月別:2016年10月

記事一覧
  • 植田八幡社を訪れて植田の歴史に思いをはせる

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 / OLYMPUS 9-18mm 名古屋市天白区植田西にある植田八幡社(うえだはちまんしゃ)。 塩竈神社など、天白の神社めぐりをしたときに立ち寄った神社のひとつだ。 創建年は不明ながら、神社は植田八幡社古墳の上に乗っかっているそうだから、ルーツはかなり古いかもしれない。 古墳時代中期に作られた全長80メートルの前方後円墳だそうで、この地方ではけっこう大きい部類に入る。 ちな...

    2016/10/31

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • 100年後のことは分からないサンデー料理

    OLYMPUS E-M5 + OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO 10月最後の週末。10月は長いような短いような、早かったようなそうでもなかったような、なんだかとりとめもない月だった。これといったことが何もないまま終わってしまったようにも思う。何をして過ごしてきたのだか、もはや思い出せそうな気がしない。まあ、振り返ってみても過ぎた時間が戻るわけでもなし、前を向くしかあるまい。そろそろ紅葉巡りの計画でも立てようか。 サンデー料理...

    2016/10/30

    料理(Cooking)

  • 道行き風景 ~進む秋

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 今日は道行き風景をお送りします。 季節は初秋から秋へ。道行きの風景も秋が色濃い。 ...

    2016/10/29

    日常写真(Everyday life)

  • 東山植物園便り ---アサギマダラのいない10月後半

    OLYMPUS E-M5 + OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO 秋が進む10月後半の東山植物園。 もう一度アサギマダラを撮るチャンスがあるだろうかと期待していったのだけど、すでに旅立ったあとだったようだ。姿を見かけることはなかった。今頃は関西あたりだろうか。 アサギマダラのいない10月の植物園は撮るものがあまりない。花もそれなりに咲いているし、虫も多少はいるものの、気分的に一気に寂しくなったような気がする。もしかしたら10月の...

    2016/10/28

    植物園(Botanical garden)

  • 松重閘門と名古屋の運河の歴史について

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 / OLYMPUS 9-18mm 今日は中川区にある松重閘門(まつしげこうもん)を紹介したいと思う。このブログにも過去に三度ほど登場しているのだけど、そのときはちらっと触れただけで成り立ちなどについては書かなかった。そもそも閘門(こうもん)って何? という人もいると思うのだけど、その前に名古屋の運河の歴史について簡単に説明することにしたい。 名古屋城の外堀と熱田の湊とを結...

    2016/10/27

    名古屋(Nagoya)

  • 愛知牧場のコスモス畑を撮る

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 / OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO / 9-18mm 今年も愛知牧場でコスモスを撮ってきた。ここ10年くらい毎年のように出向いている。 タイミングとしては少しで遅れた。遠巻きで眺めればたくさん咲いている状態でいいのだけど、近づいてみると終わった花がだいぶ混じっていて撮りどきの一番いい時は逃した感じだった。一週間くらい早く行かないといけなかった。 とはいえ、たくさん咲いていると...

    2016/10/26

    植物園(Botanical garden)

  • 今月のフォトコンのこと

    「アサヒカメラ 2016年11月号」のカラー・プリント部門で、「オールド・スター」が入選。 いつの間にか選者さんが清水哲朗さんになっていた。シミテツさんが私のことを認識しているかどうかは分からないのだけど、相性がいいことは確かだ。いつでもこちらの意図を汲み取ってくれる。 モノクロプリント部門はハービー山口さんになってるし、アサカメのフォトコンも今後はもう少し力を入れていきたい(力を入れればすぐに入れるほ...

    2016/10/25

    フォトコン・写真(Photo Contest)

  • 八事の五社宮を訪ねる

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 八事の興正寺から南へ500メートルほど行ったところに五社宮(ごしゃぐう)という神社がある。八事エリアの神社巡りをしているときに地図で見つけた。地図での扱いが小さいのでこぢんまりしたところかと思ったら案外立派な神社だった。このあたりの八事天道という地名はこの神社が由来となっている。 もともとは丹羽郡寄木村(現・江南市寄木町)にあった神社で、天道社(天道宮)と称...

    2016/10/25

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • 王子バラ園で秋バラを撮る 2016

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 また秋バラの季節がやってきた。バラは初夏の花というイメージが強いけど、10月の半ばから後半にかけても咲くものがある。一般的に秋バラは春バラに比べて香りが強く色が濃く出ることが多いとされている。自分で育てているとそのあたりのことがよく分かるのかもしれないけど、私などにはよく分からない。とにかく秋にも咲くから秋も撮ろうというだけだ。 場所は例によって春日井市の王...

    2016/10/24

    花/植物(Flower/plant)

  • 少しは工夫したいサンデー料理

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 10月も気づけば後半に入った。秋の祭りもそろそろ終わりだろうか。土曜日の夜、遠くの方で花火のような音がしていて、こんな時期に花火でもあるまいと思ったら、名古屋港で大きな花火大会があったようだ。名古屋まつりも終わったし、あとはもう紅葉を待つだけか。 今週末もおとなしく過ごしつつサンデー料理はいつもの通り。おなじみの食材で作る少しだけ違う3品が並ぶ。多少なりとも...

    2016/10/23

    料理(Cooking)

  • 写真ノート<42> ---写真が上手くなるために考えるべき2つのこと

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 上手い写真とはどういうことか? それは、空間と時間を支配しているということだ。 空間とは構図であり、時間とは瞬間を意味する。それを意のままにコントロールできればいい写真が撮れるし、コントロールできなければいい写真は撮れないということになる。 上手い写真を撮ることは誰にでもできる。理屈の上では。ただ、実際のところ、誰も彼もが上手く撮れるわけではない。それは一...

    2016/10/22

    写真ノート(Photo note)

  • 道行き日々の風景

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 今日は道行き写真をお送りします。 ...

    2016/10/21

    日常写真(Everyday life)

  • 10月の森林公園は秋の始まり

    OLYMPUS E-M5 + OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO 10月の森林公園では、ヒマワリとコスモスの競演を見ることができる。季節が戻ったみたいで嬉しいような戸惑うようなだ。最初に見たときは戸惑いの方が大きかったけど、見慣れたら普通に受け入れられるようになった。こういうのがあってもいい。 この日の一番の目的はアサギマダラを撮ることだったのだけど、まったく姿を見かけなかった。いるときは展示館前のヒヨドリバナのところで見か...

    2016/10/20

    植物園(Botanical garden)

  • ご近所鉄道風景 ---夏から秋へ ドクター・イエローのおまけ付き

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 / OLYMPUS 9-18mm 中村区へ行った帰り道、庄内川沿いで日没時間が近づいた。夕焼け風景をどこで撮ろうと考えて、久々に枇杷島橋へ行くことを思いついた。 現地に到着したのが夕方の4時半すぎで、カメラを持った人の姿が7、8人いて、もしかしたら今日はドクター・イエローの日かもしれないと思い、撮影場所を決めて私も待ってみることにした。日程は把握していなかったのだけど、名古屋...

    2016/10/19

    鉄道(Railroad)

  • 岩屋堂にひっそり咲くダイモンジソウを撮る

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 / OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO 岩屋堂でダイモンジソウを初めて撮ったのは2009年のことだった。そのときはちらっとしか撮ることができず、もう一度ちゃんと撮りたいと思いつつ月日が流れていた。今年はちょうどいいタイミングで行ける日があったので久々に行ってみることにした。咲いているかどうかは現地に行ってみるまで分からない。時期的に早かったのか遅かったのか、あまりいい状態の...

    2016/10/18

    花/植物(Flower/plant)

  • 黒川ジャンクションの夕方と夜を撮る

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 / OLYMPUS 9-18mm 名古屋市北区の北区役所そばにある黒川ジャンクションへ行ってきた。車もないのにジャンクションなんか行ってどうすると言われそうだけど、ジャンクションは車で利用するためだけではなく写真を撮るものでもある。それは一部のマニアだけと思い込むのは間違いだ。ジャンクションは一般人にとっても魅力的な被写体ではないだろうか。今では当たり前のように感じている...

    2016/10/17

    建物(Architecture)

  • 無所属なサンデー料理

    OLYMPUS E-M5 + OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO 今週末行われた名古屋まつり行きは見送った。あのなんとも言えない脱力感を誘う祭りは好きなんだけど、また撮りたいという気持ちは起きなかった。相変わらず望遠レンズが壊れたままということもあって。 この土日はかなりいい天気だったから遠出してもよかったのだけど、土曜日に近場で少し撮っただけだった。10月は意外と気ぜわしいような何もないような、捉えどころのない月になってい...

    2016/10/16

    料理(Cooking)

  • 写真ノート<41> ---撮影テクニックについて

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 今回は撮影テクニックについて少し書いてみたいと思う。具体的には、テクニカルな撮影方法をいくつか挙げてみる。 まず思いつくのがフィルターワークだ。 様々な種類のフィルターがあるけど、代表的なものとしてはPLフィルターとNDフィルターがある。 PLフィルター(C-PLフィルター)は風景屋さんの専売特許と思っている人が多いかもしれないけど、意外と使い道は広い。ショーウィン...

    2016/10/15

    写真ノート(Photo note)

  • 東山植物園便り ---アサギマダラの季節がやってきた

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 / OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO / 9-18mm アサギマダラの季節がやってきた。夏が終わって涼しくなると山から里へ下りてきて、南へ向かう旅に出る。途中、途中でおなかいっぱい花の蜜を吸って、充分に体力を付けたところで海を渡る。アサギマダラはそんな旅する蝶だ。 愛知県には何ヶ所か立ち寄り地点があって、東山植物園もそのひとつとなっている。奥池の裏手、アジサイ園がある坂道を登...

    2016/10/14

    植物園(Botanical garden)

  • 千代保稲荷の名古屋支社があった

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 東海地方で「おちょぼさん」といえばよく知られた稲荷神社だ。岐阜県海津市にそれはある。 正式名を千代保稲荷神社(ちよぼいなりじんじゃ)という。前から一度行きたいと思いつつ、交通の便が悪いところにあってなかなか行く機会がない。豊川稲荷と比べるとずっと規模は小さいながら、門前町に飲食店などが建ち並び、年間250万人の参拝客がいるというからたいしたものだ(豊川稲荷は...

    2016/10/13

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • 名古屋空港で飛行機撮り 2016年秋

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 / OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO / 9-18mm 約一年ぶりの名古屋空港行き。撮影場所はいつものように滑走路南のエアフロントオアシス。着陸を撮ろうとするとやはりここしかない。離陸機はここからだと遠すぎるのだけど。 日没時間がかなり早くなって、夕方撮りは今の季節、やや厳しい。FDAの離発着は17時台と18時台に集中しているから、日没時間が18時くらいのときが一番いい。その頃だと、昼...

    2016/10/12

    飛行機(Airplane)

  • 八事興正寺の千燈供養会あらため千燈祭2016へ行く <後>

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 / OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO / 9-18mm 昨日の続きで八事興正寺千燈祭2016の後編をお送りします。 ...

    2016/10/11

    イベント(Event)

  • 八事興正寺の千燈供養会あらため千燈祭2016へ行く <前>

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 / OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO / 9-18mm 八事の興正寺で毎年10月に行われている千燈供養会は、今年から千燈祭(せんとうさい)と名前を変えて先週末10月8日、9日に執り行われた。 変わったのは名前だけではなく、日程にも変更があった。名古屋まつりと同じ10月第三週の土日だったのが今年は第二週に前倒しされた。たまたま今年だけだったのか、来年以降もそうなったのかは分からない。稚...

    2016/10/10

    イベント(Event)

  • 少し寒くなってきたから和食寄りサンデー料理

    OLYMPUS E-M5 + OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO 今週末は八事興正寺で千燈祭がおこなわれた。ここ数年、毎年出向いている名古屋の火祭りだ。本当は土曜日に行こうと思っていたのだけど空模様が怪しかったので日曜日にした。なので、今週は前倒しのサタデー料理になった。千燈祭については明日にでも紹介しようと考えている。 土曜日に作ろうが日曜日に作ろうが料理の内容が変わるわけではない。月曜日でもそうだ。毎日作ると内容は必然...

    2016/10/09

    料理(Cooking)

  • 写真ノート<40> ---おすすめ撮影参考書

     撮影に関する参考書のたぐいは山ほど出版されていて、私も図書館で借りたり古本を買ったりしてこれまでたくさん読んできた。しかしながら、これはすごくためになったなと思えるものはその中のほんの一部でしかない。写真を始めて間もない頃ならともかく、ある程度以上に撮れるようになってから読んで参考になるものは少ない。読んでもすぐに忘れてしまってほとんど覚えていないくらいだ。 それでも何冊かはこれはなかなかいいな...

    2016/10/08

    写真ノート(Photo note)

  • 一時預かりした子猫のこと

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 / OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO 里親さんが見つかるまで一時預かりした子猫3匹。生後ひと月ほどで、親がどこかいなくなってしまったらしい。痩せて薄汚れていた。 1匹はすぐに衰弱して死んでしまい、2匹が残った。3匹ともオスだった。 10日ほどの間に風呂に二度入れて、メシもたくさん食べて、そこそここぎれいになった。 いい里親さんが見つかって、無事もらわれていった。2匹とも元気...

    2016/10/07

    猫(Cat)

  • 道行き初秋の風景

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 昼間はまだ暑さが残る名古屋ではあるけれど、10月に入って朝晩はだいぶひんやりしてきた。まだ秋本番には遠いとはいえ、もう夏ではない。夏はすっかり終わってしまった。 尾張旭の城山は田植えが遅いため、まだ稲刈りがおこなわれていない。淡路島の農家さんから今年もミルキークィーンの新米が届いた。もうそういう季節になったのだ。夏をあきらめて、寒さを受け入れる準備を始めなけ...

    2016/10/06

    日常写真(Everyday life)

  • 名古屋と近郊で食パンをめぐる旅 ---ル シズィエム サンス/ホーカスポーカス/プーフレカンテ

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 天白区原に店を構える「ル シズィエム サンス (Le Sixieme Sens) 」さん。 ル シズィエム サンス……、言いづらい。店の場所が分からず道を歩いているおばあちゃんに、このへんにル シズィエム サンスありませんか? と訊ねてすんなり通じる気がしない。同じ意味の言葉を英語で言えば分かりやすい。ザ・シックスセンス。映画のタイトルにもなった。そう、日本語に訳すと第六感という...

    2016/10/05

    パン屋(bakery)

  • 長母寺はカッコイイ禅寺だと思う

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 長母寺は写真映えのするお寺だ。とてもカッコイイ。禅寺らしい風格といったものがある。鎌倉五山を思わせると言ったら少し言い過ぎだろうか。 守山区と東区の境、矢田川の南にその寺はある。矢田川の北には宝勝寺、白山神社、守山城跡などがあり、かつては長母寺も守山村に属していた。それまで南を流れていた矢田川が江戸時代中期の1768年の大洪水で大きく流れを変えることになり、長...

    2016/10/04

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • 尾張旭市の一之御前神社を再訪する

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 尾張旭市稲葉町にある一之御前神社。初めて訪れたのは2007年のことだった。「忘れた頃にやって来る尾張旭の神社巡り第二弾は一之御前と直會神社」 ちょくちょく前を通るものの、ちゃんと訪れるのは2007年以来二度目だ。もう一度撮り直さなければいけないと思いつつ歳月が流れていた。 一之御前神社(いちのごぜんじんじゃ)に関しては前回もそうだったように、情報が少なくて詳しいこ...

    2016/10/04

    神社仏閣(Shrines and temples)

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植田八幡社を訪れて植田の歴史に思いをはせる

神社仏閣(Shrines and temples)
植田八幡社

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 / OLYMPUS 9-18mm



 名古屋市天白区植田西にある植田八幡社(うえだはちまんしゃ)。
 塩竈神社など、天白の神社めぐりをしたときに立ち寄った神社のひとつだ。
 創建年は不明ながら、神社は植田八幡社古墳の上に乗っかっているそうだから、ルーツはかなり古いかもしれない。
 古墳時代中期に作られた全長80メートルの前方後円墳だそうで、この地方ではけっこう大きい部類に入る。
 ちなみに、現在までに発見されて分かっている中では、断夫山古墳(151メートル)、青塚古墳(123m)、白鳥塚古墳(115m)が愛知県内のベストスリーということになっている。
 遺構などはほとんど残っておらず、発掘調査がどれくらい行われたのかも分からないのだけど、この規模の前方後円墳が作れれるのは6世紀末頃までなので、400年代から500年代にかけてと考えていいだろうか。この地方の有力豪族だった尾張氏の首長クラスの古墳が考えられる。
 一説によると、尾張氏の祖先神・天火明命(アメノホアカリ)の十四世孫、尾治針名根命(おはりはりなねむらじ)ではないかという。もし本当にそうだとすると、この古墳はかなり重要なものだからあっさり壊してしまっていいものではなかった。
 尾張針名根命は、同じ天白区にある式内社・針名神社に祀られている神で、犬山城にある針綱神社の祭神でもある。
 広く一般に知られている神ではないかもしれないけど、尾張地方では重要な地位にある神というか人物だ。ヤマトタケルの副将軍だったタケイナダネ(建稲種命)の孫に当たる。タケイナダネについては内々神社のときに少し書いた。

 植田八幡社に関して残っている一番古い記録では、1844年に完成した『尾張志』の中で、1580年(天正八年)に室賀久太夫(むろがきゅうだゆう)が修繕したというのが出てくる。2年後の1582年に本能寺の変が起きるから織田信長の時代だ。
 室賀と聞いてNHK大河ドラマ「真田丸」を観た人ならピンと来るかもしれない。真田家のライバル国衆として室賀正武を西村雅彦が演じていた。久太夫はその息子だ。
 どうして信濃の国衆だった室賀一族が尾張の植田村あたりで神社の修繕をすることになったのかは、少し順を追って説明する必要がある。

 京都で応仁の乱があったのが1467年から1477年にかけてのこと。室町幕府8代将軍・足利義政の後継者争いに端を発し、争いが全国に飛び火して戦国時代が始まる。
 そのまっただ中の1470年頃、遠江国横地城の城主・横地氏の一族・横地秀綱が駿河国からこの地にやってきた。こののちの1476年、14代城主だった横地秀国は今川義忠(義元の祖父)に攻められて殺され、横地城は落城したというから、その前に見切りをつけて新天地を求めたのかもしれない。
 ある説によると、横地氏は室町幕府の奉公衆(将軍家直属の軍事担当)だったことから将軍・足利義政に尾張国の植田に城を築いて移り住むようにという命が下ってやってきたともいう。
 横地氏のルーツは、八幡太郎義家の落し子・ 横地家永に始まり、鎌倉時代は幕府の御家人も務めていた。
 室町時代は遠江の一部を支配する国衆となっており、勝間田氏は分家に当たる。NHK大河「おんな城主・直虎」の井伊家も、同じ遠江の井伊谷(いいのや)を支配する国衆のひとつだった。
 どういう理由でこの地が選ばれたのかは分からない。遠江国と比べると京都に近かったから応仁の乱の備えという意味合いもあっただろうか。江戸時代に駿河街道として整備される道沿いに城は築かれた。
 植田城については詳しい記録が残っていないため、はっきりしたことは分かっていない。横地氏の屋敷に堀をめぐらせた程度のものだろうと考えられている。場所は植田八幡社の東南100メートルほどの場所で、現在、郷藪公園があるあたりとされている。
 横地秀綱によって飯田街道沿いに建てられた全久寺の建立が1471年と分かっていることから(のちに移転)、植田城築城もそのあたりに違いない。
 同時期に横地秀綱が八幡大菩薩を祀ったのが植田八幡社で、実質的な植田八幡社の創建はこのときと考えてよさそうだ。それ以前は古墳に上に小さな社があるくらいだったんじゃないだろうか。横地氏の出自は源氏というから八幡神を祀るのは自然なことだ。
 時は流れて1584年、ある事件が信濃で起きる。小県郡(ちいさがたぐん)の国衆だった真田昌幸(幸村の父)と、同じく国衆だった室賀正武の間で起こった主導権争い。先に仕掛けたのが室賀正武で、上に立とうとする真田昌幸が気に食わず暗殺しようとして逆に返り討ちにあって命を落とすことになる。父を失った久太夫は、つてを頼って一族で植田の地にやってきたという。しかしこれ、ただやってきたわけではなかった。徳川家康の命で尾張の領地を徳川のものにする使命を負っていたというのだ。
 どの程度役に立ったのかは分からないのだけど、その後の久太夫の出世ぶりを見ると、なかなか有能な人物だったようだ。関ヶ原のあとは尾張藩に仕え、名古屋城築城の際には二の丸の初代親衛隊長に任命され、尾張藩主3代に渡って仕えている。大坂の陣でも徳川方の御使番(戦場の伝令役)として参戦した記録も残っている。
 先ほども書いたように1580年には植田八幡社を修繕し、初代城主の横地秀綱と最後の城主となった横地権蔵を八幡社に合祀している。
 植田城の廃城がいつだったのかもはっきり伝わっていない。おそらく関ヶ原の前あたりだろうと推測できる。城主だった横地氏はその後、郷士(下級武士資格の農民)となったという。ただ、横地氏の徳川家への貢献が認められて、植田村は江戸時代を通じて年貢以外の雑役を免除されたのだとか。

 植田城以外にもこの近くに島田城や平針城があったと伝わっている。そちらを訪問して紹介する際に、もう少し天白の歴史について書ければいいと思っている。



植田

 社殿などは昭和に入って建て直されたもので、古いものは残っていない。
 境内の雰囲気についても特別なものは感じなかった。
 ただ、写真に撮るという点でいうと、かっこいい神社という印象が残った。絵になる神社と言ってもいい。



拝殿




境内社

 境内社の津島社、山神社、神明社。



厳島社

 朱塗りの厳島社。



脇鳥居

 東鳥居がある方から入った方が雰囲気がある。



東入口




格子の光と影




神馬




拝殿と石灯籠

 何気なく立ち寄った神社だったけど、思いがけず植田の歴史に触れることになった。関わった人物や過去の出来事を知った上で訪れてみると、また違った思いがするんじゃないだろうか。
 

100年後のことは分からないサンデー料理

料理(Cooking)
サンデー料理

OLYMPUS E-M5 + OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO



 10月最後の週末。10月は長いような短いような、早かったようなそうでもなかったような、なんだかとりとめもない月だった。これといったことが何もないまま終わってしまったようにも思う。何をして過ごしてきたのだか、もはや思い出せそうな気がしない。まあ、振り返ってみても過ぎた時間が戻るわけでもなし、前を向くしかあるまい。そろそろ紅葉巡りの計画でも立てようか。
 サンデー料理は変わらずのクルージング状態。ほとんど自動料理状態といっていいかもしれない。遠い将来、たとえば100年後の日本の家庭ではどんなふうに料理をしてどんなものを食べているのだろう。調理は全部ロボットがやっているのだろうか。相変わらず家庭のお母さんが包丁で切ったりフライパンで炒めたりといった変わらない料理風景だろうか。100年前と今を比べると、調理器具などはすごく便利になっているものの、料理をするという点では大きな変化はないように思う。
 そんな他愛もないことを考えつつ日曜の夜は更けていくのだった。



マグロのタマネギソース

「マグロの白ごまタマネギソース」
 刻んだタマネギ、酒、みりん、しょう油、ショウガ、からし、白ごまを加熱してソースを作る。
 マグロはごま油で炒めた。



味噌おでん風

「味噌煮込みおでん風」 
 寒くなると食べたくなる味噌煮込みおでん風の煮物。
 具材は、ゆで卵、鶏肉、ちくわ、木綿豆腐。
 和風だしに味噌ダレなどを加えて味付けをする。



ナスとイカの煮物

「ナスとイカの煮物」
 ナスは切り分けたあと水にさらし、オリーブオイルでざっと炒める。
 イカは下処理をして洗う。
 酒、みりん、しょう油、めんつゆ、水に、ナスとイカを入れて弱火で煮込む。
 ナスのイカの組み合わせは意外と相性がいい。味がじんわり染みて美味しい。
 

道行き風景 ~進む秋

日常写真(Everyday life)
ススキと団地

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4



 今日は道行き風景をお送りします。
 季節は初秋から秋へ。道行きの風景も秋が色濃い。



稲刈りと城山




郊外の民家




河原のススキとセイタカアワダチソウ




黄金色の田んぼ




工事現場と月




収穫前の田んぼと神社




色づき始めた木々と墓地




おもちゃ屋もハロウィン仕様




夜のムクゲと中華料理屋




田んぼと高層マンション




廃団地の夕暮れ

 

東山植物園便り ---アサギマダラのいない10月後半

植物園(Botanical garden)
東山植物園コスモス畑

OLYMPUS E-M5 + OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO



 秋が進む10月後半の東山植物園
 もう一度アサギマダラを撮るチャンスがあるだろうかと期待していったのだけど、すでに旅立ったあとだったようだ。姿を見かけることはなかった。今頃は関西あたりだろうか。
 アサギマダラのいない10月の植物園は撮るものがあまりない。花もそれなりに咲いているし、虫も多少はいるものの、気分的に一気に寂しくなったような気がする。もしかしたら10月の植物園は一年で一番寂しい季節なのかもしれない。



ススキ

 ススキ。



ウラナミシジミ

 ウラナミシジミだと思うけどどうだろう。



枯れアジサイ

 まだ原形をとどめていたアジサイ。



野いちごをハナアブ

 野いちご系の実とハナアブ系のアブ。



ツバキかサザンカか

 ツツジかサザンカか別のものか。



ニホンカナヘビ

 ニホンカナヘビの子供。



枯れゆく葉




シュウメイギク

 シュウメイギク。



赤い花




コウヤボウキ

 コウヤボウキ。



コブクザクラ

 コブクザクラ。

 次に行くのは紅葉の頃になりそうだ。
 

松重閘門と名古屋の運河の歴史について

名古屋(Nagoya)
松重閘門

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 / OLYMPUS 9-18mm



 今日は中川区にある松重閘門(まつしげこうもん)を紹介したいと思う。このブログにも過去に三度ほど登場しているのだけど、そのときはちらっと触れただけで成り立ちなどについては書かなかった。そもそも閘門(こうもん)って何? という人もいると思うのだけど、その前に名古屋の運河の歴史について簡単に説明することにしたい。
 名古屋城の外堀と熱田の湊とを結ぶ堀川は、名古屋城築城の際に人や物資を運ぶために作られた人工の川だ。徳川家康の命による天下普請で福島正則が担当した。文句たらたら愚痴をこぼしながら作業していた福島正則に、そんなに嫌なら国に帰って戦の準備でもしていろと加藤清正に説教を食らったというのはよく知られたエピソードだ。その後、明治初期に庄内川と結び、名古屋港ができると名古屋港まで延長して現在に至っている。
 その堀川の西を平行に流れている中川運河は、もともとは自然の河川だった。現在、あおなみ鉄道のささしまライブ駅がある場所は、かつて国鉄の笹島駅という国鉄の貨物駅があった。明治の終わりから大正、昭和初期にかけて大量の物資を運搬する必要に迫られたことから、中川を大がかりに掘り返して運河にすることが決まり、昭和7年(1932年)に中川運河は完成することになる。笹島駅と名古屋港を結ぶ物資運搬は、主に中川運河を利用した船が担っていた。
 更に利便性をよくするために中川運河と堀川を水路でつなぐことになったのはいいのだけど、ここでひとつ問題があった。堀川の方が水位が1メートル以上高かったのだ。そのまま結んでしまうわけにもいかず、ここで登場するのが閘門だ。パナマ運河に代表されるように、水位が違う水路を両方扉でふさぎ、片方を開けて水位を上げ下げし、水位が揃ったら開けた方を閉じて、閉じていた方を開けて船を通す。これが閘門の仕組みだ。松重閘門の通過時間は20分ほどだったという。
 松重閘門のユニークなところは、扉式の閘門が多かった日本では珍しく、尖塔を両側に配した上下動式を採用した点だ。尖塔の中には扉を上下させるための錘(おもり)が入っていて、それを動かして開け閉めしていた。
 設計を担当したのは、のちに名古屋市役所の庁舎を設計することになる名古屋市役所土木建築係の藤井信武だった。あえて尖塔を持つ上下動式にしたのは、この塔をシンボルタワーにしようとしたためではないかともいわれている。当時の名古屋は、中川以外にもいくつかの川を運河にする大運河計画があり、松重閘門はその交差点となる場所に位置していた。運河計画はその後の戦争などもあり実現しなかったのだけど、高い建物などほとんどなかった昭和初期の名古屋ではこの尖塔はよく目立ったに違いない。水上の貴婦人とも呼ばれたという。
 しかし、松重閘門が運用された時期はさほど長くはない。戦争を挟んで昭和30年代、40年代に入ると輸送の主役は鉄道から車へと移り変わり、中川運河を利用する船も数を減らしていった。
 昭和43年(1968年)に松重閘門は閉鎖。尖塔も取り壊されることとなる。
 このとき立ち上がったのが名古屋市民で、保存を求める活動が認められ、尖塔はそのまま残されることとなった。
 昭和61年(1986年)には名古屋市の有形文化財に指定され、平成5年(1993年)には名古屋市の都市景観重要建築物等に指定された。平成24年(2012年)に行われた第1回名古屋まちなみデザインセレクションでは市民投票で20選のうちのひとつに選ばれている。
 新幹線の車窓からも見えるから、県外の人でも姿は見たことがあるという人も多いかもしれない。



松重

 高さは約21メートル。鉄筋コンクリート造りで、一部に花崗岩が使われている。
 久しぶりに間近でしげしげと見て、こんなにきれいだったかなぁと思う。
 それもそのはず、2008年から修復耐震工事が行われて、中川運河側の西塔が完成したのが2009年で、堀川側の東塔の完成が2011年。私が初めて見たのが堀川クルーズのときで2010年だった。そのときは西塔はきれいで東塔は薄汚れていたから、2つの塔は作られた時期が違うのかと思ったのだった。なので、両方の塔がきれいな状態を見るのはこれが初めてだったのだ。
 閘門周辺を親水広場にする計画があるらしいのだけど、それは手つかずのままなのだろうか。西塔の下に小さな公園があるだけなのは以前訪れたときから変わっていない。
 夜間は日没から21時までライトアップされる。
 塔の中には展望台があるそうだから、年に一度くらい一般公開したらどうだろう。一度に見られる人数が少人数すぎて無理というなら抽選にすればいい。
 せっかく魅力的な建物なのだし、ただ保存しておくだけではなくて、もう少し何か活用できればいいのではないかと思う。堀川クルーズも楽しかったから、また復活させてほしい。



松重閘門西塔

 中川運河側の西塔。



松重閘門西塔順光

 左下に写っているのは松重ポンプ所。



松重閘門遠望

 少し西の日置橋からの眺め。
 塔の間を名古屋高速の高架ができる前は4本の尖塔を一緒に見ることができたそうだ。
 ここから後ろを振り返ったすぐのところを東海道新幹線と東海道本線、中央本線、名鉄名古屋本線が平行して走っている。車窓からの眺めはこちらからのものだ。
 

愛知牧場のコスモス畑を撮る

植物園(Botanical garden)
愛知牧場コスモス

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 / OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO / 9-18mm



 今年も愛知牧場でコスモスを撮ってきた。ここ10年くらい毎年のように出向いている。
 タイミングとしては少しで遅れた。遠巻きで眺めればたくさん咲いている状態でいいのだけど、近づいてみると終わった花がだいぶ混じっていて撮りどきの一番いい時は逃した感じだった。一週間くらい早く行かないといけなかった。
 とはいえ、たくさん咲いていると密集して撮れるからそれはそれでいい。見頃としては今月いっぱいくらいだろうか。コスモスの花自体は11月の半ばくらいまでは咲いているはずだ。
 今年は特にテーマも決めず、現地で感じるままに撮った。最近、普通に撮るのが一番と思うようになってきたのは、成長の証と思っていいのではないか。他人と違うものを撮ってやろうなどと思うと写真がいやらしくなる。これらの写真が普通かどうかは人によって判断が分かれるかもしれないけれど。
 そんなわけで、2016年秋のアイボク・コスモスをお届けします。



コスモス畑の二人





コスモス畑俯瞰




見上げるコスモス





コスモス一輪アップ




ローアングル夕方コスモス




西日を浴びるコスモス




夕陽とコスモスのシルエット




十字架とコスモス




四阿と木のシルエット




夕暮れコスモス




愛知牧場に日は暮れる

 コスモスはもう一度くらい城山で撮りたい。
 

今月のフォトコンのこと

フォトコン・写真(Photo Contest)
アサヒカメラ




「アサヒカメラ 2016年11月号」のカラー・プリント部門で、「オールド・スター」が入選。
 いつの間にか選者さんが清水哲朗さんになっていた。シミテツさんが私のことを認識しているかどうかは分からないのだけど、相性がいいことは確かだ。いつでもこちらの意図を汲み取ってくれる。
 モノクロプリント部門はハービー山口さんになってるし、アサカメのフォトコンも今後はもう少し力を入れていきたい(力を入れればすぐに入れるほど甘くはないのだけど)。

 



フォトテクニックデジタル

「フォトテクニックデジタル 2016年11月号」で、「千年の刻」が次点入選。
 フォトテクの次点は何ももらえないから入ってもあまり嬉しくない。でも落ちるよりはいいとも思う。まあ、次点のときは雑誌は買わないことの方が多いのだけど。

 
 

八事の五社宮を訪ねる

神社仏閣(Shrines and temples)
五社宮入り口

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4



 八事の興正寺から南へ500メートルほど行ったところに五社宮(ごしゃぐう)という神社がある。八事エリアの神社巡りをしているときに地図で見つけた。地図での扱いが小さいのでこぢんまりしたところかと思ったら案外立派な神社だった。このあたりの八事天道という地名はこの神社が由来となっている。
 もともとは丹羽郡寄木村(現・江南市寄木町)にあった神社で、天道社(天道宮)と称していたという。創建年代はよく分かっていない。
 江戸時代中期に神仏習合の天道山高照寺となり、1741年に尾張藩の命で八事に移されたという。どうしてこの地だったのかなど、そのあたりの詳しい事情は知らない。
 現在、稲木神社がある地がかつて天道社があった場所とされているようだ。
 1868年(明治元年)の神仏分離令(神仏判然令)でお寺と神社が分かれることとなり、神社は五社宮と名前を変え、お寺は南西に200メートルほどのところにある高照寺として残ることになった。
 名前の五社宮は、日、月、星、神明、天王の5つの社があることから来ている。
 日宮社でアマテラスを、月宮社ではツクヨミを、星宮社ではイオツイワムラ(五百箇磐石尊)を、神明社ではトヨウケビメを、祇園社ではスサノオをそれぞれ祀っている。



五社宮拝殿




五社宮額




日宮社




月宮と星宮




神明社




境内の木としめ縄




絵馬




猿の置物




五社宮境内の様子

 

王子バラ園で秋バラを撮る 2016

花/植物(Flower/plant)
王子バラ園のバラ

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4



 また秋バラの季節がやってきた。バラは初夏の花というイメージが強いけど、10月の半ばから後半にかけても咲くものがある。一般的に秋バラは春バラに比べて香りが強く色が濃く出ることが多いとされている。自分で育てているとそのあたりのことがよく分かるのかもしれないけど、私などにはよく分からない。とにかく秋にも咲くから秋も撮ろうというだけだ。
 場所は例によって春日井市の王子バラ園。王子製紙の社宅の庭園でバラを育てていて、誰でも無料で見学することができる。ここはバラの種類も多いし、バラとの距離が近いから撮りやすいのがいい。東山植物園や鶴舞公園、庄内緑地よりもこちらの方が好きだ。
 春に撮ったときもオーソドックスに撮ることをテーマとしたけど、今回もそうだった。バラは普通に撮るのが一番きれいというのが結論かもしれない。



シャルロット・オースチン

 シャルロット・オースチン。



ゴールド・メダル

 ゴールド・メダル。



ピーチ・プリンセス

 ピーチ・プリンセス。



ブラック・ティー

 ブラック・ティー。



恋瀬

 恋瀬(こいせ)。私がファンの寺西菊雄氏作出。



ゴールデン・グロー

 ゴールデン・グロー(ゴールド・グロー)。



ホワイト・クリスマス

 ホワイト・クリスマス。



農ピンクバラ




ハナアブ




レオナルド・ダ・ヴィンチ

 レオナルド・ダ・ヴィンチ(レオナルドダビンチ)。



フラミンゴ

 フラミンゴ。
 

少しは工夫したいサンデー料理

料理(Cooking)
サンデー料理

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4



 10月も気づけば後半に入った。秋の祭りもそろそろ終わりだろうか。土曜日の夜、遠くの方で花火のような音がしていて、こんな時期に花火でもあるまいと思ったら、名古屋港で大きな花火大会があったようだ。名古屋まつりも終わったし、あとはもう紅葉を待つだけか。
 今週末もおとなしく過ごしつつサンデー料理はいつもの通り。おなじみの食材で作る少しだけ違う3品が並ぶ。多少なりとも工夫しようという気持ちはなくしていない。



マグロの炙り

「マグロの炙りごまドレッシング掛け」
 マグロの短冊に塩、コショウ、酒を振りかけてしばらく置く。
 串を刺してガスコンロの火で表面を炙る。油を使わない分、ヘルシーといえるかもしれない。
 たれは市販のごまドレッシングを掛けた。マグロのサラダ風と呼べるだろうか。



ジャガイモの素揚げ

「ジャガイモの素揚げマヨチーズ・ソース」
 ジャガイモはよく洗ってから切り分けて、皮ごと素揚げにする。揚げる前にキッチンペーパーで水気をしっかり拭かないと油が跳ねるので注意。
 最初は弱火でじっくり揚げて、串が通るまで柔らかくなったら高温にして仕上げる。
 ソースは、酒、みりん、しょう油、マヨネーズ、からし、とろけるチーズを混ぜ合わせて加熱する。



エビとマッシュルーム

「エビとマッシュルームのココナッツオイル炒め」
 最近、ココナッツオイルのことを忘れていて久しぶりに使った。
 具材は、下処理したエビ、マッシュルーム、ブロッコリー、タマネギ。
 味付けは塩、コショウ、しょう油、コンソメの素で。
 

写真ノート<42> ---写真が上手くなるために考えるべき2つのこと

写真ノート(Photo note)
庄内川土手夕景

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4



 上手い写真とはどういうことか?
 それは、空間と時間を支配しているということだ。
 空間とは構図であり、時間とは瞬間を意味する。それを意のままにコントロールできればいい写真が撮れるし、コントロールできなければいい写真は撮れないということになる。
 上手い写真を撮ることは誰にでもできる。理屈の上では。ただ、実際のところ、誰も彼もが上手く撮れるわけではない。それは一体どういうことかを考えてみたい。

 カメラ雑誌やカメラ本に書かれている写真が上手くなるための方法論は間違っているのではないかと私は思っている。間違ってはいないにしても、本質を突いていないのではないか。それは、書いている人たちがもとから上手かった人たちだからということと無関係ではない。
 写真家たちの中では、アマチュアや初心者にも分かりやすいように上から降りてきて丁寧に解説しているという意識があると思う。たとえばプロ野球の第一線で活躍している選手が草野球をやっているおじさんたちを教えているようなものを想像してみればいい。確かに理にかなった有益なアドバイスは与えられるだろうけど、できる人ができない人にものを教えることは思うほど簡単なことではない。
 むしろ、アマチュアの指導はアマチュアの指導者の方が向いているのではないか。何を教えるにしても、できないということがどういうことなのか、自分自身の感覚として理解できるからだ。
 写真の場合、優れたアマチュアの指導者といった存在はなかなかいない。たまたま身内や友だちに上手い人がいて教えてくれるなどということは少なそうだ。たいていの場合、本や雑誌で覚えるか、写真サークルに入るか、友人同士で撮るとか、そういったパターンになるだろう。つまり、ほとんどの人が誰からも教わることなく独学で写真を勉強して撮っている。それで本当に上手くなるものだろうか。毎週のように打ちっぱなしに出かけてたくさん球を打っているのにコースに出るとなかなか上手くいかないと嘆いているアマチュア・ゴルファーの姿と重なる。
 今回のこの話に限らず、どうして私が写真ノートを書こうと思ったのかというと、もともと撮れなかった私だからこそ同じように伸び悩んでいる人たちに対して何か役に立つことが書けるのではないかと考えたからだった。それは自分の撮っている写真を棚に上げないとできないことではあるし、説得力があるのかどうかもよく分かっていないのだけど、何かしらヒントくらいにはなってくれるのではないかという思いは持っている。このブログの2010年以前のページを見てもらえれば私がいかに撮れなかったか分かってもらえると思う。下手ではないにしても取るに足らないありきたりの写真しか撮れない時期が長く続いた。どうにかフォトコンにコンスタントに入選できるようになるまでに5、6年はかかっている。

 というわけでここからが今回の本題となる。写真が上手くなるには何をどうしたらいいのかがテーマとなる。やること自体は特に目新しいものではない。ただ、カメラ雑誌に書いているようなやり方では遠回りすぎるように感じるから、私なりの方法論といったものを書いてみたいと思う。
 たとえるなら予備校の講師が教える受験勉強のテクニックのようなものだ。教科書や参考書だけでいくら頑張って勉強しても偏差値の高い大学に入るのは難しい。受験という一点に絞って対策を練ることが入試攻略のコツであるように、写真上達にもある種の方法論があるように思う。内容については、これまで写真ノートに書いてきたことの繰り返しになる部分が多いけど、自分自身の頭を整理するためにも今一度まとめてみようと思う。
 今回の対象は、カメラの操作や写真用語をひと通り知っていて、ある程度撮れる初級から中級者といった人たちを想定している。分かりやすい目標として、フォトコンに入選する程度の写真を撮るにはどうしたらいいのかをメインテーマとしたい。

 まずやるべきことは、構図の勉強、研究、理解だ。
 とにかく構図をマスターすることが上手い写真を撮るための一番の早道だ。構図ができない撮り手はデッサンができない画家のようなもので、正しい写真にならない。構図は建物でいえば完成予定図のような感覚的なものではなく製図の部分に当たる。きちんと理屈を理解する必要がある。
 具体的にやるべきことは、プロの写真家の写真を真似ることだ。プロの写真家は例外なく(たぶん)正しい構図を理解している。だから真似しておけば間違いはない。それが正解なのだから、自分で正解を導き出すまでもない。どうしてその構図が正解なのかを考えると訳が分からなくなるからとりあえずそういうものだと飲み込むしかない。数学の方程式のようなものだ。
 構図の種類やパターンなどについてはカメラ本や雑誌でひと通り勉強しておく必要がある。覚えることは多くない。三分割とか、トンネルとか、S字とか、三角とか、空間の開け方みたいなことだ。
 プロの写真を真似ることは、習字を習うときにお手本となる字を並べながら真似をして書くことから始めるようなものだ。いきなり自分勝手に字を書き始めたりしない。そんなことをしたら我流の悪いクセがついてしまってあとから直すのが難しくなる。
 写真も同じなのにいきなり手本も見ずに自己流で撮り始めるから基礎ができない。写真は絵画におけるデッサンの勉強や訓練といった過程がない分、基礎を身につけるのが意外に難しい。だからこそ、プロの写真に学ぶ必要がある。画家が模写をするように、書家が臨書をするように、写真家はもっと模倣を大事にすべきではないのか。
 真似るときには、絞りとシャッタースピード、ISO感度なども見て覚えておくといい。ケース・スタディーとして、こういう場合は絞りやシャッタースピードをどれくらいにすればいいのか分かる。それもまた構図同様正解なので、そのまま覚えて真似ればいい。
 ぼんやりながめて、なんとなく同じようなものを撮るのではなく、はっきり同じものを撮るつもりで撮ることが大切だ。そこから学べることは多い。オリジナリティーなどというものは二の次三の次だ。
 一番勉強になるのは、写真家が撮影しているところを追いかけたドキュメンタリー番組だ。写真家がどういう場所で、どんなときに、どんなものを、どんなふうに撮っているかが分かるのはすごくためになる。かつて写真家たちの日本紀行というBSの番組があって、あれは本当によかった。The Photographersのような単発の番組あるけど、レギュラーの写真家番組の復活が望まれる。今はYouTubeニコニコ動画にも写真家関連の動画があるので、それらを見るのもいい。

 写真のよしあしを決めるもうひとつの要素が瞬間だ。
 いつシャッターを押せばいいのかが分かっている人間がいい写真を撮る。動くものに限らず動かないものでも撮るべき一瞬というものが存在する。そのことを理解しないままむやみに連写しても一瞬は捉えられない。いつ撮るかというのは、そういう1秒未満の話だけではない。
 いい写真を撮れない人の共通点は、どの瞬間を撮るのがベストなのかが分かっていない。あるいは瞬間に対する姿勢が甘い。
 本当に撮るべき写真は、最高の瞬間にこそある。プロとアマチュアの決定的な違いは、最高の瞬間を妥協するかしかないだ。プロは一枚のために準備期間も含めて多くの時間を費やす。アマチュアが一番プロに劣っているのはその点だ。
 誰にも想像しうる最高の瞬間というものがあるはずだ。そこを目指すか目指さないか。ほとんど実現不可能だとしても目指さなければ捉えることはできない。プロはその一点を目指し、捉えることができるからプロたり得ている。
 瞬間の大切さを繰り返し言いたい。いい瞬間を捉えさえすればいい写真になる。単純なことだ。もちろん、その単純なことが容易ではないからなかなかいい写真が撮れないのだけれど。
 最高の一瞬のためには、待つことや粘ること、通うことも必要になってくる。たとえば海の写真を撮るなら、晴れた青空がいいのか、夕焼けなのか、朝焼けなのか、夜の星空がいいのか。光は順光なのか逆光なのか。季節は春夏秋冬のいつがいいのか。最高の写真の可能性は、それらの要素をすべて合わせた数点の瞬間にしかない。
 たとえば人物写真における最高の瞬間とはいつか。被写体にもよるし、撮り手との関係性によっても違ってくるのだけど、笑顔なのか、真剣なまなざしなのか、日常のふとした表情なのか、寝顔か、泣き顔か。いい人物写真もまた、いい瞬間の中にしか存在しないものだ。
 私が撮っている道ばた写真などは瞬間は関係ないと思うかもしれないけどそうじゃない。何かが道に落ちている時間はごく短くて、私がそのときその場所に居合わせるというのも瞬間の出来事だ。だから私は道ばた写真も瞬間の出会いが大切だと思っている。

 プロの写真家の写真集をたくさん見ることの必要性もこれまで何度も書いてきた。漠然と眺めていては意味がない。読むことが大切だ。読むべき内容は、構図と瞬間だ。何が撮られているかはさほど大切じゃない。どういう構図で、どんな瞬間に撮っているかを読み解くこと。自分も同じ被写体を前にしたとき、どう撮るかをイメージすることがトレーニングになる。
 まずはプロの写真を理解することだ。理解できなければ真似して撮りながら理解を深めることをしたい。
 あと、古今東西の絵画も勉強になるので余裕があれば画集を見たり美術館へ行ったりするといい。特に日本人画家の作品は参考になる点が多い。歌川広重や葛飾北斎の浮世絵、伊藤若冲や東山魁夷の絵画などは写真に還元できる部分が多々ある。
 新海誠監督のアニメ作品なども、とても写真的で真似したくなるシーンがたくさんある。個人的な感覚として、写真のライバルは絵画ではなくアニメのような気がしている。作者の思い通りにすべてを描くことができるアニメの静止画こそ、写真の目指すべき到達点なのではないかと。

 フォトコンの選者コメントで、今まで見たことがないような新鮮な写真が見たいなどといったことを言っている写真家がいるけど、そんなたわごとは無視していい。誰も見たことも撮ったこともないような写真がそんなに簡単に撮れるわけがない。そんなものを撮ろうとするから自分の写真を見失うのだ。ありきたりなテーマでいい。これまで散々撮られてきたものを、正しく撮ればそれがいい写真になる。人と違うものを撮らなければならないなどという間違った強迫観念は捨てることだ。他人と違うものを斬新に撮ることは、もっと先の段階ですべきことで、今やることではない。
 1つ注意しておかないといけないことは、フォトコンの入選作はあまり見ない方がいいということだ。アマチュアの入選作は真似してはいけない。それはただの物まねになってしまう。写真家の写真を真似ることは勉強のためであって、そっくりそのままの内容の写真をフォトコンに応募すれば、それはやはり盗作に近いものとなってしまう。
 まず目指すべきは、端正な写真を撮るだ。お手本の字のように。そういう写真を撮れるようになってから、次にどう崩して自分の写真を確立していくかという話になる。正しい楷書も書けないのにいきなり格好をつけて草書のまねごとなどしている場合ではないのと同じだ。
 やらないといけないことはごくシンプルだ。正しい構図で、いい瞬間を撮る。何がいい瞬間かはそれぞれが決めることで、他人がとやかく言うことではない。自分で探し、自分で見つけるしかない。

 今回のまとめ。
 写真は構図と瞬間の2つを考えればいい。構図と瞬間を曖昧なままにしておくと、いつまで経っても上手い写真が撮れるようにはならない。気づいてしまえばごく当たり前のことに過ぎないのだけれど、それこそが写真という表現の本質なのだと思う。
 

道行き日々の風景

日常写真(Everyday life)
昭和のガラス窓

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4



 今日は道行き写真をお送りします。



うち捨てられたパイプ




工事用土嚢




トンネルの壁の落書き




錆びた柱




白と赤の鉄塔




セミセルフ




河川敷のベンチ




三の丸ビル




閉店したパチンコ屋




教会の十字架

 

10月の森林公園は秋の始まり

植物園(Botanical garden)
ヒマワリとコスモス

OLYMPUS E-M5 + OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO



 10月の森林公園では、ヒマワリとコスモスの競演を見ることができる。季節が戻ったみたいで嬉しいような戸惑うようなだ。最初に見たときは戸惑いの方が大きかったけど、見慣れたら普通に受け入れられるようになった。こういうのがあってもいい。
 この日の一番の目的はアサギマダラを撮ることだったのだけど、まったく姿を見かけなかった。いるときは展示館前のヒヨドリバナのところで見かけることが多い。時期的にもう去ったあとだったのかもしれない。今年はまだ暖かい日が続いているから普段よりのんびりした旅になるのではないかと予想していたのだけど。
 湿地のシラタマホシクサはすっかり茶色になっていた。ホソバリンドウがたくさん咲いていて、湿地シーズンの終わりを告げていた。森林公園の湿地は、ハルリンドウに始まりホソバリンドウで終わる。
 暖かい日ということでまだ少しモンシロチョウなどが飛んでいた。それでももう、虫の季節は終わりが近い。もうすぐまた寒い季節がやってくる。

 今日は10月半ばの森林公園風景をお届けします。



茶色くなったシラタマホシクサ




ホソバリンドウ

 ホソバリンドウ。



セミの抜け殻

 まだ残っていたセミの抜け殻。



イナゴ




ナンバンギセル

 ナンバンギセル。



ホトトギスと

 ホトトギスとホウジャク。



蛇

 ヘビ。接近しようとしたら逃げられた。



ニホンカナヘビ

 逃げるニホンカナヘビ。まだ子供。



ススキとセイタカアワダチソウ




ベンチに落ち葉




入道雲

 これが今年最後の入道雲になるだろうか。

 次の森林公園行きは紅葉の11月半ばを考えている。
 

ご近所鉄道風景 ---夏から秋へ ドクター・イエローのおまけ付き

鉄道(Railroad)
ドクターイエロー

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 / OLYMPUS 9-18mm



 中村区へ行った帰り道、庄内川沿いで日没時間が近づいた。夕焼け風景をどこで撮ろうと考えて、久々に枇杷島橋へ行くことを思いついた。
 現地に到着したのが夕方の4時半すぎで、カメラを持った人の姿が7、8人いて、もしかしたら今日はドクター・イエローの日かもしれないと思い、撮影場所を決めて私も待ってみることにした。日程は把握していなかったのだけど、名古屋駅着の上りが夕方5時台だったのは覚えていた。待つこと30分、あ、やってきた黄色先生。
 がしかし、すでに日没間際の太陽は雲に隠れ、あたりは薄暗くなっていた。ドクター・イエローは逆光のシルエットに沈んでほぼ真っ黒に。しまった。やってしまった。失敗だ。ぎりぎり太陽が持つと思ったら持たなかった。
 夕方にドクター・イエローを撮るなら素直に順光にすべきだった。次にいつ巡り会えるか分からないけど、これを教訓としなければならない。なんでもかんでも逆光が正解というわけではない。望遠で狙えばもう少し黄色が出たとは思うのだけど。

 今日は久々、ご近所鉄道風景をお送りします。



橋を渡る貨物列車





JR東海道本線




新幹線お休みどころ

 橋下町に新幹線の車両基地がある。



庄内川橋梁を行く中央線

 庄内川に架かる橋を行く中央本線。
 新守山駅~勝川駅



庄内川橋梁を行く中央線

 矢田川橋梁を行く名鉄瀬戸線。
 矢田駅~守山自衛隊前駅



瀬戸線尾張旭駅

 名鉄瀬戸線。
 尾張旭駅前



工事中瀬戸線

 工事中だった頃の喜多山駅。302号線の踏切より。



喜多山駅仮ホームと線路

 名鉄瀬戸線の喜多山駅付近は線路の高架工事に伴い、仮のホームと線路が作られた。
 ここが高架化されると302号線の渋滞が緩和されるだろうけど、踏切からの光景が見られなくなるのは寂しい。



瀬戸線城山

 名鉄瀬戸線。城山



瀬戸線城山で流し撮り

 城山の田んぼでは今年もコスモスが見られる。見頃はもう少し先になりそうだ。



瀬戸線印場付近

 名鉄瀬戸線。
 大森・金城学院前駅~印場駅
 

岩屋堂にひっそり咲くダイモンジソウを撮る

花/植物(Flower/plant)
岩屋堂のダイモンジソウ

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 / OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO



 岩屋堂でダイモンジソウを初めて撮ったのは2009年のことだった。そのときはちらっとしか撮ることができず、もう一度ちゃんと撮りたいと思いつつ月日が流れていた。今年はちょうどいいタイミングで行ける日があったので久々に行ってみることにした。咲いているかどうかは現地に行ってみるまで分からない。時期的に早かったのか遅かったのか、あまりいい状態の花がなかったのだけど、無事再会を果たすことができたのはよかった。瀬戸大滝へ向かう途中の鳥原川沿いの岩場にへばりつくようにひっそりと咲いている。
 よく似た花にユキノシタがある。ダイモンジソウ(大文字草)もユキノシタ科ユキノシタ属だから親類のようなものだろう。ただ、ユキノシタはそこらの溝とかでも咲いているのに対してダイモンジソウはきれいな水の渓流などでしか咲かない。一般的にはあまり見る機会のない野草だ。私も岩屋堂でしか見たことがない。
 それにしても撮影者泣かせの花だ。岩場の足場が悪いところに咲いているから三脚を立てることもままならず、それ以前に少しの風にも揺れて被写体ブレを起こすから、手持ちで撮ろうとすると二重のブレに悩まされることになる。岩屋堂の奥は周囲を山に囲まれていて日が暮れるのも早く、午後には早々に薄暗くなってしまうのも難しくさせる要因だ。今年こそばっちりいいのを撮ろうと意気込んでいったのに、ほぼ記録写真程度にしか撮れなかった。花の状態のよしあしという運もあって、その点でも今回は恵まれなかった。いいダイモンジソウの写真を撮るにはまだ数年を要すことになりそうだ。

 来月の半ばには紅葉も始まって岩屋堂もまた賑わうことになる。この日はライトアップの準備をしていた。もうそんな季節になったのだなとちょっとしんみりした気持ちになってしまった。
 ダイモンジソウ以外にこの時期撮るものはあまりない。何もなくても水風景はいつでも撮れる。岩屋堂の水風景は好きだ。ここでしか撮れないものがある。



ダイモンジソウ




岩場に咲くダイモンジソウ




渓流の流れ




水の流れと水中の落ち葉




瀬戸大滝滝壺




濡れる葉っぱ




暁明ヶ滝




岩屋堂集落の夕暮れ

 浄源寺のモミジ落ち葉絨毯が撮りたいから、今年もまた11月の終わりくらいに出向くことになると思う。
 

黒川ジャンクションの夕方と夜を撮る

建物(Architecture)
黒川ジャンクション昼1

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 / OLYMPUS 9-18mm



 名古屋市北区の北区役所そばにある黒川ジャンクションへ行ってきた。車もないのにジャンクションなんか行ってどうすると言われそうだけど、ジャンクションは車で利用するためだけではなく写真を撮るものでもある。それは一部のマニアだけと思い込むのは間違いだ。ジャンクションは一般人にとっても魅力的な被写体ではないだろうか。今では当たり前のように感じている光景となっているけど、4、50年前には日本にはなかった現代の巨大建造物だ(日本初のジャンクションは1972年に完成した愛知県小牧市の小牧ジャンクション)。このループ感がたまらないといった感覚は特別なものではないはずだ。単純に美しいと思う。ジャンクション、その響きもまたいい。
 愛知県はジャンクションが多いところだ。日本有数のジャンクションと言っていい清洲ジャンクションがキングだとすれば、黒川ジャンクションはクイーンにたとえられてもいいかもしれない。あるいは、ジャックの方がイメージに合うだろうか。
 名古屋高速では唯一のフルインターチェンジ(上下線すべてで乗り降りできるインターチェンジのこと)で、その構造はなかなかに複雑だ。もっとも特徴的なのが多重のループを描いていることで、大蛇にたとえられることもある。
 もうひとつの特徴が、歩道橋の上から見下ろして撮ることができるという点だ。立体交差に歩道橋が組み込まれているジャンクションはあっても、高速道路の出入り口を上から見られるところはめったにない。
 これまで何度か通りかかったときにちょこっとだけ撮ったことがあったのだけど、ちゃんと撮るのは今回が初めてだった。夕方、他の場所へ行ったついでに寄って下見をして、あらためて別の日の夜に出直して撮ってきた。ジャンクション撮影の本番はなんといっても夜だ。夜のジャンクションがかっこいい。
 これらの写真を見て、自分も撮りにいきたいと思ってもらえれば何よりだ。近くに車をとめておけるところがないのが難点ではあるけれど、地下鉄名城線の黒川駅から歩いてすぐなので、車がなくても撮りにいけるのがいいところだ。ジャンクション好きなら県外からでも行く価値はある。



黒川ジャンクション立体交差




黒川ジャンクションのループ昼




黒川ジャンクションループ交差




黒川ジャンクション円く切り取られた空




黒川ジャンクションループ夜




黒川ジャンクションループと夕暮れ空




黒川ジャンクション立体交差夜




黒川ジャンクションループと車の光




黒川ジャンクションと夜の黒川




名古屋城と名駅ビル群

 歩道橋の北側から名古屋城天守越しで名駅ビルが見えるポイントがある。名古屋城天守の屋根しか見えないから絵にはならないのだけど、名古屋城と駅ビルを同時に見られる場所はほとんどないので、ちょっと貴重だ。

 近いうちに清洲ジャンクションも撮りにいきたい。
 

無所属なサンデー料理

料理(Cooking)
サンデー料理

OLYMPUS E-M5 + OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO



 今週末行われた名古屋まつり行きは見送った。あのなんとも言えない脱力感を誘う祭りは好きなんだけど、また撮りたいという気持ちは起きなかった。相変わらず望遠レンズが壊れたままということもあって。
 この土日はかなりいい天気だったから遠出してもよかったのだけど、土曜日に近場で少し撮っただけだった。10月は意外と気ぜわしいような何もないような、捉えどころのない月になっている。あれこれやらなければいけないことがあるようなないような。
 サンデー料理はいつもと変わらず。洋服のバリエーションのようなもので、よく着る服を4、5枚で着回しているような感じだ。毎回同じ組み合わせではないけれど、使う食材はだいたい決まっていて、季節の変化が少ない分、自分が着る洋服よりも料理のバリエーションは少ないかもしれない。



鯛のトマトソース

「鯛のグリル焼きトマトソースがけ」
 刻んだタマネギ、トマト、ケチャップ、塩、コショウ、コンソメの素を煮込んだトマトソース。
 塩、コショウ、酒を振りかけてグリル焼きした鯛。
 簡単トマトソースはいろいろな料理に合う。



ジャガイモその他のチーズ卵

「ジャガイモと鶏肉のチーズ卵」
 ジャガイモ、ニンジン、鶏肉を下茹でして、オリーブオイルで炒める。
 酒、みりん、コンソメの素、塩で味付け。
 卵、マヨネーズ、チーズを加え、加熱しながら全体に絡め合わせる。



肉なし麻婆豆腐風

「肉なし麻婆豆腐風」
 肉の代わりにシーチキン缶とキャベツを使う。
 豆板醤でピリ辛にして、鶏ガラだしなどで味付けをする。

 さて、今日の料理は和食か洋食か、どちらに属するのだろう。日本の家庭料理って、どこの家庭でもこんなにノンジャンルなものなのだろうか。
 

写真ノート<41> ---撮影テクニックについて

写真ノート(Photo note)
秋空と手

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4



 今回は撮影テクニックについて少し書いてみたいと思う。具体的には、テクニカルな撮影方法をいくつか挙げてみる。

 まず思いつくのがフィルターワークだ。
 様々な種類のフィルターがあるけど、代表的なものとしてはPLフィルターとNDフィルターがある。
 PLフィルター(C-PLフィルター)は風景屋さんの専売特許と思っている人が多いかもしれないけど、意外と使い道は広い。ショーウィンドーの映り込みを軽減したり、光の反射をコントロールしたり、シャッタースピードを落とすために使うこともある。PLイコール反射を取るというイメージは使い方の半分でしかない。むしろ光と色味をコントロールするために使うと考えた方がいい。
 風景で使う場合は、空や海の色を濃厚にすることができるし、遠景の葉っぱや山の光の反射を抑えてコントラストを高める効果も期待できる。水の反射で使う場合は、効かせ具合が大事で、100パーセントと0パーセントの二者択一ではなく、50パーセントとか80パーセントとか、状況によって効果を使い分ける必要がある。
 これからの季節なら紅葉の色を濃くすることにも使える。
 NDフィルターはなんといってもスローシャッターだ。長時間露光をやるためにNDフィルターは必要不可欠で、重ね掛けもできるので3種類くらい持っておくといい。2枚ならND8とND400がオススメだ。
 どんなシーンで使うかといえば、海の波打ち際とか、川の流れとか、夜の都会風景で車の軌跡を描くとか、道行く群衆をぶれさせるとか、止まっているものと動いているものの対比を描くためにNDフィルターが役に立つ。

 流し撮り。
 レースの車、列車、飛行機などが流し撮りに向くことは誰しも思いつくことだけど、動いているのなら何でも流し撮りはできる。三輪車の子供でも、街中を走っている普通の車でもいい。なんなら回転寿司でも。
 明るい日中では流し撮りができないときもNDフィルターの出番となる。 
 流し撮りで一番難しいのは、飛行機の離発着だと思う。横の動きに斜めの動きが加わるからそれに合わせるのが難しい。特に夜は周囲の光源がバラバラの線になるので整理できるかどうかが鍵となる。
 
 高速シャッター撮り。
 流し撮りの対極で、シャッタースピード1/1000秒以上が高速シャッター相当といっていい。
 野球でバットにボールが当たる瞬間とか、カワセミが水中の魚を捕らえた瞬間を撮るときなどは高速シャッターが必要となる。究極的に難しいのはボクシングの試合ではないかと思うのだけど、残念ながら私は経験がない。もし願いが叶うならリングサイドで一度撮ってみたい。

 シャッタースピードに関していえば、すべてのシーンにおいてシャッタースピードをコントロールすることが大切だ。
 たとえば、水面に落ちる雨を雨らしく撮るには1/60秒くらいがいいとされる。早すぎても遅すぎても雨らしく写らない。雪もそうだ。
 水の流れを撮るには何秒で撮るのがもっとも効果的かなどは、経験がものをいう。滝の流れにしても、何秒で撮るかによって表情は全然違ってくる。そのとき、その場で正しい判断をできるかどうか。それもまた、撮影テクニックのひとつだ。

 三脚とレリーズケーブル。
 三脚は手持ちで撮れないときに仕方なく使うものなどではなく、テクニックとして使うものだということを認識しておく必要がある。三脚を使うことで撮れるようになるものがたくさんある。夜景や打ち上げ花火、渓流の流れ、星空など。
 三脚に固執しすぎるとかえって自由度が低くなることもあるから三脚至上主義は嫌いなのだけど、三脚を使うからこそ撮れるものは積極的に撮っていくべきだとは思う。
 星と風景を絡めた星景撮りだとか、一枚30秒くらいで撮ったものをコンポジットで重ねて星の軌跡を描くとか、三脚を使うことで広がる世界というものもある。
 面倒がらずにレリーズケーブルも使った方がいい。まずブレないというのが一番の利点であり、シャッターチャンスを狙う場合も指でシャッターを押すよりレリーズで押した方が反応が早い。野鳥撮りのときなどもそうだと思う。

 フラッシュワーク。
 ストロボとか、スピードライトとか、呼び名はいくつかあるけど、とにかくフラッシュだ。これは避けて通れないし、避けてはいけないものだ。
 フラッシュは暗いところで光を補うものという考え方は捨てていい。バウンスとワイヤレス発光こそがフラッシュワークだ。暗いところで直接フラッシュを当てることはなるべく避けたい。
 室内なら天上バウンスや壁バウンスは必須テクニックだ。結婚式の披露宴だけのものではなく、日常的にフラッシュは使っていいし、使わないといけない。
 もうひとつ、ワイヤレス発光もやるとやらないのとでは大違いで、カメラ本体から外付けフラッシュを離してワイヤレス発光させることでフラッシュの使用用途は大きく広がる。意図的にサイド光や斜光を作り出すのも簡単だし、トップやアンダーからの光も効果的に使えることがある。
 使用は室内だけに限らないし、夜だけでもない。夜景と人物の両方に露出を合わせるスローシンクロや、逆光の光に対して直接フラッシュを当てる日中シンクロもある。昼間の逆光で昆虫を撮るときなどはハイスピードシンクロもよく使われる。
 フラッシュを使わない方が雰囲気のある写真が撮れますなどというのはまやかしだ。フラッシュによって光と影をコントロールできれば、フラッシュを使わないより使う方がいい写真が撮れる場面は多い。人物撮影やブツ撮りなどは特にそうだ。
 フラッシュを使いこなすのは確かに難しい。ライティングの専門知識も必要となる。ただ、ここはちょっと頑張らないといけないところだ。逃げてしまうと使いこなせないままで終わってしまう。それは自分の可能性を狭めることになる。最終的にはフラッシュを2つ以上使った多灯ライティングで光と影を自在にコントロールできるところまでいくのが目標だ。

 レフ板を使った撮影。
 これはフラッシュとの兼ね合いもあるのだけど、レフ板もできれば使いこなせるようになりたいテクニックのひとつだ。
 レフ板というとモデル撮影が定番で、一般的に使っている人はあまり多くない。ただ、レフ板はブツ撮りや花の撮影などでも使えるから、一通りは勉強しておいて損はない。
 光を当てる方向と光の強さをコントロールするのがレフ板の役割で、それはフラッシュの役割でもあって、状況によって使い分けるのがベストなやり方となる。両方使わないという選択をするなら、使わない方がいい明確な理由を説明できなくてはならない。

 多重露光。
 フィルム時代に好んで使われた手法だけど、デジタルになっていっそう手軽に使えるようになった。いくらでも試せるし、結果もすぐに見ることができる。
 レタッチソフトでも同じようなことはできるとはいえ、カメラ内でやることで生まれる効果もある。はっきりしたイメージを頭の中で描けていないとできないことなので、イメージを作る訓練にもなる。

 玉ボケと前ボケ。
 細かいテクニックながら実践的に役に立つ。玉ボケは背景に木々の葉っぱなどがあると簡単に作り出せる。水面の場合は、できるときとできないときがある。
 前ボケはやること自体は簡単なのだけど、本当に効果的に使うことができるかどうかがポイントだ。単にテクニックをひけらかすためだけの前ボケはいらない。上手く使えば画面をふんわりやわらかくする効果がある。
 ボケの使いこなしも身につけたいテクニックだ。

 飛びもの、落ちもの。
 飛んでいるトンボやチョウなどを撮るのが飛びもの。落ちてくる紅葉のモミジの葉を撮ったりするものが落ちもの。私が勝手にそう呼んでいるだけなのだけど。
 いずれも難易度は高い。トンボは慣れればまあまあ撮れるようになる。3年くらいやれば。落ちものは運次第ということもあって、更に難度が上がる。たとえばモミジの木の下で葉っぱが落ちてくるのを3時間待って2、3回当たるといった程度だ。
 これまでやった中で一番難しかったのは、飛んでいるセミを正面から撮ることだ。一度だけ70パーセントくらいの当たりがあったけど、後にも先にもそれ一回しか当たってない。飛びゼミをジャスピンで当てられる人がいたら神がかっている。

 なかなか自分の写真から脱却できないとか、万年中級者から抜け出せないと嘆いている人は、まだ全然いろいろな撮影に挑戦していないだけなんじゃないか。世の中にはたくさんの被写体があるし、上に紹介した撮影テクニックなどもある。思いつく限り一通り試してみてからでも遅くはない。まだ自分の被写体に出会っていないだけかもしれない。
 テクニックがあって被写体があるのではない。被写体があってテクニックがある。撮りたいものを一番効果的に撮るにはどんなテクニックが必要なのか。先人たちの創意工夫の末にテクニックというのは編み出されてきた。あとに続く私たちは、ありがたくそれらを使わせてもらえばいい。
 勉強をして実践して、写真を持ち帰って反省、点検をする。何が足りないのかを考え、次はどうやって撮ろうかと策を練る。足りない知識は更に勉強して補う。そうしてまたフィールドに出て試行錯誤をする。写真はそういう積み重ねだ。実践を積み上げて経験値となる。本を読んだだけでは分からないこともたくさんある。
 テクニックを身につけるのは、自分の写真の可能性を広げるためだ。テクニカルな写真を撮って人に見せびらかすためではない。テクニックはないよりあった方がいい。少ないより多い方がいい。だけど、テクニックに溺れないように。すべてはいい写真を撮るために。
 

東山植物園便り ---アサギマダラの季節がやってきた

植物園(Botanical garden)
アサギマダラ飛翔

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 / OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO / 9-18mm



 アサギマダラの季節がやってきた。夏が終わって涼しくなると山から里へ下りてきて、南へ向かう旅に出る。途中、途中でおなかいっぱい花の蜜を吸って、充分に体力を付けたところで海を渡る。アサギマダラはそんな旅する蝶だ。
 愛知県には何ヶ所か立ち寄り地点があって、東山植物園もそのひとつとなっている。奥池の裏手、アジサイ園がある坂道を登っていったところに好物のヒヨドリバナとアザミがあって、そこに集まっていることが多い。今年もまた、忘れずにやってきて再会を果たすことができた。10月半ばのアサギマダラが虫撮りの季節の締めくくりとなる。
 飛翔撮りはもう4、5年やってるから当てることは難しくない。ただ、この場所はロケーションがよくないのであまりいいのが撮れない。空が大きく開けていて日当たりがいい場所で撮りたいのだけれど。たまにお花畑まで飛んでくることがあって、そのときが狙い目ではある。
 今年はヒヨドリバナがもうだいぶ枯れていたからピークは過ぎたのかもしれない。私が訪れたときは、6、7くらいは飛んでいた。最後のやつも10月いっぱいくらいだろう。できたら来週もう一度行きたいと思っている。

 東山植物園はすっかり季節が移ろっていた。夏の気配は完全に去り、トンボ池にももはやトンボの姿はなかった。ショウジョウトンボやギンヤンマが忙しく縄張り争いをしていた光景は遠い日の出来事となった。気づけばひと月後はもう紅葉の季節だ。
 10月半ばの東山植物園風景をお届けします。



アザミでアサギマダラ




アサギマダラ着地前




コスモスハイキー




サワギキョウとシラタマホシクサ




日光と青葉モミジ




水の流れとモミジの落ち葉




トンボの羽




タイワンホトトギス




柿の木の紅葉




ススキ




コブクザクラ

 

千代保稲荷の名古屋支社があった

神社仏閣(Shrines and temples)
千代母稲荷入り口

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4



 東海地方で「おちょぼさん」といえばよく知られた稲荷神社だ。岐阜県海津市にそれはある。
 正式名を千代保稲荷神社(ちよぼいなりじんじゃ)という。前から一度行きたいと思いつつ、交通の便が悪いところにあってなかなか行く機会がない。豊川稲荷と比べるとずっと規模は小さいながら、門前町に飲食店などが建ち並び、年間250万人の参拝客がいるというからたいしたものだ(豊川稲荷は最盛期で年間600万人ほどだったとか)。
 その千代保稲荷神社の名古屋支社があることを知ったのはわりと最近のことだ。ネットで地図を眺めて神社を探しているときに見つけた(地図での神社探しはよくやっている)。千種区の南のはずれで、名古屋大学の北側だ。東山動植物園の西で、四谷通3交差点から東へ200メートルほどいったところにある。
 ほんの小さな神社で、通りからもあまり目立たないから近くをよく通る人でも気づいていないかもしれない。本家おちょぼさんの賑わいからは遠いこぢんまりした神社だ。
 創建は昭和27年というから新しい。本家は室町時代(1400年代後半)で、源八幡太郎義家の子孫が祖神を祀ったのが始まりと伝わっている。
 一般的にはあまり知られていないであろう名古屋支社も、この地方で商売をやっている人たちにはわりと知られているようで、参拝者も少なくないようだ。私が滞在していた短い間にも、何組もの家族連れや仕事人が入れ替わりやってきていた。
 稲荷信仰が庶民に広がったのは江戸時代からだろうけど、昔も今も商売人に一番人気の神様といえる。



赤い鳥居




おきつねさんの石像




千代保稲荷拝殿




格子の名刺

 格子に名刺を挟んでいくのが流行らしい。



拝殿と本殿の屋根

 境内には桜の木が植えてある。桜が咲く季節に訪れると華やいでいることだろう。
 機会があれば本家のおちょぼさんも訪ねていきたい。
 

名古屋空港で飛行機撮り 2016年秋

飛行機(Airplane)
名古屋空港

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 / OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO / 9-18mm



 約一年ぶり名古屋空港行き。撮影場所はいつものように滑走路南のエアフロントオアシス。着陸を撮ろうとするとやはりここしかない。離陸機はここからだと遠すぎるのだけど。
 日没時間がかなり早くなって、夕方撮りは今の季節、やや厳しい。FDAの離発着は17時台と18時台に集中しているから、日没時間が18時くらいのときが一番いい。その頃だと、昼間から夕焼け、夕暮れから夜にかけての変化のある空を背景に撮ることができる。今は17時30分を切ってるから、早々に日暮れになってしまう。近距離からの夜撮りは難しすぎる。
 結局この日は18時半くらいまで粘ったのだけど、まともに撮れたのは日没前までだった。日が暮れてからは軌跡撮りを試していた。ある程度感覚は掴めたので、次回はコンポジットで重ねられるような撮り方をしようと考えている。長時間露光で一枚撮りをするよりも、ISO感度を上げて連写したものをつなげた方が結果がいいような気がするのだけどどうなんだろう。街中の星軌跡撮りと要領は同じと思ってよさそうだ。
 もうひとつ、この日のテーマはローアングルで地面を入れて撮る着陸態勢の飛行機だった。手前のエノコログサがもう少し密集していたらもっとよかったのだけど。この図の完成も次回へ持ち越しとなった。



街中上空を低空で飛ぶ飛行機




白い自衛隊機




離陸していくFDA




灰色の自衛隊機




飛行機が残した雲




西日を受ける飛行場外




水色の自衛隊機着陸態勢




流し撮り飛行機




着陸態勢の航空機




夜の飛行機の光軌跡

 

八事興正寺の千燈供養会あらため千燈祭2016へ行く <後>

イベント(Event)
千燈祭護摩壇の炎

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 / OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO / 9-18mm



 昨日の続きで八事興正寺千燈祭2016の後編をお送りします。



太鼓演奏




炎と火の粉の線




太鼓乱打




護摩壇の列




護摩木投げ入れ




僧侶




錫杖を振る




火渡り




お祓い




千燈の灯り




五重塔ライトアップ




五重塔と平成大仏

 

八事興正寺の千燈供養会あらため千燈祭2016へ行く <前>

イベント(Event)
千燈際行列出発

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 / OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO / 9-18mm



 八事の興正寺で毎年10月に行われている千燈供養会は、今年から千燈祭(せんとうさい)と名前を変えて先週末10月8日、9日に執り行われた。
 変わったのは名前だけではなく、日程にも変更があった。名古屋まつりと同じ10月第三週の土日だったのが今年は第二週に前倒しされた。たまたま今年だけだったのか、来年以降もそうなったのかは分からない。稚児行列が境内を出て町内を回るようになったのも今年の変更点だ。
 私は2010年に初めて訪れて以来、毎年出向くようになった。個人的には今年で7回目ということになる。
 興正寺はここ1、2年、金銭トラブルなど様々な問題を抱えて大変そうなのだけど、好きなお寺であり、千燈供養会のポスター写真を提供したり、フォトコンでお世話になったりと、何かと縁のあるところなので、できるだけ早く無事問題が解決することを願っている。
 今年は始まる前に着いて、最初から流れを追うように撮ると決めていた。ここ数年は個人的な視点で心象風景のように撮っていたのだけど、一度初心に立ち返ってみることにしたのだった。千燈祭というのはこういうものですよと分かりやすく説明するように撮ったつもりだ。できるだけ伝わるといいのだけど。
 17時半に山門前を山伏と稚児行列が出発して、五重塔前、本堂前を通り、奥の院の大日堂を目指す。大日堂広場には大きな護摩壇が準備され、各種祈祷などが行われた後、護摩壇に火が入り祭りはクライマックスを迎えることになる。
 この日は風が強くて、炎が暴れて火の粉が飛び交っていた。写真的にはその方が盛り上がってよかったのだけど、早々にこれは危険ということで水が打たれ、火の勢いが小さくなってしまったのはちょっと残念だった。護摩壇自体も今年は背が低くなっていたように思った。
 そんなこんなの八事興正寺の千燈祭の模様を、今日明日と、前後編に分けてお届けします。



千燈祭行列と本堂と五重塔




奥の院へ続く参道




檀家さんの列




夕焼け空と五重塔




山伏問答




僧侶と稚児さん




宝弓之儀




太鼓演奏




大日如来の智慧の火




護摩壇燃える




踊る炎と太鼓の響き




火の粉と半月

 後編に続く。
 

少し寒くなってきたから和食寄りサンデー料理

料理(Cooking)
サンデー料理

OLYMPUS E-M5 + OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO



 今週末は八事興正寺で千燈祭がおこなわれた。ここ数年、毎年出向いている名古屋の火祭りだ。本当は土曜日に行こうと思っていたのだけど空模様が怪しかったので日曜日にした。なので、今週は前倒しのサタデー料理になった。千燈祭については明日にでも紹介しようと考えている。
 土曜日に作ろうが日曜日に作ろうが料理の内容が変わるわけではない。月曜日でもそうだ。毎日作ると内容は必然的に大きく違ってくるのだけど。
 今週は気分的にやや和食寄りだった。トラウトサーモンの刺身が和食かどうかはやや疑問が残るとはいえ。
 こうして写真で振り返ってみると、やはり彩りに乏しい。サーモンがマグロだったら全面的に茶色系統だ。彩りのある和食は、彩りのある洋食よりも難しい。添え物で彩りをつけようとすると、メインの食材よりもお金がかかることになりかねない。少ししか使わないから無駄になるし。
 今思えば、これに味噌汁があればもう少し豪華な感じになっただろう。



サーモンのしょう油マヨ

「サーモンのしょう油マヨソースがけ」
 いつものソース。酒、みりん、しょう油、からし、マヨネーズの組み合わせは、サーモンでも、マグロでも、鯛でも合う。



ジャガイモとタマネギの天ぷら

「ジャガイモとタマネギの天ぷら」
 タマネギの天ぷらが食べたくなって、それだけだと寂しいからジャガイモの天ぷらも作った。
 どちらの食材も、メインにもなるし、サブにもなる。使い勝手のいい食材だ。
 しかし、天ぷらをマスターするのはなかなかに困難だ。上手くいくときもあるけど上手くいかないときの方が多い。安定感がない。



ゴボウと鶏肉煮込み

「ゴボウと鶏肉煮込み」
 ゴボウもあまり季節感はなくなったけど、寒くなるとゴボウのことを思い出す。夏の暑いときはほとんど思い出さないので、サンデー料理に登場することはめったにないはずだ。春には新ゴボウが出るらしいのだけど、それを意識して使ったことはない。
 食べてみればゴボウはけっこう美味しいし、好きな方といっていい。皮むきも必要ないし、切り分けるのも簡単だ。もっと積極的に使ってレパートリーを増やしたい。洋食でゴボウはどうやって調理されてるのだろう。
 

写真ノート<40> ---おすすめ撮影参考書

写真ノート(Photo note)




 撮影に関する参考書のたぐいは山ほど出版されていて、私も図書館で借りたり古本を買ったりしてこれまでたくさん読んできた。しかしながら、これはすごくためになったなと思えるものはその中のほんの一部でしかない。写真を始めて間もない頃ならともかく、ある程度以上に撮れるようになってから読んで参考になるものは少ない。読んでもすぐに忘れてしまってほとんど覚えていないくらいだ。
 それでも何冊かはこれはなかなかいいなと思えるものがあった。今回の写真ノートは、おすすめ写真集の姉妹編としておすすめ写真参考書編をお送りしようと思う。
 これらはすべて図書館で借りた。Amazonでも取り扱っているものばかりだから、入手困難なものはないはずだ。写真集もそうだけど、写真関係の本は高いものが多いから全部買うのは大変だ。なので、積極的に図書館を利用することをおすすめしたい。

 スコット・ケルビー『デジタルフォト達人への道 1 』。

 表紙が古めかしくて安っぽい感じではあるけど、内容は充実している。出版は2011年と今となっては古いものの、扱っているのはもちろんデジカメで、現在でも充分通用するものといっていい。
 著者のスコット・ケルビーという人がどんな写真を撮るカメラマンなのかはまったく知らない。写真関連本のベストセラー作家らしく、全米Photoshopプロフェッショナル協会の会長というから実績のあるベテランさんなのだろうか。
 この本の特徴は、実践に即しているという点だ。同じような内容の本は日本人写真家も多く出しているけど、日本のものが通り一遍で紋切り型なのに対して、こちらはもっと斬新で本質に迫っている。プロが何を考えてどう撮っているのかといったことも、あけすけに書いている。どこかで読んだことがあるようなものでないのがいい。
 シリーズが4巻まで出ているので、通して全部読むと多くを得られるはずだ。





 加藤アラタ/並木隆『おしゃれでかっこよい写真の撮り方手帖』。

 作例がいい。それに尽きる。
 どれだけ詳しく解説していても肝心の作例が今ひとつでは説得力に欠ける。この本は作例を見るだけでもためになる。タイトルに偽りなく、おしゃれでかっこよい写真とはどういうものかを示している。
 初級、中級者向けかもしれないけど、まずこれらの作例を真似て撮ってみるといい。オリジナリティーなどというものは最初から身についているものではなく、あとから付随してくるものだ。写真の人真似は全然恥ずべきことではない。真似して撮っているうちにいい写真のなんたるかがだんだん分かってくる。まあ、真似るといってもそう簡単ではないのだけれど。




 飯田英里/石井命子『静物写真のルールブック』。

 テーブルフォトやブツ撮りは撮り手のセンスがもろに出る。得意な人は誰に教わることなく初めから上手く撮るし、センスがあまりない人は本を読んだり人の写真を真似したりしてもなかなか上手く撮れない。私は後者だ。ブツ撮りはずっと苦手意識が強かった。
 この本はそんなブツ撮りが苦手な人に読んでもらいたい一冊だ。丁寧に書かれているし、読めばコツといったものが少しは理解できると思う。食事にしてもテーブルフォトにしても、撮り方のパターンはそれほど多くないから、基本の型をマスターしてしまえばそれなりの写真は撮れるようになる。これを読んだからといって急にハイセンスになるわけではないけれど。
 ブツ撮りもたくさん撮っても少しずつ上達していくしかない。配置だとか、ライティングだとか、いろいろ勉強しないといけないことは多い。






 高嶋一成/内藤タカヒコ『「写真を使う」デザインのルール 撮影から補正・レイアウトまで 』。

 広告や商業用に使う写真はどう撮ったらいいのかを学ぶ本。誰におすすめしていいのかよく分からないのだけど、個人的にはいろいろためになった。内容はけっこう専門的なので、単純に写真が上手くなりたい人のための参考書というのとはちょっと違う。
 フォトブックを作る人はデザインなどの点でかなり参考になるんじゃないかと思う。表紙のデザインや写真の文字入れなど、なるほどこういうアイディアがあるのかと納得することが多かった。
 広告写真をやってみたいという人などは一度手に取ってみるといいと思う。






 ルーク・オザワ『ルーク・オザワの ヒコーキ写真の撮り方: 光、空、風景で魅せる! 』。

 航空写真家の第一人者であるルーク・オザワが、これまで培った経験とテクニックを余すことなく詰め込んだ一冊。ほとんど出し惜しみなしなんじゃないかと思うほど内容は充実している。飛行機写真撮りのバイブル的一冊といっても言い過ぎではない。
 最近は空美ちゃんという言葉が定着するほど飛行機萌え女子も増え、ちょっとした飛行機撮りブームが来ている。実際、空港へ行ってみるとでかいカメラにバズーカを付けた女子の姿もけっこう見る。飛行機撮影は鉄道撮影に比べると照れくささがないかもしれない。飛行機撮りが一般的なものとなってきたのは喜ぶべきことだろう。
 飛行機好きの人はもちろん、ちょっと興味があってこれから始めてみようかなと思っている人にもこの本は自信を持っておすすめできる。
 実践的な撮り方指南や、使用機材のこと、日本各地の飛行場の攻略法など、参考になることが多い。
 ただし、この本には唯一にして最大の欠点がある。それは、これを読んだからといって誰もルーク氏のようには撮れないということだ。ルーク氏、すごすぎ。ヒコーキに向ける愛情の深さと、費やしている時間の量が半端じゃない。誰も勝てっこない。


 

一時預かりした子猫のこと

猫(Cat)
チビ猫三兄弟

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 / OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO



 里親さんが見つかるまで一時預かりした子猫3匹。生後ひと月ほどで、親がどこかいなくなってしまったらしい。痩せて薄汚れていた。
 1匹はすぐに衰弱して死んでしまい、2匹が残った。3匹ともオスだった。
 10日ほどの間に風呂に二度入れて、メシもたくさん食べて、そこそここぎれいになった。



茶色メシの時間




白灰おすまし




じゃれ合う2匹




ちょっかいを出す




仲良く食事




眠る茶




寝る白灰




ポーズを決める




とっくみあい




白灰がいつもやられる

 いい里親さんが見つかって、無事もらわれていった。2匹とも元気にしているそうだ。
 

道行き初秋の風景

日常写真(Everyday life)
尾張旭秋の田んぼ風景

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4



 昼間はまだ暑さが残る名古屋ではあるけれど、10月に入って朝晩はだいぶひんやりしてきた。まだ秋本番には遠いとはいえ、もう夏ではない。夏はすっかり終わってしまった。
 尾張旭の城山は田植えが遅いため、まだ稲刈りがおこなわれていない。淡路島の農家さんから今年もミルキークィーンの新米が届いた。もうそういう季節になったのだ。夏をあきらめて、寒さを受け入れる準備を始めなければならない。寒いのは本当に嫌なのだけど。
 今日は道行き初秋の風景をお送りします。



香流川の彼岸花




道ばたのキノコ




天白川風景




尾張旭田んぼ稲刈り




道ばたスイフヨウ




東山動物園の観覧車




天白川の彼岸花




道ばたのヒガンバナ




夕暮れの家並み




瀬戸の田んぼ夕暮れ

 

名古屋と近郊で食パンをめぐる旅 ---ル シズィエム サンス/ホーカスポーカス/プーフレカンテ

パン屋(bakery)
ル シズィエム サンス店舗

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4



 天白区原に店を構える「ル シズィエム サンス (Le Sixieme Sens) 」さん。
 ル シズィエム サンス……、言いづらい。店の場所が分からず道を歩いているおばあちゃんに、このへんにル シズィエム サンスありませんか? と訊ねてすんなり通じる気がしない。同じ意味の言葉を英語で言えば分かりやすい。ザ・シックスセンス。映画のタイトルにもなった。そう、日本語に訳すと第六感という意味だ。
 302号線沿いの中平三丁目交差点を西へ200メートルほど進んだところに店はある。青い看板と店の青色が目印だ。
 駐車場は店の前に2台分ある。
 なかなかしゃれた店構えでセンスが感じられる。しゃれてはいるけど入りづらい雰囲気はない。



ル シズィエム サンスのパン

 初めて訪れたとき、食パンはすでに売り切れていて買うことができなかった。代わりに買ったパンの名前を忘れてしまった。ドイツパンみたいではあったけど、店名がフランス語だからフランスパンの一種かもしれない。
 気泡は多いものの中身はぎゅっと詰まっていてやや重い。食感はもっちりで、深い味わいがある。食パンとは別の主食パンになる。これはこれで美味しいし、食パンより好きという人もいるだろう。
 トーストせずに生で食べてみたら、風味はいいけど外側が固かった。やはりトーストした方がいい。



ル シズィエム サンスのクロワッサン

 しばらくしてからもう一度訪ねる機会があって今度こそと思ったらまたも売り切れだった。平日でも夕方までは食パンは残っていないようで、少なくとも午後3時くらいまでには行かないといけないみたいだ。
 毎日売り切れるくらいの分しか焼かない店と、閉店まで種類を揃えておく店と、ふたつのタイプがある。どちらがパン屋として誠実なのかは判断が難しいところだ。
 代わりに買ったのはパン屋巡り2周目のメインと決めているクロワッサンだった。いくつかのクロワッサンを食べ比べてみて、少しずつクロワッサンのことが分かってきた。
 クロワッサンの決め手は、外側のぱりぱり感と中身のもちもち感の兼ね合いだろう。あと、バターの風味と小麦の味わいも大事だ。今まで食べたどこのクロワッサンも一定以上の美味しさがあって、駄目なところはない代わりに決定打と呼べるようなものとはまだ出会えていない。自分にとって一番美味しいクロワッサンを探す旅はまだ始まったばかりだ。
 ここのクロワッサンは他とは少し違っていた。もっちりではなくむにゅっとした食感で、味わい深い。かなり美味しい部類ではないかと思う。
 ル シズィエム サンスの評価はやはり食パンを食べてみてからだ。

 お店の地図 
 10時~18時半
 定休日 火曜日・水曜日



ホーカスポーカス店の前

 天白区平針にある「ホーカスポーカス (Hocas Pocus)」さん。
 地下鉄の駅でいうと、平針駅より原駅の方が少し近いかもしれない。
 店名のHocas Pocusは奇術師のまやかしといったような意味だ。手品のようにパンを作るというような意味を込めての店名だろうか。
 表通りから少し入ったところで道路に対して直角の店構えなのであまり目立たない。あわうく見落として通り過ぎそうになった。店の前の木々が思い切り店を隠している。
 駐車場は店の前にある2台分と思われる。



ホーカスポーカス店舗

 いい意味で気取らないパン屋さんだ。ハイセンスなおしゃれ感はないけど手作り感あふれる温もりがある。今はおしゃれなパン屋が増えたけど、個人的にはこれくらいの感じの方がホッとする。



ホーカスポーカス食パン

 選んだのは角食パンだった。色白タイプだ。見た目からして奇をてらわず基本に忠実に焼いたパンといった感じがする。
 トーストにしたときのサクサク感がよく、口どけもいい。味はあっさり目で、もう少しインパクトがあってもいいかなという気がした。美味しいけどやや物足りない。
 飽きのこないスタンダード食パンとしては言うことなしといったところか。

 ホーカスポーカスのTwitter
 お店の地図
 8時~18時半
 定休日 月曜日・第三火曜日



プーフレカンテ店舗

 瑞穂区にある「プーフレカンテ (peu frequente)」 さん。
 地下鉄瑞穂運動場西駅を出て、山手グリーンロードを西へ500メートルほど行った道沿いに店はある。駐車場はないので店の前に少しとめておくしかなさそうだ。
 店名のpeu fréquentéは、フランス語で人通りが少ないといった意味だ。その店名に反して店は人気店で客足は絶えない。
 一番人気がパン・ド・ミで、店頭予約のみの1ヶ月待ちなんだとか。そこまでして買いたいとは思わなかったので予約は見送った。家から遠いということもあって。



プーフレカンテ食パン

 ハード食パンが一本あったのでこれにした。
 形に特徴がある。通常の食パンよりも背が低い。やや色黒だ。見た目は美味しそうな雰囲気が漂っている。
 食感にも特徴があって、サクサクでもザクザクでもなく、もっちりしながらガシッとした歯ごたえだ。フランスパンの食感に近い。
 風味はよくて、しっかりした味わいがある。
 なかなか変わった食パンではあるけど、オリジナリティーを買いたい。食パンといってもいろいろな可能性やレパートリーがあるものだとあらためて思った。
 パン・ド・ミも機会があれば一度食べてみたい。

 プーフレカンテのブログ
 お店の地図 
 8時~19時
 定休日 月曜日・月一で火曜日
 

長母寺はカッコイイ禅寺だと思う

神社仏閣(Shrines and temples)
長母寺山門より望む

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4



 長母寺は写真映えのするお寺だ。とてもカッコイイ。禅寺らしい風格といったものがある。鎌倉五山を思わせると言ったら少し言い過ぎだろうか。
 守山区と東区の境、矢田川の南にその寺はある。矢田川の北には宝勝寺白山神社守山城跡などがあり、かつては長母寺も守山村に属していた。それまで南を流れていた矢田川が江戸時代中期の1768年の大洪水で大きく流れを変えることになり、長母寺は川の南に取り残されるような格好になった。明治に入った1876年(明治9年)に矢田村に編入され、名古屋市になったときに東区となり現在に至っている。

 平安時代末期から鎌倉時代初期にかけてこの地を治めていた山田重忠(やまだ しげただ)という武将(御家人)がいる。重忠は父母と兄を弔うために3つの寺を守山の地に建てた。父のために長父寺(今の大永寺)を、兄のために長兄寺(長慶寺)を、母のために建てたのが今日紹介する長母寺だった。
 熱田明神が夢に出てきて、木賀崎にお寺を建てるがよいと告げられこの地にしたという話も伝わっている。
 創建は平安時代末期の1179年。観勝法師を迎え、創建時は亀鐘山桃尾寺という名の天台宗の寺だった。
 その後焼失するも、1262年、山田道園坊夫妻が無住国師を迎えて再建。その際、臨済宗に改められ、名前も霊鷲山長母寺とされた。
 当時無住国師は37歳。高層の呼び声も高く、以降50年をかけて長母寺の興隆に力を尽くすことになる。最盛期は末寺が93寺もあったという。
 無住国師は、説話集の『沙石集(しゃせきしゅう)』や『雑談集』を残し、法華教を狂言風に書いた『正應年中萬歳楽』が尾張万歳のルーツとなったことでも知られている。
 尾張万歳というのは、法華経の教えを民衆に分かりやすく伝えるために歌って踊ったのが始まりとされている。のちに鼓や三味線などを使った舞台芸となっていった。
 ちなみに、三河(西尾市)の実相寺が発祥とされる三河万歳は無住法師の兄弟弟子だった応通禅師が始めたという説もある。
 蒙古襲来の1281年、後宇多天皇の勅願所となる。足利尊氏の祈願所ともなり田地を寄進されるも、中世になると衰退してしまう。
 北条、足利などが寄進し、織田信長も340石を与えるも衰退は止まらず、秀吉の太閤検地では寺領を没収され、細々と存続することになる。
 江戸時代に入り、澤彦和尚や昭山和尚が再興に力を尽くし、1682年、尾張藩2代藩主の徳川光友の命でどうにか復活を遂げることになる。



石段下

 矢田川沿いからテニスコートの脇を通って横入りしてしまったので、南から入り直すことにする。やはり南の石段を登っていく方が雰囲気が出ていい。
 私がここを訪れるのはこれが二度目だった。最初に訪れたときのことはブログに出ていないから2005年以前のようだ。



熱田社

 無住国師も熱田さんへの信仰心が強かったとのことで、山門の手前には熱田社が祀られている。



熱田社の社




山門

 江戸時代中期に建てられた木造薬医門は国の登録有形文化財に指定されている。



本堂

 同じく国登録有形文化財の本堂。
 本尊は阿弥陀如来。
 以前のものは1891年(明治24年)の濃尾地震で倒壊してしまい、現在の本堂は1894年(明治27年)に再建されたものだ。
 開山堂には無住国師手彫りと伝わる木造無住和尚坐像があり、そちらは重要文化財に指定されている。
 10月10日の開山忌には開山堂が開帳され、木造無住和尚坐像も見ることができるそうだ。
 1828年に建造された庫裡も残っている。



本堂間近から




古い巨木の幹




山門の屋根




石仏

 兄弟寺ともいえる大永寺と長慶寺も近いうちに行ってみるつもりでいる。
 

尾張旭市の一之御前神社を再訪する

神社仏閣(Shrines and temples)
一之御前神社鳥居前

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 尾張旭市稲葉町にある一之御前神社。初めて訪れたのは2007年のことだった。
忘れた頃にやって来る尾張旭の神社巡り第二弾は一之御前と直會神社
 ちょくちょく前を通るものの、ちゃんと訪れるのは2007年以来二度目だ。もう一度撮り直さなければいけないと思いつつ歳月が流れていた。

 一之御前神社(いちのごぜんじんじゃ)に関しては前回もそうだったように、情報が少なくて詳しいことは分からない。
 創建は飛鳥時代までさかのぼるという話は本当だろうか。矢田川流域のこのあたりは弥生時代の遺跡も見つかっているというから早くから人が暮らしてきた土地というのは間違いなさそうだ。
 祭神は国之常立神(クニノトコタチ)。天地開闢の際、最初に現れた神で、国土形成の根源神とされている。愛知県内でクニノトコタチを祀っている神社はあまりないと思う。どうして尾張旭のこの地でクニノトコタチを祀る神社を建てることになったのか、そのあたりの経緯が分かれば面白いのだろうけど。
 あらたに何か分かったらまた書くとして、今回は写真のみのお届けとなる。



拝殿と本殿




本殿の屋根




古びた名簿




西日差す境内の様子




置かれていた狐の陶器




稲刈りどきの一之御前神社全景

 
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