊野社はなかなかに立派な神社だ

     中村区の権現通にある熊野社(地図)。茶ノ木公園の一角にその神社はある。 熊野社の北西500メートルほどのところにある若宮八幡社は、明治42年(1909年)に、この熊野社に合祀され、戦後の昭和26年(1951年)に分離独立した。独立後も若宮八幡社の祭神である仁徳天皇はそのまま熊野社の本社で祭られている。 北側入り口にある社号標には、熊野社と若宮八幡社の名が並んでいる。 とても立派な神社だった。若宮八幡社が穴場的...

    2017/05/24

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • 中村区のオアシス若宮八幡社

     中村区役所駅すぐ南西にある若宮八幡社(地図)。 大通りから一本入っただけのところにあるにもかかわらず、路地が狭く、車で近くまで行くことができないこともあって、街中なのに境内は別世界のように静かだ。 路地を入り、建物の間を通り抜けた先に目的の神社がある。 若宮八幡社というと、中区栄にある名古屋総鎮守の若宮八幡社がよく知られている。ふたつの神社は特に関係はなさそうだ。 中村の若宮八幡社は、いったん近...

    2017/05/24

    空(Sky)

  • 熱田の七里の渡し跡は名所だけど観光地ではない

     熱田神宮の南、堀川と新堀川の合流点に七里の渡し船着跡がある(地図)。 江戸時代、東海道の宮宿と桑名宿を海路で結んでいた船着き場の発着点だ。 現在は宮の渡し公園などとともに整備され、一応、観光地にするつもりはあるようだ。しかし、近所の人以外、観光で訪れる人は少ない。 地下鉄伝馬町駅(地図)から徒歩10分というのは、人によっては遠いと感じるかもしれない。駐車場はいつも閉まっていて、車をとめることができ...

    2017/05/23

    名所/旧跡/歴史(Historic Sites)

  • 青衾神社は住宅地の片隅で小さく生き残った

     熱田神宮境外摂社の青衾神社(あおぶすまじんじゃ)。『延喜式』の神名帳に載る式内社で、名神大社だったのは遠い過去のお話。今は熱田神宮の少し西、住宅街の一角に小さく佇んでいる(地図)。 神社にも浮き沈みの歴史があり、浮くものがあれば沈むものもある。それでもなくならなかっただけよかったという考え方もできる。 祭られているアメノミチヒメは、隣の小学校から聞こえてくる子供たちの声を日々聞きながら何を思って...

    2017/05/23

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • 景清社は熱田の町に景清の物語を伝える

     熱田区の熱田神宮から少し南へ行った住宅街の中にある小さな神社。名前を景清社(かげきよしゃ)という(地図)。 景清と聞いてすぐにピンと来る人は歴史好きかゲーム「源平討魔伝」をやったことがある人か、どちらかだろうか。 平景清こと藤原景清ゆかりの神社だ。 詳しいことは神社サイトの景清社のページに書いたのだけど、こういう歴史上の人物にまつわる神社が残されていることはいいことだと思う。アマテラスや応神天皇...

    2017/05/23

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • 新栄八王子社は古くて新しい神社

     中区新栄にある八王子社(地図)。千種駅に近いから千種区と思ったら中区だった。 すぐ西にある白山神社とは関係がない。もともとは千種区の鍋屋上野町にあった神社で、昭和18年(1943年)に現在地に移されたという。 社殿は戦後に建て直されたものだろう。まだけっこう新しい。しかし、この神社は思う以上に古い歴史を持っているかもしれない。祭神がクニサツチ(国狭槌尊)というから、元からそうだとすれば、新しい神社とは...

    2017/05/22

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • 単色のサンデー料理

     今年の5月はいつもの年より涼しい印象だったのに、後半に入って急に暑くなった。ここ数日は、夏近しといった感じだ。5月くらいはもう少し快適な気候で過ごしたいのだけど。 今日のサンデー料理はいつもと少し違う雰囲気になった。特に狙ったというわけではなく、たまたま結果的にこうなっただけど。なんか色味が薄い。作る前は和食のつもりだったのに、並べてみたら和食とも洋食ともつかない無国籍料理になった。色が単色なのが...

    2017/05/21

    料理(Cooking)

  • 定点観測 ---冬、春、初夏

     今日は定点観測シリーズをお送りします。 いつもの風景に季節は巡り、日は昇り、日は沈む。 照る日曇る日。 同じ空、同じ光は二度と巡り来ないことを私たちは知っている。 定点観測は続く。 ...

    2017/05/20

    日常写真(Everyday life)

  • 喜惣治神明社は堤防の上で町と人々を守っている

     名古屋市北区の北西の外れ近くにある喜惣治神明社(地図)。 大山川と合瀬川、新地蔵川の合流点の手前の堤防の上にその神社はある。 この地で新田開拓を推し進めた国枝喜惣治の名を取ってこう呼ばれている。 少し北にある大我麻神社も新田開発にまつわる神社で、田んぼがなくなった今は町を守っている点で、ふたつの神社はよく似ている。 詳しいことは神社サイトの喜惣治神明社のページで。 鳥居前の御神木の楠。 手前の祠...

    2017/05/19

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • 熱田の四番町神明社はちょっとユニークな神明社

     熱田区四番にある神明社ということで、四番町神明社(地図)と呼ばれている。 江戸時代に開発された熱田新田に建てられた神社のひとつで、時期的にはここが一番早かったそうだ。 熱田新田は、熱田区から中川区、港区にかけての広大な新田で、一番から三十三番までに区分けされ、それぞれに観音を置いて祀った。今でもその一部が残っている。 四番町神明社は、神明社ではあるのだけど、アマテラスの他にヤマトタケル(日本武尊...

    2017/05/18

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • 今の熱田社に三十番神だった頃の面影はない

     熱田区二番にある熱田社(地図)は、ちょっと変わった前身の神社だ。 三十番神というのを知っているだろうか。天台宗を開いた最澄が唐から持ち帰ってきた信仰で、比叡山に祀ったのが最初とされている。 日本各地の代表的な神社から三十柱の神を集めて、一日交替で守護してもらうという考え方だ。昔は三十体の神像なども作られ、それなりによく知られた信仰だった。 明治の神仏分離令のときに禁止されて、この神社も熱田社とし...

    2017/05/17

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • 豊田本町はなくなっても神社は残った

     南区の北、現在は内田橋と呼ばれるようになった町に豊田本町神社はある(地図)。 名鉄常滑線の駅名に豊田本町の名前は残るものの、町名としてはもう残っていない。 かつてここは江戸時代の新田開発によってできた土地で、それ以前は海だった。 神社が創建されたのは昭和3年(1928年)と新しい。この地の大地主で熱田伝馬町の溜屋(味噌屋)の主人、堀田清右衛門にちなんで堀田神社と名付けられた。 現在の名前になったのは...

    2017/05/16

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • 入り組んだ道の奥の高台にひっそりある田中神明社

     緑区大高城址の近くにある田中神明社(地図)。 MapionにもGoogleマップにも載っていない小さな神社だ。緑区で他の神社を探しているときに、偶然案内看板を見つけて、その存在を知ったのだった。看板がなければ部外者には知りようがない場所にある。 民家の脇を通って階段を登った先の小高い丘の上に小さな祠があり、それが神明社だ。町内が田中ということで田中神明社と呼ばれている。 神明社なのにクニノトコタチ(国常立尊...

    2017/05/16

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • 波限神社を読めるだろうか

     熱田区一番にある波限神社(地図)。 普通、この神社を「なぎさ」とは読めないと思う。波限の文字を見て、すぐさま天津日高日子波限建鵜草葺不合命(あまつひこひこなぎさたけうがやふきあえずのみこと)を連想したとしたら、その人はかなりのツワモノだ。そう、この神社名の波限は、ウガヤフキアエズにちなんでいるらしい。 名古屋城築城の石垣を運ぶ工事をしていた加藤清正が建てたという話は、私は信じていない。そのあたり...

    2017/05/14

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • 普通でいいサンデー料理

     普通の日曜日。普通のサンデー料理。 普通が一番、なんて考え方はずっと嫌いだったけど、普通も悪くないと思えるくらいにはなった。そう、普通も悪くない。それはもしかしたらとても貴重なものだ。 普通に食事を美味しく食べられることも、本当は当たり前のことじゃない。普通でなくなったとき、普通であった頃がいかにありがたいことだったかを思い知ることになるだろう。 普通に作って、普通に食べる。それがサンデー料理。...

    2017/05/14

    料理(Cooking)

  • 牛毛神社は堤防の上で地域を守るほのぼの系

     名古屋市南区の南、天白川の堤防上に牛毛神社がある(地図)。 天白川が上流から運んできた砂がたまってできた土地で、かつてこのあたりは海だった。神社の前は牛毛海岸と呼ばれていた。神社名も牛毛村から来ている。 神社向かって右手は天白川で、左手の民家があるところは低くなっている。この先で天白川と扇川は合流し、ほどなく伊勢湾に流れ込んでいる。 創建されたのは戦国時代以前で、津島神社から勧請したのではないか...

    2017/05/13

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • 熱田の大瀬子一帯は秋葉社の密集エリア

     熱田神宮(地図)の南西、七里の渡し跡(地図)近くの大瀬子公園一帯に秋葉神社が密集している。道沿いに、ポン、ポン、ポンと5社も並んでいるのはどういうことなのか気になった。 大瀬子公園になっている場所は、かつて魚市場が並んでいたところだ。各地から熱田湊に入ってきて大量の海産物をすべてここで売りさばいていた。当時は大変な賑わいだったという。 魚市場と秋葉神社はあまり関係がなさそうだ。火事にならないよう...

    2017/05/12

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • 千年ひと昔千年八幡神社

     熱田区の南端、もう少し南へ行くと港区という場所に千年八幡神社(地図)はある。 千年は歳月の千年ではなく、地名の千年(ちとせ)から来ている。千年続く八幡社というわけではない。 鳥居横の社標の文字が鳥をかたどっている。神の使いか、椋鳥かとか言っていたのだけど、単純に鶴は千年の洒落かもしれない。千年村の地名の由来が鶴から来ているなんて話もある。 新田の守り神として尾張家下屋敷にあった八幡社を移したらし...

    2017/05/11

    神社仏閣(Shrines and temples)

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国玉神社・八剣社は神社としては決して悪くはないのだけど

神社仏閣(Shrines and temples)
國玉神社

 中川区の北にある国玉神社・八剣社合殿(地図)。
『延喜式』の神名帳にある「海部郡國玉神社」がこの神社ということになっている。
 ただ、それを疑うことなく信じている人がどれほどいるだろう。個人的にはここは違うと感じた。
 平安以前から平成の現在まで、昔ながらの姿や境内を保っている神社はほとんどない。しかしながら、古社には古社の風格や匂いといったものがある。漠然とした雰囲気だから、自分のその感覚を信じすぎるのも危ういことではあるのだけど、この神社の場合は式内社とされた時期や経緯にも問題が多い。
 そのあたりのことについては神社サイトの国玉神社・八剣社合殿のページに書いた。
 ここは佐屋街道ができて以降の街道沿いの八剣社ではないだろうか。時代でいうと、室町か、さかのぼっても鎌倉までだろう。
 おそらく熱田神宮に関係がある。庄内川を渡った東には、熱田神宮の神田に祀られたとされる御田神社がある。その御田神社も式内・御田神社かどうか怪しい部分があるのだけど、熱田神宮の影がちらついているように思う。
 神社としては決して悪い神社ではない。社殿は特に良くて、どっしりと落ち着いた風格がある。
 境内の狭さが残念ではある。かつてはもっと大きな神社だったようだ。



國玉神社拝殿




國玉神社拝殿前の狛犬




國玉神社拝殿と額




國玉神社本殿




國玉神社社殿を横から




國玉神社境内の風景

 式内社ということで期待していくとがっかりする神社が少なからずある。
 逆に何も期待せずに訪れた神社が思いがけず良くて驚くこともある。
 歳月の持つ重みというのは確かにあるのだけど、もちろんそれがすべてではない。若くてもいい神社はある。
 いずれにしても、神社は実際に行ってみないと分からないということだ。予備知識や先入観が邪魔になることもある。

【アクセス】
 ・地下鉄東山線「岩塚駅」から徒歩約40分
 ・近鉄名古屋線「伏屋駅」から徒歩約35分
 ・駐車場 なし
 

高野宮社は正しく気が整っている神社

神社仏閣(Shrines and temples)
高野宮社

 名古屋市中村区の南西の端にある高野宮社(地図)。
 今でこそ周囲は住宅地になっているけど、ひと昔前までは川辺近くの雑木林のようなところではなかっただろうか。
 2キロほど東にある八田駅は、JR関西本線、近鉄、地下鉄の駅が集まっていて、店もひと通り揃っていそうではある。
 もう少し駅に近ければ、名古屋駅もすぐだし、住むには悪くない町かもしれない。
 って、神社とは全然関係のない話をしてしまった。
 歴史などについては神社サイトの高野宮社のページに書いた。
 伊勢の外宮の多賀宮に関係がある神社なら、祭神はトヨウケヒメだろうに、何故かタカミムスビになっているという点に釈然としないものを感じつつも、ここはなかなかいい神社だと思った。高尚で由緒正しい感じがする。端正という言葉でもいいけど、ちょっと違うか。
 周囲が住宅ではなく森に囲まれていたら、この神社はもっといいに違いない。この吹き抜け感というか晒され感が惜しい。



高野宮社拝殿




高野宮社拝殿前額と鈴




高野宮社狛犬




高野宮社社殿を横から




高野宮社本殿裏側から




高野宮社境内社




高野宮社御神木のイチョウ




高野宮社境内の風景




高野宮社石仏

【アクセス】
 ・近鉄名古屋線「伏屋駅」から徒歩約28分
 ・無料駐車場 なし
 

日比津の白山神社は落ち着きのある立派な神社

神社仏閣(Shrines and temples)
日比津白山神社

 中村区日比津にある白山神社を訪ねた(地図)。
 中村区の神社をたくさん巡って、中村区の地理が少しずつ頭に入ってきた。これまで中村区というと、名古屋駅の表と裏と中村公園あたりくらいしか知らなかった。面積はさほど広くないものの、東西南北中央と、それぞれ特色があって、それは神社にも表れている。
 日比津は中村区の北の方、栄生の西、地下鉄駅でいうと、一応、本陣が最寄り駅ということになる。
 近くに新幹線基地のJR東海名古屋車両所があるといえば、鉄道好きには馴染み深いところといえるだろうか。枇杷島橋緑地があるエリアも日比津町だ。
 日比津の白山神社は「しらやま」と読むようだ。中村区の他の白山神社もそうらしい。名古屋東北部にある白山神社はどこも「はくさん」としている。
 由緒などについては神社サイトの日比津白山神社のページで。



日比津白山神社道路が横断する

 ここはいい神社なのだけど、参道を一般道が横切っているのが少し残念だ。切られた南側を残したことをよしとするべきか。



日比津白山神社二の鳥居と参道




日比津白山神社拝殿




日比津白山神社拝殿と弊殿




日比津白山神社社殿を斜めから




日比津白山神社釣り燈篭




日比津白山神社狛犬




日比津白山神社御神木のイチョウ




日比津白山神社津島神社




日比津白山神社白山龍神




日比津白山神社石燈篭




日比津白山神社馬の像




日比津白山神社境内の風景

 落ち着きがあって気持ちのいい神社だった。

【アクセス】
 ・地下鉄東山線「本陣駅」から徒歩約20分
 ・駐車場 なし
 

名前に惹かれて訊ねた皇座神社の由緒は不明

神社仏閣(Shrines and temples)
皇座神社入り口

 ちょっと変わった名前の神社に惹かれる。中村区岩塚にある皇座神社(おおざじんじゃ)もそのひとつだった(地図)。
 皇が座する神社とは一体どんな神社だろうと興味がわいた。
 分かりづらい場所にあってようやく見つけたその神社は、なかなかに入っていくのがためらわれるようなたたずまいをしていた。これって普通の民家じゃないの? と思う。入り口の社号標がなければ入っていけなかっただろうし、そもそも見つけられていない。鳥居もない。
 それでも、ここまで来て入らないわけにもいかず、ちょっとお邪魔してみることにした。



皇座神社

 進んだ先にあるプレハブには銭洗弁財天とある。これが皇座神社なんだろうかと、このときはよく分からなかった。
 中には神棚があり、銭洗弁財天と大黒、恵比須が祀られているようだった。
 左にある中身が空の自動販売機も気になった。あちこちに置かれている皿は、飼われている猫たちのものだ。
 たまたま出てきたお隣さんに話を聞くことができて、山口県の皇座山に関係がある神社だと教えていただいた。
 その皇座神社は、この左手奥の民家の中のようで、そのときはお留守とのことだった。
 帰宅後、調べてみたのだけど、あまりよく分からなかった。詳しいことを知るためには、直接お話をうかがうしかないようだ。



皇座神社内部

【アクセス】
 ・地下鉄東山線「岩塚駅」から徒歩約10分
 ・無料駐車場 なし
 

行楽日和でもサンデー料理

料理(Cooking)
サンデー料理

 よく晴れて風の強い週末だった。お出かけ日和ではあったのだけど、撮影行きはなし。
 今年は神社に専念しているとはいえ、季節の移ろいにほとんどついていけていない。藤を逃し、カキツバタを逃し、バラまで逃しそうになっている。この夏は虫撮りさえなしで終わるかもしれない。
 サンデー料理はいつものように。これだけは不思議と休みたいとは思わないし、休む必然もないので、ブログ開始と同時に始まり、ここまで続いている。
 いつか突然、バタッと止まってしまう気がしつつ12年続いている。


マグロ煮

「マグロの昆布つゆ煮」
 酒、みりん、しょう油、昆布つゆ、水、塩、コショウ、ショウガに浸けて、長ネギと一緒に弱火で煮る。



野菜の素揚げ

「3種類の素揚げ」
 天ぷらではなく素揚げにしてみた。素揚げの可能性を探る目的だったのだけど、上手くいったとはいえない。
 素揚げも難しくて、なかなかサクッと揚がらない。ポイントは油の温度と揚げ時間だと思うのだけど。



いんげん入り豆腐の卵とじ

「インゲン入り豆腐の卵とじ」
 インゲンを使おうと思って思いついた料理。別にインゲンじゃなくてもよかったけど、インゲンでもよかった。
 絹ごし豆腐、シーチキン缶、カニかまをごま油で炒め、酒、みりん、中華の素、塩で味付けをして、卵でとじる。
 

土江神社の名前はかつての記憶

神社仏閣(Shrines and temples)
土江神社入り口

 名古屋市中村区塩池町の土江神社(地図)。
 正しくは土の中に点のある圡で、「ひじえ」神社と読む。
 土方と書いて「ひじかた」と読むのは新撰組の土方歳三が有名だ。あれも土の中に点の字だったとう説があるけど、そうじゃないともいう。
 土の中ではなく右上に点がある土もある。読み方はツチやドで変わらない。
 圡(ひぢ)はもともと泥と同じような意味で使っていたとされ、圡江も泥江だったのではないかという説がある。
 この神社に関して分かっていることはあまり多くない。神社サイトの土江神社のページで。



土江神社拝殿

 神社自体は歴史のある古いものだと思うけど、見た目は新しい。拝殿などは戦後というより最近建て直されたもののようだ。
 昔は鬱蒼とした林の中にあったという。現在は児童公園の中に取り込まれる格好になっており、公園では園地たちが暴れ回っていた。



土江神社額

 額の土はちゃんと点ありになっている。



土江神社本殿




土江神社境内社

 古社だったかつての面影はほぼないとはいえ、いい神社だったのだろうという残り香みたいなものは感じられた。
 どんな形であれ、残っていくことが大切だ。
 ちなみに、社号標は公園の南西角に建っている。

【アクセス】
 ・名鉄名古屋本線「栄生駅」から徒歩約14分
 ・駐車場 なし
 

東宿の明神社は社殿が素晴らしいオススメ神社

神社仏閣(Shrines and temples)
明神社入り口

 中村公園の少し西、東宿にある明神社(地図)。
 ここは文句なしにいい神社だ。今までその存在を知らなかったのが不思議なくらいで、なんでこんないい神社がもっと知られていないのだろうと思った。
 神社の南にはかつて鎌倉街道が通っており、庄内川を挟んだ西の対岸には萱津宿(かやつじゅく)があった。その東側にできた宿場ということで東宿と呼ばれていた。
 鎌倉前期に成立したとされる『東関紀行(とうかんきこう)』に「萱津の東宿社」と出てくる。
 明神社という名前がいつ付いたのかはよく分からない。祭神はヤマトタケルとなっている。熱田神宮の摂社から勧請して集落の産土神としたとされる。
 その摂社というのがどこのことなのかは伝わっていない。八剣社は別宮だから違うのだろうか。
 創建されたのは鎌倉時代初期、もしくは平安時代末くらいだろうか。
 詳しくは神社サイトの明神社のページで。



明神社蕃塀




明神社拝殿

 この神社の何がいいって、社殿が素晴らしい。
 現在のものは大正13年から昭和2年にかけて再建されたものだそうだけど、とても出来がいい。宮大工の腕がよかったのか、もともとの建築を写したのか、なかなかお目にかかれない社殿だ。



明神社拝殿より見る弊殿




明神社弊殿

 純木像で立派な弊殿が特に気に入った。



明神社狛犬




明神社本殿




明神社社殿と青葉




明神社境内社

 ぜひオススメしたい神社のひとつだ。

【アクセス】
 ・地下鉄東山線「中村公園駅」から徒歩約19分。
 ・駐車場 なし
 

なんかそわそわする栄生の六生社

神社仏閣(Shrines and temples)
六生社に向かう

 名鉄名古屋本線の栄生駅から西北へ少し歩いたところに六生社がある(地図)。
 道の曲がり角に入り口鳥居があるというちょっと珍しいスタイルだ。社殿は南東向き。
 栄生駅は「さこう」と読み、地名の栄生は「さこ」と読む。ただ、名古屋の人間はたいてい「さこう」と言っているので、なし崩し的に「さこう」ということになっている。
 もともとは砂処や狭所さこというような字を当てていたようなので、庄内川が運んだ土砂によってできた土地もしくは狭い土地といった意味から名付けられたのだろう。
 祭神はシオツチノオジ(塩土老翁命)ということで、六所明神から六生神社になったものと思われる。
 詳しくは神社サイトの六生神社のページで。



六生社

 創建されたのは現在地の北400~500メートルの美濃路近くで、江戸時代初期の1603年に現在地に移されたとされる。
 そのとき、どうして社殿を東向きにしたのかは分からない。正確には東南を向いている。
 あえてそうしたのか、地形的な制約でもあってたまたまそうなっただけなのか。



六生社拝殿




六生社拝殿奥




六生社注連縄と彫り物




六生社狛犬




六生社本殿




六生社境内社

 境内社に石上社がある。
 石上神宮関連だと思うけど、名古屋では少ない。



六生社御神木

 御神木のタブノキだったか(違うかも)。



六生社境内社

 鹿島神社と金毘羅社。
 境内社の顔ぶれがけっこう渋い。



六生社御神木




六生社境内の風景

 いい神社なんだけど、なんとなく落ち着かない気がしたのはなんだったのだろう。境内には自分しかいなかったのに、人目があるような、誰かがいるような気がした。
 気のせいということにして、次の神社に向かうことにした。

【アクセス】
 ・名鉄名古屋本線「栄生駅」から徒歩約7分。
 ・駐車場 なし
 

楠の木々が素晴らしい新富町春日神社

神社仏閣(Shrines and temples)
春日神社入り口

 名古屋市中村区の北の方、新富町にある春日神社(地図)。
 戦国時代の1572年に宮野大膳なる人物が勧請したという以外に詳しいことはよく分からない。
 ほぼ参道のみといっていいほど奥に細長い神社だ。隣も神社の境内なのかもしれないけど、広場になっている。
 本社はごく小さく、拝殿もない。
 しかし、この神社、境内の楠がいいのだ。夫婦楠と呼ばれる楠をはじめ、生い茂る木々の姿が瑞々しくて神々しい。この木々を見て感じるだけでもこの神社を訪れる価値がある。
 神社サイト春日神社のページ



春日神社二の鳥居

 二の鳥居とその先が本社。



春日神社御神木と本殿と狛犬




春日神社楠




春日神社狛犬

 大口を開けて笑う狛犬。



春日神社楠と太陽




春日神社楠の風景

 街中の神社にある木とは思えない。森の奥に人知れず立っている木のような風情というか風格がある。
 この神社の境内に生命力が溢れているのは、間違いなくこれら木々のせいだ。
 逆に言うと、この神社の境内の気がいいから木々がよく育つという言い方ができるかもしれない。

【アクセス】
 ・名鉄名古屋本線「東枇杷島駅」から徒歩約11分
 ・駐車場 なし
 

中村区の夜叉龍神社はちょっとマニアックだけど

神社仏閣(Shrines and temples)
夜叉龍神社入り口

 名古屋市中村区の北の外れに近い塩池町にある夜叉龍神社(地図)。
 ちょっと怪しげな名前だけど、夜叉ヶ池の伝説を知っている人なら、あの関係の神社かと思うだろう。詳しい由緒などは分からないものの、おそらく岐阜県との県境に近い福井県南越前町にある夜叉ヶ池の龍神を祀る神社として建てられたのだと思う。
 ただ、入り口の説明書きに、「祭神 江州夜叉ヶ池 夜叉龍神」とあるのが気になる。江州といえば近江国(滋賀県)のことだ。滋賀県に夜叉ヶ池はないはずだけど、これはどういう意味だろう。まさかと思うけど、江州は中国の江州(江西省や湖北省)のことで、そこに夜叉ヶ池があるなんてことがあるのだろうか。江州は単に間違いのような気もするけど何とも言えない。
 御嶽信仰とも合体した不思議な世界観を出してきているので、訪れる人を選ぶ神社といえそうだ。興味深いと思うか、怪しげと思うかは、あなた次第です。
 もうちょっと詳しいことは神社サイトの夜叉龍神社のページで。



夜叉龍神社鳥居前




夜叉龍神社鳥居と額




夜叉龍神社本社

 中央の社に祀られているのが夜叉龍神と八大龍王で、向かって右の神像は御嶽先達の明照霊神だと思う。
 手前下には大黒さんと恵比須さん。



夜叉龍神社隣接する堂




夜叉龍神社お堂の中

 隣接するお堂の中はちょっとした不思議の国だ。
 御嶽信仰を中心に民間信仰も混じっている感じだ。



夜叉龍神社古写真

 色あせた古写真。
 ちょっと怪しげな雰囲気を出しているように思わせて、実際は意外と居心地がいい空間だったりする。ちょっとマニアックな趣味を持つ友人のアパートを訪ねたみたいな感じだ。泊まるのは遠慮するとしても、しばらく滞在していてもいい。
 もう少し詳しいことを知りたい気もするけど、このまま浅い付き合いでとどめておいた方がいいようにも思う。

【アクセス】
 ・名鉄名古屋本線「東枇杷島駅」から徒歩約13分
 ・駐車場 なし
 

再訪で岩作御嶽神社の印象が大きく変わった

神社仏閣(Shrines and temples)
岩作御嶽神社入り口

 もう行くことはないだろうと思っていた長久手の岩作御嶽神社(やざこおんたけじんじゃ)を再訪する機会が訪れた(地図)。
 神友とここの話になって、それじゃあ一緒に行ってみようかということになったのだ。前回訪れたのは、去年2016年の3月だった。
 長久手の岩作御嶽神社へ
 あまりにも霊的なエネルギーが満ちている境内は、正直、怖かった。かなり及び腰で参拝を済ませ、もう二度と訪れることはないだろうと思って神社をあとにした。まさか一年後に再び訪れることになるとは思ってもみなかった。
 ただ、今回は友人と一緒だし、もしかしたらもう一度行けば恐怖感を払拭できるのではないかという期待もあった。
 いざ、入り口の前に立ってみると、あれ? こんなに明るいところだったかな? と思った。前回は春先で緑が少なかったとはいえ、なんだかもっと暗いところという印象だった。
 階段を登って鳥居をくぐり、境内に身を置いてみると、なんだか拍子抜けするくらい空気が軽い。もちろん風景としてはよく覚えているのだけど、全然違う場所のように感じられたのだった。あのときの霊気はどこへ行ってしまったのか。
 写真を撮っていてもまったく嫌な感じはなく、むしろ明るくて好印象なくらいだった。神仏混淆ぶりは相変わらずだけど。
 とにかく印象が好転してよかった。岩作御嶽神社は大丈夫だ。いや、たぶん、大丈夫だと思う。このときはたまたま霊界のみなさんが留守だっただけかもしれないし、友人のパワーが強くて守られていただけかもしれないので、絶対安全を保証するものではありませんと付け加えておこう。



岩作御嶽神社霊神碑




岩作御嶽神社参道の石段




岩作御嶽神社賽銭箱




岩作御嶽神社蝋燭立




岩作御嶽神社石燈篭




岩作御嶽神社境内の風景




岩作御嶽神社境内社




岩作御嶽神社鳥居と紙垂




岩作御嶽神社石碑




岩作御嶽神社神棚




岩作御嶽神社額




岩作御嶽神社綿龍王幟




岩作御嶽神社大権現祠

 初夏の光がたっぷり降り注ぐ5月の午後というのも明るく感じられた要因だと思う。ここは夜に訪れるのは無理だ。
 せっかくいい印象に変わったので、ここで打ち止めということにしておきたい。

【アクセス】
 ・リニモ「芸大通駅」から徒歩約45分
 ・駐車場 なし(スペースあり)
 

名古屋駅裏にある小さな須佐之男社

神社仏閣(Shrines and temples)
須佐之男社

 名古屋駅裏、笈瀬本通商店街の一角に小さな神社がある。スサノオとカグツチを祭る須佐之男社だ(地図)。
 今はぐっと小さくなってしまったけど、江戸時代は牧野村5社の中の1社だった。
 それでも、この場所でしっかり残ったのは大したものだ。こんなに小さくても氏子数は2,000戸と、ある意味では大きな神社ともいえる。
 江戸時代は疫病と火事が村人たちにとっては大敵だった。それを鎮めるために牛頭天王(スサノオ)と秋葉権現(カグツチ)を祀るというのは理にかなっている。尾張藩2代藩主の光友が奨励したということもあって、名古屋城下には多くの天王社(須佐之男社)や秋葉社が建てられたという。
 詳しいことは神社サイトの須佐之男社のページで。



須佐之男社外観

 境内のと社殿の全景はこんな感じ。
 こぢんまりしているけど、全体のバランスはいい。コンパクトに上手くまとまっている。



須佐之男社かっぱ

 神社の横の笈瀬通(おいせどおり)はかつて笈瀬川が流れていたところで、そこにはカッパが棲んでいたという伝説がある。
 そのこともあって、笈瀬通商店街は、かっぱ商店街とも呼ばれている。
 道ばたにいくつかカッパ像なども置かれている。

【アクセス】
 ・鉄道各社「名古屋駅」から徒歩約10分
 ・駐車場 なし
 

中村区の熊野社はなかなかに立派な神社だ

神社仏閣(Shrines and temples)
熊野社入り口

 中村区の権現通にある熊野社(地図)。茶ノ木公園の一角にその神社はある。
 熊野社の北西500メートルほどのところにある若宮八幡社は、明治42年(1909年)に、この熊野社に合祀され、戦後の昭和26年(1951年)に分離独立した。独立後も若宮八幡社の祭神である仁徳天皇はそのまま熊野社の本社で祭られている。
 北側入り口にある社号標には、熊野社と若宮八幡社の名が並んでいる。
 とても立派な神社だった。若宮八幡社が穴場的な神社だとすると、こちらは表玄関のような神社だ。来る者を拒まずといった懐の深さを感じさせる。
 名古屋市内は意外に熊野社が少ないこともあって、印象に残る熊野社となった。
 詳しくは神社サイトの熊野社のページで。



熊野社南鳥居




熊野社本殿前




熊野社境内の木々




熊野社拝殿




熊野社北入口前




熊野社子安社

 境内社の子安社ではコノハナサクヤヒメを祀っている。
 安産の守護神、子供の守り神として、こちらに祈願に訪れる人も多いという。



熊野社子安社の社




熊野社白明龍神

 白明龍神。
 木のうろの中に祠を入れて祀っている。

【アクセス】
 ・地下鉄桜通線「中村区役所駅」から徒歩約10分
 ・駐車場 なし
 

中村区のオアシス若宮八幡社

空(Sky)
若宮八幡社入り口

 中村区役所駅すぐ南西にある若宮八幡社(地図)。
 大通りから一本入っただけのところにあるにもかかわらず、路地が狭く、車で近くまで行くことができないこともあって、街中なのに境内は別世界のように静かだ。
 路地を入り、建物の間を通り抜けた先に目的の神社がある。
 若宮八幡社というと、中区栄にある名古屋総鎮守の若宮八幡社がよく知られている。ふたつの神社は特に関係はなさそうだ。
 中村の若宮八幡社は、いったん近くの熊野社に合祀され、戦後になって再び独立したという、ちょっと変わった経歴を持つ神社だ。他にそういう話は聞いたことがない。
 合祀される前もこの場所にあったのかどうかはよく分からない。
 境内を満たしている水の気といったものが特徴的な神社だ。本社の若宮よりも龍神の気配が色濃い。少し変わっているといえば変わっているけど、なんとなく居心地はいい。木と水に守られている感覚がある。
 詳しいことは神社サイトの若宮八幡社のページで。



若宮八幡社鳥居前




若宮八幡社境内の風景




若宮八幡社拝殿




若宮八幡社拝殿と額




若宮八幡社龍徳辨財天

 弁財天でありながら龍の名前を持っている。



若宮八幡社祠




若宮八幡社龍輝弁財天

 こちらも龍の名を持つ弁財天。



若宮八幡社境内社




若宮八幡社藁で編まれた蛇

 藁の蛇。



若宮八幡社弁天池と祠

【アクセス】
 ・地下鉄桜通線「中村区役所駅」から徒歩約3分
 ・駐車場 なし
 

熱田の七里の渡し跡は名所だけど観光地ではない

名所/旧跡/歴史(Historic Sites)
七里の渡し風景

 熱田神宮の南、堀川と新堀川の合流点に七里の渡し船着跡がある(地図)。
 江戸時代、東海道の宮宿と桑名宿を海路で結んでいた船着き場の発着点だ。
 現在は宮の渡し公園などとともに整備され、一応、観光地にするつもりはあるようだ。しかし、近所の人以外、観光で訪れる人は少ない。
 地下鉄伝馬町駅(地図)から徒歩10分というのは、人によっては遠いと感じるかもしれない。駐車場はいつも閉まっていて、車をとめることができないのが最大の難点だ。
 観光といっても、取り立てて見るべきものはない。 時の鐘や常夜灯が再現されているくらいで、一目見たら終わってしまう。ここから船が出ているわけでもない。
 個人的には何度も訪れていて、ブログにも写真を載せたつもりいたのに、探したら見つからなかった。ここで出会った茶虎の猫を捕ったりしたのをよく覚えているのに、ブログの記事が見当たらない。どこかに埋もれてしまったようだ。
 このときは神社めぐりのついでにちらっと寄って、何枚か写真を撮っただけだった。今回はそのときの写真を紹介するのだけど、またそのうち出向いていって一度しっかり撮らないといけないと思った。
 せっかくの名所なのだから、もう少し有効活用できないものだろうか。熱田神宮の南に門前町を作るという計画に、ここも組み込めたらいいのだけど。



七里の渡し入り口




七里の渡し風景




七里の渡し船着き場




七里の渡し記念撮影

【アクセス】
 ・地下鉄名城線「伝馬町駅」から徒歩約10分
 ・駐車場 なし
 

青衾神社は住宅地の片隅で小さく生き残った

神社仏閣(Shrines and temples)
青衾神社入り口

 熱田神宮境外摂社の青衾神社(あおぶすまじんじゃ)。
『延喜式』の神名帳に載る式内社で、名神大社だったのは遠い過去のお話。今は熱田神宮の少し西、住宅街の一角に小さく佇んでいる(地図)。
 神社にも浮き沈みの歴史があり、浮くものがあれば沈むものもある。それでもなくならなかっただけよかったという考え方もできる。
 祭られているアメノミチヒメは、隣の小学校から聞こえてくる子供たちの声を日々聞きながら何を思っているだろう。
 詳しいことは神社サイトの青衾神社のページで。



青衾神社の社と桜の木




青衾神社住宅街にある風景

【アクセス】
 ・地下鉄名城線「神宮西駅」から徒歩約7分
 ・駐車場 なし
 

景清社は熱田の町に景清の物語を伝える

神社仏閣(Shrines and temples)
景清社入り口

 熱田区の熱田神宮から少し南へ行った住宅街の中にある小さな神社。名前を景清社(かげきよしゃ)という(地図)。
 景清と聞いてすぐにピンと来る人は歴史好きかゲーム「源平討魔伝」をやったことがある人か、どちらかだろうか。
 平景清こと藤原景清ゆかりの神社だ。
 詳しいことは神社サイトの景清社のページに書いたのだけど、こういう歴史上の人物にまつわる神社が残されていることはいいことだと思う。アマテラスや応神天皇ばかりが神じゃない。
 小さな神社には町の歴史も刻まれている。それは人の思いがつなげたものだ。



景清社境内とお社




景清社社号標

【アクセス】
 ・地下鉄名城線「伝馬町駅」から徒歩約7分
 ・駐車場 なし
 

新栄八王子社は古くて新しい神社

神社仏閣(Shrines and temples)
新栄八王子社外観

 中区新栄にある八王子社(地図)。千種駅に近いから千種区と思ったら中区だった。
 すぐ西にある白山神社とは関係がない。もともとは千種区の鍋屋上野町にあった神社で、昭和18年(1943年)に現在地に移されたという。
 社殿は戦後に建て直されたものだろう。まだけっこう新しい。しかし、この神社は思う以上に古い歴史を持っているかもしれない。祭神がクニサツチ(国狭槌尊)というから、元からそうだとすれば、新しい神社とは考えにくい。まあ、いろんな事情で後から祭神が代えられるということはよくあることではあるのだけど。
 本社に相殿となっている青木神社についてはまったく情報がなく、調べがつかなかった。
 その他のことは神社サイトの新栄八王子社のページに書いた。



新栄八王子社入り口

 駐車場に隣接しているけど、それらは月極駐車場で神社のものではない。
 神社に入っていくには、この駐車場を通っていくことになる。



新栄八王子社狛犬と拝殿




新栄八王子社額




新栄八王子社御神木の裸木




新栄八王子社青木神社




新栄八王子社西鳥居




新栄八王子社白龍大明神

【アクセス】
 ・地下鉄東山線「新栄町駅」から徒歩約12分
 ・JR中央本線「千種駅」から徒歩約18分
 ・駐車場 なし
 

単色のサンデー料理

料理(Cooking)
サンデー料理

 今年の5月はいつもの年より涼しい印象だったのに、後半に入って急に暑くなった。ここ数日は、夏近しといった感じだ。5月くらいはもう少し快適な気候で過ごしたいのだけど。
 今日のサンデー料理はいつもと少し違う雰囲気になった。特に狙ったというわけではなく、たまたま結果的にこうなっただけど。なんか色味が薄い。作る前は和食のつもりだったのに、並べてみたら和食とも洋食ともつかない無国籍料理になった。色が単色なのがよくないのだと今になって気づいた。
 今日のメインは、鯛の天ぷらだった。ほぼそれがすべてと言っていい。たぶん、サンデー料理史上、鯛の天ぷらは初めてだと思う。徳川家康が鯛の天ぷらを食べ過ぎて死んだという俗説を信じるわけではないけれど、なんとなく縁起が悪いような気がして避けてきたところがある。
 作って食べてみたら、なるほどこんな感じなんだと、初めての食感だった。他の白身魚とは違うふわふわ食感で、好きな人は好きだろうなと思った。個人的にはたまにはいいけど、毎回はちょっとと思った。鯛の旨みを半分くらい損なっているような気がする。だから、鯛の天ぷらはあまり一般的ではないのだろう。



鯛の天ぷら

「鯛の天ぷら+大葉のチーズ巻き天ぷら」
 鯛の天ぷらと、もうひとつは大葉のチーズ巻き天ぷらを作った。
 大葉にスライスチーズを乗せて、巻いて、爪楊枝でとめて、衣をつけて揚げる。
 これはこれで美味しい。気に入ったのでまた作りたい。



味噌麻婆豆腐

「八丁味噌麻婆豆腐」
 八丁味噌で作る麻婆豆腐風。
 肉は使わず、しめじを刻んで豆腐と一緒にごま油で炒める。
 酒、みりん、しょう油、豆板醤、中華の素、八丁味噌で味付けをして、水溶きカタクリ粉でとろみをつける。
 なにげに刻み長ネギを加えるのを忘れている。



ポテトサラダ

「ポテトサラダ風」
 ポテトサラダもほとんど作ったことがないメニューだ。
 ポテトサラダの定義が分からないので、風にしておく。
 ジャガイモをゆがき、オリーブオイルで炒めた刻みタマネギ、ゆで卵と一緒に混ぜ合わせる。
 コンソメの素、塩、粗挽きコショウ、マヨネーズで味付けをする。
 通常のポテトサラダほどジャガイモもゆで卵もつぶしきらずに形を残している。

 あらためて一枚目の写真を見ると、変わった夕飯のおかずだなぁと思う。
 

定点観測 ---冬、春、初夏

日常写真(Everyday life)
定点夕焼け

 今日は定点観測シリーズをお送りします。
 いつもの風景に季節は巡り、日は昇り、日は沈む。
 照る日曇る日。
 同じ空、同じ光は二度と巡り来ないことを私たちは知っている。



定点雪




定点雪模様




定点夕照




定点夕暮れどき




定点ブルーモーメント




定点雪の日




定点桜の頃




定点新緑




定点夜景前

 定点観測は続く。
 

喜惣治神明社は堤防の上で町と人々を守っている

神社仏閣(Shrines and temples)
喜惣治神明社入り口

 名古屋市北区の北西の外れ近くにある喜惣治神明社(地図)。
 大山川と合瀬川、新地蔵川の合流点の手前の堤防の上にその神社はある。
 この地で新田開拓を推し進めた国枝喜惣治の名を取ってこう呼ばれている。
 少し北にある大我麻神社も新田開発にまつわる神社で、田んぼがなくなった今は町を守っている点で、ふたつの神社はよく似ている。
 詳しいことは神社サイトの喜惣治神明社のページで。



喜惣治神明社鳥居




喜惣治神明社蕃塀




喜惣治神明社拝殿斜めから




喜惣治神明社拝殿正面から




喜惣治神明社拝殿反対側から




喜惣治神明社切り株




喜惣治神明社切り株




喜惣治神明社御神木




喜惣治神明社御神木の楠

 鳥居前の御神木の楠。
 手前の祠は天王社で、スサノオを祀っている。



喜惣治神明社神社前の風景

【アクセス】
 ・城北線「比良駅」から徒歩約13分
 ・駐車場 なし
 

熱田の四番町神明社はちょっとユニークな神明社

神社仏閣(Shrines and temples)
四番町神明社鳥居

 熱田区四番にある神明社ということで、四番町神明社(地図)と呼ばれている。
 江戸時代に開発された熱田新田に建てられた神社のひとつで、時期的にはここが一番早かったそうだ。
 熱田新田は、熱田区から中川区、港区にかけての広大な新田で、一番から三十三番までに区分けされ、それぞれに観音を置いて祀った。今でもその一部が残っている。
 四番町神明社は、神明社ではあるのだけど、アマテラスの他にヤマトタケル(日本武尊)とツクヨミ(月読命)も祀るという、ちょっと変わった神社だ。どうしてそういうことになったのか、詳しいいきさつは分からない。
 本社の横にやや独立した格好で竜神社がある。この神社についてもよくは分からない。
 詳しいことは神社サイトの四番町神明社のページに書いた。



四番町神明社拝殿

 拝殿の建築が少し変わっている。明らかに神明造の社殿ではない。
 考えてみると、鳥居も神明鳥居じゃないし、ここは神明社といいつつ神明社ではないかもしれない。



四番町神明社社殿




四番町神明社本殿




四番町神明社境内社

 境内社にも鳥居があり、こちらは神明鳥居になっている。



四番町神明社境内社の社

 戸部社と秋葉社。
 戸部社ではスサノオ(須佐之男命)を祀っている。



四番町神明社竜神社鳥居

 こちらが竜神社。



四番町神明社竜神社の社

 竜神社ではワタツミ(綿津見神)を祀る。
 こちらは海の神だ。

【アクセス】
 ・地下鉄名港線「六番町駅」から徒歩約8分
 ・駐車場 なし
 

今の熱田社に三十番神だった頃の面影はない

神社仏閣(Shrines and temples)
二番熱田社入り口

 熱田区二番にある熱田社(地図)は、ちょっと変わった前身の神社だ。
 三十番神というのを知っているだろうか。天台宗を開いた最澄が唐から持ち帰ってきた信仰で、比叡山に祀ったのが最初とされている。
 日本各地の代表的な神社から三十柱の神を集めて、一日交替で守護してもらうという考え方だ。昔は三十体の神像なども作られ、それなりによく知られた信仰だった。
 明治の神仏分離令のときに禁止されて、この神社も熱田社として出直すことになった。
 なので、熱田区にはあるけど熱田神宮から直接勧請して建てられた神社ではない。
 三十番神その他については神社サイトの熱田社のページに書いた。



二番熱田社鳥居と拝殿

 社殿も境内の雰囲気も、三十番神が前身と知らなければそうとは思わない。神仏習合だった面影はほとんどなく、いたって神社らしい神社だ。
 神社になってから150年近く経っているから、当然といえば当然か。



二番熱田社拝殿と境内




二番熱田社境内社




二番熱田社奥に続く境内社




二番熱田社境内社と石碑

【アクセス】
 ・地下鉄名港線「六番町駅」から徒歩約10分
 ・駐車場 なし
 

豊田本町はなくなっても神社は残った

神社仏閣(Shrines and temples)
豊田本町神社鳥居

 南区の北、現在は内田橋と呼ばれるようになった町に豊田本町神社はある(地図)。
 名鉄常滑線の駅名に豊田本町の名前は残るものの、町名としてはもう残っていない。
 かつてここは江戸時代の新田開発によってできた土地で、それ以前は海だった。
 神社が創建されたのは昭和3年(1928年)と新しい。この地の大地主で熱田伝馬町の溜屋(味噌屋)の主人、堀田清右衛門にちなんで堀田神社と名付けられた。
 現在の名前になったのは戦前の区画整理で新町名ができたときとされている。
 境内に同居している加寿稲荷(かじゅいなり)の方が古いという。
 これ以上のことはあまり分からなかったのだけど、書けるだけのことは神社サイトの豊田本町神社のページに書いた。



豊田本町神社境内全景




豊田本町神社本殿境内社

 中央の本社で祀るのが熱田大神で、左右は伊勢神宮と秋葉社。



豊田本町神社稲荷社の鳥居

【アクセス】
 ・名鉄常滑線「豊田本町駅」から徒歩約7分
 ・駐車場 なし
 

入り組んだ道の奥の高台にひっそりある田中神明社

神社仏閣(Shrines and temples)
田中神明社入り口

 緑区大高城址の近くにある田中神明社(地図)。
 MapionにもGoogleマップにも載っていない小さな神社だ。緑区で他の神社を探しているときに、偶然案内看板を見つけて、その存在を知ったのだった。看板がなければ部外者には知りようがない場所にある。
 民家の脇を通って階段を登った先の小高い丘の上に小さな祠があり、それが神明社だ。町内が田中ということで田中神明社と呼ばれている。
 神明社なのにクニノトコタチ(国常立尊)を祀っているという。創建についての詳しいことは伝わっていない。
 かつはオシャクジサン、オシャグジサンなどと呼ばれていたそうだから、石神もしくは社宮司が由来の民間信仰的な神社だろうと想像する。どこからクニノトコタチの名前が出てたきのかは分からない。
 その他もろもろは神社サイトの田中神明社のページに書いた。



田中神明社に続く階段




田中神明社がある広場

 丘の上の広場。境内というより広場と呼びたくなる空間だ。
 木々が生い茂っていてなかなかいい感じだ。しかし、昔はもっと鬱蒼とした森だったそうで、台風によってずいぶん木が倒れてしまったらしい。



田中神明社の社




田中神明社境内の風景

 めったに人が訪れないであろう神社を訪問すると、なんかちょっといいことをしたような気持ちになる。と同時に呼んでもらえたんだなと嬉しくもある。

【アクセス】
 ・JR東海道本線「大高駅」から徒歩約17分
 ・駐車場 なし
 

波限神社を読めるだろうか

神社仏閣(Shrines and temples)
波限神社入り口

 熱田区一番にある波限神社(地図)。
 普通、この神社を「なぎさ」とは読めないと思う。波限の文字を見て、すぐさま天津日高日子波限建鵜草葺不合命(あまつひこひこなぎさたけうがやふきあえずのみこと)を連想したとしたら、その人はかなりのツワモノだ。そう、この神社名の波限は、ウガヤフキアエズにちなんでいるらしい。
 名古屋城築城の石垣を運ぶ工事をしていた加藤清正が建てたという話は、私は信じていない。そのあたりについては神社サイトの波限神社のページに書いたのだけど、どう考えても加藤清正とウガヤフキアエズは結びつかない。
 もともと堀川の中州に建てられたという話は本当じゃないかと思う。ただし、もとからウガヤフキアエズを祀っていたかというと、それはどうだろう。ウガヤフキアエズの名前が出てきたのは後世のことじゃないかと思う。波限神社と改称したのは昭和56年のことだ。
 改称前の神社名の調べがつかなかったのだけど、それが分かれば大きなヒントになるかもしれない。



波限神社境内と拝殿




波限神社拝殿から見る本殿




波限神社本殿

 本殿だけでも木造で再建してもらってよかった。
 このあたりは空襲の被害が特に大きかった地区だ。



波限神社境内社

 稲荷社らしくない豊受稲荷社。



波限神社熱田社秋葉社

 熱田社と秋葉社の相殿。



波限神社境内の風景

【アクセス】
 ・地下鉄名港線「六番町駅」から徒歩約22分
 ・駐車場 なし
 

普通でいいサンデー料理

料理(Cooking)
サンデー料理

 普通の日曜日。普通のサンデー料理。
 普通が一番、なんて考え方はずっと嫌いだったけど、普通も悪くないと思えるくらいにはなった。そう、普通も悪くない。それはもしかしたらとても貴重なものだ。
 普通に食事を美味しく食べられることも、本当は当たり前のことじゃない。普通でなくなったとき、普通であった頃がいかにありがたいことだったかを思い知ることになるだろう。
 普通に作って、普通に食べる。それがサンデー料理。特別じゃないから10年以上も続いてきたのだ。



マグロ

「いつものマグロ」
 今回は強火焼きで半生。
 たれは、しょう油ベースのショウガと唐辛子入り。



鶏肉と野菜

「鶏肉入り野菜炒め」
 鶏肉、ジャガイモ、ニンジン、ブロッコリー、トマト、シーチキン缶。
 味付けは、酒、みりん、しょう油、コンソメの素、塩、コショウで。



イカ入り卵

「イカ入り卵焼き」
 イカを下処理して細切りにする。よく洗って、水気を拭く。
 スライスしたタマネギ、卵、小麦粉、カタクリ粉、パン粉、中華の素、塩、コショウ、マヨネーズを混ぜ合わせる。
 ごま油で両面を焼く。
 イカの味が染みて一風変わった卵焼きになる。イカ入りのお好み焼きに近い。キャベツを入れてもよかった。
 気に入ったので、アレンジしてまた作ってみよう。
 

牛毛神社は堤防の上で地域を守るほのぼの系

神社仏閣(Shrines and temples)
牛毛神社入り口

 名古屋市南区の南、天白川の堤防上に牛毛神社がある(地図)。
 天白川が上流から運んできた砂がたまってできた土地で、かつてこのあたりは海だった。神社の前は牛毛海岸と呼ばれていた。神社名も牛毛村から来ている。
 神社向かって右手は天白川で、左手の民家があるところは低くなっている。この先で天白川と扇川は合流し、ほどなく伊勢湾に流れ込んでいる。
 創建されたのは戦国時代以前で、津島神社から勧請したのではないかとされる。当時の祭神はスサノオではなく牛頭天王だっただろう。江戸時代は天王社などと呼ばれていたという。
 詳しいことは神社サイトの牛毛神社のページで。



牛毛神社

 神社南には東海道新幹線と東海道本線が走っている。車窓から牛毛神社が見えるはずだ。



牛毛神社堤防の風景




牛毛神社石仏と桜




牛毛神社拝殿と狛犬




牛毛神社御神木と本殿




牛毛神社境内社

 境内社の金刀比羅社、多度社、津島社、天照大神宮。少し離れて御霊社。

 住民を守り、住人に守られる地域密着型の神社といえるだろうか。

【アクセス】
 ・名鉄常滑線「本星﨑駅」から徒歩約30分
 ・JR東海道本線「大高駅」から徒歩約30分
 ・駐車場 なし
 

熱田の大瀬子一帯は秋葉社の密集エリア

神社仏閣(Shrines and temples)
秋葉社

 熱田神宮地図)の南西、七里の渡し跡(地図)近くの大瀬子公園一帯に秋葉神社が密集している。道沿いに、ポン、ポン、ポンと5社も並んでいるのはどういうことなのか気になった。
 大瀬子公園になっている場所は、かつて魚市場が並んでいたところだ。各地から熱田湊に入ってきて大量の海産物をすべてここで売りさばいていた。当時は大変な賑わいだったという。
 魚市場と秋葉神社はあまり関係がなさそうだ。火事にならないようにという願いを込めて秋葉権現を祀ったのだろう。中にはやや古い社もあるようだけど、江戸時代以降に創建されたものが多い。屋根神様として秋葉社を祀ることもあったという。
 道沿いにある5社を北から順に参拝していった。一番北は田中町ということになるのだろう(地図
 よそ者の参拝用ではないようで、基本的に扉が閉まっていて中までは入れない。町内単位というには多すぎるし、個人宅のものというのでもなく、数軒もしくは十数軒くらいで一社を守っているといったところだろうか。
 詳しいことは神社サイトの大瀬子秋葉神社のページで。



田中町秋葉社

 少し引くとこんな感じ。



木之免町秋葉神社

 大瀬子公園内にある秋葉社(地図)。
 住所でいうと木之免町になる。
 ここは狛犬がいる。



秋葉社

 末社も付随している。



木之免町秋葉社末社




大瀬子町秋葉社

 大瀬子公園南の秋葉神社(地図)。
 住所は大瀬子町。
 この秋葉神社には鳥居がある。



大瀬子町南秋葉社

 同じく大瀬子町内にある秋葉神社(地図
 



大瀬子町軻具突智社

 一番南にある軻具突智社(地図)。
 秋葉神社同様、カグツチを祀っている神社なので、ここも秋葉神社だ。石柱に秋葉とある。

 道沿いだけでなく、少し内に入ったところにも秋葉社があるようだ。昔はもっとたくさんあったようで、これでも少なくなったのだとか。
 堀川を挟んだ愛知時計電機は軍事関連の部品や航空機などを作っていたことで空襲の標的となり、多くの犠牲が出た。熱田神宮もかなりの社殿が焼けている。大瀬子一帯は秋葉社のご加護か、被害が少なかったらしい。
 毎年12月の例祭のときは神社の前でかがり火を焚いて、子供たちの太鼓隊が町内を練り歩くという。

【アクセス】
 ・地下鉄名城線「伝馬町駅」から徒歩約15分
 ・駐車場 なし
 

千年ひと昔千年八幡神社

神社仏閣(Shrines and temples)
千年八幡神社入り口

 熱田区の南端、もう少し南へ行くと港区という場所に千年八幡神社(地図)はある。
 千年は歳月の千年ではなく、地名の千年(ちとせ)から来ている。千年続く八幡社というわけではない。
 鳥居横の社標の文字が鳥をかたどっている。神の使いか、椋鳥かとか言っていたのだけど、単純に鶴は千年の洒落かもしれない。千年村の地名の由来が鶴から来ているなんて話もある。
 新田の守り神として尾張家下屋敷にあった八幡社を移したらしいのだけど、どこの下屋敷からだったのかは調べがつかなかった。尾張徳川家を思わせるものは、これといってない。空襲で社殿その他が焼けてしまったそうだから、昔はもっと立派な社殿が建っていたのだろう。
 詳しいことは神社サイトの千年八幡神社のページで。


千年八幡神社鳥居と蕃塀




千年八幡神社拝殿と額




千年八幡神社本殿




千年八幡神社狛犬




千年八幡神社境内社




千年八幡神社桜と祠

 ・地下鉄名港線「東海通駅」から徒歩約20分
 ・名鉄常滑線「豊田本町駅」から徒歩約27分
 ・駐車場 なし
 
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