月別:2016年02月

記事一覧
  • 名古屋と近郊で食パンをめぐる旅 ---中屋パン/ブランジェリー ぱぴ・ぱん/モンタナ・ベーカリー

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 名古屋食パンめぐりの旅。今回は知名度高めの3軒を紹介したいと思う。 まず最初は、千種区今池にある「中屋パン」さん。 昭和11年創業という老舗で、今時のおしゃれさとは無縁の昔からある町のパン屋さんといったたたずまいだ。 今池交差点のすぐ南という利便性のよさも手伝ってか、お客さんの切れ目がない。ただ、車で行く場合はコインパーキングでもとめないとしょうがないのだろ...

    2016/02/29

    パン屋(bakery)

  • 驚きのないサンデー

    OLYMPUS E-M5 + OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO 今週はオーソドックスというかスタンダードなサンデー料理だった。 一切の驚きはないけど安定感はある。夕飯に驚きは必要ないといえばないか。 春らしい食材もそろそろ出回ってくるのだろうか。季節感はほとんどないサンデー料理ではあるけれど、毎年タケノコは楽しみにしている。 気づけば2月ももう終わりだ。あっけなく今年も2ヶ月が過ぎてしまった。鈍い出足となった2016年。3月か...

    2016/02/28

    料理(Cooking)

  • 写真ノート<9> ---プリントしなくちゃ始まらない

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 写真行為において、撮るという作業はインプットに属する。 では、アウトプットとは何かといえば、レタッチソフトによる現像であり、プリントであり、人に見せるということだ。 私たちは通常、写真を撮る、という表現をするけど、それは同時に写真を見せるということも暗に意味している。撮っただけではまだ半分でしかない。他人と共有することで写真は成立するものだ。 今回はプリン...

    2016/02/27

    写真ノート(Photo note)

  • 守山区の社宮司神社と熊野社

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 名古屋の神社めぐりは続く。 今回は守山区にある小さな二つの神社を紹介したい。 まず最初は、川村町にある社宮司神社からいってみよう。 上の写真に写っているのが神社の全景なのでその小ささが分かると思う。 202号線の川村交差点の北2本目の細い道を西へ入っていったすぐのところにある。202号線の道を隔てた東側にある白沢郵便局が目印になる。 読み方は、「しゃぐうじ」また...

    2016/02/26

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • 冬の森林公園風景

    OLYMPUS E-M5 + OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO / 75-300mm F4.8-6.7 梅は咲いたものの、植物園はまだまだ茶色風景のまま。春は少しずつやってくる。 今日は、森林公園の冬風景をお送りします。 ...

    2016/02/25

    植物園(Botanical garden)

  • 農業センターのしだれ梅2016

    OLYMPUS E-M5 + OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO / Panasonic LEICA 25mm F1.4mm 名古屋市天白区にある名古屋市農業センター。しだれ梅の名所としてこの地方ではよく知られている。 暖冬の影響で、今年は一週間ほど開花が早まった。いつもの年なら2月の終わりから3月のはじめにかけて見頃となるところを、今年はすでに7分咲きまできた。 私は少し焦ってフライング気味だった。もう2、3日あとにした方がよかった。ちょうど今週の週末あ...

    2016/02/24

    花/植物(Flower/plant)

  • 道行き街の風景

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 今日は道行き街の風景をお送りします。 ...

    2016/02/23

    日常写真(Everyday life)

  • 東山植物園便り ---春が近づく

    OLYMPUS E-M5 + OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO / 75-300mm 2月後半の東山植物園。 暖冬から一転、寒波の到来で季節の歩みが少し鈍ったものの、季節は確実に春へと向かっている。 ただ、花の咲き具合は1月に比べて鈍ったような印象がある。梅なども咲き出すのは早かったものの、その後の咲き進みは遅くなっていて、いまだ見頃にはなっていない状態だった。なんだかんだで季節の帳尻は合うようにできているのだろう。 冬と春の混在風...

    2016/02/22

    植物園(Botanical garden)

  • 油断すると茶色いサンデー

    OLYMPUS E-M5 + OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO 今週のサンデー料理は茶色になった。そうなるかなと思った以上に茶色だった。わずかな緑も焼け石に水で、彩り豊かには遠かった。 茶色の正体は、しょう油とコゲだ。全面的にしょう油を使ったことが一番の要因となった。赤や黄色を入れ込めればよかったのだけど、メニュー的に卵やトマトなんかは使う余地がなかった。 しょう油の味付けが好きだから、必然的に茶色くなるというのはある。...

    2016/02/21

    料理(Cooking)

  • 写真ノート<8> ---自己満足だけじゃダメかしら?

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 趣味で写真をやっている人の大部分は、他人のためではなく自分のために写真を撮っているのだと思う。 だとすれば自己満足でいいじゃないかということになるかといえばそうはいかないのが写真というものだ。 写真は多くの場合、他人と共有することをひとつの目的としている。自分の撮った写真を自分ひとりで眺めていても楽しくない。他人を巻き込みつつ自己満足を得るためには、他者の...

    2016/02/20

    写真ノート(Photo note)

  • 森林公園で梅撮り

    OLYMPUS E-M5 + OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO + FL-36R 森林公園で梅撮り。 暖冬で早々に咲き出した梅も、その後の冷え込みで勢いを失ってしまい、いまだ見頃にはならず。今年の梅は、足並みが揃わないままだらだらと咲いて、いつの間にか終わってしまうというパターンかもしれない。やはり、冬はきっちり寒くないと花も調子が狂ってしまうようだ。 久々にフラッシュのワイヤレス発光であれこれ試しながら撮ってみた。α55のときはよ...

    2016/02/19

    花/植物(Flower/plant)

  • ご近所鉄道風景

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 今日はちょっと久しぶり、ご近所鉄道風景をお送りします。 瀬戸電の一部高架化工事は、そこそこ進んだものの、まだまだ先は長そうだ。喜多山駅は仮駅がだいぶできてきた。仮線路を敷いて、本線を撤去してから足を作って高架にするという行程を考えると、今年中の完成ということにはならないだろうか。 踏切から見る喜多山駅方面の夕景が好きで、もう少しでこの光景が見られなくなって...

    2016/02/18

    鉄道(Railroad)

  • 名古屋と近郊で食パンをめぐる旅 ---ランコント/ベーカーマン/ベーカリーととろ

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 食パンをめぐる旅シリーズ、今回は3つのパン屋さんを紹介します。 まず最初は、千種区の東、宮根台にある「ランコント」から。 近くに鉄道は走っていないから、バスでいうと、名古屋市バスの香流橋か、名鉄バスの竹越、または香流橋東が最寄りの停留場ということになる。 バスに乗ってパンを買いにいくという感覚はあまりないかもしれない。車なら店の前に2、3台とめられそうだ。 ...

    2016/02/17

    パン屋(bakery)

  • 冬の道ばた写真

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 冬は一年で一番、道に落ちているものが増える季節だ。 落とし物ナンバーワンが手袋で、帽子とか、靴下とか、靴とか、マフラーとか、あれやこれや。マスクもここ最近はすごく多いけど、あれは絵にならないから撮らない。落ちていればなんでもいいというわけではないのだ。 ここのところ、幸せな感じの落ちものに出会っていないのが残念だ。 今日は道ばた写真をお送りします。 ...

    2016/02/16

    日常写真(Everyday life)

  • 松河戸白山神社へ

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 春日井市松河戸にある白山神社。 守山区の神社めぐりをしているとき、少し足を伸ばして寄ってみた。 ゆとりーとラインの川村から北へ、庄内川に架かる松川橋を渡ってすぐのところにある。 このあたりは平安時代の三跡のひとり、小野道風生誕地とされる場所で(あとの二人は藤原佐理と藤原行成)、神社の西300メートルほどのところに道風記念館が建っている。 春日井市にも白山神社...

    2016/02/15

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • 薄い色味のサンデー

    OLYMPUS E-M5 + OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO 緑色不在の地味な色合いになった今週のサンデー料理。 でも、茶色ではない。もう少し明るい色合いだから、そんなに悪い感じはない。 いつでもワンポイントの緑色を加えられるように、ハーブか何かを栽培するといいんだろうと思いつつ、実現には至っていない。緑の葉物を買っても、長持ちしないのが難点だ。緑に関する何かいい解決方法があるといいのだけど。 メニューとしては特に変わ...

    2016/02/14

    料理(Cooking)

  • 写真ノート<7> ---レタッチは是か非か

    SONY α55 + MINOLTA 50mm F1.4 レタッチ=画像データの加工・修正は、是か非か? その問題は根が深いようで、実はとっくに結論は出ている。 是であり、非である。 上の写真は2013年に撮った一枚だ。 2年後の2015年にレタッチをやり直したものがフォトコンに入選した。 下に未加工のオリジナル画像を載せる。 元画像を応募しても絶対にフォトコンには入選していない。 よくよくフォトコンの応募要項を読み返して欲しい。 ...

    2016/02/13

    写真ノート(Photo note)

  • 名古屋と近郊で食パンをめぐる旅 ---テーラテール/ぱん兄弟

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 名古屋と近郊の食パンをめぐる旅の第2回は、高岳(たかおか)にある「テーラテール」。 店名のterre a terreは、フランス語で土から土へ(大地を踏みしめて)を意味するのだとか。セバスチャン・サルガドの写真集のタイトルみたいだ。 東京の表参道にある「デュヌ ・ラルテ」を手がけた杉窪氏プロデュースということで、名古屋にはちょっと似合わないようなおしゃれな店構えだ。 イ...

    2016/02/12

    パン屋(bakery)

  • 道行き風景

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 季節感を絡めた道行き風景をお送りします。 ...

    2016/02/11

    日常写真(Everyday life)

  • 金屋神明社へ

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 守山区の神社巡りは続く。 市場白山神社に続いて訪れたのは、金屋にある神明社だった。 場所は、JR中央本線の新守山駅と、ゆとりーとラインの金屋を直線で結んだちょうど中間当たりだ。金屋1丁目の東の端になる。 住宅地の中にある小さな神社ではあるけれど、旧村社ということもあり、なかなかいい神社だった。かつてはもっと広い境内を有していたと思われる。 創建は江戸時代前期...

    2016/02/10

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • モノクロ道行き風景

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 今日はモノクロ。 最近、森山大道が書いた本を続けて何冊か読んでいて(『犬の記憶』とか『通過者の視線』とか)、気分的にモノクロ寄りになっているのを自覚している。 森山大道の写真が好きかというと、実はそれほどでもなかったりするのだけど、森山大道の書く文章が好きかと問われたら迷いなく好きだと答えられる。 写真も文章も、どちらも紛れもなく森山大道そのものなのだろう...

    2016/02/09

    モノクロ(Monochrome)

  • 名古屋と近郊で食パンをめぐる旅 ---ポルカ

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 去年の9月、神戸の御苗場へ行った際、おみやげとして三宮のイスズベーカリーで食パンを買って帰ったのをきかっけに、唐突に食パンに目覚めた。以来、私の食パンをめぐる旅が始まった。 名古屋市内を中心に、近所のパン屋や、ネットで見た評判のいいパン屋を順番に食パンを買って回っている。 もともとそんなにパン好きというほどではなく、食パンに対して強い思い入れがあるというわ...

    2016/02/08

    パン屋(bakery)

  • 初卵焼きサンデー

    OLYMPUS E-M5 + OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO 今日のサンデー料理の目玉は、卵焼きだった。 自分でもちょっと驚いたのだけど、10年間も料理をしてきて、今まで一度も卵焼きを作ったことがなかったことに気がついた。 今回、初めて卵焼きを作ってみて、実はこんなに難しかったんだと思い知ることになった。 作ったのは、だし巻き卵で、普通の卵焼きとどう違うのかよく分かっていない。予想以上に苦戦して、完成度は高くない。最終的...

    2016/02/07

    料理(Cooking)

  • 写真ノート<6> ---撮りたいものは何ですか?

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4  写真が上手くなりたいけどどう撮ったらいいか分からないという人に共通しているのは、どう撮ったらのかが分からないのではなく何を撮ったらいいのかが分かっていないということだ。 言葉を換えれば、何が撮りたいのか自分が分かっていれば、写真が上達したいなどということは二の次になる。 それが自己満足の域を出ないとしても、撮りたいものを撮りたいように撮っていれば楽しいし...

    2016/02/06

    写真ノート(Photo note)

  • 市場白山神社へ

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 守山区神社めぐりは続く。今回も白山神社だ。 小幡白山神社、西城白山神社につづいて訪れたのは、市場白山神社だった。 名鉄瀬戸線の守山自衛隊前駅と矢田駅の間、瀬戸街道の守山口交差点を北へ入っていたところにある。道が細くて入り組んでいるので、ちょっと分かりづらい。 このあたりはかつて守山城があった場所で、西には森山崩れで命を落とした松平清康(徳川家康の祖父)を弔...

    2016/02/05

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • 時の過ぎゆくままに

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 今日は少し趣向を変えて、「時の過ぎゆくままに」と題した10枚組の組写真をお送りします。 ...

    2016/02/04

    その他

  • 西城白山神社へ

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 前回、白山神社を紹介したとき、守山区にはいくつか白山神社があると書いた。「小幡白山神社へ行く」 前回の小幡白山神社に続いて訪れたのは、西城2丁目にある白山神社だ。地名から西城白山神社と呼ばれているのかどうかは知らない。でも、そうでも呼んでおかないと、どこの白山神社のことか分からない。 場所を説明するにはどうすればいいのだろう。名鉄瀬戸線の小幡駅と瓢箪山駅の...

    2016/02/03

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • 日々の道行き風景

    OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4 今日は道行き風景。去年の在庫からお送りします。 ...

    2016/02/02

    日常写真(Everyday life)

  • 東山植物園便り ---季節が逆戻り

    OLYMPUS E-M5 + OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO 1月後半の東山植物園。 前回訪れたのは1月の半ばだった。 あの頃はまだ暖冬が続いていて、いつもの年よりも早く花が咲き始めていたのだけど、先月の後半は雪が降ったり寒波が到来したりで、季節は足踏み状態となった。むしろ逆行しているかのように花が咲いていなかった。あわてて咲き出した花たちはびっくりして顔を引っ込めてしまったようだ。 梅はまだちらほら咲きで、早く咲いたロ...

    2016/02/01

    植物園(Botanical garden)

名古屋と近郊で食パンをめぐる旅 ---中屋パン/ブランジェリー ぱぴ・ぱん/モンタナ・ベーカリー

パン屋(bakery)
中屋パン外観

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4



 名古屋食パンめぐりの旅。今回は知名度高めの3軒を紹介したいと思う。

 まず最初は、千種区今池にある「中屋パン」さん。
 昭和11年創業という老舗で、今時のおしゃれさとは無縁の昔からある町のパン屋さんといったたたずまいだ。
 今池交差点のすぐ南という利便性のよさも手伝ってか、お客さんの切れ目がない。ただ、車で行く場合はコインパーキングでもとめないとしょうがないのだろうか。このロケーションでは短時間でも路上駐車は厳しそうだ。
 名物はあんドーナツで、かなり美味しいらしいのだけど、私はいつものように食パンのみ。いずれいろんなパンも買って食べるつもりではいる。今はまず食パンめぐりをやっているところなので、それを一通り終えてからにする。
 それにしても、戦前からやっているパン屋さんというのも名古屋では少ないんじゃないだろうか。
 名古屋のパン屋のレベルが全国的にみてどうなのかとか、軒数が多いのか少ないのかとか、そのあたりはよく知らない。喫茶店のモーニングが盛んな土地でもあり、小倉トーストなんてものもあるくらいだから、けっこう食パンは食べていると思うのだけど。
 ちなみに、全国で一番パンを食べているのは京都人だそうだ。お坊さんも朝はパン派が多いんだとか。




中屋

 行ったときにあったのは2種類で、普通の食パンと、高級食パンというのがあったので、高級食パンを買ってみた。
 かなりがっしりしていて重たい。中身がぎゅっと詰まっている感じがする。
 他では食べたことがない不思議な食感の食パンだ。もちもちではなく、ふわふわでもない。トーストにしても表面はカリッとした歯ごたえではない。表現するのが難しいのだけど、しっとりというのが一番近いだろうか。
 風味や甘みはさほど強くない。ただ、中身がつまっているからか、味わい深さがある。
 食パンも日にちが経つと風味が落ちていくものだけど、これは3日後くらいの方が美味しく感じられたのは気のせいだろうか。
 とにかくちょっと変わっていて、他に似た食パンを知らない。すごく好きかと訊かれると、うーんと少し考えてしまうのだけど、また食べたい気持ちになっている。

 お店の地図
 10時~20時30分
 定休日 土曜日・日曜日・祝日




ぱぴ・ぱん外観

 続いては、天白区植田にある「ブランジェリー ぱぴ・ぱん」さん。
 地下鉄植田駅の南、細い道を一本入った裏通りにある。
 ここは店の前に横付けでも大丈夫そうだ。
 名古屋ではけっこう名の知れたパン屋さんだと思う。味の評価も高い。
 ブランジェリー/ブーランジェリーはフランス語でパン屋を意味する言葉だそうだ。最近、この冠がついた店がけっこうある。正確には、職人が小麦粉を選んで、こねてパンを焼き、それを売っている店、という定義がフランスにはあるらしい。日本ではそこまで厳密な使い方をしてないんじゃないだろうか。フランス系のパン屋だからということでつけている店もありそうだ。




ぱぴ・ぱん食パン

 食パンは何種類かあったと思う。今回は山を選んでみた。
 奇をてらわず、受けを狙わず、良質なスタンダードと呼びたい食パンだ。優等生的とか、お手本みたいというのとは少し違う。ひとつの模範解答とでもいうべき食パンじゃないだろうか。
 風味、歯ごたえ、味、口どけ、どれをとってもよくできている。
 あえて言うなら、よくまとまっているがゆえにあとに残る印象が弱いというのはあるかもしれない。
 おしゃれな店でもあるけど、毎日食べるパンとしても申し分ない。

 ブランジェリー ぱぴ・ぱんのHP
 お店の地図
 8時~19時
 定休日 日曜日・隔週月曜日




モンタナ・ベーカリー外観

 3軒目は、瀬戸市今林町にある「モンタナ・ベーカリー」さん。
 愛知環状鉄道の瀬戸口駅と山口駅のちょうど中間あたりにある。駐車場はあると思う。
 瀬戸のみならず近郊でも知られた存在の店で、パン屋よりもレストランとしての知名度の方が高いかもしれない。ランチレストランはかなりの人気で、開店前から並んでいるんだとか。パンの評判もいい。
 現在、店の前は木々が冬枯れているのだけど、夏場は緑に覆われていい雰囲気になる。




モンタナ・ベーカリー食パン

 最後に残っていた一本だったので、迷うことなくこれを買う。普段何種類あるのかは知らない。他のパンも売り切れるのが早そうだから、早めに行った方が買いたい物が買えると思う。
 ネットで店の評判を知った上で食べているから、ある程度それに左右されてしまっているはずだ。それでも、他人の評価だけで自分の好みが決まるわけではなく、実際に食べてみないことには分からない部分も多々ある。
 これは、なるほど、評価が高いわけだと納得した。自分で食べて美味しいというだけで終わらず、人にすすめたくなるというのもひとつの指針になる。そういう意味で、なるほどと思ったのだった。
 美味しいパン屋さん知らない? と人に訊かれたとき、「ポルカ」などとともに安心してすすめられるお店のひとつだ。
 海上の森へ行ったときの帰り道だから、また買いにいきたい。
 
 モンタナ・ベーカリーのブログ
 お店の地図
 9時30分~20時
 定休日 不定休
 

驚きのないサンデー

料理(Cooking)
サンデー料理

OLYMPUS E-M5 + OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO



 今週はオーソドックスというかスタンダードなサンデー料理だった。
 一切の驚きはないけど安定感はある。夕飯に驚きは必要ないといえばないか。
 春らしい食材もそろそろ出回ってくるのだろうか。季節感はほとんどないサンデー料理ではあるけれど、毎年タケノコは楽しみにしている。
 気づけば2月ももう終わりだ。あっけなく今年も2ヶ月が過ぎてしまった。鈍い出足となった2016年。3月からはもう少しスピードを上げていかないといけない。




マグロのステーキ風

「マグロのステーキ風」
 マグロは切り分けずに短冊のまま魚焼きグリルで半生まで加熱するのが一番いいのかもしれないと、今回あらためて思った。そうすると旨みも逃げないし、固くもならない。




豆腐団子とコンソメスープ

「豆腐団子とコンソメ白菜スープ」
 豆腐団子はもう何回も失敗しているのに、今回もまた同じ過ちを犯した。卵やカタクリ粉をつなぎにしても、お湯で茹でるとバラバラになってしまう。素揚げにするのがいいのだろうけど、次善の策としてはフライパンで焼くしかない。平べったくなってしまうのが残念な点ではある。
 一度分解してしまうと再び団子にはならないから、レンジで加熱してリカバリーした。
 挽肉を使えばバラバラになりにくいのだろうか。




鶏肉ジャガ

「鶏肉ジャガ」
 鶏肉を使ったあっさり系の肉じゃが。
 味付けは昆布だしや白だしなどで和風にした。
 今更ながらジャガイモの切り分け方がよく分からない。
 

写真ノート<9> ---プリントしなくちゃ始まらない

写真ノート(Photo note)
空とカラス

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4



 写真行為において、撮るという作業はインプットに属する。
 では、アウトプットとは何かといえば、レタッチソフトによる現像であり、プリントであり、人に見せるということだ。
 私たちは通常、写真を撮る、という表現をするけど、それは同時に写真を見せるということも暗に意味している。撮っただけではまだ半分でしかない。他人と共有することで写真は成立するものだ。

 今回はプリントについて書いてみたいと思う。
 フィルムカメラで写真を始めた人にしたら写真とはつまりプリントのことだった。フィルムに撮っただけでは他人と共有する以前に自分自身も見ることができない。
 デジタルカメラから入った人は、写真とはモニターの中にあるものという認識が強いはずだ。PCのモニターや、スマホ、デジカメの液晶で見て写真として認識する。
 けど、それらは画像データであって厳密に言えば写真ではない。写真はプリントして初めて存在するもので、この世界に物として実存する写真はプリントに他ならない(印刷物も含む)。
 デジカメで写真をやっている人の中でプリントをする人の割合はどれくらいいるのだろう。私は、写真は絶対的にプリントするべきだと考えている。どうしてと訊かれると説明するのが難しいのだけど、とにかくプリントをしないことには始まらないと思うのだ。
 プリントをしない写真は写真であって写真ではない。モニターの向こう側にあるデータではなく、手に持てる実物としての写真を大切にしたいと思っている。

 写真をプリントすることで見えてくることも多い。画面上ではつぶれている階調が出てくるし、モニターでは気づかなかったことにプリントで気づくこともある。同じ写真でも、モニターとプリントとでは受ける印象が違う。
 プリントを前提にすることで撮影の段階でも意識が変わってくる。モニターではレタッチで誤魔化しがきく部分もプリントではきかなかったりするから、撮る段階でより完成に近いものを撮ることを心がけるようになる。余計なものをなるべく写り込ませないようにするとか。
 プリントは作るものだ。単に画像データを印刷するのとは違う。
 モニターで見るためのレタッチと、プリントにするためのレタッチは、当然ながら別物だ。色合いにしても、明るさにしても、コントラスにしても、プリントにはプリントのやり方がある。選ぶ用紙によってもそれは違ってくる。
 かつては暗室でモノクロプリントを作っていた。今はレタッチソフトとプリンターで写真を作るという行為に代わった。

 プリントをやるためにフォトコンをやるという、一見すると本末転倒的な考え方はありだ。
 自分で眺めたり飾ったりするためだけにプリントを続けるのは意外と難しいかもしれない。フォトコンに応募するためにプリントをするというのは、プリントを続ける動機付けになる。
 毎月、5枚とか10枚とかプリントをしていくと、だんだん力がついてくる。経験値が上がればプリントの質も上がっていく。
 撮影同様、プリントも経験の積み重ねが一番大切だ。自分でデータを取って知識を増やしていくしかない。そのあたりは、ガイドブックやネットの解説を読んでもなかなか実感として分からない部分だ。

 プリントを始めたら、次は組写真をやるのがいい。組写真は写真の理解を深める上でとても役に立つ。
 組写真も、モニター上であれこれやるより、プリントを並べてやった方がイメージも広がるし、組み合わせや並び順に関しても気づくことがある。
 その先には写真集がある。出版どうこうではなく、フォトブックとして一冊にまとめることは重要な意味を持っている。
 人それぞれ考え方はあるだろうけど、私は写真行為の着地点は写真集だと思っている。
 人によっては写真展かもしれない。
 写真集を作るということは、音楽でいうとアルバムを作ることに当たる。始まりがあり、終わりがあり、流れがあり、起伏がある。シングル曲のベスト盤が意外とつまらないように、自分にとってベストの写真を集めて並べただけではいい写真集にはならない。そこには強弱や緩急といったメリハリが必要となる。
 写真集に使うための写真を撮るという考え方をすることで自分の写真世界が広がったり深まったりもする。

 プリンターについて書くと長くなるので簡単に。
 中途半端なものを買うと満足できないだろうから、A3ノビのプリントができるキヤノンかエプソンのプロセレクションを買ってしまうのがいい。
 キヤノンならPRO-100SやPRO-10S、エプソンならSC-PX5VやSC-PX7Vあたり。
 染料インクと顔料インクとどちらがいいかは、好みの問題で結論は出ていない。どちらにもそれぞれメリットとデメリットがある。
 私はいまだにPro9000という4世代前の染料インクのモデルを使っているのだけど、印刷クオリティとしては今でも充分現役で活躍できている。7eインクが安く手に入るから、ランニングコストが低いというメリットもある。最初は中古でもいいかもしれない。
 問題は、置き場所と、インク代ということになる。

 まずはプリントを始めてみませんかというのが私の提案だ。理屈や意味はあとからついてくる。
 プリントをした自分の写真を手に取る喜びというのが必ずある。
 デジタルデータをモニターで見ているだけでは、まだ写真は始まっていないのだ。
 

守山区の社宮司神社と熊野社

神社仏閣(Shrines and temples)
社宮司神社外観

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4



 名古屋の神社めぐりは続く。
 今回は守山区にある小さな二つの神社を紹介したい。
 まず最初は、川村町にある社宮司神社からいってみよう。
 上の写真に写っているのが神社の全景なのでその小ささが分かると思う。
 202号線の川村交差点の北2本目の細い道を西へ入っていったすぐのところにある。202号線の道を隔てた東側にある白沢郵便局が目印になる。
 読み方は、「しゃぐうじ」または「しゃぐじ」になるようだけど、どちらかは分からない。名東区には上社という地名があって、そこは「かみやしろ」と読む。だからここも「やしろぐうじ」かと思っていたのだけど、どうやら違うようだ。
 あまり馴染みのない神社名ながら、東区などにも同名の神社があり、長野県にある諏訪大社の権宮司・守屋氏と関係がある神社のようだ。
 社宮司の他、社軍司、射軍神、社雲神などの表記もあり、長野県ではけっこうなじみのあるお宮なのだとか。




本殿

 拝殿はなく、本殿も雨ざらしのため、賽銭箱には屋根がつけられている。




案内板らしきもの

 由緒書きがあったのか、案内板のようなものだったのか、完全に消えていて何も読めない。
 ネットにもほぼ情報がなく、由緒や祭神などは分からなかった。
 名古屋にも諏訪神社がいくつかあるのだけど、それとはまた系統が違うのだろう。




掃き清められた境内

 境内はけっこう手入れが行き届いているので、お世話をしている人がいるのだろう。




岩





熊野社外観

 続いてやってきたのは、大永寺町にある熊野社だ。
 この西に曹洞宗の大永寺というお寺がある。神社はゆとりーとラインのすぐ西側だ。
 もともとは大永寺の中にあったのだろうか。
 周囲を建物などに浸食されつつ、かろうじて残ったという格好だ。

 大永寺は1190年に山田重忠が小幡に建てた寿昌院が元になった古刹で、1521年に岡田重頼が再興して大永寺と改めるも、戦争で消失。1617年に岡田善同が名古屋城築城のときに残った木材で再建するとともに現在地に移転してきた。
 その際に大永寺熊野社も創建されたという。
 明治時代には村社だったというから、今よりも広くて立派な神社だったと思われる。
 主祭神はイザナギ(伊弉許命)で、境内社として、神明社、八幡社、御塚社、御嶽社、津島社がある。




鳥居と拝殿





熊野社額





熊野社本殿





御嶽社





屋根と鬼瓦

 ご近所神社めぐりは続く。
 

冬の森林公園風景

植物園(Botanical garden)
湿地の冬枯れ

OLYMPUS E-M5 + OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO / 75-300mm F4.8-6.7



 梅は咲いたものの、植物園はまだまだ茶色風景のまま。春は少しずつやってくる。
 今日は、森林公園の冬風景をお送りします。




冬の立木と昼の月





竹林





枯れ葉の絨毯





渡りのカモたち





飛ぶカワウ婚姻色





冬のソメイヨシノ





散策路の冬景色





冬の芝生広場とカラス





冬の桜の木





西日差す散策路

 

農業センターのしだれ梅2016

花/植物(Flower/plant)
しだれ梅

OLYMPUS E-M5 + OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO / Panasonic LEICA 25mm F1.4mm



 名古屋市天白区にある名古屋市農業センター。しだれ梅の名所としてこの地方ではよく知られている。
 暖冬の影響で、今年は一週間ほど開花が早まった。いつもの年なら2月の終わりから3月のはじめにかけて見頃となるところを、今年はすでに7分咲きまできた。
 私は少し焦ってフライング気味だった。もう2、3日あとにした方がよかった。ちょうど今週の週末あたりが見頃、撮り頃になると予想される。
 農業センターのしだれ梅を撮るのも今年で10回目くらいになるだろうか。梅が楽しみというのもあるのだけど、自分の写真がどう変わっていくのかを見る楽しみの方が大きい。見比べると毎年変化していっている。去年と同じようには今年は撮れないし、来年になればもう今年のようには撮れなくなっている。




しだれ紅梅





降るように





梅前ボケ





闇の白梅





梅の幹と枝





白梅しだれ





梅姿





梅園の様子





西日に照らされる





しだれ梅2016

 

道行き街の風景

日常写真(Everyday life)
カインズ西日

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4



 今日は道行き街の風景をお送りします。




ナゴヤドーム前歩道橋より





セントラルブリッジから名駅方面





春日井旧街道





電線修理とゆとりーとライン





値下げしました





アクアスポーツクラブ





夕暮れの住宅と給水塔





西日の当たる町看板





ゆとりーとライン夕暮れ風景





松川橋夕景

 

東山植物園便り ---春が近づく

植物園(Botanical garden)
ふきのとう

OLYMPUS E-M5 + OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO / 75-300mm



 2月後半の東山植物園。
 暖冬から一転、寒波の到来で季節の歩みが少し鈍ったものの、季節は確実に春へと向かっている。
 ただ、花の咲き具合は1月に比べて鈍ったような印象がある。梅なども咲き出すのは早かったものの、その後の咲き進みは遅くなっていて、いまだ見頃にはなっていない状態だった。なんだかんだで季節の帳尻は合うようにできているのだろう。
 冬と春の混在風景は、3月の半ばくらいまで続いていく。




フクジュソウ





椿





クロッカス





ハクモクレン





おたまじゃくし





ルリビタキのメス





ソシンロウバイ





梅の木





梅の花





河津桜

 

油断すると茶色いサンデー

料理(Cooking)
サンデー料理

OLYMPUS E-M5 + OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO



 今週のサンデー料理は茶色になった。そうなるかなと思った以上に茶色だった。わずかな緑も焼け石に水で、彩り豊かには遠かった。
 茶色の正体は、しょう油とコゲだ。全面的にしょう油を使ったことが一番の要因となった。赤や黄色を入れ込めればよかったのだけど、メニュー的に卵やトマトなんかは使う余地がなかった。
 しょう油の味付けが好きだから、必然的に茶色くなるというのはある。
 彩り不足問題は、サンデー料理の永遠のテーマといえそうだ。




マグロのたれかけ

「マグロのからししょう油マヨネーズソース」
 だし汁に入れて弱火で加熱する方法を取ってみた。焼くのがいいのか、煮るのがいいのか、グリル焼きがいいのか、いまだ結論が出ていない。




豆腐とエノキダケ

「豆腐とえのきのピリ辛味」
 豆板醤でピリ辛味に仕上げた。
 ちょっとえのきの分量が多すぎた。




焼き餃子

「肉なし焼き餃子」
 先週は水餃子で、皮が余っていたから、今週は焼き餃子にしてみた。それぞれのよさがあって、必ずしも焼き餃子の方が好きというわけでもない。
 肉を使わなくても美味しい餃子はできる。今回のネタは、シーチキン缶、まいたけ、長ネギ、キャベツで作った。
 たれは、酒、みりん、しょう油、酢、ごま油、白ごま、コショウ、ショウガを混ぜてひと煮立ちさせた。
 

写真ノート<8> ---自己満足だけじゃダメかしら?

写真ノート(Photo note)
空と雲と鳩

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4



 趣味で写真をやっている人の大部分は、他人のためではなく自分のために写真を撮っているのだと思う。
 だとすれば自己満足でいいじゃないかということになるかといえばそうはいかないのが写真というものだ。
 写真は多くの場合、他人と共有することをひとつの目的としている。自分の撮った写真を自分ひとりで眺めていても楽しくない。他人を巻き込みつつ自己満足を得るためには、他者の目や意見といったものを無視することはできない。
 写真に限らず、人はとかく優劣をつけたがるものだし、他人の評価を欲するものだ。自己完結的に満足することは案外難しい。

 たとえばフォトコンテスト。入れば嬉しいし落ちれば悔しい。選ばれれば自信になる一方で、あまりにも入らないと自信を失い、自分の写真には何の価値もないのではないかなどと落ち込んだりもする。
 けど、他人に自分の写真の価値を決めてもらわなければ自分の写真を信じられないとすれば、それはちょっと寂しい。
 自分も満足できて人からも褒められればそれが一番ということになるだろうけど、そういった予定調和だけでもないような気もする。

 個人的なことをいえば、私は私の写真の一番のファンだから、自分を満足させなければならないという思いが写真を撮り続けるひとつの原動力になっている。もっと写真を見せてくれと自分に催促する。
 写真だけに限定するなら、他の誰の写真も私を満足させてくれないから、仕方なく自分で撮って自分を満足させているという面もある。
 それだけではないけど、まずそこが基本となる。
 写真を見るという行為は一種の追体験だから、多くの人が同じように考えているのではないかと思う。
 他人の評価を写真の原動力とするのは危うい。人に褒められることや、フォトコンに入選することだけを求めてしまうと、自分が本当に撮りたいものを見失いがちになる。

 写真における自己満足とは何か。
 イメージを写真として再現することや、ずっと追い求めていたシーンを撮れたとき、決定的瞬間をものにできたときや、偶然すごい写真が撮れてしまったときなどがあるだろうか。
 どんな自己満足でもいいけど、自分が満足するには何をどう撮ればいいのかを自覚しておくことが必要だ。
 結局のところ、自分が本当に撮りたいものを撮るということに写真は尽きる。撮りたいものを撮り続けている人間は強い。そこへ向かってただひたすら集中していれば他人の評価など気にしている余裕はない。
 大切なのは、自己満足のレベルを上げていくことだ。現状に満足せず、他人の評価を喜ばず、もっともっとと高いものを求めていくことで結果的に写真の質は上がっていく。どん欲でなければならない。

 写真は他の芸術とは少し違った性質を持っている。単なる自己表現ではなく、情報伝達であり、記録でもある。そこに難しさと混乱の要因がある。
 良いとされる基準が多様で曖昧だ。何をもって優れているとするかを決めかねる部分がある。ジャンルも多岐にわたっている。
 そもそも、ドキュメンタリー写真と風景写真を同じ物差しで評価しようなどというのは乱暴な話だ。
 ただ、考えようによってはこれほど自由度の高い表現方法も他にない。何をどう撮らなければいけないという決まり事はないに等しく、どんな表現も個人の意志に委ねられている。
 自分の写真に満足できないとしたら、それはいい写真の固定概念にとらわれすぎているせいかもしれない。絶景の朝焼け写真や、決定的瞬間を捉えた人物写真だけがいい写真のすべてではない。
 まだ行ったことがないところへ行き、撮ったことがないものを撮ってみる。そうやって自分の写真世界を広げていくことも、ひとつの自己満足探求方法だ。
 もっといいものを撮りたいという欲が自分の写真世界を狭く小さくしていないだろうか。

 自己満足では駄目だと言い、自己満足でもいいじゃないかと言う。
 私は、自己満足でもいいと思う。ただし、自分を100パーセント満足させる写真を撮れているならば、だ。
 どうせなら、120パーセントの自己満足を求めてみない?
 

森林公園で梅撮り

花/植物(Flower/plant)
白梅光差す

OLYMPUS E-M5 + OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO + FL-36R



 森林公園で梅撮り。
 暖冬で早々に咲き出した梅も、その後の冷え込みで勢いを失ってしまい、いまだ見頃にはならず。今年の梅は、足並みが揃わないままだらだらと咲いて、いつの間にか終わってしまうというパターンかもしれない。やはり、冬はきっちり寒くないと花も調子が狂ってしまうようだ。
 久々にフラッシュのワイヤレス発光であれこれ試しながら撮ってみた。α55のときはよくワイヤレスをやっていたのだけど、E-M5になってからほとんどやっていなかった。オリンパスも純正フラッシュとの組み合わせでワイヤレス発光ができる。
 正面以外から光を当てるのは、光の角度と量をコントロールするためと、黒バック、白バックを意図的に作り出すためだ。
 久しぶりで勘が戻らなかった部分もあるけど、ワイヤレス発光の面白さと可能性を思い出した。梅だけでなく桜でもやれるようにもう少し練習が必要だ。




紅梅まだら咲き





白梅の紅梅バック





梅逆光の光と影





紅梅一輪





白梅白バックハイキー





紅梅のつぼみ





白梅光の中で





白梅光と影のコントラスト





ピンクの梅





紅梅逆光を浴びて

 

ご近所鉄道風景

鉄道(Railroad)
瀬戸電夕景

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4



 今日はちょっと久しぶり、ご近所鉄道風景をお送りします。
 瀬戸電の一部高架化工事は、そこそこ進んだものの、まだまだ先は長そうだ。喜多山駅は仮駅がだいぶできてきた。仮線路を敷いて、本線を撤去してから足を作って高架にするという行程を考えると、今年中の完成ということにはならないだろうか。
 踏切から見る喜多山駅方面の夕景が好きで、もう少しでこの光景が見られなくなってしまうのは寂しい。




中央本線庄内川橋梁





菜の花と瀬戸電





瀬戸線印場駅





流し撮り





中央本線千種駅手前





地下鉄東山線上社付近





夕暮れ車両





瀬戸線車両区夕景





大森金城学園駅





瀬戸線夕焼け

 

名古屋と近郊で食パンをめぐる旅 ---ランコント/ベーカーマン/ベーカリーととろ

パン屋(bakery)
ランコント店舗

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4



 食パンをめぐる旅シリーズ、今回は3つのパン屋さんを紹介します。
 まず最初は、千種区の東、宮根台にある「ランコント」から。
 近くに鉄道は走っていないから、バスでいうと、名古屋市バスの香流橋か、名鉄バスの竹越、または香流橋東が最寄りの停留場ということになる。
 バスに乗ってパンを買いにいくという感覚はあまりないかもしれない。車なら店の前に2、3台とめられそうだ。
 以前は扶桑町で営業していて、こちらに移ってきたそうだ。




ランコ

 まず普通に美味しい。上を見なければ、これ充分満足できる。
 ただ、そのときによってすごく美味しく感じられたり、あれっというときがあったりして、やや安定感に欠けるような気もする。
 天然酵母を使った食パン全般にそういう傾向があるのかもしれない。
 最後に食べたとき、こんなもんだったかなという印象が残っているので、また買って確かめたい。

 ランコントのHP
 お店の地図
 8時~19時
 定休日 水曜日




ベーカーマン

 続いては名東区よもぎ台にある「ベーカーマン」。
 地アミ交差点と亀鳥交差点の間にある。
 近所でなけば、ここはもう車で行くしかなさそうだ。
 パン工場直売の美味しいパンをお値打ちに提供するというコンセプトのパン屋さんで、近所ではなかなかの人気店のようだ。自分がパンを買いに入って出てくるまでの短い間にも、車が出ては入り、入っては出ていくといった感じで、お客さんが途切れることがなかった。




ベーカーマンのパン

 高くてもいいからとにかく美味しいパンが食べたいという人にとっては、ここのパンは物足りないかもしれない。
 でも、けっこう美味しくてけっこう安い日常のパンを求めている人にとっては、コストパフォーマンスの高さが魅力に感じられるんじゃないだろうか。
 個人的には第一印象はかなりよかった。その後、食べ進めるうちにだんだん印象が弱まっていってしまったのだけど。
 ここのパンが好きという人の気持ちは分かる。

 ベーカーマンのHP
 お店の地図
 9時~19時
 定休日 月曜日




ベーカリーととろ店舗

 3つめは「ベーカリーととろ」。
 名東図書館の近くで、302号線の東側へ少し入ったところにある。
 住所でいうと名東区猪高台1丁目になる。
 名古屋全域でいうと知名度の高いパン屋さんではない。近所ではけっこうファンが多いようだ。
 町のパン屋さんとしての温もりのあるお店だ。




ベーカリーととろパン

 食パンの種類がけっこうあって、まだ半分も食べてない。
 牛乳食パンは好きだ。
 食パンによって美味しいものとそれほどでもないものがある。好みの問題があるにしても、評価に迷う。
 あと何回か行って、自分好みの食パンを見つけたい。

 9時~21時
 お店の地図
 定休日 日曜日・祝日

 食パンをめぐる旅はまだまだ続く。
 

冬の道ばた写真

日常写真(Everyday life)
道ばた靴下

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4



 冬は一年で一番、道に落ちているものが増える季節だ。
 落とし物ナンバーワンが手袋で、帽子とか、靴下とか、靴とか、マフラーとか、あれやこれや。マスクもここ最近はすごく多いけど、あれは絵にならないから撮らない。落ちていればなんでもいいというわけではないのだ。
 ここのところ、幸せな感じの落ちものに出会っていないのが残念だ。
 今日は道ばた写真をお送りします。




子供の靴





手袋ペア





ノート





帽子とメガネ





ペットボトルと煙草と傘





ひっくり返るソファー





うつぶせぬいぐるみ





競馬新聞





散乱する雑誌





タンポポの綿毛

 

松河戸白山神社へ

神社仏閣(Shrines and temples)
松河戸白山神社

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4



 春日井市松河戸にある白山神社。
 守山区の神社めぐりをしているとき、少し足を伸ばして寄ってみた。
 ゆとりーとラインの川村から北へ、庄内川に架かる松川橋を渡ってすぐのところにある。
 このあたりは平安時代の三跡のひとり、小野道風生誕地とされる場所で(あとの二人は藤原佐理と藤原行成)、神社の西300メートルほどのところに道風記念館が建っている。
 春日井市にも白山神社が5社あるようで、松河戸はそのうちのひとつだ。
 白山神社を単純に「はくさんじんじゃ」だと思っていたのだけど、松河戸は「しらやまじんじゃ」と読ませるらしい。
 総本社は石川県にある白山比咩神社で、「しらやまひめ」だから、もともとは「しらやま」だったのだろうか。ただ、白山信仰という場合は、やはり「はくさん」だろうし、山の白山も「はくさん」だから、どちらとも決めかねる。
 いずれにしても、全国の白山神社は、加賀国の白山比咩神社から勧請して建てられたところが大部分だと思う。
 祭神に関しては、白山比咩大神と 菊理媛神(ククリヒメ)は同一神ということになっているのだけど、最初からそうだったのか、あとからそうなったのか、詳しいいきさつは分からない。
 ククリヒメは「日本書紀」で、イザナギとイザナミのケンカを仲裁するという場面のみに登場する神で、ほとんどその存在は謎だ。シラヤマヒメはもともと白山の神だったはずで、神仏習合の過程でククリヒメと同一視されるようになったのだろうか。
 白山比咩神社では、そんな縁もあって、イザナギとイザナミも祀っている。松河戸の白山神社では、ククリヒメの他にはスサノオ、コノハナサクヤビメ、応神天皇を祀っている。
 創建年は不明ながら、1494年に再建したという記録があることから、室町時代にはすでにあったということになる。
 別の話としては、明治時代に松河戸出身の松河屋が名古屋に出て成功して、信仰していた白山神を祀る神社を建てたという説もあるようだ。
 江戸時代の地図に白山社という記名があり、それは1600年前後に創建されたものとされている。その白山社が元になっているとも考えられる。
 時代を経て、いくつかの神社を合祀したりしていく中で、本来関係のないスサノオや応神天皇も一緒に祀るようになったのだろう。
 旧村社。
 現在の場所に移されたのは昭和11年(1936年)だそうだ。
 平成3年(1991年)に境内の一部を売って、そのお金で本殿などを建て直したという。
 そんなわけで由緒はあるけど全体としては新しい神社という印象を受ける。社殿の感じは悪くない。




白山神社拝殿





蕃塀





村社





拝殿前





西日の当たる拝殿





西日と狛犬





本殿





境内社





御嶽社





力石

 白山神社らしい白山神社だと思う。社殿の雰囲気などが白山神社のスタンダードといったところだ。
 個人的にはけっこう気に入った。また訪れたいと思った。
 神社のすぐ南東に小さな公園があり、そこにやや大きめの一本桜がある。毎年楽しみにしている桜の木で、今年もきっと訪れることになる。そのときまた神社にも立ち寄ることにしよう。
 

薄い色味のサンデー

料理(Cooking)
サンデー料理

OLYMPUS E-M5 + OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO



 緑色不在の地味な色合いになった今週のサンデー料理。
 でも、茶色ではない。もう少し明るい色合いだから、そんなに悪い感じはない。
 いつでもワンポイントの緑色を加えられるように、ハーブか何かを栽培するといいんだろうと思いつつ、実現には至っていない。緑の葉物を買っても、長持ちしないのが難点だ。緑に関する何かいい解決方法があるといいのだけど。
 メニューとしては特に変わったものは作っていないし、目玉と呼べるものもない。前回失敗気味だった水餃子をもう一度作ろうというのはあった。




サンデ

「スモークサーモン」
 できあがったスモークサーモンにソースをかけただけだから、料理したとはいえない。
 ソースを作って、タマネギをスライスして水にさらしたくらいだ。




水餃子スープ

「水餃子スープ」
 水餃子の中身は、刻んだエビ、長ネギ、シーチキン缶だ。
 キャベツ入りのコンソメスープと一緒に食べた。
 今回は中身が飛び出ることもなく、まずまずの成功だった。




里芋入りの野菜スープ

「里芋入りの野菜スープ」
 里芋を使いつつ、ダイコン、ニンジン、鶏肉、白菜の具材でスープにした。
 鶏ガラだしを使うつもりが切れていたので、白だしと昆布だしとコンソメの合わせ味にしてみた。
 野菜スープはたいがい何を入れても味がおかしくなるということはないから、具材は適当でいい。失敗があるとすれば、味付けが濃すぎたときくらいだ。
 

写真ノート<7> ---レタッチは是か非か

写真ノート(Photo note)
吉良の海後画像

SONY α55 + MINOLTA 50mm F1.4



 レタッチ=画像データの加工・修正は、是か非か?
 その問題は根が深いようで、実はとっくに結論は出ている。
 是であり、非である。

 上の写真は2013年に撮った一枚だ。
 2年後の2015年にレタッチをやり直したものがフォトコンに入選した。
 下に未加工のオリジナル画像を載せる。

吉良の海元画像

 元画像を応募しても絶対にフォトコンには入選していない。
 よくよくフォトコンの応募要項を読み返して欲しい。
 あなたの「作品」をお送りくださいと、たいていは書いてある。「写真」を送ってくださいとは書いていない。
 写真と作品はまったく別のものだ。作文と小説くらい違う。
 撮っただけの画像データは、採れたての野菜や魚のようなもので、それをそのまま他人に対して召し上がれと食卓に出すのは失礼なことだと知るべきだ。きちんと調理して出すことは最低限の礼儀であり、思いやりでもある。
 小説にたとえると、レタッチは文体のようなものだ。レトリックとも言える。
 何の飾り気もない文章を喜んで読む人は少ない。
 問題とされるべきは程度についてだ。

 レタッチは、やるべくしてやるものだ。
 最初からやると決まっている仕上げの行程と言っていい。
 人形に目を入れたり、仏像に着色するようなものだ。
 大げさに言えば、写真に命を吹き込んで作品にするのがレタッチ作業だ。
 東山魁夷の作品で、御射鹿池をモデルにして描いたとされる緑の森と白馬の有名な絵がある。
 もし、東山魁夷が御射鹿池を見たまま写生したとしたら、その絵は評価されなかっただろうし、人の心を打つこともなかったはずだ。
 目で見た風景を一度自分の中に取り込み、消化してもう一度再構築することが作品化ということである。

 勘違いしてはいけないのは、レタッチは化粧ではないということだ。見た目を取り繕うためにへたくそな厚化粧をすることとは違う。
 映画における特殊効果のようなもので、よりリアリティを高めるために行う必要な技術といえばそれに近い。
 最近のデジタル写真は、やたら厚化粧の写真が多すぎる気がしている。それがレタッチを非とする理由だ。

 レタッチをするにしてもしないにしても、やらない前提ではなく、やる前提で考えておくべきだと私は思っている。
 やる必要がなければやらなければいいし、必要なら過不足なくやればいい。
 フィルム時代に自分でモノクロプリントをしたことがある人なら分かるはずだ。焼き込みも覆い焼きもせず、撮ったままいじくらないことが一番優れたプリントだなどと言う人間はいないはずだ。
 カラーのデジタル写真においても、やるべきレタッチはやるべきだという理解が当たり前ではないのか。
 それは、プリントや印刷ということにも関わってくる問題なのだけど、そのことについてはまた次の機会としたい。

 ひとつ確かなことは、撮り手のことを知らず、撮られた状況も知らない第三者にとって、提出された写真がすべてだということだ。見る側は完成のみを見て、その作品を鑑賞するなり、判断するなりするしかない。
 大切なのは、撮り手の自己満足ではなく、レタッチの有無でもなく、完成度の高さに他ならない。
 写真は言葉で説明するものではない。言葉にできない思いや感情を表現する手段だ。だからこそ、自分の言いたいことを写真にすべて語ってもらわなければならない。
 寡黙すぎてもいけないし、饒舌すぎてもいけない。
 レタッチとはそういうものだと結論づけたい。
 とはいえ、レタッチ前提で撮影に臨むことで撮影姿勢そのものが甘くなってしまっては本末転倒ということになる。文体のたとえでいえば、文体はあくまで文体であって、小説でも写真でももっとも大事なのは中身であることは言うまでもない。

 レタッチをできるという現実の前で、私たちはそれを避けては通れない。もはやデジタルカメラ以前のフィルムカメラ時代には戻れない。
 合成は邪道だの、HDRなど写真じゃないなどと言ってみたところで、今更どうにもならない。
 もちろん、今でもフィルムカメラの一発勝負で決めてみせるというのはそれなりに価値のあることだ。
 けど、時代は前へ進み、状況は常に変化し続けている。カメラの性能も、レタッチソフトも、レタッチ技術も、どんどん進化していっている。昔はできなかったことが今多くのことができるようになった。たとえば、ISO感度をものすごく上げられるようになったことなども、レタッチではないけどそれに類する進歩だ。ほとんど暗闇でさえ普通に撮れるようになった。そのことを否定する人は少ないだろう。
 結局のところ、私たちはもっといい写真が撮りたいし、もっといい写真を見たいということだ。レタッチの是非など議論している場合じゃないといえばない。
 

名古屋と近郊で食パンをめぐる旅 ---テーラテール/ぱん兄弟

パン屋(bakery)
テーラテール店舗

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4



 名古屋と近郊の食パンをめぐる旅の第2回は、高岳(たかおか)にある「テーラテール」。
 店名のterre a terreは、フランス語で土から土へ(大地を踏みしめて)を意味するのだとか。セバスチャン・サルガドの写真集のタイトルみたいだ。
 東京の表参道にある「デュヌ ・ラルテ」を手がけた杉窪氏プロデュースということで、名古屋にはちょっと似合わないようなおしゃれな店構えだ。
 イメージカラーはライトグリーンで、店員さんのユニフォームからパンを入れる袋のデザインまでいちいちしゃれている。
 場所は、地下鉄桜通線の高岳駅からほど近い泉三丁目で、車で行く場合は桜通と国道19号線が交差する小川交差点を目印にしていくのが分かりやすい。
 小川交差点から北へ進んで一本目の細い通りを左折してすぐなのだけど、そこは逆一方通行なので、もう一本西の桜通泉二丁目交差点を北へ入って左手の高岳郵便局を過ぎたすぐを右折して入っていくのがいいと思う。
 ただ、駐車場はないのでコインパーキングに入れるか、ちょっとだけ路上駐車をごめんしてもらうかしないといけない。
 カフェもありながら駐車場を持たないというロケーションにもかかわらず、人気は高い。女性客が中心で、おじさん二人で入っていくような店ではないことは確かだ。いや、別に入っても断られないとは思うけど。




テーラテール食パン

 食パンが三種類並んでいたので、3本とも買ってみた。
 牛乳とバター、石臼全粒粉と、もう1本は何だっただろう。豆乳だったか、違ったか、忘れてしまった。
 全部で1,000円ちょっとだから安いと思いきや、普通の食パンの半分くらいの大きさしかないから高い。
 ひとことで言うと、リッチな食パンだ。
 抜群に美味しいけど、旨味が強すぎるというか、これは通常のプレーンな食パンとはちょっとジャンルが違っている。菓子パンと食パンを比べたらそれは菓子パンの方が美味しいけど、そういうことじゃないという感覚に近い。
 小麦粉やバターにこだわっていいものを使っていることで値段が高くなってしまっているのだろう。
 お母さん、なんで起こしてくれなかったんだよ、朝練に間に合わないじゃん。私ちゃんと起こしたわよ、あなたが起きなかったんじゃない。ああ、もう時間ないから朝メシ抜きでいいや。じゃあパンだけでも食べていきなさいというのに応えて、お母さんがトーストした食パンを掴んで口にくわえて学生服に手を通しながら玄関に駆けていく兄に向かって、お兄ちゃん、行儀悪い! と非難を浴びせる妹。なんだ、なんだ、朝から騒々しいなと、まだパジャマのまま中日新聞を持って現れた父、みたいな朝の食卓風景にここの食パンは似合わないかもしれない。
 裏を返せば、高級志向の人には満足度の高い食パンと言えそうだ。食べたら人にすすめたくなる魅力を持っていて、ちょっとしたおみやげに持っていってもいいと思える食パンというのもそうはない。
 家から遠いからめったには行けないのだけど、近所にあったとしてもそうひんぱんに買いにいこうとは思わない。年に数回ならささやかな贅沢としてまた食べたい。高岳といえば早咲きの桜を毎年撮りにいっている。そのときに寄ってみよう。

 テーラテールのHP
 お店の地図
 9時~19時まで
 定休日 火曜




ぱん兄弟店舗

 まったく別の職種についていた兄と弟が、一緒にパン屋やろうぜという話になり、兄はハード系のパン屋で、弟はソフト系のパン屋でそれぞれ修行をして開いたのが「ぱん兄弟」だ。
 そんなノリで始めたパン屋が果たしてうまくいくものなのかという疑問をよそに、去年2015年7月のオープン以来、あっという間に人気のパン屋さんになってしまった。
 すぐに口コミで評判が広がり、雑誌やテレビの取材が多数入ったことで一気に知名度を上げた。
 この店のパンは安くて美味しいのではなく、美味しいのに安い、パン屋の良心のようなお店なのだ。

 エリアでいうと植田山になるのだろうけど、焼山といった方が通りがいいかもしれない。
 天白区の北の端、名東区との境に近い植田川沿いに店はある。
 駐車場は3台分あるようだ。
 イメージカラーは白に青。
 店の外にトースターが置いてあるということは、焼きたての食パンを買ってすぐトーストにしてその場で食べられるということだろうか。




ぱん兄弟食パン

 色白の食パンだ。セクシーでさえある。
 食パンが何種類あるのか知らないけど、行ったときはすでに棚は空っぽで、少し待っていたら焼きたてが厨房からやってきて、ようやく1本だけ買うことができた。あとは全部予約分だった。
 この四角の状態が切っていない1本ということになる。
 店によって1本だったり、一斤だったり、呼び方も大きさもまちまちなので、基準がよく分からない。1本が二斤分だったり三斤分だったりする。
 食パンはソフト系担当の弟さんが焼いているようだ。
 店の中はソフト系とハード系に分かれていて、ハード系の方が充実しているらしい。私は食パンだけを目当てに行っているので、他のパンはほとんど見ない。見ると食べたくなってしまうから。

 この食パンは人柄が表れているというか、素直で好感が持てる食パンだ。とがったところはないけれど、かといって面白みのない優等生のようにすまし顔というのでもない。いい人というとあまりいい褒め言葉でないことが多いのだけど、あえていい食パンだと言いたい。日常的に食べても飽きがこないことだろう。
 食パンの食べ比べみたいなことをしていて、少し疲れたときにまたここに戻ってきたいと思えるパン屋さんだ。

 ぱん兄弟のfacebook
 お店の地図
 10時~19時
 定休日 水曜
 

道行き風景

日常写真(Everyday life)
西日を浴びる団地

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4



 季節感を絡めた道行き風景をお送りします。




残雪の歩道橋と小学生





桜の木の冬姿





矢田川の河原とランナー





早咲き桜





休耕田の枯れたコスモス





雪の残る舗道





西日のアパートと干し柿と洗濯物





冬の光の中を行く





学校帰りの小学生





矢田川河川敷と布団

 

金屋神明社へ

神社仏閣(Shrines and temples)
金屋神明神社外観

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4



 守山区の神社巡りは続く。
 市場白山神社に続いて訪れたのは、金屋にある神明社だった。
 場所は、JR中央本線の新守山駅と、ゆとりーとラインの金屋を直線で結んだちょうど中間当たりだ。金屋1丁目の東の端になる。
 住宅地の中にある小さな神社ではあるけれど、旧村社ということもあり、なかなかいい神社だった。かつてはもっと広い境内を有していたと思われる。
 創建は江戸時代前期の1658年というから、さほど古いものではない。
 創建当時の金屋坊神明社という名称は、このあたりが金屋坊村と呼ばれていたところから来ている。
 現在の社殿は昭和39年に建て替えられたもののようだ。
 猿田彦社や山神社、津島神社など、いくつかの境内社が集められている他、御嶽神社などもあり、神仏習合の名残がある。




鳥居と拝殿前





拝殿前の裏手

 この規模の神社の場合、拝殿があって、その後ろに小さめの本殿があるというスタイルが定番なのだけど、ここは拝殿と本殿の間に衝立のようなものがある。




本殿手前





本殿





大正4年村社





御嶽神社





津島神社

 津島神社の関係で、6月に天王祭が行われるようだ(第三日曜日)。




白猫

 神社の守り神なのか、白猫さん。




境内全景

 手入れの行き届いた清潔感のある神社だ。
 

モノクロ道行き風景

モノクロ(Monochrome)
軟式ボール

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4



 今日はモノクロ。
 最近、森山大道が書いた本を続けて何冊か読んでいて(『犬の記憶』とか『通過者の視線』とか)、気分的にモノクロ寄りになっているのを自覚している。
 森山大道の写真が好きかというと、実はそれほどでもなかったりするのだけど、森山大道の書く文章が好きかと問われたら迷いなく好きだと答えられる。
 写真も文章も、どちらも紛れもなく森山大道そのものなのだろうけど、両者の間にはかなり大きな開きがあるように感じられる。
 森山大道の写真が好きという人よりも、あまり好きではないとう人の方が森山大道の文章を読むと森山大道に対する見方が変わるんじゃないだろうか。実はこんなにすごい人だったのかと、認識を改めることになると思う。
 森山大道も70代後半。50年以上も路上に立ち続け、スナップ一筋で今なお撮り続けているというのは並大抵のことではない。
「写真なんて現実のコピーにすぎない」などとうそぶいているのは単に表面的なポーズに過ぎず、撮り続ける原動力になっているのは、確固とした思想、哲学、信念に他ならない。
 そして何より写真を撮ることが心底好きな人なんだなと今更ながら思うのだった。

 そんなこともあって、今日はモノクロ道行き風景をお送りします。




道に花束





無人の団地と配水塔





道ばたの雪だるまの残骸





工事中の警備員





捨てられた便器





道に落ちていた紙飛行機





壁の手跡





駆ける少女





切り出された石





捨てられた店看板

 

名古屋と近郊で食パンをめぐる旅 ---ポルカ

パン屋(bakery)
ポルカ店舗

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4



 去年の9月、神戸の御苗場へ行った際、おみやげとして三宮のイスズベーカリー食パンを買って帰ったのをきかっけに、唐突に食パンに目覚めた。以来、私の食パンをめぐる旅が始まった。
 名古屋市内を中心に、近所のパン屋や、ネットで見た評判のいいパン屋を順番に食パンを買って回っている。
 もともとそんなにパン好きというほどではなく、食パンに対して強い思い入れがあるというわけでもない。いろいろな店のものを食べ比べているうちに食パンの個性というか違いが分かってきて、それがだんだん面白くなっていった。
 そんなわけで、これまた唐突に名古屋と近郊の食パンめぐりというシリーズを始めてみたいと思う。
 味にうるさいわけでも詳しいわけでもなく、自分の味覚に自信を持っているわけでもないから、自分のための記録とパン屋紹介を兼ねるという趣旨でいきたい。
 どの店の食パンも一定水準以上の美味しさはあるわけで、私などが文句をつける筋合いでもない。点数などもつけようがない。
 この店の食パンは美味しいですよと紹介して、誰かが美味しいパン屋さんと幸福な出会いができたとしたら、それが一番いいことだと思っている。
 なお、今のところ菓子パンや総菜パンは意識的に避けて買っていないので、紹介するのは食パンだけに限られる。食パンだけで判断しているので、それがそのままその店に対する評価だとは自分でも考えていないことをあらかじめお断りしておきたい。

 まず最初に紹介したいのは、尾張旭市のはずれにある「ポルカ」だ。
 現時点で、ここの食パンが一番気に入っている。
 土地勘のない人にこの店の場所を説明するのは難しい。ほぼ守山区に近い尾張旭市の東山町で、最寄り駅となると一応名鉄瀬戸線の印場駅ということになるだろうか。駅から歩いて行くには遠すぎるし、車の場合でも駐車場は離れたところに1台分くらいしかないという不便な場所だ。
 愛知県のパン好きの間ではけっこう知られた存在ではあるものの、全国レベルの有名店というほどではなく、夫婦でやられている小さなパン屋さんだ。店内は、客が4、5人も入ると身動きができないほど狭い。
 近所の住人でもない限り、予備知識なくこの店に飛び込みで入ることは少ないと思うけど、パンにちょっと詳しい人なら、何も知らずに買って食べても、その実力の高さに気づくはずだ。
 まあ、食パンや人気のパンは予約でほぼ出払ってしまうので、飛び込みで入っても買える確率は低いというのがあるのだけれど。
 夫婦さんはおそらく40代だと思うのだけど、作り手のご主人とお店担当の奥さんの人柄の温かさが、パンにも店にもよく表れている。人気店になっても支店を出そうだとか、バイトを雇おうとかそういったことは考えていないんじゃないだろうか。小さくまとまっているというと悪い表現に聞こえるかもしれなけど、上手く完結している感じが心地いい。
 有名になってお店が荒れた感じになるとか、店員の接客に問題があるとか、そいったことがないゆえの安心感がある。
 ふたりで全部やらないといけないから大変だろうなと思いつつ、疲弊することなく長らく続けていってほしいパン屋さんだ。




ポルカ

 食パンの種類が何種類かあって、まだ全部は食べたことがない。そもそも全部並んでいるのを見たことがない。焼くパンはその日によって違う。
 上の写真は山食パンだ。
 個人的に四角より山食パンの方が好きなことが多い。パン好きの人には説明するまでもないことだけど、山と四角は形が違うだけでなく焼き方が違う。四角はケースの中に入れて焼き、山はフタをせずに焼くから上が膨らんだ形になる。
 閉じ込めた方が水分が逃げないから中がしっとりするのに対してフタをしないと水分が飛ぶ分、密度が低くなり、軽い食感になる。
 ただし、店によって山よりも四角の方が美味しかったりすることもあるので、必ずしも山を買っておけば大丈夫というわけではない。四角よりも山食パンの方が店ごとの差が大きい気がする。
「ポルカ」の山食パンはとても好きだ。トーストにしたとき、表面のパリッとした食感と中身のしっとりした感じが上手く両立している。それに加えて、口溶けのよさが際立っている。小麦本来の香りと甘みもしっかり感じられて申し分ない。
 さくっとしっとりを併せ持つ食パンはけっこうあるけど、口溶けのよさを感じさせる食パンはそうはない。そこが「ポルカ」の食パンを気に入っている点だ。




四角パン

 こちらは四角パン。
 山食パンと比べるともっちり感が強い。それでもやはり、口溶けはいい。好みの問題で、こちらの方が好きという人も多いかもしれない。
 値段は全体的に低めに設定されているものの、パンが小さめなので、トータルで考えると標準的といえそうだ。
 ただ、最近の食材の値上がり傾向を考えると、いい材料を使いつつぎりぎりの値段にしているというのが実情だろう。
 スーパーで売ってるようなメーカー製の大きい食パンに慣れていると小さくて物足りないと感じるかもしれない。早めに食べきれるサイズに焼いているとすれば、それもまたご主人の思いやりということになるだろう。




デニッシュトースト

 他ではあまり見られないデニッシュトースト。
 私はこの食パンのファンだ。好きな食パンは他にもあるけど、ファンと呼べる食パンは今のところこれだけと言える。
 もともとデニッシュパンが好きというのもあるけど、これは普通のデニッシュを超えている。
 たぶん生でそのまま食べても美味しいのだと思う。私は常にトーストにするのでこれも焼いて食べる。
 トーストはガスコンロの魚焼きグリルで焼くのが一番美味しい。強い火で早く焼くことで中の水分が逃げにくくなるんだとか。試したことがない方はぜひ一度お試しを。
 外のサクサク感と中のしっとりじんわり感がたまらない。小麦の甘さやバターの香りが口いっぱいに広がり、パンをほおばることの幸せさえ感じさせる。
 予約でしか買えない可能性が高いので、電話予約をおすすめします。食パンに関しては一週間前から予約可と聞いたことがある。

 たまたま近所にあったから普通に買って食べているという人でも満足できて、なおかつパンにはちょっとうるさいという人もうならせることができるのが「ポルカ」だ。
 食パン以外では、ハード系のパンの評価が高い。
 ここのパンに関してだけは、批評的な食べ方をしてあれこれ注文をつけるのではなく、誠実な職人が丁寧に作る町のパン屋さんとして優しい気持ちで食べるのがいいと思う。
 私が行くのはたいてい平日の夕方で、いつも棚はスカスカで、食パンが品切れしていることもしょっちゅうある。店の外から見て、食パンがないとあきらめてそのまま帰る。でも、それを責めたい気持ちにはならない。なくて当たり前、あればラッキーと、売れ残ったものを喜んで買っていく。あえて予約をせずにそういう買い方を楽しんでいる。
「ポルカ」以上に美味しい食パンを売っている店は他にもたくさんあるに違いない。けど、「ポルカ」以上に好きなパン屋さんを見つけるのはなかなか難しそうだ。
 
 ポルカさんのブログ
 お店の地図
 12時~20時まで
 月・火曜日 定休
 

初卵焼きサンデー

料理(Cooking)
サンデー料理

OLYMPUS E-M5 + OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO



 今日のサンデー料理の目玉は、卵焼きだった。
 自分でもちょっと驚いたのだけど、10年間も料理をしてきて、今まで一度も卵焼きを作ったことがなかったことに気がついた。
 今回、初めて卵焼きを作ってみて、実はこんなに難しかったんだと思い知ることになった。
 作ったのは、だし巻き卵で、普通の卵焼きとどう違うのかよく分かっていない。予想以上に苦戦して、完成度は高くない。最終的にはなんとか格好がついたものの、自己採点で60点くらいだろうか。
 卵焼きなんて料理とは呼べないようなものだという認識を改めなくてはいけなくなった。目玉焼きやスクランブルエッグなどとは大違いだ。ポーチドエッグや錦卵よりもずっと難しい。
 そんなわけで、残りの2品は手抜きになった。




鯛しゃぶ

「鯛しゃぶ」
 鯛の洗いにしようと、流水で洗って、氷水に浸けたのだけど、それでは料理ではない気がして、とりあえずぬるま湯でしゃぶしゃぶしておいた。
 これも定番になってきた。




だし巻き卵のトマトソース

「だし巻き卵のトマトソース」
 加える白だしと水の分量が適当すぎたかもしれない。もう一歩、ふわっとした食感を実現しきれなかった。
 やはり、巻くところが難しくて、きれいな仕上がりにならない。
 もっと完成度を上げるためには、焼き色をつけないように気をつけるべきなんだろう。その点でも卵焼きとだし巻き卵は少し違っている。
 卵だけだと寂しいので、トマトソースを作ってかけて食べた。




ありあわせコンソメスープ

「ありあわせコンソメスープ」
 目につく野菜などを適当に放り込んで、煮込んで、コンソメで味付けをした野菜コンソメスープ。
 
 だし巻き卵は、そのうち再挑戦したい。次回はもう少し上手くできるはずだ。ネットの動画を見て勉強し直そう。
 

写真ノート<6> ---撮りたいものは何ですか?

写真ノート(Photo note)
子供の靴下

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4



  写真が上手くなりたいけどどう撮ったらいいか分からないという人に共通しているのは、どう撮ったらのかが分からないのではなく何を撮ったらいいのかが分かっていないということだ。
 言葉を換えれば、何が撮りたいのか自分が分かっていれば、写真が上達したいなどということは二の次になる。
 それが自己満足の域を出ないとしても、撮りたいものを撮りたいように撮っていれば楽しいし、満足できる。
 下手でもなんでも、撮りたいものが最初から明確な人には強みがある。
 更に言い換えるなら、上達したければ何が撮りたいのかを見つけることが先決ということになる。

 自分が本当に撮りたいものは何なのか?
 写真というのは結局のところ、その問いに始まり、その問いに尽きると言えるのかもしれない。

 たとえば世の中にはどんな被写体があるのか。
 人間なら、ポートレートだったりドキュメンタリーだったり。
 鉄道や飛行機、車などの乗り物系。
 自然風景。
 都市風景。
 季節の彩り。
 花や虫、動物など、花鳥風月。
 街角スナップ。
 山とか空とか海とか。
 子供や家族やペット。
 旅の光景や外国の風景。
 夜景。
 スポーツ。
 神社仏閣。
 建造物。
 雑貨や料理などのテーブルフォト。
 祭りなどのイベント。
 抽象的な作品だったり、星や宇宙だったり。
 
 アマチュアのいいところは、被写体に縛られないところだ。決められたものしか撮ってはいけないということはない。自分が撮りたいものなら何を撮ってもいいし、どんな撮り方をしても自由だ。
 けど、それが逆に写真を難しくしているところがある。
 たとえば鉄道写真家なら撮る対象は鉄道に限られるから、何をどう撮ればいいか分かりやすいし、いい写真とはどういうものかをイメージしやすい。
 他のものを撮れない不自由さは感じても、向かうべき目標がはっきりしている分、迷いが少ない。
 アマチュアは、広大な可能性の前にたたずんで途方に暮れてしまいがちだ。

 ひとつの解決方法として、軸足を置く位置を決めるのがいいんじゃないかと思う。
 自分が一番撮りたいものは何なのかと自問自答して、とりあえずでもいいから答えを出してみる。そうして、軸足を動かさないでいる。
 軸さえ決まれば、自分の写真の核ができる。
 核は中心点と言い換えてもいい。中心を意識することで撮影姿勢がブレにくくなる。
 私の場合は、3、4年前から道ばた写真に軸足を決めている。いろいろなものを撮っているけど、気持ちの中心点は動いていない。
 
 撮る対象で決めるというだけでなく、ひとつのルールで決めてもいい。夕焼け時間に撮るとか、逆光だけで撮るとか、ホームグラウンドを決めるとか、それぞれのやり方でいい。
 まずはその部分を徹底的に追求してみることで、写真に深みも出てくるだろうし、結果的に広がりも生まれてくる。
 軸足さえ決まれば、もう一方の足はどこへ踏み出してもいい。そこは縛りから解放されて自由に撮ればいい。
 分からなくなったり、迷ったりしたときに、戻っていくべきホームポジションがあると心強い。

 写真において上手いということは、それほど本質的なことではないような気がしている。
 下手よりも上手い方がいいには違いないだろうけど、上手さ自体は求めるべきものではない。いい写真というのはその先にあるものだからだ。
 一番大切にすべきことは、撮り手である自分と、撮られ手である被写体との関係性だ。
 そのあたりのことについては、項を改めていずれ書きたいと思う。

 キミは何を撮っているの?
 と誰かに訊かれたとき---たとえば自分があこがれている写真家とか---、私は何々を撮っていますと、迷わず即答できるようになりたい。
 その答えの中にこそ、自分が写真に求めていることの意味や意義がひそんでいる。
 

市場白山神社へ

神社仏閣(Shrines and temples)
白山神社入り口

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4



 守山区神社めぐりは続く。今回も白山神社だ。
 小幡白山神社西城白山神社につづいて訪れたのは、市場白山神社だった。
 名鉄瀬戸線の守山自衛隊前駅と矢田駅の間、瀬戸街道の守山口交差点を北へ入っていたところにある。道が細くて入り組んでいるので、ちょっと分かりづらい。
 このあたりはかつて守山城があった場所で、西には森山崩れで命を落とした松平清康(徳川家康の祖父)を弔った誓願寺がある。
 住宅地の間にこそっとはまり込んだように残った神社で、広さはないけど奥行きがある。
 隣は神社関係の建物だろうか。派手に取り壊し工事をしている最中だった。




二の鳥居と拝殿

 神社は守山白山古墳の上に建っている。
 古墳と白山神社の組み合わせがよくあるのだけど、やはり偶然ではないのだろう。小幡白山神社もそうだし、春日井の二子山古墳もそうだ。
 守山白山古墳は全長95メートルの前方後円墳ということで、名古屋市内で見つかっているものとしてはけっこう大きい部類に入る。
 本格的な調査は行われていないため詳しいことは不明ながら、出土した埴輪などから古墳時代前期の4世紀後半から5世紀前半にかけて作られたものと推定されている。
 守山区のこのあたりは、守山台地の西の端にあたり、遠い昔はすぐ近くまで海岸線が来ていたと考えられている。
 そういうこともあって、古くから人が住んでいた土地だった。古墳も多く見つかっている。

 創建は奈良時代前期の720年頃とされる。
 加賀国(石川県)の白山比咩神社(しらやまひめじんじゃ)から勧請したと伝わっている。
 誰が建てたなど、詳しいことは調べがつかなかった。
 これだけ大きな古墳に葬られる首長がいたということは、その勢力と無関係ではなさそうだ。




拝殿の屋根





拝殿の囲い





狛犬





狛犬

 この神社、けっこう好きだなと思った。
 特別な何かがあるわけではないけれど、閉じ込められている空気感に親しみを感じた。
 鎮守の森が作り出す光と影の光景が美しい。




拝殿の姿

 時代ごとの領主などが修復や再建を行ったと記録に残っている。
 南を流れる矢田川の氾濫でたびたび被害にあったほか、濃尾地震(1891年/明治24年)で本殿、拝殿が倒壊。
 翌明治25年改築されるも、昭和45年に不審火で消失したという。
 現在の社殿はその後に再建されたものだろうか。
 旧郷社指定。




樫水神社

 境内社は多い。
 大正12年にあちこちの神社を集めて合祀したという。




天王社





浅間神社





御嶽社





燃やした跡





ご神木

 矢田川橋のあたりはたまに通る道だから、また訪れたいと思う。
 

時の過ぎゆくままに

その他
吸い殻

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4



 今日は少し趣向を変えて、「時の過ぎゆくままに」と題した10枚組の組写真をお送りします。




ひび割れ





カラスと雲





アンテナとツタ





標識





ブランコ





剥落





水面





団地と西日





水没スクーター

 

西城白山神社へ

神社仏閣(Shrines and temples)
西城白山神社入り口

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4



 前回、白山神社を紹介したとき、守山区にはいくつか白山神社があると書いた。
「小幡白山神社へ行く」
 前回の小幡白山神社に続いて訪れたのは、西城2丁目にある白山神社だ。地名から西城白山神社と呼ばれているのかどうかは知らない。でも、そうでも呼んでおかないと、どこの白山神社のことか分からない。
 場所を説明するにはどうすればいいのだろう。名鉄瀬戸線の小幡駅と瓢箪山駅の間にある瀬戸街道の小幡宮前交差点を北へ750メートルほど行ったところというのが分かりやすいだろうか。
 守山中学や西城小学校の北東という言い方もできる。
 小幡白山神社から見て600メートルほどしか離れていない。




西城白山

 一枚目の写真は東の鳥居で、南側にも鳥居はある。
 ただし、こちらは道が狭くて歩行者しか入ってこられない。
 かつては朱塗りだったようだけど、ほぼ剥がれ落ちている。




境内全景

 創建年は江戸時代の初期か、それ以前という話だけど、詳しいことは不明。
 昭和59年に、市道松川橋線の拡張工事のため境内地の一部が名古屋市に買収されて、そのお金で社殿や社務所などを建て替えたそうだ。
 なので、今の建物はそのときのものだと思われる。
 大正8年に大森垣外字村東にあった神明社を、昭和59年に津島社、八幡社、稲荷社を合祀して現在に至っている。
 



拝殿





社殿内部





水瓶





枯れた榊





かつての屋根





山神





表から見た様子

 この際、守山区の神社をまとめて巡ってしまおうと思う。主立ったところはすでに行っているから、残った小さなところをひとつずつ集めるように回っていくことになる。
 

日々の道行き風景

日常写真(Everyday life)
街と西日

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4



 今日は道行き風景。去年の在庫からお送りします。




庭先のぬいぐるみ





長く延びる飛行機雲





河原の風景





古いビル





庭の三毛猫





夕暮れの城山





西日色





庄内川の夕焼け





香流川夕暮れ





猪子石給水所

 

東山植物園便り ---季節が逆戻り

植物園(Botanical garden)
フクジュソウ

OLYMPUS E-M5 + OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO



 1月後半の東山植物園。
 前回訪れたのは1月の半ばだった。
 あの頃はまだ暖冬が続いていて、いつもの年よりも早く花が咲き始めていたのだけど、先月の後半は雪が降ったり寒波が到来したりで、季節は足踏み状態となった。むしろ逆行しているかのように花が咲いていなかった。あわてて咲き出した花たちはびっくりして顔を引っ込めてしまったようだ。
 梅はまだちらほら咲きで、早く咲いたロウバイは傷みが目立った。マンサクもまだまだで、フクジュソウがやっとひとつ咲いていたくらいだった。
 この日は撮るものが少なくて苦戦した。冬と春のエアポケットに入ってしまったみたいだった。
 月が変わって今日から2月。寒さはまだしばらく続くだろうけど、少しずつ春は近づいてくる。
 東山植物園も、2週に一回くらいのペースで行けたらいいと思っている。植物園に通うようになって、今年で4年目になるだろうか。いや、5年目か。




合掌造りと椿





ソシンロウバイ





綿毛





枯れ葉と残雪





新しくなった水車





水面の映り込みと鯉





水没した枯れ葉





タネツケバナ





梅の花





シバザクラ