
OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4
岐阜県の揖斐川町にある三輪神社(みわじんじゃ)は、揖斐の総鎮守と位置づけられている神社だ。
三輪というと、奈良県の三輪山や、三輪明神と称される大神神社(おおみわじんじゃ)が思い出される。
揖斐の三輪神社は三輪氏との関係が深いようで、三輪氏というのは、大神氏の別名なのか、傍流なのかよく分からないのだけど、いずれにしてもこのあたりは古くから三輪氏の支配が及んでいた土地だったらしい。
ただ、揖斐の三輪神社は大神神社からではなく、諏訪大社から勧請したとのことで、大和を本拠にしていた三輪氏とは直接的な関係はないのかもしれない。
社伝によると創建は神武天皇の時代となっているそうだけど、実際のところは奈良時代あたりだろうか。あるいはもう少し古いかもしれない。創建当時は播隆山の中腹あたりにあったというから、素朴な祠のようなものだったと想像できる。
祭神は三輪明神のオオモノヌシ(大物主)ではなく、諏訪大社の祭神でオオクニヌシ(大国主)の子供であるタケミナカタ(建御名方)が祀られている。
北へ7キロほど行ったところに、803年に最澄が開いたとされる横蔵寺があり、そことの関係も深かったようだ。
何度かの改築や再建を経て、現在の本殿は伊勢湾台風(昭和34年)のあと昭和36年に古材を利用して再建されたものという。
なかなか端正で由緒正しい感じの神社だった。









神社の脇から登っていった山の上にかつて揖斐城があった。
土岐氏の支族が揖斐氏を名乗り、山頂に城を建てて200年以上続いたものの、斎藤道三に攻められて落城し、揖斐氏滅亡ののち稲葉一鉄に攻撃されて、そのまま廃城となった。
建物類は残っておらず、遺構のみがかつての名残をとどめているという。歩くと30分くらいかかるらしい。

まだ花桃が咲いていた春のこと。