
SONY α55 + SIGMA APO 170-500mm f5-6.3
ああ、ナゴヤ球場って、こんなに狭かったんだ。
久しぶりに訪れてそう思った。
レフトスタンドの向こうに新幹線が走っているのは相変わらずだ。
最後に訪れたのは、中学生のときだろうか。西武との日本シリーズや、さだまさしのコンサートなんかも観に行った。
1997年にナゴヤドームが完成して、中日ドラゴンズの本拠地はそちらに移った。
その後、ナゴヤ球場は二軍の本拠地となり、改修を経て、現在に至っている。
夏くらいに球場の前をたまたま通って、ここの存在を思い出すことになった。長い間ずっと忘れていた。
そのうちウエスタンの試合を観に行こうと思っていて、なんだかんだで最終戦になってしまった。当初、9月21日の予定だった広島戦は、雨で一日順延となり、出向いていったのは9月22日だった。
全席自由席で、一般は1,000円。ファンクラブの会員だと500円になるようだ。
本拠地最終戦ということもあっただろうか。観客は1,000人以上は入っていたと思う。

この日の先発は久本だった。
そういえば久本はしばらく上で見ていなかった。こんなところで投げていたのか。
この試合では確か6回までノーヒットピッチングだったと思う。フォアボールもなかった。
このときのピッチングが認められたのか、その後一軍に上がって、今は中継ぎをしている。

この頃、目の不調とかで調子を落としていた時期で、ベンちゃんが二軍にいた。先発はないだろうと思ったら、5番レフトでスタメンだった。
一打席目は凡退だったものの、二打席目に貫禄のホームランを打つ。広島の先発はソリアーノ。

テレビで見るそのままの風貌で、なんかちょっと嬉しかった。
テレビではきゃしゃに見えても、実際に見るとがっちりしているという選手も多い。
和田もこのあと間もなく一軍に上がって、今はスタメンに復帰している。目の調子も戻ったのか、バッティングも好調になった。

ナゴヤ球場はホームが3塁側になっている。室内練習場や選手寮が3塁側の裏手にあって、移動に便利だからという理由らしい。

聡文くんもこんなところで投げている場合ではない。去年は中継ぎでフル回転していたのに、いつの間にか二軍落ちしていた。故障でもしていたのだろうか。
橋も、その後一軍に戻って投げている。

ぶーちゃんもこのときはファームだった。今は一軍にいる。
キャラとしては面白いのだけど、成績はもう一歩弾けない。
たくさん声援は飛んでいた。

この日、一番楽しみにしていたのが、この堂林だった。
中京大中京で甲子園優勝投手となり、おととしドラフト2位で広島に指名された。高校時代から4番を打っていて、プロ入り後は野手も転向した。プロ入り前の評価も、野手としてのものだった。
そろそろ一軍と期待していたのだけど、この日も3打数ノーヒットで、まだまだといった感じを受けた。
スタンドからは、早く名古屋に戻ってこいよ、という声援や野次が飛んでいた。
名古屋の野球ファンとしては、期待の大きい選手の一人だ。

中日の期待の若手は、この人、立浪の背番号3を受け継いだPL出身の吉川だ。
スタメンでの登場はなく、終盤に代打で出てツーベースを打った。
来年は高木に監督が変わって、上に上げてもらえるかどうか。

荒木、井端がベテランとなった今、次世代の二遊間は、吉川と堂上弟でいってほしい。ふたりともドラゴンズらしからぬスマートさと華やかさを持った選手だ。

両チームのピッチャーがほとんど左で、最後にやっと右ピッチャーが出てきた。
名前はちょっと忘れてしまったのだけど。

中日も最後は、岡田や小川なんかの若手が一イニングずつ投げた。
よく似た左ピッチャーで、今中タイプというのか、チームのスカウティングはけっこう偏りがある。
結局、広島はこの日、1安打のみに終わり、中日も和田のホームランと、誰だったかの犠牲フライの2点のみと、試合としての盛り上がりには欠けた。

今は二軍でもこういう勝利のタッチをやっているらしい。昔は一軍でもこんなことはやらなかった。

本拠地最終戦ということで、最後は監督、コーチ、選手がグラウンドに整列して、挨拶をした。

すでにウエスタンの優勝が決まっていて、試合後にちょっとした表彰式が行われた。いたって控え目なものだ。
ドラゴンズの二軍は、日ハムとファーム選手権で戦い、日本一になった。
井上一樹監督は、来年大丈夫だろうか。一軍はごっそりコーチが入れ替えになるから、二軍もそのままということはないかもしれない。

球場には秋風が吹いていた。こんな風が吹いたら、野球シーズンもそろそろ終わりだ。
しかし、一軍はまだ熱い戦いが続いている。兄弟優勝も見えてきた。
ナゴヤドームも、久しぶりに行きたくなってきた。
二軍の試合もけっこう楽しかったので、来年も機会があれば行ってみたい。
これは言っておいたほうがいいだろうから付け加えておくと、私は江川以来の巨人ファンである。