月別:2011年09月

記事一覧
  • 東山植物園は夏と秋の間

    SONY α55 + TAMRON 90mm f2.8 Di 9月終盤の東山植物園は、夏の終わりが半分、秋の始まりが半分、そんな季節の狭間の風景だった。 緑を映す水面の底には、赤く色づいた落ち葉が沈んでいた。 終わりは別の始まりで、始まりは終わりの始まり。 赤とんぼといってもいろいろ種類はいて、ナツアカネやアキアカネばかりじゃない。 これはマユタテアカネだ。 もうしばらくの間、飛んでいるはずだ。 虫の数が少なくなると、クモの巣...

    2011/09/30

    虫/生き物(Insect)

  • 瀬戸電風景も夏から秋へ

    SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.7 他 線路際の風景も変化が目立つようになってきた。 夏の花は勢いを失い、秋の花へと取って代わられようとしている。 光も少しずつ優しさを増してきた。 今日は9月半ばから後半にかけて撮ってきた瀬戸電の風景をお届けします。 咲き始めたコスモス。 うなだれたヒマワリに、お疲れさんと心の中で声をかけた。 エノコロも緑から茶色へ。 夕方の光の中を行く。 スーパーの白い袋を下げて。 生...

    2011/09/29

    鉄道(Railroad)

  • 収穫の坂折棚田

    SONY α55 + TAMRON 90mm f2.8 Di / 10-24mm / 50mm f1.7 恵那駅からバスに揺られて30分ちょっと。「野瀬」で降りて歩くこと約30分。坂折(さかおれ)棚田へやって来た。 おととし初めて訪れた場所で、前回は9月16日だった。今回は10日ほど遅い時期ということで、かなり稲刈りが済んだあとだった。 撮り時としてはやや遅れた感があったのだけど、ちょうど稲刈り作業をしているところも見られたし、今年は今年で悪くなかった。 ...

    2011/09/28

    風景(Landscape)

  • 中津川椛の湖のそばの花まつり

    SONY α55 + TAMRON 90mm f2.8 Di / 10-24mm / 50mm f1.7 日曜日(25日)、中津川の奥、椛(はな)の湖自然公園で、そばの花まつりが開催された。 一度そばの花畑というのを見てみたいと、何年も前から思っていた。それはきっと信州の奥地へ行かないと見られないのだろうと半分諦めていたら、意外にも中津川にあるという。知ったのはつい先週のことだった。 中津川駅から二つ先の坂下というのが最寄り駅で、ちょうと25日はそばの...

    2011/09/27

    観光地(Tourist spot)

  • 招き猫まつりで撮った瀬戸の風景

    SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.7 土日に、瀬戸市で来る福招き猫まつりが開催された。 日本招猫倶楽部(というものがあるらしい)が、来る福(くるふく)にちなんで9月29日を招き猫の日としたことから、愛知の瀬戸や三重県の伊勢、長崎県の島原などで招き猫まつりが行われるようになった。瀬戸市は今年で16回目となった。 去年初めて行って、今年は少しのぞくくらいでいいかなと思っていた。土曜日の夕方前、自転車でふらっと出向...

    2011/09/26

    イベント(Event)

  • 断片的な大垣の風景

    SONY α55 + TAMRON 10-20mm / MINOLTA 50mm f1.7 大垣の風景がまだ残っている。あまり季節感は関係ないとはいえ、写真として自分の中で古びてしまいつつある。 今回もざっと並べておくことにする。 ビルとビルとの間の螺旋階段。 古びたドア。 立派な蔵とお屋敷。 味わい深い家屋。 積み木を積んだみたいな建物。 火の見櫓だと思う。 水門川の常夜灯。 半もじゃビル。 製材所らしき工場。 ちょっと廃屋っぽい雰囲気が...

    2011/09/25

    観光地(Tourist spot)

  • 緑色不在のフライデー料理

    SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.7 今週末も土日は出歩いていたので、料理は金曜日に前倒しした。 金曜日に作ると、とたんに緑色がなくなり、彩りのない料理となりがちだ。今週は特に、居直って茶色料理にしてやった。色合いのことまでかまっちゃいられないと。 ただ、茶色料理ではあるものの、おばあちゃんのお惣菜のような料理ではない。そこにやや意地を見せたと言えるだろうか。「タイの甘酢あんかけ」 タイは塩、コショウ、酒...

    2011/09/25

    料理(Cooking)

  • 小幡緑地も夏から秋へ

    SONY α55 + TAMRON 90mm f2.8 Di / 170-500mm / 50mm f1.7 小幡緑地でも秋到来の気配が色濃かった。 夏は終わった。それはもう、認めなくてはならない。 湿地では、ヒヨドリバナも咲き始めていた。 小川べりではハグロトンボが飛んでいる。 市街地に近い場所でハグロトンボが見られるのは貴重だ。この小川は、ゲンジボタルもいる。 水面のオーロラ。 鮮やかだった緑もだんだん色あせ、少しずつ茶色が混じり出した。 北海道...

    2011/09/24

    施設/公園(Park)

  • 鈴鹿サンデーロードレース <第3回>

    SONY α55 + SIGMA APO 170-500mm f5-6.3 2輪にはあまり縁がなく、大学1年のとき半年間スクーターに乗っただけで、大型2輪の免許を取りたいと思ったことはあったものの、実現しないまま今に至っている。 知っている2輪レーサーといえば、平忠彦で止まっている。映画『汚れた英雄』で草刈正雄の吹き替えレーサーをやったんだった、なんていっても若い人は知らないだろうか。 鈴鹿クラブマンレースを撮りに行ったとき、東コースで...

    2011/09/23

    スポーツ(Sport)

  • 鈴鹿サーキットの風景 <第2回>

    SONY α55 + α50mm f1.7 / SIGMA APO 170-500mm f5-6.3 鈴鹿サーキットの最寄り駅は、伊勢鉄道の鈴鹿サーキット稲生駅(いのう)だ。 私が降り立ったこのとき、ひと気はほとんどなく、駅のホームは静まり返っていた。来る日を間違えたかと、一瞬不安になったほどだ。 サーキット入り口までは、歩いて30分近くかかる。微妙に遠い。 一般的なのは、近鉄の白子駅(しろこ)からバスで行く方法だ。帰りは私もそうした。 鈴鹿サーキ...

    2011/09/22

    スポーツ(Sport)

  • 鈴鹿サーキットへ行く <第1回>

    SONY α55 + SIGMA APO 170-500mm f5-6.3 去年あたりから一度レースを撮ってみたいと思っていた。 先週の日曜日、鈴鹿サーキットでクラブマンレースとサンデーロードレースが同時開催されるということで、これはチャンスと行くことにしたのだった。 テーマはずばり、流し撮り。 しかし、流し撮りは一日してならず。 500mmのレンズを1/160秒や1/200秒で振り回して車体を写し止めるというのは、考えていた以上に難易度が高かった...

    2011/09/21

    スポーツ(Sport)

  • 大雨の日

    PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4 外は大雨が降り続いていた。テレビのニュースでは、庄内川が氾濫して、名古屋にも避難勧告が出された地域があると言っている。 なんとなく落ち着かない気持ちになって、あれこれ放り出して、近所を見にいくことにした。 いやぁ、しかし、よく降っている。まさにどしゃ降り。風はそれほど強くはない。 アスファルトに打ちつける雨の勢いがすごい。直接受けると痛いくらいの雨だ。 濡れるムクゲなど...

    2011/09/20

    日常写真(Everyday life)

  • 瀬戸電の風景 ~夕方から夜へ

    SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.7 他 今日はまた、瀬戸電の風景を。 通い詰めるというほどではないにしても、ちょくちょく出向いて撮っていることで、だいぶ瀬戸電風景が見えるようになってきた。 撮りたいのは車両や風景だけではない。いつでもシーンを探している。人の暮らしと深く関わり、町の風景の一部になっている鉄道には、それがある。 矢田駅から大曽根駅に向かって高架になるところ。 カーブを描きながら登っていく線...

    2011/09/19

    鉄道(Railroad)

  • 夏から秋へ ~森林公園

    SONY α55 + TAMRON 90mm f2.8 Di そろそろシラタマホシクサが見頃だろうと、先週、森林公園に行ってきた。 夏の花も終わりへ向かい、虫たちの姿もだいぶ少なくなった。秋の花も咲き始め、季節が移ろいつつあることを実感する。 ヒメウラナミジャノメのカップルも、夏の終わりを感じていただろうか。翅が少し傷んでいる。 まだ夏の雲がもくもく湧いていた。 白いキキョウというのは本来の色なんだろうか。 キキョウは秋の七草...

    2011/09/18

    虫/生き物(Insect)

  • 失敗ではないけどサタデー料理

    PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4 今週は日曜に出かけたので、料理は土曜日だった。 時間がなかったわけでもないけど、出来は今ひとつ。なんとなく全体のバランスが悪くて、もう一歩、満足度は低かった。何かが決定的に失敗したというわけではなかったものの。「マグロの煮付け卵とじ」 これが上手くいかなかったのが大きかった。煮込みすぎて固くなってしまった。 酒、みりん、しょう油、白だし、砂糖、塩、コショウ、唐辛子、水で...

    2011/09/18

    食べ物(Food)

  • 小雨のちどしゃ降りの阿寺渓谷 <第3回>

     長野県木曽郡大桑村にある阿寺渓谷(地図)シリーズの1回、2回に続いて第3回をお送りします。 阿寺渓谷は深いブルーの流れだけでなく、岩の上に甌穴(おうけつ)を見ることができる。 この岩が川床だった時代に石などでできた穴だ。 以前、飛水峡で見たときはどれがそうなのか今ひとつ分からなかったのだけど、阿寺渓谷のものは分かりやすかった。 こんな写真も撮りつつ、奥のキャンプ場を目指して歩いた。 千畳岩と名付け...

    2011/09/17

    観光地(Tourist spot)

  • 阿寺渓谷を歩く <第2回>

     阿寺渓谷(地図)シリーズ第1回に続いて第2回をお送りします。 JR中央線の中津川駅で列車を乗り換え、普通列車で30分弱。野尻駅に到着した。 野尻というとナウマンゾウの化石が発見された野尻湖を思い出すけど、あれとは関係ない。野尻湖は長野県の北端で、ここからはずっと離れている。野尻駅は、大桑村にあり、かつて中山道の野尻宿があった場所だ。 ホームで松本行きの列車を見送り、阿寺渓谷へ向かった歩き出した。渓谷は...

    2011/09/16

    観光地(Tourist spot)

  • 至高のブルーを求めて阿寺渓谷へ <第1回>

     8月の半ばに、長野県木曽郡大桑村にある阿寺渓谷(あてらけいこく/地図)へ行ってきた。 涼を求めて行ったというよりも、至高のブルーを撮りたくて出向いていった。ネットの写真で見たブルーに強く惹かれるものがあった。 JR中央線の野尻駅(地図)が最寄り駅で、名古屋駅からは快速と普通列車を乗り継いでも2時間ちょっとで行くことができる。 コバルトブルーの水などというものは、南国の沖縄とか、北海道の湖とか、富士山...

    2011/09/15

    海/川/水辺(Sea/rive/pond)

  • 初めての尾張旭ふれあい夏まつり

    SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.7 他 8月の終りに、尾張旭でふれあい夏まつりが行われた。 尾張旭の城山は、高校生の頃から馴染み深い場所なのに、夏まつりはこれまで一度も行ったことがなかった。一度くらいは見ておこうということで、今回初めて行ってきた。 何やら今年で終わりという話もあり、もしかしたらこれが最初で最後になってしまったかもしれない。 会場は城山公園一帯で、屋台もけっこう並んでいた。 尾張旭がこんな...

    2011/09/14

    イベント(Event)

  • 2011年せともの祭の風景

    PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4 / DA 16-45mm f4 先週の土日、瀬戸市でせともの祭が開催された。今年は第80回の記念の年となった。 しかし、人出は少なかったように見えた。昔のような人がびっしり道を塞いで身動きもならないというような時代ではないとしても、去年よりも更に減ったように感じた。週末は天気に恵まれたものの、ちょっと暑すぎたというのも少しはあっただろうか。 いろいろなイベントが企画されたりしているとはい...

    2011/09/13

    イベント(Event)

  • 夏の終わりの東山植物園

    SONY α55 + TAMRON 90mm f2.8 Di 過ぎゆく夏を写し止めようと、東山植物園へ夏の終わりを探しにいった。 まだ暑さは充分に残っているとはいえ、もはや夏とは言えないところまで季節は進んだ。日差しの強さが違うし、吹き来る風も夏のものとは違う。あと少しの間、夏の名残を楽しむだけとなった。 それでも、木々が多い植物園だから、セミの鳴き声は現在だ。ツクツクボウシにアブラゼミ、ミンミンゼミまでまだ鳴いていた。セミと...

    2011/09/12

    虫/生き物(Insect)

  • 大垣の街並み

    PENTAX K-7 + TAMRON 10-24mm f3.5-4.5/ 50mm f1.4 8月は大垣に二度行った。そのときの写真がまだけっこう残っている。 今回は、街の風景編ということでお届けします。 大垣駅前は、大型店の進出があまりないようで、駅北にアピタがある程度だ。駅南は個人の商店がずらりと並んでいて、シャッターが降りているところは少ない。 そこそこ活気もあって、好印象だった。 古い駅前ビル。さすがにこのあたりはもう使われていないの...

    2011/09/11

    観光地(Tourist spot)

  • 何もない日曜のサンデー料理

    PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4 今週はサンデー料理だった。せともの祭は昨日行ってきて、今日はなんとなくぽっかり空いた一日だった。 そろそろ食材は秋へ向かっているのだろうか。でもまだ今日も暑かったし、食べる側の気分としては夏が続いている。こってりしたものよりは少しあっさりめのものを食べたい。でも辛いものも体が欲しているような気もする。 というわけで、今日はこの3品となった。「サーモンのカルパッチョ風卵ソー...

    2011/09/11

    料理(Cooking)

  • 天浜線の旅 6 ~三ヶ日-新所原

    PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4 三ヶ日駅に着いた頃には、だいぶ日も傾いて暗くなり始めていた。 掛川から来ると、ここが文化財指定駅舎の最後となる。 駅は猪鼻湖(いのはなこ)にほど近い場所にある。浜名湖は猪鼻湖、細江湖、松見ヶ浦、庄内湖と、4つの枝湾がある。すべて水路でつながっているので、汽水湖となっている。 三ヶ日といえば、みかんで有名なところだ。 駅舎の中から。 ホームの風景。 全体的に古めかしさはあま...

    2011/09/10

    鉄道(Railroad)

  • 天浜線の旅 5 ~西気賀-三ヶ日

    PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4 駅を一気に飛ばして、奥浜名湖湖畔にほど近い、西気賀駅(にしきが)にやってきた。 西へ進んだせいもあったのか、駅を降りたときには雨もあがっていた。このあと少しずつ天気は回復して、最後まで雨はやんだままだった。 天浜線の旅は、後半から終盤へと向かう。 西気賀も、雰囲気のある駅だ。ホームの感じもいいし、駅舎は文化財指定されている。 ホームと線路の風景。 ホームから降りて、線路...

    2011/09/09

    鉄道(Railroad)

  • 天浜線の旅 4 ~天竜二俣-金指

    PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4 天竜浜名湖駅は、駅舎や転車台など、見どころが多いところで、天浜線中盤のクライマックスとなる駅だ。 その分、やや観光地化されすぎているきらいがないでもない。 とはいえ、やはり天浜線を旅したならば、必ず降りておきたい駅には違いない。 駅の構内では、盛りを過ぎたひまわりがうつむきながら咲いていた。 向こうに見えているのは、古い車両のようだ。 腕木式信号機も、保存展示してあった...

    2011/09/08

    鉄道(Railroad)

  • 天浜線の旅 3 ~原田-敷地

    PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4 天浜線の旅は、原田駅からの再開となる。 38の駅のうち、原田駅は8つ目だ。まだまだ前半で、先は長い。ただ、前半にきめ細かく回りすぎて、後半は少し駆け足になった。前半の時点で、すでに心は再訪を決めていたので、それでいいと思ったのだ。浜名湖側なら名古屋からそれほど遠くない。 原田駅の次は、戸綿駅(とわた)だ。 この駅はさほど情緒的ではなかったので、軽く見て、次の遠州森へ向けて歩...

    2011/09/08

    鉄道(Railroad)

  • 天浜線の旅 2 ~掛川-原田

    PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4 天竜浜名湖鉄道の前身は国鉄二俣線で、もともとは掛川から二股を通り、岐阜県恵那(かつての大井)までを結ぶ計画で建設が始まった路線だった。 昭和10年(1935年)に、掛川と遠江森間の12.9kmで開業した。 路線を伸ばしていく途中に戦争があり、東海道本線が敵の攻撃で寸断されたときの迂回路として、終点は恵那から新所原に変更となった。全通は昭和15年(1940年)のことだ。 全線単線非電化のロ...

    2011/09/06

    鉄道(Railroad)

  • 天浜線の旅 1 ~プロローグ

    PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4 8月の終わり、前から行きたいと思っていた天竜浜名湖鉄道行きが、ようやく実現した。 その旅は、とても印象深いものとなった。 たとえば、奥浜名湖駅のホーム。 止まったような時間がゆっくり動き、人の気配はなくとも寂しさは感じない。いつまでも待っても来ないのではないかと思われる列車が、ヘッドライトを光らせながら森の奥からガタゴトと姿を現す。 その日、私は旅の中にいた。行楽地へ行っ...

    2011/09/05

    鉄道(Railroad)

  • どまつり本選 <おまけ編>

    SONY α55 + TAMRON 90mm f2.8 Di どまつり本選の最終日は、先週の日曜日だった。もう一週間経ったかというより、まだ一週間しか経っていないのかという思いのほうが強い。終わったことはたちまち後方に飛び去ってしまうものだ。 まだ写真がだいぶあったので、おまけ編としてまとめて載せておくことにする。                 どまつりが終わると、名古屋の次の大きなイベントは、名古屋まつりということになる。...

    2011/09/04

    イベント(Event)

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東山植物園は夏と秋の間

虫/生き物(Insect)
東山植物園-1

SONY α55 + TAMRON 90mm f2.8 Di



 9月終盤の東山植物園は、夏の終わりが半分、秋の始まりが半分、そんな季節の狭間の風景だった。
 緑を映す水面の底には、赤く色づいた落ち葉が沈んでいた。
 終わりは別の始まりで、始まりは終わりの始まり。

東山植物園-2

 赤とんぼといってもいろいろ種類はいて、ナツアカネやアキアカネばかりじゃない。
 これはマユタテアカネだ。
 もうしばらくの間、飛んでいるはずだ。

東山植物園-3

 虫の数が少なくなると、クモの巣がやたら目立つようになる。
 季節は巡り、命も巡る。

東山植物園-4

 秋になっても粘り強いツクツクボウシ。
 ここへきてまた少し気温が上がったから、夏は終わってないと思っただろうか。
 週末からは気温も下がるようだから、いよいよセミの鳴き声も聞こえなくなるだろう。

東山植物園-5

 ヒョウモンチョウのアップ。
 目が点で、毛深い。

東山植物園-6

 久しぶりにカミキリムシを見た。
 子供の頃は、そこらの街路樹を蹴っ飛ばすと、ゴマダラカミキリなどがボトボト落ちてきた。今はもう、街中でカミキリムシを見るようなことはなくなった。

東山植物園-7

 かたつむりも、昔に比べると身近な生き物ではなくなった。雨上がりのブロック塀を這っているようなこともめったにない。
 あらためて見てみると、あまりかわいくないことに気づく。

東山植物園-8

 モミジまだ青々している。

東山植物園-9

 エノコロもこれくらい集まると圧巻だ。

東山植物園-10

 夏の終わりを感じさせるもののひとつ、枯れた蓮の葉。
 色を失い、季節は少しずつ冬へと向かう。

 秋が深まる前に、まだこの季節を撮っておきたい。

瀬戸電風景も夏から秋へ

鉄道(Railroad)
瀬戸電風景-1

SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.7 他



 線路際の風景も変化が目立つようになってきた。
 夏の花は勢いを失い、秋の花へと取って代わられようとしている。
 光も少しずつ優しさを増してきた。
 今日は9月半ばから後半にかけて撮ってきた瀬戸電の風景をお届けします。

瀬戸電風景-2

 咲き始めたコスモス。

瀬戸電風景-3

 うなだれたヒマワリに、お疲れさんと心の中で声をかけた。

瀬戸電風景-4

 エノコロも緑から茶色へ。

瀬戸電風景-5

 夕方の光の中を行く。

瀬戸電風景-6

 スーパーの白い袋を下げて。

瀬戸電風景-7

 生活の裏側は、線路の表側。

瀬戸電風景-8

 仲良しさんたちの帰り道。

瀬戸電風景-9

 夕方はたいてい逆光で撮っている。

瀬戸電風景-10

 線路脇の小さなお社。

瀬戸電風景-11

 もう少しキバナコスモス。

瀬戸電風景-12

 列車を待ちながら。

瀬戸電風景-13

 守山自衛隊駅近くにて。

瀬戸電風景-14

 瀬戸電らしい風景。

瀬戸電風景-15

 日没が早くなった。

瀬戸電風景-16

 また近いうちに。

収穫の坂折棚田

風景(Landscape)
坂折棚田-1

SONY α55 + TAMRON 90mm f2.8 Di / 10-24mm / 50mm f1.7



 恵那駅からバスに揺られて30分ちょっと。「野瀬」で降りて歩くこと約30分。坂折(さかおれ)棚田へやって来た。
 おととし初めて訪れた場所で、前回は9月16日だった。今回は10日ほど遅い時期ということで、かなり稲刈りが済んだあとだった。
 撮り時としてはやや遅れた感があったのだけど、ちょうど稲刈り作業をしているところも見られたし、今年は今年で悪くなかった。
 石積みが美しい棚田で、標高400から600メートルほどの斜面に、約360枚の棚田が作られている。
 江戸時代初期には米作りが始まっていたようで、明治の初期に現在のような姿になったという。
 岐阜県を代表する棚田と言っていいと思う。

坂折棚田-2

 黄金に実った稲と、ヒガンバナの赤は、日本の秋らしい風景だ。
 ところどころに咲いたヒガンバナが、棚田風景のいいアクセントになっている。

坂折棚田-3

 25日で稲刈りの状態はこんな感じだった。今日あたりは更に刈られた田んぼが増えていることだろう。
 近くの小学校や個人オーナーの田んぼもあり、稲刈り作業が10月1日にあるらしい。

坂折棚田-4

 スイングパノラマには最適の風景だった。

坂折棚田-5

 江戸時代の石積みは、名古屋城築城に携わった石積み職人たちが行ったそうだ。
 補修はしているだろうけど、400年前の石積みが現在もそのまま残っている。

坂折棚田-6

 ここの田んぼは非常に手入れが行き届いていて、見ていて気持ちがいい。雑草ひとつ生えていないくらいだ。
 実った稲の美しさをあらためて知ることになった。

坂折棚田-7

 人の暮らしの原点を見るような風景だ。
 光景としての正しさがある。

坂折棚田-8

 暮らしの中には祈りがある。
 かつて自然と神は一体だった。

坂折棚田-9

 田んぼにはやっぱり、軽トラだ。

坂折棚田-10

 稲刈り作業中。
 比較的大きな田んぼは、こうやって機械を入れることができる。
 狭くて機械が入らないような田んぼは、だんだん放置されていく。

坂折棚田-11

 春先から秋まで、ほぼ一年がかりで米を育てている。

坂折棚田-12

 野焼きの風景も、今や懐かしいものとなった。

坂折棚田-13

 ミヤマアカネのペアだと思う。
 撮ったのは初めてかもしれない。

坂折棚田-14

 ふもとの田んぼでも、収穫作業が続いていた。

坂折棚田-15

 下から見る坂折棚田の風景。

 田んぼに水が張られた5月の夕暮れどきに、訪れることができたらいい。

中津川椛の湖のそばの花まつり

観光地(Tourist spot)
そばの花-1

SONY α55 + TAMRON 90mm f2.8 Di / 10-24mm / 50mm f1.7



 日曜日(25日)、中津川の奥、椛(はな)の湖自然公園で、そばの花まつりが開催された。
 一度そばの花畑というのを見てみたいと、何年も前から思っていた。それはきっと信州の奥地へ行かないと見られないのだろうと半分諦めていたら、意外にも中津川にあるという。知ったのはつい先週のことだった。
 中津川駅から二つ先の坂下というのが最寄り駅で、ちょうと25日はそばの花まつりで駅からシャトルバスが出るという。それに合わせて行くことにしたのだった。
 路線バスで行こうとすると時間的に厳しく、歩いて行くと片道1時間半かかるので、この日以外に選択の余地はなかった。
 残念ながら今年は種まきが遅れて、見頃というにはタイミングが早すぎた。ピークは10月頭くらいだろうとのことだった。
 それでも初めて見るそばの花畑に、しばし見入ることになった。
 写真はまあ、たいしたものは撮れないだろうと予想していたから、こんなものかなと思う。劇的にきれいなものではないし、ドラマチックな情景が広がるというのでもない。むしろ花畑としては地味なくらいだ。

そばの花-2

 駅からつづら折りの道をバスで10分ちょっと行ったところに椛の湖はあった。
 そこそこ標高の高いところだと思う。
 周囲を山に囲まれた畑で、15ヘクタールうち、5ヘクタールがそば畑になっている。
 恵那山もどこかに見えたはずだけど、どれがそうかは分からなかった。

そばの花-3

 α55の機能の一つ、スイングパノラマで撮ってみる。
 シャッターを押しながらカメラを振ると、カメラ内で自動的にパノラマ写真にしてくれるというものだ。
 パノラマの精度はなかなか高く、使い所によっては面白い写真になる。
 ブログに載せるには、横幅の制限があって、写真が小さくなってしまうのが惜しい。
 街中でパノラマ写真をたくさん撮って、パノラマ特集をやってみても楽しそうだ。

そばの花-4

 全体はこんな感じになっている。
 今年は暑すぎて、花の状態はあまりよくないという声も聞こえた。

そばの花-5

 まつりというからには、食べ物の屋台が出て、ステージイベントなども行われる。
 到着したのは朝一のシャトルバスで、まだイベントの準備中だった。

そばの花-6

 大きな白い犬が登場して、なんだかアルプスのふもとみたいな雰囲気になった。

そばの花-7

 近づいて見るそばの花は、品があって可憐な姿をしている。

そばの花-8

 花から花へ、ミツバチも飛び回っていた。
 そばの花のハチミツはどんな味がするのだろう。

そばの花-9

 カエルくんも、あちこちで跳ねていた。
 普段は静かな畑に、突然大勢の人間がやってきたから、彼らも驚いたことだろう。

そばの花-10

 午前中の気温は20度を下回って、空気がひんやりしていた。長袖でもちょっと肌寒いくらいだった。

そばの花-11

 時間が経つに連れて人が増え、賑やかになっていった。

そばの花-12

 9時過ぎに到着して、10時40分のシャトルバスで現地をあとにすることになった。
 少し慌ただしかったけれど、このあと恵那坂折の棚田を見にいくことになっていたので、仕方がない。そちらのバスの便も、1本逃すと致命的で、この日もタイトなスケジュールだった。
 そばの花畑はこれで満足した。今度見にいくなら、赤そばの花畑だ。

招き猫まつりで撮った瀬戸の風景

イベント(Event)
招き猫まつり-1

SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.7



 土日に、瀬戸市で来る福招き猫まつりが開催された。
 日本招猫倶楽部(というものがあるらしい)が、来る福(くるふく)にちなんで9月29日を招き猫の日としたことから、愛知の瀬戸や三重県の伊勢、長崎県の島原などで招き猫まつりが行われるようになった。瀬戸市は今年で16回目となった。
 去年初めて行って、今年は少しのぞくくらいでいいかなと思っていた。土曜日の夕方前、自転車でふらっと出向いていった。行き帰りが瀬戸電沿いなので、そっちの方が主目的だったりした。
 土曜の夕方ということで、お客は少なめだった。去年は日曜の昼に行ったので、想像以上に賑わっていて驚いた。
 アーケードの人通りも、それなりといったところだった。
 先々週のせともの祭りと、ちょっと間が短すぎて損しているようにも思う。

招き猫まつり-2

 銀座通商店街前、深川神社の参道入り口。
 ここも人は多くなかった。

招き猫まつり-3

 招き猫まつり絡みで撮ったのはこれくらい。招き猫踊りとか音頭とかそんな感じだった。
 招き猫祭り自体をどう撮っていいのか、今年も分からないまま終わった。猫メイクをした人は多くても、いきなり写真撮らせてくださいというのもどうかと思う。そのあたりのきっかけも見いだせなかった。

招き猫まつり-4

 来る福ということで、集められた招き猫は929匹。
 作品展示や招き猫の販売などもいろいろ行われていた。イベントもあれこれあったようだ。
 今年はそのあたりを全部飛ばしてしまった。

招き猫まつり-5

 まつり撮りもそこそこに、裏道へ裏道へと入っていってしまう。
 気づけば、いつものように瀬戸の町並みを撮っていた。

招き猫まつり-6

 深川神社参道の宮前地下街。

招き猫まつり-7

 うなぎ屋の前。

招き猫まつり-8

 深川神社にも寄っていった。

招き猫まつり-9

 稲荷社の朱塗り鳥居。

招き猫まつり-10

 陶彦神社の拝殿前。
 色づいたイチョウの葉が落ち、秋の気配を漂わせる。

招き猫まつり-11

 うどん屋のある三叉路。

招き猫まつり-12

 小さな神社さん。何神社か忘れてしまった。

招き猫まつり-13

 今は閉鎖した蛭子湯の跡。

招き猫まつり-14

 落ちた郵便受け。

招き猫まつり-15

 煙突のある古い家並み。

招き猫まつり-16

 路地裏の風景。

招き猫まつり-17

 暮らしの中に招き猫あり。

招き猫まつり-18

 祭りのあと。

招き猫まつり-19

 招き猫まつりの写真はほとんど撮れなかったけど、瀬戸の町並み写真はたくさん撮れた。今年はこれでよしとした。
 来年もまた、なんとなく行ってしまいそうな気がしている。ゆるい感じのお祭りムードが心地いい。

断片的な大垣の風景

観光地(Tourist spot)
大垣風景-1

SONY α55 + TAMRON 10-20mm / MINOLTA 50mm f1.7



 大垣の風景がまだ残っている。あまり季節感は関係ないとはいえ、写真として自分の中で古びてしまいつつある。
 今回もざっと並べておくことにする。

大垣風景-2

 ビルとビルとの間の螺旋階段。

大垣風景-3

 古びたドア。

大垣風景-4

 立派な蔵とお屋敷。

大垣風景-5

 味わい深い家屋。

大垣風景-6

 積み木を積んだみたいな建物。

大垣風景-7

 火の見櫓だと思う。

大垣風景-10

 水門川の常夜灯。

大垣風景-8

 半もじゃビル。

大垣風景-9

 製材所らしき工場。
 ちょっと廃屋っぽい雰囲気があった。

大垣風景-11

 町のあちこちに水路が流れている。
 水都・大垣らしい風景。

大垣風景-12

 どこか懐かしさを感じさせる。

 断片的な大垣の風景を積み重ねていって、自分の中の大垣風景を作り出したい。

緑色不在のフライデー料理

料理(Cooking)
フライデー料理-1

SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.7



 今週末も土日は出歩いていたので、料理は金曜日に前倒しした。
 金曜日に作ると、とたんに緑色がなくなり、彩りのない料理となりがちだ。今週は特に、居直って茶色料理にしてやった。色合いのことまでかまっちゃいられないと。
 ただ、茶色料理ではあるものの、おばあちゃんのお惣菜のような料理ではない。そこにやや意地を見せたと言えるだろうか。

フライデー料理-2

「タイの甘酢あんかけ」
 タイは塩、コショウ、酒を振り、ショウガをまぶし、タジン鍋で蒸し焼きにする。
 タマネギ、長ネギ、酒、みりん、しょう油、オイスターソース、白だし、酢、砂糖、ケチャップ、マヨネーズ少々、唐辛子、塩、コショウをひと煮立ちさせ、水溶きかたくり粉を混ぜ入れてとろみをつける。
 アスパラでも添えられていれば、もう少し華やかさがあっただろうけど。

フライデー料理-3

「カボチャととり肉のコンソメ・チーズ味パン粉まぶし」
 オリーブオイルで鶏肉を炒める。
 タジン鍋で少し蒸したカボチャを加え、酒、みりん、しょう油、コンソメの素、マヨネーズ、砂糖、からし、塩、コショウで味付けをし、パン粉を入れる。
 終盤でスライスチーズを追加し、全体的になじませたら完成だ。
 せめてもの慰めにパセリ粉を振ってみた。

フライデー料理-4

「イカとジャガイモとニンジンの煮物」
 ジャガイモとニンジンをオリーブオイルで炒める。
 酒、みりん、しょう油、白だし、塩、コショウ、水を加え、落し蓋をして、中弱火で煮込む。
 イカの下処理をして、適当な大きさに切る。
 ジャガイモなどが充分柔らかくなったら、イカを投入する。白くなったらすぐに火を止めて、煮込まない。イカは煮込むと固くなる。
 素朴だけど美味しかった。今回一番の出来がこれだった。イカがけっこう効いている。

 時間がないときは緑色が消える。逆に言うと、緑色の大切さを再認識する。
 来週は少しゆっくり作れそうだ。季節はもう秋に入ったと思った方がいいのだろう。

小幡緑地も夏から秋へ

施設/公園(Park)
小幡緑地-1

SONY α55 + TAMRON 90mm f2.8 Di / 170-500mm / 50mm f1.7



 小幡緑地でも秋到来の気配が色濃かった。
 夏は終わった。それはもう、認めなくてはならない。
 湿地では、ヒヨドリバナも咲き始めていた。

小幡緑地-2

 小川べりではハグロトンボが飛んでいる。
 市街地に近い場所でハグロトンボが見られるのは貴重だ。この小川は、ゲンジボタルもいる。

小幡緑地-3

 水面のオーロラ。
 鮮やかだった緑もだんだん色あせ、少しずつ茶色が混じり出した。
 北海道では紅葉が始まり、大雪山も雪をかぶったそうだ。

小幡緑地-4

 500mmでカワセミを撮ったのは初めてだ。
 のだけど、ちょっと距離がありすぎた。

小幡緑地-5

 数は少なくなったものの、アゲハもまだ少し飛んでいる。
 今日、1匹だけツクツクボウシの声を聞いた。夏の終りに納得していないセミもいるらしい。

小幡緑地-6

 ノラ顔というのか。
 猫も暮らし向きによって顔つきが変わる。ノラ出身でも家猫になると、それらしい顔になる。

小幡緑地-7

 カモに見えて実はアヒル。
 アオクビアヒルさん。
 そろそろ渡りのカモたちもやって来る時期になった。

小幡緑地-8

 反逆のキバナコスモス。みんなと同じじゃイヤだと、姿を変えてきた。

小幡緑地-9

 夕空を行く飛行機。

小幡緑地-10

 夕焼けの時間。
 この日は少し風があって、水鏡にならなかった。

小幡緑地-11

 縄張り争いで追いかけっこをするヤンマたち。
 一日中、こんなことをしている。

小幡緑地-12

 秋は日暮れが早い。そんなところにも季節を感じる。

 嘆いていても夏は戻ってこないから、気持ちを秋へ向かわせることにしよう。

鈴鹿サンデーロードレース <第3回>

スポーツ(Sport)
鈴鹿3-1

SONY α55 + SIGMA APO 170-500mm f5-6.3



 2輪にはあまり縁がなく、大学1年のとき半年間スクーターに乗っただけで、大型2輪の免許を取りたいと思ったことはあったものの、実現しないまま今に至っている。
 知っている2輪レーサーといえば、平忠彦で止まっている。映画『汚れた英雄』で草刈正雄の吹き替えレーサーをやったんだった、なんていっても若い人は知らないだろうか。
 鈴鹿クラブマンレースを撮りに行ったとき、東コースでは鈴鹿サンデーロードレースもやっていた。これもクラブマンレースと同じく2輪のアマチュアレースで、様々なカテゴリーが設けられていて、一日に7レースくらい行われる。
 この日はクラブマンレースをメインに撮るつもりだったので、サンデーロードレースは予選の最後と最終レースのみしか撮れなかった。たぶん、ST250Sというクラスだったと思う。
 どういう規格なのか分からないのだけど、懐かしのNSR250Rがいっぱい走っていた。というか、ほとんどNSR250だ。私たちが学生時代、大流行したマシンで、フルカウルの2ストローク・マシンとして一世を風靡した。1980年代終わりのことだ。
 発売終了が1999年というから、みなさん10年以上前のマシンでレースをしていることになる。
 いつの間にか、2ストロークのレーサーレプリカはもうな販売していないそうだ。4輪もライトウェイトスポーツカーがほぼ全滅した。若者向けの面白いマシンがなくなってしまったのは寂しい。
 そんなわけで、ついでのつもりで撮った2輪レースだったのだけど、これが思った以上に楽しかった。4輪よりも変化があるし、コーナーによって姿勢が違うので、コーナーごとの楽しみがある。
 難易度は4輪と変わらない。流し撮りはやっぱり難しく、当たる確率は低い。
 今回は1レースしか撮れなかったので、また必ず行こうと思った。

鈴鹿3-2

 これは予選のときのもの。
 サーキットに着いてすぐだったので、まごまごしているうちに終わってしまい、まともに撮れたのはほとんどなかった。

鈴鹿3-3

 ここからは決勝レースの模様。
 4輪で半日流し撮りの練習をしたあとだったので、2輪でもある程度撮れるようになっていた。
 マシンを手前に倒したシーンでは、ヘルメットがこちらを向く。これはアングルとして駄目なんじゃないかとすぐに場所を移動したのだけど、これはこれで間違いではないようだ。もっとここから撮っておけばよかった。
 場所は逆バンクの入り口あたりだったと思う。

鈴鹿3-4

 場所をS字コーナーに移した。
 レースは12周とかしかないので、あんまり場所を移動しているとすぐに終わってしまう。つまり、チャンスは1レースにつき12回ということだ。
 このゼッケン47番が今年のチャンピオンで、全勝優勝だったようだ。
 この日も安定した速さで、2位以下を寄せつけなかった。

鈴鹿3-5

 そういえば昔、バイク型の筐体にまたがってプレイするハングオンというゲームがゲーセンにあった。
 やりたいけどちょっと照れくさくてなかなかできなかったのを思い出した。

鈴鹿3-6

 バイクは車よりも小さいので、引き寄せ切れないもどかしさを感じた。
 こうなったら500mmに1.4倍のテレコンをつけるか。

鈴鹿3-7

 シャッタースピードを1/100秒以下に落とすと、止めるのは至難の業になる。

鈴鹿3-8

 どうせブラすなら、これくらい思い切ってしまった方がいい。
 シャッタースピードは1/50秒。

鈴鹿3-9

 鈴鹿サンデーレースの本選は、この日が最終日だった。
 ただ、11月27日にNGK杯というのがある。都合がついたらぜひ行きたい。紅葉なんかよりも今はこっちの方が楽しい。
 サーキット撮影、面白いのでオススメです。

鈴鹿サーキットの風景 <第2回>

スポーツ(Sport)
鈴鹿2-1

SONY α55 + α50mm f1.7 / SIGMA APO 170-500mm f5-6.3



 鈴鹿サーキットの最寄り駅は、伊勢鉄道の鈴鹿サーキット稲生駅(いのう)だ。
 私が降り立ったこのとき、ひと気はほとんどなく、駅のホームは静まり返っていた。来る日を間違えたかと、一瞬不安になったほどだ。
 サーキット入り口までは、歩いて30分近くかかる。微妙に遠い。
 一般的なのは、近鉄の白子駅(しろこ)からバスで行く方法だ。帰りは私もそうした。
 鈴鹿サーキットは遊園地も併設されていて、そちらは家族連れなどでけっこうな賑わいを見せていた。昔はもっと閑散とした印象だったけど、最近は人気を盛り返したのだろうか。
 来月10月7日(金) ~9日(日)は、F1日本グランプリだ。このときばかりは稲生駅も大いに賑わうことだろう。
 私のF1はセナがいなくなって、終わった。あれからもう、17年の歳月が流れた。

鈴鹿2-2

 一両編成の伊勢鉄道が去っていく。
 考えてみると、伊勢鉄道に乗ったのはこれが初めてだった。快速みえは伊勢鉄道の線路を走っているけど、あれはJRだ。

鈴鹿2-3

 鈴鹿のメインストレート前。
 向こうに1コーナーが見える。
 スタート直後にセナとプロストが絡んで二人のレースが終わったのは、1990年だった。
 鈴鹿では14万人の悲鳴が上がったという。私もテレビの前で、うわぁーと叫んだのを覚えている。
 このレースで、鈴木亜久里が日本人初の表彰台に立った。

鈴鹿2-4

 サーキットの住人たち。
 整った環境でレースができるというのは、とても幸運なことだ。

鈴鹿2-5

 クラブマンレースは西コース開催だったので、西ストレートがスタート地点になる。
 コースに降りているのは、関係者だけではなく一般の観客も混じっていると思われる。次回は私も行ってみよう。

鈴鹿2-6

 ちょっとした渋滞が起きている。
 マーチレースは同じ車種だから、大きな性能差はないのだろうと思う。
 こうなると後ろについたマシンは抜くに抜けない。

鈴鹿2-7

 ときどき接触や単独スピンなどもある。

鈴鹿2-8

 わー、なにすんだー。

鈴鹿2-9

 やってしまったシーン。
 でも大事故とかにはならず、またコースに戻ってレースは続く。

鈴鹿2-10

 レースの合間にコース脇から係の人が出てきて、竹箒でコースを掃き清める。

鈴鹿2-11

 フェンスを巡るイタチごっこの跡。
 誰かが写真を撮るためにフェンスを破り、それを補修し、また破り、また補修し、というくり返し。それがあちこちにある。
 ここにフェンスさえなければいいのにという気持ちは分かるけど。

鈴鹿2-12

 未来を夢見るちびっこレーサー。
 レーシングスーツらしきものを着ていたから、もうカートとかをやっているかもしれない。

鈴鹿2-13

 鈴鹿サーキットがこんな高い場所にあるとは思ってなかった。伊勢湾がよく見えた。
 うっすら見えている山並みは、知多半島だ。

鈴鹿2-14

 帰りの白子駅。
 親戚がいて、子供の頃何度となく訪れた駅だけど、当時の記憶はほとんど残っていなかった。
 駅前がロータリーだったことは覚えている。ただ、変わっているのかいないのかは分からなかった。

鈴鹿2-15

 駅前にアーケード商店街があったことも覚えていない。
 今はシャッター通りになっている。

鈴鹿2-16

 懐かしの近鉄特急。
 車両は新しくなっても、カラーリングは変わらない。
 松阪の田舎へ行くときも、いつもこれだった。

 次回サンデーロードレース編につづく。

鈴鹿サーキットへ行く <第1回>

スポーツ(Sport)
鈴鹿1-1

SONY α55 + SIGMA APO 170-500mm f5-6.3



 去年あたりから一度レースを撮ってみたいと思っていた。
 先週の日曜日、鈴鹿サーキットでクラブマンレースとサンデーロードレースが同時開催されるということで、これはチャンスと行くことにしたのだった。
 テーマはずばり、流し撮り。
 しかし、流し撮りは一日してならず。
 500mmのレンズを1/160秒や1/200秒で振り回して車体を写し止めるというのは、考えていた以上に難易度が高かった。高校野球や飛行機どころではない。
 それでも、半日サーキットで撮ることで、終盤はだいぶ撮れるようになった。すっかりサーキット撮りの楽しさに目覚めた私は、これからしばらくサーキット通いをすることになりそうだ。来年の7月まで何度でもタダで入れるホンダの株主招待券も手に入れた。
 というわけで、今回はサーキットで撮ってきた流し撮りの写真を中心にお届けします。

鈴鹿1-2

 鈴鹿クラブマンレースというのは、35年以上の歴史を持つアマチュアのレースで、中嶋悟をはじめ、中部関西のレーサーの多くがここでレースデビューをしている。
 カテゴリーがいくつかあって、本格的なフォーミュラカーの登竜門から、箱型でレースを楽しむサンデーレーサーまで、幅広い。
 この日は第5戦が西コースで行われた。
 クラブマンレースのいいところは、サーキットへの入場券だけで入れて、どの場所からも観戦できるところだ。観客は全体でも100人とか200人とかだったんじゃないだろうか。とにかく、のんびりレースを観たり撮ったりできる。
 レース撮影初心者にとっても最適のレースだろう。
 私は行かなかったのだけど、レース前にはコースに降りての撮影もできるらしい。

鈴鹿1-3

 どのマシンがどのカテゴリーなのか、今ひとつ分かっていない。
 とにかく流し撮りさえできれば何でもいいというのが、この日の私だった。
 上の写真は、スーパーツーリングだろうか。

鈴鹿1-4

 コース脇の観覧席と歩道は、だいたい行った。主だったポイントもほぼ見て、最終的にはどこで撮ればどういう写真になるか、おおよそのところは分かった。
 ネックになるのは、やはりフェンスで、それを避けられる場所というのは限られる。フェンスがなくても、観客席から遠ければ500mmでも届かない。
 西コースでいうと、ヘアピンコーナーの入り口もしくは出口、あるいはスプーンカーブの侵入あたりが狙いどころだと思う。
 近ければ近いほど流し撮りは難しくなるのだけど。

鈴鹿1-5

 このときはスプーンカーブあたりでうろうろしながら撮っていた。
 背景がごちゃごちゃしていないところというのもポイントになる。

鈴鹿1-6

 Super FJとFJ1600とフォーミュラ エンジョイの区別がついていない。

鈴鹿1-7

 箱型のレースもあって、これはマーチだ。
 シビックEK9などの混走もあったはずだけど、そのときはサンデーロードレースを撮っていたので見ていない。
 市販ベースの箱型はスピードがなくて迫力不足なんじゃないかと思ったけど、流し撮りをするとなると充分手強い。

鈴鹿1-8

 アニメカー。
 最近はアニメ系デコレーションのマシンも増えているようだ。

鈴鹿1-9

 マシンだけでなく、レーサーにまで迫れるような写真を撮りたいと思っていたのだけど、距離もあってなかなか難しかった。

鈴鹿1-10

 FJ1600とスーパーFJと、どっちがどっちかますます分からなくなった。
 次に行ったときは、もう少し余裕があるだろうから、現地で勉強してこよう。

鈴鹿1-11

 ヘルメットがしっかり出ている方が絵になるし、流し撮りでも目標を定めやすい。
 たぶん、ヘルメットにピントが来て、止まっていれば、流し撮りは成功なのだと思う。

鈴鹿1-12

 このあたりはクラブマンレースの終盤で、だいぶコツが掴めたときだ。
 流し撮りだけなら、コーナーよりもストレートの方がやりやすい。

鈴鹿1-13

 流し撮りとしては並の出来。でもこれくらいきれいに決まることは少ないので、成功すると嬉しい。

鈴鹿1-14

 この日の光の加減では、F9で1/160秒とか1/200秒とかだった。
 F13あたりまで絞ってシャッタースピードを1/100秒、1/80秒とかにすると、とたんに難度が跳ね上がる。
 それでも、動感重視の撮影で、1/50秒くらいで止められるようになりたい。
 次回までにNDフィルターも用意しよう。

鈴鹿1-15

 少し引いて300mmくらいで撮ると、流し撮りもけっこう簡単だ。でも、それでは面白くない。あくまでも500mmにこだわりたい。
 今回は手ぶれ補正をオンにして撮っていたのだけど、やはりオフにした方がいいのかもしれない。
 三脚は役に立たないのは分かっていたけど、一脚はあった方がいいように思えた。

 第2回に続く。

大雨の日

日常写真(Everyday life)
大雨の日-1

PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4



 外は大雨が降り続いていた。テレビのニュースでは、庄内川が氾濫して、名古屋にも避難勧告が出された地域があると言っている。
 なんとなく落ち着かない気持ちになって、あれこれ放り出して、近所を見にいくことにした。
 いやぁ、しかし、よく降っている。まさにどしゃ降り。風はそれほど強くはない。

大雨の日-2

 アスファルトに打ちつける雨の勢いがすごい。直接受けると痛いくらいの雨だ。

大雨の日-4

 濡れるムクゲなどを撮ってみる。
 雨の強さに負けて、しょんぼりした感じになってしまっていた。

大雨の日-3

 香流川は危険水域とまではいっていなかったものの、かなりの増水っぷりだった。
 夕方になって雨は小降りになったので、水位はある程度下がったものと思われる。
 問題は明日の台風だろう。香流川も危うい。

大雨の日-5

 矢田川がかなりとんでもないことになっていた。
 黒い雲が上空を覆い、なんだかこの世の終わりみたいな風景だった。
 こんな矢田川見たことがない。

大雨の日-7

 いつも自転車で走っている道も、すっかり冠水していた。

大雨の日-6

 このあたりは河川敷が広いから、堤防の上まで水がいくことはないだろうと思う。
 それでも、かなり恐ろしい光景には違いなかった。

大雨の日-9

 こんなとき瀬戸電はどうしてるんだろうと見にいってみると、喜多山駅で上下線とも列車が止まり、ピクリともしない。踏切でしばらく見ていても、まったく動き出す様子はなかった。
 このときは知らなかったのだけど、夜の8時半頃まで全線運転見合わせだったようだ。

大雨の日-10

 線路沿いを、金城の学生たちがとぼとぼ歩いていた。
 瀬戸電沿線は、他の鉄道がなく、バスの路線も限られているので、瀬戸電が止まるとにっちもさっちもいかなくなる。
 千代田街道まで歩けば、大曽根行きのバスが出ているのだろうか。しかし、今日はJRも止まっている区間が多かった。

大雨の日-11

 普段はチョロチョロ流れている小川も、今日はどくどくの川になっていた。

大雨の日-12

 再び矢田川。大森橋の上から。
 矢田川も立派な大河になったものだと思ってしまった。
 大雨でこんなにも川の水量は増すものかと、あらためて思い知った。

大雨の日-13

 あまり近づいてさらわれてもいけないので、接近はここまでとした。
 流れが凶暴すぎて怖い。

 あまり被害が出ないように、台風が少しでもそれてくれることを願うしかない。

瀬戸電の風景 ~夕方から夜へ

鉄道(Railroad)
瀬戸電風景-1

SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.7 他



 今日はまた、瀬戸電の風景を。
 通い詰めるというほどではないにしても、ちょくちょく出向いて撮っていることで、だいぶ瀬戸電風景が見えるようになってきた。
 撮りたいのは車両や風景だけではない。いつでもシーンを探している。人の暮らしと深く関わり、町の風景の一部になっている鉄道には、それがある。

瀬戸電風景-2

 矢田駅から大曽根駅に向かって高架になるところ。
 カーブを描きながら登っていく線路が美しい。

瀬戸電風景-3

 夕焼けギラリ。
 こういうのを見ると、ステンレス車も悪くないと思う。

瀬戸電風景-4

 大森-印場のお気に入りの踏切にて。

瀬戸電風景-5

 猫様のお通り。
 道路よりも線路の方が安全だろう。

瀬戸電風景-6

 線路脇の散歩道。

瀬戸電風景-7

 夕焼けの大森・金城学院駅。

瀬戸電風景-8

 夕暮れどき、2匹の猫がお出かけ。

瀬戸電風景-9

 街明かりが灯り始め、帰宅の時間。

瀬戸電風景-10

 駅裏を守る夜の番人。

瀬戸電風景-11

 夜の明かりに照らされるレール。
 自転車で走りながら撮る。

瀬戸電風景-12

 街灯の光を反射させながら駅に滑り込む。

瀬戸電風景-13

 列車通過中。

瀬戸電風景-14

 列車を待つ。
 待っている列車が来る安心感。

瀬戸電風景-15

 静かな夜の踏切。

 光と影。音と静寂の鉄道風景。

夏から秋へ ~森林公園

虫/生き物(Insect)
森林公園-1

SONY α55 + TAMRON 90mm f2.8 Di



 そろそろシラタマホシクサが見頃だろうと、先週、森林公園に行ってきた。
 夏の花も終わりへ向かい、虫たちの姿もだいぶ少なくなった。秋の花も咲き始め、季節が移ろいつつあることを実感する。
 ヒメウラナミジャノメのカップルも、夏の終わりを感じていただろうか。翅が少し傷んでいる。

森林公園-2

 まだ夏の雲がもくもく湧いていた。

森林公園-3

 白いキキョウというのは本来の色なんだろうか。
 キキョウは秋の七草の一つだけど、咲き始めるのは夏だから、夏の終わりの花という感じがする。

森林公園-4

 コガネムシみたいな小さな甲虫。名前は知らない。
 花粉でも食べていたのか、必死に茎にしがみついて、手を伸ばしていた。

森林公園-5

 白いヒガンバナが少しだけ咲いてきていた。赤はまだ全然姿を見せていない。
 今年はヒガンバナも遅れているようで、矢勝川も津屋川も、1-2割程度らしい。見頃は10月に入ってからか。

森林公園-6

 ススキを見てしまったら、もう秋の始まりを認めざるを得ない。

森林公園-7

 それでもまだ、ヒグラシの合唱は続いていた。
 セミの鳴き声を聴けるのも、あと少しとなった。

森林公園-8

 この日の目的はこれ、シラタマホシクサだった。
 もう完全に見ごろを迎えていた。
 若い頃は茎も黄緑色できれいだ。だんだん茶色になっていく。

森林公園-9

 シラタマホシクサはけっこう香りが強い。それに誘われて虫たちも集まってくる。その虫を狙ってクモも巣を張る。

森林公園-10

 イチモンジセセリの飛翔。
 この日、湿地にいた蝶は、セセリチョウとヒョウモンチョウくらいだった。

森林公園-11

 ヒャー!
 茂みでなんかガサゴソ音がすると思ったら、こいつだった。
 撮りたいけど、怖い。怖いけど撮らねばと思いつつ、できるだけ寄ったつもりが、ちびってしまって寄りきれず、おまけにピントも合わせられなかった。
 何ヘビか知らなけど、ヘビはやっぱり本能的な恐怖を感じる。

森林公園-12

 コスモスの季節もそう遠くない。
 次のメインターゲットは、コスモスとヒガンバナだ。今年は二つともしっかり撮り切りたいと思っている。

失敗ではないけどサタデー料理

食べ物(Food)
サタデー料理-1

PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4



 今週は日曜に出かけたので、料理は土曜日だった。
 時間がなかったわけでもないけど、出来は今ひとつ。なんとなく全体のバランスが悪くて、もう一歩、満足度は低かった。何かが決定的に失敗したというわけではなかったものの。

サタデー料理-2

「マグロの煮付け卵とじ」
 これが上手くいかなかったのが大きかった。煮込みすぎて固くなってしまった。
 酒、みりん、しょう油、白だし、砂糖、塩、コショウ、唐辛子、水で、タマネギを煮て、マグロを入れる。
 落し蓋をしてしばらく煮込む。
 溶き卵を回し入れ、半熟で火を止める。
 韓国のりと長ネギの刻みを乗せて、食べる。
 味は良かったので、もったいないことをした。たぶん、タジン鍋で短時間加熱したら、もっと柔らかくて美味しくなったと思う。もう一度作り直したい。
 韓国のりは特有のとろみがあって、こういう料理にも合う。今後も活用していくことにする。

サタデー料理-3

「鶏肉入り野菜炒め中華味」
 ごま油で、鶏肉をざっと炒め、ニンジン、キャベツ、もやし、しめじを追加する。
 酒、みりん、しょう油、中華の素、砂糖、塩、コショウ、唐辛子、ラー油、白ごまで味付けをして、終盤にトマトを加える。
 一品追加したいとき簡単に作れる料理として便利だ。

サタデー料理-4

「木綿豆腐のお好み焼き風」
 頭の中の想像図とは似ても似つかないものが出来上がった。
 水切りした木綿豆腐、卵、小麦粉、刻みエビ、刻み長ネギ、ショウガ、塩、コショウ、だしの素を混ぜて、焼く。
 最初、いったん湯がいて団子状にしてから焼こうと思っていたのだけど、柔らかくて団子にならなかったので、いきなり焼いたら、お好み焼きみたいになった。その前の段階では、もんじゃ焼きみたいだった。
 酒、みりん、しょう油、白だし、塩、コショウで味を整え、適当に形を作ったら、最終的にこんなのになった。
 ほとんど正体不明だし、見た目からして美味しそうじゃない。最後に団子にしたらよかったのか。

 とまあ、こうして振り返ってみても今一歩感は拭えない。明らかな失敗でもないから笑えない。
 まあこんなこともあると自分を慰めて、今週はこれでよしとしたい。また来週ということで。

小雨のちどしゃ降りの阿寺渓谷 <第3回>

観光地(Tourist spot)
阿寺渓谷ブルーと甌穴

 長野県木曽郡大桑村にある阿寺渓谷(地図)シリーズの1回2回に続いて第3回をお送りします。

 阿寺渓谷は深いブルーの流れだけでなく、岩の上に甌穴(おうけつ)を見ることができる。
 この岩が川床だった時代に石などでできた穴だ。
 以前、飛水峡で見たときはどれがそうなのか今ひとつ分からなかったのだけど、阿寺渓谷のものは分かりやすかった。
 こんな写真も撮りつつ、奥のキャンプ場を目指して歩いた。



阿寺渓谷千畳岩

 千畳岩と名付けられた巨大な岩がそそり立っている。



阿寺渓谷雨現の滝

 雨現の滝。
 雨になったら現れる滝かと思ったらそうではなく、普段はチョロチョロ落ちていて、大雨が降ったら大きな滝になるらしい。
 ロケーションとしては最高で、これが瀑布だったら名所になっていたに違いない。



阿寺渓谷ヒノキ美林

 ヒノキ美林。
 植林ながら美しい林だ。



阿寺渓谷犬帰りの淵

 犬帰りの淵。
 昔、渓谷に入った犬が、あんまり寂しいところなんでここで引き返していったという伝説の場所だ。
 入り口から3キロほど進んだところで、ちょうどこのあたりが中間地点になる。



阿寺渓谷樽ヶ沢の滝

 樽ヶ沢の滝。
 ここは真上から見下ろす格好になる。



阿寺渓谷吉報の滝

 六段の滝だったか、吉報の滝だったか。



阿寺渓谷六段の滝

 こちらが六段の滝を近くから撮ったものだったかもしれない。
 吊り橋の奥の遊歩道は、途中で通行止めになっていた。



阿寺渓谷川霧

 少しもやっていて渓谷らしい風景。
 川霧が発生して光が差し込むような状況があれば、すごくいいだろう。



阿寺渓谷牛ヶ淵

 牛ヶ淵の深い青。
 その他、狸ヶ淵や熊ヶ淵もある。



阿寺渓谷風景

 阿寺渓谷の魅力は、ブルーの流れだけではない。渓流風景の美しさにもある。



阿寺渓谷キャンプファイヤー

 ずっと雨が降ったりやんだりで、今度は霧が発生したのかと喜んだら、キャンプファイヤーの煙だった。



阿寺渓谷美顔水

 阿寺渓谷名物、美顔水。
 とりあず顔を洗っておこうという人が多い。
 キャンプ場の先は門が閉まっていて、それ以上先へ進めないようだった。
 川沿いを行けば進めたのだとは思う。
 とりあえず目的地まで行けたので、これで引き返すことにした。



阿寺渓谷土砂降り

 入り口まであと1キロほどのところで、ついに空が持ちこたえられなくなったみたいに、ドバっと雨が落ちてきた。
 晴れの天気予報を信じて雨具は持っていない。
 痛いほどのどしゃ降りに打たれながら、駅まで3キロ近くの道のりを歩くことになった。



阿寺渓谷遠景

 全身ずぶ濡れで駅まで戻ったのはいいけど、エアコンの効いた車内は凍えるほど寒かった。最後は体の震えが止まらず、心臓が痙攣してきて、自分でも危ないかもしれないと思った。名古屋駅までは持ちそうになかったので、途中の大曽根駅で降りた。夏の暑さがあんなにありがたいと感じたことはなかった。
 山や渓谷へ行くときはやっぱり雨具は必要だと、あらためて思い知ることになった。

 紅葉の時期もいいらしいけど、新緑の季節が一番なんじゃないかと思う。得も言われぬブルーの水と、新緑の鮮やかな緑のコントラストは、さぞかし美しいことだろう。
 私としては二度行くことはないと思う。最初で最後の阿寺渓谷ブルーを目に焼き付けた。
 少し離れた柿其渓谷でも同じようなブルーが見られるそうだから、行くならそちらに行ってみたい。
 次は晴れた日を選んで。
 
 

阿寺渓谷を歩く <第2回>

観光地(Tourist spot)
野尻駅

 阿寺渓谷(地図)シリーズ第1回に続いて第2回をお送りします。

 JR中央線の中津川駅で列車を乗り換え、普通列車で30分弱。野尻駅に到着した。
 野尻というとナウマンゾウの化石が発見された野尻湖を思い出すけど、あれとは関係ない。野尻湖は長野県の北端で、ここからはずっと離れている。野尻駅は、大桑村にあり、かつて中山道の野尻宿があった場所だ。
 ホームで松本行きの列車を見送り、阿寺渓谷へ向かった歩き出した。渓谷は木曽川の支流である阿寺川沿いにあり、駅から入り口までは歩いて30分ほどの距離だ。
 ほとんどの人は車で訪れるのだろう。私以外に駅から歩きで向かう人はいなかった。



野尻駅駅舎

 明治41年(1908年)に建てられた駅舎が今も使われている。なかなかに趣がある。
 阿寺渓谷のことをしばし忘れて、駅を撮る。



野尻駅駅舎と少年

 駅舎を撮っていたら、どこからともなく少年が駆けてきて、前を横切っていった。
 駅前に少し野尻宿の面影が残っているようだったけど、このときは時間がなくて歩くことができなかった。



山並みと貯木場

 このあたりは木曽ヒノキの産地として有名なところで、大きな貯木場などもあった。
 周りを見渡すと、木曽の小高い山に囲まれている。
 写真に写っているのは飯盛山か、その向こうの山か。阿寺山という山もある。



ワイドビュー

 ワイドビューらしき列車が走っていった。



大桑村の風景

 田んぼと民家の風景。
 典型的な山里といった風情だ。



木曽川の流れ

 ゆったりとした木曽川の流れ。
 阿寺橋を渡れば、渓谷の入口はすぐそこだ。



阿寺川と奇岩風景

 阿寺渓谷は、奇岩風景でもある。
 角が取れて磨かれたような巨石がごろごろ転がっている。



阿寺渓谷山並み

 この日の天気予報は晴れだったのに、早くも雨が降ってきた。来る途中、中津川を散策しているときにも降られて、いったん回復したから安心していたのだけど、渓谷では降ったりやんだりが続いた。そして最後、どしゃ降りの雨に降られることになる。



阿寺渓谷鳥居

 阿寺山の神を祀る鳥居が見えた。



阿寺渓谷森林鉄道の跡

 山から採れた木材を運ぶための森林鉄道があった。木曽森林鉄道阿寺線など、3つの線があったようだ。
 現在は阿寺川に架かる橋梁の跡が残るのみとなっている。



阿寺渓谷小さな芽

 朽ちた枕木から小さな芽が出ていた。



阿寺渓谷橋”></center><br> 橋の上を渡ることができる。<br> 向こう側の先はすぐに立ち入り禁止になっているものの、その先も踏み跡があったからまだ進んでいけそうではあった。<br><br><br><br><center><img src=

 森林鉄道のレールが、ガードレールとして流用されている。

 つづく。


 至高のブルーを求めて阿寺渓谷へ<第1回>

 小雨のちどしゃ降りの阿寺渓谷<第3回>
 
 

至高のブルーを求めて阿寺渓谷へ <第1回>

海/川/水辺(Sea/rive/pond)
阿寺渓谷1-1

 8月の半ばに、長野県木曽郡大桑村にある阿寺渓谷(あてらけいこく/地図)へ行ってきた。
 涼を求めて行ったというよりも、至高のブルーを撮りたくて出向いていった。ネットの写真で見たブルーに強く惹かれるものがあった。

 JR中央線の野尻駅(地図)が最寄り駅で、名古屋駅からは快速と普通列車を乗り継いでも2時間ちょっとで行くことができる。
 コバルトブルーの水などというものは、南国の沖縄とか、北海道の湖とか、富士山山麓とか、時間とお金をかけないと見られないものと思ってあきらめていた。こんな近くでブルー・ウォーターが見られるところがあるなんて知らなかった。逆に、何故今まで知らなかったのか不思議なくらいだ。
 野尻駅から渓谷の入口までは歩いて30分程度だ。秘境というほどの奥地ではない。渓谷沿いにはずっと舗装道路があって、奥のキャンプ場までは6キロちょっとだから、片道で2時間くらい。途中で沢まで降りたり写真を撮ったりしても、名古屋から日帰りで充分行けるところだ。
 長野や近郊ではよく知られたところなのだろうけど、名古屋近辺では認知度はあまり高くないように思う。
 というわけで、今回から3回シリーズで阿寺渓谷の風景を紹介します。



阿寺渓谷ブルー

 そのブルーは、とても鮮烈な色だった。
 通称、阿寺ブルー。
 川の水でこんな青色は見たことがない。きれいな川は緑色をしているという認識が絶対的なものではないことを知る。



阿寺渓谷の川色

 もちろん水がきれいで透明度が高いというのもあるのだけど、川床の色の関係でこんなブルーに見えるのだとか。
 浅いところでは透明感のあるブルーとなり、深い場所では濃いブルーになる。光の当たり方によっても変化する。



阿寺渓谷の青

 とにかく青い。よく見ると緑色が入っているようだ。
 川床が石なので、海のブルーとはまた違う印象を受ける。



阿寺渓谷透明な青

 まったく色のない透明よりも、青みがかった水の方がより透明に感じる。
「限りなく透明に近いブルー」というのは、こういうことをいうのかと思った。



阿寺渓谷ソーダ

 水が流れ落ちているところでは、白い泡々になって、まるでソーダ水のようだ。
 この川を見ていると、子供の頃好きだったクリームソーダを思い出す。



阿寺渓谷風景

 まあしかし、ずっと見ていると飽きるもので、ああ、ここも青いよね、そうだよね、なんて気持ちになったりもする。



阿寺渓谷光景

 6キロの道のりはやや長く、途中で少し間延びする。風景がそれほど変化に富んでいるわけでもない。
 とはいえ、ときどき思い出したように面白い場所が見つかって、その様子を撮って喜ぶ。



阿寺渓谷深い色

 日の当たらない深い場所では、黒っぽく見えたりする。



阿寺渓谷牛ヶ渕

 後半のクライマックスがここ、牛ヶ渕と名付けられた場所だ。
 特に水深が深いところで、他とは違う独特の深い青色をしている。
 ここまで青いと、もはやバスクリンを入れたみたいだ。



阿寺渓谷シュワシュワ

 シュワシュワな感じが好きで、しつこいくらい撮っていた。帰ってきてから確認したら、同じような写真がたくさんあった。



阿寺渓谷1-12


 つづく。

 阿寺渓谷を歩く(第2回)

 小雨のちどしゃ降りの阿寺渓谷<第3回>
 
 

初めての尾張旭ふれあい夏まつり

イベント(Event)
尾張旭夏まつり-1

SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.7 他



 8月の終りに、尾張旭でふれあい夏まつりが行われた。
 尾張旭の城山は、高校生の頃から馴染み深い場所なのに、夏まつりはこれまで一度も行ったことがなかった。一度くらいは見ておこうということで、今回初めて行ってきた。
 何やら今年で終わりという話もあり、もしかしたらこれが最初で最後になってしまったかもしれない。

尾張旭夏まつり-2

 会場は城山公園一帯で、屋台もけっこう並んでいた。
 尾張旭がこんなに賑わうのは、桜まつりと、このときくらいだろうか。

尾張旭夏まつり-3

 祭りは午前中から始まっていたのだけど、出向いたのは夕方前だった。
 特に何か目当てがあったわけではなく、雰囲気を味わえればいいという軽い気持ちだった。
 ほどなく夕焼けの時間となった。

尾張旭夏まつり-4

 野球グラウンドは、盆踊り会場になっていた。
 尾張旭にも、ゆるキャラがいた。太陽の姿をしている。あさぴーというらしい。このは、というのもいるとか。初めて知った。

尾張旭夏まつり-5

 市長か誰かの挨拶を聞きながら、出番を待つ盆踊り隊。
 祭り全体を通じてローカル感がなんとも味わいがある。

尾張旭夏まつり-6

 スカイワードあさひの展望台に登ってみた。

尾張旭夏まつり-7

 野球グラウンドを見下ろす。

尾張旭夏まつり-8

 ジャズバンドの演奏が行われたりもした。
 アサヒフレッシュサウンズというから、やはり地元の人達なのだろう。

尾張旭夏まつり-9

 降りてきたら、盆踊りが始まっていた。

尾張旭夏まつり-10

 8時半からはレーザー花火というものがあるとのことだったのだけど、翌日にどまつり本選を控えていたので、7時くらいには会場をあとにした。
 ざっと雰囲気を味わうことができたので、満足した。
 帰り道はもちろん、瀬戸電を撮りながら。

2011年せともの祭の風景

イベント(Event)
せともの祭-1

PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4 / DA 16-45mm f4



 先週の土日、瀬戸市でせともの祭が開催された。今年は第80回の記念の年となった。
 しかし、人出は少なかったように見えた。昔のような人がびっしり道を塞いで身動きもならないというような時代ではないとしても、去年よりも更に減ったように感じた。週末は天気に恵まれたものの、ちょっと暑すぎたというのも少しはあっただろうか。
 いろいろなイベントが企画されたりしているとはいえ、瀬戸物食器の廉価販売というだけで人が集まってくるということもないのだろう。安い食器など、いつでもどこでも買えるようになった。
 生き残る道は、安売り競争に勝つことと、高級ブランド化の二極化しかないのかもしれない。
 出向いたのは土曜日だった。ミスせともののパレードは土曜日だけなので、この日に行かないと目的を見失ってしまう。

せともの祭-2

 年季の入った提灯。毎年この日に出してはしまい、しまってはまた次の年に出すという繰り返しに違いない。ところどころ破れ、だいぶ色褪せている。
 これも味わいということで。

せともの祭-3

 外れの方まで来ると、やや閑散とした感じにさえなる。

せともの祭-4

 深川神社前の参道はなかなかに賑わっていた。これくらい人がいないと拍子抜けしてしまう。

せともの祭-5

 アーケード内もそれなり。
 それでも歩けないほどではない。最盛期のときにもっと行っておけばよかったと、今更ながら思う。

せともの祭-6

 ボーイスカウトや鼓笛隊のパレードも、毎年お馴染みのイベントだ。
 これにミスせとものが続く。

せともの祭-7

 今年のミスせとものクイーン。

せともの祭-8

 ちびっこたちの鼓笛隊。
 一所懸命な姿がかわいいぞ。

せともの祭-9

 パレードを見終わったら、やることがなくなった。今年は特設ステージでのダンスなども撮らなかった。

せともの祭-10

 前がクイーンで、後ろの二人がミスせとものさん。
 今年も岩谷堂での撮影会に参加しようと思っているので、この日は頑張って撮ろうという気がなかった。
 撮影会では、なんとか90mmで撮れるところまで近づきたい。

せともの祭-11

 会場から一歩外れると、もはやせともの祭の雰囲気さえない。
 この時点でまだ3時すぎ。7時すぎからの提灯行列と打ち上げ花火までは間がありすぎる。いったん、会場をあとにして、岩谷堂へ向かった。

せともの祭-12

 岩谷堂でもあまり撮るものがなく、戻ってきたのが5時過ぎ。
 久しぶりに窯垣の小径へ行ってみた。

せともの祭-13

 のんびりぷらぷら散策をする。

せともの祭-14

 人もいないし、猫もいない。撮りたくなるような花もない。去年ヒガンバナが咲いていたところは、何もなかった。

せともの祭-15

 30分程度で散策は終わり、まだ5時半過ぎ。7時まで1時間半もある。
 とうとうやることも、撮るものもなくなった。ただ待つだけの1時間半は長い。
 結局、待ちきれず、帰ることになった。少し心残りだったけど、来年のために何か残しておくのも悪くないと思うことにした。今年全部見てしまうと、もう来年以降行かなくなってしまう気がした。
 来週の週末は、瀬戸の同じ場所で、来る福招き猫まつりがある。たぶん、ちらっとのぞきに行くと思う。

夏の終わりの東山植物園

虫/生き物(Insect)
東山植物園-1

SONY α55 + TAMRON 90mm f2.8 Di



 過ぎゆく夏を写し止めようと、東山植物園へ夏の終わりを探しにいった。
 まだ暑さは充分に残っているとはいえ、もはや夏とは言えないところまで季節は進んだ。日差しの強さが違うし、吹き来る風も夏のものとは違う。あと少しの間、夏の名残を楽しむだけとなった。
 それでも、木々が多い植物園だから、セミの鳴き声は現在だ。ツクツクボウシにアブラゼミ、ミンミンゼミまでまだ鳴いていた。セミとしてはずいぶん遅刻気味だとは思うけれど。

東山植物園-2

 園内ではヒガンバナが咲き始めていた。早く咲いたものは枯れてさえいた。
 群生で有名な矢勝川や津屋川は、まだやっとポツポツ咲き始めたところのようだ。

東山植物園-3

 虫の姿が少なくなる中、クモがやたら目についた。
 これからますます羽虫は少なくなり、クモたちは腹をすかせることになる。

東山植物園-4

 バッタ類の区別がいまだについていない。はっきり分かるのはショウリョウバッタくらいで、イナゴもトノサマバッタも、今ひとつ分かっていない。

東山植物園-5

 アザミとナミアゲハ。
 そろそろ渡りをする蝶、アサギマダラの季節が近づいた。フジバカマも咲いてきていた。9月の終わりから10月の初め頃、旅の途中でこのあたりを通る。
 東山植物園も見られる確率は高いので、時期が来たら行くつもりでいる。
 確実にたくさん見られるのは、豊橋ののんほいパークだ。今年は行けたら行きたい。

東山植物園-6

 ミソハギとキチョウ。
 キチョウは春先から秋まで、長く飛んでいる。とはいえ、長生きというのではなく、その間に3代も4代も代替わりする。そうやってまた来年に命をつなぐ。

東山植物園-7

 今年はシジミチョウをあまり撮らなかった。これはヤマトシジミだろうか。
 秋まで飛んでいるのは、シジミチョウやセセリチョウなどだ。

東山植物園-8

 ツマグロヒョウモンのオスだと思うけど、タテハチョウは意外と種類も多いし、似ているやつもいるから、あっさり決め付けると間違えることがある。
 キバナコスモスからコスモスへ移り変わっていく。

東山植物園-9

 湿地の秋を代表する花の一つ、サワギキョウ。
 シラタマホシクサもかなり咲き始めていた。東山植物園では撮りづらいから、これは森林公園に撮りにいく。

東山植物園-10

 あんなに元気いっぱいに咲いていたヒマワリは、夏が終わるとその反動で激しく枯れてしまう。まるで燃え尽きたみたいに。茶色くなったヒマワリに夏の終わりを感じる人も多いと思う。

東山植物園-11

 夕方の光も、優しく柔らかいものになってきた。

 これが夏の終りに東山植物園で見た光景だった。
 アサギマダラが舞う頃は、また一つ、季節が進んでいることだろう。

大垣の街並み

観光地(Tourist spot)
大垣街並み-1

PENTAX K-7 + TAMRON 10-24mm f3.5-4.5/ 50mm f1.4



 8月は大垣に二度行った。そのときの写真がまだけっこう残っている。
 今回は、街の風景編ということでお届けします。

大垣街並み-2

 大垣駅前は、大型店の進出があまりないようで、駅北にアピタがある程度だ。駅南は個人の商店がずらりと並んでいて、シャッターが降りているところは少ない。
 そこそこ活気もあって、好印象だった。

大垣街並み-3

 古い駅前ビル。さすがにこのあたりはもう使われていないのだろう。

大垣街並み-4

 駅前通りはきれいに整備されているのに対して、一歩路地に入ると古めかしい雑居ビルなどがたくさんある。
 個人的にはこちらの方の街並みに惹かれる。

大垣街並み-5

 プリンセス洋裁。

大垣街並み-6

 ひきふね。

大垣街並み-7

 雑貨屋さんのようだけど、ディスプレイがとんでもないことになっている。
 毎回、これらを出したりしまったりしているのだろうか。

大垣街並み-8

 オールドスタイルのスーパー。
 こういう店が経営していける街の方が健全な気もする。

大垣街並み-9

 ビリヤード・エグロ。
 まだやっていそうな雰囲気もあった。

大垣街並み-10

 駅前旅館の看板。

大垣街並み-11

 裏通りの飲食店街。
 どんな街にも、こんな小さな店の需要と供給はある。

大垣街並み-12

 歴史のありそうな和菓子屋の店構え。

大垣街並み-13

 おばあちゃんが手売りしていそうなタバコ屋さん。

大垣街並み-14

 立派な看板だけが残った製菓店。
 大垣は美濃国だったのに、あえての尾張屋。

大垣街並み-15

 2回の訪問で大垣の街をけっこう歩いた。二度目は自転車に乗って見て回った。
 写真はまだ2回分くらい残っているので、またどこかで挟み込みたい。

何もない日曜のサンデー料理

料理(Cooking)
サンデー1

PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4



 今週はサンデー料理だった。せともの祭は昨日行ってきて、今日はなんとなくぽっかり空いた一日だった。
 そろそろ食材は秋へ向かっているのだろうか。でもまだ今日も暑かったし、食べる側の気分としては夏が続いている。こってりしたものよりは少しあっさりめのものを食べたい。でも辛いものも体が欲しているような気もする。
 というわけで、今日はこの3品となった。

サンデー2

「サーモンのカルパッチョ風卵ソースがけ」
 たれは2種類。ひとつは、白ワイン、みりん、しょう油、白だし、塩、コショウ、レモン汁をひと煮立ちさせたもの。
 もうひとつは、オリーブオイル、卵黄、マヨネーズ、からし、砂糖、塩、コショウを混ぜあわせたもの。
 タマネギのスライスを軽く湯通しする。
 サーモンは火を入れるよりも生の方が好きだ。

サンデー3

「山芋焼き」
 一見すると焼肉っぽい。でも、中身は山芋だ。肉の代わりの精進料理みたいな見た目になった。狙ったわけではないのだけど。
 卵白をよく混ぜて泡立てる。
 山芋をすりおろす。
 小麦粉と一緒に混ぜ、だしの素、塩で下味をつける。
 軽く湯がいたオクラを輪切りにして、混ぜる。
 オリーブオイルでじっくり焼いていく。
 酒、みりん、しょう油、塩、コショウで味付けをしながら炒め、表面に焼き色をつける。
 歯ごたえのない肉みたいで、面白い食感だ。

サンデー4

「野菜ととり肉のトマトスープ」
 トマトがたくさんあったので、トマトスープにした。
 トマト、とり肉、ジャガイモ、ニンジン、キャベツ、タマネギを、酒、みりん、しょう油、水で茹でる。
 最初は強火で、アク取りをする。
 ある程度火が通ったら、アルミホイルで落し蓋をして、弱火で煮込む。
 後半にブロッコリーとコーンを加える。
 コンソメの素、ケチャップ、砂糖、塩、コショウで味付けをする。
 赤色の料理は食欲を増進させる効果があるようだ。今更ながら夏向きのスープだった。

 赤、黄色、緑と3色揃って見た目も賑やかだったし、味もよかったので、全体的に出来は良かった。
 まだしばらく暑い日が続きそうで、秋めいてくるのはもう少し先になるだろうか。それでも明日はもう、中秋の名月だ。季節は確実に進んでいっている。

天浜線の旅 6 ~三ヶ日-新所原

鉄道(Railroad)
天浜線6-1

PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4



 三ヶ日駅に着いた頃には、だいぶ日も傾いて暗くなり始めていた。
 掛川から来ると、ここが文化財指定駅舎の最後となる。
 駅は猪鼻湖(いのはなこ)にほど近い場所にある。浜名湖は猪鼻湖、細江湖、松見ヶ浦、庄内湖と、4つの枝湾がある。すべて水路でつながっているので、汽水湖となっている。
 三ヶ日といえば、みかんで有名なところだ。

天浜線6-2

 駅舎の中から。

天浜線6-3

 ホームの風景。
 全体的に古めかしさはあまりなく、天浜線の中では大きな駅だ。普通っぽくて物足りないと感じてしまう。

天浜線6-4

 駅舎の建物は木造で雰囲気があっていい。ただし、入っているカフェの外観が、駅舎の雰囲気とは合わない。
 桑田佳祐がコカコーラのCMで「白い恋人達」をピアノで弾き語りしたのがこの駅らしい。そのCMは覚えていない。

天浜線6-5

 せっかくの湖畔でもあり、少し空が焼けてきたので、歩いて奥浜名湖駅へ向かうことにした。
 これは猪鼻湖に注ぐ川の河口付近に架かる鉄橋だ。空が焼けているときに列車が通れば、いい絵になりそうだ。

天浜線6-6

 このあたりは旧街道の趣が残っている。うちの田舎の雰囲気にも似ていた。

天浜線6-7

 小さなトンネルの上を列車が行く。
 もじゃトンネルだ。

天浜線6-8

 奥浜名湖駅やその周辺の風景が気に入った。またぜひ訪れたい場所だ。

天浜線6-9

 これぞ単線風景。

天浜線6-10

 線路脇の夕景。
 奥浜名湖駅でも列車に乗らず、そのまま次の尾奈駅まで歩いた。

天浜線6-11

 尾奈駅(おな)は、古い学校の校舎みたいだった。

天浜線6-12

 待合室からホームを見る。

天浜線6-13

 尾奈駅で列車に乗り、終点の新所原まで行った。途中の知波田、大森、アスモ前は飛ばすことになった。

天浜線6-14

 新所原駅で列車を降りて、今回の天浜線の旅は終わった。

天浜線6-15

 JR新所原駅のホームで現実に戻った。ローカル線の旅は、どこか非日常の違う時間軸にいるような気持ちになる。

 だいぶ残した駅があるので、完全制覇にはまだ遠いものの、端から端まで乗り通したことで天浜線について大まかなところは分かった。
 次は違う季節に訪れたい。ローカル線は冬もよさそうだけど、静岡は温暖な土地だからたぶん雪の天浜線というのはめったに見られないんじゃないかと思う。やっぱり春がいいだろうか。桜の季節に撮りたいとも思う。
 これで来年の楽しみがまた一つ増えた。

天浜線の旅 5 ~西気賀-三ヶ日

鉄道(Railroad)
天浜線5-1

PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4



 駅を一気に飛ばして、奥浜名湖湖畔にほど近い、西気賀駅(にしきが)にやってきた。
 西へ進んだせいもあったのか、駅を降りたときには雨もあがっていた。このあと少しずつ天気は回復して、最後まで雨はやんだままだった。
 天浜線の旅は、後半から終盤へと向かう。

天浜線5-2

 西気賀も、雰囲気のある駅だ。ホームの感じもいいし、駅舎は文化財指定されている。

天浜線5-3

 ホームと線路の風景。
 ホームから降りて、線路の高さで撮れる駅は、それほど多くなかった。覚えているところでは、ここと天竜二俣はそうだった。三ヶ日もそうだった気がする。

天浜線5-4

 西気賀駅の表玄関。
 木製の改札口を見ると、駅員が立っていて、硬い切符にハサミを入れていた時代を思い出す。

天浜線5-5

 駅舎には洋食店が入っている。
 どこかひとつくらい店に入ったら思い出にもなったのだろうけど、そんな時間の余裕はなかった。軽食や喫茶みたいな店だと入りやすいのだけど。
 名物のみかんを使ったソフトを売り出すなんてのもよさそうだ。

天浜線5-6

 奥浜名湖の風景。
 対岸には舘山寺温泉や浜名湖パルパルなどがある。
 こちら岸にも、リゾートホテルや観光施設などが建っている。
 次の寸座駅(すんざ)までは、浜名湖沿いを歩いた。

天浜線5-7

 駅でもなんでもない道路脇に、腕木式信号機などが立っている。昔使われていたものを、ここに移して記念に取ってあるということだろうか。

天浜線5-8

 ちょっともの寂しくて荒涼とした感じは、以前に見た奥琵琶湖の風景に似ていた。

天浜線5-9

 寸座駅は、やや高台にある。ホームからは浜名湖を見下ろすことになる。
 寸座駅もまた、忘れがたい印象を残した。

天浜線5-10

 夜になって、この外灯が照らす寸座駅というのは、どんな風景なのだろうと想像した。暗闇の中、ポツンと明かりが灯った駅が浮かび上がっているのだろう。

天浜線5-11

 寸座駅の隣は、浜名湖佐久米駅で、ユリカモメが餌付けされていることでよく知られている。それは冬の風物詩なので、今回は降りなかった。
 東都筑、都筑と飛ばすことにして、三ヶ日駅へ向かった。

天浜線5-12

 三ヶ日駅に到着。
 この続きはまた次回ということにしたい。
 次が最終回となる。

天浜線の旅 4 ~天竜二俣-金指

鉄道(Railroad)
天浜線4-1

PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4



 天竜浜名湖駅は、駅舎や転車台など、見どころが多いところで、天浜線中盤のクライマックスとなる駅だ。
 その分、やや観光地化されすぎているきらいがないでもない。
 とはいえ、やはり天浜線を旅したならば、必ず降りておきたい駅には違いない。

天浜線4-2

 駅の構内では、盛りを過ぎたひまわりがうつむきながら咲いていた。
 向こうに見えているのは、古い車両のようだ。

天浜線4-3

 腕木式信号機も、保存展示してあった。
 駅前には蒸気機関車も静態保存されていて、あとから見ればいいやと思ったら、そのまま戻ることはなく、遠くから眺めただけで写真は撮らなかった。

天浜線4-4

 転車台の公開は、金、土、日、月、祝日の午前と午後の2回。
 私が行った日は公開日ではなく、裏手から見るだけだった。
 転車台そのものはさほど珍しいものではないものの、ここのものは現役で使われているところに価値がある。

天浜線4-5

 駅職員のための古い建物。
 整備工場なども隣接している。

天浜線4-6

 SL時代の給水塔だと思う。

天浜線4-7

 少し離れたところから天竜二俣駅を眺める。

天浜線4-8

 雨が強くなる中、次の二俣本町駅へ向けて歩き出した。
 これは二俣川橋梁。天気がよければ、河原から青空バックに撮りたいところだった。

天浜線4-9

 天浜線の駅舎には、お店が入っているところが多い。ここ二俣本町には、そば屋が入っている。なんだか不思議な造りの駅舎になっている。

天浜線4-10

 二俣本町のホーム。天浜線の駅の中でも、ここはちょっと異質だった。

天浜線4-11

 旅はここから後半で、まだ駅を飛ばした。雨が降っていなければ、次は都田のつもりだったのだけど、一気に西気賀まで行くことになった。
 その間、西鹿島、岩水寺、宮口、フルーツパーク、都田、浜松大学前、金指、気賀高校前、気賀と、9つも一気に省略してしまった。次回に訪れたときにまとめて回ることにしよう。

天浜線4-15

 金指駅(かなさし)では、列車の待ち合わせ時間があったので、少しだけホームに降りることができた。
 窓の外は雨。

天浜線4-13

 歴史を感じさせるホームは、いい味わいをみせる。

天浜線4-14

 金指の駅舎も、文化財指定になっている一つだ。

 夕焼けは期待できそうにないと思いつつも、日没時間にあわせて奥浜名湖へ向かう。旅は後半から終盤へ。

天浜線の旅 3 ~原田-敷地

鉄道(Railroad)
天浜線3-1

PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4



 天浜線の旅は、原田駅からの再開となる。
 38の駅のうち、原田駅は8つ目だ。まだまだ前半で、先は長い。ただ、前半にきめ細かく回りすぎて、後半は少し駆け足になった。前半の時点で、すでに心は再訪を決めていたので、それでいいと思ったのだ。浜名湖側なら名古屋からそれほど遠くない。

天浜線3-2

 原田駅の次は、戸綿駅(とわた)だ。
 この駅はさほど情緒的ではなかったので、軽く見て、次の遠州森へ向けて歩き出した。遠州森までは回り込んで橋を渡らないといけないので1.3キロくらいあった。線路の上を行けば700メートルくらいだ。

天浜線3-3

 古臭いのではない。物を大事に使っているのだ。
 ということにしておきたい。

天浜線3-4

 太田川に架かる鉄橋。
 このときは上りの列車と時間が合わなかった。

天浜線3-5

 遠州森駅に到着。
 この駅舎も、文化財指定になっている。
 丸ポストもよく似合う。

天浜線3-6

 次の列車まではまだ40分くらいあったので、ついでに次の円田駅(えんでん)まで歩いてしまうことにした。
 ほぼ直線の道で、距離はちょうど2キロくらいだった。時間的にやや微妙だったのだけど、わりと余裕で次の列車に乗ることができた。

天浜線3-7

 円田駅前には、八雲神社と全生寺が並んでいる。
 百日草にとまるアゲハを撮る。

天浜線3-8

 味の出た木の柵と草花。手前には線路、億には神社の鳥居。
 こんな風景ひとつ取っても、天浜線は魅力に溢れている。きっと、のんびり列車に揺られて旅をするから、こんなところにも目がいって、心和のだろう。

天浜線3-9

 円田で列車を待つ。
 待つ時間も、ローカル列車旅の大事な要素だ。

天浜線3-10

 たぶん、笑うところじゃないところで、たびたびクスっとくる。なんなんだこれは、と。
 ずいぶん昔の拡声器を思い出した。

天浜線3-11

 列車がやってきた。
 雨が本降りになってきたこともあって、ここでいくつか駅を飛ばす判断をした。

天浜線3-12

 遠江一宮、敷地、豊岡、上野部と、4つの駅をスルーした。
 遠江一宮の駅舎も文化財だから、ここだけは見ておきたかったのだけど。
 それにしても、前半のペースでいっていたら、3分の2くらいで時間切れになってしまうことに気づいた。なんとか夕焼け時間までに奥浜名湖へ行きたいというのがあった。中盤以降は、目星をつけた主要駅に絞って降りることにした。
 ということで、今回はここまでとしたい。次回は天竜二俣駅からの再開となる。

天浜線の旅 2 ~掛川-原田

鉄道(Railroad)
天浜線2-1

PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4



 天竜浜名湖鉄道の前身は国鉄二俣線で、もともとは掛川から二股を通り、岐阜県恵那(かつての大井)までを結ぶ計画で建設が始まった路線だった。
 昭和10年(1935年)に、掛川と遠江森間の12.9kmで開業した。
 路線を伸ばしていく途中に戦争があり、東海道本線が敵の攻撃で寸断されたときの迂回路として、終点は恵那から新所原に変更となった。全通は昭和15年(1940年)のことだ。
 全線単線非電化のローカル線として赤字が続き、昭和59年には廃止が決定した。
 その後、昭和62年に第三セクターの天竜浜名湖鉄道として生まれ変わり、現在に至っている。
 掛川-新所原間、67.7キロ。乗り通すと2時間。途中、38の駅を持つ。
 私はJRで掛川まで行き、戻る格好で新所原を目指すコースをとった。夕焼け時間に奥浜名湖でクライマックスを迎えたいと思ったからだ。
 ダイヤは基本的に1時間に1本となっている。できるだけたくさんの駅で降りたかったから、駅と駅の間をよく歩いた。駅間が1キロとか2キロのところがたくさんあるので、降りて歩いて1時間後の列車に乗って、ひとつ、二つ先の駅で降りて、また次まで歩くというパターンを繰り返した。これで半分近くの駅を見ることができた。
 旅の始まりは掛川駅から。JRの掛川駅とはホームでつながっている。もとは国鉄同士だから、当たり前か。

天浜線2-2

 左上に新幹線が走っている。掛川駅はこだまがとまる。新幹線の駅とは思えないような駅なのだけど。

天浜線2-3

 最初に降り立ったのは、掛川から4つ目のいこいの広場駅だった。
 天浜線は、平成に入って3つ駅が新設されている。平成8年に掛川市役所前駅とフルーツパーク駅が、平成21年には大森駅が誕生した。
 ここでいきなり雨が降り始めた。天気予報では一日晴れマークだったので、もちろん雨具は持ってきていない。
 結局、一日中雨が降ったりやんだりが続くことになった。

天浜線2-4

 いこいの広場駅と次の細谷駅の間は特に短く、直線距離で500メートルしか離れていない。
 田んぼの道から両方の駅が見えるくらいだ。

天浜線2-5

 このあたりは田植えが早い地区らしく、すでにだいぶ稲刈りが終わったところだった。
 青空の下、黄金色に実った田園の中を行く天浜線を撮る、という目論見は外れた。
 全線を通じて田園風景の中を行くというわけではなく、田んぼと絡めるとなると場所は限られる。今回は降りなかったのだけど、車窓から見た限り、はままつフルーツパーク駅あたりがよさそうだった。

天浜線2-6

 雨を受けて咲くのは、芙蓉だろうか。
 線路脇の風景にも季節感がある。

天浜線2-7

 細谷駅の待合室。
 昭和から少ししか時間が動いていないのが天浜線だ。
 今年、平成23年に、駅舎など36の施設が国の登録有形文化財に指定された。

天浜線2-8

 現在の主力車両はTH2100型で、たまに宝くじ号がやって来る。上の写真のものがそれだ。
 茶色のやつも走るらしいのだけど、この日は天竜二俣駅の奧に停車しているところを見ただけだった。
 天浜線は、車両の団体貸切もやっている。一般車で基本料1万2,000円プラス最低35人分の運賃となっている。

天浜線2-9

 細谷駅から乗って、次の原谷駅(はらのや)で降りた。これはそのホームだ。
 手作りの風車が風に吹かれて回っていた。

天浜線2-10

 原谷駅の改札口。
 主要駅以外は無人駅なので、車内で整理券を取って、降りるときに現金で運賃を払う方式になっている。バスと同じだ。定期や一日フリーきっぷは運転士に見せて列車を降りる。

天浜線2-11

 原谷駅の駅舎も、文化財登録となっている。とても雰囲気のある駅だ。

天浜線2-12

 次の原田駅まで歩くことにした。
 途中、鉄橋を行く列車を捉えることができた。
 移動していると上り列車がやって来るから、駅から駅の間のどこかで一回、撮るチャンスがある。天浜線は乗ることと歩くことを組み合わせることで撮影に向いた路線になる。

天浜線2-13

 旧街道の趣が残っている。
 この先、だんだん奥まった地区になっていく。

天浜線2-14

 原田駅で待っていると、カーブの向こうから列車がやってきた。
 いったんやんだ雨がまた降り始め、少し強くなった。

 今回はここまで。次回に続く。

天浜線の旅 1 ~プロローグ

鉄道(Railroad)
天浜線1-1

PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4



 8月の終わり、前から行きたいと思っていた天竜浜名湖鉄道行きが、ようやく実現した。
 その旅は、とても印象深いものとなった。
 たとえば、奥浜名湖駅のホーム。
 止まったような時間がゆっくり動き、人の気配はなくとも寂しさは感じない。いつまでも待っても来ないのではないかと思われる列車が、ヘッドライトを光らせながら森の奥からガタゴトと姿を現す。
 その日、私は旅の中にいた。行楽地へ行って帰る旅行者ではなく。
 これが私の目に映った天浜線の風景だ。

天浜線1-2

 少年のワクワク。
 旅の始まりは、掛川駅。

天浜線1-3

 田園風景の中を行く。
 稲刈りが始まったところだった。

天浜線1-4

 細谷駅前は、道路がまっすぐ平行に伸びていた。
 自転車で天浜線の列車と競争できる。

天浜線1-5

 待合室の中にある古い木製のベンチ。
 剥げた塗装と無数の傷。そして、落書き。

天浜線1-7

 ドラマ「ウォーターボーイズ2」で姫乃駅としてロケ地になった、原谷駅。

天浜線1-6

 雑草と共存するホーム。

天浜線1-8

 路線のクライマックスといえる、天竜二俣駅。

天浜線1-9

 小さいボーイがお母さんと一緒に列車のお見送り。

天浜線1-10

 車窓から見えた待合室の風景。

天浜線1-11

 奥浜名湖の緑の中を行く列車。

天浜線1-12

 車窓を流れる景色。

天浜線1-13

 駅を飾る花々が優しい。近所の人が育てているものだろう。旅人の心も和ませてくれる。

天浜線1-14

 寸座駅の待合室から見えた奧浜名湖の風景。
 この場に立ったとき、幾多の旅人と同じ空間、同じ景色を今自分が共有しているということを強く感じた。時間を超えて共鳴するものがあった。

天浜線1-15

 夕暮れが迫り、残す駅もわずかとなった。
 旅の終わりが近づいていた。

天浜線1-16

 旅のゴールは、新所原駅。
 けれどこれは天浜線の旅の終わりではない、旅の始まりなのだと思った。
 再訪を心に誓い、天浜線をあとにしたのだった。

 これはプロローグ。次回から天浜線シリーズ本編を始めます。

どまつり本選 <おまけ編>

イベント(Event)
どまつり本選3-1

SONY α55 + TAMRON 90mm f2.8 Di



 どまつり本選の最終日は、先週の日曜日だった。もう一週間経ったかというより、まだ一週間しか経っていないのかという思いのほうが強い。終わったことはたちまち後方に飛び去ってしまうものだ。
 まだ写真がだいぶあったので、おまけ編としてまとめて載せておくことにする。

どまつり本選3-2

 
どまつり本選3-3

 
どまつり本選3-4

 
どまつり本選3-5

 
どまつり本選3-6

 
どまつり本選3-7

 
どまつり本選3-8

 
どまつり本選3-9

 
どまつり本選3-10

 
どまつり本選3-11


どまつり本選3-12

 
どまつり本選3-13

 
どまつり本選3-14

 
どまつり本選3-15

 
どまつり本選3-16

 
どまつり本選3-17

 
どまつり本選3-18

 
どまつり本選3-19

 どまつりが終わると、名古屋の次の大きなイベントは、名古屋まつりということになる。来月10月15日、16日だから、まだ少し間がある。
 今月は瀬戸で、二つの祭りが行われる。せともの祭と、来る福招き猫まつりだ。今のところ、どちらも行くつもりでいる。
 気の早い話だけど、来年のどまつりの日程が8月25日(土)、26日(日)に決まった。今からもう、待ち遠しい。
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