
OLYMPUS E-M5 + OLYMPUS 60mm F2.8 MACRO
「フォトテクニックデジタル」主催の第4回私的写真集選手権で、「a life」が小林幹幸賞。
道行く人のいる風景を撮った写真集だ。
久しぶりにやきもきしながら結果を待ったフォトコンだった。
嬉しさよりもほっと安堵する気持ちが強くて、入っていたことが分かったときは、ひどく脱力した。
前にも書いたけど、写真集を作ることを写真行為の着地点と思っている。今回応募した「a life」がのるかそるかは自分の中で大きな意味を持っていた。落ちていたら今後の撮影活動にも影響しかねないところだったから危なかった。ああ、助かったと思ったのだった。
これで9月に行われる御苗場関西にも道筋ができた。「a life」を中心に置きつつ、道ばた写真で自分の目に映る世界を再構築するといった展示になると思う。

「デジキャパ 2015年7月号」で、「夕翔」が佳作。
飛ぶトンボ写真でようやく結果が出た。
これはもう2年くらい前に撮ったもので、けっこう自信作だったのに何度もフォトコンに落ちて、そのたびに仕上げを変えたり、あれこれ試行錯誤を繰り返して写真として完成させることができたところで、やっと入った。
デジタル写真の過度なレタッチをよしとしない気持ちは私も持ってはいるのだけど、写真を作品に昇華させるためには効果的なレタッチは必要なのだと思うようになってきた。
jpegで撮って、何もしなくても完璧に仕上がっているならそれに越したことはないのだけど。
今回のこの写真でいうと、下の方に写っていた草や背景の明るい部分を焼き込んで完全に黒くつぶして、光が当たった翅の部分を覆い焼きしたあと、色温度を上げている。
焼き込みや覆い焼きは、フィルム時代からの基本的な現像テクニックで、デジタルではもっと手軽にできるようになった。安易にコントラストを上げるよりも、焼き込みと覆い焼きで部分的に加工した方が光と影の加減をコントロールしやすい。
夏は大きなフォトコンの締め切りがたくさんあって、フォトコンの最盛期といってもいい。
夏のキヤノンから秋のフジコンまで、またこの季節が巡ってきたかと思う。