月別:2011年08月

記事一覧
  • 瀬戸電風景を撮る ~夕景編

    SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.7 他 瀬戸電風景の写真がまただいぶたまってきたので、ここらで一回挟んでおくことにした。 今回は夕景を中心にお届けします。 喜多山駅ホーム。 キバナコスモスが夏の終わりを彩っている。 好きな踏切の一つ。 鉄道風景には、スクーターではなくカブがよく似合う。 城山の田んぼにて。緑と赤のコントラストが尾張旭の風景だ。 瀬戸電のいいところは、線路沿いにずっと道があることだ。自転車...

    2011/08/31

    鉄道(Railroad)

  • どまつり本選 <後編>

    SONY α55 + TAMRON 90mm f2.8 Di 今日はどまつり本選の後編。 写真中心でお届けします。 駆ける、跳ねる、叫ぶ、踊る、弾ける笑顔。 全力を出し切る非日常の空間と時間。       お母さんたちも全開。 みこしを担ぐような祭りではないのだけど、細かいルールはないので、各チームいろいろ工夫して自分たちの特色を出している。 緊張から弛緩へ。 流れる汗と上がる息。 見ているこちらの息も乱れそう。 踊り終わった...

    2011/08/30

    イベント(Event)

  • どまつり本選 <前編>

    SONY α55 + TAMRON 90mm f2.8 Di どまつり本選は、最初から最後まで大津通パレード会場内で撮った。去年は動きまわって失敗した。 当初は500mmの超望遠で撮るつもりだったのだけど、会場に着いて気が変わった。90mmマクロにした。 前夜祭を撮っていなかったら、たぶん、500mmにしていただろう。あちらで群集として撮ったので、こちらでは個としてのどまつりを撮ってみたくなった。 しかし、2-3メートル先で激しく動く人物を90m...

    2011/08/29

    イベント(Event)

  • どまつり前夜祭 <後編>

    SONY α55 + SIGMA APO 170-500mm f5-6.3 今年のどまつりは、日曜日の今日、さきほど無事幕を閉じた。 結果はここで発表しない方がいいのかもしれない。前夜祭で上位チームをひと通り見たとき、今年は鯱がやるんじゃないかと思ったとだけ言っておこう。いや、ホントに、後出しジャンケンじゃなく。 私は日曜の今日も、大津通のパレードを撮りに行ってきた。その写真はまた来週ということにして、今日は前夜祭の後編をお届けしま...

    2011/08/28

    イベント(Event)

  • どまつり前夜祭を撮る <前編>

    SONY α55 + SIGMA APO 170-500mm f5-6.3 今年も、どまつりが始まった。 今週末は、名古屋栄の久屋大通公園を中心に、県内19ヶ所で踊りの祭典が繰り広げられる。今年で13回目となった。 私は去年初めて撮って、2年連続二度目となる。 前回の反省もあって、今回は前夜祭の観覧席チケットをあらかじめ買っておいた。フリースペースもあるものの、早い時間に行かないといい場所は取れないし、一度座ったら3時間以上も動けないとい...

    2011/08/27

    イベント(Event)

  • 大垣のひまわり畑へ

    PENTAX K-7 + TAMRON 10-24mm f3.5-4.5/ 55-300mm 夏の課題の一つ、ひまわり畑をまだこなしていなかった。 いつかは山梨県明野のひまわり畑をと思いつつ、近場の愛知牧場で済ませるのがここ数年続いていた。 今年はもう少し遠出をして、もう少し広いひまわり畑を撮りたいと思っていた。 というわけで、大垣へ行ってきた。おととい、24日のことだ。 これまで一度も降り立ったことがなかった大垣に、ひと月のうちに二度も行くこ...

    2011/08/27

    花/植物(Flower/plant)

  • 雨の中の広小路夏まつり <後編>

    PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4 広小路夏まつりは夜になった。 もともと低かった気温は更に下がり、涼しいといっていいくらいだった。かき氷屋の露天主などは、手持ち無沙汰な様子で通りを眺める。 雨は依然として降り続いている。 夜になったからといってメニューががらりと変わるわけではない。パレードはほぼ終わったようで、各ブースでのライブや路上ダンスが中心となった。 相変わらず状況を掴みきれていない私は、栄から伏...

    2011/08/25

    イベント(Event)

  • 雨の中の広小路夏まつり <前編>

    PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4 この前の土日に、広小路夏まつりが行われた。 名古屋の夏の風物詩の一つで、毎年2日間で30万人が訪れる祭りだ。私は今回が初めてだった。 今年は土日ともに雨降りで、天気には恵まれなかった。私が行ったのは日曜日だったのだけど、人は少なかった。とても10万人以上が来ているようには見えなかった。 それにしても、広小路夏まつりとは一体何なのか。栄から伏見にかけての広小路通りを歩行者天国に...

    2011/08/24

    イベント(Event)

  • 雨の長久手花火大会

    PENTAX K-7 + DA16-45mm F4 土曜日は長久手の花火だった。一日小雨が降り続いていて、本当に開催するのかどうか半信半疑だった。サイトを見ると予定通りやるとあったので、行ってみることにした。 雨降りでは晴れているときのような写真は撮れないだろうけど、どういうふうに撮れないのかを知っておくのも意味があるだろうし、自転車で30分の近場ということもあった。 場所は長久手役場の北西で、土地勘があるところだったので...

    2011/08/23

    花火(Fireworks)

  • 大垣のお城街

    PENTAX K-7 + TAMRON 10-24mm f3.5-4.5 大垣城天守閣の近くに、お城街というレトロな飲食店街がある、という情報を頼りに訪ねてみた。 しかし、城の周りをぐるぐる回るも、まるで見つからない。歩いている人に訊ねようかとも考えたのだけど、明るく訊けるようなところでもなさそうなので、ためらわれた。 探し始めてから入り口を見つけるまでに30分以上かかってしまった。結界でも張られていたのかもしれない。見つけてみれば、...

    2011/08/23

    観光地(Tourist spot)

  • 今月のフォトコン

    「デジタルカメラマガジン 9月号」のフォトコンで、入選をいただいた。 タンポポの綿毛は、被写体としてはありふれているもので、これまで何度となく撮ってきたの。その中でもこれは一番いい出来だと自分でも思った。 それが入選だったので、喜んだ。長らく佳作と入選との間の壁を越えられずにいて、この頃やっと超えられたかなと感じている。 一番撮りたいのは、日常の幸福といったテーマの写真であることはずっと変わってい...

    2011/08/21

    フォトコン・写真(Photo Contest)

  • 今週はフライデー料理

    SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.7 今週末は土日ともに雨だった。だったら出かけられなかったかといえばそうではなく、花火とお祭りに出向いていった。雨などに負けてはいられない。 というわけで、今週はフライデー料理になった。それなりに手をかけて作ろうというつもりはあったから、それなりに手間と時間はかかっている。彩りもなくはない。「マグロ蒸し焼きのパン粉まぶしトマトソース」 マグロは塩、コショウ、酒を振って少し...

    2011/08/21

    料理(Cooking)

  • 夜の瀬戸電風景

    SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.7 夜の鉄道は、昼間とは違った音を響かせる。 同じようにうるさいはずの列車の通過音や、踏切の警報音でさえ、夜の静寂の中に吸い込まれ、線路沿いの風景はどこか静けさが漂っている。 夜の瀬戸電を撮ってみたいと思いつつ、なかなか機会がなかった。この前、名古屋城宵まつりの帰りに機会がやってきた。名古屋城から大森まで、瀬戸電沿いを自転車で走りながら撮った。 今日は夜間瀬戸電風景をお届...

    2011/08/20

    鉄道(Railroad)

  • 尾西線の風景 <後編>

    PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4 尾西線の風景、後編。 ここは奥小学校を過ぎたあたりだったと思う。 このあたりもずっと住宅地の間を貫くように線路が通っていて、線路沿いの道はほとんどない。尾西鉄道の開業は明治31年だから、住宅や道路が造られたのはそのあとのことだろうか。 傾きながらカーブを走り抜けていく玉ノ井行き列車。 車両のことは気にしていなかったので、よく見ていなかった。写真で見ると瀬戸電に似ているよう...

    2011/08/19

    鉄道(Railroad)

  • 尾西線の風景 <前編>

    PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4 濃尾大花火があった日、尾西線の奥町駅は、それなりの賑わいを見せた。普段の乗客数がどれくらいなのかはまったく知らない。一宮に近く、名古屋駅へも30分程度で行けるから、思っているより利用客は多いのかもしれない。 濃尾大花火に公共交通機関で行く場合、一宮からシャトルバスで行くのが一般的で、尾西線を利用する人は少ないようだった。行き帰りともにそこそこ見物客はいたものの、混雑という...

    2011/08/19

    鉄道(Railroad)

  • まきわら船を追いかけて終わった濃尾大花火

    PENTAX K-7 + DA16-45mm F4 14日の日曜日に、濃尾大花火を撮りに行ってきた。 愛知県の一宮市と、岐阜県の羽島市が共同で行っている花火大会で、木曽川に架かる濃尾大橋のたもとから打ち上げられる。 100年以上の歴史がある花火で、1892年(明治25年)に、木曽川東岸の愛知県中島郡起村で始められたものが今に続いている。木曽川の恩恵に感謝するため、水天宮に奉納する川祭りとして始まったのだそうだ。 起町(もとの起村)が...

    2011/08/18

    花火(Fireworks)

  • 宵の明治村 <第三回 ~夜が本番>

    PENTAX K-7 + 55-300mm / FA 50mm f1.4  宵の明治村に何があるかといえば、特にこれといって何もない。建物のライトアップや、特設ステージでの日替わりのジャズライブ、最後の花火くらいのものだ。まあ、屋台もあるし、何よりナイター営業自体このときだけということで、大勢の人がやってくる。浴衣を着ていくと女性は無料になるというのも大きい。男が着ていっても200円引きにしかならないというのが上手い。女の子が無料だから...

    2011/08/16

    美術館・博物館(Museum)

  • 宵の明治村 <第二回 ~日暮れから夜へ>

    PENTAX K-7 + TAMRON 10-24mm / 55-300mm / FA 50mm f1.4  明治村では毎年8月、「宵の明治村」と銘打ってナイター営業を行っている。日程は基本的に週末で、今年の残りは16日、18-21日、26-28日となっている。 毎年この時期になると気にはなっていたものの、訪れたのは今年が初めてだった。 残念だったのは、夕方5時以降はかなりの部分が通行止めになって入れなかったことだ。明治村は山の中腹にあって、ライトがなければ夜は真...

    2011/08/15

    美術館・博物館(Museum)

  • トヨタ博物館の在庫写真 <第1回>

    PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4 何か不測の事態が起きたときのために、季節に関係のない在庫写真を持っておこうと、春にmihopapaさんと行った、トヨタ博物館の写真をストックしてあった。病気とかで写真を撮りに行けないときのためと考えていたのだけど、とりあえず病気の兆候もないまま夏を迎えてしまった。あまりしまっておくと、写真そのものが自分の中で賞味期限切れを起こしてしまう。デッドストックにしてしまうのは惜しいので...

    2011/08/15

    美術館・博物館(Museum)

  • 少し余裕があったサタデー料理

    SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.7 今週末も、やや変速日程で、料理は土曜日だった。 そういえばお盆だというのに、そんなことはまったく思いもせず、普通の料理を作って食べた。子供の頃から、この時期は毎年三重の田舎で過ごしていて、家にいることはなかった。もう戻ることがなくなって、季節感が失われてしまった。少しくらいは家でもお盆らしく過ごした方がいいのかもしれないと思いつつ。 土曜はそれほど慌ただしいということ...

    2011/08/15

    料理(Cooking)

  • 宵の明治村 <第一回 ~序章>

    PENTAX K-7 + TAMRON 10-24mm f3.5-4.5 夜9時まで延長営業の「宵の明治村」に行ってきた。 何年か前からそういうイベントがあることは知っていたものの、なかなか行くことができず、今年初めて出かけていったのだった。しかも、自転車で。 夜9時を回った山越え道の暗いの何のって。明治村から帰る車のヘッドライトがなければ、谷底に転がり落ちていったかもしれない。明治村は、夜に自転車で行くところじゃなかった。 到着した...

    2011/08/14

    美術館・博物館(Museum)

  • 大森天王祭を少しだけ撮る

     この前の日曜日、名古屋城宵まつりの行き帰りに、大森天王祭を少しだけ見てきた。 去年に続いて二度目となる。 大森金城学院駅前は、歩行者天国になり、屋台も並んでいた。このあたりでこんなに大きな規模の祭りはこれくらいのものだ。けっこうな人が集まってきていて、なかなかの賑わいを見せていた。 大森天王祭については去年書いたし、八剣神社についても以前書いた。 こんなときでも祭りよりも瀬戸電の方が気になってし...

    2011/08/13

    イベント(Event)

  • 大垣城から水門川を歩く

    PENTAX K-7 + TAMRON 10-24mm f3.5-4.5 現在、大垣城は街中に埋もれるようにして復元天守が建っている。江戸時代には広大な城郭を備えた城で、第二次大戦の空襲で燃えるまでは国宝に指定されていたというのも、信じられないくらいになっている。 関ヶ原の戦いでは、石田三成率いる西軍の本隊10万が大垣城に入り、ここを本拠に戦うつもりでいた。 それもこれも今は昔の話となり、大垣城の存在感はめっきり薄いものとなってしまっ...

    2011/08/11

    観光地(Tourist spot)

  • 瀬戸電を撮っています

    SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.7 瀬戸電に乗るわけでもなく、瀬戸電沿線に住んでいるわけでもない。にもかかわらず、この頃瀬戸電をよく撮っている。どこかへ行くついでに撮るだけでなく、わざわざ瀬戸電を撮りに行ったりもする。それが楽しいのだから、もはや撮り鉄を名乗ってもかまわないのかもしれない。 今回は瀬戸へ行った日の帰り道に撮ったもので、尾張旭から大森あたりの風景が中心となっている。少し順序が入れ替わってい...

    2011/08/10

    鉄道(Railroad)

  • 今年も名古屋城宵まつりで火縄銃実演を撮る

    SONY α55 + SIGMA APO 170-500mm f5-6.3 今年も名古屋城宵まつりで、火縄銃の実演を撮ってきた。 去年、初めて火縄銃を撮って、祭りフォトコンで佳作をもらったので、今年は更にいいのを狙っていた。 しかし、欲をかくといいことはないもので、決定的瞬間を撮るという点では、去年を超えることはできなかった。前回はビギナーズラックだったことを思い知る。 それでも、写真としては去年よりもステップアップしていることを実...

    2011/08/09

    イベント(Event)

  • 大垣水都まつりへ行く

    PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4 / TAMRON 10-24mm 土曜日に岐阜県大垣の水都まつりに行ってきた。 今年は自粛で花火大会が中止だったのだけど、大垣という街を一度歩いてみたかったし、ちょうどいい機会だと思った。 目的の一つが、万灯流しだった。暗くなった水門川の水面を、ゆっくり流れていく万灯は幻想的だった。 昼間の本町通り。七夕まつりの吹き流しがかかり、屋台の準備が進められているところだった。 本町通りの七夕ま...

    2011/08/08

    イベント(Event)

  • 鉄道小ネタ

     鉄道関係の小ネタを少々。 金山駅ホームにて。 名鉄とJRが並んでいるので、ときどき貨物なんかが通過して、新鮮だ。 パノラマスーパー。 今パノラマカーが何種類走っているのか、まったく知らない。赤いのと白いのがあるようだ。 名鉄は長らく乗っていなくて、最近よく乗るようになったのだけど、ほとんど知らない。やっと特急とミューチケットについて理解できたところだ。 これが白いパノラマカーだと思うんだけど、全然...

    2011/08/08

    鉄道(Railroad)

  • 7割程度の力でフライデー料理

    PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4 今週も週末は夜まで出かけていて、料理は金曜の夜だった。 週末の祭りのことが気になってしまって料理に身が入らない、というのは単なる言い訳で、今週も少なからず手抜き料理となった。 今月はもう仕方がない。8月というのはそういう月だ。 ただでさえ暑苦しいからあまり料理をしたくないというのもある。夏は揚げ物の総菜がよく売れるそうだ。主婦の人の気持ちが、今はよく理解できる。「イカのフ...

    2011/08/07

    食べ物(Food)

  • お猿が写った

    SONY α55 + SIGMA APO 170-500mm f5-6.3 ちょっと猿が撮れるようになった気がする。 撮った写真に猿が写っている。 シャッターを押せば写るのは当たり前なのだけど、プラスアルファが写るか写らないかという差があって、最近ようやく少しだけ写るようになってきた。もちろん、いつでもではなく、ごくたまになのだけど。 お猿が撮れるようになれば、人間も撮れるようになるかもしれない。動物のポートレートと、人のポートレー...

    2011/08/07

    動物園(Zoo)

  • もっと夏を ~東山植物園にて

    SONY α55 + TAMRON 90mm f2.8 Di 夏は唐突にやってきて、足早に過ぎ去ってゆく。暑いあついといって、だらだら過ごしていると、あっけなく置いていかれてしまう。こちらも季節の速度に合わせて駆けなくては。 2週間も間を開けると、虫や花の顔ぶれが大きく変わる。あるものはひっそり姿を消し、あるものとは一年ぶりの再会となる。 いずれにしても過ぎ去る季節は早い。せめて季節の息づかいを感じて、姿を写しとめたいと思う。...

    2011/08/05

    花/植物(Flower/plant)

  • ホーム
  • 次 ›

瀬戸電風景を撮る ~夕景編

鉄道(Railroad)
瀬戸電夕景-1

SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.7 他



 瀬戸電風景の写真がまただいぶたまってきたので、ここらで一回挟んでおくことにした。
 今回は夕景を中心にお届けします。

瀬戸電夕景-2

 喜多山駅ホーム。
 キバナコスモスが夏の終わりを彩っている。

瀬戸電夕景-3

 好きな踏切の一つ。
 鉄道風景には、スクーターではなくカブがよく似合う。

瀬戸電夕景-4

 城山の田んぼにて。緑と赤のコントラストが尾張旭の風景だ。

瀬戸電夕景-5

 瀬戸電のいいところは、線路沿いにずっと道があることだ。自転車で流しながら撮るには条件が整っている。

瀬戸電夕景-6

 旭前駅。通勤通学の自転車が並ぶ。
 ホームでは新旧の車両が行き違った。

瀬戸電夕景-7

 瀬戸電に最も近い場所はここだと思う。

瀬戸電夕景-8

 線路脇に生えるエノコログサなどに秋の気配を感じた。

瀬戸電夕景-9

 夕方の犬の散歩。

瀬戸電夕景-10

 通過する列車が、夏の終わりのひまわりを揺らす。

瀬戸電夕景-11

 孫を抱いたおじいちゃんは、線路脇で夕涼み。

瀬戸電夕景-12

 大森・金城学院前駅は、夏休みの間、人もまばらで閑散としている。

瀬戸電夕景-13

 高架ではないところで瀬戸電の列車が頭の上を走る区間はごく短い。
 ここでは夕日がもっと左の位置で沈むときに撮りたい。

 また、瀬戸電シリーズやります。

どまつり本選 <後編>

イベント(Event)
どまつり本選2-1

SONY α55 + TAMRON 90mm f2.8 Di



 今日はどまつり本選の後編。
 写真中心でお届けします。

どまつり本選2-2

 駆ける、跳ねる、叫ぶ、踊る、弾ける笑顔。
 全力を出し切る非日常の空間と時間。

どまつり本選2-3

 
どまつり本選2-4

 
どまつり本選2-5

 
どまつり本選2-6

 
どまつり本選2-7

 
どまつり本選2-8

 
どまつり本選2-9

 お母さんたちも全開。
 みこしを担ぐような祭りではないのだけど、細かいルールはないので、各チームいろいろ工夫して自分たちの特色を出している。

どまつり本選2-10

 緊張から弛緩へ。
 流れる汗と上がる息。
 見ているこちらの息も乱れそう。

どまつり本選2-11

 踊り終わったあと、思わず感極まることも。

どまつり本選2-12

 
どまつり本選2-13

 
どまつり本選2-14

 
どまつり本選2-15

 
どまつり本選2-16

 極津はいつでも元気で楽しそう。好きなチームの一つだ。

 こうしてあらためて写真を見てみると、どまつりというのはやっぱりいいイベントなんだとあらためて感じた。
 今年はちょっと撮れたんじゃないかと思う。
 来年に向けてもっと上手くなって、更にいいのが撮れるようになりたい。気持ちはもう、来年に向かっている。

 写真がまだだいぶあるので、そのうちおまけ編として紹介することになると思う。

どまつり本選 <前編>

イベント(Event)
どまつり本選1-1

SONY α55 + TAMRON 90mm f2.8 Di



 どまつり本選は、最初から最後まで大津通パレード会場内で撮った。去年は動きまわって失敗した。
 当初は500mmの超望遠で撮るつもりだったのだけど、会場に着いて気が変わった。90mmマクロにした。
 前夜祭を撮っていなかったら、たぶん、500mmにしていただろう。あちらで群集として撮ったので、こちらでは個としてのどまつりを撮ってみたくなった。
 しかし、2-3メートル先で激しく動く人物を90mmで捉えるのは、想像以上に難しかった。飛んでいる蝶よりは簡単としても、飛んでいるトンボよりは難しかった。飛んでいるツバメを流し撮りするのと同じくらいだろうか。久々に難易度ベリーハードの撮影となった。
 狙って撮れるのは3割いかないくらいなので、撮り切ったというより撮れた写真ということになる。構図をゆっくり練っている余裕もなかった。
 あんまり難しいので、途中から意地になって、最後まで90mmで押し通した。結果として、その割り切りは正解だった。望遠では出ない臨場感が出せたんじゃないかと思う。
 なんだかんだで、とても楽しい撮影になった。撮らせていただいたみなさんにありがとうと言いたい。

どまつり本選1-2

 常磐がこの日のトップバッターだった。
 まだ90mmの画角と距離感に馴染んでいなくて、いい写真を撮れなかったのが残念だ。
 個人的には常磐が一番好きだ。ビジュアル的にはトップクラスだし、パフォーマンスも魅せる。今年の10位でもまだ物足りない。

どまつり本選1-3

 一枚目とこれは、岡山県の山盛り(やまざかり)というチームだと思う。
 今年初出場とのことだけど、かなりよかったので、来年に期待したい。初出場とはいえ、地元での実績もあるようだし、今後は上位に食い込める実力があると見た。

どまつり本選1-4

 だんだんチームや踊りどうこうより、個を追いかけるようになった。
 好みどうこうもあるんだけど、現実的に沿道に近いところで踊っている人しか迫れないので、遠くにいる人は最初からあきらめることになる。
 この人を撮りたいと思った人を撮る、というのが基本的なスタイルになっていった。

どまつり本選1-5

 きれいどころはやはり押さえたい。
 絵になる人というのはいるもので、こればっかりはどうしようもない。

どまつり本選1-6

 女の子ばかり追いかけていると思われるといけないので(大部分はそうなのだけど)、カッコイイ男子も撮る。
 一眼カメラ女子もたくさんいたから、彼女たちの視点で撮るどまつりというのも見てみたい。

どまつり本選1-7

 三味線のオヤジさん。カメラを向けたら、この通り。
 チームと沿道の観客との距離感の近さも、大津パレード会場のいいところだ。

どまつり本選1-8

 太陽は出たり隠れたりで、ビル陰と陽の当たる所がまだらになっているので、光をコントロールするのも難しかった。
 逆光で撮りたいと思っても、コースが東と西に分かれていて、各チームは一方でしか踊らないので、思い通りにはいかない。

どまつり本選1-9

 子供から大人まで、老若男女が参加するのも、どまつりの特徴だ。上の年齢層も高い。

どまつり本選1-10

 キュート!

どまつり本選1-11

 これがどまつりの熱気。
 もう言葉はいらないか。

どまつり本選1-12

 

どまつり本選1-13

 
どまつり本選1-14

 
どまつり本選1-15

 みんないい表情をしているから、何の演出もいらない。ただ捉えることさえできれば、いい写真になる。

 後編につづく。

どまつり前夜祭 <後編>

イベント(Event)
どまつり前夜祭2-1

SONY α55 + SIGMA APO 170-500mm f5-6.3



 今年のどまつりは、日曜日の今日、さきほど無事幕を閉じた。
 結果はここで発表しない方がいいのかもしれない。前夜祭で上位チームをひと通り見たとき、今年は鯱がやるんじゃないかと思ったとだけ言っておこう。いや、ホントに、後出しジャンケンじゃなく。
 私は日曜の今日も、大津通のパレードを撮りに行ってきた。その写真はまた来週ということにして、今日は前夜祭の後編をお届けします。

どまつり前夜祭2-2

 今年の鯱は、衣装もよかった。去年は確か青だったと思う。鮮やかなオレンジを基調にしていて、よく目立った。
 衣装もけっこう重要な要素だ。かなり印象が違ってくる。

どまつり前夜祭2-3

 このあたりも見た目からチーム名が分からない。

どまつり前夜祭2-4

 後半はだいぶ動きを撮れるようになった。6時から9時まで、3時間も同じものを撮っていれば、それなりにコツも分かってくる。
 分かってはくるけれど、個人の表情に迫るほど引き寄せることができず、もどかしさが募る。

どまつり前夜祭2-5

 みんな楽しそうだ。
 この日のために、一年間練習を重ねてきた成果を発表する場でもある。

どまつり前夜祭2-6

 鳴海商工会 猩々だろうか。マークに見覚えがある。
 常連チームで、ファイナリストによく名を連ねている。

どまつり前夜祭2-7

 ふんどしいっちょうになっているのは、ゲストチームの北海道大学 縁の面々だ。

どまつり前夜祭2-8

 ここからが去年のTOP3だったんじゃなかったか。
 だとすると、これは笑゛(じょう)だ。
 今年も好成績だった。

どまつり前夜祭2-9

 上位チームの共通項として、一体感と躍動感がある。見ているこちらの心を浮き立たせるチームが、やはり上位になっている。

どまつり前夜祭2-10

 信州大学YOSAKOI祭りサークル 和っしょい。
 ここも上位の常連チームだ。
 信州だけに御柱祭をモチーフにしていたと思う。

どまつり前夜祭2-11

 いよいよ最後のチーム、2年連続大賞のD.D.Mカンパニーが登場した。

どまつり前夜祭2-12

 このあたりになると、それはもうカッコイイのだ。
 舞台で続けて演舞を見ていると、チーム力というものの差がよく分かる。何をどうすれば上位チームになれるのかはよく分からないけれど。

どまつり前夜祭2-13

 D.D.Mカンパニー、今年も強しか、と思う一方で、もしかしたら少しまとまりすぎていて弾け足りないのかもしれないとも感じた。
 これまで3年連続大賞をとったチームはない。

どまつり前夜祭2-14

 3時間はちょっと長いかなと心配していたけど、退屈することなく最後まで楽しむことができた。
 ただ、観覧席はちょっと問題がある。ステージまで遠すぎるし、固いベンチに3時間はおしりが痛い。段差が小さいから、クッションなんか敷いたら後ろの人が見えなくなる。
 観覧席よりも、フリースペースの一番後ろで立って撮った方がいいんじゃないかと思う。
 まあ、それもこれも観覧席を買って観たから分かったことで、去年感じていたモヤモヤ感は消えたので、よかった。

どまつり前夜祭2-15

 前夜祭フィナーレは観客席も含めた総踊りになった。
 そうして、撮影は日曜のパレードへ移っていくのであった。
 つづく。

どまつり前夜祭を撮る <前編>

イベント(Event)
どまつり前夜祭1-1

SONY α55 + SIGMA APO 170-500mm f5-6.3



 今年も、どまつりが始まった。
 今週末は、名古屋栄の久屋大通公園を中心に、県内19ヶ所で踊りの祭典が繰り広げられる。今年で13回目となった。
 私は去年初めて撮って、2年連続二度目となる。
 前回の反省もあって、今回は前夜祭の観覧席チケットをあらかじめ買っておいた。フリースペースもあるものの、早い時間に行かないといい場所は取れないし、一度座ったら3時間以上も動けないというのはちょっとつらい。
 それにしても、有料席なのにステージから遠い。500mmレンズでも届かずもどかしい思いをした。ステージ上は思いのほか暗く、ISO感度を800まで上げてもシャッタースピードは1/100秒前後だった。観客席は三脚が使えないので、かなり苦戦することになった。
 本選は土日なので、チームの特徴を覚えるのと、撮影の勘どころをつかむという意味では収穫があった。土曜は行けなかったから、明日は昼から撮りに行く予定をしている。
 というわけで、今日は前夜祭の模様をお届けします。

どまつり前夜祭1-2

 前夜祭は夕方5時から夜の9時までで、前半はジュニアチームなどの演舞が行われた。
 到着したのは6時半くらいで、少ししたところでSKEが出てきた。SKEと紹介されないと分からないし、個別に知っている人は誰もいない。
 でもやっぱりアイドルはアイドルなんだと、あらためて思った。歌は上手いし、みんな細いし、顔が小さい。

どまつり前夜祭1-3

 何かの襲名披露みたいでカッコいい。
 去年のTOP21のチームが、エキシビジョンとして演舞を披露していく。
 これは岐阜聖徳学園大学 柳というチームだ。

どまつり前夜祭1-4

 前半は何をどう撮っていいのか、今ひとつピンとこなかった。ステージでのパフォーマンスは、路上でのパレードとはだいぶ違う。ステージとの距離感に戸惑ったというのもあった。

どまつり前夜祭1-5

 歓・感 G.A.S、ムギョウ~無形~、Anjo“北斗”、歓喜団と続く。
 すべてのチームを撮ったわけではないので、これがどのチームだったのかは覚えていない。
 入り口でもらった、どまつりのガイドブックは、あまり詳しくない。市販の本を買っておくべきだったか。

どまつり前夜祭1-6

 和傘のパフォーマンスをするチームがいくつかあった。個人的には好きだ。見栄えがいい。
 なんか、正月の芸能人かくし芸大会の水芸でも始まりそうだ。

どまつり前夜祭1-7

 三重県津市の極津(ごっつ)だと思う。確か女の子チームだったような気がする。去年も見た。

どまつり前夜祭1-8

 常磐(ときわ)はいい。衣装が特にいい。メンバーも決まっているし、もっと上位にいけるチームだと思う。

どまつり前夜祭1-9

 これは夜宵(やよい)だったか。このあたりからは、少しずつ撮れるようになってきた。500mmで撮れるものと撮れないものとの割り切りができたというか。

どまつり前夜祭1-10

 だんだん動きを追えるようにもなった。シャッタースピードが上がらないので、ブレを動的表現にする方向で撮っていった。

どまつり前夜祭1-11

 エキシビジョンは一旦休憩に入り、海外のゲストチームによる踊りが披露された。
 これは韓国の東西大学生で、急に素朴なダンスになって、ほのぼのムードに包まれた。
 これからNHKのど自慢大会でも開かれそうだった。

どまつり前夜祭1-12

 こちらは中国の北京大学生。
 どこか雑技団テイストが香る。

どまつり前夜祭1-13

 これは特別賞のチームだったか。

どまつり前夜祭1-14

 ここからはTOP11~4のチームによる演舞が行われた。
 富有樂猩、「空~Qou~」、gnome、心纏い、らんラン東海、名古屋学生チーム『鯱』、日本福祉大学 夢人党、鳴海商工会 猩々。

どまつり前夜祭1-15

 上位チームへいくほどレベルが高くなるのが分かる。

どまつり前夜祭1-16

 写真を見ても、見た目とチーム名が一致しない。そもそも知っているチームが少ない。
 日曜のパレードでは、目についたチームを撮っていくしかない。今年は210チーム、2万3000人が参加している。

どまつり前夜祭1-17

 平均年齢高めのおばさまチーム。一回目から毎年参加しているというアナウンスがあったような。

 このあと、前夜祭は佳境に入っていくのだけど、写真の枚数が多くなったので、前後編に分けることにした。
 つづく。

大垣のひまわり畑へ

花/植物(Flower/plant)
大垣ひまわり-1

PENTAX K-7 + TAMRON 10-24mm f3.5-4.5/ 55-300mm



 夏の課題の一つ、ひまわり畑をまだこなしていなかった。
 いつかは山梨県明野のひまわり畑をと思いつつ、近場の愛知牧場で済ませるのがここ数年続いていた。
 今年はもう少し遠出をして、もう少し広いひまわり畑を撮りたいと思っていた。
 というわけで、大垣へ行ってきた。おととい、24日のことだ。
 これまで一度も降り立ったことがなかった大垣に、ひと月のうちに二度も行くことになるとは思いもしなかった。今回もまた半分は養老鉄道を撮っていたのだけど、前回の歩きとは違って、今回はレンタサイクルでの大垣散策となった。他にもいろいろ収穫があったので、そのへんはおいおい紹介していきたいと考えている。
 休耕田を利用してひまわり畑を作るようになって、今年で10年目になるそうだ。大垣のひまわりもだいぶ浸透しつつあるように思う。
 何箇所か持ち回りでひまわり畑にしているとのことで、今年は榎戸というところだった。大垣駅からは7キロくらいあるので、歩いて行くにはちょっと遠い。自転車ならたいした距離ではない。
 例年よりも開花が少し遅れていたらしく、見頃は20日くらいだったようだ。私が行った24日の時点では、なんとか見頃は続いているものの、撮り頃としてはやや遅かった。枯れている花や下を向いているものもけっこうあった。
 今年はいい時期に夏空が広がることが少なかったから、本当の撮り頃というのはあまりなかったんじゃないかと思う。私が行った日も、概ね曇空で、ときどき青空が見えるといった天気だった。
 青空が期待できないなら、夕焼けから夕暮れどきを狙おうということで、夕方5時過ぎに着くようにスケジュールを組んだ。
 残念ながら夕焼けバックとはいかなかったけれど、思い描いていたものに近い夕暮れのひまわりを撮ることができた。

大垣ひまわり-2

 キアゲハも重要な脇役として期待していた。
 しかし、日が暮れてから蝶はあまり飛ばない。着いてすぐにこれを撮って、もう少しいいチャンスがあるだろうと思ったら、これっきり姿を見かけなくなってしまった。
 もうちょっとキアゲハに遊んでもらいたかった。

大垣ひまわり-3

 望遠の圧縮効果ひまわりは、常套手段すぎて面白くない。面白くないんだけど、こうしか撮りようがないとも言える。

大垣ひまわり-4

 たくさんのひまわりの中から、ポイントになるひとつを見つけることが大切だ。
 みんなの中にいてもあの子しか目に入らない、みたいな。

大垣ひまわり-5

 傷んでるひまわりがけっこう多くて、状態のいい部分を探すのが難しかった。このへんは一番きれいに咲いているところだった。
 前日の大雨でダメージを受けたものが多かったようだ。

大垣ひまわり-7

 カメラマンさんもたくさん訪れていた。
 ひまわりだけなら町中でも、民家の庭でも咲いているのを見ることはできるけれど、ひまわり畑となると、そんなにはない。いざ行こうと思うと、案外遠くまで行かないとないものだ。
 大垣は4ヘクタールに約20万本というひまわり畑になっている。川や道路などで分断されているから、見渡す限りのひまわりとはいかないものの、規模としてはけっこうなものだ。
 ハイブリッドサンフラワーという、背丈が1メートル30くらいの品種のものが植えられている。それでも充分見ごたえはある。

大垣ひまわり-6

 チラリズム。

大垣ひまわり-8

 東の空に、ごく短い時間、うっすらと虹がかかった。気づいた人は少ないようだった。

大垣ひまわり-9

 田園地帯なので、周囲は田んぼに囲まれている。農村風景には白い軽トラがよく似合う。

大垣ひまわり-10

 夕暮れ時間。
 後ろの山並みは養老山地だと思う。養老山も見えていたはずだけど、どれがそうかは分からなかった。

大垣ひまわり-11

 空の明るさに露出を合わせて、フラッシュをマイナス補正、ディフューザーで弱く光を当てると、こんな写りになる。
 これ以上粘っても夕焼けは期待できそうになかったので、このへんで切り上げることにした。
 ある程度満足しつつも、もう少しいい条件で撮りたい気持ちもあった。
 この夏のひまわり撮りは、これが最後になりそうだ。夏の課題をまたひとつクリアした。そうやって夏が終わっていく。
 蝉の鳴き声が弱くなり、日暮れにはコオロギたちの声が響くようになった。季節の花は、コスモス、ヒガンバナと続く。

雨の中の広小路夏まつり <後編>

イベント(Event)
広小路夏まつり2-1

PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4



 広小路夏まつりは夜になった。
 もともと低かった気温は更に下がり、涼しいといっていいくらいだった。かき氷屋の露天主などは、手持ち無沙汰な様子で通りを眺める。
 雨は依然として降り続いている。
 夜になったからといってメニューががらりと変わるわけではない。パレードはほぼ終わったようで、各ブースでのライブや路上ダンスが中心となった。
 相変わらず状況を掴みきれていない私は、栄から伏見へ、伏見から栄へと、行ったり来たりを繰り返しつつ、撮るものを探し歩いた。

広小路夏まつり2-2

 誰だかはまったく知らなくても、とりあえずは撮る。
 透明のビニール傘を差しながら歌っていた。小雨になったところで、いったん、傘は置いた。

広小路夏まつり2-3

 異様に盛り上がっていた3人組のアイドルユニットのブース。
 SKE48かと思ったら、どうも違ったらしい。
 前列に陣取ったファンの姿は、80年代アイドルの親衛隊を思い出させた。

広小路夏まつり2-4

 こちらはしっとりピアノの弾き語り。

広小路夏まつり2-5

 なんだかシュールな光景だった。
 一人で踊る女の子と、見守る仲間たち。
 趣味で踊ってるのかと思ったら、そうでもないようだった。
 広小路夏まつりはよく分からないところが魅力なのかもしれない。

広小路夏まつり2-6

 ジュニアから若手まで、3箇所に分かれてダンスを披露していた。
 基本はヒップホップなんだろうか。

広小路夏まつり2-7

 エイサーのみなさん。
 太鼓を叩きながら踊る沖縄の伝統芸能だ。お盆の時期に、祖先の霊を迎えるための踊りなんだそうだ。
 本来ならもう少し広い場所でやるはずだったのだろうけど、雨降りということで狭いテントの中だった。

広小路夏まつり2-8

 さっきの場所に戻ると、人が増えていた。

広小路夏まつり2-9

 朝日神社前。
 もともと、広小路夏まつりは、朝日神社の祭礼だったらしい。そのわりには神事の雰囲気はほとんどない。

広小路夏まつり2-10

 みこしが朝日神社に帰ってきた。
 スローシンクロ流し撮りを試みるも、成功せず。なかなか難しい。もっと練習が必要だ。

広小路夏まつり2-11

 みこしの動きを出すためのぶらし写真。

広小路夏まつり2-12

 どうやらひと通り見たようなので、ぼちぼち帰ることにした。
 雨降りということで、本来の広小路夏まつりの姿ではなかったのかもしれないけど、だいぶ感じは掴めた。
 来年晴れたらもう一度行きたいと思う。

雨の中の広小路夏まつり <前編>

イベント(Event)
広小路夏まつり1-1

PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4



 この前の土日に、広小路夏まつりが行われた。
 名古屋の夏の風物詩の一つで、毎年2日間で30万人が訪れる祭りだ。私は今回が初めてだった。
 今年は土日ともに雨降りで、天気には恵まれなかった。私が行ったのは日曜日だったのだけど、人は少なかった。とても10万人以上が来ているようには見えなかった。
 それにしても、広小路夏まつりとは一体何なのか。栄から伏見にかけての広小路通りを歩行者天国にして行われる祭りというのだけど、実際目にするまでどんなことが行われるのか、今ひとつイメージすることができなかった。
 パレードやみこし、ブラスバンドや阿波踊りなどがあるらしいという、ぼんやりした情報しか持っていなかった。
 祭りの開始は夕方5時からで、夜の9時まで続く。よく分からないまま現場に到着して、しばらく様子を眺めていた。
 ほどなく、みこしクイーンたちを乗せた昇竜みこしなるものがやってきた。みこしの上は、のっけからハイテンションだ。
 状況がよく飲み込めないまま、とりあえず撮ってみる。

広小路夏まつり1-2

 戸惑いが続く中、やってきたのは何かのパレードカーだった。さんきゅうののぼりに、浴衣姿の女性たち。何かのミスコンクイーン……ではなさそうだ。
 三越や丸栄などの百貨店もパレードに参加してたから、その一環かもしれない。
 百貨店のパレード号は、上がそのままライブステージになっていたりした。

広小路夏まつり1-4

 ジャズバンドを乗せたトラックなども通って行く。これが三越号だったか。

広小路夏まつり1-3

 女の子ブラスバンドの演奏行進もあった。
 このあたりでなんとなく状況が掴めてきた。広小路通りを歩行者天国にして、沿道に屋台を並べ、パレードを行うというのが広小路夏まつりのようだ。なるほど、そういうことかと納得する。

広小路夏まつり1-5

 阿波踊りの一行がやってきた。
 沿道の人が少ないので、最前列に陣取ることができた。
 雨が降っていて傘を差しながらの撮影だったので、ズームも望遠もあきらめて、50mmの単焦点一本で最後まで撮ることになった。
 良い背景を選びたかったのだけど、どこで撮ってもゴタゴタしていて、整理がつかなかった。

広小路夏まつり1-6

 本場の阿波踊りを生で見たことはないのだけど、テレビで見る阿波踊りと遜色ないように見えた。かなりの本格派なんじゃないだろうか。すっかり魅了された。

広小路夏まつり1-7

 調べてみると、やはり太閤連というのは有名なところのようだ。
 しばらく追いかけて写真を撮った。

広小路夏まつり1-8

 阿波踊りのリズムというのは、日本人の中に流れる踊りの血を目覚めさせるもののようだ。普段、決して踊ったりしない私でさえ、つられて踊りたくなったくらいだった。
 手の動きも美しい。

広小路夏まつり1-9

 足の動きがまたいい。
 もうちょっと本格的に阿波踊りが撮りたくなった。すっかり阿波踊りファンになった。

広小路夏まつり1-10

 そうこうしているうちに日が暮れてきた。
 適当なところで切り上げて帰ろうと思っていたのに、なんだかだんだん楽しくなってきた。こうなったら夜も撮っていこうということになり、滞在を延長することにした。
 この日は栄と伏見を5往復くらいすることになる。

 後編につづく。

雨の長久手花火大会

花火(Fireworks)
長久手花火-1

PENTAX K-7 + DA16-45mm F4



 土曜日は長久手の花火だった。一日小雨が降り続いていて、本当に開催するのかどうか半信半疑だった。サイトを見ると予定通りやるとあったので、行ってみることにした。
 雨降りでは晴れているときのような写真は撮れないだろうけど、どういうふうに撮れないのかを知っておくのも意味があるだろうし、自転車で30分の近場ということもあった。
 場所は長久手役場の北西で、土地勘があるところだったので、打ち上げ場所に近いところに陣取った。いや、行ってしまったというのが実際のところで、打ち上げが始まってすぐ、近すぎて失敗だったことに気づいた。もう手遅れだった。
 このあたりは一面田んぼ地帯で、向こうに町明かりがポツポツ見えているというシチュエーションだ。空だけがバックの花火写真はあまり好きではない。打ち上げ風景として撮るのが好きなので、なんとか横位置で撮りたいというのがある。しかし、横にすると高く上がった花火が入りきらない。前半は非常にまごついた。雨も降り止まない。
 花火数は2,000発と、ローカル花火大会にしたら立派な数だ。例年だと3万人程度の見物客が訪れるという。
 今年は雨ということで、観客の数はずいぶん少なかった。おかげで、前後左右に気兼ねなく撮れたのはよかった。

長久手花火-2

 どうやっても花火がはみ出してしまうので、町明かりはあきらめて、花火だけ撮ることにする。
 でも、それじゃあ、面白くない。場所を変えたいけど、雨は降ってるし、途中で場所を変えるといいことはないというのは経験的に学んだ。

長久手花火-3

 こうなったら合成しかない。やってはみたものの、これはやりすぎだった。
 少し離れた何箇所に分けて打ち上げてくれると、こんな写真も撮れるのだけど。

長久手花火-4

 打ち上げが続く中、なんだかだんだん煙が溜まりだした。雨が要因なのか、湿度の問題なのか、煙が全然流れていかない。風がなかったからだろうか。

長久手花火-5

 しまいには花火大会ではなく、煙大会みたいになってきた。煙の向こうにぼんやり花火が見えるだけになった。

長久手花火-6

 低い位置の花火はやや見えた。
 一体どうなってしまうのかと心配になる。このまま最後までいってしまうんじゃないかとも思った。

長久手花火-7

 そうこうしてたら、今度は雨が強くなってきた。レンズにタオルをかけて、傘を差しながら撮ってはいたのだけど、花火に近い分、レンズを上に向けているので、いつの間にか水滴がついてしまっていたようだった。気づかないまましばらく撮り続けていた。
 雨脚が強まったせいか、煙は消えて、花火はよく見えるようになった。

長久手花火-8

 雨はまた小降りになり、煙も消えて、空がクリアになった。
 レンズの水滴も拭きとって、ここからが本番のようなものだった。

長久手花火-9

 収まり切らないもどかしさから横位置をあきらめた。後半は縦位置で撮った。

長久手花火-10

 縦位置なら大きな花火もすっぽり収まる。
 けど、打ち上げ花火風景としての広がりはなくなる。

長久手花火-11

 終盤は落ち着いて撮れた。
 これで花火大会を10回くらいは撮ってると思うのだけど、毎回セッティングや構図が決まるまでに時間がかかる。

長久手花火-12

 前半は雨の中で失敗したかなと思った。後半になって、やっぱり来ておいてよかったと思い直した。雨の中での花火撮りを経験して、あれこれ分かることもあった。

長久手花火-13

 派手に重ねたやつも一枚。
 レイヤーについても、ようやく理解できてきた。

長久手花火-14

 違う仕上げを試みてみる。暗めにして、明瞭度を落とすと、繊細で渋い仕上がりになる。

長久手花火-15

 別仕上げをもう一枚。
 こういう表現もありだということが分かったのも、今回の収穫だった。

長久手花火-16

 最後は余韻で締めくくり。

 今年の花火大会はこれで終わりかなと思う。延期になった四日市花火にも惹かれるものがあるのだけど、その日は、どまつりがある。
 豊橋の手筒花火も、行けるかどうか。
 今年のレベルでは、花火撮りはこれくらいが精一杯なのだろう。来年までにもっと撮れるようになっていなくてはと思う。

大垣のお城街

観光地(Tourist spot)
大垣レトロ-1

PENTAX K-7 + TAMRON 10-24mm f3.5-4.5



 大垣城天守閣の近くに、お城街というレトロな飲食店街がある、という情報を頼りに訪ねてみた。
 しかし、城の周りをぐるぐる回るも、まるで見つからない。歩いている人に訊ねようかとも考えたのだけど、明るく訊けるようなところでもなさそうなので、ためらわれた。
 探し始めてから入り口を見つけるまでに30分以上かかってしまった。結界でも張られていたのかもしれない。見つけてみれば、なんてことはない、すぐそこにあった。

大垣レトロ-2

 中央左寄りに暗く口を開けているのが、それだ。
 右前方に見えている林が大垣城跡なので、大垣城の東には違いない。もう一度行っても見つけられるとは思うのだけど、はっきりとどの通りかと言うことができない。あっちへ行き、こっちへ戻りと、うろうろしすぎて、どこから入ったか忘れてしまった。
 地名でいうと、郭町一丁目になると思う。

大垣レトロ-3

 一歩足を踏み入れたときのなんたる緊張感。暗い。空気が重い。思わず腰が引けて立ち止まった。
 正直、ちょっと怖いと思った。
 突然どこかのドアがガバッと開いて、おまえ何を撮ってるんだと怒鳴られるんじゃないかと。
 おそるおそるという感じで歩を進める。

大垣レトロ-4

 ところどころに飲み屋や料理屋の看板が出ている。
 どこからか人声もする。
 それでホッとするどころか、むしろ緊張感が高まった。
 昔、PSでやった「クーロンズゲート」を思い出した。

大垣レトロ-5

 奥にひちやさんがあった。明かりがついていて、店も開いている。主人も店内に座っていたようだけど、目を合わすことはできなかった。
 足早に店の前を通り過ぎる。

大垣レトロ-6

 店の前はもう通らないでおこうと思ったのに、ひちやの先は行き止まりで、また通ることになった。やっぱり店内は見られない。

大垣レトロ-7

 古い雑居ビルが建ち並んでいる一階部分が飲食店としてアーケードになっているという構造のようだ。
 ビルとビルとの間の細い空間。ここはもう道じゃない。さすがに入っていくことはできなかった。

大垣レトロ-8

 角を曲がると駅前通りの広い通りが見えた。
 外は明るいのに、一歩中に入るだけで別世界になっている。
 ここからでも出られたのだけど、独特の世界観に魅入られたようで、もう少し探索を続けたくなった。引き返して再び入り直す。

大垣レトロ-9

 外から引いて見ても、なんだかすごいことになっているのが分かる。

大垣レトロ-10

 少しだけここの空気感に馴染んできた。
 誰とも会わなかったのが幸いだった。
 夜はちょっと行けそうにない。

大垣レトロ-11

 迷路というほど中は広くもないし、複雑でもない。
 でもここは異空間だ。

大垣レトロ-12

 一通り歩いて、写真も撮った。この場を立ち去ることにした。
 もうおなかいっぱいだった。

大垣レトロ-13

 表に出てすぐ正面にある、フランス家庭料理のお店。
 ここもかなり古そうだけど、営業している感じはあった。

大垣レトロ-14

 表の住宅。ここもなかなかのものだった。
 このあたりまで出てきて、ようやく緊張が解けた。ふぅーっと、大きなため息が出た。

大垣レトロ-15

 かつてはこの通りの商店街が賑わっていたのだろう。今は駅前通りに賑わいが移った。
 ほとんどシャッターが閉まっている中でも、頑張っているところが数軒あった。

大垣レトロ-16

 大垣散策というと、大垣城や芭蕉ゆかりの水門川が一般的だけど、こういう一面もあることを紹介できてよかった。
 のんきな昭和レトロというよりも、やや重さのあるレトロ感で、ガイドブックに載るようなものではないかもしれない。でも、一見の価値ありだ。他ではなかなか味わえない感覚なので、大垣へ行った際は立ち寄ってみて欲しい。

今月のフォトコン

フォトコン・写真(Photo Contest)
フォトコン-1

「デジタルカメラマガジン 9月号」のフォトコンで、入選をいただいた。
 タンポポの綿毛は、被写体としてはありふれているもので、これまで何度となく撮ってきたの。その中でもこれは一番いい出来だと自分でも思った。
 それが入選だったので、喜んだ。長らく佳作と入選との間の壁を越えられずにいて、この頃やっと超えられたかなと感じている。
 一番撮りたいのは、日常の幸福といったテーマの写真であることはずっと変わっていない。ただ、花も虫も動物も、自分にとって大事な被写体だから、こういう写真で入選するのは励みになる。

フォトコン-2

アサヒカメラ.net」の「写真の殿堂」で、初めて入選したのがこの写真。
 ここのフォトコンは、選ばれている写真の質が他の雑誌のものと少し違っていて、初めて挑戦した半年前は、一体何をどう撮れば入選できるのか、見当もつかないような状態だった。ただきれいとか上手いとかでは選ばれてなくて、写真としての静かな力強さみたいなものが重視されている。
 選者の大山高は特に厳しく、「写真道場のようなものを目指す」と書いていたと思う。その大山高が若くして急逝し、後を受けた小林紀晴さんが遺志を引き継いでいる。
 自分の力ではまだまだ遠いと思っていた写真の殿堂だったのだけど、先々月、桜並木と園児の写真が初めて最終選考に残って、少し手応えを感じた。そして今月、初入選ということで、感慨深いものがあった。
 それでも、自分はまだまだということは分かっているから、もっと勉強して、もっとたくさん撮って、更に撮れるようにならなければいけないと思っている。自分の中では今、少し足踏み状態のようにも感じている。
 近い目標としては、もっといいお祭りの写真を撮りたいというのがある。来週末は、どまつりだ。この夏の間に、決定的な一枚が欲しい。

今週はフライデー料理

料理(Cooking)
フライで料理-1

SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.7



 今週末は土日ともに雨だった。だったら出かけられなかったかといえばそうではなく、花火とお祭りに出向いていった。雨などに負けてはいられない。
 というわけで、今週はフライデー料理になった。それなりに手をかけて作ろうというつもりはあったから、それなりに手間と時間はかかっている。彩りもなくはない。

フライデー料理-2

「マグロ蒸し焼きのパン粉まぶしトマトソース」
 マグロは塩、コショウ、酒を振って少し置いたあと、タジン鍋で蒸し焼きにする。
 パン粉、オリーブオイル、コンソメの素、砂糖、塩、あらびきコショウ、パセリ粉、粉チーズを炒める。
 取り出したマグロにパン粉をまぶす。
 トマトソースは、トマト、タマネギ、オリーブオイル、白ワイン、みりん、しょう油、コンソメの素、砂糖、塩、コショウ、ケチャップ、水を煮込んで作る。
 味付けパン粉まぶしは、いろいろ応用が利きそうだ。フライのように脂っこくならず、フライの気分を味わえる。

フライデー料理-3

「えのきとオクラのあんかけ湯豆腐」
 絹ごし豆腐を、だし汁で湯がく。
 ごま油とショウガでえのきを炒める。酒、みりん、しょう油、白だし、塩、コショウ、唐辛子で味付けをして、後半にオクラを追加する。
 最後に水溶きカタクリを回し入れ、とろみをつける。
 冷や奴でもいいだろうけど、この日は湯豆腐が食べたかった。
 今が旬のオクラは、味にクセがなくていろんな料理に合うので、オススメの食材だ。適度なねばねば感とぬめりがいい。

フライデー料理-4

「変化球ポテトサラダ」
 ポテトサラダを作るつもりではなかったのに、結果的にポテトサラダみたいなものができた。
 ジャガイモ、ニンジンを小さなサイコロ切りにする。タマネギ、キャベツ、ブロッコリーも切る。
 コンソメの素入りのお湯で、野菜類を茹でる。
 オリーブオイルで、鶏肉、油切りしたツナ缶を炒める。
 ジャガイモなどを取り出し、一緒に炒める。
 みりん、白だし、コンソメの素、あらびきコショウ、塩、砂糖、カレー粉で味付けをする。
 とじた卵を入れて、もう少し炒め焼きする。
 結果、カレー風味のポテトサラダになった。頭の中では、もっと洗練された一品になるはずだったのに。

 全体的にみて上出来とはいかないまでも、まあ平均は上回った。自分の中では手は抜いてないから、今週はこれでよしとしたい。
 来週は8月最終週ということで、イベントが立て込んでいる。金曜の夜も出かけるから、木曜に前倒しするか、月曜に延期するかになりそうだ。雨が降れば予定は変わる。

夜の瀬戸電風景

鉄道(Railroad)
夜間瀬戸電-1

SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.7



 夜の鉄道は、昼間とは違った音を響かせる。
 同じようにうるさいはずの列車の通過音や、踏切の警報音でさえ、夜の静寂の中に吸い込まれ、線路沿いの風景はどこか静けさが漂っている。
 夜の瀬戸電を撮ってみたいと思いつつ、なかなか機会がなかった。この前、名古屋城宵まつりの帰りに機会がやってきた。名古屋城から大森まで、瀬戸電沿いを自転車で走りながら撮った。
 今日は夜間瀬戸電風景をお届けします。

夜間瀬戸電-2

 矢田川橋梁を行くシルバー車両。
 向こうに見えているのは、ナゴヤドームだ。電車の後ろには東山のスカイタワーも見える。

夜間瀬戸電-3

 高架の車窓。

夜間瀬戸電-4

 夜の線路は様々な明かりを反射して輝いている。それがとても美しいと思う。
 列車の来ない踏切は静けさに包まれている。

夜間瀬戸電-5

 列車の通過待ち。
 ヘッドライトの光芒がカッコイイ。

夜間瀬戸電-6

 夜の線路脇に咲いていたのは、ヨルガオだろうか。
 ほとんどの人は見向きもせず、そこに咲いていることさえ気づかないようで、みな家路を急ぐ。

夜間瀬戸電-7

 夜の車窓は、光の帯になる。

夜間瀬戸電-8

 一日の仕事を終えた列車は、どこか少し疲れているように見える。そんなことはないのだろうけれど。

夜間瀬戸電-9

 夜の鉄道は、家へ向かう人と、これから夜の中に出て行く人とが交差する。

夜間瀬戸電-10

 警報機の赤と月の白。

 夜の鉄道撮りも楽しかった。夜間瀬戸電は、シリーズ化したい。

尾西線の風景 <後編>

鉄道(Railroad)
尾西線2-1

PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4



 尾西線の風景、後編。
 ここは奥小学校を過ぎたあたりだったと思う。
 このあたりもずっと住宅地の間を貫くように線路が通っていて、線路沿いの道はほとんどない。尾西鉄道の開業は明治31年だから、住宅や道路が造られたのはそのあとのことだろうか。

尾西線2-2

 傾きながらカーブを走り抜けていく玉ノ井行き列車。
 車両のことは気にしていなかったので、よく見ていなかった。写真で見ると瀬戸電に似ているようで少し違うみたいだ。
 この区間は、2両編成でワンマン運転をしている。ワンマン運転という言葉が使われるようになった当時、すごくワガママで自分勝手な運転をしているみたいに思えた。ワンマンプレーと同じような意味で。

尾西線2-3

 だいぶ暗くなってきて、流し撮りがしやすくなった。
 青々した田んぼの中を行く赤い列車が、私の中の名鉄のイメージとしてある。

尾西線2-4

 日没。少し空が焼けた。
 カラスの多い町だった。
 大きな川があり、河原が森のようになっていて、田畑があり、住宅地でもあるという環境が、カラスたちにとってはすみやすいのだろう。

尾西線2-5

 歩行者と自転車しか通れない小さな踏切。

尾西線2-6

 三角屋根の建物と、線路脇の風景。

尾西線2-7

 玉ノ井駅に到着。
 駅舎と屋根付きホームが一体になったようなスタイルで、終着駅にしては風情がない。昔はもっと情緒的な風景だったのだろう。
 玉ノ井の地名は、駅北東の賀茂神社にある玉井清水から来ているのだそうだ。
 玉の井というと、かつて荷風が愛した色町を思い出す人が多いだろうか。今は東向島と呼ばれていて、玉の井なんて言われてもピンとこないのかもしれない。

尾西線2-8

 駅前に数軒並ぶ飲み屋の隙間から。

尾西線2-9

 玉ノ井駅から折り返して、花火会場へ向かった。もう少しだけ路線風景を撮りながら。

尾西線2-10

 こんなに暗くなるまで尾西線を撮っているから、花火に遅刻してしまったのだ。

尾西線2-11

 尾濃大橋の夕暮れ。
 たった一駅分を歩いただけだったけど、尾西線風景撮りは楽しかった。
 機会があれば、一宮から南も撮ってみたい。津島から日比野あたりは歩いたから、佐屋から弥富にかけてが面白そうだ。

尾西線の風景 <前編>

鉄道(Railroad)
尾西線1-1

PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4



 濃尾大花火があった日、尾西線の奥町駅は、それなりの賑わいを見せた。普段の乗客数がどれくらいなのかはまったく知らない。一宮に近く、名古屋駅へも30分程度で行けるから、思っているより利用客は多いのかもしれない。
 濃尾大花火に公共交通機関で行く場合、一宮からシャトルバスで行くのが一般的で、尾西線を利用する人は少ないようだった。行き帰りともにそこそこ見物客はいたものの、混雑というところまではいかず、便の増発もなかった。奥町駅から花火会場の入り口までは1キロちょっとなので、それほど遠いというわけではない。
 私のように、あえて尾西線に乗って、尾西線を撮ろうというような人は見かけなかった。見物の人たちが木曽川方面へ向かって歩いて行くのを見送るように、私は北の玉ノ井駅を目指した。

尾西線1-2

 尾西線の前身は、尾西鉄道だ。
 1898年(明治31年)に、弥富駅と津島駅を結ぶ鉄道として開業した。
 他の路線と同じく、様々な紆余曲折があり、名鉄が尾西鉄道を買収したのが、1925年(大正14年)。
 線は延びたり、縮んだりして、現在は弥富駅から玉ノ井駅までを結んでいる。
 玉ノ井以北に、かつて木曽川橋駅や木曽川港駅があった。更にさかのぼると、木曽川橋駅を降りた乗客は歩いて木曽川橋を渡り、笠松駅から岐阜駅を目指した時代があったという。途中に徒歩が入る路線なんて、今では考えられない。
 尾西線は全線がローカル線というわけでもない。佐屋駅と津島駅の間は特急も走っている。
 ローカル線色が強いのは、やはり、名鉄一宮から玉ノ井の間だろう。地元の人たちは玉ノ井線と呼んでいるとか。
 この区間は、単線で折り返し運転をしている。だいたい1時間に2本くらいだ。

尾西線1-3

 奥町駅は大正3年に建てられた木造駅舎だというのをネットで見て、今回それも楽しみにしていた。
 しかし、時すでに遅しで、すっかり新しい駅舎に建て替えられ、昔の姿はどこにもなかった。数年前までは木造駅舎だったはずだ。
 駅舎の前にあったはずの丸ポストも、駐車スペースの片隅に追いやられていた。
 古い時代の名残を見つけて写す。5は何の数字だろう。

尾西線1-4

 上り下りとあわせると1時間に4本で、折り返し運転なので、15分間隔くらいで列車が来る。沿線を歩きながら撮るにはちょうどいいくらいだった。

尾西線1-5

 線路沿いに道があるところは少なく、踏切を渡ってあっちへ行き、また反対に踏切を渡ってこっちというような歩きになる。
 歩いたのは一駅分なので、それほど風景に大きな変化はないものの、初めての町ということもあって、新鮮に映った。
 瀬戸線を撮るのと感覚的には似ている。

尾西線1-6

 車の発達によって廃線になった路線は多い。
 廃業したガソリンスタンドに、また時代の移り変わりを見る。

尾西線1-7

 鉄道が町の風景の一部になっている。ここで暮らす人たちにとっては当たり前の光景で、写真の被写体になるとは思いもしないかもしれない。
 よそ者だからこそ写せるその町の風景というものもある。

尾西線1-8

 かつては立派な家だったんじゃないだろうか。

尾西線1-9

 線路のカーブが好きで、列車がいなくても撮ってしまうことが多い。
 家と線路の距離が近い。

尾西線1-10

 踏切には風景がある。

尾西線1-11

 昔の工場の名残だろうか。こんな三角形の屋根がたくさんあった。

 後編につづく。

まきわら船を追いかけて終わった濃尾大花火

花火(Fireworks)
濃尾大花火-1

PENTAX K-7 + DA16-45mm F4



 14日の日曜日に、濃尾大花火を撮りに行ってきた。
 愛知県の一宮市と、岐阜県の羽島市が共同で行っている花火大会で、木曽川に架かる濃尾大橋のたもとから打ち上げられる。
 100年以上の歴史がある花火で、1892年(明治25年)に、木曽川東岸の愛知県中島郡起村で始められたものが今に続いている。木曽川の恩恵に感謝するため、水天宮に奉納する川祭りとして始まったのだそうだ。
 起町(もとの起村)が朝日村と合併して尾西市となってからは、尾西市市民花火大会として行われていたものなので、そちらの名前に馴染みのある人の方が多いかもしれない。
 羽島市と共催になったのが1993年で、尾西市が一宮市に編入された2005年から、現在の濃尾大花火という名称になった。
 共催となってから規模が大きくなり、東海地方では珍しい20号(2尺)玉が上がる大会として知られている。

 地図を見ると、名鉄尾西線の奥町から歩いていけないことはないことを知る。それで行くことが決まった。
 一宮以北の尾西線などというものは、こんな機会でもなければ乗ることはまずない。せっかくなので、尾西線を撮るというのも目的としてみた。
 がしかし、本末転倒とはこのことで、奥町駅で降りて、終点の玉ノ井まで歩きながら尾西線風景を撮っていたら、それだけでもう8割方満足してしまった。花火大会が始まるぎりぎりまで撮っていて、花火撮りはついでのようになってしまったのだった。
 おかげで、今ひとつ気合いの入らない写真になった。現場に着いてすぐに打ち上がるようでは、花火撮りとしては大遅刻だ。いい場所など残っているはずもない。
 その分、尾西線はしっかり撮れたので、充分収穫はあった。そちらの写真も近いうちに紹介できると思う。

濃尾大花火-2

 五艘のまきわら船が川に浮かぶというのもこの大会の特徴で、ぜひそれを入れて撮りたいと思っていた。
 土手沿いに場所を探しながら歩いていたら、まきわら船がいた。ちょっと遠いけどここに決めたと、とりあえず手持ちで一枚撮影して確認した。
 それから三脚やレリーズをセットして、さて撮るかと顔を上げたら、ん? まきわら船は?
 知らない間に下流に移動してしまって、影も形もなかった。なんたることか。
 今更場所も移動できないので、しばらくここで撮ることにして、ある程度撮ったところで場所を変えることにした。
 しかし、結果的に、まきわら船にこだわったのが失敗となった。人波の中をじりじり歩いてやっとのことで船を見つけたら、そこは場所取り激戦地域で、とてもではないけど三脚を持って入り込めるような状況ではなかった。人の多さに引き返すにも引き返せず、7時半に始まって8時45分までの大会が、私にとっては8時で終わってしまった。
 奥町駅から玉ノ井駅まで沿線を行き、尾濃大橋の東から土手を南下して濃尾大橋まで移動し、東に進路をとって、三条賀交差点を北へ曲がって奥町駅まで戻るという道のりを歩くことになった。土地勘のある人なら分かると思うけど、花火大会でこんなに歩く人はいない。10キロは歩いた。明治村行きの翌々日のことだ。

濃尾大花火-3

 打ち上げ花火も、ずっと撮っていると飽きてくる。単調で変化がなく、レリーズを5秒前後で機械的に押す作業になるから。
 場所とセッティングさえ決まってしまえば、30分でも長いと感じるくらいだ。
 今回も実験的に撮ることはしなかった。ずっとまきわら船のことが気になっていた。

濃尾大花火-4

 やや退屈を感じつつも、ぼぉーっと花火を見ているのはやはりいいもので、なんとなく時間や場所の感覚が麻痺してくる。それがまたいいところだ。

濃尾大花火-5

 20号玉は、8時に1発、15分に1発、30分に1発で、最後の45分に3発打ち上げられるというプログラムだった。
 そんなことは知らないものだから、完全に立ち後れた。
 想像以上の高さと大きさに、画面から大きくはみ出してしまい、あわててズームを引いて撮ったときには名残しか写らなかった。
 それでも、通常サイズの花火と比べてその大きさが分かると思う。普通のものがミニサイズの花火みたいに見える。
 2発目以降は、移動している最中で、目では見たけど撮ることはできなかった。
 最後の方のスターマインも、ナイアガラも撮れず。

濃尾大花火-6

 こんなふうに地味で繊細な仕上げの花火写真も好きだ。

濃尾大花火-7

 すごく基本的なことなのだけど、打ち上がっていく軌跡を撮らなければいけないということに、あらためて気づいた。今までその部分をあまり意識していなかった。
 打ち上がる直前からシャッターを開けて、花開いたら早めに閉じるくらいでいい。状況によってはオーバー露出になるから、絞りもf8からf14くらいまで、状況に合わせて変えていく必要がある。

濃尾大花火-8

 もう少し川面の反射がよく入るところで撮りたかった。川岸の木なのか、手前の障害物が多くて、視界が完全に開けている場所は少ない。何度も撮りにいっている人はそのあたりのことも分かっている。

濃尾大花火-9

 最後は重ねまくりの一枚で締めくくりとしたい。
 大きな花火大会は、これが今年最後になりそうだ。もっと撮れたはずなのにという心残りもありつつ、また来年の楽しみとしよう。
 去年、今年といくつかの花火大会を回って、ある程度状況は掴めた。それを次回に活かしたい。
 最高の場所さえ与えられたら最高の写真を撮ってみせるのに、と思っている人は多いはずだ。けど、その最高の場所を取るのが難しいんだよなぁ。

宵の明治村 <第三回 ~夜が本番>

美術館・博物館(Museum)
宵の明治村3-1

PENTAX K-7 + 55-300mm / FA 50mm f1.4



 宵の明治村に何があるかといえば、特にこれといって何もない。建物のライトアップや、特設ステージでの日替わりのジャズライブ、最後の花火くらいのものだ。まあ、屋台もあるし、何よりナイター営業自体このときだけということで、大勢の人がやってくる。浴衣を着ていくと女性は無料になるというのも大きい。男が着ていっても200円引きにしかならないというのが上手い。女の子が無料だからというので、デートにも誘いやすい。
 この日のライブは、Antique dollというガールズバンドだった。オリジナルも持っているのだろうけど、一般向けにこのときはよく知られた曲をやっていた。

宵の明治村3-2

 ライブの様子を撮ってみたいという気持ちは前から持っていて、このとき少しだけ願いが叶った。
 できれば望遠ではなく近くから撮りたい。一般のライブハウスなどで勝手に撮るというのは難しそうだ。知り合いとかいればお願いできるのだろうか。

宵の明治村3-3

 満月に近い月が出ていた。
 暗い帰り道も、月明かりが道を照らしてくれて助かった。頭の中ではステレオポニーの「ツキアカリのミチシルベ」が流れていた。

宵の明治村3-4

 菊の世酒蔵もライトアップされて、夜の中に浮かび上がっていた。

宵の明治村3-5

 赤レンガと宇治山田郵便局のあたり。

宵の明治村3-6

 池に映り込む窓の明かり。

宵の明治村3-7

 呉服座(くれはざ)ではお笑いライブが行われていた。
 隣には駄菓子屋があり、前には出店が出ていたので、このあたり一帯は賑わっていた。

宵の明治村3-8

 色とりどりのグラスにキャンドルを入れた、灯リノ庭。
 普通に撮ってもしっくりこなかったので、アウトフォーカスで撮ってみた。

宵の明治村3-9

 締めくくりには打ち上げ花火が上がる。数も規模もたいしたことはないものの、明治村の建物と絡めて撮れるのが魅力だ。
 ただ、どこがベストポジションなのか分からず、いいポイントを見つけられなかった。

宵の明治村3-10

 写真を撮るという点では、大きな花火大会を遠くから撮るよりも、小さな花火大会を近くから撮る方が絵にしやすいというのはあるかもしれない。
 それにしても、数が少ないとあっけなく終わってしまう。あたふたしている間に終了となった。

宵の明治村3-11

 今シーズンの間にもう一度行きたいかといえば行きたくはない。けど、次の夏が来たなら、また行ってしまいそうだ。全体の様子は分かったから、ライブにしても花火にしても、次はもう少し撮れると思う。
 秋には早朝の明治村というイベントがあるようなので、それはぜひ行きたい。

宵の明治村 <第二回 ~日暮れから夜へ>

美術館・博物館(Museum)
宵の明治村2-01

PENTAX K-7 + TAMRON 10-24mm / 55-300mm / FA 50mm f1.4



 明治村では毎年8月、「宵の明治村」と銘打ってナイター営業を行っている。日程は基本的に週末で、今年の残りは16日、18-21日、26-28日となっている。
 毎年この時期になると気にはなっていたものの、訪れたのは今年が初めてだった。
 残念だったのは、夕方5時以降はかなりの部分が通行止めになって入れなかったことだ。明治村は山の中腹にあって、ライトがなければ夜は真っ暗になる。雑木林の中などは、目の前の自分の手も見えないくらい暗くなる。なので、ライトをともした大通りだけが通行可で、細い道はほとんど止められていた。入れない建物もたくさんあった。
 普段は撮れない夕方の光で、それらの建物の中を撮ろうという目論見は外れた。太陽も、5時半には山の向こうに隠れてしまい、そのこともあって前半は不調に終わった。
 ようやく少し調子が出てきたのは、宵の明治村の名の通り、あたりが暗くなり始めてからだった。

宵の明治村2-2

 市電とSLの運行は、まだ再開されていない。
 老朽化を理由に、去年の12月から運休となったままだ。当分の間見合わせという発表があっただけで、再開のめどは立っていないようだ。
 向こうが動かないつもりならこっちで動かすしかない。とりゃーっとズームを回すと、動いていたときよりも動いているように写るのだった。
 それにしても、動きものがあるのとないのとでは撮影の楽しさがまったく違ってくるので、SLと市電は早い再開を願いたい。SLの流し撮りももっとしたいのだ。

宵の明治村2-3

 調子が上がらないまま石畳の階段などを撮ってみる。
 女性は浴衣を着ていくと入村料が無料ということで、浴衣姿を中心に人はたくさんいるのだけど、普段のように絵になるシーンというのは、なかなか見つけられなかった。
 やっぱり私は平日の小学生だらけの明治村の方が好きだ。

宵の明治村2-4

 消防車が入ってホースで水まきをしていた。こんなときに訓練なんてしなくてもいいのにと思ったら、打ち上げ花火の火事予防のためだったと、あとになって気づいた。ちょうどこのあたりから打ち上がっていた。
 明治村は重文などの貴重建築物だらけだから、万が一にも火を出してはいけない。

宵の明治村2-5

 御陵列車の窓が気に入っている。映り込みの感じとか、緑の光とか、なんとなく怪しげな雰囲気もあったりして。

宵の明治村2-6

 ここのところ日が短くなって、暗くなるのも早くなった。7時を回ると、すぐに薄暗くなってくる。
 宵の明治村は、ここからが本番だ。

宵の明治村2-7

 人がたくさん歩いているから寂しさは感じないものの、夜の明治村はけっこう怖いかもしれない。建物の中に、見えてはいけない人が見えそう。

宵の明治村2-

 期待したほど夕焼けの風景は撮れず、短い時間、空があかね色に染まっただけだった。

宵の明治村2-9

 これぞ宵の明治村の風景。
 予想以上に多くの人が訪れて、賑わっていた。

宵の明治村2-10

 帝国ホテル玄関。
 ライトアップの建物がお目当てではなかったので、そのへんは軽く撮っただけだった。

宵の明治村2-11

 屋台も並び、夜に入ると祭りの雰囲気が高まってきた。

 最終回につづく。

トヨタ博物館の在庫写真 <第1回>

美術館・博物館(Museum)
トヨタ博物館1-1

PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4



 何か不測の事態が起きたときのために、季節に関係のない在庫写真を持っておこうと、春にmihopapaさんと行った、トヨタ博物館の写真をストックしてあった。病気とかで写真を撮りに行けないときのためと考えていたのだけど、とりあえず病気の兆候もないまま夏を迎えてしまった。あまりしまっておくと、写真そのものが自分の中で賞味期限切れを起こしてしまう。デッドストックにしてしまうのは惜しいので、ここらで出しておくことにした。
 PCの不調というのも、不測の事態に入るだろう。

 まずはトヨタ2000GT。
 ヒップラインもセクシーだ。

トヨタ博物館1-2

 入り口のシンボルゾーンに展示された、トヨダAA型。
 何を写したかったのかは、一目瞭然。

トヨタ博物館1-3

 私とmihopapaさんのツーショット。
 ちょっと分かりづらい。

トヨタ博物館1-4

 スマイル!
 こんな車を持っていたら、乗るたびにこっちもにっこりしてしまいそう。

トヨタ博物館1-5

 この時代の車のデザインは、実用性などまったく関係のない、ギミックに近いようなものがたくさんある。
 デザインというのは、走るためのものではなく、いかにカッコイイスタイルにするかという一点においてなされていたようだ。

トヨタ博物館1-6

 まだ馬車の延長線上にあったような車でも、すでにデザイン性に優れていて美しい。

トヨタ博物館1-7

 何かのレバー。クラクションとかだったかもしれない。
 こんなところも金塗りになっている。

トヨタ博物館1-8

 光の映り込み。古い年代のボディも、よく磨き込まれている。

トヨタ博物館1-9

 一つ目小僧。
 コストダウンのために、目玉を二つから一つにしてしまうという、思い切った決断だった。

 トヨタ博物館は二回目だったので、普通に撮ることはしなかった。
 まだ写真は残っているので、またどこかで埋め合わせる必要ができたら紹介することにしたい。

少し余裕があったサタデー料理

料理(Cooking)
サタデー料理-1

SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.7



 今週末も、やや変速日程で、料理は土曜日だった。
 そういえばお盆だというのに、そんなことはまったく思いもせず、普通の料理を作って食べた。子供の頃から、この時期は毎年三重の田舎で過ごしていて、家にいることはなかった。もう戻ることがなくなって、季節感が失われてしまった。少しくらいは家でもお盆らしく過ごした方がいいのかもしれないと思いつつ。
 土曜はそれほど慌ただしいということもなく、いつもと同じくらいの手間と時間をかけて作った。手抜きに見えたとしても、言い訳はできない。

サタデー料理-2

「鯛とアスパラの蒸し焼き甘辛ソース」
 鯛は塩、コショウ、酒を振って、タジン鍋で蒸し焼きにする。
 アスパラも一緒に入れる。
 ソースは、酒、みりん、しょう油、白だし、からし、砂糖、塩、あらびきコショウをひと煮立ちさせる。
 ごくシンプルな料理。言い方を変えれば単純な料理。美味しさは、鯛の持つ旨みに依存している。

サタデー料理-3

「ナスの甘酢トロトロ焼き煮」
 ナスは薄切りにして、塩水に10分程度浸す。
 たれを作る。ごま油、ショウガ、酒、みりん、しょう油、めんつゆ、中華の素、酢、砂糖、塩、コショウ、唐辛子を煮る。
 ナスの水気を拭いて、カタクリ粉をまぶす。
 ごま油と酒で蒸し焼きにする。弱火でじっくり焼いて、途中で水を加える。
 青ネギの刻みをたっぷり乗せる。
 トロトロになったナスに、甘酢のたれがよく絡んで美味しい。これはオススメ。

サタデー料理-4

「ジャガイモとチーズのパン粉団子」
 ジャガイモを皮ごと茹で、充分柔らかくなったら、皮をむいてつぶす。
 刻んだタマネギ、卵、小麦粉、とろけるチーズ、コンソメの素、塩、コショウを加えて、よくこねる。
 団子状に丸め、沸騰したお湯で湯がく。
 パン粉は、オリーブオイル、塩、コショウ、コンソメの素、パセリ粉で味付けをしながら、じっくり炒める。
 浮いてきたジャガイモ団子を取り出し、パン粉の上で転がして衣にする。
 酒、みりん、しょう油、水、コンソメの素、塩、コショウに、刻んだブロッコリーを入れて煮る。これがソースになる。
 パン粉を炒めるのがポイントで、なかなかいけた。こういうパン粉衣は他でも応用ができそうだ。

 少し時間と気持ちに余裕があると、緑の彩りが増える。余裕がないと彩りに欠けた仕上がりになりがちだ。
 来週末は土日ともに出かけることになるはずだから、またやっつけフライデー料理になりそうだ。

宵の明治村 <第一回 ~序章>

美術館・博物館(Museum)
宵の明治村1-1

PENTAX K-7 + TAMRON 10-24mm f3.5-4.5



 夜9時まで延長営業の「宵の明治村」に行ってきた。
 何年か前からそういうイベントがあることは知っていたものの、なかなか行くことができず、今年初めて出かけていったのだった。しかも、自転車で。
 夜9時を回った山越え道の暗いの何のって。明治村から帰る車のヘッドライトがなければ、谷底に転がり落ちていったかもしれない。明治村は、夜に自転車で行くところじゃなかった。
 到着したのは夕方5時頃で、夕焼け時間を撮りつつ、夜を待つという作戦だった。
 ただ、思った以上に明治村の日没は早く、5時半には太陽が山陰に隠れてしまって、光を失ったのは計算外だった。印象的な光の写真をあまり撮ることができなかった。

 予定では昼間の分と夜の分を二回に分けて紹介するつもりだったのだけど、PCが極度の不調に陥り、写真のRAW現像がままらならなくなってしまった。高負荷をかけるとファンが猛烈にうなりだして、勝手に電源を切ってしまう。末期症状だ。
 なんとか6枚までは現像したものの、それ以上はもう無理だった。なので、今後の予定はちょっと未定となる。予備のPCで写真現像をする環境まで持っていくのに何日かかかるかもしれない。

宵の明治村1-2

 もう何度も明治村へは行っているから、普通の撮り方はしない。まだ撮ったことがないものを探して撮っていく。
 前回の明治村行きは2月の後半だった。ついこの前のような気がしていたら、もう半年も経っていた。そのわりに進歩が小さく、手応えのある写真をなかなか撮れなかった。
 今回は初めての試みとして、超広角を使ってみた。でも明治村では面白くない。明治村は50mmが一番合っているように思う。

宵の明治村1-3

 広く写るから、どうしても広く撮ってしまう。
 この部屋は、光の感じが好きで、訪れるたびに撮っている。

宵の明治村1-4

 剣道場を超広角で撮るとこうなる。

宵の明治村1-5

 24mmの側で、弓道場。

宵の明治村1-6

 聖ザビエル天主堂の中。

 こんな調子で、全体的に散漫な写真になってしまった。
 調子が上がらないまま日没となり、夜へと向かうことになった。
 宵の明治村シリーズは3回に分けることになりそうだ。
 とりあえずPCの作業に戻ることにしよう。

大森天王祭を少しだけ撮る

イベント(Event)
大森天王祭-1

 この前の日曜日、名古屋城宵まつりの行き帰りに、大森天王祭を少しだけ見てきた。
 去年に続いて二度目となる。
 大森金城学院駅前は、歩行者天国になり、屋台も並んでいた。このあたりでこんなに大きな規模の祭りはこれくらいのものだ。けっこうな人が集まってきていて、なかなかの賑わいを見せていた。
 大森天王祭については去年書いたし、八剣神社についても以前書いた。

大森天王祭-2

 こんなときでも祭りよりも瀬戸電の方が気になってしまいがちだ。名古屋城への行き帰りも、瀬戸電の線路沿いに写真を撮りながらいった。

大森天王祭-3

 からくり人形つきの山車は一基。朝から夜まで、途中昼休みを挟んで、大森界隈を曳き回す。

大森天王祭-4

 この日はちょこっとでも見られればそれでよかった。午後の部が始まったのを見届けて、この場をあとにした。

大森天王祭-5

 名古屋城宵まつりのワンシーン。
 ステージ上ではすっかりお馴染みになった、名古屋おもてなし武将隊がショーをやっていた。
 今年は全国各地からいろいろな武将隊がやって来ていたようだ。

大森天王祭-6

 アイドルショー的な何か。

大森天王祭-7

 名古屋城のあと、オアシス21にも寄っていった。
 世界コスプレサミットのチャンピオンシップが行われていたのだ。
 少しでも見られればいいかと軽い気持ちで行ってみたら、とんでもない人だかりで、とてもじゃないけれど見ることはできなかった。地下の舞台前はもちろんのこと、二階、三階も二重三重の観客で、まったく入り込む余地はなかった。これほど盛り上がっているとは思っていなかった。
 金曜日はセントレア、土曜日は大須でそれぞれ撮影会やパレードがあった。どちらか行こうかとも考えたのだけど、他のイベントとの兼ね合いで行けなかった。行っていたとしても、たぶん熱気に弾かれてまともには撮れなかっただろう。
 恐るべし、世界コスプレサミット。

大森天王祭-8

 夜の瀬戸電を撮りながら帰ってきたら、通常1時間のところを2時間もかかってしまった。大森天王祭は、佳境に入っていた。

大森天王祭-9

 大森八剣神社前。
 このあと、山車はしまわれて、祭りはお開きになったのだと思う。

大森天王祭-10

 昼と夜と、両方の雰囲気を味わうことができてよかった。

大垣城から水門川を歩く

観光地(Tourist spot)
大垣1-1

PENTAX K-7 + TAMRON 10-24mm f3.5-4.5



 現在、大垣城は街中に埋もれるようにして復元天守が建っている。江戸時代には広大な城郭を備えた城で、第二次大戦の空襲で燃えるまでは国宝に指定されていたというのも、信じられないくらいになっている。
 関ヶ原の戦いでは、石田三成率いる西軍の本隊10万が大垣城に入り、ここを本拠に戦うつもりでいた。
 それもこれも今は昔の話となり、大垣城の存在感はめっきり薄いものとなってしまった。
 もし、関ヶ原の戦いが大垣で行われていたならば、当然呼び名は大垣の戦いとなっていた。勝負自体は東軍の勝ちで動かなかったとしても、大垣の歴史は大きく変わっていたに違いない。
 関ヶ原の戦いのあと、東軍に囲まれながら守備隊だけで3日間持ちこたえたものの、最終的には落城して、大部分の建物は焼失することになった。城下も火の海となり、3日間燃え続けたという。

大垣1-2

 大垣城の元となったのは、1500年に竹腰尚綱が牛屋に築いた砦とされている。
 摂津重直が大垣6万石の城主となり、1544年に織田信秀(信長の父)が攻め取った。
 1560年に、氏家直元が城主となったとき、堀などを築き、城としての体裁を整えたようだ。
 1583年、秀吉家臣の池田恒興が入る。
 1596年、伊藤祐盛が城主のときに初めて天守閣が築かれたとされている。
 関ヶ原のあと、1613年に石川忠親が堀を整備し、松平忠良が天守の改修を行った。
 1649年に戸田氏鉄が改築をして、そのまま明治を迎えた。公園で馬に乗っている像は、戸田氏鉄のものだ。
 明治に廃城令が出されたものの、天守などの一部は残された。昭和に入って国宝に指定されたものの、空襲で焼けてしまう。
 戦後、昭和34年に鉄筋コンクリートで天守が復元された。
 昭和60年には、戸田氏鉄入城350年記念として、良櫓、西門、高塀などが復元されて、現在に至っている。

大垣1-3

 復元天守の中は、資料館になっている。入城料は100円だった。
 あとから時間があったら夕方の街並みを眺めるために登ろうと思っていたのだけど、結局時間がなくて入らずじまいだった。

大垣1-4

 水都まつりの前に、大垣の街を散策することにした。
 とりあえず少しだけ北を目指してみた。
 本町通り沿いに貴船神社があった。
 戸田氏鉄が摂津国尼崎藩の藩主だったとき、京都の貴船神社から分祀してもらって建てたのが始まりとされている。
 戸田氏鉄が大垣に入ったとき、一緒に移されてきた。

大垣1-5

 少し北へいったところにあった稲荷神社。村社とあるから、昔からこのあたりの守り神だったのだろう。
 この日は神社巡りが目的ではなかったので、表から見ただけだった。

大垣1-6

 本願寺大谷派大垣別院。
 立派な本堂は新しい。明治24年には濃尾地震で倒壊し、昭和20年の空襲ではここも全焼している。
 現在の本堂は昭和47年に再建されたものだ。
 ここで引き返して、次は南へ向かった。

大垣1-7

 どこにあったのだかすっかり忘れてしまった、大垣大神宮。
 城内の公園にあったのかもしれない。

大垣1-8

 天守南の公園内に建つ濃飛護国神社。
 明治4年に創建された。

大垣1-9

 大垣公園を出て、水門川沿いを歩く。
 大垣城の外堀だったもので、江戸から明治にかけて水運利用され、大いに賑わったという。最盛期は川面を埋め尽くすくらいの舟が出たそうだ。
 昭和に入ってかなり汚れたようだけど、現在はだいぶきれいな姿に戻った。

大垣1-10

 川を見守る石仏。

大垣1-11

 しばらく歩くと、クランク状に折れ曲がっているとこに出た。ボートを漕いでいる人たちがいて驚く。
 ここは四季の広場と名付けられた場所で、市民が水遊びをするところらしい。

大垣1-12

 石碑があったので、ここが「おくのほそ道」の結びの地かと思ったら、違った。これは記念碑だった。結びの地はまだ少し先だ。
 芭蕉の句碑が川沿いに並んでいる。

大垣1-13

 かつて川湊だったところに、住吉燈台が建っている。
 1700年前後に作られたもののようだ。
 高さは約8メートル。夜間に川を行く舟の目印になるようにと、菜種油を燃やして灯りとしていたらしい。
 舟も浮いていたから、イベントなどで使われるのかもしれない。

大垣1-14

 ここが「おくのほそ道」結びの地とされるところだ。
 芭蕉翁とそれを見送る木因像が建っている。
「蛤のふたみに別行秋そ」(はまぐりの ふたみにわかれ ゆくあきぞ)。
「おくのほそ道」の旅はここで終わりとし、芭蕉は舟に乗って桑名へと向かった。そのあと、故郷の伊賀に戻り、京都でしばらく過ごしたと伝わっている。

 私の大垣の旅はここで終わりではなく、更に南下して養老鉄道を撮りに行ったのだけど、それはまた別の話。
 市街レトロ散策編もあって、いずれ近いうちに紹介できると思う。

瀬戸電を撮っています

鉄道(Railroad)
瀬戸電-1

SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.7



 瀬戸電に乗るわけでもなく、瀬戸電沿線に住んでいるわけでもない。にもかかわらず、この頃瀬戸電をよく撮っている。どこかへ行くついでに撮るだけでなく、わざわざ瀬戸電を撮りに行ったりもする。それが楽しいのだから、もはや撮り鉄を名乗ってもかまわないのかもしれない。
 今回は瀬戸へ行った日の帰り道に撮ったもので、尾張旭から大森あたりの風景が中心となっている。少し順序が入れ替わっているところもある。
 まだまだ試し撮りに近く、もっと通っていくことでもう少し撮れるようになっていくんじゃないかと思う。ほんのちょっとだけ、瀬戸電風景の絵が見えてきた。

瀬戸電-2

 西日に輝くエノコログサに、秋の気配を感じた。
 一年を通じて撮っていくことで、沿線の季節の移ろいを知ることになるだろう。

瀬戸電-3

 尾張瀬戸駅を出てまもなくのところ。
 瀬戸電が幹線道路と平行して走っている場所はごく少ない。
 これで左側が海だったら、江ノ電みたいでいいのだけど、もちろん瀬戸に海はない。

瀬戸電-4

 こんなところにお地蔵さんがいたのは知らなかった。
 線路の安全を見守ってくれている。

瀬戸電-5

 錆びかけのフェンスが歪んでいる。沿線は必ずしも整備が行き届いているわけではない。
 尾張旭駅近く。正面にスカイワードあさひが見えている。

瀬戸電-6

 城前あたりの車両基地。
 喜多山から移転したとき、住宅地で塗装工場が作れなかったため、瀬戸電の車両はステンレスのシルバー車体に置き換えられることになった。赤い列車が走る姿が見られるのも、あと数年だろうか。

瀬戸電-7

 列車が通過するとすぐに遮断機が上がることを知ったのは、最近のことだ。列車はバックしてこないから、通過さえすればもう安全なのだけど、小さな踏切ほど遮断機が上がるタイミングは早い気がする。
 ここは通過した列車がすぐそこの旭前駅で止まるので、近くから撮ることができる。

瀬戸電-8

 沿線風景で撮るのは列車だけじゃない。

瀬戸電-9

 お気に入りの場所。
 カーブしながら傾いて走る列車の姿がいい。

瀬戸電-10

 だいぶ日が短くなって、夕方から夜にかけての時間帯が撮りやすくなった。
 次回の瀬戸電シリーズでは、夜間瀬戸電風景をお送りします。

今年も名古屋城宵まつりで火縄銃実演を撮る

イベント(Event)
火縄銃-1

SONY α55 + SIGMA APO 170-500mm f5-6.3



 今年も名古屋城宵まつりで、火縄銃の実演を撮ってきた。
 去年、初めて火縄銃を撮って、祭りフォトコンで佳作をもらったので、今年は更にいいのを狙っていた。
 しかし、欲をかくといいことはないもので、決定的瞬間を撮るという点では、去年を超えることはできなかった。前回はビギナーズラックだったことを思い知る。
 それでも、写真としては去年よりもステップアップしていることを実感できた。一年間、いろいろなものをたくさん撮ってきた経験がいきたと思う。
 今年のテーマは、武将の肖像と動きを融合的に撮るというものだった。条件があまりよくなかったのは少し残念だったのだけど、300mmではなく500mmを選んだことで、去年とは違う写真になった。

火縄銃-2

 火薬詰め。
 当然、空砲なので、弾込めはない。

火縄銃-3

 戦いの火蓋を切るという言葉は、火縄銃から来ている。
 火薬が入る火皿を覆う火蓋があり、切るというのは開くといった意味で、そこに火縄で点火して、爆発させて、弾を飛ばすというのが火縄銃の原理だ。

火縄銃-4

 観客席の方に向かって撃つのはさすがにまずいので、実際は背中を向けて撃つことになる。これは説明のときの様子だ。
 一度くらい正面から撮ってみたいのだけど、それが許されることはたぶんない。今年は横に回ることもできなかった。

火縄銃-5

 去年と比べて実演の回数が微妙に減った気がしたけど、気のせいだろうか。
 2回行われて、1回の正味時間は10分ちょっとなので、あっけなく終わってしまう。撃つ回数も4回くらいなので、チャンスは少ない。高速連写しても、なかなかジャストタイミングには当たらない。

火縄銃-6

 隊長さんは号令をするだけなので、ちょっと寂しそう。
 隊長や旗持ちさんは去年と同じ人だった。火縄銃を担当していた人はどうだったのだろう。尾張藩ゆかりの鉄砲隊のみなさんだから、メンバーは固定されていると思うのだけど。

火縄銃-7

 撃つ前の静寂と、鉄砲の轟音。
 静と動の対比に緊張感が生まれる。

火縄銃-8

 1回目は夕方6時からなのでまだ明るさが充分残っている。本番は6時40分からの2回目だ。陽が落ちて暗くなると、火花が派手に写る。
 2回目は手持ちでは厳しくなるので、三脚が必要となる。固定では撮り切れないので、半固定で撮った。
 火縄銃の実演は、宵まつり期間中の日曜日に2度行われる。次の14日が最終回で、日没時間が更に遅くなるので、条件はよくなる。

火縄銃-9

 今回はアップにこだわろうと思っていた。
 500mmレンズでシャッタースピードは1/20秒とかの無茶な速度なので、ブレは避けられない。それでも、動きを表現するためのブレなら失敗ではない。

火縄銃-10

 真剣に、黙々と。

火縄銃-11

 合図は、放て-! だ。

火縄銃-12

 どぉーんという大きな音が鳴り響く。
 弾は当たらなくても、音に驚いた馬が逃げ惑っただろう。それだけでも大きな効果があったに違いない。

火縄銃-13

 撮っているときはあまりにも手応えがなくて、今年はダメだったなと思ったのだけど、写真を見たら想像以上に撮れていた。
 火縄銃撮りに関するあたらな課題も見つかったし、今回はこれでよしとしたい。またどこかで撮るチャンスがあるはずだ。
 名古屋城宵まつりは去年ある程度見て回ったので、今年はほとんど見なかった。全国からいろいろな武将隊が集まってきていたり、あらたに結成されたあいち戦国姫隊がいたりしたのだけど、見かけることはなかった。
 まつりは今週いっぱい14日まで開催されている。

大垣水都まつりへ行く

イベント(Event)
水都まつり-1

PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4 / TAMRON 10-24mm



 土曜日に岐阜県大垣の水都まつりに行ってきた。
 今年は自粛で花火大会が中止だったのだけど、大垣という街を一度歩いてみたかったし、ちょうどいい機会だと思った。
 目的の一つが、万灯流しだった。暗くなった水門川の水面を、ゆっくり流れていく万灯は幻想的だった。

水都まつり-2

 昼間の本町通り。七夕まつりの吹き流しがかかり、屋台の準備が進められているところだった。
 本町通りの七夕まつりと、駅通りの夏祭りは別のものなのかもしれない。期間が少しずれていたりもした。たぶん、それらをまとめて水都まつりと呼んでいるのだと思う。
 昭和11年に始まった水まつりは、水にちなんだ祭りということで、水泳大会や魚のつかみどり大会が行われたというから時代を感じさせる。
 一度は途切れたものを、戦後の昭和23年に復活させ、現在に至っている。

水都まつり-3

 大垣城や街並み散策をしたあと、夕方また駅前に戻ってきた。
 その半分は養老鉄道を撮っていたのだけど、そのときのことはいずれあらためて紹介することにしたい。

水都まつり-4

 昼間は関係者くらいしかいなかったのに、ものすごくたくさんの人たちがぞくぞくとやって来た。このあたりではかなり大きな祭りのようだ。

水都まつり-5

 薄暗くなってきた頃、万灯流しが始まった。
 死者の霊を慰めるといったようなものではなく、みんなの願いを込めた市民手作りの万灯を流すというイベントのようだった。
 今年は1000基と、いつもの年より多く流したという。

水都まつり-6

 これがお目当てだった人も多かったようで、三脚組のカメラの人たちも川辺で待ち構えて撮っていた。

水都まつり-7

 暗くなり始め、灯りがぼんやりピンクに染まった。

水都まつり-8

 駅通りも大変な人が集まってきていた。

水都まつり-9

 もう少し万灯流しを撮る。

水都まつり-10

 流し撮りとか。

水都まつり-11

 郭町通りでは、盆踊りが行われた。福祉まつりとあったから、これはこれで元は別の祭りだったのかもしれない。
 笠をかぶったお姉さんたちは、鹿児島市おはら隊の皆さんだ。
 毎年氾濫を繰り返す木曽三川の治水工事に薩摩義士がかり出され、多くの犠牲者が出た。その縁で交流が生まれ、毎年おはら踊りを披露してもらっているそうだ。

水都まつり-12

 盆踊り文化はけっこうすたれていない。まだまだ若い子も踊っている。少年が恥ずかしがって踊ろうとしないのは、昔も今も変わらない。

水都まつり-13

 大垣水都まつり、なかなかいいお祭りだった。

鉄道小ネタ

鉄道(Railroad)
鉄道小ネタ-1

 鉄道関係の小ネタを少々。
 金山駅ホームにて。
 名鉄とJRが並んでいるので、ときどき貨物なんかが通過して、新鮮だ。

鉄道小ネタ-2

 パノラマスーパー。
 今パノラマカーが何種類走っているのか、まったく知らない。赤いのと白いのがあるようだ。
 名鉄は長らく乗っていなくて、最近よく乗るようになったのだけど、ほとんど知らない。やっと特急とミューチケットについて理解できたところだ。

鉄道小ネタ-3

 これが白いパノラマカーだと思うんだけど、全然分かっていない。
 そういえば、瀬戸電には特急がなくて、パノラマカーも走っていない。
 あんな過密ダイヤの路線に特急なんてあると、ややこしくなってしまってしょうがないか。

鉄道小ネタ-4

 昔から金山駅には縁がなくて、ほとんど降りたことがなかった。古い駅も覚えていない。
 総合駅になって、もうずいぶんになる。乗り降りする人も多い。
 この日は金山駅をあまり撮れなかったので、また行って撮ることにしたい。

鉄道小ネタ-5

 平日の通勤通学時間が終わったときで、アスナル金山はめっきり人がいなかった。
 ステージの前のベンチに一人。これからステージでは、超天才マジシャン山田奈緒子のマジックショーが始まる、といった雰囲気だった。

鉄道小ネタ-6

 リニア・鉄道館へ行くとき、初めてあおなみ線に乗った。
 ホームのずいぶん外れにあって、歩いていくのにけっこうな時間がかかった。
 列車内は人がたくさん乗っていて、ほとんどがリニア・鉄道館へ行く人たちだった。鉄道館ができる前は、乗客は少なかったのだろう。

鉄道小ネタ-7

 名古屋駅に入ってきた特急しらさぎ。
 JR東海の列車ではなく、JR西日本のものだ。
 米原を経由して、名古屋と金沢・富山方面を結んでいる。

鉄道小ネタ-8

 あおなみ線の金城ふ頭駅。
 リニア・鉄道館へ行く以外に用事はなく、今後しばらく乗ることはないと思われる。

鉄道小ネタ-9

 金城ふ頭駅からの眺め。
 白いチャペル風の結婚式場と、東海市の工場群。

鉄道小ネタ-10

 中央線、春日井あたり。

 そんな鉄道小ネタの写真たち。

7割程度の力でフライデー料理

食べ物(Food)
フライデー料理-1

PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4



 今週も週末は夜まで出かけていて、料理は金曜の夜だった。
 週末の祭りのことが気になってしまって料理に身が入らない、というのは単なる言い訳で、今週も少なからず手抜き料理となった。
 今月はもう仕方がない。8月というのはそういう月だ。
 ただでさえ暑苦しいからあまり料理をしたくないというのもある。夏は揚げ物の総菜がよく売れるそうだ。主婦の人の気持ちが、今はよく理解できる。

フライデー料理-2

「イカのフリッター」
 イカがあって、どうやって食べたいかと考えて、フリッターにした。暑いのに揚げ物になった。
 イカは、皮をむき、斜めに切り込みを入れて、酒、塩、コショウを振ってしばらく置く。キッチンペーパーで水分を吹いて、小麦粉をまぶす。
 衣は、卵白と卵黄に分けて作る。卵白に少し砂糖を加えてよく泡立てる。卵黄には小麦粉、ベーキングパウダー、牛乳、マヨネーズ、コンソメの素、塩、コショウを混ぜる。
 二つをあわせ、イカをくぐらせ、やや低めの油で揚げる。
 こんがりきつね色まで揚げるとちょっといきすぎで、色が濃くなる前に取り出した方がよさそうだ。今回、ちょっと揚げすぎた。フリッターというより唐揚げみたいな色になってしまった。イカは火が通りやすいから、揚げ時間は短めでいい。
 ニンジン、タマネギ、アスパラを炒めて、添える。
 あらびきコショウ、粉チーズ、パセリ粉を振りかけて食べる。
 イカはこの食べ方が一番好きだ。

フライデー料理-3

「カボチャとチーズの団子」
 カボチャは適当な大きさに切って、レンジで加熱する。充分柔らかくなったら、つぶす。
 刻んだタマネギ、とろけるチーズ、小麦粉、マヨネーズ、からし、コンソメの素、塩、コショウ、砂糖を混ぜる。
 最初団子の形にしたのだけど、焼いていたら扁平になった。いつものパターンだ。重力に負けた。
 揚げたら団子の形を保ったかもしれない。

フライデー料理-4

「ほうれん草とエビの中華炒め」
 エビ、ホタテ、ほうれん草、コーン、ツナ缶をごま油で炒める。
 酒、みりん、しょう油、中華の素、塩、コショウ、砂糖、唐辛子、水で味付けをする。
 ツナの風味とコーンの甘さが効いていた。

 写真で見ると、なんとなく不健康そうなメニューに見える。実際、そんなにコテコテでもなかったのだけど、間違っても病院食では出てこないメニューだ。
 自分の健康に感謝したい。
 来週末も出かける予定なので、料理はその前に7分目くらいの力でやることになると思う。

お猿が写った

動物園(Zoo)
お猿-1

SONY α55 + SIGMA APO 170-500mm f5-6.3



 ちょっと猿が撮れるようになった気がする。
 撮った写真に猿が写っている。
 シャッターを押せば写るのは当たり前なのだけど、プラスアルファが写るか写らないかという差があって、最近ようやく少しだけ写るようになってきた。もちろん、いつでもではなく、ごくたまになのだけど。
 お猿が撮れるようになれば、人間も撮れるようになるかもしれない。動物のポートレートと、人のポートレートはそんなに遠くない。ただ、人の場合、コミュニケーションをしながら撮るという点で、決定的な違いがあって、人の方が難度が高い。

お猿-2

 白っぽい猿がいて、一頭だけよく目立つ。
 毛繕いをしてもらいながらもカメラ目線。

お猿-3

 銀髪で青っぽい瞳をしているから、なんだか外国猿っぽい。
 猿から見ても毛並みの違いは分かっているのだろう。

お猿-4

 レンズを向けるとこちらを見るのは、警戒心よりも好奇心が勝っているのだろうか。
 賢い猿のことだから、自分が写真に撮られていることに気づいているのか。

お猿-5

 このときは動きの部分を撮れなかった。
 次回はジャンプしたりしているところを撮りたい。

お猿-6

 この場所は、夕方になると真逆光で、毛並みが黄金色に光ってきれいだ。

お猿-7

 毛繕いしてもらって、うっとり夢見心地の表情。

 野生だったオスザルのムコドノは、自らこの場所に飛び入りして、すっかり馴染んだようだ。子供も産まれたそうだ。
 今度はもっとじっくり時間をかけて撮ることにしたい。もっとお猿が撮れる人になりたい。

もっと夏を ~東山植物園にて

花/植物(Flower/plant)
東山植物園-1

SONY α55 + TAMRON 90mm f2.8 Di



 夏は唐突にやってきて、足早に過ぎ去ってゆく。暑いあついといって、だらだら過ごしていると、あっけなく置いていかれてしまう。こちらも季節の速度に合わせて駆けなくては。
 2週間も間を開けると、虫や花の顔ぶれが大きく変わる。あるものはひっそり姿を消し、あるものとは一年ぶりの再会となる。
 いずれにしても過ぎ去る季節は早い。せめて季節の息づかいを感じて、姿を写しとめたいと思う。
 この夏は一生に一度の夏だから。夏を追いかけるのに、まだ遅くはない。

東山植物園-2

 湿地にはすでにハッチョウトンボの姿はなかった。
 今の季節は、ミソハギの紫ピンク色がよく目立つ。バンザイをしているようだった。
 サギソウはもう少し先だ。

東山植物園-3

 これぞ夏の花、ハイビスカス。鮮やかな赤オレンジが目にまぶしい。
 行ったこともない沖縄の夏が頭に浮かんだ。

東山植物園-4

 以前、月極駐車場にとめた車の運転席から、民家の庭先に咲くモミジアオイの花が見えた。この花を見ると、夏の深まりを感じたものだ。
 もうあの場所へ行くこともなくなり、久しぶりの再会となった。夏の運転席の猛烈な暑さを思い出した。

東山植物園-5

 夏といえばこれ。
 今年もどこかでヒマワリ畑を撮りたいと思っている。実現するだろうか。
 イメージの中には、なだらかな下り斜面一面に咲くヒマワリと、その向こうに海が広がっている風景がある。時刻は夕方。ヒマワリをオレンジに染めながら、夕日が海に沈んでゆく。日本のどこかにきっと、そういう場所があるはずだ。

東山植物園-6

 アジサイのガクが、現在ドライフラワーを制作中。
 秋の終わり頃には、繊細なあみあみ模様が完成する。

東山植物園-7

 バッタというか、イナゴだろうか。
 この日は虫たちとあまりいい出会いができなかった。けど、あちこちに虫がたくさんいる夏という季節を、あらためていいものだと思った。虫たちがいなくなる秋は寂しい。

東山植物園-8

 サルスベリの花は、毎年少し違和感を抱く。普段の姿からは、あんなに派手なピンクを連想させない。夏になると突然ピンクに花開く姿に、いつも少し戸惑う。

東山植物園-9

 熱帯性のスイレンはあまり時間帯に縛れないのか、夕方になってもけっこう咲いている。ヒツジグサなんかは、律儀なまでに全部閉じているというのに。

東山植物園-10

 オオオニバスの葉っぱ。
 よく子供を乗せるイベントなどが行われる。大人は無理なんだろうけど、子供なら充分に乗せられる浮力がある。

東山植物園-11

 秋の七草の一つ、オミナエシは夏から咲いているから、さほど驚かないものの、見ると秋の到来を思わずにはいられない。
 この前まで春だと思ったら、もう秋が近い。

東山植物園-12

 カワラナデシコも、秋の七草の一つだ。
 河原で群生している様子を一度でいいから見たいという願いは、実現していない。日本でまだそういう場所が残されているのだろうか。

東山植物園-13

 モミジのトンネルは夏の青。紅葉までにはもう少し間がある。

 もっと夏を好きになるために、もっともっと夏を撮りたいと思う。
  • ホーム
  • 次 ›