
OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4
愛知県日進市にある岩崎御嶽山のことを知ったのはわりと最近のことだ。ネットの地図を見ながらどこか行くところはないか探しているときに御岳山という名前が目に入った。
ネットで調べてみると、浅野祥雲のコンクリ像があるというのではないか。これは行かねばならないと思った。
知る人ぞ知るコンクリ仏師、浅野祥雲。私は五色園で初めてその作品に触れ、その後、尾張旭の退養寺や関ヶ原ウォーランドなどで出会うことになる。
それにしても、山自体がなかなかに恐ろしげなところなので行く踏ん切りがつかないでいた。
ところがカメさん会のmさんと話しをしているとき、たまたまここのことが話題になり、それなら行ってみようかということになったのだった。ひとりでは怖くてもふたりならなんとかなるんじゃないかと。
まず向かったのは山の中心に立つ岩崎御岳社だった。
ここは建物も新しく、比較的セーフティーなゾーンに思えた。普通ではないけど、普通に近い。

名前からも分かるとおり、御岳信仰の山で、神仏習合の気配が色濃い。
それにしても、なんというか、大変なことになっている。


木曽の御岳から勧請したのは江戸時代後期の1860年だそうだけど、130メートルほどの低い山に、3,000以上の石碑や石仏などが乱立していて、異様な光景と化している。
御岳信仰の講だとか、教会だとか、よく分からないものとか、ごた混ぜになっていて、どういうことになっているのか、判断不能に陥る。
あまり考えないことにした。
霊感などまるでない私でさえ、それ以上深入りしてはいけないという警報が鳴った。ひとりで訪ねなくて本当によかったと思った。


猫がいたのでちょっと安心した。猫がいるところは悪いところじゃないという思い込みがある。

神社の境内にお寺のお堂のような建物もある。



駐車場の近くで紛れもない浅野作品を発見した。
尾張旭にある愛宕山の弘法大師像に通じるものがある。

隣の毘沙門天も浅野作品なのだろう。こちらはリアルバージョンの方だ。
他にもたくさんの浅野作品が散在しているとのことだけど、発見することができなかった。これ以上深追いするのはやめておこうという気持ちもあった。

平成展望台というのが作られているところをみると、日進市はここを観光スポットにしようという考えが多少なりともあるようだ。
夜景を見るために夜にここを訪れる勇気は、私にはない。

せっかくなので少し離れた奥の院にも寄ってみた。
天気がいいと裏手から御嶽山が見えるそうだ。
ここに紹介したのは、岩崎御嶽山の一端に過ぎない。言葉ではちょっと説明しづらい面が多々ある。写真でも雰囲気は伝わらないかもしれない。
訪れるなら、心身ともに調子のいい日に出向くことをオススメします。