月別:2011年07月

記事一覧
  • 金曜日のフライデー料理

    SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.7 今週末も、土日ともに出かけていて、料理をする時間がなかった。なので、金曜の夜にやっつけておいた。やっつけフライデー料理だ。 8月も週末はイベント満載なので、このパターンになりそうだ。金曜の夜もイベントがあったりするから、更に前倒しをして木曜にやらなくてはいけなくなるかもしれない。サンデー料理に戻れるのは、10月に入ってからだろうか。 何曜日に作ろうと、たいして内容が変わ...

    2011/07/31

    食べ物(Food)

  • 7月の海上の森

    SONY α55 + TAMRON 90mm f2.8 Di 今日は7月の海上の森で出会った森の生き物たちを紹介します。虫注意報発令なので、苦手な人は気をつけてください。 ハッチョウトンボもそろそろ終盤のようで、数が少なくなっていた。 今年は、東山植物園でも、森林公園でも、海上の森でも撮ることができた。また来年の再会を楽しみにしたい。 モノサシトンボかと思ったのだけど、節目の色が薄い。 となると、ホソミイトトンボだろうか。アオ...

    2011/07/30

    森/山(Forest/Mountain)

  • 最近のフォトコンのことなど

    SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.7 / TAMRON 10-24mm この前の日曜日、瀬戸市の瀬戸蔵で、せとフォトコンテストの表彰式に出席してきた。 生まれて初めてトロフィーなどというものをもらって、嬉し恥ずかしだった。 トロフィー授与とお披露目を兼ねて、今年度のミスせとものクイーンが初登場した。これから一年間、ミスせとものとして活動していくことになる。まずはせともの祭りがあって、秋には岩屋堂で撮影会も行われる。今年も...

    2011/07/29

    フォトコン・写真(Photo Contest)

  • ジオラマは楽しい <リニア・鉄道館 3回>

    PENTAX K-7 + TAMRON 10-24mm f3.5-4.5 / FA 50mm f1.4 リニア・鉄道館の目玉の一つに、N700系新幹線のシミュレーターがある。 しかしこれ、確率の低い抽選で、なかなか当たらない。一日に30人程度らしいので、当たったら運がいい。 新幹線シミュレーターはかなり本格派で、映像が流れるだけでなく部屋全体が新幹線に乗っているような挙動をする。抽選に当たらなくても、後ろから見学しているだけでもけっこう楽しめる。JR東海...

    2011/07/29

    美術館・博物館(Museum)

  • 列車内を撮ろう編 <リニア・鉄道館 2回>

    PENTAX K-7+PENTAX FA 50mm f1.4 リニア・鉄道館の2回目は、車両内部の紹介を中心にお届けします。 全部ではないけれど、前面に展示されたほとんどの車両の中に入ることができるようになっている。 古い車両の内装に関しては、単なる手直しにとどまらず、当時の再現を目指して作り直されている部分が多い。中だけが新しいことに最初少し違和感があったのだけど、考えてみると静態保存されているものは中も古いままで、現役当時...

    2011/07/27

    美術館・博物館(Museum)

  • 行ってみなければ始まらないリニア・鉄道館 <1回>

    PENTAX K-7 + TAMRON 10-24mm f3.5-4.5 / FA 50mm f1.4 少し前、mihopapaさんと二人で、リニア・鉄道館へ行ってきた。 3月14日のオープン以来、平日でもかなり混雑しているというので、しばらく待っていた。 この日は夏休みに入る前の平日で、入り口では待ち時間なしで入館することができた。中はそれなりに混雑しているものの、入り口で並ばなくてよければそれでいい。ガラガラになるのを待っていたら数年先になってしまう。 ...

    2011/07/26

    美術館・博物館(Museum)

  • 初めての津島天王祭

    PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4 / 55-300mm / TAMRON 10-24mm 初めて尾張津島天王祭を撮りに行き、撮り切れなかった敗北感を抱きながら帰路につくことになった。 正直、天王祭を甘く見すぎていた。人が多いであろうことは予想していたけど、23万人は半端な人数ではなかった。池を中心にそこそこの広さがある公園とはいえ、池の周囲には桟敷席が設置され、屋台がずらりと並んでは空いているスペースは限られる。そこへ20万人以上が集...

    2011/07/25

    イベント(Event)

  • キヤノンギャラリーへ

    SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.7 / TAMRON 10-24mm 伏見のキヤノンギャラリーで「写真展 写真家たちの日本紀行 2010」を見てきた。 去年は6月の終わりから7月のはじめにかけてで、今年は一月遅れで7月21日から8月3日までが名古屋の番になっている。銀座、仙台、札幌と回り、このあとは梅田、福岡と続く。 去年初めてプリントで見て感銘を受けた。今年の方がプリントの質が高かったように思う。プリント技術も毎年進歩しているとい...

    2011/07/24

    街(Cityscape)

  • 夏の手抜きサンデー料理

    SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.7 今週のサンデー料理は、ちょっと手を抜いた。土日は両方とも出かけることになっていたので、金曜の夜、ちゃちゃっと作ったのだった。ほとんど先週の変化バージョンのようなもので、食材も共通のものが多い。 手抜きでもこれくらいは作れる。気づけばサンデー料理歴も長くなった。かれこれ6年近く続いてるだろうか。 とはいえ、一年は52週だから、6年でも312回。毎日作る主婦の人と比べたら、まだ...

    2011/07/24

    料理(Cooking)

  • 7月の瀬戸電風景

    SONY α55 + TAMRON 90mm f2.8 Di / TAMRON 10-24mm 相変わらずちょくちょく瀬戸電沿線を自転車で流しながら写真を撮っている。もはや、撮り鉄ではないと言い張るのが難しいくらい鉄道を撮っている。 というわけで、最近撮り溜めた瀬戸電風景の写真をお届けします。 列車が写ってなくても鉄道写真は撮れる。 踏切の風景が好きだ。車両そのものよりも。 シルバー車両もどんどん増えている。印象としては3分の1くらいは入れ替わ...

    2011/07/24

    鉄道(Railroad)

  • 撮るために行く名古屋市科学館

    SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.7 伏見のキヤノンギャラリーへ「写真家たちの日本紀行展」を見にいった帰り、ふと思い立って名古屋市科学館にも寄っていくことにした。閉館の1時間半前だったけど、下見のつもりでチラッと様子を見られればよかった。 今年の3月にリニューアルオープンして以来、世界一のプラネタリウムが人気で、連日開館前から長蛇の列ができているという。プラネタリウムは午前中に売り切れ、少なくとも1時間くら...

    2011/07/22

    施設/公園(Park)

  • 久々の有松再訪

    PENTAX K-7 + TAMRON 10-24mm f3.5-4.5 / FA 50mm f1.4 桶狭間からほど近い旧東海道沿いに、有松絞りで知られる有松の町がある。 昭和48年に有松まちづくりの会が発足し、昭和59年に名古屋市の町並み保存地区第一号になったところだ。 地鯉鮒宿(知立宿)と鳴海宿の間に、茶屋集落として作られた間の宿(あいのしゅく)で、尾張藩の庇護のもと、名物・有松絞りによって発展した町だった。 東海道五十三次というのは、幕府が正...

    2011/07/21

    名所/旧跡/歴史(Historic Sites)

  • 桶狭間の戦いを辿る

    PENTAX K-7 + TAMRON 10-24mm f3.5-4.5 大高城跡。 夏草が生い茂り、訪れる人は少ない。 桶狭間の戦いのとき、若き19歳の家康(当時はまだ元康)は、味方の危機を救うべく、敵陣をかいくぐってこの城に兵糧を運び入れた。 桶狭間の前哨戦となった鷲津砦、丸根砦では激しい戦いが行われていた。 1560年。今川義元42歳。信長は26歳だった。 あれから450年以上の歳月が流れた。 桶狭間の戦い当時、大高のあたりは三河と尾張の...

    2011/07/20

    名所/旧跡/歴史(Historic Sites)

  • モリコロ前後の風景

    PENTAX K-7 + TAMRON 10-24mm f3.5-4.5 モリコロパークに手筒花火を見にいったときに撮った写真。 稲は伸び、青々として、西日に照らされる。 ついこの前、田植えだと思ったら、もうこんなに伸びていた。夏の間に生長し、2ヶ月後にはもう収穫だ。 長久手の田んぼ風景。 愛・地球博が開催されたのが2005年。その跡地に作られたモリコロパークは、この7月で5周年となった。 時は流れている。 沈みゆく夕陽。 シルエットの観...

    2011/07/19

    施設/公園(Park)

  • スカイストリートを撮る

    PENTAX K-7 + TAMRON 10-24mm f3.5-4.5 名古屋駅のJRセントラルタワーズ15階に、スカイストリートと名付けられた展望エリアがある。 以前はセントラルタワーズの上に有料展望台があったのだけど、客の入りが悪くなったのか、いつの間にか閉鎖されていた。結局、2回しか行かなかった。 15階は無料スペースなので、いつでもふらりと立ち寄れる。のだけど、なんとなく一人で行くと照れくさい気がして、なかなか行けずにいた。 地...

    2011/07/19

    名古屋(Nagoya)

  • モリコロパークで手筒花火

    PENTAX K-7+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8 去年の夏、初めて幸田町で手筒花火を撮った。あのときは不慣れな上にポジション取りが悪く、まともな写真が撮れなかった。もう一度撮りたいと思いつつ、去年はあのまま終わってしまった。 そして今年、近場にチャンスがあった。先週の土日に行われたモリコロパーク夏祭りで手筒花火があった。自転車で行ける距離で行われる手筒花火は貴重だ。 というわけで、土曜日に行ってきた。 α55と5...

    2011/07/18

    風物詩/行事(Event)

  • 動物園の残り写真

    SONY α55 + SIGMA APO 170-500mm f5-6.3 東山動物園の写真がまだ残っていたので、全部出しておくことにする。 シロクマさんのギョロ目。白目をむきだしているシーンは珍しいかもしれない。 サイのシワには年輪が刻まれているよう。 ツノは固そう。 草食動物は優しい目をしている。ギラギラしていない。 食べ物によって性格は変わるのだろう。 ラクダのハマコさん。 人間の方を見ているようないないような。基本的に、いつ...

    2011/07/17

    動物園(Zoo)

  • 完成度に難ありサンデー

    PENTAX K-7+PENTAX FA 50mm f1.4 今日のサンデー料理も、ノンテーマ、ノンジャンルで、食材と相談しながら食べたい料理を作った。 マグロ、豆腐、ジャガイモ、これが今日のメイン食材だった。魚系が一品、野菜系が一品、あともう一品を決めるのに苦労することが多い。それさえ決まれば、あとはだいたい方向性が見えてくる。 料理で一番難しいのは、メニューを決めることだ。今日の夕飯は何が食べたいか訊いて、何でもいいという...

    2011/07/17

    料理(Cooking)

  • 新幹線を撮ろう ~名古屋駅ホーム編

     名古屋駅ホームでの新幹線撮りが思いのほか早く実現した。この日はmihopapaさんと一緒にリニア・鉄道館へ行って、その帰りに新幹線撮りもしたのだった。 リニア・鉄道館のレポートは来週するとして、今日は新幹線写真をお届けします。 安城で撮り、大府で撮り、今回で3回目いうことで、少しコツが分かってきた。ホーム撮りはスピードも遅いし、距離感の調整もしやすいので難易度は低い。最も初心者向けの新幹線撮影ポイントと...

    2011/07/17

    鉄道(Railroad)

  • 名古屋城本丸御殿の上棟式

    PENTAX K-7 + TAMRON 10-24mm f3.5-4.5 / DA 55-300mm f4-5.8 全国的な関心は低いだろうけど、現在、名古屋城では本丸御殿の復元工事が行われている。 天守閣と共に国宝に指定されていた本丸御殿は、昭和20年の空襲で焼け落ちてしまった。 戦後、天守閣は再建されたものの、本丸御殿は長く手つかずのままった。 再建が始まったのが2009年のことだった。総工費150億円、9年かけて本格的な復元を目指している。天守はコンクリー...

    2011/07/15

    名所/旧跡/歴史(Historic Sites)

  • 夏を撮ろう

    PENTAX K-7+TAMRON 10-24mm f3.5-4.5 他 夏へ向かって一方通行。夏を駆け抜けろといった毎日が続いている。 暑いものはもう仕方がないとあきらめて、夏を楽しむしかない。 今年もノウゼンカズラがよく咲いた。 夏の風景を求めてあちこちへ。 青い空。ダイナミックな雲。強い日差し。 だいぶ成長した稲の上を風が吹き抜ける。 小学校の校舎からは子供達の歌声が聞こえた。 白いスイレンはヒツジグサ、という認識は合ってい...

    2011/07/14

    風景(Landscape)

  • 高校野球の夏

    SONY α55 + SONY 18-55mm f3.5-5.6 / SIGMA APO 170-500mm f5-6.3 今年も高校野球夏の大会の季節がやって来た。 去年の夏、初めて高校野球の予選大会を撮った。あのとき撮り切れなかったもどかしい思いが、一年経った今でも心の中に残っていた。忘れ物を取り戻すべく、今年もまた球場へと向かった。 場所は同じ瑞穂球場。去年は三塁側で、今年は一塁側だった。 去年は4回戦で、今年は1回戦という違いもあった。 違いはレンズ...

    2011/07/13

    スポーツ(Sport)

  • セントレアでB787

    SONY α55 + SONY 18-55mm f3.5-5.6 / SIGMA APO 170-500mm f5-6.3 B787の離陸を待つヒコーキ野郎のみなさん。ヒコーキお嬢もあちこちに。 どこからこんなに集まってきたのかと驚いた日曜日のセントレア。大半の人たちのお目当ては、セントレア初飛来のボーイング787、ドリームライナーだった。 ボーイング社が開発した次期主力中型旅客機で、全日空が世界で初めて導入することになり、テスト飛行を兼ねてセントレアへやってくる...

    2011/07/12

    飛行機(Airplane)

  • 動物たちの表情

    SONY α55 + SIGMA APO 170-500mm f5-6.3 500mmレンズの練習のため、東山動物園に行ってきた。先週の話で、週末の本番のためだった。 重い、デカい、恥ずかしいの三重苦のレンズだけど、それを乗り越えてこそ撮れる写真があることを知る。 写りは期待以上で、300mmクラスと同等の解像感だ。α55の手ぶれ補正はよく効くので、1/100秒以下でもブレが少ない。 それにしてもやっぱり重くて、しばらく構えていると腕がしびれてくる。...

    2011/07/11

    動物園(Zoo)

  • 7月の森林公園風景

    SONY α55 + TAMRON 90mm f2.8 Di 梅雨が明けて本格的な夏がやって来た。 夏の森林公園を撮りに行ってきた。 一番会いたかったのはハッチョウさんだ。東山植物園でも少しだけ撮ったけど、やっぱりハッチョウさんはキラキラをバックに撮りたい。光が当たっている水面を探して、逆光で撮る。 ネジバナ、ネジネジ。2本仲良く並んで咲いていた。 バッタさん、こんにちは。 ショウリョウバッタのチビかと思ったけど、違うかもしれ...

    2011/07/11

    虫/生き物(Insect)

  • 今ひとつサンデー料理

    PENTAX K-7+PENTAX FA 50mm f1.4 今日の気分は中華だった。のだけど、結果的には中華で足並みは揃わなかった。エビチリから出発して、どういうわけかスープカレーになってしまった。中華のメニューにカレーはない。 設計図なしに作った料理は、たいていイメージ通りにはいかないものだ。それでもなんとか強引にでもまとめることができるようになったのは成長と思っていいのだろう。とりあえず不味いものは出てこなくなった。「普...

    2011/07/10

    料理(Cooking)

  • 西尾散策 ~その3番外編

    PENTAX K-7+PENTAX DA 16-45mm f4 抹茶の町、西尾には、抹茶色の丸ポストがある。冗談みたいだけど、本当にあった。中央通り沿いの井桁屋公園に、2008年に設置された。 なかなかのインパクトながら、さほど違和感はない。町に溶け込んでいると言っていい。 公園内には、赤い傘型屋根のついたベンチがあり、水道が台は茶せん型になっている。 郵便物を投函すれば、ちゃんと届けてくれると分かっていながら、なんとなく大事な手...

    2011/07/09

    観光地(Tourist spot)

  • 西尾散策 ~町歩きその2

    PENTAX K-7+PENTAX DA 16-45mm f4 西尾城の城下は、士農工商が混在する変わった町だったと、昨日書いた。それは現代にも続いていて、通常城下町というと城の南に展開しているものなのだけど、西尾の場合は城から見て北東に名残が強い。 地図で見ていたときはよく分からず、実際に歩いてみて多少分かった。古い町並みは、肴町や天王町あたりに残っている。順海町の路地も良く、その辺は寺町風情が色濃い。 上の写真のように、格...

    2011/07/08

    観光地(Tourist spot)

  • 西尾散策 ~町歩きその1

    PENTAX K-7+PENTAX DA 16-45mm f4 西尾は魅力的な被写体が多い町だった。思った以上に撮っていたようで、近頃では珍しい3回シリーズになりそうだ。西尾劇場と歴史公園編をあわせれば5回になる。 事前調べで必ず撮りたいと思っていたのは、肴町(さかなまち)だった。しかし、肴町は想像していたほど古い建物は残っておらず、それ以外の場所で収穫が多かった。 そんなわけで、今回は西尾の町並みシリーズ第一回をお送りします。...

    2011/07/07

    観光地(Tourist spot)

  • 西尾散策 ~歴史編

    PENTAX K-7+PENTAX DA 16-45mm f4 愛知県西尾市といえば、西尾城の城下町として栄えた歴史を持ち、三河の小京都を自認する街だ。自慢はなんといっても抹茶の生産量日本一というのが挙げられる。抹茶といえば京都を連想する人が多いだろうけど、生産量では西尾なんだそうだ。西尾の全国的な知名度はどれくらいなんだろう。 私が西尾を訪ねたのは、このときが初めてだった。西尾劇場を見たいと思ったのが第一で、町並み散策もしよ...

    2011/07/06

    観光地(Tourist spot)

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金曜日のフライデー料理

食べ物(Food)
フライデー料理-1

SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.7



 今週末も、土日ともに出かけていて、料理をする時間がなかった。なので、金曜の夜にやっつけておいた。やっつけフライデー料理だ。
 8月も週末はイベント満載なので、このパターンになりそうだ。金曜の夜もイベントがあったりするから、更に前倒しをして木曜にやらなくてはいけなくなるかもしれない。サンデー料理に戻れるのは、10月に入ってからだろうか。
 何曜日に作ろうと、たいして内容が変わるわけではない。メニューを考える時間が短くなって、料理に少し愛想がなくなるくらいのものだ。今回の料理も、日曜に作ったといえばそのままサンデー料理ということになる。

フライデー料理-2

「カボチャのからしチーズソースがけ」
 ちょっときれいな料理になった。こういう料理を作りたいと常々思っている。思っているだけで、なかなか成功はしない。今回はたまたま上手くいった。最初から完成図が頭の中に出来上がっていたわけではない。
 カボチャとアスパラは、タジン鍋で蒸し焼きにする。
 ソースは、酒、みりん、しょう油、マヨネーズ、コンソメの素、塩、コショウ、砂糖、からし、スライスチーズをひと煮立ちさせて作る。
 彩りにパセリ粉とあらびきコショウを振りかける。
 カボチャはおかずにするには甘みが強い食材なので、からしの効いたソースで甘さを打ち消す方向でいくとちょうどいい。チーズとの相性も思った以上によかった。

フライデー料理-3

「ジャガイモと白身のお焼き」
 ジャガイモは皮ごと茹でて、柔らかくなったら皮をむいて、少し形を残しつつつぶす。
 刻んだタマネギ、白身魚、卵白、小麦粉をよく混ぜ、塩、コショウ、ダシの素で下味をつける。
 オリーブオイルで両面をじっくり焼く。
 たれは、酒、みりん、しょう油、白だし、酢、砂糖、塩、コショウ、唐辛子をひと煮立ちさせ、水溶きカタクリ粉でとろみをつける。
 卵白のおかげてふんわりするのと、白身魚の風味が効いていて、単なるジャガイモ料理ではなくなる。

フライデー料理-

「もやしとニンジンの中華風卵とじ」
 ごま油で、もやし、ニンジン、オクラを炒める。
 酒、みりん、しょう油、中華の素、白ごま、塩、コショウで味付けをする。
 とじた卵を回し入れ、ある程度固まったところで火を止める。
 もう一品欲しいときに便利な料理だ。もやしでも美味しいおかずは作れる。

 まあ、悪くない出来だった。味にも安定感があったし、調理も楽しめた。ちょうどいい感じだった。
 来週は世界コスプレサミットをどうするかによって予定が変わってくる。名古屋城宵祭りも始まる。

7月の海上の森

森/山(Forest/Mountain)
海上7月-1

SONY α55 + TAMRON 90mm f2.8 Di



 今日は7月の海上の森で出会った森の生き物たちを紹介します。虫注意報発令なので、苦手な人は気をつけてください。

 ハッチョウトンボもそろそろ終盤のようで、数が少なくなっていた。
 今年は、東山植物園でも、森林公園でも、海上の森でも撮ることができた。また来年の再会を楽しみにしたい。

海上7月-2

 モノサシトンボかと思ったのだけど、節目の色が薄い。
 となると、ホソミイトトンボだろうか。アオモンイトトンボとは違う気がする。

海上7月-3

 ハッチョウさんのメス。
 この時期までオスの未成熟はいないと思う。
 今年はオスばかりよく見て、メスをなかなか見なかった。来年に向けて、少し心配だ。

海上7月-4

 夏を代表する虫といえば、やはりセミだろう。
 これはたぶん、ツクツクボウシだと思うのだけど、ちょっと自信がない。もう一歩、寄り切れなかった。

海上7月-5

 こいつも回り込む前に飛んでいってしまったので、はっきり分からない。
 ヒグラシだと思うけど、どうだろう。
 ヒグラシはなかなか撮れないから、これがそうだったら嬉しい。
 普通にクマゼミかもしれない。

海上7月-6

 これはニイニイゼミでいいはずだ。
 翅が茶褐色で特徴がある。

海上7月-7

 湿地に咲いていた野草。
 雑草という名前の草はない。草にもすべて名前がついている。
 これは何だろう。前に図鑑で見たことがある気がする。ちょっと保留。

海上7月-8

 大型のトンボの中では、ギンヤンマは比較的飛んでいるところを撮りやすい。
 縄張りをずっとパトロールしていて、ときどきホバリングのように一ヶ所にとどまることがある。
 追いかけてもまず追いつけないので、置きピンにして、そのポイントに来るまで待つ。
 とはいえ、これがなかなかで、この一枚を撮るまでに20分はかかっている。気長にやるしかない。

海上7月-9

 色付きの野生スイレンというのはあるのだろうか。これも野生のヒツジグサなのか。
 赤池は以前、もっとたくさんヒツジグサが咲いていたような記憶がある。この日、咲いていたのはこれ一つだった。

海上7月-10

 ニホンカナヘビをアップで撮ると、カッコイイと思う。とても凛々しい。
 ニホントカゲはテラテラ光っていて、ちょっと苦手だ。

海上7月-11

 見慣れないオレンジ色をしたクモがいた。
 イオウイロハシリグモが脱皮したところかもしれない。

海上7月-12

 サワガニを久しぶりに見た。
 まだ小さい子供のようだった。

海上7月-13

 ヤマトタマムシのお尻。
 パールの入ったメタリック塗装をしたみたいな体色をしている。自然というのは不思議なものだ。

 みんな森の仲間たち。夏を目一杯生きている。
 8月になれば、また少しメンバーも替わる。来月も一度は行っておきたい。

最近のフォトコンのことなど

フォトコン・写真(Photo Contest)
フォトコンのことなど-1

SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.7 / TAMRON 10-24mm



 この前の日曜日、瀬戸市の瀬戸蔵で、せとフォトコンテストの表彰式に出席してきた。
 生まれて初めてトロフィーなどというものをもらって、嬉し恥ずかしだった。
 トロフィー授与とお披露目を兼ねて、今年度のミスせとものクイーンが初登場した。これから一年間、ミスせとものとして活動していくことになる。まずはせともの祭りがあって、秋には岩屋堂で撮影会も行われる。今年もやっぱり参加決定となった。
 授賞式といっても10名程度だろうと軽く考えていたら、30人くらい集まっていてちょっとびっくりした。
「瀬戸電のあかり」という作品で、特選(愛知県陶磁器工業協同組合理事長賞)をいただいた(グランプリの次)。
 瀬戸らしい写真で、いい賞に選んでもらったのは嬉しいことだった。

フォトコンのことなど-2

 授賞式だけで帰ってしまうのはもったいないなかったので、そのあと瀬戸の街を少し歩き、岩屋堂にも足を伸ばした。
 瀬戸蔵の上から超広角で撮る。これがやってみたかった。

フォトコンのことなど-3

 今度は風鈴ピラミッドを下から。

フォトコンのことなど-4

 末広町商店街は、日曜の午後でこの調子だ。かなり厳しいものがある。
 瀬戸は魅力的な街だけに、少しでも活気が出てくれるといいのだけど。
 瀬戸の良さが伝わるような写真を撮りたい。

フォトコンのことなど-5

 昭和レトロな感じは申し分なくても、これだけで観光客を呼ぶのは難しい。写真を撮るために訪れる人がいても、ほとんどお金は落ちない。
 商店街が活気づくのは、祭りやイベントのときだけだ。

フォトコンのことなど-6

 岩屋堂手前の田んぼ風景。ここが好きで、よく写真を撮る。
 今の季節は、稲が伸びて、田んぼは青々としている。
 うちの田舎を思い出す。お盆に帰郷しなくなって、今年が3年目になる。

フォトコンのことなど-7

 さすが、瀬戸の冷蔵庫と言われるだけのことはある。まだアジサイが咲いている。
 空気のひんやり度が違う。

フォトコンのことなど-8

 夏休みの午後ということで、川はちびっこまみれで、普段は静かな岩屋堂に歓声が響いていた。
 夏真っ盛りの岩屋堂を訪れたのは初めてで、話には聞いていたけど、あんなに大勢訪れているとは思ってなかった。紅葉シーズンよりも賑わっているくらいだ。

フォトコンのことなど-9

 瀬戸大滝も先客ありで、三脚を立てて写真を撮れるような状況ではなかった。
 滞在時間はわずかだったけど、あんな活気のある岩屋堂を見ることができたのはよかった。

フォトコンのことなど-10

 ついでに報告しておくと、津島の藤まつりフォトコンで市長賞(推薦)をいただいた。
「夕日と藤」という作品で、一等というのは驚いた。今年はちょっと手応えがあったとはいえ、一等は考えてなかった。
 作品としては夜の藤を写したものの方が、自分ではいけるかなと思っていたのだけど。

フォトコンのことなど-11

 日本の祭りフォトコンは、「火縄銃演武」が佳作だった。
 本に載るというのも、また違った嬉しさがある。

フォトコンのことなど-12

 アイにトロフィーを見せてみたところ、特に反応はなかった。猫パンチで転がされて遊ばれると、上の部分が取れてしまいだから、興味を持たれなくてよかったかもしれない。
 しかし、トロフィーの置き場所にちょっと困っている。

ジオラマは楽しい <リニア・鉄道館 3回>

美術館・博物館(Museum)
リニア館3-1

PENTAX K-7 + TAMRON 10-24mm f3.5-4.5 / FA 50mm f1.4



 リニア・鉄道館の目玉の一つに、N700系新幹線のシミュレーターがある。
 しかしこれ、確率の低い抽選で、なかなか当たらない。一日に30人程度らしいので、当たったら運がいい。
 新幹線シミュレーターはかなり本格派で、映像が流れるだけでなく部屋全体が新幹線に乗っているような挙動をする。抽選に当たらなくても、後ろから見学しているだけでもけっこう楽しめる。JR東海の運転士が訓練に使っているものが元になっているそうだ。
 在来線のシミュレーターは当たる確率が高くて、私ははずれたのだけどmihopapaさんが当たってやっていた。
 新幹線が500円、在来線と車掌体験がそれぞれ100円となっている。これ目当てに何度も訪れる人がいそうだ。

リニア館3-2

 ドクターイエローの中では、保守点検か何かのビデオが流れていた。
 ドクターイエローの中に入れる機会はまずない。
 これは0系を改造したもので、内部は当時のままと思われる。

リニア館3-3

 唯一入ることができた運転席がこれなのだけど、何だったか忘れてしまった。300Xだっただろうか。

リニア館3-4

 鉄道ジオラマが思った以上に楽しかった。
 幅33メートル、奥行き最大8メートルの世界最大級のもので、一日の様子を20分でプログラムしている。朝から始まり、夕方になると暗くなり、深夜鉄道が止まると保守点検作業が始まる。
 東京から名古屋まで、主だった建物が並び、鉄道が走り、街が動いている。
 入れ替え制で、並ばなくてはいけないのが厳しいところだけど、もう一度見ておきたかった。一回に100人と人が多いので、自由に写真を撮るのは難しい。

リニア館3-5

 名古屋駅前とナガシマスパーランド。
 小さな人がたくさんいるのが見えるだろうか。かなり作り込んである。

リニア館3-6

 名古屋城と、奥は白川郷だと思う。
 山並みは北アルプスだろうか。

リニア館3-7

 神社は伊勢神宮で、山の桜は吉野山の千本桜だろう。
 狭い範囲にギュッと凝縮しているので、位置関係は少しおかしかったりもする。

リニア館3-8

 清水寺は紅葉になっている。
 大文字焼きもあったらしいのだけど、見落としてしまった。
 他の人のページを見て、発見できていなかったものがたくさんあることを知った。

リニア館3-9

 大阪駅はあまり知らないのだけど、再現度はなかなか高いいんじゃないかと思う。
 右手に見えているのは通天閣だろう。
 その奥には五重塔が見えている。

リニア館3-10

 目を東へ移してみると、ここは静岡。富士山が見える。
 渓谷の紅葉は寸又峡だろうか。
 右手前は、三保の松原だ。
 松の木の上に天女さまがいるそうだ。
 他にも浦島多様や、金シャチ泥棒など、隠れキャラなどがちりばめられていて、それを見つける楽しみもある。

リニア館3-11

 東京は有名な建物が多いので簡略化されている。
 東京タワーやスカイスリーはあるとして、あとは新宿あたりだろうか。右手にはお台場がある。

リニア館3-12

 東海道の歴史コーナーでは、浮世絵をバックに江戸時代の旅の様子が模型で再現されている。
 なかなか芸が細かく、よくできている。

リニア館3-13

 これは明治の駅前だったか。洋装と和装の人が混在している。

 鉄道好きはもちろん、鉄道にはさほど興味がない人でも楽しめる施設なので、機会があればぜひ一度訪れて見てください。
 私ももう少し空いた頃にまた行きたいと思っている。シミュレーターやジオラマがいつでも自由にやれたり見られたりしたら、ここはもっと楽しくなる。

 もう少し写真があるので続きで。

列車内を撮ろう編 <リニア・鉄道館 2回>

美術館・博物館(Museum)
リニア館2-1

PENTAX K-7+PENTAX FA 50mm f1.4



 リニア・鉄道館の2回目は、車両内部の紹介を中心にお届けします。
 全部ではないけれど、前面に展示されたほとんどの車両の中に入ることができるようになっている。
 古い車両の内装に関しては、単なる手直しにとどまらず、当時の再現を目指して作り直されている部分が多い。中だけが新しいことに最初少し違和感があったのだけど、考えてみると静態保存されているものは中も古いままで、現役当時の車内を味わうことはできない。そういう意味ではここの内部は貴重なものと言えるだろう。

リニア館2-2

 シートもこの通り、全面的に新調されている。
 座ると傷むから、車両内のシートは基本的にすべて座るのは禁止となっている。
 昔の列車は木の温もりがあって、優しい気持ちになれる。

リニア館2-3

 革製のつり革も新しく作り直したものだ。こんなつり革だった時代は知らない。
 ここを本革にするとは、昔の列車はなかなかに贅沢だった。

リニア館2-4

 運転席はほとんど入ることができない。ちょっと残念ではあるけど、子供も多いし、好き放題触らせていたらすぐに問題が起きそうだから仕方がないところか。
 車両の説明をするアテンダントのような人たちはいない。各車両とはいわないまでも、何人かそういう人たちがいてもよさそうに思った。きれいな車掌さんとかがいたら一緒に記念撮影もできる。

リニア館2-6

 運転室は昔のままだ。

リニア館2-5

 レトロモダンな内装が格好いい。
 これに比べると、今の列車はひどく無粋だ。

リニア館2-7

 車内に夕方の西日が差し込んだみたいだった。
 光の演出というのも、もう少し工夫してみると、更にいい感じになるんじゃないだろうか。

リニア館2-8

 列車の窓が開けられなくなったのはいつからだろう。
 全開に開いた窓を見たら、ホームでの別れのシーンが思い出された。
 山や海や田園風景を行く列車の中で、風を感じられなくなって久しい。

リニア館2-9

 食堂車の狭い通路。

リニア館2-10

 ビュフェなんて言葉は最近めっき聞かない。現役でビュフェをやっている列車はごく少ないはずだ。
 子供の頃、何度か食べたような記憶があるけど、はっきりとは覚えていない。
 寝台特急というのも、ほとんど姿を消した。

リニア館2-11

 昔はまだエアコン車が全面的に普及してなくて、扇風機の列車もけっこうあった。
 いくら節電の夏でも、今更扇風機の時代には戻れない。

リニア館2-15

 これくらいになると、そんなに遠い昔ではない。一昔前までの普通列車はこんなだった。

リニア館2-13

 何の中だったか忘れてしまったけど、新幹線には違いない。少し古めかしさを感じる。

 このように列車内を見て回ったり撮ったりできるのも、リニア・鉄道館の楽しみの一つとなっている。外から眺めるだけだとすぐに見終わってしまうけど、中もじっくり味わっていると時間がかかる。
 次回の最終回は、ジオラマその他編をお送りします。

行ってみなければ始まらないリニア・鉄道館 <1回>

美術館・博物館(Museum)
リニア館-1

PENTAX K-7 + TAMRON 10-24mm f3.5-4.5 / FA 50mm f1.4



 少し前、mihopapaさんと二人で、リニア・鉄道館へ行ってきた。
 3月14日のオープン以来、平日でもかなり混雑しているというので、しばらく待っていた。
 この日は夏休みに入る前の平日で、入り口では待ち時間なしで入館することができた。中はそれなりに混雑しているものの、入り口で並ばなくてよければそれでいい。ガラガラになるのを待っていたら数年先になってしまう。
 名古屋駅からは、あおなみ線に乗って終点の金城ふ頭駅まで25分。名古屋港の方が水族館や他の施設も充実しているのだけど、あえての金城ふ頭だったのだろう。土日は水上バスで名古屋港と結んでいる(片道25分・700円)。
 入館料の1,000円は、行く前は安いと思った。行ってみると妥当な線だ。なるほど1,500円ではないし、800円でもない。確かに1,000円だなと納得する金額設定だ。隅から隅まで楽しめる鉄っちゃんにしたら安い。今のところ、年間パスポートは発売されていない。
 JR東海が満を持して作ったにしてはあと一歩という声も聞かれる。基本的には佐久間レールパークを拡張した展示で、期待したほど新幹線が充実していない点が不満に感じる要因かもしれない。敷地面積が埼玉の鉄道博物館の半分程度ということで、スペースの問題もありそうだ。鉄道博物館を大きく上回るようなものを思い描いて訪れた人にとっては、やはり物足りないだろうか。
 それでも、JR東海ならではの展示もあり、半日たっぷり楽しめる博物館になっている。今日から3回に分けて紹介していくことにしたい。

リニア館-2

 入り口入って最初の部屋が薄暗い。目が慣れるまで少しかかる。わざとそうしているのだろう。
 ここはシンボル展示フロアで、JR東海を象徴する3両が並んでいる。それぞれ、その時代に最高速を記録した車両たちだ。
 大型スクリーンには映像が流れている。

リニア館-3

 C62形式蒸気機関車。
 本来は貨物用として製造された日本最大の機関車で、のちにD52のボイラーを流用して旅客用に転用された。
 この17号機は、昭和29年に129キロという狭軌の蒸気機関車として当時の世界最高記録を出したものだ。
 長らく東山動物園の片隅で雨ざらしになっていた姿を覚えている人もいると思う。きれいにお色直しされて、立派な姿を取り戻していた。東山にあるときは、ほとんど誰も見向きもしていなかった。

リニア館-4

 こんな新幹線、走ってたっけ、と疑問に思う人も多いだろう。
 955形式新幹線試験電車の名の通り、試験車両なので営業運転には使われていない。
 通称300X。
 平成6年に最高速度実験用に製造されたもので、平成8年、米原-京都間で443キロを記録した。電車方式ではこれが当時の最高速となった。
 この技術が700系へと引き継がれ、現在のN700系に至っている。

リニア館-5

 そしてこれが次世代の鉄道、超電動リニアMLX01だ。
 平成7年に制作され、平成15年に山梨の実験線で581キロという記録をたたき出した。鉄道による世界最高記録だ。
 愛・地球博のJR東海超電導リニア館でも展示されていたから、そこで見た人もいるだろう。
 リニアの開業予定が2027年。あと15年もすれば、名古屋から東京まで40分で行ける時代が来る。15年も経てばいろんなことが変わっているだろうから、それくらいでは驚かなくなっているかもしれない。
 しかし、直線ルートで途中がトンネルだらけなので、風景はあまり楽しめそうにない。

リニア館-6

 これがメインフロアで、ほぼ全景だ。先ほどの3両とあわせて全部で39両が展示されている。
 1階、2階は吹き抜けで、展示は1階、2階には車両以外の展示品や部屋がある。
 39というと多そうに思うけど、半分は奥の方で横一列になって近づけないので、点数ほど多くは感じない。
 新幹線はドクターイエローを入れて5両と、ちょっと寂しい。今走っている700系はいないし、以前走っていた500系はJR東海のものじゃないから置いてない。当然、200系や400系もない。

リニア館-7

 手前が300系323形式、奥が300系の322形式。
 322形式は、300系量産先行試作車で、細部を詰め直して量産したのが323形式だ。比べると外観のデザインが少し違っていることが分かる。内装なども違うようだ。
 1992年に始まるのぞみ用の車両として制作された。

リニア館-8

 やはり0系が一番人気で、その前で記念撮影をしていく人が多い。
 昭和39年(1964年)の東海道新幹線開業に合わせて開発されたもので、すでに当時210キロを出していた。
 昭和61年までに3,000両以上製造された。
 最後の営業運転が行われたのが2008年で、ニュースで見たという人も多いんじゃないだろうか。
 向かって左隣が100系で、昭和60年に登場した。
 JR東海のCM、クリスマスエクスプレスで出てきていたのが、この100系だった。

リニア館-9

 922形新幹線。通称ドクターイエロー。
 新幹線線路の保守点検用車両で、なかなか見られない。

リニア館-10

 国鉄時代の車両には特に思い入れもないので、古いものを見ても、ふーんという感じだった。この頃はまったく国鉄に乗っていないので、思い出も記憶もない。子供の頃の思い出は、田舎へ行くときの近鉄特急だけだ。
 クハ381形式電車。
 振り子式システムで高速運転を可能にして、名古屋-長野間の特急しなのとして使われていた。

リニア館-11

 流線型の先取り、モハ52形式。
 戦前に京阪神間の急行電車として走っていたものがどうして展示されているかと思ったら、晩年に飯田線で使われていたからだった。 

リニア館-12

 C57形式蒸気機関車。
 1937年から制作された機関車で、139号はお召列車に使われたこともあるんだそうだ。

リニア館-13

 奥の展示車両。仕切りがあって、これ以上近づけない。
 そのうち手前の展示車両と入れ替えるのかもしれない。

リニア館-14

 クロ381形式の特急しなの。
 名鉄のパノラマカーを思わせる前面ワイド窓になっている。この展望が売りだったようだ。
 しなのはもう一両、キハ181形式気動車がある。

リニア館-15

 屋外に展示されている117系電車。
 もともとは関西圏で新快速として走っていたもので、向こうではシティライナー、名古屋では東海ライナーと呼ばれて活躍した。
 中は飲食スペースになっていて、みなさん弁当などを食べていた。
 館内にレストランや喫茶などはなく、弁当などを売るデリカステーションがあるだけだ。食べることに関しては充実しているとは言えない。
 弁当は味も値段も普通の駅弁並みのようだ。

リニア館-16

 小さなSL。ケ90形式蒸気機関車。
 大正時代に東濃鉄道(今のJR太多線)で走っていたものだ。

リニア館-17

 大まかな紹介をすると、ざっとこんな感じになる。
 次回は車両の内部などを中心に紹介します。

初めての津島天王祭

イベント(Event)
津島天王祭-1

PENTAX K-7 + FA 50mm f1.4 / 55-300mm / TAMRON 10-24mm



 初めて尾張津島天王祭を撮りに行き、撮り切れなかった敗北感を抱きながら帰路につくことになった。
 正直、天王祭を甘く見すぎていた。人が多いであろうことは予想していたけど、23万人は半端な人数ではなかった。池を中心にそこそこの広さがある公園とはいえ、池の周囲には桟敷席が設置され、屋台がずらりと並んでは空いているスペースは限られる。そこへ20万人以上が集まってしまうと、それはもう大変なことになるのは明白だ。
 どうにかいい撮影ポイントはないかと、あっちへ行き、こっちに戻りとうろうろしていたら、結局、どこにも場所を確保できないまま終わってしまった。
 有料の桟敷席が優遇されていて、それ以外でいいポジションにつこうと思えば、夕方早くから訪れて動かないでいるしかない。有料桟敷はたぶん2,000円とか3,000円とかで、事前販売だったのだと思う。当日の椅子席もあったらしいのだけど、下調べが不十分でよく分からなかった。
 帰り道、今年の失敗を踏まえて来年は有料席で撮ることを誓った。今年は来年のための下調べと思うことにした。
 とはいえ、初めて生で見る天王祭は、なかなかに優雅で趣のあるいいお祭りだった。残念だったのは写真を上手く撮れなかったことで、祭自体は楽しんだ。
 信長、秀吉も見たとされる伝統ある祭りで、500年以上、一度も休むことなく今日まで続いている。
 祭りの起源ははっきり伝わっていない。南北朝時代、津島に逃れてきた南朝の良王親王を守るため、北朝の武士を船遊びに誘って討ち果たしたことに由来するとも、津島神社の古い神事が元になっているともいわれる。
 津島神社自体、歴史のある神仏習合の神社で、かつては津島牛頭天王社と呼ばれ、全国3000以上ある津島神社、天王社の総本社となっている。
 織田家の氏神がこの津島神社で、秀吉は楼門を寄進するなど、二人とこの祭は縁がある。
 天王祭は数ヶ月に渡って行われ、旧暦の6月14日に行われる宵祭と、翌15日の朝祭がハイライトとなっている(もろもろの都合で、現在は7月の第4土日に行われる)。
 私が見にいったのは、土曜の宵祭だった。

津島天王祭-2

 イベントの一つに、火縄銃の演武があった。午後6時から始まるそれに合わせて行ったのだけど、何しろ場所が悪かった。距離は近いものの、竹か何かで編まれた柵越しなのでレンズを向ける方向は限られ、まともに撮れなかった。
 すでに失敗は最初からだった。

津島天王祭-3

 演武は二度行われ、二度目は池の特設水上ステージからだった。
 しかし、今度は遠すぎる。ステージの木枠も邪魔をして、満足に撮ることはできなかった。
 火縄銃は名古屋城の宵祭りで再挑戦することにする。あそこは近いし障害物もないから、場所さえ確保すればいいのが撮れる。

津島天王祭-4

 夕暮れどき、船遊びをする人々。
 天王川公園の名の通り、昔は天王川という川が流れていて、天王祭は川祭りだった。日本三大川祭りの一つと自認しているのだけど、あとの二つはよく分からない。
 現在、川はせき止められて、公園の中央で池になっている。なので、川祭りといわれるとちょっとピンと来ない。

津島天王祭-5

 日が暮れてから人はますます増え、移動するのもノロノロになる。この時点でまだ場所を確保できていなかった私だから、もういい場所が空いているはずもなかった。

津島天王祭-6

 7時半から水上ステージでの打ち上げ花火が始まった。
 少しずつ日暮れが早くなっているとはいえ、この時期の7時半はまだ明るさが残る。空が暗くならないと打ち上げ花火はきれいに撮れない。
 一年ぶりということで花火の撮り方を忘れていたから、思い出しながら手探りで撮り始めた。少し撮っていたら勘が戻ってきて、その頃には空も暗くなっていった。
 もう一ヶ所、南の津島高校グラウンドでも花火が打ち上げられていた。遠くに見えていたものの、ここから撮るには少し遠かった。

津島天王祭-7

 狭い場所での打ち上げということもあって、あまり大きな花火は上がらなかった。吹き上げ式みたいなものもあった。

津島天王祭-8

 大きな花火大会の打ち上げ花火のようなものを期待するとがっかりする。それでも、ときとききれいに撮れる。
 水面の明かりと花火の組み合わせは美しかった。
 花火を撮るベストポジションは、やはり北側の桟敷席ということになるのだろう。
 一番撮りたかった打ち上げ花火とまきわら船の組み合わせは撮れなかった。それが一番心残りだった。

津島天王祭-9

 花火大会の季節はまだこれからだ。今回で練習できたから、次が本番のつもりで臨みたい。
 来週は豊田おいでんまつりだし、岡崎もある。

津島天王祭-10

 すっかり暗くなった8時過ぎ、宵祭のクライマックスが近づく。

津島天王祭-11

 一年間の無病息災を祈り365個の提灯が飾られた5艘のまきわら船が、かつて川港があった車河戸(こうど)で待機している。ここで津島神社からの使者を待つ。

津島天王祭-12

 午後8時45分、5艘のまきわら船は、津島笛の音色を響かせながらゆっくりこぎ出した。池の北側には、津島の神が遷座する御旅所があり、そこへと向かう。

津島天王祭-13

 まきわら船は、45分ほどかけて御旅所へ進む。
 池にこぎ出したところを見送って、私はこの場をあとにした。最後まで見ていたら帰りの電車がとんでもないことになりそうだったので、早めに帰った。
 また来年、もう一度行きたい。このままでは終われない。

 使い切れなかった写真は続きで。

キヤノンギャラリーへ

街(Cityscape)
伏見から千種-1

SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.7 / TAMRON 10-24mm



 伏見のキヤノンギャラリーで「写真展 写真家たちの日本紀行 2010」を見てきた。
 去年は6月の終わりから7月のはじめにかけてで、今年は一月遅れで7月21日から8月3日までが名古屋の番になっている。銀座、仙台、札幌と回り、このあとは梅田、福岡と続く。
 去年初めてプリントで見て感銘を受けた。今年の方がプリントの質が高かったように思う。プリント技術も毎年進歩しているということだろう。
 感想は去年同様、やっぱり写真家の写真って素直なんだよな、というものだった。
 アマチュアはどうやって撮ろうかを考えすぎるのに対して、写真家は何を撮ろうかと考えて撮っている。被写体に対して真っ直ぐ向き合い、奇をてらわず、そのままシャッターを切っている。だからパッと見は上手くないと思う。味付けが薄い。しかし、そこに写真家の写真家たるゆえんがあって、アマチュアとは一線を画している。直球で勝負していて、変化球に逃げていない。
 近くで見ると、けっこうブレてるし、ピントも来るべきところに来ていなかったりする。撮ったのがアマチュアでフォトコンの応募作品なら早い段階で落ちてるんじゃないかと思うものもある。それでも魅力のある作品としてしっかり成立しているところがさすがだ。
 ハイアマチュアの上手い作品を見すぎると、自分を見失いそうになる。もっと上手く撮らなければと焦って、背伸びしてしまう。だから、ハイアマチュアの作品はあまり見ない方がいいようにも思う。
 被写体は自分の心に問いかけ、頭の中に思い描かなければならない。迷って分からなくなったときは、写真家の写真を見た方がいい。それを真似てみることで気づくことも多い。
 どんなに偉大な画家も、若い頃は有名画家の作品を模写する。デッサンの基礎も勉強するし、繰り返し練習をする。写真も同じことをすべきなんじゃないか。シャッターを押せば写真は撮れるけど、自己流で撮っているだけでは悪いフォームが固まってしまうように、我流から抜け出せない。基礎を学ぶには写真家の作品を見るのが一番いい。
 写真はプリントをして初めて完成となるというのを最近強く感じている。テレビやPCのモニターでは分からないことが大きくプリントすると見えてくる。雑誌の写真は少し小さい。生で大きなプリントを見られる機会があれば、見ておいて損はない。
 そんなわけで、キヤノンギャラリーの写真展はオススメです。無料だし、人もほとんどいないから、チャンスがあればフラッと立ち寄ってみてください。

伏見から千種-2

 ついでにこの日、伏見から千種あたりで撮った写真を少しだけ。
 名古屋インターシティーの建物。
 十字がいくつもあって、それが全部ズレてるから見ていると落ち着かない気持ちになる。
 最初から意図したデザインではないのだけど。

伏見から千種-5

 ビルに目がいくつもあって、こっちを見ているような気がする。ガチャピンの目を連想した。
 しかし、何でもないものが何かに見えるとは、少し心が疲れているのかもしれない。

伏見から千種-3

 話を聞いたときは本気でやるとは思わなかった。車道を一車線つぶして自転車専用レーンにするというのを。
 伏見通と中区の国道19号で、車と歩行者と自転車を完全分離した。幹線道路では全国で初だそうだ。部分的にせよ、名古屋は自転車先進地区となったと言えるんじゃないか。
 実際走ってみてたらかなり快適だった。中心部は車も人も多いから自転車だと走りづらいし迷惑になる。こういうレーンが今後も増えていくと嬉しい。
 自転車に乗るようになって初めて自転車の気持ちが分かった。

伏見から千種-4

 街に咲くサルスベリのピンク。オフィス街でも違和感はない。夏らしく元気な花だ。

伏見から千種-6

 布池教会の大聖堂を裏から撮ってみる。

伏見から千種-7

 中央線も撮る。
 堀の中を走っていくところが、山手線の目白から池袋の感じに少し似ている。

伏見から千種-8

 ちょっと目についたビル。古びた灰色の色調とピンクのコントラスト。

伏見から千種-9

 オマケの夕空。

夏の手抜きサンデー料理

料理(Cooking)
サンデー1

SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.7



 今週のサンデー料理は、ちょっと手を抜いた。土日は両方とも出かけることになっていたので、金曜の夜、ちゃちゃっと作ったのだった。ほとんど先週の変化バージョンのようなもので、食材も共通のものが多い。
 手抜きでもこれくらいは作れる。気づけばサンデー料理歴も長くなった。かれこれ6年近く続いてるだろうか。
 とはいえ、一年は52週だから、6年でも312回。毎日作る主婦の人と比べたら、まだ一年経たない新米だ。そう考えると、これでもけっこう頑張っている方かもしれない。

サンデー2

「マグロ蒸しの長ネギショウガしょう油だれ」
 マグロに塩コショウをして、タジン鍋で酒蒸し焼きにする。
 たれは、酒、みりん、しょう油、ショウガ、からし、砂糖、白だし、塩、コショウ、長ネギの刻みをひと煮立ちさせて作る。
 刻みレタスとともにたれをつけて食べる。
 これは普通に美味しい。文句を言われても困るというくらいに。

サンデー3

「くずしジャガイモと野菜炒め」
 崩して刻む私らしい料理だ。でもこれがなかなか悪くない。食べ始めると止まらない。
 ジャガイモは適当な大きさに切ってタッパーに入れ、柔らかくなるまでレンジで加熱する。それをつぶす。
 タマネギとニンジンを刻む。
 ジャガイモ、タマネギ、ニンジン、卵、カタクリ粉、マヨネーズ、スライスチーズ、コンソメの素、バター、塩、コショウを混ぜ、弱火で炒める。
 彩りにゆがいたブロッコリーも刻んで加えた。
 一部に焦げを作りつつ、混ぜながら炒め焼きにする。
 最後にあらびきコショウとパセリ粉を振りかける。

サンデー4

「豆腐と鶏肉とエリンギ煮」
 ごま油で鶏肉、エリンギを炒める。
 絹ごし豆腐を加え、酒、みりん、しょう油、白だし、中華の素、塩、コショウ、唐辛子、白ごま、水で味付けをする。
 ほんのりとした甘さの中にピリッとした辛味もあって、食欲がないときでも食べられそうな一品だ。

 ささっと作った割には上手くできて、味もよかった。
 夏場は週末にイベントが立て込むから、ゆっくり料理をしている時間がない。8月から9月はすでに予定がすべて埋まりつつある。
 いよいよ夏本番という実感が沸いてきた。

7月の瀬戸電風景

鉄道(Railroad)
瀬戸電風景-1

SONY α55 + TAMRON 90mm f2.8 Di / TAMRON 10-24mm



 相変わらずちょくちょく瀬戸電沿線を自転車で流しながら写真を撮っている。もはや、撮り鉄ではないと言い張るのが難しいくらい鉄道を撮っている。
 というわけで、最近撮り溜めた瀬戸電風景の写真をお届けします。

瀬戸電風景-2

 列車が写ってなくても鉄道写真は撮れる。
 踏切の風景が好きだ。車両そのものよりも。

瀬戸電風景-3

 シルバー車両もどんどん増えている。印象としては3分の1くらいは入れ替わっている気がする。もしかしたら半分近いかもしれない。
 瀬戸電は赤いのが好きだから、シルバーだとちょっとがっかりする。でも、この路線は5分おきくらいに上下線のどちらかがやってくるからいい。

瀬戸電風景-4

 矢田川橋梁を渡る瀬戸電。
 風景として面白いのはこのあたりまでで、この先は高架になっていくので撮れるところが少ない。

瀬戸電風景-5

 路地の先の踏切。この場所は初めて見つけた。お気に入りの一つになりそうだ。

瀬戸電風景-6

 守山自衛隊前駅付近。
 沿線の駅前で発展しているところは尾張瀬戸と大曽根くらいで、あとはだいたいこんなひなびた感じになっている。乗客はものすごく多いのに、駅前はほとんど発展しなかった。小幡駅は改装してちょっとよくなったけれど。

瀬戸電風景-7

 線路沿いの道路と線路内との境界性は曖昧だ。沿線に住む人たちの花壇のようになっていて、季節の花が彩りを添える。

瀬戸電風景-8

 閉鎖して久しい感じの洋品店。
 思い返してみると、昭和50年代から60年代でも、すでに瀬戸電沿線はだいぶさびれた印象だった。それでもまだ、こういった個人商店は残っていた。だんだんなくなっていったのは、平成に入ってからだろうか。

瀬戸電風景-9

 ノウゼンカズラと瀬戸電。
 7月の沿線風景。

瀬戸電風景-10

 小さな踏切。人一人がやっと通れるくらいの幅しかない。
 近所の住人用にこういう小さな踏切がたくさん作られている。

瀬戸電風景-11

 通り過ぎて、引き返して、文章を読んで、クスッとした。

瀬戸電風景-12

 夏のゆらぎ。

瀬戸電風景-13

 この一枚で瀬戸電が前よりももっと好きになった。
 これからも撮っていこうと思う。

撮るために行く名古屋市科学館

施設/公園(Park)
名古屋市科学館-1

SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.7



 伏見のキヤノンギャラリーへ「写真家たちの日本紀行展」を見にいった帰り、ふと思い立って名古屋市科学館にも寄っていくことにした。閉館の1時間半前だったけど、下見のつもりでチラッと様子を見られればよかった。
 今年の3月にリニューアルオープンして以来、世界一のプラネタリウムが人気で、連日開館前から長蛇の列ができているという。プラネタリウムは午前中に売り切れ、少なくとも1時間くらいは並ばないと入ることさえできないらしい。リニューアルする前は、忘れ去られたような施設だったのに。
 さすがに午後3時過ぎでは並ぶまでもなく、すんなり入ることができた。しかし、館内は夏休みに入ったちびっこが満載で、あらゆる展示物にチビどもが群がっているような状況だった。ものすごく賑やかで、それを見ているだけでも笑えた。
 この日の目的は、館内の様子を把握することと、写真を撮ることだった。撮るための名古屋市科学館というのがどれくらい魅力を持っているのか、まったくの未知数だった。あまり期待はしていなかった。
 それはいい意味で裏切られることになる。名古屋市科学館を撮るのは、なんだか妙に楽しかった。心浮き立つ感じは、少し前に行ったリニア・鉄道館よりも上だった。なんだろう、あの感じ。ちょっと不思議な高揚感を味わった。
 というわけで、今日はその成果をお見せします。
 まずは一番上の6階まで上がって、そこから下に降りていった。最上階は宇宙をテーマにしたフロアだ。

名古屋市科学館-2

 特別宇宙好きでも、科学好きでもないのだけど、それでも展示物や映像は楽しめるものが多かった。宇宙好きなら、宇宙フロアだけで半日は過ごせるんじゃないか。
 全体をざっと見て回るだけでも1時間半では足りなかった。じっくり見たり触ったりしていたら丸一日あっても足りない。
 好奇心旺盛な子供を連れて行ったらキリがないくらいだ。中学生以下は無料だし、夏休み中入り浸っているチビもいそうだ。展示室だけなら大人でも400円と安い。

名古屋市科学館-3

 ガリレオの望遠鏡の複製。
 大切なのは既成概念に囚われず、観察と実験を重ねること。それは写真でも同じだ。

名古屋市科学館-4

 リニューアル前に使われていたツァイス4型プラネタリウムが展示されている。まだ現役で使えるそうだ。

名古屋市科学館-5

 何かの鉱物か隕石だと思う。ほとんど説明書きを読んでいないのでよく分かっていない。
 このときは50mmの単焦点のみで撮ったのだけど、ここのベストチョイスは50mmマクロと見た。ときにぐぐっと寄りたいときもある。もう少し幅を持たせるなら、28-75mm f2.8なんかもいい。

名古屋市科学館-6

 ただの地球儀ではない。いろいろな機能が備わったハイテク地球儀だ。
 結果的に、宇宙のフロアが一番楽しかった。今度行ったら、もっとじっくり見て回りたい。

名古屋市科学館-7

 すいへーりーべぼくのふね。
 今どきの学生もそんなふうに元素記号を覚えるのだろうか。
 その物質がどういうふうに加工され、どんな製品に使われているのかを展示している。

名古屋市科学館-8

 分子の結合模型だったと思う。
 このあたりの展示物に写真の被写体としての可能性を感じた。もっと時間をかけて探せば、更に面白いものが見つかりそうだった。

名古屋市科学館-9

 二重螺旋のDNAモデル。
 ここは人体フロアだったか。

名古屋市科学館-10

 身近な製品を切断、分断して、断面が見えるようになっている展示。

名古屋市科学館-11

 磁石のN極とS極の反発。
 そういえば理科の授業の実験はいろいろ面白いものがあったのを思い出す。
 見るだけではなく触れるものや実験できるものがたくさんあって、それもここの大きな魅力になっている。夏休みの間は子供達に占領されているけれど。

名古屋市科学館-12

 人工竜巻マシーンで作り出された竜巻の煙。
 プラネタリウムの他に、放電ラボやマイナス30度の極寒ラボといった目玉もある。それらは整理券を求めて並ばないといけないので、なかなか厳しい。

名古屋市科学館-13

 休憩、飲食スペース。
 閉館前で人はほとんどいなくなっているときだった。

名古屋市科学館-14

 いまだ外回りの工事は続いているものの、この前見たときよりもだいぶ完成度が上がっていた。
 ただ、まだ南側の入り口は封鎖されたままなので、入るには北側に回らないといけない。
 ここは子供だけでなく大人でも楽しめるので、オススメしたい。私も9月になったらまた行こうと思っている。

 残りの写真は続きで。

久々の有松再訪

名所/旧跡/歴史(Historic Sites)
有松-1

PENTAX K-7 + TAMRON 10-24mm f3.5-4.5 / FA 50mm f1.4



 桶狭間からほど近い旧東海道沿いに、有松絞りで知られる有松の町がある。
 昭和48年に有松まちづくりの会が発足し、昭和59年に名古屋市の町並み保存地区第一号になったところだ。
 地鯉鮒宿(知立宿)と鳴海宿の間に、茶屋集落として作られた間の宿(あいのしゅく)で、尾張藩の庇護のもと、名物・有松絞りによって発展した町だった。
 東海道五十三次というのは、幕府が正式に認めた宿場町で、それ以外の場所で勝手に宿場を作ることはできなかった。いくつかある間の宿と呼ばれるところもそうで、本陣や旅籠などはなかった。なので、正確には宿場町とは違う。
 江戸時代に入るまで、このあたりは未開の地だったようだ。民家もなかった。
 ただ、のちに東海道として整備される道は古くからあり、桶狭間の戦いでも両軍は東海道を進軍している。
 尾張藩の奨励によって、阿久比村から数軒がこの地に移り住み、開拓を始めることになった。土地を耕すところから始め、細々と農業で食いつないでいたようだ。
 その中に竹田庄九郎という人物がいた。かつて九州の豊後絞りを見た庄九郎は、少しでも生活の糧にしようと独自の絞りを開発して売り出した。
 のちにそれは有松絞りと呼ばれ名物となっていく。参勤交代やお伊勢参りで人々が東海道を行き交うようになると、有松絞りは多くの人々に知られるようになり、尾張藩も独占販売させたことで有松の町は発展していくことになる。
 しかし、絞りはなかなか高価で、庶民にはおいそれと買えるものではなかったらしい。十返舎一九の『東海道中膝栗毛』の中で、弥次さんは手ぬぐいしか買えなかった。
 現在、町並みは約800メートルが保存地区に指定され、往時の面影をとどめている。
 私がここを訪れるのは5、6年ぶりで、少し様子が違っていた。

有松-2

 東のエリアは電柱が地中化されて、景観がとてもすっきりした。電線がないと写真を撮っていても気持ちがいい。
 それと、去年から一方通行になったようだ。通り抜けの道として地元の車がひっきりなしに往来していて、以前はおちおち散策していられなかった。
 一方通行反対という張り紙があって、地元の人にとっては迷惑だったようだけど、観光客にとっては安全さが増してありがたい。

有松-3

 すべてが古い家というわけではもちろんなくて、新しい家と古い家屋が混在している。
 それでも、名古屋市内でよくこれだけ残ったものだ。保存活動を始めるのが早かったのがよかった。

有松-4

 絞りの実演コーナーには名物のおばあちゃんがいて、絞りを売る店もある。絞りの製品は今でもけっこう高めなのだと思う。
 観光地要素は薄く、よくありがちなお土産屋のたぐいはない。

有松-5

 高い煙突があり、路地を入った先に銭湯があった。今でも営業しているのかどうかはよく分からない。

有松-6

 古い家屋を利用した食べ物屋さん。
 飲食店も少ない。

有松-7

 名古屋市内で宿場町の風情が残っているのはここだけだ。歩いていると、市内ということを忘れて、旅先に来ているような気分になる。

有松-8

 江戸時代中期の1784年、天明の大火によって町はほぼ全焼してしまう。
 再建にあたって、茅葺き屋根を瓦葺きにして、壁は塗籠造(ぬりごめづくり)にした。2階の窓は虫籠窓とし、防火対策が施され、新たな町並みが出来上がった。それが現在まで続いている。
 京都の町屋のように間口が狭い町並みではなく、横長のゆったりした構えの家屋が並ぶのも特徴となっている。

有松-9

 唐獅子山車庫。
 町では3台の山車を所有しており、10月の有松祭りではそれらの山車が曳き回される。

有松-10

 大きな通りを一本越えて西エリアに入ると、こちらはまだ電柱がそのままだ。地中化の予定があるのかどうか。車も行き交う。

有松-11

 こちらにも立派な古い家屋が並んでいる。

有松-12

 少し中に入り、踏切を越えた先に、有松天満社がある。
 もともとは近くにある祇園寺の境内に祀られた小さなお社だったそうだ。
 1791年に独立させてこの地に移し、社殿は1810年に有松絞りで成功した商人が建てたらしい。
 長らく有松の産土神として親しまれ、有松祭りは、この天満社の例祭として行われている。

有松-13

 町の西のはずれにある祇園寺。
 江戸時代以前の1590年代に創建された寺で、もとは鳴海にあって、円道寺といっていたそうだ。
 1755年にこの地に移され、名を祇園寺と改めた。

有松-14

 記憶の中にあった有松と、今回訪れて見た有松と、大きな違いはなかったものの、今回の方が印象がよかった。電柱の地中化と一方通行化だけが要因ではない。他でいろいろ古い町並みを見てきて、あらためて有松を見たとき、こんなによかったんだと再確認できたせいかもしれない。
 市内の中心からは離れているものの、名鉄が通っているので不便な場所ではない。

 本編に載せきれなかった写真は続きで。

桶狭間の戦いを辿る

名所/旧跡/歴史(Historic Sites)
大高-1

PENTAX K-7 + TAMRON 10-24mm f3.5-4.5



 大高城跡。
 夏草が生い茂り、訪れる人は少ない。
 桶狭間の戦いのとき、若き19歳の家康(当時はまだ元康)は、味方の危機を救うべく、敵陣をかいくぐってこの城に兵糧を運び入れた。
 桶狭間の前哨戦となった鷲津砦、丸根砦では激しい戦いが行われていた。
 1560年。今川義元42歳。信長は26歳だった。
 あれから450年以上の歳月が流れた。

大高-2

 桶狭間の戦い当時、大高のあたりは三河と尾張の境界線で、複雑な勢力図になっていた。
 三河を支配する今川方と、尾張を支配する織田勢との小競り合いが続いていた。尾張の支配も不完全なもので、信長に従わない独立勢力もまだ健在だった頃だ。
 大高城の築城年ははっきりしていない。南北朝時代には原形が作られていたとされている。
 信長の父・信秀の時代は織田方で、信秀の死後、今川側に寝返った鳴海城主・山口教継によって沓掛城とともに今川に奪われることになる。
 その対抗として、信長は大高城の周囲に丸根砦や鷲津砦などを築き、取り囲んだ。
 そんな状況のとき、桶狭間の戦いが起きる。
 今川義元が討ち取られ、家康が岡崎に帰って独立したことで、大高城は再び織田方のものとなった。
 いったんは廃城となったものの、江戸時代、尾張藩家老の志水家が跡地に屋敷を建てて住むようになる。
 明治に入ると屋敷は売却され、長らく放置された。
 昭和13年に国の史跡に指定され、大高城址公園として整備された。
 現在は空堀や本丸、二の丸跡などを見ることができる。
 本丸跡には城山八幡社がある。

大高-3

 あたりを見渡すことができる小高い丘の上に鷲津砦と丸根砦はあった。
 他の砦には信長が兵を置かなかったため、現在はほとんど跡も残っていないようだ。鷲津砦と丸根砦は大高城跡とともに史跡に指定されている。
 丘の上に登ってみても、石碑があるくらいで、特に何かがあるわけではない。わずかに空堀の跡らしきものが見えるくらいだ。

大高-4

 戦いの前哨戦で、二つの砦が激しい攻撃を受けているという報告を信長は受けている。
 それに対して信長は、何の指示もしなかった。援軍も送らず、完全に見捨てている。
 桶狭間の戦いは、信長が描いたシナリオだった。たぶん、それは間違いない。今川義元に対するリアクションではなく、信長のアクションに対して義元がリアクションした戦いだった。
 戦いは始まる前から信長の頭の中でシナリオが完成していた。二つの砦での戦いは、想定されたもので、勝負に勝つための捨て駒だった。
 戦いの最中、織田信平や飯尾定宗、佐久間盛重たちはそのことを悟ったに違いない。激しい抵抗を見せたものの、砦は今川勢によって全滅させられた。
 その全滅を待っていたかのように、信長は善照寺砦に入り、兵力を整えた。その前に熱田神宮で戦勝祈願をしているけど、これは時間稼ぎの意味合いもあったのではないかとする説もある。
 時間稼ぎといえば、砦をあえて攻めさせたのも時間稼ぎのためであり、相手方の大兵力を分散させる狙いもあった。
 ことは信長のシナリオ通りに進んでいく。

大高-5

 桶狭間の戦いがどこで行われたのかは、はっきり分かっていない。二つの候補地が名乗りをあげているものの、そのどちらも定かではない。
 以前の定説では谷間のようなところとされていたけど、現在はそうではないという説が有力になっている。
 戦上手の今川義元がわざわざ戦いに不利な谷間に本陣を置くはずもない。油断していたのは事実だとしても、たかが砦二つ落としたくらいで先勝祝いの酒盛りをするわけもない。まだ時刻は昼前だ。
 常識的に考えて、本陣は桶狭間山の上の方だっただろう。それでもあえて信長は、正面から本陣を突いた。そこには確かな勝算があったはずだ。信長は負けると分かっている戦をするほど愚かではない。

大高-6

 桶狭間の戦い伝承地の一つに、義元と信長の像が並んで建っている。
 今は戦国ブームと言われる。戦国時代にロマンを感じられるくらい歳月が流れた。日本国内で日本人同士が殺し合っていた時代があった。

大高-7

 一角に今川義元の墓がある。
 後世に作られたものだろうけど、墓石の小ささに少し切ない気持ちになる。

大高-8

 一般的に今川義元が京都に上洛する途中で、信長の奇襲に遭って首を取られたとされる桶狭間の戦いは、実はそうではなかったというのが最近の定説になってきている。
 単純に言ってしまえば、尾張と三河との領地争いだ。信長が仕掛けて、義元が応じた。義元にしても京都に上洛できるほど情勢は安定していなかった。まわりには北条や武田などが虎視眈々と領地を狙っている。
 西の尾張を支配下に治めて、東との戦いに憂いをなくすというのが主な狙いだっただろう。少しずつ勢力を伸ばし始めてきた若き信長も気になったに違いない。
 大兵力で一気に織田の本拠である清洲城まで攻め落とす心づもりだっただろう。駿府を出るときは、織田勢は清洲城に籠城するはずだと考えたのではないだろうか。
 前線の砦を攻略したという報告を待って、義元の本隊は沓掛城を出た。いったんを桶狭間に本陣を置き、その後、分散した兵を再集結して清洲へと向かう予定だったと思われる。
 一方の信長は時機を逸しなかった。思いがけない豪雨で足止めを食ったものの、義元の本陣が置かれた桶狭間へ向かって突進した。
 このとき信長勢は精鋭部隊の兵2千。義元本隊は5千ほどといわれているものの、実際の戦闘員はもっと少なかったと考えられる。主だった攻撃部隊は砦攻略の方に参加していた。決して2千対2万の戦いなどではなかった。
 まさか本陣を突かれるとは思ってない義元軍は慌てて、混乱した。敗走する兵も現れ、形勢は一気に信長軍に傾いた。
 戦いはわずか2時間ほどで決着し、信長の軍勢が義元の首を討ち取ったとことで勝負ありとなった。
 細かい部分での計算違いはあっただろうけど、概ね信長の描いたシナリオ通りに事は運んだ。
 夕方には本拠の清洲城に戻っている。これだけの歴史的な戦いが、わずか半日ちょっとで終結してしまった。

大高-9

 もう一ヶ所の伝承地も、公園になっており、碑や説明版などがある。
 住宅地の小さな公園で、ここらで激しい戦が行われたといった感じはまるでしない。

大高-10

 こちらの義元の墓はやや立派だ。
 関ヶ原の地を歩いていると、なんだか西軍に対してとても同情的な気持ちになる。今でも無念の思いがあの地には漂っているのかもしれない。
 桶狭間ではそんなことはない。義元の魂は故郷へ戻ったのだろうか。
 東海一の弓取りと言われた義元は、決して愚かでも、弱くもなかった。セオリー通りに攻め、相手の巧妙なやり方に負けた。それは奇襲などといったものではなく、情報戦を制し、新しい時代を切り開いた先駆者としての信長に、敗れるべくして敗れたと言ってもいいかもしれない。ベテランの実力者が若手のホープに敗れた、ただそれだけのことだ。勝負の世界ではときどきそういうことが起きることを、私たちは知っている。

大高-11

 すぐ近くにある高徳院。今川義元本陣跡の碑が建っている。
 戦死者の霊を弔うために創建されたそうだ。

大高-12

 私たちは、彼らが夢見た世界を生きているだろうか。過去に報いるということを、もう少し考えなければならないのかもしれない。

モリコロ前後の風景

施設/公園(Park)
モリコロへ-1

PENTAX K-7 + TAMRON 10-24mm f3.5-4.5



 モリコロパークに手筒花火を見にいったときに撮った写真。
 稲は伸び、青々として、西日に照らされる。
 ついこの前、田植えだと思ったら、もうこんなに伸びていた。夏の間に生長し、2ヶ月後にはもう収穫だ。

モリコロへ-2

 長久手の田んぼ風景。
 愛・地球博が開催されたのが2005年。その跡地に作られたモリコロパークは、この7月で5周年となった。
 時は流れている。

モリコロへ-3

 沈みゆく夕陽。
 シルエットの観覧車がゆっくり回る。

モリコロへ-4

 静かな池の夕暮れ。
 少し風が吹いていた。

モリコロへ-5

 夏まつりに訪れた人たちは、夕涼みをしながら手筒花火の始まりを待っている。

モリコロへ-6

 ステージではイベントが行われていた。

モリコロへ-7

 公園西に近づくリニモ。

モリコロへ-8

 リニモの流し撮り。
 無人運転なので、先頭に運転士がいないのが分かる。

モリコロへ-9

 この日はたぶん、満月だった。

スカイストリートを撮る

名古屋(Nagoya)
スカイストリート-1

PENTAX K-7 + TAMRON 10-24mm f3.5-4.5



 名古屋駅のJRセントラルタワーズ15階に、スカイストリートと名付けられた展望エリアがある。
 以前はセントラルタワーズの上に有料展望台があったのだけど、客の入りが悪くなったのか、いつの間にか閉鎖されていた。結局、2回しか行かなかった。
 15階は無料スペースなので、いつでもふらりと立ち寄れる。のだけど、なんとなく一人で行くと照れくさい気がして、なかなか行けずにいた。
 地上70メートルということで、眺めはいい。眼下に名古屋の東部方面を見渡すことができる。
 この階にはマリオットアソシアホテルが入っていて、このエリアが結婚式場になることがあるそうだ。日曜日に行けば見られるチャンスがあるかもしれない。

スカイストリート-2

 目的はスカイストリートからの眺めではなく、スカイストリートそのものを撮ることだった。
 ここの空間デザインが格好良くて、前から一度ちゃんと撮りたいと思っていた。
 セントラルタワーズができたのが1999年だった。あれから10年以上経っても古くささは感じない。セントラルタワーズができた当時は、この建物自体が名古屋に馴染まないのではないかと思われていた。高島屋も名古屋では成功しないだろうと言われていた。
 しかし、10年も経てば、何事も馴染む。10年前に比べれば、名古屋も多少は洗練された。

スカイストリート-3

 人が見ているのと反対方向を見ると、思いがけずいいものが見つかったりする。
 あまのじゃくではないのだけれど。

スカイストリート-4

 一枚くらいは眺めも撮っておくことにする。
 正面に見えているのは大名古屋ビルヂングだ。屋上には夏季限定のビアガーデンができている。
 今年の夏は暑いし、室内でも冷房がゆるいから、屋外のビアガーデンは賑わっているようだ。
 夜景もきれいに見えるのだけど、窓の写り込みが激しいのが難点だ。純粋な展望スペースというわけではないから、頭から黒い布を被って三脚を立てて撮れるような状況ではない。

スカイストリート-5

 撮影の舞台としては申し分ない。あとは良い登場人物が現れるのを待って、しかるべき位置に配置して撮ればいい写真になるはずだ。
 今度時間があるときに粘ってみたい。

スカイストリート-6

 おまけその1。
 エレベーターの内装。

スカイストリート-7

 おまけその2。
 ビルの映り込み。

 今日は小ネタにつき、二本立て。
 二本目に続く。

モリコロパークで手筒花火

風物詩/行事(Event)
モリコロ手筒-1

PENTAX K-7+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8



 去年の夏、初めて幸田町で手筒花火を撮った。あのときは不慣れな上にポジション取りが悪く、まともな写真が撮れなかった。もう一度撮りたいと思いつつ、去年はあのまま終わってしまった。
 そして今年、近場にチャンスがあった。先週の土日に行われたモリコロパーク夏祭りで手筒花火があった。自転車で行ける距離で行われる手筒花火は貴重だ。
 というわけで、土曜日に行ってきた。
 α55と500mmの組み合わせも考えたのだけど、無難に慣れたK-7と300mmのセットにした。手筒花火はアップで撮れば明るいとはいえ、さすがに夜500mmで手持ちは厳しいだろうと判断した。

モリコロ手筒-2

 最初少し、景気づけに打ち上げ花火が上がった。
 観客はわりと多めながら、ぎゅうぎゅう詰めというわけでもなく、開始20分前で端っこの一番前を確保できた。
 なので、しゃがんで三脚を立て、半固定で撮れた。

モリコロ手筒-3

 手筒花火は時間が短く、チャンスがあまりない。全体でも20分弱で、回数としては4、5回だったろうか。うかうかしていると戸惑っているうちにあっけなく終わってしまう。
 今回は二度目ということで、だいたいのイメージはできていた。
 ただ、やはり距離が遠い。手筒花火は飛び散る火花が危険ということで、どうしても観覧スペースは遠く離される。300mmでは持ち手の表情まで迫ることができなかった。

モリコロ手筒-4

 手筒花火というものが全国的にどの程度の知名度なのかはよく分からない。江戸時代に、鉄砲の技術を応用して三河の岡崎で作り出されたのが始まりとされている。
 現在は、三河地方で盛んに行われており、静岡の遠州も多いようだ。岐阜でも少しあるのに、三河の隣の尾張では流行らなかったようだ。名古屋ではほとんど行われない。
 夏場は豊橋あたりで毎週のようにやっているから行きたいのだけど、混雑と帰りの時間を考えると、なかなか気軽には行けない。

モリコロ手筒-5

 この日は持ち手からみて向かい風で大変だった。軽い火傷くらいはしてるんじゃないだろうか。
 爆発する可能性もあるし、ちょっと命がけだったりする。
 吹き上げ花火の大きなやつを手で持ってやるという、子供は絶対マネしちゃダメなやり方だ。多くは奉納神事として行われている。

モリコロ手筒-6

 火を見ると興奮するという本能が人間の中にあるのだろう。
 夜の闇に浮かぶ火は美しくもある。

モリコロ手筒-7

 手筒花火の規模としては中くらいだろうか。もっと極太なものだと巨大な火柱が高々と上がる。
 火山の噴火を思わせる。

モリコロ手筒-9

 小型のものもある。これくらいならちょっと持ってみてもいいかなと思う。

モリコロ手筒-8

 露出をコントロールしている余裕はない。火の状況によって明るくもなり、暗くもなる。シャッタースピードも大きく変化する。
 もう少し落ち着いてスローシャッターで撮ればよかったと思ったときにはもう終わっていた。

モリコロ手筒-10

 最後に「はね」と呼ばれる小さな爆発がある。その音に驚いてビクッとしたりする。赤ん坊が泣き出す。
 正味15分では本当にすぐに終わってしまう。1時間くらい続くともっといろいろなバリエーションが撮れるのだけど。

モリコロ手筒-11

 打ち上げ花火が上がって幕となった。
 去年よりは撮れたものの、まだ満足はしていない。次はもう少し撮れるような気がしている。この夏の間にもう一回くらいはチャンスがあるはずだ。一か八か500mmで挑戦してみたい。

動物園の残り写真

動物園(Zoo)
東山動物園2-1

SONY α55 + SIGMA APO 170-500mm f5-6.3



 東山動物園の写真がまだ残っていたので、全部出しておくことにする。
 シロクマさんのギョロ目。白目をむきだしているシーンは珍しいかもしれない。

東山動物園2-2

 サイのシワには年輪が刻まれているよう。
 ツノは固そう。

東山動物園2-3

 草食動物は優しい目をしている。ギラギラしていない。
 食べ物によって性格は変わるのだろう。

東山動物園2-4

 ラクダのハマコさん。
 人間の方を見ているようないないような。基本的に、いつもぼぉーっとしている。

東山動物園2-5

 ライオンのダメな顔。まるで緊張感がない。

東山動物園2-6

 野生のキリンはもっとキラキラしているのだろうか。草原を駆け回っている姿が見てみたい。

東山動物園2-7

 まったく何も考えていなさそうなカピバラさん。とりあえず目の前のメシをむしゃむしゃ食べている。

東山動物園2-8

 カリフォルニアアシカが陽を浴びて気持ちよさそう。
 暑いときも寒いときも、いつも元気に泳ぎ回っている。もしくは、陸で寝ている。

東山動物園2-9

 水とペリカン。

東山動物園2-10

 特別出演のカラスくん。
 こうやってみると、なかなかカッコイイ。

 また500mmを持って動物園へ行こう。

完成度に難ありサンデー

料理(Cooking)
サンデー1

PENTAX K-7+PENTAX FA 50mm f1.4



 今日のサンデー料理も、ノンテーマ、ノンジャンルで、食材と相談しながら食べたい料理を作った。
 マグロ、豆腐、ジャガイモ、これが今日のメイン食材だった。魚系が一品、野菜系が一品、あともう一品を決めるのに苦労することが多い。それさえ決まれば、あとはだいたい方向性が見えてくる。
 料理で一番難しいのは、メニューを決めることだ。今日の夕飯は何が食べたいか訊いて、何でもいいという答えが返ってくるとがっかりする主婦の気持ちが分かる。だんなさんはとりあえず何でもいいので具体的に答えてあげて欲しい。毎日、あれが食べたい、これは嫌だなどと無計画に言われると、それはそれでやっかいなのだけど。

サンデー2

「マグロの角煮ショウガ風味」
 酒、みりん、しょう油、ショウガ、砂糖、塩、コショウ、唐辛子を混ぜ、マグロをつけておく。
 それを汁気がなくなるまで煮る。
 レタスと一緒に食べるとちょうどいいくらいの味付けになっている。単純な料理だけど肉料理に負けていない。

サンデー3

「中華風冷や奴」
 暑いのでたまには冷や奴にしてみた。かつおぶしとしょう油をかけて食べるのは芸がない。美味しい乗せものを作ることにした。
 鶏の挽肉を、ごま油で炒め、酒、みりん、しょう油、塩、コショウ、砂糖で味付けする。
 もう一種類、ごま油、ショウガ、酒、みりん、しょう油、白だし、唐辛子、塩、コショウ、砂糖でベースを作り、トマト、長ネギ、ナスを炒める。
 具が温かいので、豆腐も湯豆腐にした方がよかった。
 食べるときは2種類の具を混ぜて食べた。ちょっと盛りつけに失敗した。

サンデー4

「ジャガイモとツナチーズ」
 ジャガイモは、水、酒、みりん、コンソメの素、塩で、柔らかくなるまで煮る。
 オリーブオイル、タマネギ、ニンジン、ツナ缶、酒、みりん、しょう油、コンソメの素、からし、塩、コショウを炒める。
 マヨネーズとスライスチーズを加える。
 溶き卵を回し入れて、半熟くらいに固まったら完成だ。茹でたアスパラを乗せる。
 美味しいのでオススメしたい。ただ、ジャガイモとの絡み具合がもう一歩だったので、ジャガイモを別の形にした方がよかったかもしれない。スライスして、具を上に乗せるとか。

 今日は味のレベルは高かったのに、盛りつけの部分で上手くいかなかった。もう一回同じものを作り直したら、次はもっと完成度を高められると思う。
 特にジャガイモのやつは、チャンスがあれば再挑戦してみたい。

新幹線を撮ろう ~名古屋駅ホーム編

鉄道(Railroad)
名古屋駅ホーム-1




 名古屋駅ホームでの新幹線撮りが思いのほか早く実現した。この日はmihopapaさんと一緒にリニア・鉄道館へ行って、その帰りに新幹線撮りもしたのだった。
 リニア・鉄道館のレポートは来週するとして、今日は新幹線写真をお届けします。
 安城で撮り大府で撮り、今回で3回目いうことで、少しコツが分かってきた。ホーム撮りはスピードも遅いし、距離感の調整もしやすいので難易度は低い。最も初心者向けの新幹線撮影ポイントといえるだろう。難しいのは、新幹線に乗る人たちの視線に耐えることだったりする。駅員の目も光っている。
 だいたい10分おきくらいに入ってきたり出ていったりするので、退屈はしない。残念な点としては、名古屋駅はすべての車両が停車することだ。こだましか止まらない通過駅の方が撮影としては楽しめると思う。
 かれこれ1時間くらいはいただろうか。かなり面白くて、もっと撮っていたかったくらいだ。2時間くらいは飽きないんじゃないだろうか。



名古屋駅ホーム-2

 名古屋駅の新幹線ホームは、2面4線となっている。
 駅の裏側で、高層ビル群の西側になる。桜通口から歩くと、けっこう遠い。
 このときは、下りのホームで撮影をした。上りは東京方面ということで人が多い。



名古屋駅ホーム-3

 ホームの端4ヶ所のうち、完全に視界が開けているのは下りホームの東京方面側だけだ。あとの3ヶ所は障害物が視界を防いでいる。
 上の写真は、東京方面から来た下りのN700系だ。
 午後が順光になるものの、わりと早い時間に太陽がビルに隠れて影になる。
 そのあたりの事情は一発勝負ではなかなか分からない部分で、何度か通っているうちに分かるようになってくるのだろう。
 東京方面、大阪方面ともにレールがカーブしているので、正しい編成写真を撮るのは難しいかもしれない。



名古屋駅ホーム-4

 鏡張りのビルに映るセントラルタワーズとスパイラルタワー。
 名古屋駅のホームならではの光景だ。



名古屋駅ホーム-5

 300系がまだけっこう走っていることを知った。もう全部700系とN700系になったのかと思ったらそうではなかった。
 500系はすでにJR東海の区間を走っていない。最後は2009年だったか。その頃はまだまったく新幹線に興味はなかった。500系を撮りたければ大阪方面へ行かないといけない。



名古屋駅ホーム-6

 ホームの先端に取り付けられたコンパクトミラー。
 やはり停止位置の確認用だろうか。



名古屋駅ホーム-7

 N700系、700系、300系と、それぞれ微妙に停止位置が違うらしい。横に一歩の距離だけど、停止位置に合わせたときの扉の位置の違いなんだろうか。



名古屋駅ホーム-8

 東京方面の上りが出ていくところ。
 ぐわーんとカーブしながら下っているのが分かる。
 新幹線の動きって、なんかヘビっぽい。



名古屋駅ホーム-9

 ホームの端から中央方向を撮るのがいい。



名古屋駅ホーム-10

 N700系を格好良く撮るのがなかなか難しい。光と影でフォルムを際立たせることができればいいのだけど。



名古屋駅ホーム-11

 700系の方が格好良く撮るのは簡単だと思う。
 ヘッドライトがモビルスーツっぽくて、個人的にはこちらの方が好きだ。



名古屋駅ホーム-12

 新幹線のお世話係のお姉さんが入線を待つ。



名古屋駅ホーム-13

 西日を浴びて車体を黄金色に輝かせながら出ていくN700系。
 車掌は女性だった。

 ホームでの新幹線撮りは予想以上に楽しかった。ぜひまたやりたい。
 次はのぞみ通過駅の三河安城駅か、岐阜羽島駅だ。時間帯は、夕方から日没にかけてがいい。
 

名古屋城本丸御殿の上棟式

名所/旧跡/歴史(Historic Sites)
上棟式-1

PENTAX K-7 + TAMRON 10-24mm f3.5-4.5 / DA 55-300mm f4-5.8



 全国的な関心は低いだろうけど、現在、名古屋城では本丸御殿の復元工事が行われている。
 天守閣と共に国宝に指定されていた本丸御殿は、昭和20年の空襲で焼け落ちてしまった。
 戦後、天守閣は再建されたものの、本丸御殿は長く手つかずのままった。
 再建が始まったのが2009年のことだった。総工費150億円、9年かけて本格的な復元を目指している。天守はコンクリート製で妥協してしまったので、本丸御殿は木造にこだわった。
 戦前まで現存していた本丸御殿は、近世の正当な書院造で、内部には狩野派による2000点以上の障壁画で飾られていた。それらの障壁画のうち、1000点以上は疎開などで難を逃れて、現存している。再建がなったのちは、それらもあわせて公開されることになるはずだ。
 このたび、表書院の骨組みが完成し、上棟式(じょうとうしき)が執り行われることになった。12日(火曜日)に出向いて見学してきた。
 棟木(むなぎ)を運び入れたのは、平針の木遣(きや)り音頭保存会のみなさんだった。
 長さ6メートルの棟木に紅白の飾りを巻き、木遣(きや)り音頭を歌いながら表門から本丸御殿の工事現場まで担ぎ入れた。
 400年前、加藤清正が指揮を執って、同じようなことをやっていたかと思うと、なかなかに感慨深い。本丸御殿完成のおりには、家康も訪れ宿泊していった。

上棟式-2

 この日のおもてなし武将隊は、普段着姿の前田利家と、足軽だった。
 平日の午前中にもかかわらず、見物人は600人を超えていたそうだ。
 名古屋の人間は、本丸御殿にはけっこう思いを持っていて、寄付をした人も多いはずだ。工費の3分の1くらいは寄付によるものだという。

上棟式-3

 この紅白のが棟木だ。
 もっと巨大な柱のようなものを想像していたら、意外ときゃしゃな木だった。諏訪大社の御柱みたいなものではなかった。

上棟式-4

 天守閣と平針木遣り音頭保存会の人たち。
 いい調子で音頭をとっていた。
 このあと北側の不明門をくぐって、本丸城内へ入っていった。

上棟式-5

 天守閣と本丸御殿の位置関係はこうだ。左手に見えているのが本丸御殿で、全体を覆われている。
 普段も工事の様子を見学することができるのだけど、この日は特別に更に近くから見ることができた。それが午後からだったので、私は見ることができなかったのが少し心残りだった。

上棟式-6

 式典が始まり、城内でも音頭による運び入れが行われた。
 関係者と招待客のみ中に入ることができて、一般は外からの見学だった。

上棟式-7

 河村市長挨拶。
 さすがに話が上手い。話し慣れているというのもあって、面白い。
 名古屋城の歴史や名古屋のことなどとひとしきり話し、場の笑いを誘っていた。
 天守も木造で建て直すと大風呂敷を広げているけど、きっとそれは無理だ。

上棟式-8

 表書院の最上部に棟木を引き上げる際に、曳綱(ひきづな)という儀式が行われた。
 紅白の綱を参加者達が引き、河村市長たちが白扇を振って、エイ、エイ、エーイとかけ声をかける。

上棟式-9

 そのあと、木槌で棟木を打ち付ける槌打(つちうち)の儀式へと移った。

上棟式-10

 屋根の高いところまで登って、槌打が行われた。

上棟式-11

 ここまでが上棟式の一通りの流れで、無事に安全祈願は終わった。

上棟式-12

 式のあと。
 中をのぞき見たところ、表書院の骨組みが完成しているのは分かった。ただ、2年半でまだこれだけなのかとも思った。
 こりゃあ、あと7年くらいは確かにかかる。それまで元気に生きていられるといいけど。
 とりあえず再来年の2013年には、玄関と表書院が先行一般公開される予定になっている。
 天下普請だった当時、天守閣は2年、本丸御殿を3年で完成させている。

上棟式-13

 神社の祭事ほど重々しいものではなかったものの、古式ゆかしい形式の上棟式を見ることができたのはよかった。こういうものを見る機会というのも、生きている間にそう何回もあるわけではない。本丸御殿の完成を見ることができたなら、きっと感慨もひとしおだろう。
 理屈抜きに長生きすることが大切だ。

夏を撮ろう

風景(Landscape)
夏の風景-1

PENTAX K-7+TAMRON 10-24mm f3.5-4.5 他



 夏へ向かって一方通行。夏を駆け抜けろといった毎日が続いている。
 暑いものはもう仕方がないとあきらめて、夏を楽しむしかない。
 今年もノウゼンカズラがよく咲いた。
 夏の風景を求めてあちこちへ。

夏の風景-2

 青い空。ダイナミックな雲。強い日差し。

夏の風景-3

 だいぶ成長した稲の上を風が吹き抜ける。
 小学校の校舎からは子供達の歌声が聞こえた。

夏の風景-4

 白いスイレンはヒツジグサ、という認識は合っているのか間違っているのか。

夏の風景-5

 紅白の鉄塔がリズミカルだった。

夏の風景-6

 街中の池で、今どきこんなヨシ原が残っているのは珍しい。
 戦後しばらくはこんな風景はありきたりのものだったはずなのに、いつの間にか消えていった。

夏の風景-7

 巨大なもくもく雲。
 ソフトクリームが食べたくなったら夏で、かき氷が食べたくなったら真夏だ。

夏の風景-8

 昼間に浮かぶ白い月。

夏の風景-9

 桜並木の下を行く力士。
 今は名古屋場所が行われているから、あちこちで力士を目にする。
 名古屋にとっては、大相撲も夏の風物詩の一つだ。

夏の風景-10

 土手の上を、麦わらをかぶったおじさんが自転車で行く。
 懐かしくて、少し切なくなるような風景だった。

 今年の夏は、たくさん夏を撮ろう。

高校野球の夏

スポーツ(Sport)
高校野球-1

SONY α55 + SONY 18-55mm f3.5-5.6 / SIGMA APO 170-500mm f5-6.3



 今年も高校野球夏の大会の季節がやって来た。
 去年の夏、初めて高校野球の予選大会を撮った。あのとき撮り切れなかったもどかしい思いが、一年経った今でも心の中に残っていた。忘れ物を取り戻すべく、今年もまた球場へと向かった。

高校野球-2

 場所は同じ瑞穂球場。去年は三塁側で、今年は一塁側だった。
 去年は4回戦で、今年は1回戦という違いもあった。

高校野球-3

 違いはレンズの距離にもあった。去年は300mm、今年は500mm。
 撮れる絵にも、やはり少し違いがあった。
 さあ、試合開始だ。

高校野球-4

 チームに関する予備知識はまったく持っていなかった。
 エースは左。なかなかまとまったいいピッチャーだ。

高校野球-5

 ジャストミート。バッターも、シャッターも。

高校野球-6

 日曜日とはいえ、まだ1回戦ということで観客は少なめ。一塁側、三塁側の大部分は関係者で占められていた。
 スタンドの最前列で、メガホンを持って応援していたのは女子マネージャーか。こんなにいるだろうか。
 ドラッカーに憧れて入ったのかもしれない。

高校野球-7

 投げて、打って、走って、大声を出して。
 久しぶりに自分も野球がやりたくなった。ああ、野球ってやっぱりいいなと、思った。

高校野球-8

 肝心の写真はもう一つ。
 点数は入るものの、フォアボールやエラー、押し出しなどが絡む展開で、長打もなく、ワッと盛り上がるシーンが少なかった。

高校野球-9

 旗色が悪くなると、チームというのはどうしても元気がなくなる。ベンチの空気もそうだ。
 控え選手の応援はいつでも元気だ。たとえそれがカラ元気だったとしても。

高校野球-10

 外野手の孤独というものをいつも思う。
 野球に限らず生でスポーツ観戦すると面白いのは、テレビに映らない部分が見られることだ。
 野球はピッチャーとバッターの間だけで行われているものではない。

高校野球-11

 試合は7回コールドで終わった。
 それほどチーム力に差があったわけではないけれど、やはり高校野球の場合、エースピッチャーがとても大きな役割を占める。ピッチャーだけでは勝てないにしても、ピッチャーが打ち込まれてしまうと勝つのはすごく難しくなる。

高校野球-12

 校歌斉唱。自分ではまったく歌った覚えがない。在学中に一度でも歌う機会があっただろうか。それさえ覚えていない。

高校野球-13

 高校時代、自分にはこんな感じはまったくなかったなと思ったら、少しうらやましいような気持ちになった。
 何かを一所懸命やれば、結果はどうあれ、得られるものはある。楽をしてしまえば何も得られない。

高校野球-14

 思ったよりも嬉しそうで、なんだかホッとしたというか、こちらまで温かい気持ちになった。勝つって素直に嬉しいもんなんだなと、あらためて思った。

高校野球-15

 去年との違いがもう一つあった。去年は試合に負けて、今年は試合に勝った。

高校野球-16

 夏はまだ始まったばかりだ。
 ガンバレ、高校球児たち。

 残りの写真は追記(more)に。

セントレアでB787

飛行機(Airplane)
セントレア-1

SONY α55 + SONY 18-55mm f3.5-5.6 / SIGMA APO 170-500mm f5-6.3



 B787の離陸を待つヒコーキ野郎のみなさん。ヒコーキお嬢もあちこちに。
 どこからこんなに集まってきたのかと驚いた日曜日のセントレア。大半の人たちのお目当ては、セントレア初飛来のボーイング787、ドリームライナーだった。
 ボーイング社が開発した次期主力中型旅客機で、全日空が世界で初めて導入することになり、テスト飛行を兼ねてセントレアへやってくることになった。わりと直前になって急遽組み込まれたようだ。
 組み立てはアメリカで行われているものの、胴体や主翼など機体の35パーセントは日本で製造されていることでも話題になった。三菱重工業、川崎重工業、富士重工業の工場が愛知県内にあるということで、地元企業への感謝を込めたお披露目という意味合いもあったらしい。
 日本国内の便では、羽田発着の路線に投入されることがすでに決定している。順次路線も拡大していく計画だそうだ。
 しかしながら、セントレアでの就航は未定となっており、早くても3年後くらいというので、この地方の航空ファンが大挙して押し寄せたというわけだった。
 それなら私もというんで、500mmのレンズを持って出向いていった。動物園で練習したのはこのためだった。

セントレア-2

 787は朝の7時くらいにやって来て、夕方の6時に飛び立つ予定だった。
 この日は特別に臨時駐車場が開放され、普段は見られない距離からとまっている787を見ることができた。
 私が到着したのは夕方の5時くらいだった。その時間でもまだ、金網にはずらりと見物の人たちが並んでいた。
 大きなレンズを構えるコアな航空ファンから、親子連れ、カップル、おじいちゃん、おばあちゃんまで、客層は幅広かった。一機の飛行機に人が群がっている様子は、静岡の1/1ガンダムのときと似ていた。

セントレア-3

 一番近づいてこれくらい。残念ながら金網越しで、その金網にも近づけないから、金網を消して撮ることもできない。これではらちがあかないということで、離れた丘の上に移動した。
 300mmでは届かなくても、500mmなら届く。動物園では大きすぎて恥ずかしかった500mmも、ここでは同じようなレンズを持った人がわんさかいるので平気だった。

セントレア-4

 届くには届いて金網もよけられたのだけど、飛行機前の障害物が多くてどうしょうもなかった。
 5時半を回って、どうするか迷った。飛び立っていく787を見送るなら障害物がない丘の上だし、もっと大勢の人たちと共有するならスカイデッキだった。あちらは金網があるから離陸は撮りづらいだろうとは思ったのだけど、スカイデッキの様子も見たいというので、移動することにした。

セントレア-5

 ボーイング747 LCF ドリームリフター。
 日本で製造した翼などをアメリカに運ぶために改造した機体で、胴体の部分がぽっこり膨らんでいる。
 ドリームライナーとドリームリフターのツーショットも、この日の呼び物の一つだった。羽田では見られない光景だ。
 私が行ったときは、ドリームリフターの積み込み作業をしているところで、すでに移動してしまっていてツーショットを撮ることはできなかった。

セントレア-6

 スカイデッキで他の飛行機の離発着などを撮りながら待つ。
 それにしても、スカイデッキは想像を遙かに超える光景が広がっていたのだった。

セントレア-8

 金網すべての場所が鈴なり状態。まったく入り込む余地はなかった。
 787にこんなに多くの人が興味を持っているとは思わなかった。この中の何割かは、私のように軽い気持ちで訪れていたのだろうけど。
 朝待ち構えていた人だけでも2,000人を超えていたというから、一日ののべ人数では1万人を上回っていたんじゃないだろうか。

セントレア-7

 いよいよ飛び去る時間となり、滑走路に移動する787。ここまではなんとか撮れた。
 しかし、このあとの離陸では、人の頭越しと金網、逆光という難しいシチュエーションとなり、去っていく787をファインダーに捉えることができずに終わってしまった。
 強い逆光や横からの太陽光があると、EVFの中の像が見えなくなってしまうことが判明した。おまけに500mmなので、ファインダーに写る範囲が狭い。いったんピントを外してしまうと、動いているものはなかなか捉え直せない。そうこうしているうちに787の姿は遠ざかってしまったのだった。
 去っていくとき、翼を振ってバイバイしてくれたそうだ。肉眼でさえ見ることができなかったのは残念だった。

セントレア-9

 別の飛行機でのイメージ画像。787もこんなふうに撮るつもりだったのに。

セントレア-10

 戦いすんで日が暮れて。
 西に傾いた太陽が伊勢湾を染める。
 余韻に浸る人々。朝の6時過ぎから夕方の6時過ぎまで、半日セントレアで過ごした人もいたのだろう。

セントレア-11

 私としては少し物足りない思いを抱きつつも、この日はこれで帰ることにした。ここへ来る前に、高校野球撮りと荒子散策をして、すでに余力がなかったというのもある。

セントレア-12

 夕陽に照らされる中部国際空港駅。
 セントレアもこれで3回行った。だいぶお馴染み感が出てきた。また行こう。

動物たちの表情

動物園(Zoo)
東山動物園-1

SONY α55 + SIGMA APO 170-500mm f5-6.3



 500mmレンズの練習のため、東山動物園に行ってきた。先週の話で、週末の本番のためだった。
 重い、デカい、恥ずかしいの三重苦のレンズだけど、それを乗り越えてこそ撮れる写真があることを知る。
 写りは期待以上で、300mmクラスと同等の解像感だ。α55の手ぶれ補正はよく効くので、1/100秒以下でもブレが少ない。
 それにしてもやっぱり重くて、しばらく構えていると腕がしびれてくる。ボディが軽い分助かってはいるものの、1.5キロオーバーはけっこうきつい。
 レンズは大は小を兼ねないことが多く、500mmは300mm望遠の代わりにはならないことがはっきり分かった。自転車移動が基本だけに、持ち歩くだけでも大変だ。

東山動物園-2

 動物園の動物たちにとっても暑さは大敵で、名古屋の夏にやられている動物たちは多い。
 水辺の生き物たちも水が温んでしまうから、決して涼しくはない。カバさんは放水の水を浴びたり、口に含んだりして涼をとっていた。

東山動物園-3

 シロクマのブルブル水しぶき。犬と同じやり方で水をはじき飛ばす。毛並みが防水のようになっているから、しぶきも豪快に飛ぶ。

東山動物園-4

 500mmで初めて動物園の動物ポートレートが撮れる。300mmでは遠くの動物に届かず、もどかしい思いがあった。
 ライオンのキリリ顔。でも長くは続かず、すぐに駄目な表情になってしまう。暑さもあって、5秒以上は凛々しい顔をキープできない。

東山動物園-5

 野生でトラにここまで近づいたら、写真を撮る前にやられている。
 瞳の光が印象的だった。

東山動物園-6

 ゾウの肖像。

東山動物園-7

 マレーバクのツートンカラー。

東山動物園-8

 キリンも放れたところから大きく撮れるから、ネイチャー写真のようにできる。

東山動物園-9

 こちらをじっとうかがうニホンカモシカ。
 大きな黒い筒が自分の方を狙っているから気になったのだろう。
 500mmなら野生の動物も撮れるのではないかと思えてきた。

東山動物園-10

 シンリンオオカミもカメラ目線。レンズ目線といった方がいいかもしれない。

東山動物園-11

 娘が急に東京の大学へ行くと言い出してどうしたかものかと相談している両親のよう。
 おい、どうするよと父親は言い、好きにさせたらいいんじゃないですかとお母さんが言うみたいな。
 ゴリラはやっぱり人間にとても近い生き物だと思う。

東山動物園-12

 メシをもらって飼育員さんとコミュニケーションするカリフォルニアアシカ。

 重さと恥ずかしささえ克服できれば、動物園の500mmはすごく面白い。300mmとはまた違ったものが撮れる。
 もう少し写真が残っているので、いずれ近いうちに。

7月の森林公園風景

虫/生き物(Insect)
森林公園-1

SONY α55 + TAMRON 90mm f2.8 Di



 梅雨が明けて本格的な夏がやって来た。
 夏の森林公園を撮りに行ってきた。
 一番会いたかったのはハッチョウさんだ。東山植物園でも少しだけ撮ったけど、やっぱりハッチョウさんはキラキラをバックに撮りたい。光が当たっている水面を探して、逆光で撮る。

森林公園-2

 ネジバナ、ネジネジ。2本仲良く並んで咲いていた。

森林公園-3

 バッタさん、こんにちは。
 ショウリョウバッタのチビかと思ったけど、違うかもしれない。

森林公園-4

 ハッチョウトンボのメスだと思う。未成熟のオスも似ているから決めつけると間違えることがある。

森林公園-5

 シオカラトンボとシオヤトンボの区別がいまだについていない。
 後ろの白いのは、ハンゲショウだ。これも夏の花というか葉っぱというか。

森林公園-6

 これがオオバノトンボソウというやつだろうか。初めて見た。
 花の形はトンボというより手の生えたオタマジャクシの方が近いかもしれない。
 トキソウやサギソウなんかと同じ野生のランだ。

森林公園-7

 あー、これなんだっけ。シロバナナガバノイシモチソウだったような、違うような。

森林公園-8

 午後だったので、スイレンはみんな花を閉じていた。

森林公園-9

 最近よく見かける地面に落ちた赤紫の実。正体は知らない。

森林公園-10

 トカゲさんたちも活発になる夏。ヘビの夏でもある。
 近づいてよく見ると、トカゲはやはり恐竜の子孫のような気がする。

森林公園-11

 蛾注意報発令。
 と今更言っても遅い。
 私でさえ恐ろしく感じられるほど巨大だった。セミくらいあった。

森林公園-12

 こっちはまだかわいげがある。
 名前は忘れてしまったので、思い出したら追記したい。

 そんな森林公園の7月。

今ひとつサンデー料理

料理(Cooking)
サンデー1

PENTAX K-7+PENTAX FA 50mm f1.4



 今日の気分は中華だった。のだけど、結果的には中華で足並みは揃わなかった。エビチリから出発して、どういうわけかスープカレーになってしまった。中華のメニューにカレーはない。
 設計図なしに作った料理は、たいていイメージ通りにはいかないものだ。それでもなんとか強引にでもまとめることができるようになったのは成長と思っていいのだろう。とりあえず不味いものは出てこなくなった。

サンデー2

「普通のエビチリ」
 これまでずっと自己流でエビチリを作ってきて、一度基本に立ち返ってちゃんと手順通りに作ってみようと思った。
 エビの下処理をして、塩、コショウ、酒を振って揉み、一度水洗いして、水気を拭く。もう一度塩、コショウ、酒を振って、水気を拭き、よく混ぜた卵白につける。そこへカタクリ粉、ごま油を入れ、混ぜる。
 熱したフライパンでまずエビを焼く。卵白がついているからちょっと火が通りづらい。しっかり焼いて8分通り仕上げたら、いったん取り出す。
 ごま油、豆板醤、ショウガを弱火で炒め、酒、みりん、しょう油、水、中華の素、ケチャップ、砂糖、塩、コショウを入れ、たれを作る。
 エビを戻して、しばらく煮込んだら完成だ。エビの火の通り具合が心配だったから、フタをして蒸し焼きにした。
 なるほど、こうやって作るとエビの食感がぷるぷるになる。
 長ネギの刻みを一緒に炒めるつもりが忘れていたのは失敗だった。

サンデー4

「野菜の和風スープカレー」
 予定としては、ジャガイモのカレー味あんかけのようなものを作ろうと考えていた。けど、エビチリもあんかけみたいなもので、2つもあんかけをやるとちょっとくどいかなと思ってやめた。結果、スープカレーのようになってしまった。
 ジャガイモ、ニンジン、タマネギ、キャベツを煮込む。
 酒、みりん、しょう油、白だし、カレー粉、砂糖、塩、コショウで味付けをする。
 素朴なスープカレー、それ以上のものではなかった。

サンデー3

「豆腐と鶏肉の卵スープ」
 これもなんだか中途半端なことになった。親子丼の豆腐入りみたいなイメージだったのに、なんか違った。もう少し卵をふんわり仕上げた方がよかった。火を止めるのが早すぎて卵スープになった。
 鶏肉とタマネギをごま油で炒め、絹ごし豆腐を入れる。
 酒、みりん、しょう油、中華の素、塩、コショウ、唐辛子で味付けをする。
 味としてもシンプルで、もうひとひねり欲しかった。

 今日は結果的に無難に仕上げた格好になった。思った以上にシンプルで、完成図を見ると手抜きにさえ見える。
 1打数ノーヒット2四球みたいな、パッとしない料理だった。しょうがいない、そんな日もある。
 来週はもうちょっと頑張ろう。

西尾散策 ~その3番外編

観光地(Tourist spot)
西尾4-1

PENTAX K-7+PENTAX DA 16-45mm f4



 抹茶の町、西尾には、抹茶色の丸ポストがある。冗談みたいだけど、本当にあった。中央通り沿いの井桁屋公園に、2008年に設置された。
 なかなかのインパクトながら、さほど違和感はない。町に溶け込んでいると言っていい。
 公園内には、赤い傘型屋根のついたベンチがあり、水道が台は茶せん型になっている。
 郵便物を投函すれば、ちゃんと届けてくれると分かっていながら、なんとなく大事な手紙とかを出すのにためらわれるかもしれない。
 正式名は、おもてなし・まごころポストだそうだ。このポストに投函すると抹茶にちなんだ特別な消印とかを押してくれると嬉しいのだけど、今のところそういったサービスはないようだ。

西尾4-2

 カテキン堂。テレビで前に見たことがあって、行ってみたいと思っていた。
 勝手な想像で薬屋さんかと思い込んでいたら違った。大判焼きとかどら焼きのお店らしい。
 かつての西尾郵便局の建物を再利用している。木造の建物がいい感じだ。

西尾4-3

 横に回ってみると、建物のレトロさがよく分かる。
 スタジオレンタルなんかもしてるようだ。
 ここにはカテキン号という抹茶色に塗られた車があるはずだ。裏の駐車場に回ってみたけど見つからなかった。

西尾4-4

 これまで見てきた中で、最もワイルドな環境に立つ丸ポスト。
 どうしてここだったのだろうと思った。

西尾4-5

 赤まむしの店。そういえば昔そんな強壮剤があったっけ。
 当然もうやっていないだろうと正面に回ったら、まだ営業していて驚いた。今でも需要はあるらしい。

西尾4-6

 生命を救う救生堂本舗。
 江戸時代から営業を続けていそうな雰囲気さえある。

西尾4-7

 当然、市内にはたくさんのお茶屋さんもあるのだろう。

西尾4-8

 天野ゲーム博物館。ここも前にテレビで見た気がする。
 レトロゲーム専門に集めているところだ。
 よく見ると、天野スポーツゲームコーナーとある。昔はスポーツ用品店で、レトロゲームを集めていたらいつの間にかゲームセンターになってしまったといういきさつらしい。
 ゼビウスとかスペースハリアーとかのオリジナルが遊べるというから、オールドゲーマーには懐かしいに違いない。

西尾4-9

 東京パーマという響きに最新のものを感じないのは何故だろう。

西尾4-10

 今どき珍しい万年筆専門店、金ペン堂。
 こういう昔ながらの専門店が今でも営業を続けていられるというのが西尾のいいところだ。

西尾4-11

 西尾公園に静態保存されているC12。どういういきさつでここへ来たのかはよく分からない。西尾に国鉄が通った歴史はないはずだ。

 これが私の見た西尾だった。西尾劇場さえ見られればそれでいいと思っていた西尾行きが、思いがけずたくさんの収穫を得られて喜んだ。路地もよかったし、名鉄沿線でオススメできるスポットの一つに加わった。

西尾散策 ~町歩きその2

観光地(Tourist spot)
西尾3-1

PENTAX K-7+PENTAX DA 16-45mm f4



 西尾城の城下は、士農工商が混在する変わった町だったと、昨日書いた。それは現代にも続いていて、通常城下町というと城の南に展開しているものなのだけど、西尾の場合は城から見て北東に名残が強い。
 地図で見ていたときはよく分からず、実際に歩いてみて多少分かった。古い町並みは、肴町や天王町あたりに残っている。順海町の路地も良く、その辺は寺町風情が色濃い。
 上の写真のように、格子造りの家も何軒があった。昔は町屋がぎっしり建ち並んでいたそうだ。三河の小京都と呼ぶにふさわしい時代も確かにあった。

西尾3-2

 寺の名前は覚えてない。立派な三門に感心して一枚撮った。

西尾3-3

 ここも三門から本堂を見る風景がよかった。
 目的はお寺巡りではなかったので、門の外から挨拶しただけだった。

西尾3-4

 べんがら色の塀。かつては料亭か旅館だったところかもしれない。

西尾3-5

 なまこ壁の土蔵。さりげなくこんな建物が残っているのも、西尾の魅力だ。
 西尾は確か、空襲でほとんど焼けなかったんじゃなかったかと思う。

西尾3-6

 路地から路地へとさまよい歩く。
 夕方のいい光になってきた。

西尾3-7

 路地から突然バイクがやって来て、ちょっとびっくり。
 少し残念だったのは、西尾で猫を見なかったことだ。いい路地で猫に出会うと、その町のことがもっと好きになる。

西尾3-8

 西尾の寺町路地を代表する風景がここじゃないかと思う。とてもいい雰囲気だった。

西尾3-9

 板張りの塀は、懐かしくもあり美しくもある。

西尾3-10

 人が通るのを待った。この路地は、おじいちゃんとかが似合いそうだなと思った。

 第三回・番外ネタ編に続く。

西尾散策 ~町歩きその1

観光地(Tourist spot)
西尾2-1

PENTAX K-7+PENTAX DA 16-45mm f4



 西尾は魅力的な被写体が多い町だった。思った以上に撮っていたようで、近頃では珍しい3回シリーズになりそうだ。西尾劇場と歴史公園編をあわせれば5回になる。
 事前調べで必ず撮りたいと思っていたのは、肴町(さかなまち)だった。しかし、肴町は想像していたほど古い建物は残っておらず、それ以外の場所で収穫が多かった。
 そんなわけで、今回は西尾の町並みシリーズ第一回をお送りします。

西尾2-2

 味噌だかしょう油だかの醸造所だったと思う。蔵が建ち、煙突があり、今でも製造を続けているようだ。

西尾2-3

 黒板張りの家と細い路地。
 こういうのを見つけると嬉しくなって、どんどん入っていってしまう。たまに民家の庭で行き止まりだったりもする。

西尾2-4

 こんなふうに容積が大きな古い家屋が今でもときどき残っている。ちょっとしたアパートくらいの大きさの一軒家だ。

西尾2-5

 これが肴町の町並みだ。
 何年か前までは町屋造りの建物がもっと残っていたのだろう。現在ではずいぶん少なくなっている。
 城下町だった頃は、城内と武家屋敷を結ぶ通路のような通りだったという肴町は、戦前は商店街として大いに賑わったものの、戦後は寂れてしまったという。今は商店街だった頃の面影は薄い。

西尾2-6

 よく見ると、二階部分に町屋造りの名残があったり、屋根神様が乗っていたりする。
 西尾祇園祭のポスターが貼られていた。15日から17日までの3日間行われるようだ。

西尾2-7

 ちょっとした飲み屋街のような通り。個人的にはまったく無縁なのだけど、風景としての味わいは好きだ。

西尾2-8

 角の煙草屋。昭和の空気感を味わうことができる。

西尾2-9

 赤寂びたトタンと、ひちやの看板。

西尾2-10

 ぐるぐる歩いていたら、さっきのところに戻ってきた。
 逆光で撮ると更に雰囲気が出る。

西尾2-11

 このへんの通りも、平成というより昭和な感じがする。

西尾2-12

 かまぼこ形の古い建物。今は駐車場として使っているようだった。

 第二回に続く。

西尾散策 ~歴史編

観光地(Tourist spot)
西尾1-1

PENTAX K-7+PENTAX DA 16-45mm f4



 愛知県西尾市といえば、西尾城の城下町として栄えた歴史を持ち、三河の小京都を自認する街だ。自慢はなんといっても抹茶の生産量日本一というのが挙げられる。抹茶といえば京都を連想する人が多いだろうけど、生産量では西尾なんだそうだ。西尾の全国的な知名度はどれくらいなんだろう。
 私が西尾を訪ねたのは、このときが初めてだった。西尾劇場を見たいと思ったのが第一で、町並み散策もしようと考えていた。
 今回は西尾の歴史編ということでお届けしたいと思う。まずはやはり、西尾城跡に行ってみないことには始まらない。現在は、城跡の一部を歴史公園として整備して一般開放している。

西尾1-2

 明治の廃藩置県で、天守などほぼすべての建物は取り壊され、現在までに古いものは何も残っていない。建っているのは再建されたものだ。
 上の写真は、鍮石門(ちゅうじゃくもん)と呼ばれた門を再現したもので、城主がいた二の丸御殿の表門だった。扉に真鍮が使われていたことからそう名付けられたんだとか。
 高さ7メートル、間口9メートルの立派な門で、再現度はなかなか高いのではないかと思われる。平成8年に建てられたものとは思えない。

西尾1-3

 本丸跡。
 この城は、本丸ではなく二の丸に三層4階の天守が建っていたそうだ。その前は本丸の隅に天守があったようだけど、改築のときにどういう理由からか、二の丸に天守を移したらしい。
 城下は士農工商の家が混在して建ち、城下町の周囲を堀と土塁でぐるりと囲む総構え(そうがまえ)だったとも伝わっている。普通そういうことはまずないことで、この城はちょっと変わったところがある。

西尾1-4

 現在の西尾城跡の象徴的存在である本丸丑寅櫓が再建されたのも平成8年のことだ。
 高さ10メートルの木造建築で、かなり本格的な造りになっている。
 西尾城の歴史は13世紀までさかのぼることができる。1221年の承久の乱で活躍を認められた足利義氏が、三河国守護に任じられてこの地にやって来たことに始まる。
 西尾に西条城(のちの西尾城)を、今の吉良町に東条城を築き、それぞれを長男と三男に与えた。
 足利氏は吉良氏と名を変え、吉良荘を治めるようになる。
 やがて時代は南北朝から応仁の乱、そして戦国時代へ。東西の吉良氏が内輪もめしている間に力を失い、今川勢に取って代わられてしまう。
 今川なきあとは徳川のものとなり、家康配下の酒井正親が城主となり、名を西尾城と改めた。
 近世城郭としての体裁が整ったのは、1585年のことだった。本能寺の変(1582年)ののち、いよいよ天下取りを密かに狙い始めた家康は、三河の各城に対して大がかりな改修を命じたのだった。
 しかし、その動きを察知した秀吉により、家康は関東へ移封となってしまう。1590年のことだ。
 そのとき城主だった酒井重忠も家康に従って関東へ移っていき、岡崎城主だった田中吉政が西尾城の城主を兼ねることとなった。その時代に城郭は完成したとされる。
 江戸時代になると、本多康俊など、城主が次々に変わり、大給松平氏のときに明治を迎えることとなる。
 最盛期は天守や御殿の他に多くの櫓を持つ6万石の城だった。

西尾1-5

 本丸丑寅櫓は無料開放されているので、登ってみた。
 特に何か面白いものが見えるわけではない。
 城郭があったところには小学校などが建っている。

西尾1-6

 野面積みの石垣や土塁、堀などの一部が現存している。
 適度な残り具合と再建で、お城好きなら楽しめる場所となっている。

西尾1-7

 城跡には神社が建っている。
 一応、挨拶だけでもしていくことにした。

西尾1-8

 西尾神社。
 どんな神社か知らないままお参りだけしておく。

西尾1-10

 奥へ進むと本殿があり、なにやら古めかしい。
 家に戻ってから調べたところ、太平洋戦争の戦没者を祀るため昭和27年に創建された神社だそうだ。
 檜皮葺屋根で、歴史のあるところかと思わせる。

西尾1-8

 御剱八幡宮。
 城内鎮護のために建てられた神社で、こちらは古い。
 八幡宮ということで、祭神は応神天皇だ。
 現存する社殿は、1678年、当時の城主・土井利長によって再建されたものだそうだ。
 拝殿の前には、陶製の狛犬が置かれている。

西尾1-11

 公園の一角には、京都から移築された旧近衛邸がある。
 喫茶室になっていて、ここで抹茶をいただくことができる。

西尾1-12

 こちらは尚古荘。
 昭和初期、米穀商だった岩崎明三郎が建てた庭園で、ここも無料で一般公開されている。
 茶室や枯山水の庭がある。

西尾1-13

 西尾散策はまだ続く。
 次回は町並み編。
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