月別:2010年11月

記事一覧
  • モノクロの風景

    PENTAX K-7+PENTAX DA DA 16-45mm f4 / 55-300mm f4-5.8 人は皆、ひとりだ。でも、人はひとりじゃない。誰かとつながっている。 出会いがあり、時が流れ、別れが来る。 あとに残るのは、記憶の残像だけ。 それも歳月が押し流してゆく。 永遠というものを信じて、今このとき、一瞬、ときを止めよう。私たちがここで今確かに生きていることの証として。 モノクロ写真がまたたまったので、まとめて出すことにする。 これが私...

    2010/11/30

    モノクロ(Monochrome)

  • 秋終盤の風景

    PENTAX K-7+PENTAX DA DA 16-45mm f4 / TAMRON 90mm f2.8 雨に濡れる桜の落ち葉。 移ろいゆく季節をとどめることはできないけれど、写真で切り取った瞬間をつなぎ止めることはできる。 日々の中にも季節はある。視線を落とした地面や、ふと見上げた空に。頬に当たる風とかにも。 行き去ろうとする秋の後ろ姿を捉えたい。冬に席を譲るにはまだ早い。 秋の名残を写した写真を集めた。 公園脇に駐車した車に積もった落ち葉。 ...

    2010/11/28

    日常写真(Everyday life)

  • 緑をなくした秋色サンデー料理

    PENTAX K-7+TAMRON 28-75mm f2.8 久しぶりに、日曜日に作るサンデー料理だった。作り終わってから、あ、しまった、と思う。そういえば、今週はグランパス優勝記念で赤い料理を作るんだった。すっかり忘れていた。 出来上がった料理は、緑色を欠いたアンチ・エコ的な料理だった。緑の野菜の存在はすっかり飛んでいた。季節に合わせた秋枯れ料理風情といえなくもない。 顔ぶれとしては、いつもとあまり変わらないバリエーション料...

    2010/11/28

    料理(Cooking)

  • 定光寺の紅葉には出遅れた

    PENTAX K-7+PENTAX DA DA 16-45mm f4 / 55-300mm f4-5.8 愛岐トンネルのあと、定光寺の紅葉を撮りに行った。この日の目的の半分はそれだった。 駅から定光寺までの急勾配の坂を、自転車を押しながら歩くのはきつかった。定光寺は、自転車で行くには向かないところだ。 最初に定光寺公園をぐるりと一周回ってみた。こんなときは自転車が楽だ。公園のモミジはそれほど多くないものの、きれいに色づいていた。その下では、お年寄...

    2010/11/27

    紅葉(Autumn leaves)

  • 訪れる理由は人それぞれ <愛岐トンネル・後編>

    PENTAX K-7+PENTAX DA DA 16-45mm f4 今日は昨日の続きというか愛岐トンネルの残った写真をお届けします。 今日(金曜)の来場者は1,500人ほどだったようだ。週末は5,000人くらいは訪れるだろうか。天気もよさそうだし、紅葉も見頃だろうから、なかなかの賑わいになるんじゃないかと思われる。 ついでに定光寺の紅葉見物を考えている人もいるだろう。あちらはすでに見頃を過ぎていて、もう出遅れとなる。一部はまだきれいな状...

    2010/11/27

    イベント(Event)

  • 一般人でも楽しい愛岐トンネル歩き撮り <前編>

    PENTAX K-7+PENTAX DA DA 16-45mm f4 愛岐(あいぎ)トンネル秋の一般公開に行ってきた。 明治33年に開通した国鉄の中央線は、昭和41年、複線電化に伴い、愛知の高蔵寺と岐阜の多治見との間の軌道が廃線となった。すぐ横に新しい線路が敷かれ、その間にあった13のトンネルは、40年の歳月の間に忘れられ、藪に埋もれる格好になっていた。 近年、そのトンネルの調査が行われ、このまま埋もれさせておくのはもったいないというこ...

    2010/11/25

    イベント(Event)

  • ちょっと東山動植物園まで

    PENTAX K-7+PENTAX DA DA 55-300mm f4-5.8 先週、ちょっとだけ東山動植物園に行ってきた。紅葉の進み具合を確かめるためと、ここのところあまり撮れてない動物を撮るために。また年間パスポートを買ったから、これからもいつでも行ける。 この日も短時間で動物園と植物園を早足で巡った。動物たちの多くは4時には小屋に戻ってしまうから、先に動物園に行って、あとから植物園を回った。ただ、2時間の持ち時間では撮れるものも限...

    2010/11/25

    動物園(Zoo)

  • 期待以上によかった白鳥庭園ライトアップ<後編>

    PENTAX K-7+PENTAX DA DA 16-45mm f4 / 55-300mm f4-5.8 今日は昨日の続きで、白鳥庭園の後編をお送りします。 日もだいぶ西に傾いて、おなじみの光になってきた。夕方になると、自分の時間という気がする。 今は一年で一番日が短い時期で、白鳥庭園も4時を回ると太陽が見えない場所が多くなる。光が当たらないと紅葉も輝きを失ってしまう。西の茶室がある庭園は、もう少し早い時間に回っておくべきだった。 滝や流れがあるエ...

    2010/11/23

    紅葉(Autumn leaves)

  • 紅葉の見頃には少し早かった白鳥庭園<前編>

    PENTAX K-7+PENTAX DA DA 16-45mm f4 / 55-300mm f4-5.8 先週の岩屋堂に続いて、今週もmihopapaさんと白鳥庭園で撮影会をしてきた。夕方前に待ち合わせて、ライトアップにかけて二人で撮った。 この日は無料開放日ということで、大勢の人が訪れていた。普段の静かな白鳥庭園の姿しか知らないから、あんなに賑わっている庭園の様子にかなり戸惑った。駐車場も長蛇の列ができていて、さすがお得感に弱い名古屋人だと思う。もちろ...

    2010/11/23

    紅葉(Autumn leaves)

  • 近場を巡って撮る秋の風景

    PENTAX K-7+PENTAX DA DA 16-45mm f4 / 55-300mm f4-5.8 写真の在庫はたくさんあるのだけど、未整理で、時間不足ということもあって、今日もつなぎネタでの更新となる。近場の川や公園の秋風景を集めてみた。 香流川の緑道も、落下盛んといった感じで、赤茶けて、枯れ葉模様に近づいた。あらかた葉が落ちてしまうと、この道も寂しくなる。カラカラと乾いた音を立てて、落ち葉が風に吹かれている。 光と影の川風景。落ち葉が彩...

    2010/11/22

    日常写真(Everyday life)

  • 秋から冬への尾張旭風景

    PENTAX K-7+TAMRON 28-75mm f2.8 どうだん亭へ行った日の帰りに、尾張旭のいつもの場所に寄ってきた。 城山の田んぼ風景も、秋から冬へ移り変わりつつある。稲刈りが終わったあとの茶色い風景は、毎年もの悲しい気持ちになる。これからますます世界は色を失い、生き物も減り、撮るものも少なくなる。 ススキの穂も、モコモコな感じになって、冬を感じさせる。 久しぶりに巨大な弘法大師像を見にいくことにした。 退養寺の前に...

    2010/11/21

    日常写真(Everyday life)

  • 8割の力でサタデー料理

    PENTAX K-7+TAMRON 28-75mm f2.8 明日は出かけるので、今週も前倒しでサタデー料理になった。 グランパス優勝の喜びで、ホントは料理どころではなかったのだけど、とにかく少し時間を置いて、心を静めてから取りかかった。Jリーグ開幕戦の鹿島戦0-5の惨敗から18年。振り返れば長い歳月だった。 それはともかくとして、今週もそこそこ力を入れて作った。全力でいかず8割程度の力で作った方が結果的に上手くいくものだとすれば、...

    2010/11/20

    料理(Cooking)

  • 古民家と紅葉の穴場スポットどうだん亭

    PENTAX K-7+PENTAX DA DA 16-45mm f4 ネットで紅葉情報を調べているとき、たまたま尾張旭にある「どうだん亭」の存在を知った。 古い民家を移築したもので、11月13日から21日(日)までの期間限定公開ということで、早速行ってきた。 場所は少し分かりづらいかもしれない。名古屋方面から行く場合に一番分かりやすいのは、瀬戸街道の大森交差点から東に進んで、大森霞ヶ丘交差点を左折。瀬戸電の踏切を渡って、坂道をくねくね...

    2010/11/19

    紅葉(Autumn leaves)

  • ご近所写真の季節ネタ

    PENTAX K-7+PENTAX DA DA 16-45mm f4 / 55-300mm f4-5.8 少し前に行った岐阜旅シリーズを始めなければいけないと思いつつ、写真の整理も下調べもまだ終わっていないので、とりあえずご近所写真の小ネタでつなぐことにする。季節の旬ネタとしては、こちらの方が優先順位は高いと言える。 香流川の桜並木も、すっかり秋色になった。これも紅葉の一つで、毎年楽しみにしている。 これからどんどん落ち葉が増えて、桜も枝だけにな...

    2010/11/18

    日常写真(Everyday life)

  • 夕焼け風景を撮るために中川運河再訪

    PENTAX K-7+PENTAX DA DA 16-45mm f4 / 55-300mm f4-5.8 中川運河にデジタル掛け軸を見にいった日は、雨だった。運河風景に被写体としての可能性を感じつつも、雨降りではどうにもならず、あの日はあきらめるしかなかった。そのとき、もう一度夕焼けの時間に訪れたいと思った。その機会が思いのほか早く訪れた。 この日はよく晴れていて、夕焼けも期待できそうだった。前回は上前津駅から小栗橋まで歩いていったコースを、今回...

    2010/11/18

    名古屋(Nagoya)

  • モノクロストリート写真が最近の自分の中の流行

    PENTAX K-7+PENTAX DA DA 16-45mm f4 近頃自分の中で流行っていることの一つに、モノクロストリート写真がある。広角マクロ、長時間露光とともに三大ブームとなっている。 モノクロで撮っていると思うと、カラーのときよりも遠慮なく人が撮れる。多分にそれは気のせいなのだけど、気持ちのプレッシャーが弱い分、撮りやすいのは確かで、自転車移動の楽しみが増えた。 そんなわけで、今日は街で撮ったモノクロ写真を集めてみた...

    2010/11/16

    モノクロ(Monochrome)

  • 紅葉の岩屋堂でミニ撮影会

    PENTAX K-7+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8 / 16-45mm f4 / TAMRON 90mm f2.8 ミスせともの撮影会のあと、mihopapaさんと合流して、ミニ撮影会となった。二人でぷらぷら歩きつつ、話しをしつつ、紅葉を撮りつつといった感じで、2時間半ほど二人で撮り歩いた。 この日はミスせともの撮影が7、紅葉撮りが3くらいの割合で考えていた。紅葉の進み具合としては、6割から7割くらいだったろうか。見頃にはまだ少し早い。ただ、撮り頃ではあ...

    2010/11/15

    紅葉(Autumn leaves)

  • 岩屋堂でミスせとものモデル撮影会

    PENTAX K-7+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8 / TAMRON 90mm f2.8 岩屋堂で行われた、ミスせともの撮影会に参加してきた。 せともの祭りのときのパレードで撮って、ブログにも登場したから、この三人を覚えている人もいるかもしれない。私服だとやはりずいぶん印象が違った。 モデル撮影会というのはまったく初めてだったので、撮影は完全に手探りで、まるでコツが掴めなかった。合計で1時間半くらいあったのだけど、最後まで戸惑った...

    2010/11/15

    人物(Person)

  • 余り物写真にも日の目を

    PENTAX K-7+PENTAX DA DA 16-45mm f4 / 55-300mm f4-5.8 ご苦労様と声をかけたくなるような郵便受け。新聞受けかもしれない。 歯の欠けたじじいの鬼が笑っているようにも見える。 本編から漏れて使わなかった写真が溜まってきていた。ここらでまとめて出してしまうことにした。 開運指導というのは何をしてくれるのだろう。 具体的に開運してくれるのか、それとも自力で開運するには何をしたらいいのかを教えてくれるのか。...

    2010/11/13

    日常写真(Everyday life)

  • 彩り不足以外は良かったサタデー料理

    PENTAX K-7+TAMRON 28-75mm f2.8 今週は、サタデー料理。ちょっとちゃんと作ろうと思って作った。 結果は例によって例のごとく、イエローかぶりの料理が出来上がった。どうも、最近の私の料理は、ホワイトバランスが狂っている。料理の三原色のうち、緑と赤が不足しているから、そういうことになる。 まあ、味に関しては問題ない。今週も美味しく食べられた。最近では食べられないほど大きな失敗というものはなくなったから、面...

    2010/11/13

    料理(Cooking)

  • 年間10回目の東山動植物園行き

    PENTAX K-7+PENTAX DA DA 55-300mm f4-5.8 / TAMRON 90mm f2.8 東山動植物園の年間パスポートが期限切れ間近だったので、ちょっと行ってきた。初めて買った年間パスポートで、結局10回行った。パスポートが2,000円で、通常の入園料が500円だから、まあ得したには違いない。それよりも、パスポートがあるから行こうという気になって10回行けたことの方が大きい。10回記念の絵はがきももらえた。また次に行ったら買うことにしよう...

    2010/11/12

    動物園(Zoo)

  • 秋が深まりゆく海上の森

    PENTAX K-7+PENTAX DA DA 55-300mm f4-5.8 / 16-45mm f4 深まりつつある秋を撮りに、海上の森へ行ってきた。 時期的にはやや中途半端だったかもしれない。秋の野草も寂しくなり、虫の姿もなく、紅葉にはまだもう一歩だった。それでも、日没前に、少し収穫があった。 一枚目は、篠田池の秋色風景だ。この日は風が強くて駄目だった。写真にとって風はいいことがほとんどない。特に水風景には強敵となる。思い通りに撮れずに、も...

    2010/11/12

    森/山(Forest/Mountain)

  • 小幡緑地へ行くのはたいてい夕方

    PENTAX K-7+PENTAX DA DA 55-300mm f4-5.8 / TAMRON 90mm f2.8 家から自転車で20分のところにある小幡緑地本園。前からちょくちょく行っていたけど、最近その頻度が上がっている。自転車で行くのにほどよい距離で、公園内も自転車で移動できるから、車のときよりも楽だったりする。行き帰りの坂道がちょっときついのだけど。 この公園がいいのは、水風景があることだ。池が三つあって、それぞれ違う風景を見せてくれる。小さな...

    2010/11/11

    施設/公園(Park)

  • 紅葉にはまだ一歩、二歩早いモリコロパーク

    PENTAX K-7+PENTAX DA DA 55-300mm f4-5.8 / 16-45mm f4 農業総合試験場へ行った日に、モリコロパークへも寄ってきた。紅葉情報では色づき始めとなっていたので、どの程度進んでいるのか見ておきたかったというのもあった。 3日ほど前の状態はこんな感じだった。確かに一部は色づき始めている。ここ数日冷えているから、今はもう少し進んでいると思う。 紅葉といっても、モミジがワッと赤く染まるというのではなく、池の周りの...

    2010/11/10

    施設/公園(Park)

  • そこに人の営みがある

    PENTAX K-7+PENTAX DA DA 16-45mm f4 / 55-300mm f4-5.8 モノクロで撮る、人がいる風景。 人々の営み、日常、関係性。そして、歳月。 人はみな孤独だ。だから、人とのつながりを求める。 人は生き、人と出会い、新たな命が生まれ、育て、歳を取る。 そういった営みを愛おしいと思えるようになったことが嬉しい。 自分という存在を消して、自分はこの世界を見守っているような気持ちで写真を撮っている。 それは、モノクロ...

    2010/11/09

    モノクロ(Monochrome)

  • 黄葉だからイエローサンデー

    PENTAX K-7+TAMRON 28-75mm f2.8 料理を作り終えて皿に並べて思った。私はそんな黄色い料理に育てた覚えはありません、と。 うーん、どうでしょう。と、一昔前のチョーさんのモノマネが出てしまう。 少し前までは油断すると全部茶色になっていた。それが最近、黄色になる傾向がある。これは果たして進歩と言えるのだろうか。 頭の中のイメージでは、白系を基調としてそこそこカラフルな料理になるつもりだったのに、出来上がっ...

    2010/11/08

    料理(Cooking)

  • 秋が深まるご近所日常風景写真

    PENTAX K-7+PENTAX DA 16-45mm f4 他 旅帰りで余力が残っていないので、今日はご近所写真を並べて簡単更新としたい。 料理は昨日やった。そのネタも明日回しにする。 秋の深まりを感じさせる日常風景の写真を集めてみた。 朝顔の終焉だろうか。 黄色く染まったイチョウの落ち葉。 秋風に吹かれるススキと、瀬戸電。 瀬戸電新型シルバー車両。咲き残ったキバナコスモスと共に。 河川敷の緑も、少しずつ茶色に変色していって...

    2010/11/08

    日常写真(Everyday life)

  • まだ早すぎた農業総合試験場のモミジバフウ紅葉

    PENTAX K-7+PENTAX DA DA 55-300mm f4-5.8 / 16-45mm f4 長久手の県立芸術大学の近くに、愛知農業総合試験場という施設がある。ここの通りにモミジバフウ並木があって、秋になるときれいな紅葉が見られることはあまり知られていない。 去年は11月3日に訪れて、少し早かった。今年もそろそろだろうと見にいったら、まだ全然早すぎた。今年は夏が長かったから紅葉も遅れがちのようだ。それでも、色づいている部分だけを切り取ると...

    2010/11/06

    施設/公園(Park)

  • ありがとう佐久島、またいつか <第六回・最終回>

    PENTAX K10D+PENTAX DA 16-45mm f4 筒島へ行ったあと、東の集落に戻ってきた。路地散策は西集落の方が面白いけれど、東も昭和の風情が残っていて楽しめる。 引き続きぷらぷらと歩いてみることにする。 覚林山阿弥陀寺。 鎌倉あたりの寺を思わせる佇まいだ。 中には入らず、外から挨拶するだけにした。 八剣神社。 うちの近所には同じ表記の「やつるぎじんじゃ」がある。ここは「はっけんじんじゃ」と読ませるようだ。 創建...

    2010/11/06

    観光地(Tourist spot)

  • 季節はずれの佐久島海岸物語 <第五回>

    PENTAX K10D+PENTAX DA 16-45mm f4 佐久島シリーズを途中で放り出したままになっていた。そろそろ紅葉の季節だというのに真夏の写真とは、ずいぶん季節外れになってしまった。秋を迎えた今、佐久島はどんな景色になっているのだろう。 トリエンナーレシリーズも終わって、ひと段落ついた。過去ネタはこの佐久島くらいになって、ほぼリアルタイムに追いついた。季節とは関係のないトヨタ博物館などの在庫は、ネタに困ったときのた...

    2010/11/04

    観光地(Tourist spot)

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モノクロの風景

モノクロ(Monochrome)
モノクロ風景-1

PENTAX K-7+PENTAX DA DA 16-45mm f4 / 55-300mm f4-5.8



 人は皆、ひとりだ。でも、人はひとりじゃない。誰かとつながっている。
 出会いがあり、時が流れ、別れが来る。
 あとに残るのは、記憶の残像だけ。
 それも歳月が押し流してゆく。
 永遠というものを信じて、今このとき、一瞬、ときを止めよう。私たちがここで今確かに生きていることの証として。

 モノクロ写真がまたたまったので、まとめて出すことにする。
 これが私の目に映る風景だ。

モノクロ風景-2

 お母さんといっしょ。長いようで短い蜜月。

モノクロ風景-3

 親は子供の成長を願いながら、そんなに急いで大きくならないでと思う。子供は早く大人になりたがる。

モノクロ風景-4

 人が孤独の意味を知るのはどれくらいからだろう。

モノクロ風景-5

 小学校生活。楽しくもあり、わずらわしくもある。面倒なことに関わっていくことが、人間の社会の本質だということがぼんやり分かってくる。

モノクロ風景-6

 女子中学生のガールズトーク。好きな男の子の話とかしてるのか。同年代の男子からすると、けっこうエグい話とかもしてそうだ。

モノクロ風景-7

 孤独な楽隊少年。公園の片隅で遠慮がちに練習をしていた。こんなもの、住宅街の家の中で吹かれたらたまらない。

モノクロ風景-8

 カップル下校。撮るのもいいけど、自分でもやってみたかった。川沿いの道を二人乗りとか。

モノクロ風景-9

 ある意味、現実離れした光景。こんなシーンって、本当にあるんだと、ちょっと感動した。

モノクロ風景-10

 ふたり、一緒にいるだけでよかった季節。こんな時間がずっとは続かないという悲しい予感はあった。

モノクロ風景-11

 東山動物園にはジンクスがある。カップルでボートに乗ると別れるというのだ。そんなものは関係ないとあえて乗るか、やっぱりやめておこうと避けるか。どちらが正解なのかは、あとになっても分からない。

モノクロ風景-12

 デートで訪れた動物園に、今度は子供を連れて家族でやってくる。幸せの連鎖と循環。

モノクロ風景-13

 ひとりがふたりになり、ふたりが三人、四人となり、またひとりに戻る。
 それでも、心に絆があれば、もう孤独じゃない。

モノクロ風景-14

 大人は子供を守らなければならない。自分の身さえ守れないような自分であったとしても。

モノクロ風景-15

 自分の言うことを聞いてくれるのは飼い犬だけ、なんてこともある。犬は最良の友かもしれない。

モノクロ風景-16

 散歩って、趣味の範ちゅうなんだろうか、と思うことがある。ただ歩くのと散歩はどこが違うのか。歩くという行為は趣味とは言えない。
 それでも、歩くことが体にも心にも良い作用を及ぼすことは間違いない。

モノクロ風景-17

 俺たちに明日はないとばかりに赤信号を堂々と渡るお父さん。そんな無鉄砲でよくここまで生き延びたと感心する。

モノクロ風景-18

 スケッチの人。
 歳を取って趣味に生きることはいいことだ。趣味なら真剣にやらなくては面白くない。人生はいくつになっても暇つぶしじゃない。

モノクロ風景-19

 ダンディなじいちゃん。自分はこんなふうになれそうにないだけに憧れる。

モノクロ風景-20

 腰が曲がって、ベビーカーを押さなくては歩けないとしても、自分で好きなところに出歩けるというのは幸せなことだ。

モノクロ風景-21

 現代を感じるシーンだった。

 またコツコツとモノクロ写真を溜めていこう。

秋終盤の風景

日常写真(Everyday life)
季節の風景-1

PENTAX K-7+PENTAX DA DA 16-45mm f4 / TAMRON 90mm f2.8



 雨に濡れる桜の落ち葉。
 移ろいゆく季節をとどめることはできないけれど、写真で切り取った瞬間をつなぎ止めることはできる。
 日々の中にも季節はある。視線を落とした地面や、ふと見上げた空に。頬に当たる風とかにも。
 行き去ろうとする秋の後ろ姿を捉えたい。冬に席を譲るにはまだ早い。
 秋の名残を写した写真を集めた。

季節の風景-2

 公園脇に駐車した車に積もった落ち葉。

季節の風景-3

 ドウダンツツジの赤。
 紅葉といっても、モミジだけじゃない。

季節の風景-4

 黄葉したイチョウの葉もだいぶ落ち始めた。
 桜通のイチョウ並木は、もうすっかり色づいた頃だろう。
 祖父江町のイチョウも見てみたいけど、今年も行けそうにない。

季節の風景-5

 稲刈りあとの田んぼとススキ。
 もっと田んぼ風景を撮っておきたかった。

季節の風景-6

 冬に咲く十月桜。街路樹として、ひっそり咲いている。

季節の風景-7

 秋バラ撮りは駄目だった。イメージ不足で、いいのが撮れず。
 バラは来年の春に持ち越しとなった。

季節の風景-8

 バラの命は、色とフォルム。一番いいところを撮りきるためには、もっとバラと向き合う必要がある。

季節の風景-9

 バラは美しい。でも、そのまま撮っただけでは面白くない。

季節の風景-10

 春バラは虫がいて、秋バラには虫がいない。いるのはハナアブくらいのものだ。

季節の風景-11

 王子バラ園から見る王子製紙の紅白煙突。

季節の風景-12

 今年はコスモスをよく撮った。ハイキーや日中シンクロも撮って、最後はローキーで撮る。

季節の風景-13

 明徳池の紅葉。

緑をなくした秋色サンデー料理

料理(Cooking)
ノーマルサンデー1

PENTAX K-7+TAMRON 28-75mm f2.8



 久しぶりに、日曜日に作るサンデー料理だった。作り終わってから、あ、しまった、と思う。そういえば、今週はグランパス優勝記念で赤い料理を作るんだった。すっかり忘れていた。
 出来上がった料理は、緑色を欠いたアンチ・エコ的な料理だった。緑の野菜の存在はすっかり飛んでいた。季節に合わせた秋枯れ料理風情といえなくもない。
 顔ぶれとしては、いつもとあまり変わらないバリエーション料理だ。ただ、ひと品、イカ料理を作ったのが、やや珍しい。イカとかタコとかホタテとか、そういった魚介類はあまり好きじゃないから、普段食べることはめったにない。けど、今日のイカ料理はかなり美味しかったから、今後はイカに対する見方が少し変わりそうだ。イカって、美味しいじゃないイカ。そうでゲソ?

ノーマルサンデー2

 焼きタマネギの刻みエビ乗せ。
 タマネギを厚めの輪切りにする。
 端っこの方のタマネギを刻み、オリーブオイルで炒める。
 エビの下処理をして、やや大きめに刻む。塩、コショウ、酒を振る。
 エビを追加して、白ワインを入れて、強火でざっと炒める。
 しょう油、砂糖、ワインビネガー、コンソメの素、唐辛子、塩、コショウで味付けをして、水溶き片栗粉でとろみをつける。
 タマネギは、軽くカタクリ粉をまぶして、魚焼きグリルで両面を焼く。塩、コショウを振る。
 このままではちょっと食べづらいから、タマネギは半分に切り込みを入れた方がいいかもしれない。
 緑色を加えるとしたら、アスパラ炒めあたりだろうか。

ノーマルサンデー3

 イカのフリットしょう油カスタードマヨネーズソースがけ。
 イカは下処理をして、2センチ幅くらいの短冊切りにする。酒でもんで、水でよく洗う。その後、皮をむく。
 しっかり水気を拭いて、小麦粉をまぶす。
 小麦粉、マヨネーズ、卵、水、カレー粉、塩を混ぜて天ぷら粉を作る。
 イカに衣をつけて揚げる。油がはねやすいので注意。
 オリーブオイル、白ワイン、しょう油、マヨネーズ、マスタード、スイートチリ、砂糖、塩、コショウをひと煮立ちさせてソースを作る。
 イカを見直す美味しさだった。これはオススメ。

ノーマルサンデー4

 和洋折衷野菜スープ。
 大根は、米を入れて下茹でする。あく抜きのため。
 ニンジンも下茹でする。
 酒、みりん、しょう油、白だしで、鶏肉を煮る。
 下茹でした大根とニンジン、白菜を加え、中弱火くらいで煮ていく。
 具材が柔らかくなってきたら、トマトを追加する。塩、コショウ、白だしで味を調える。
 溶き卵を入れて、少し強火にして、固まり始めたら火を止める。
 トマトが入っているのがやや洋風だけど、味付けは和風となっている。

 彩りに難ありながら、味はよかった。特にイカのフリットは、また明日にでも食べたいくらいだ。
 今日で11月も終わって、今年のサンデー料理も残すところ4回となった。季節も秋から冬へと移り変わってゆく。寒くなれば、食べたい料理も変わってくる。

定光寺の紅葉には出遅れた

紅葉(Autumn leaves)
定光寺-1

PENTAX K-7+PENTAX DA DA 16-45mm f4 / 55-300mm f4-5.8



 愛岐トンネルのあと、定光寺の紅葉を撮りに行った。この日の目的の半分はそれだった。
 駅から定光寺までの急勾配の坂を、自転車を押しながら歩くのはきつかった。定光寺は、自転車で行くには向かないところだ。
 最初に定光寺公園をぐるりと一周回ってみた。こんなときは自転車が楽だ。公園のモミジはそれほど多くないものの、きれいに色づいていた。その下では、お年寄りたちが集まって、紅葉見物をしていた。

定光寺-2

 黄葉の木々を映す正伝池。
 カルガモが数羽、浮いていた。

定光寺-3

 色づいた背の高い木は何だろう。木の下で、老夫婦が何かを拾っていた。この木の実だろうか。

定光寺-4

 定光寺参道前の小さな池。夏はハスの花を咲かせる。今はモミジの葉が水面を覆っている。
 夏が終わり、秋が終わり、やがて冬が来る。

定光寺-5

 階段脇の石仏。なんとなく夫婦っぽい。苔むして緑色がかっている。

定光寺-6

 普段は訪れる人も少ない定光寺も、紅葉のシーズンにはそれなりの賑わいを見せる。

定光寺-7

 定光寺撮影ポイントの一つ、手水舎。モミジとイチョウの赤と黄色のコントラスト。水に浸かった落ち葉は鮮度を保って色鮮やかだ。

定光寺-8

 南北朝時代の1493年に建てられた本堂は、無為殿と呼ばれ、国の重要文化財に指定されている。

定光寺-10

 線香もたくさん立っていた。
 私はいつものように、訪問の挨拶だけ。

定光寺-9

 本堂前のモミジの木は毎年早くて、もうほとんど散り果てだった。代わりに鐘楼周辺の紅葉が見頃だった。
 撮りどきとしては完全な出遅れだ。一週間遅かった。

定光寺-11

 散り始めの朝一に訪れたら、きっときれいなんだろうなといつも思う。

定光寺-13

 見頃は今週いっぱいくらいだろうか。来週末まではもう持たない。

定光寺-12

 やはり、もう少し早く訪れたかったと思った。

定光寺-14

 本堂前で走り回るちびっこを流し撮り。

定光寺-15

 冬に向けて、干し柿の製造中。

定光寺-16

 コスモスがわずかに咲き残っていた。

定光寺-17

 展望スペースは視界が開けていて、遠く名古屋方面を見ることができる。正面に駅の高層ビルが見える。

定光寺-18

 空気が澄んで、山の稜線もだいぶはっきり見えるようになってきた。

 写真の枚数が多くなったので、残りは追記(more)に載せることにする。

訪れる理由は人それぞれ <愛岐トンネル・後編>

イベント(Event)
愛岐トンネル2-1

PENTAX K-7+PENTAX DA DA 16-45mm f4



 今日は昨日の続きというか愛岐トンネルの残った写真をお届けします。
 今日(金曜)の来場者は1,500人ほどだったようだ。週末は5,000人くらいは訪れるだろうか。天気もよさそうだし、紅葉も見頃だろうから、なかなかの賑わいになるんじゃないかと思われる。
 ついでに定光寺の紅葉見物を考えている人もいるだろう。あちらはすでに見頃を過ぎていて、もう出遅れとなる。一部はまだきれいな状態を保っているものの、本堂前などはかなり散り果てだった。

愛岐トンネル2-2

 ところどころに手作りベンチなどの座るところも用意されている。そこでお弁当を食べている家族連れもいた。
 廃トンネルを見るのを口実に、ハイキング気分で訪れる人も多いのだろう。駅から往復4キロというのは、ちょっと散策するには程よい距離だ。定光寺まで歩くとなると、急坂があるから、けっこうな歩きになる。

愛岐トンネル2-3

 どこで情報を得たのか、外国の人も来ていた。定光寺あたりで金髪の人を見ると驚きがある。

愛岐トンネル2-4

 人が途切れなくぞろぞろ歩いているから、思い通りの場所に思い通りの人を配置するのは難しい。運良くそうなることを期待するしかない。週末はそれも難しそうだ。

愛岐トンネル2-5

 線路が残っていないから、廃線跡という感じはしなくて、廃トンネルという印象が強い。ここを機関車が走っていたといわれても、イメージするのは難しい。
 一ヶ所、レンガがひび割れているところがあって、そこは脱線した機関車が突っ込んだ場所らしい。

愛岐トンネル2-6

 苔むすレンガ。トンネル内は暗くて湿っぽいから、苔がよく似合う。ヒカリゴケでも生えていたら、間違いなく天然記念物になっていた。
 このトンネル群は、近い将来、国の文化財に指定される可能性がある。そのためには、もっと寄付を集めて、更なる整備を進める必要があるか。

愛岐トンネル2-7

 トンネル内でフラッシュ撮影したら、お父さんがフレームインした。狙ったわけではないけど、あまりにもいいタイミングだったので、採用してしまう。
 このトンネルは暗いから、人がすぐ横を通っても気づかないくらいなのだ。

愛岐トンネル2-8

 三四五のもみじ。ここの葉は紅葉というより黄葉だった。黄色い葉と赤い葉は、段階なのか、もともと違う種類なのだろうか。ここから更に赤くなっていくのかどうか。

愛岐トンネル2-9

 庄内川を臨む。

愛岐トンネル2-11

 山の彩り。冬枯れの前に山が燃えている。

愛岐トンネル2-10

 バンド演奏会も行われていた。
 土曜はクラリネットとトランペット、日曜はフォークソングが予定されている。このイベントのらしさが出ている顔ぶれだ。

愛岐トンネル2-12

 一番奥のトンネルを出ると、すぐに行き止まりとなる。ここで道は途切れていて、道路が横切っている。ここから先に散策路を延ばすことはできそうにない。そのすぐ先に、諏訪第一トンネルがあって、それは607メートルという区間最長のトンネルなのだけど。

愛岐トンネル2-13

 紅葉らしい紅葉も、少しは撮ってみる。

愛岐トンネル2-14

 帰り道。
 逆光に輝くモミジの赤がきれいだ。

愛岐トンネル2-15

 トンネルを抜けるとそこは。
 その先には、新しい何かが待っているような気がする。だから人はトンネルに心惹かれるのかもしれない。
 春の一般公開はどうするか分からないけど、機会があればまた訪れてみたい。

一般人でも楽しい愛岐トンネル歩き撮り <前編>

イベント(Event)
愛岐トンネル1-1

PENTAX K-7+PENTAX DA DA 16-45mm f4



 愛岐(あいぎ)トンネル秋の一般公開に行ってきた。
 明治33年に開通した国鉄の中央線は、昭和41年、複線電化に伴い、愛知の高蔵寺と岐阜の多治見との間の軌道が廃線となった。すぐ横に新しい線路が敷かれ、その間にあった13のトンネルは、40年の歳月の間に忘れられ、藪に埋もれる格好になっていた。
 近年、そのトンネルの調査が行われ、このまま埋もれさせておくのはもったいないということになり、再生保存委員会が作られた。数年かけて整備が進められて、おととしから一般公開されるようになった。
 調査の結果、13基のトンネルはすべて総レンガ造りで、国の重要文化財に指定されている群馬県碓氷峠の11基よりも多いことが分かった。
 現在、公開されているのは、定光寺駅の北から多治見方面に向けての1.7キロの区間で、3号から6号までの4つのトンネルを歩くことができる。
 2008年の春から始まり、毎年春と秋の2回行われている。それまでの各3日間だったものが、今年から各6日になった。今年は23日から始まり、今週末の28日(日)までとなっている。
 去年の秋は3日間で1万5千人が訪れたというから驚く。廃線やトンネル跡なんてものにそんなに大勢の一般人が興味を持つとは思いもよらない。廃線や廃トンネルは鉄っちゃんだけのものではなかったらしい。
 この秋は2万人の人出が予想されているとのことだけど、ここまではやや低調で、サイト情報によると3日間で4千人ちょっとにとどまっている。土日でどれだけ伸びるか。ここは隠れた紅葉の名所でもあるし、ちょうど今年はいい時期に当たっているから、週末はドッと人が押し寄せることも考えられる。
 場所は定光寺駅近くで、とりあえず定光寺の駅まで行けば人がわんさかいるからすぐに分かる。駅から歩いて3分くらいのところに入り口がある。
 事前予約は不要で、保険と設備費の100円が入場料の代わりとなっている。
 懐中電灯は持って行った方がいい。足元を照らすためというより、自分がここにいるということを知らせないとトンネルの中で人とぶつかる恐れがあるから。
 足元は線路の石ころがゴロゴロしているから、底の厚い靴を履いていった方がいい。
 自販機がないとか、トイレが仮設しかないとか、いろいろ問題がないではない。駐車場もほとんどないと思った方がいい(地元の人間ならとめられるスペースを知ってるだろうけど競争率が高すぎる)。
 往復3キロちょっとなので、普通に歩けば1時間程度で、ゆっくり見学したり写真を撮ったりすると2時間といったところだ。週末で混雑していると、入るまでに1時間くらい並ばないといけないかもしれない。

愛岐トンネル1-2

 レンガはイギリス積みで、13基あわせて約1,890万個使われている。
 優美なラインを描くトンネルに、確かな技術を感じる。古びているとはいえ、まだまだがっしりしている。そう簡単に崩れそうにない。

愛岐トンネル1-3

 年配の人たちや家族連れなども大勢訪れていて、全体的な年齢層は高い。
 写真を撮っている人もたくさんいる。
 明暗差が激しいので、露出が難しい。マイナス補正程度ではどうにもならないので、すぐにマニュアルモードに切り替えて撮った。
 トンネルの外に露出を合わせると、1/30や1/20秒くらいでちょうどだったから、三脚は出番がなかった。

愛岐トンネル1-4

 行く前は、廃線跡やトンネルで何か撮るものがあるんだろうかと思っていたけど、行ってみたら撮りたくなるシーンがいくつもあって、往復ともに楽しかった。あんなに面白いところとは思わなかった。

愛岐トンネル1-5

 これはよかった。40年放置されていた歳月を思わせた。
 藪を整備したことで、背の低い草花も戻ってきたという。自然に近い里山のような環境が戻る日も近そうだ。

愛岐トンネル1-6

 かつては蒸気機関車が走り抜けていたトンネルだから、天井には煤がこびりついている。

愛岐トンネル1-7

 期間中は毎日、ミニコンサートなどのイベントが開催されている。
 このときはトンネル内の待避所で、一人演奏会が行われた。なんだか、一昔前のアングラっぽい。

愛岐トンネル1-8

 ところどころで、ポタポタ水が落ちてきている。

愛岐トンネル1-9

 ロウソクの明かりが等間隔で並んでいるものの、一番奥のトンネルがとにかく暗い。フラッシュ撮影してもこの暗さだ。

愛岐トンネル1-10

 モミジの色づきはまだ最高潮まではいっていない。見頃一歩手前だった。
 モミジだけでも120本ほどあるから、紅葉見物目的でも充分楽しめる。

愛岐トンネル1-11

 ツタが絡まっているあたりに自然との一体感がある。あのまま忘れ去られていたら、近い将来完全に自然に飲み込まれていただろう。

愛岐トンネル1-12

 整備されていない状態のときに、もっと撮ってみたかったと思った。

愛岐トンネル1-13

 愛岐トンネル名物となった三四五(みよい)のもみじ。
 樹齢100年とされるモミジの巨木3本が絡まり合うように生えている。見る角度によって本数が違って見えることからこの名がつけられた。
 これだけ立派なモミジの木はなかなかお目にかかれない。

愛岐トンネル1-14

 庄内川沿いの紅葉風景。こちらも見所の一つだ。

愛岐トンネル1-15

 紅葉風景を撮るお父さん。

愛岐トンネル1-16

 奥の健脚コースというところを少し進んだ先にあるエノキの巨木。通称、山おやじ。
 樹齢推定200年で、高さは27メートル、幹周りは6メートルもある。
 巨木というのは、見るものを圧倒する存在感がある。

愛岐トンネル1-17

 廃線跡に線路は残っていない。線路に敷かれていた石ころはまだけっこう落ちている。ちょっと歩きづらい道だ。


 今回、初の試みとして、動画を載せてみる。
 これは一番奥のトンネルで撮った映像だ。他のトンネルはここまで暗くないし、このトンネルも目が慣れればもう少し見える。ただ、暗いには暗い。

 写真がまだ残っているので、明日の後編につづく。

ちょっと東山動植物園まで

動物園(Zoo)
東山動植物園-1

PENTAX K-7+PENTAX DA DA 55-300mm f4-5.8



 先週、ちょっとだけ東山動植物園に行ってきた。紅葉の進み具合を確かめるためと、ここのところあまり撮れてない動物を撮るために。また年間パスポートを買ったから、これからもいつでも行ける。
 この日も短時間で動物園と植物園を早足で巡った。動物たちの多くは4時には小屋に戻ってしまうから、先に動物園に行って、あとから植物園を回った。ただ、2時間の持ち時間では撮れるものも限られる。あまり収穫は多くなかった。撮っているものは相変わらず動植物よりも人だったりするのだけど。

東山動植物園-2

 動物園では、若いママ友が小さな子供を連れてきている姿をよく見る。たくさんの動物を見せることは、子供の情操教育にいいのかもしれない。動物園は、お母さんたちがのんびり過ごすにもいいところだ。

東山動植物園-3

 こういうシーンを見つけるのが上手くなったと自分でも思う。きっと、こっち方面にアンテナを張っているからだろう。興味のないものは見えていても見えないし、興味を持てば見るべきものが見えるようになる。

東山動植物園-4

 新幹線型のモノレール。子供の頃以来、乗ってない。乗るのは照れくさいけど、上から見下ろす動物園風景というのも面白そうだ。

東山動植物園-5

 座るキリンと人。

東山動植物園-6

 動物撮りの収穫は少なかった。
 ドールシープは、高い岩の上に乗って遠くを見ていることが多い。

東山動植物園-7

 シンリンオオカミの流し撮りに成功した。

東山動植物園-8

 カバさんのアップを撮っていたら、目が合った、ような気がした。

東山動植物園-9

 いつ行っても、動物園というのは、とても平和な空間だと思う。

東山動植物園-10

 このときはまだ、紅葉の見頃には早かった。あれから一週間経って、もうすっかり色づいていることだろう。来週、名残の紅葉を撮りに行けたら行きたい。

東山動植物園-11

 動物園男子。
 デジタル一眼が普及して、動物園を訪れる客層もだいぶ変わったように感じる。ここ数年でも、けっこう変化がある。

東山動植物園-12

 赤いだけの紅葉よりも、黄色と緑と赤の三重奏に惹かれる。

東山動植物園-13

 植物園一の紅葉ポイント。ここもこのときはまだまだだった。
 植物園も、光が当たっている時間帯に行かないと面白くない。次はもう少し早い時間に訪れたい。

期待以上によかった白鳥庭園ライトアップ<後編>

紅葉(Autumn leaves)
白鳥庭園2-1

PENTAX K-7+PENTAX DA DA 16-45mm f4 / 55-300mm f4-5.8



 今日は昨日の続きで、白鳥庭園の後編をお送りします。
 日もだいぶ西に傾いて、おなじみの光になってきた。夕方になると、自分の時間という気がする。
 今は一年で一番日が短い時期で、白鳥庭園も4時を回ると太陽が見えない場所が多くなる。光が当たらないと紅葉も輝きを失ってしまう。西の茶室がある庭園は、もう少し早い時間に回っておくべきだった。

白鳥庭園2-2

 滝や流れがあるエリアは、色づきが遅れている。このあたりの見頃はまだ先だ。
 紅葉がなくても人はいる。撮りたい被写体はたくさんあった。

白鳥庭園2-3

 このカットは、白鳥庭園の紅葉風景の定番カットの一つだ。この通り、まだまったく色づいていない。
 近所ならもう一度行きたいところだけど、自転車で往復4時間なので、そうしょっちゅう行きたくはない。

白鳥庭園2-4

 きれいに紅葉している木がところどころにあって、その前では人だかりができている。普通の感覚として、せっかく紅葉を見に来ているのだから、赤く色づいた葉を撮りたいと思うのが人情だ。
 私は色づいた葉よりも、お父さんストラップの方が撮りたかった。

白鳥庭園2-5

 キミが照らされてどうする、という場所に立つ夫婦さん。
 まだ明るさが残る4時半過ぎにライトが点灯された。暗くならないと、ライトアップの良さは出ない。

白鳥庭園2-6

 手持ち撮影は厳しくなったので、ここからは三脚撮りになった。
 手ブレは防げても、被写体ブレとの戦いが始まる。人は都合良くは止まってくれない。

白鳥庭園2-7

 夜になってもというか、夜になってからこそ、撮影風景が狙い目になる。何故なら、撮る人も撮られる人も動きを止めるから。
 このときは、数少ない絶好のチャンスだった。前後のカットでは、動く人がフレームインしている。

白鳥庭園2-8

 この日は満月で、雲もなく、きれいな月が見られた。

白鳥庭園2-9

 二人のところだけ時が止まっている。
 これはこの日のベストショットになり得たのに、あと一歩上手く料理しきれなかった。もうちょっとだけ引いて、左右に動きのある人を上手く配置できれば、いい写真になっていた。もう少しシャッタースピードを遅くすべきだった。惜しいことをした。

白鳥庭園2-10

 キャンドルの明かり。柔らかい光が水面に映って揺れていた。

白鳥庭園2-11

 幽玄の風景。人工的な蛍光灯の光が邪魔だった。なんとかよけたかったけど、よけきれなかった。

白鳥庭園2-12

 夜モミジ。
 明かりに照らされた川の流れと、モミジのシルエット。

白鳥庭園2-13

 夜の滝。

白鳥庭園2-14

 竹林のライトアップはなかなかない。

白鳥庭園2-15

 ライトアップの時間になってから、もう一周回って、だいたい撮りたいところは撮りきった。ここで二人撮影会はお開きとなった。
 最初はあまりの人の多さにどうなるかと思ったけど、その分、人のいる風景もたくさん撮れたし、ライトアップは期待以上によかった。
 ライトアップは今日(23日)までで終わったものの、紅葉は今週末でも充分間に合うと思う。

紅葉の見頃には少し早かった白鳥庭園<前編>

紅葉(Autumn leaves)
白鳥庭園1-1

PENTAX K-7+PENTAX DA DA 16-45mm f4 / 55-300mm f4-5.8



 先週の岩屋堂に続いて、今週もmihopapaさんと白鳥庭園で撮影会をしてきた。夕方前に待ち合わせて、ライトアップにかけて二人で撮った。
 この日は無料開放日ということで、大勢の人が訪れていた。普段の静かな白鳥庭園の姿しか知らないから、あんなに賑わっている庭園の様子にかなり戸惑った。駐車場も長蛇の列ができていて、さすがお得感に弱い名古屋人だと思う。もちろん、我々もその一員なのだった。
 あれだけ人が多いと、人撮りはかえって難しくなる。整理がつかないから難度が上がる。それでも二人撮りの心強さもあって、自覚している以上に人を撮っていた。
 白鳥庭園を訪れるのはちょっと久しぶりだった。紅葉の時期に行ったことはなかったから、そういう部分では新鮮味があって、なかなか楽しめた。ライトアップまでしっかり撮って、3時間ちょっとの撮影会となった。

白鳥庭園1-2

 コイにエサをあげる母子。
 普段は腹を空かしているコイたちも、この日ばかりは満腹だったようで、食いつきが悪かった。朝からさんざんもらっていたのだろう。食い意地が張ったコイといえども、限度がある。

白鳥庭園1-3

 ここにすみついているのであろうカルガモたちも、この日の賑わいには驚いたに違いない。

白鳥庭園1-4

 紅葉情報では見頃となっているものの、実際はまだまだこれからといったところだった。青々しているところも多く、一方では枯れているものもあって、足並みが揃っていない。来週末あたりが見頃になるんじゃないかと思う。

白鳥庭園1-5

 ここは中部地方の地形をモチーフに庭園が造られている。築山を御嶽山、水の流れを木曽川や伊勢湾に見立て、水がぐるりと周回している。
 なので、水の風景に変化があって、被写体にも事欠かない。紅葉シーズンは特に人気が高くて、写真を撮りに訪れる人も多い。

白鳥庭園1-6

 橋と紅葉と映り込みは三点セットだ。

白鳥庭園1-7

 姿勢がいいお兄ちゃんと妹の記念撮影風景。
 古き良き観光地の光景を見るようだった。

白鳥庭園1-8

 人が多くて賑わってはいるものの、少し外れると人も少なくなり、のんびりムードが漂う。家族連れやカップルなどが多かった。

白鳥庭園1-9

 この地方に雪は滅多に降らないのだけど、白鳥庭園の冬の風物詩として雪吊をする。雪吊ショーとして、毎年見せているようだ。ちょっと兼六園を意識しているかもしれない。ここらではあまり見られない光景なので、貴重といえる。

白鳥庭園1-10

 PENTAXのお仲間さんを見つけた。

白鳥庭園1-11

 コイのエサを横取りするユリカモメ。
 ユリカモメが来たとなると、いよいよ冬を実感する。

白鳥庭園1-12

 こんなチャンスは逃さない。
 携帯の画面にピントを合わせた方がよかった。

白鳥庭園1-13

 ユリカモメの飛翔。
 神経が図太くて気が強いやつらだから、人が大勢いても平気だ。

白鳥庭園1-14

 日本庭園といえば赤い和傘が定番で、またよく似合う。

白鳥庭園1-15

 そういえば、白鳥庭園には三つの音色を奏でる水琴窟があるのだけど、音を聞くのを忘れていた。

白鳥庭園1-16

 水と落ち葉のスケッチ。

 ここまでが前半の写真だ。このあと、日が傾き、日没時間にはライトアップが始まった。その様子は、次回の後編で。
 つづく。

近場を巡って撮る秋の風景

日常写真(Everyday life)
近場の風景-1

PENTAX K-7+PENTAX DA DA 16-45mm f4 / 55-300mm f4-5.8



 写真の在庫はたくさんあるのだけど、未整理で、時間不足ということもあって、今日もつなぎネタでの更新となる。近場の川や公園の秋風景を集めてみた。
 香流川の緑道も、落下盛んといった感じで、赤茶けて、枯れ葉模様に近づいた。あらかた葉が落ちてしまうと、この道も寂しくなる。カラカラと乾いた音を立てて、落ち葉が風に吹かれている。

近場の風景-2

 光と影の川風景。落ち葉が彩りを添える。これも秋の風景だ。

近場の風景-3

 公園ではちびっこたちが砂煙を上げて走り回っていた。
 逆光が落ち葉に透けて、晩秋の光景を作る。

近場の風景-4

 地図を見ていて、まだ行ったことがない池を見つけた。高針の神丘公園の中にあるデッチョ池という名前の池だ。
 この季節になっても、ホテイアオイなどの浮き草がかなり残っている。夏場はびっしり水面を覆っていたんじゃないだろうか。
 大きな池ではないけれど、一周歩けば10分くらいはかかる。
 桜の木も植わっていたし、春になったらまた行ってみよう。

近場の風景-5

 超タコ足配線のような木の根。このあたりも、夏とはまったく違う光景になっているのだろう。

近場の風景-6

 きれいじゃない水の方が、鏡のようにくっきりと風景が映り込む。写真に撮るときれいだけど、見ていて気持ちのいいものではない。

近場の風景-7

 平和公園の紅葉並木も、まだ完全には紅葉していない。
 お墓だけど、市民の憩いの場になっている。日曜などは、芝生広場でたくさんの家族連れがお弁当を広げている。無数の墓石と平和な家族の光景との対比は、ちょっとシュールではある。

近場の風景-8

 桜の園は、すっかり葉を落としていた。ここの桜は落下が早かった。

近場の風景-9

 足元では、まだタンポポも咲いているし、綿毛もたくさんある。ここだけ切り取ると、春先の風景のように見える。

近場の風景-10

 まだキチョウがいた。こいつらが今年の最終組だ。

近場の風景-11

 八事興正寺の紅葉も、様子を見てきた。色づいているところはまだまだ一部で、見頃はもう少し先になりそうだ。色づいても、ここはモミジの本数は少ないから、期待しすぎるとがっかりするかもしれない。

近場の風景-12

 短時間の滞在ということもあって、あまり撮りどころを見いだせなかった。

近場の風景-13

 こんなところに龍がいるのに初めて気づいた。

近場の風景-14

 水路で何かを探す少年たち。あ、おった、と声を上げていたから、何か見つけたらしい。

近場の風景-15

 近くに須佐之男神社というのがあったので、寄っていった。
 イチョウの黄葉も、あちこちで進んでいる。桜通のイチョウ並木も、そろそろ見頃になっただろうか。

近場の風景-16

 何度か訪れたことがある隼人公園。この時期に見たのは初めてだ。

近場の風景-17

 桜並木の紅葉が池に映り込んでいた。

近場の風景-18

 白鳥庭園へ向かう途中、高蔵遺跡というのがあって、心惹かれる風景だったので撮った。
 こんなところに遺跡と名がつく場所があるのは知らなかったと思ったのだけど、このエリアの南側に高座結御子神社があって、そこは以前訪れたことがあるから、まったく知らなかったわけではない。ただ、古墳群がここで見つかっていたのは知らなかった。

 白鳥庭園の紅葉風景は、日を改めてゆっくり紹介したいと思っている。

秋から冬への尾張旭風景

日常写真(Everyday life)
尾張旭-1

PENTAX K-7+TAMRON 28-75mm f2.8



 どうだん亭へ行った日の帰りに、尾張旭のいつもの場所に寄ってきた。
 城山の田んぼ風景も、秋から冬へ移り変わりつつある。稲刈りが終わったあとの茶色い風景は、毎年もの悲しい気持ちになる。これからますます世界は色を失い、生き物も減り、撮るものも少なくなる。

尾張旭-2

 ススキの穂も、モコモコな感じになって、冬を感じさせる。

尾張旭-3

 久しぶりに巨大な弘法大師像を見にいくことにした。
 退養寺の前には、カラーランドセルを背負った小学生の女の子。手に持っていたのは、花束ではなく供える榊か何かに見えた。

尾張旭-4

 竹林を通って目的地へ向かう。

尾張旭-5

 竹林が作り出す光と影の風景。

尾張旭-6

 相変わらずインパクト抜群の弘法大師像。
 色塗りされて、とてもきれいになっていた。話には聞いていたけど、思った以上によくなっていた。

尾張旭-7

 下校中の中学生もチラ見しながら行く。

尾張旭-8

 水野良春の墓もお参りしてきた。
 その途中の奥まったところに一軒家があって、前に見て気になっていた。紅葉のときに再訪しようと思っていて、今回はいい機会だと行ってみたのだけど、残念ながら色づきはまだまだだった。

尾張旭-9

 森林公園南口近くに、山辺の散歩道というのがある。何度も前を通っていながら一度も入ってみたことがなかった。
 維摩池の西側から、城山の長池まで続いている。たぶん、わりと最近に整備された道じゃないかと思う。
 途中に小さな池があったけど、特に何があるというわけではない。

尾張旭-10

 ちょっとした棚田もある。
 春から夏にかけて訪れたら、撮りたい風景に出会えそうだ。

尾張旭-11

 いろいろついでに寄っていこうということで、平池にも行くことにした。ここもずっと昔から近くを通りながら今まで近くで見たことがなかった。
 周りはフェンスに囲まれていて、中まで入ることはできない。

尾張旭-12

 紅葉した桜並木が水面に映る。
 カモが少し、サギが2羽。いい池なのに、ちょっと寂しい感じだ。

尾張旭-13

 桜の紅葉。

尾張旭-14

 桜が咲いたらまた訪れたい。

8割の力でサタデー料理

料理(Cooking)
サタデー料理

PENTAX K-7+TAMRON 28-75mm f2.8



 明日は出かけるので、今週も前倒しでサタデー料理になった。
 グランパス優勝の喜びで、ホントは料理どころではなかったのだけど、とにかく少し時間を置いて、心を静めてから取りかかった。Jリーグ開幕戦の鹿島戦0-5の惨敗から18年。振り返れば長い歳月だった。
 それはともかくとして、今週もそこそこ力を入れて作った。全力でいかず8割程度の力で作った方が結果的に上手くいくものだとすれば、今日がそんな感じだったかもしれない。何事もあまり入れ込みすぎるのは良くない結果を招きがちだ。

サタデー料理2

 鯛の素揚げトマトソース。
 私の料理にしては珍しく上品な仕上がりになった。
 トマトソースは、オリーブオイル、タマネギ、トマト、ケチャップ、白ワイン、みりん、しょう油、コンソメの素、ウスターソース、塩、コショウ、砂糖を煮込んで作る。
 鯛は、塩、コショウ、酒を振り、ショウガをまぶして、しばらく置く。
 ペーパーで拭いて、カタクリ粉をまぶし、素揚げする。
 仕上げにパセリ粉を振る。
 鯛は和食にも洋食にもなるし、トマトソースとの相性もいい。

サタデー料理3

 ジャガイモ団子のバターチーズかけ。
 私らしい料理だと思う。
 ジャガイモを適当に切って、湯がいてやわらかくする。
 それをつぶしながら、油切りしたシーチキン、小麦粉、卵、塩、コショウと混ぜ合わせる。
 かなり柔らかい状態なので、このまま焼くといつものように崩れて失敗することは分かっていた。沸騰したお湯に落としてある程度固めるのが良いことを学んだので、そうする。
 取り出したらフライパンに移し、転がしながらバターとオリーブオイルで焼いていく。
 コンソメの素、塩、コショウ、マヨネーズ、マスタードで味付けをして、終盤にチーズを加える。
 美味しくないはずがない。

サタデー料理4

 カブと野菜の煮込みスープ。
 普段あまり使わないカブを使ってみた。大根よりも柔らかくて、味にクセもないから、今後はもっと使っていきたい。
 具材は炒めない。水、酒、みりん、ダシの素、しょう油を加熱しながら、エビ、鶏肉を湯がいていく。しばらく煮て、アク取りをする。
 ニンジン、カブ、白菜を追加する。
 アルミホイルで作った落としぶたを乗せて、中弱火で煮込んでいく。いったん冷まして、再加熱した方が味がよく染みる。
 白だし、塩、コショウ、唐辛子で味を調えたら出来上がりだ。

 来週は、グランパス優勝記念で赤い料理にしようかとも考えている。

古民家と紅葉の穴場スポットどうだん亭

紅葉(Autumn leaves)
どうだん亭-1

PENTAX K-7+PENTAX DA DA 16-45mm f4



 ネットで紅葉情報を調べているとき、たまたま尾張旭にある「どうだん亭」の存在を知った。
 古い民家を移築したもので、11月13日から21日(日)までの期間限定公開ということで、早速行ってきた。
 場所は少し分かりづらいかもしれない。名古屋方面から行く場合に一番分かりやすいのは、瀬戸街道の大森交差点から東に進んで、大森霞ヶ丘交差点を左折。瀬戸電の踏切を渡って、坂道をくねくね登っていった先の左手にある。近くまで行けば、駐車場の係りの人が誘導してるし、訪問客が歩いているから分かるはずだ。
 時間は10時から4時までで、入るのは無料。土日はけっこう混むと思う。
 江戸中期の1723年に岐阜県の飛騨市(吉城郡坂下町)に建てられた合掌造りの家で、昭和17年にこの地に移築された(そのときは今よりも西で、昭和42年に現在地に移されている)。 
 尾張旭が譲り受けて、一般も利用できる教育施設として使われている(有料)。10年ほど前から、春とひな祭りと秋に一般公開が行われているそうだ。今までまったく知らなかった。
 どうだん亭の名前は、庭に植えられたドウダンツツジから来ている。春の公開はドウダンツツジの花が咲くのに合わせて行われている。秋はドウダンツツジの葉が赤く色づく頃だ。

どうだん亭-2

 庭園には入れないのが少し残念な気もするけど、見物するにはその方がいい。
 贅沢な眺めを堪能して、ゆったりした時間が流れる。

どうだん亭-3

 差し込んでぐるぐる回す鍵。うちの田舎が最後までこの鍵だったから、見ると懐かしく思い出される。

どうだん亭-4

 かなり改築されているようで、どの程度原形を保っているのかは分からないのだけど、廊下もなかなかいい感じだ。踏むとみしみし音がする。

どうだん亭-5

 和の建物が生み出す光と影は優しい。日本人の心の深い部分を揺さぶる。

どうだん亭-6

 かなり古そうな人形だ。お宝の匂いがする。
 ひな祭りのときの一般公開では、古いひな人形を展示して見せてくれるそうだ。

どうだん亭-7

 囲炉裏も残っている。

どうだん亭-8

 応接間は、洋風な感じだ。
 全体的にそれほど豪華というわけではなく、むしろ質素な印象を受ける。金持ちが金に任せて建てさせた家といったものではないようだ。

どうだん亭-10

 モミジもかなり色づいていた。一部まだ緑も残っているものの、見頃といっていい。

どうだん亭-11

 落ち葉の風情。

どうだん亭-12

 色づく葉のグラデーション。

どうだん亭-13

 コケとモミジの落ち葉。
 斜光が作る風景。

どうだん亭-14

 石畳と落ち葉。ここも斜光。

どうだん亭-15

 裏庭へ続く道。
 ここのモミジは色づきが遅れている。

どうだん亭-16

 ドウダンツツジは、満天星躑躅という字を当てることがある。
 白い満点の星にたとえたのだろう。ドウダンツツジが咲く4月に、また訪れようと思った。

ご近所写真の季節ネタ

日常写真(Everyday life)
近所写真-1

PENTAX K-7+PENTAX DA DA 16-45mm f4 / 55-300mm f4-5.8



 少し前に行った岐阜旅シリーズを始めなければいけないと思いつつ、写真の整理も下調べもまだ終わっていないので、とりあえずご近所写真の小ネタでつなぐことにする。季節の旬ネタとしては、こちらの方が優先順位は高いと言える。
 香流川の桜並木も、すっかり秋色になった。これも紅葉の一つで、毎年楽しみにしている。
 これからどんどん落ち葉が増えて、桜も枝だけになると、季節はもう冬ということになる。

近所写真-2

 秋の釣り人。

近所写真-3

 香流川は年がら年中、工事をしている。何をそんなに直すところがあるのか。矢田川で工事をしているところなどほとんど見ない。
 中島橋がやっと完成したと思ったら、今度はなにやらドリルで川底を掘り返していた。

近所写真-4

 この番号にどんな意味があるんだろうと思いつつ、面白い風景だったので撮る。

近所写真-5

 そろそろミコアイサが来たんじゃないかと、大森の雨池へ行ってみたら、びっくり。水がない。なんだ、これ。ほとんど水が抜かれて、底が見えている。一体、何事か。
 張り紙を読んでみたら、外来種を駆除するために来年の春まで水を抜くと書かれていた。来年の春までって、そんなに長く抜いておく必要があるのだろうか。
 外来種というのはブルーギルとかの魚なのか、水草なのか。バス釣りをしている人はほとんど見たことがないから、ブラックバスはあまりいないんじゃないかと思う。水草は何年か前に水面をびっしり覆うほど繁茂したことがあったから、その対策かもしれない。一冬越して、完全に駆除するという作戦だろうか。
 それにしても、この池でエサをとっていた水鳥たちも少なくない。渡りのミコアイサたちはどうすればいいのか。飛んできてみたら水がなくて驚くのは私以上だろう。
 近くの池に引っ越すことで済むのかどうか、ちょっと心配だ。

近所写真-6

 わずかに残った水に魚がまだいるようで、サギたちは楽々と獲って食べていた。今は楽でも、長くは続かない。

近所写真-7

 造形の面白さ、その1。

近所写真-8

 造形その2。

近所写真-9

 久しぶりにジョウビタキを撮った。
 ここ最近、野鳥撮りはご無沙汰している。冬になると、鳥を撮りやすくなるから、超望遠レンズが欲しくなる。

近所写真-10

 別の日の香流川風景。
 写真にも寒さが表れている。日が暮れると、ぐっと冷えるようになった。

近所写真-11

 矢田川との合流地点へとやって来た。

近所写真-12

 この日は雲が多くて、空の焼け具合はもう一つだった。
 でも、ここから見る夕焼け風景が好きで、ちょくちょく訪れる。

近所写真-13

 香流川と矢田川が混じる場所。夕焼け色にほんのり染まる。

近所写真-14

 すぐに色は消えて、夜へと移っていった。秋の夕陽は逃げ足が速い。

近所写真-15

 月と飛行機。
 満月の中に飛行機を入れたいと考えている人は多いと思う。私も一度はやってみたい。

近所写真-16

 昨日、11月17日は、覚王山ル・アンジェ教会のキャンドルナイトだった。
 先月も行ったのだけど、雨天中止で、今月こそと思って再び出向いていった。
 しかし、今度は早すぎた。到着した5時過ぎはまだまだキャンドルを準備している最中で、結局5時半になっても終わらないので、遠くから撮るだけで、あきらめて帰った。
 来月の予定はまだ分からないけど、12月なら特別な演出などもあるかもしれない。チャンスがあればまた行きたい。次は早くても6時過ぎにしなくては。

近所写真-17

 17日深夜から18日未明にかけて、しし座流星群がピークだというので、流星撮りに挑戦してみた。
 撮れなかった。
 シチュエーション的に月が出ている西向きしか撮れないので、前半は特に駄目だった。満月に近い月は、明るすぎて星が見えない。

近所写真-18

 深夜も深まった頃、月も沈んでいったので、だいぶましになった。写真が小さいからよく見えないけど、等倍で見るとけっこう星が写っている。
 15秒露光にセットして、レリーズで連続シャッターにしたまま部屋に戻って、1時間ほど放っておくという作戦だった。
 広角レンズで写せるほど広い範囲の空が見えている状況ではなく、50mmレンズで流星を撮るには、かなりの幸運が必要だった。残念ながら、一つも写っていなかった。
 肉眼では流れる星を一つ見たのだけど。

 そんなこんなのご近所写真でした。

夕焼け風景を撮るために中川運河再訪

名古屋(Nagoya)
中川運河-1

PENTAX K-7+PENTAX DA DA 16-45mm f4 / 55-300mm f4-5.8



 中川運河にデジタル掛け軸を見にいった日は、雨だった。運河風景に被写体としての可能性を感じつつも、雨降りではどうにもならず、あの日はあきらめるしかなかった。そのとき、もう一度夕焼けの時間に訪れたいと思った。その機会が思いのほか早く訪れた。
 この日はよく晴れていて、夕焼けも期待できそうだった。前回は上前津駅から小栗橋まで歩いていったコースを、今回は自転車で辿った。雨の中を歩いて1時間以上かかった距離も、自転車ならほんの15分だ。自転車って便利やわぁ、とあらためて思うのだった。

中川運河-2

 中川運河の出発は、松重閘門からだ。
 しかし、やはり閘門よりも隣のホテル・ラブの方が存在感がある。昼間は看板が光っていないから夜に比べるとおとなしいものの、がたいのデカさで閘門を圧倒している。
 近くに行って様子を見てみたら、東海地区最大規模の部屋数をうたっていた。閘門ビューの部屋は料金が割高とかいうことはないと思うけど。

中川運河-3

 前回は見なかった真下から撮ってみる。
 一度くらい稼働しているところも見てみたかったけど、最後に使用されたのが昭和51年では、可能性は低かった。その頃見たとしても、ちっとも面白いとは思わなかっただろうし。

中川運河-4

 西側の門の下は、ちょっとした公園になっている。2013年に、より本格的な親水公園として再整備するそうだ。
 年に一度くらい、デモンストレーションで動かしてみるというのはどうだろう。それなりに見物客が訪れるんじゃないだろうか。

中川運河-5

 少し西へ進むと、名鉄、東海道本線、東海道新幹線の橋梁が並んでいるポイントがある。
 2分とたたずに何かしらの列車が通過するから、列車を撮るにはいい場所だ。ちょっと人通りと車通りがが多くて、目の前が交差点ということで、人目が気になるのが難点ではある。

中川運河-6

 新幹線も通るし、なかなか楽しい。
 ただ、障害物が多すぎるから、それがちょっと残念だ。

中川運河-7

 運河風景としては、期待したほど撮りどころはなかった。風情のある建物もほとんどなく、映り込みが面白いところも見つけられなかった。
 昔はヘドロのどぶ川だったそうだけど、今はそれほどひどくはない。堀川よりきれいに見える。

中川運河-8

 前時代の遺物と新しい時代の対比。
 日本にはスラム街のような場所がないことは救いと言える。

中川運河-9

 小栗橋へとやって来た。
 デジタル掛け軸を照射していたのが、見えている岡谷倉庫だ。
 当然のことながら、何事もなかったかのような日常風景に戻っていた。

中川運河-10

 運河沿いを少し南下してみることにした。
 長良橋を越えて篠原橋まで行ったところで引き返した。進んでも見所を見いだせなかった。
 そのままずっと南へ向かうと、名古屋港水族館の西から名古屋港にそそいでいる。

中川運河-11

 小栗橋まで戻って、ここで夕焼けを撮ることにする。

中川運河-12

 中川運河キャナルアートを紹介するサイトに、こんな感じの夕焼け風景の写真が使われていた。これを撮りたくて行ったのだった。この一枚でもう満足だった。充分収穫はあった。

中川運河-13

 中川運河沿いを北上して帰ることにする。

中川運河-14

 何かの鳥が飛んで慌てて撮ったけど、正体は分からなかった。

中川運河-15

 名古屋駅の南で、中川運河は四角いたまりになって、行き止まりとなる。
 昔はここが船溜まりだったんだろうか。

中川運河-16

 ここらは工場・倉庫街で、見慣れないものも数々ある。この大きな車輪みたいなものは何だろう。

中川運河-17

 高架下に絵のプリントがずっと並べて貼られている。味気ないコンクリートのむき出しよりずっといい。

中川運河-18

 名古屋駅の南エリア。
 自分が名古屋駅の駅前を自転車に乗って移動している姿など、一年前の私は想像しなかった。慣れてしまえば何でもない。一番人通りが多いところでも普通に自転車を漕いでいる。

中川運河-19

 このときはまだ名古屋駅のイルミネーションは始まっていなかった。少し前に始まったから、また近いうちに撮りにいこう。
 しかし、今年はずっと続いていた壁面のイルミネーションがない。名古屋もとうとうそこまでお金がなくなったのかと驚いたけど、何か工事の関係でバス停が駅前に移動して、その妨げになるからとかなんとかいうのが理由らしい。本当だろうか。当面中止といっているから、実際お金がなくなったのかもしれない。毎年楽しみにしていた人も多いだろうに。
 紅葉が終われば、季節はいよいよ秋から冬だ。

モノクロストリート写真が最近の自分の中の流行

モノクロ(Monochrome)
ストリート-1

PENTAX K-7+PENTAX DA DA 16-45mm f4



 近頃自分の中で流行っていることの一つに、モノクロストリート写真がある。広角マクロ、長時間露光とともに三大ブームとなっている。
 モノクロで撮っていると思うと、カラーのときよりも遠慮なく人が撮れる。多分にそれは気のせいなのだけど、気持ちのプレッシャーが弱い分、撮りやすいのは確かで、自転車移動の楽しみが増えた。
 そんなわけで、今日は街で撮ったモノクロ写真を集めてみた。

ストリート-2

 午後のひととき、カフェでくつろぐ勤め人。

ストリート-3

 交差点、信号が変わって歩き出す。長く伸びる影に秋を思う。

ストリート-4

 自転車を運転しながら片手で撮影。そのうち人に突っ込んでいきそうな予感がないではない。気をつけよう。
 このときは、二人の間に前からベビーカーを押しながら歩いてくるおばあさんが目に入って、シャッターチャンスと慌てて撮ったのだけど、上手く収めることができなかった。せめて自転車を止めて撮るべきだった。

ストリート-5

 小学生が地面にふさぎ込んでいた。溝に何かを落として、それをどうにかしようとのぞき込んでいるところだった。落としたのが100円玉くらいならあきらめもつくけど、大事なものなら困っただろう。

ストリート-6

 自転車の外国人ビジネスマン。隣は日本のサラリーマン。
 こうして並べると、なんとなく勝てないような気がする。

ストリート-7

 螺旋階段が張り付いているビル。
 10階以上はかなり怖そうだ。ハシゴが外れるように、この螺旋階段もビルからはがれて、あーれー、などと言いながらこちらに倒れてくるところを想像した。

ストリート-15

 ハーレーの店。
 縁はないけど格好良いと思う。

ストリート-8

 信号待ちの人々。
 距離が近いと、向こうとこちらでなんとなく気まずい空気が流れる。

ストリート-9

 魚屋の裏口。目の前には神社があり、古い家屋やビルが建ち並んでいる。下町の雰囲気を持った一角だった。

ストリート-10

 この季節でもまだ紫外線対策が必要な人には必要なのだろう。真冬でも紫外線は降り注いでいる。

ストリート-11

 ガラクタといえばこれ以上ないようなガラクタ。使えそうなパーツは見あたらない。鉄屑になって再利用されるのだろうか。

ストリート-12

 時が止まった部品たち。

ストリート-13

 下校途中の中学生たち。いつも見慣れた風景のどこを撮る価値があるんだろうと思ったかもしれない。
 自分たちにとってはありきたりの風景も、街の外から来た人間にとっては新鮮に映るものだ。

ストリート-14

 中川運河越しに見る名古屋駅のビル。
 ここ10年で名古屋も高いビルが増えたけど、増えたといってもまだまだスカスカの状態だ。名古屋が大都会になる日は来ないかもしれない。

 モノクロストリート写真は楽しい。これからも続けていきたい。
 この日は中川運河まで行ってきたので、近いうちにそのときの様子も紹介することになると思う。

紅葉の岩屋堂でミニ撮影会

紅葉(Autumn leaves)
岩屋堂紅葉-1

PENTAX K-7+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8 / 16-45mm f4 / TAMRON 90mm f2.8



 ミスせともの撮影会のあと、mihopapaさんと合流して、ミニ撮影会となった。二人でぷらぷら歩きつつ、話しをしつつ、紅葉を撮りつつといった感じで、2時間半ほど二人で撮り歩いた。
 この日はミスせともの撮影が7、紅葉撮りが3くらいの割合で考えていた。紅葉の進み具合としては、6割から7割くらいだったろうか。見頃にはまだ少し早い。ただ、撮り頃ではあった。見た目が真っ赤になった頃は葉も傷んで、落ち葉も増えるから、そうなると紅葉撮りとしてはもう遅い。桜同様7割から8割くらいのときがちょうどいい。緑から黄色を経て赤へと至るグラデーションも撮れる。
 岩屋堂は去年も訪れて紅葉を撮った。紅葉シーズンに訪れたのは去年が初めてだったのだけど、岩屋堂自体何度となく訪れているところなので、すっかり新鮮味はない。お馴染みの風景だ。
 それでも、今年しか撮れない紅葉風景もある。一期一会でしっかり撮りたいという気持ちは強く持っていた。

岩屋堂紅葉-2

 黄葉というとイチョウのイメージが強いけど、山には黄色く色づく木々もけっこうある。黄葉のグラデーションもなかなかいい。

岩屋堂紅葉-3

 赤、緑、黄色は、料理の三原色でもあり、紅葉の三原色でもある。いろんな色の競演が、秋の山の華やかさを演出する。

岩屋堂紅葉-4

 二つの柿が、少し寂しそうに見えた。

岩屋堂紅葉-5

 小川の流れが、モミジの赤に染まる。

岩屋堂紅葉-6

 寒さに耐え、ほんのりピンクに染まって可憐に咲くフユザクラ。

岩屋堂紅葉-7

 足元にはナデシコが咲いていた。

岩屋堂紅葉-8

 紅葉は始まったそばから終わってゆく。
 早い時期に訪れると、きれいさを保った落ち葉を見ることができる。

岩屋堂紅葉-9

 川岸も、落ち葉に彩られて、晩秋の風情。

岩屋堂紅葉-10

 瀬戸大滝から落ちた水の流れ。
 違う季節に何度も撮っているけど、秋には秋の風景がある。
 残念ながら、落ち葉ぐるぐるは見つけられなかった。

岩屋堂紅葉-11

 紅葉越しに見る瀬戸大滝。

岩屋堂紅葉-12

 小さな子供を抱っこしたお父さんと、その顔をのぞき込むお母さん。

岩屋堂紅葉-13

 ライトアップまで粘って撮った、定番カット。中日新聞に載った写真とほぼ同じところから撮っている。
 岩屋堂のライトアップの一番いい場所はここで、逆に言えばここしかないから、みんな同じような写真になってしまう。
 橋の上の人を上手く整理できなかったのはよくなかった。理想をいえば、ひと組のカップルだけがこちらを向いてじっとしていて欲しかった。そんな都合のいい瞬間を撮りたければ、もっと長時間粘る必要があっただろう。

岩屋堂紅葉-14

 ライトアップされた紅葉が、川面に映る。

岩屋堂紅葉-15

 紅葉の隙間から半月を写す。
 障害物を避けると、どうしても月を中心に持ってくることができなかった。

 初めてのモデル撮影でもあり、mihopapaさんとの初撮影会でもあったので、いろいろ収穫の多い岩屋堂行きとなった。納得いく写真もそこそこ撮れたし、満足した。
 紅葉はこれから本格的なシーズンとなる。それほど長い期間ではないから、行きたいところは急いで回らないといけない。まずは近場を何ヶ所か巡って、遠方も一ヶ所くらいは行きたいと思っている。

岩屋堂でミスせとものモデル撮影会

人物(Person)
ミスせともの-1

PENTAX K-7+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8 / TAMRON 90mm f2.8



 岩屋堂で行われた、ミスせともの撮影会に参加してきた。
 せともの祭りのときのパレードで撮って、ブログにも登場したから、この三人を覚えている人もいるかもしれない。私服だとやはりずいぶん印象が違った。
 モデル撮影会というのはまったく初めてだったので、撮影は完全に手探りで、まるでコツが掴めなかった。合計で1時間半くらいあったのだけど、最後まで戸惑ったまま、手応えがなく終わった。
 帰ってきて撮った写真を見たら、まあ、初めてならこれくらいかなと、やや納得した。想像していたよりは撮れていたのでホッとした。一人対多人数ということで、こちらのイメージした表情にはならない。モデルを務めたミスせとものの彼女たちにしても、撮影会のモデルは初めてということで、分からないことも多かったようだ。
 とりあえず現状の自分ができるモデル撮影はこれが精一杯ということで、写真を提出することにする。

ミスせともの-2

 まず戸惑ったのが距離感だった。TAMRON 90mmでポートレートを撮ろうと考えていたのだけど、思ったほど近づけず、90mmでは届かなかった。半円に囲んでみんなで撮っている中、自分だけ前へ出て撮るほど図々しい性格ではない。
 結局、途中から55-300mmの望遠ズームに切り替えることになる。
 一対一のモデル撮影では、広角ズームや50mmあたりの単焦点で、もっと接近して撮るものだ。

ミスせともの-3

 せっかくの紅葉ではあったのだけど、モデルとの絡み具合はもう一つ。岩屋堂の紅葉自体、色づきがまだまだということもあって、紅葉を活かした撮影というのも難しかった。

ミスせともの-4

 パレードのときは、三人の中では一番印象に残らなかった彼女だけど、フォトジェニックということでは彼女が一番かもしれない。
 愛知にはお嬢様学校御三家というのがあって、そのうちの一つである愛知淑徳大の学生さんだ。

ミスせともの-5

 横顔美人だと思う。彼女に関してはほとんど横顔か斜めからしか撮ってない。

ミスせともの-6

 こんな素の表情もいい。

ミスせともの-7

 彼女は高校の歴史の先生。
 授業には集中できないけど、学校に行く楽しみは増える。

ミスせともの-8

 目だけのアップとか、本当はそのあたりまで迫りたかった。
 瞳に映る紅葉なんかも撮ってみたいと思っていたのだけど。

ミスせともの-9

 彼女がミスせともののクイーン。才色兼備の南山大学の学生さん。
 彼女の顔が誰かに似ているのか、どこかで見たことがあるような気がするんだけど思い出せない感じがずっとしていた。

ミスせともの-10

 大勢にカメラを向けられているから、どうしても微笑みや笑顔になってしまうのは仕方がない。もっと真剣な表情とか、遠くを見つめる感じとか、もう少しいろんな表情が撮りたかった。

ミスせともの-11

 こういう感じでもっと撮ればよかったと、あとになって思った。ポートレートにこだわりすぎたようだ。

ミスせともの-12

 最後は三人揃っての記念撮影となった。
 そのとき、カメラマン側がどうなっていたかというと、下の通り。

ミスせともの-14

 モノクロも一枚提出したい。これが今回のベストショットということになるかもしれない。

 終わってみて、モデル撮影会というのがどういうものか、少し分かった。考えていたより思い通りにならなかったのだけど、楽しさも知った。もっとモデルさんとコミュニケーションを取りながら、積極的にリクエストを出していってもよさそうだ。今回はまったくの初心者ということで遠慮してしまった。
 三人さんはお疲れ様でした。どうもありがとうございます。
 春に場所を変えて同じメンバーで撮影会があるということなので、できたらそれも参加したいと思っている。そのときまでに人撮りをもっと練習しておかないといけない。誰かにモデルをお願いしようか。

 残りの写真は追記(More)で。

余り物写真にも日の目を

日常写真(Everyday life)
ご近所-1

PENTAX K-7+PENTAX DA DA 16-45mm f4 / 55-300mm f4-5.8



 ご苦労様と声をかけたくなるような郵便受け。新聞受けかもしれない。
 歯の欠けたじじいの鬼が笑っているようにも見える。

 本編から漏れて使わなかった写真が溜まってきていた。ここらでまとめて出してしまうことにした。

ご近所-2

 開運指導というのは何をしてくれるのだろう。
 具体的に開運してくれるのか、それとも自力で開運するには何をしたらいいのかを教えてくれるのか。
 開運と指導という言葉が、自分の中で結びつかなかった。

ご近所-3

 ちょっと新しいタイプの長屋造りと言えるだろうか。
 新しいといっても木造に比べたらということで、今となっては充分クラシックだ。

ご近所-4

 古い家屋、古いビル、新しいビルと、段階見本を見るような光景だった。

ご近所-5

 NTTドコモのビル。遠くからはよく見るけど、真下から見上げたのは初めてだった。

ご近所-6

 街中の公園。都会のオアシスと呼ぶほど大げさなものじゃないけれど。

ご近所-7

 近年、復活しつつあるセイタカアワダチソウ。一時、自家毒で絶滅寸前までいって、また盛り返してきた。

ご近所-8

 もじゃハウスの控えめバージョン。リズム感がいい。メロディーのようだ。

ご近所-9

 最近あまり見なくなった自転車の防寒ハンドルカバー。カッコはよくないけど、防寒は万全だ。
 さすべえも完備した、ママチャリのフル装備だ。

ご近所-10

 ツタが運転手になっている軽トラ。

ご近所-11

 いつも気になっているセメント工場の建物。

ご近所-12

 捨てて積まれたたくさんのモニターやテレビを見て、古い時代の終わりを感じる。

ご近所-13

 廃車置き場も、ススキ模様になっていた。

ご近所-14

 瀬戸電と桜並木の紅葉。

ご近所-15

 何度も前を通っているのに、初めて道沿いに教会があることに気がついた。

ご近所-16

 小牧空港の飛行機は、よく近所を飛んでいる。
 自衛隊の飛行機といっても、あまり気にしている人はいない。

 今回は街編だった。別のシリーズもそのうちやろう。

彩り不足以外は良かったサタデー料理

料理(Cooking)
サタデー1

PENTAX K-7+TAMRON 28-75mm f2.8



 今週は、サタデー料理。ちょっとちゃんと作ろうと思って作った。
 結果は例によって例のごとく、イエローかぶりの料理が出来上がった。どうも、最近の私の料理は、ホワイトバランスが狂っている。料理の三原色のうち、緑と赤が不足しているから、そういうことになる。
 まあ、味に関しては問題ない。今週も美味しく食べられた。最近では食べられないほど大きな失敗というものはなくなったから、面白みがないといえばそうだ。不安がない代わりに驚きもない。趣味の料理が安定してしまったら、それはただの夕飯だ。チャレンジのないところのに成長はないと分かってはいるのだけど。

サタデー2

 マグロの団子とろみ中華味。
 刺身用のマグロを刻んで叩く。長ネギの刻み、ショウガ、塩、卵、小麦粉を混ぜて、よくこねる。小麦粉は少なめで、あまり固くしない。
 沸騰したお湯に丸めて入れて、ゆでる。ある程度固まったところで取り出す。
 ごま油でショウガと鶏肉を炒める。酒、みりん、しょう油、白だし、中華の素を加える。
 マグロ団子と長ネギを入れて、塩、コショウ、砂糖、唐辛子、水で味を調えつつ、しばらく煮込んでいく。
 いったん冷まして、つゆを染み込ませる。
 再び加熱して、温まったら、水溶きカタクリ粉を入れて、とろみをつける。
 これは当たり前に美味しかった。もちろん、挽肉の肉団子でもできるけど、安いマグロでも充分ごちそうになる。

サタデー3

 魚肉ソーセージ入りカレー風味の野菜炒め。
 オリーブオイルで、タマネギとキャベツを炒める。
 魚肉ソーセージとシイタケを追加して、酒、みりん、しょう油、コンソメの素、塩、あらびきコショウ、マスタード、マヨネーズ、とろけるチーズ、カレー粉で味付けをする。
 終盤で、アスパラとトマトを加え、最後にパセリ粉を振りかける。
 しょう油やソースをかけて食べる野菜炒めは好きじゃないけど、自分が好きな味付けをした野菜炒めは好きだ。

サタデー4

 ナスとコーンのかき揚げ。
 ナスを小さな角切りにして、水にさらして、あく抜きをする。
 角切りにしたニンジン、コーンとあわせてボウルに入れ、小麦粉、カタクリ粉、水、マヨネーズ、塩を加える。
 スプーンですくって、浅めの油で揚げる。
 これ、すごく美味しいからオススメ。ナスと天ぷらの相性が良いところにコーンの甘みが効いてくる。
 おやつやおつまみにも向いている。

 今週はちょっと真面目に作ったという思いが残った。彩りに華やかさがあれば、文句なしの料理になっていた。どれもリピートしたい一品だ。
 彩りと盛りつけだけは、課題を克服できないまま今年も終わりに近づいている。皿も買いたいと思っているのだけど。

年間10回目の東山動植物園行き

動物園(Zoo)
東山-1

PENTAX K-7+PENTAX DA DA 55-300mm f4-5.8 / TAMRON 90mm f2.8



 東山動植物園の年間パスポートが期限切れ間近だったので、ちょっと行ってきた。初めて買った年間パスポートで、結局10回行った。パスポートが2,000円で、通常の入園料が500円だから、まあ得したには違いない。それよりも、パスポートがあるから行こうという気になって10回行けたことの方が大きい。10回記念の絵はがきももらえた。また次に行ったら買うことにしよう。
 今回は、植物園と動物園を2時間で回るという無理なスケジュールだったので、どちらも半端になってしまった。欲張りすぎてあまり写真も撮れなかった。2時間コースでは、植物園か動物園か、どちらかにしておかないといけなかった。

東山-2

 最近はデジタル一眼で写真を撮っている年配組の人たちも増えたけど、古典的に写生をしているグループもいる。動物園といえば、やはり写生がよく似合う。
 そういえば、絵を描くということをずいぶんしていない。子供の頃は絵を描くのが好きで、よく描いていた。また描いてみると、写真にも役立つかもしれない。

東山-3

 紅葉トンネルの色づきは、まだまだだった。だからモノクロにした。
 最近は、RAW+JPEGで、JPEGだけモノクロにするという設定にすることが多い。そうしておくと、レタッチソフトで見たとき、カラーとモノクロを見比べて、良い方を選ぶことができる。

東山-4

 レプリカの縄文杉も、モノクロにすると本物っぽく見える。

東山-5

 植物園に移築している合掌造りの家も、この通り。縁側でくつろぐ人と、吊された干し柿が、昭和の風景のようだ。

東山-6

 実りの秋。
 秋は冬へ向かう寂しさだけじゃない。植物は結実の秋へ向かって収斂している。

東山-7

 めっきり虫が少なくなった中、ハナアブだけはエサを求めて元気に飛び回っている。
 この眼は初めてのやつだ。なかなか気に入った。

東山-8

 クモと紅葉。
 上に小さいやつもいる。

東山-9

 モミジバフウは、一足先に色づきの季節を迎えていた。
 長久手の農業総合試験場の並木も、そろそろ見頃になっているだろうか。

東山-10

 昔ながらの売店風景は、モノクロのセピア色が似合う。でもせっかく紅葉している時期だから、カラーにした。

東山-11

 こんな白っぽい毛のお猿さんがいたのは知らなかった。

東山-12

 てっぺんに登って、遠くを見る。
 動物園で切なくなるシーンだ。

東山-13

 キリンそのものに特に思い入れはないのだけど、東山動物園のキリン広場の風景が好きでよく撮る。ベンチ前の人間模様に惹かれる。

東山-14

 かなり久しぶりに自然動物館へ行ってみた。ここは主に夜行性動物を集めた別館で、なにしろ薄暗い。夜に活動する生き物たちの生態を見られるのはいいのだけど、暗すぎて撮影が難しい。三脚で撮るにしても、動かないやつ限定だ。動かれるともう、どうにもならない。

東山-15

 動かないやつの代表、ワニさん。
 こいつはいい。まったくぴくりとも動かないから、撮りやすい。こいつなら、幕末の写真機でも撮れる。

東山-16

 ワニの瞳は印象的だ。命と意志が宿っている。

東山-17

 大きなトカゲも、あまり動かないものが多い。
 撮れたのは、こいつらだけだった。あとは動きが激しくてお手上げだった。

東山-18

 夕照と紅葉。飛ぶカラス。

東山-19

 帰り際に、池の水風景を撮る。

東山-20

 物足りない思いを抱きつつも、閉園時間となった。
 また近いうちに行きたい。

秋が深まりゆく海上の森

森/山(Forest/Mountain)
海上の森秋-1

PENTAX K-7+PENTAX DA DA 55-300mm f4-5.8 / 16-45mm f4



 深まりつつある秋を撮りに、海上の森へ行ってきた。
 時期的にはやや中途半端だったかもしれない。秋の野草も寂しくなり、虫の姿もなく、紅葉にはまだもう一歩だった。それでも、日没前に、少し収穫があった。
 一枚目は、篠田池の秋色風景だ。この日は風が強くて駄目だった。写真にとって風はいいことがほとんどない。特に水風景には強敵となる。思い通りに撮れずに、もどかしさが残った。

海上の森秋-2

 これは行き道の途中、田んぼのあぜ道で撮ったものだ。
 去年、王子バラ園で秋バラと一緒に咲いているのを見て驚いたけど、ホトケノザはやっぱり秋にも咲くらしい。別々の場所で二度見たら、たまたまということはないだろう。
 それにしても、早春の野草を秋に見ると変な感じがする。

海上の森秋-3

 ハトの群れだと思う。田んぼで一斉にワッと飛び立った。

海上の森秋-4

 このあたりで列車を撮りたいと思いつつ、まだ一度もいいタイミングで通ったことがない。愛知環状鉄道は本数が少ないから、待っていてもいつ来るか分からない。

海上の森秋-5

 あきらめて少し進んだところで列車がやってきた。しまった。あと3分待っていれば、さっきの場所で撮れた。

海上の森秋-6

 再び、海上の森の篠田池。
 見慣れないカモがいた。そっと近づいたつもりが、すぐに気づかれて飛んでいってしまった。街中に飛来するやつとは違って、こういう自然のところにいるやつは警戒心が強い。
 写真では何ガモか分からない。冬羽になっていないから分かりづらいだけかもしれない。

海上の森秋-7

 アオサギも、こんな静かな池にいると、雰囲気がある。

海上の森秋-8

 ほどなくして日がかげり、風も強まり、おまけに雨まで降ってきた。
 そうなってしまうと、水面の鏡面風景は撮れない。
 さざ波を75秒露光したけど、完全に波が消えることはなく、中途半端になった。

海上の森秋-9

 モミジは真っ赤に染まったときよりも、ほんのり色づいたときの方がかわいげがある。
 紅葉撮りは、遅すぎるより早すぎる方がいい。

海上の森秋-10

 気の早いやつもいるもので、ひとりで先走って、真っ赤になっていた。

海上の森秋-11

 落ち葉も色とりどり。

海上の森秋-12

 和の世界観。わびさびの風景。

海上の森秋-13

 残照。
 この場所は何度か挑戦していて、やっと撮れたと思えた。
 一番の収穫がこれだった。

海上の森秋-14

 大正池の夕焼けにぎりぎり間に合った。
 冬を前に水が抜かれて、いつもの冬景色になっていた。

海上の森秋-15

 日が落ちて、墨絵の世界。

 今回の海上の森行きでは、撮れた部分と撮れなかった部分とあった。もう少し撮れたんじゃないかという思いが残った。
 今月末か、来月の初めにもう一度行きたい。

小幡緑地へ行くのはたいてい夕方

施設/公園(Park)
小幡緑地-1

PENTAX K-7+PENTAX DA DA 55-300mm f4-5.8 / TAMRON 90mm f2.8



 家から自転車で20分のところにある小幡緑地本園。前からちょくちょく行っていたけど、最近その頻度が上がっている。自転車で行くのにほどよい距離で、公園内も自転車で移動できるから、車のときよりも楽だったりする。行き帰りの坂道がちょっときついのだけど。
 この公園がいいのは、水風景があることだ。池が三つあって、それぞれ違う風景を見せてくれる。小さな流れもある。猫もたくさんいるから、どの季節に行っても、何かしら撮るものがある。秋になれば虫も花もなくなって寂しくなるものの、代わりに渡りのカモが飛来する。
 訪れるのは、たいてい夕方だ。夕焼け空と水風景を絡めて撮りたいと思うから、日没前くらいに行くことが多い。
 今回の写真は、別の日に訪れた二回分を一回にまとめている。

小幡緑地-2

 秋のカマキリ。
 虫が少なくなった今の季節、モデルになってくれる貴重な存在だ。
 カマキリはどこからその自信が来るのか知らないけど、人を見ても逃げないし、レンズを向けられてもまったく動じることがない。小さな黒い目でこちらを見ている。攻撃してくるようなこともないから、被写体としてはとても都合がいい。フォトジェニックで魅力的でもある。

小幡緑地-3

 草むらの中の猫。モデル撮影っぽい。

小幡緑地-4

 ノラ顔。いい面構えだけど、いかにもノラといった感じだ。
 猫も育ちが顔に出る。飼い猫は飼い猫の顔をしているし、ノラはやっぱりノラの顔だ。

小幡緑地-5

 あ、UFO。
 謎の発光物体を捉えた。
 写真を拡大してみると飛行機っぽい形をしているのだけど、そうとも言い切れない。
 夕陽に照らされたにしては光が強すぎたし、ちょっと目を離したら消えてなくなっていた。
 未確認飛行物体とはあまり関わらない方がいいような気もする。

小幡緑地-6

 この日は風が強くて、水面の映り込みが撮れなかった。
 長時間露光で夕陽のピンクを写す。

小幡緑地-7

 ここからは別の日。このときは風が弱くて、水面はまずまず穏やかだった。
 紅葉もけっこう進んできた。まだ少し先と思っていた紅葉シーズンも、もう目の前まで迫っている。

小幡緑地-8

 雲の間から光のシャワーが降り注ぐ。
 夕焼けショーの始まりだった。

小幡緑地-9

 75秒くらいの露光。これくらい長時間になると、水面が鏡面仕上げになる。さざ波の状態によって仕上がりが違ってくる。

小幡緑地-10

 長時間露光では、流れる雲にも動きが出る。
 空一面がオレンジに染まることはなかったけど、雲の表情がドラマチックだった。

小幡緑地-11

 太陽が沈んで、暗転した。
 秋は夕景撮りが面白い。

紅葉にはまだ一歩、二歩早いモリコロパーク

施設/公園(Park)
モリコロ-1

PENTAX K-7+PENTAX DA DA 55-300mm f4-5.8 / 16-45mm f4



 農業総合試験場へ行った日に、モリコロパークへも寄ってきた。紅葉情報では色づき始めとなっていたので、どの程度進んでいるのか見ておきたかったというのもあった。
 3日ほど前の状態はこんな感じだった。確かに一部は色づき始めている。ここ数日冷えているから、今はもう少し進んでいると思う。
 紅葉といっても、モミジがワッと赤く染まるというのではなく、池の周りの木々がそれぞれの色合いに紅葉する程度なので、過度に期待していくとがっかりする。それでも、池端の紅葉はなかなか風情があって、個人的には好きな光景だ。この日は風があって水面が波立っていたけど、穏やかなときに訪れると、池の映り込みも楽しめる。
 見頃は来週に入ってからだろう。

モリコロ-2

 少し渓谷っぽいところもある。ここももう少し紅葉が進めば、落ち葉風情の写真が撮れるところだ。

モリコロ-3

 黄色に染まった水面とカモさん。
 カモの姿はよく見えず、正体は確認できなかった。カルガモか、渡りのカモか。

モリコロ-4

 クモもだいぶ少なくなった。生き残っているやつも、今の季節はハングリー・スパイダーだろう。

モリコロ-5

 西日に照らされる浮き草とカモたち。手前はオオバン。

モリコロ-6

 夕焼け色に染まる水面と、映り込み。

モリコロ-7

 浮き草の上を歩くバン。
 彼らの足は、水をかくよりも歩くのに適しているから、浮き草の上もひょいひょい歩いていく。水かきよりもこちらの方が動きが素早い。

モリコロ-8

 咲き残っているであろうコスモスを撮ろうと、お花畑の方に歩いていったら、こんなことになっていて、びっくりして立ち止まった。なんてことだ。
 すべての花はなく、機械で土を掘り返していた。毎年こうやって畑をリセットしているんだろうか。

モリコロ-9

 ピラミッドの中央に太陽を持っていって、それを撮ればピラミッドパワーが得られるんじゃないかとやってみた。効果のほどは分からない。

モリコロ-10

 カモが泳いだときにできるV字の水紋がいい。

モリコロ-11

 サギの飛翔流し撮り。

モリコロ-12

 日没の頃、風がやんで、池が鏡面になった。建物の映り込みがきれいなシンメトリーになっている。

モリコロ-13

 夕方と夜が入れ替わる短い時間にだけ表れるブルーパープルの色がある。夕焼け色もいいけど、夕暮れ色も好きだ。静かな感動がある。

モリコロ-14

 大きな丸い形の東屋。

モリコロ-15

 西の空は、日が沈んでしばらくしても、まだオレンジ色が残る。
 営業が終わった観覧車は、グリーンにライトアップされて止まっている。

 紅葉が見頃になったら、また行きたい。

そこに人の営みがある

モノクロ(Monochrome)
人モノクロ-1

PENTAX K-7+PENTAX DA DA 16-45mm f4 / 55-300mm f4-5.8



 モノクロで撮る、人がいる風景。
 人々の営み、日常、関係性。そして、歳月。
 人はみな孤独だ。だから、人とのつながりを求める。
 人は生き、人と出会い、新たな命が生まれ、育て、歳を取る。
 そういった営みを愛おしいと思えるようになったことが嬉しい。
 自分という存在を消して、自分はこの世界を見守っているような気持ちで写真を撮っている。
 それは、モノクロだからこそ表現できるものかもしれないと、思い始めている。

人モノクロ-2

 ローカル線の車内。乗客は少なく、席も空いている。
 女の人が一人、一番前に立って車窓の景色を見ていた。
 鉄の人ではなかったようだけど。

人モノクロ-3

 私自身、自転車の人となって半年以上が経った。
 信号待ちで自転車の人と並ぶと、なんとなく仲間意識みたいなものを感じる。たぶん、向こうは感じてないだろうけど。

人モノクロ-4

 バイクマンたち。
 バイクの人たちは、仲間意識よりもライバル心が強いんじゃないだろうか。ちらっと横目で相手のマシンを確認して、勝った負けたと心の中で思っているに違いない。
 青信号になったときの飛び出しもレースだ。

人モノクロ-5

 働くおじさん。いや、お兄さんか。
 広角でできるだけ引きつけて撮る、というのが最近のテーマとなっている。できれば、至近距離から撮りたい。

人モノクロ-6

 でもやっぱり、望遠でしか撮れない光景もある。

人モノクロ-7

 カップルの後ろ姿くらいいいものはないと思う。
 自分たちはまず目にすることはないものだから、せめて見ず知らずの私が写真に撮っておこう。

人モノクロ-8

 家族の肖像。

人モノクロ-9

 郵便ポストの前で。

人モノクロ-10

 言うことを聞かない息子二人に手を焼くお母さん。
 手には買い物の袋をたくさん下げている。

人モノクロ-12

 元気に行進して踏切を渡りましょう。

人モノクロ-11

 穏やかな秋の午後、ベンチでの語らい。
 母と娘だろうか。

人モノクロ-13

 手ブレてしまったけど、好きな写真なので。

人モノクロ-14

 確かにこの日は小春日和だった。
 でも、ノースリーブはない。頭にはくたびれた麦わら帽子。長髪を後ろで結んでいる。
 どんなおじさんなんだこの人は、と思う。

人モノクロ-15

 フィルムカメラ使いのお父さん。
 写真は記録の時代から表現の手段となり、共有がテーマとなった。
 まだまだフィルムの味は捨てがたい。

人モノクロ-16

 あるお年寄りが言っていた。自足歩行できるのはエリート老人だ、と。
 歩けるというのは、考えているほど当たり前のことじゃない。

人モノクロ-17

 電車の中でうとうとして、目が覚めて前の座席を見たらこの光景だった。
 電車って、眠たくなる。

人モノクロ-18

 古い商店街とおばあさん。
 明治生まれのお年寄りが町を歩いている確率はかなり低くなった。一番若い明治生まれでも100歳が近い。

人モノクロ-19

 女子高生でキャピキャピしていたとき、ずっとあとになってベビーカーを押しながら歩いてる自分の姿は想像できなかっただろう。
 時は流れる。
 それでも、生きていることの正義みたいなものはある。

黄葉だからイエローサンデー

料理(Cooking)
イエローサンデー

PENTAX K-7+TAMRON 28-75mm f2.8



 料理を作り終えて皿に並べて思った。私はそんな黄色い料理に育てた覚えはありません、と。
 うーん、どうでしょう。と、一昔前のチョーさんのモノマネが出てしまう。
 少し前までは油断すると全部茶色になっていた。それが最近、黄色になる傾向がある。これは果たして進歩と言えるのだろうか。
 頭の中のイメージでは、白系を基調としてそこそこカラフルな料理になるつもりだったのに、出来上がってみたら黄色一色に染まっていた。黄葉にちなんだつもりはない。
 こういう料理を作りたいんじゃないんだよなぁと、思う。もっと、こう、軽やかな料理が作りたい。
 ぼんやりしたイメージとのギャップをなかなか埋められずにいる。

イエローサンデー2

 ほうれん草の卵とじ。
 のつもりが、いろいろ加えていたら、ほうれん草は主役の座から脇役に追いやられてしまった。
 ほうれん草を軽くゆでて、あげる。
 ごま油でショウガ、豆板醤、酒、みりん、しょう油を炒め、エビと鶏肉を追加する。
 ニンジン、ほうれん草、豆腐も入れて、中華の素、塩、コショウで味付けをする。
 最後にとじた卵を入れてかき混ぜて、ほどほどに固まったら完成だ。
 ほうれん草の卵とじの豪華版といえばそうだ。

イエローサンデー3

 鯛蒸しの白菜ソースがけ。
 刺身用の鯛を薄切りにして、塩、コショウ、酒を振る。
 タッパーに入れて、白だしを振りかけて、レンジで1分半か2分くらい加熱する。
 ほうれん草をゆで、酒、みりん、しょう油、白だし、塩、コショウ、砂糖、唐辛子で味付けして煮詰め、水溶き片栗粉を入れる。これをソースにして、蒸し鯛にかけて食べる。
 鯛しゃぶにしてもいい。

イエローサンデー4

 サツマイモのマヨネーズ和え。
 サツマイモも秋の味覚の一つだ。この時期になると思い出して食べたくなる。
 サツマイモは水にさらしてあく抜きをする。
 それを柔らかくなるまでゆでる。途中であく取りをする。
 取り出して、水気を切る。
 タマネギと、油切りしたツナ缶を炒める。
 オリーブオイル、酒、みりん、しょう油、白だし、塩、コショウ、砂糖、カレー粉、マスタード、マヨネーズ、ヨーグルトで味付けをしながら、カボチャを炒めていく。香ばしい感じになったら出来上がりだ。
 サツマイモも甘さを打ち消す方向でいくと、おかずになる。天ぷらも食べたい。

 今週はこんな感じの料理になった。来週もあまり時間はかけられそうにない。それでも、もう少し彩りに関しては気を遣っていかなければいけないと思う。それは、時間があるないの話ではない。

秋が深まるご近所日常風景写真

日常写真(Everyday life)
秋の日常-0

PENTAX K-7+PENTAX DA 16-45mm f4 他



 旅帰りで余力が残っていないので、今日はご近所写真を並べて簡単更新としたい。
 料理は昨日やった。そのネタも明日回しにする。
 秋の深まりを感じさせる日常風景の写真を集めてみた。

秋の日常-1

 朝顔の終焉だろうか。

秋の日常-2

 黄色く染まったイチョウの落ち葉。

秋の日常-3

 秋風に吹かれるススキと、瀬戸電。

秋の日常-4

 瀬戸電新型シルバー車両。咲き残ったキバナコスモスと共に。

秋の日常-5

 河川敷の緑も、少しずつ茶色に変色していっている。

秋の日常-6

 時が止まったままの枯れアジサイ。

秋の日常-7

 青緑色のシャッター前に咲くピンクレッドの花。

秋の日常-8

 矢田川を渡るJR中央本線。

秋の日常-9

 日没が早くなった。
 帰り道に暗くなって、ずいぶん遅いような気になるけど実際は6時くらいだったりする。

秋の日常-10

 矢田川大橋から見る風景。夕方と夜の間。

秋の日常-11

 レールが夕暮れの空を映す。

秋の日常-12

 覚王山にあるル・アンジェ教会で、毎月一回、キャンドルナイトというものを開催している。教会の階段にたくさんのキャンドルを灯すというものだ。
 先月初めて行ってみたら、時間になってもまったく始まる様子がない。どうして中止になったのか分からず帰ってきたのだけど、雨天中止だったみたいだ。雨天といっても天気お予報で一時小雨が降るところがあるというだけで、実際はまったく降り出しそうな気配すらなかった。残念。
 11月は17日(水)に行われる。行けたら行きたい。

秋の日常-13

 とても雰囲気のある建物で、歴史がありそうに思わせつつ、わりと最近できたところだ。祈りの場としての教会ではなく、結婚式場だ。
 結婚式ではこの階段も使われるようだから、土日に行けば花嫁さんのブーケトスとかを見られるかもしれない。

 今日はここまで。

まだ早すぎた農業総合試験場のモミジバフウ紅葉

施設/公園(Park)
長久手-1

PENTAX K-7+PENTAX DA DA 55-300mm f4-5.8 / 16-45mm f4



 長久手の県立芸術大学の近くに、愛知農業総合試験場という施設がある。ここの通りにモミジバフウ並木があって、秋になるときれいな紅葉が見られることはあまり知られていない。
 去年は11月3日に訪れて、少し早かった。今年もそろそろだろうと見にいったら、まだ全然早すぎた。今年は夏が長かったから紅葉も遅れがちのようだ。それでも、色づいている部分だけを切り取ると、なかなか悪くない。
 去年のブログでも書いたように、2005年に初めて訪れて、そのときの荒廃した感じが強く印象に残っていた。去年は並木道が陥没による通行止めになっていて、奥まで入ることができなかった。実は正面入り口からは入れたのだけど、そちらの入り口の存在を知らなかった。だから、今年は久しぶりに中まで入っていって、更に進行したであろう荒れっぷりを写真に撮ろうと思っていた。しかしそれは、思いがけない形で制止されることになる。

長久手-2

 通行止めだった並木道もきれいに整備されていた。
 相変わらずひとけはない。
 並木の色づき具合はこの通りで、染まっている一部を除いては、まだ青々とした状態のままだ。きれいに紅葉するまでにはまだ1週間か10日くらいはかかるんじゃないだろうか。
 場所は少し分かりづらい。リニモ沿いのグリーンロードの芸大通り交差点を南に入って、しばらく進んだ左手が西入口になる。北の正面入り口は、芸大へ向かう道の途中で右手に進んだ先だ。
 観光地ではないので、案内も最小限しかない。私は二度も行ってるのに、また迷ってしまった。

長久手-3

 今回は自転車だったので、ずんずん奥まで入っていった。基本的に人の気配はあまりなく、たまに作業というか仕事をしている人を見かけるくらいだ。
 農業総合試験場という名前の通り、農業に関する研究などをしている施設なのだと思う。
 一応は、一般人に対しても門戸を開いてる。勝手に入っていっても怒られることはない。
 民俗資料館みたいなのがあったのだけど、今回行ってみたら閉鎖されていた。展示物は他の場所に移したという張り紙があった。

長久手-4

 道でカマキリがひなたぼっこをしていた。そろそろ寒くなってきて、カマキリにも厳しい季節だ。
 トラクターにひかれるといけないので、道路脇の草むらに追いやった。

長久手-5

 ヒョウモンチョウも秋までの居残り組だ。
 ヒョウモンチョウも区別がつくのはツマグロヒョウモンのメスだけで、あとはよく分かっていない。これはツマグロヒョウモンのオスだと思うけど、自信はない。ミドリヒョウモンのメスは、もう少し緑がかっているはずだ。

長久手-6

 キチョウもまだ生き残っていた。
 だんだん花が少なくなるこの時期、セイタカアワダチソウは貴重なエサとなる。

長久手-7

 落ち葉の色づきに秋の深まりを感じる。

長久手-8

 こんなところに丸ポストがあるのは意外だった。丸ポスト好きの人でも、ここは盲点かもしれない。

長久手-9

 農業総合試験場の写真はこれで終わりとなる。というものも、以前訪れたときに荒れ果てている印象だった散策コースは、全面立ち入り禁止になっていて踏み込むことができなかったからだ。なんと。
 確かに5年前の時点で相当なものだったから、あれから5年の歳月を考えると、当然といえば当然のことだ。訪れる人もごく稀になっていたであろうことは想像がつく。農業総合試験場も、わざわざお金をかけて直すまでもないと判断したのだろう。
 しかし、残念だった。もう二度と見ることはできないに違いない。
 かろうじて、桜の園は立ち入り可能だったので、春は多少なりとも訪れる人もいるだろう。少し歩いてみたら、踏み跡があったから、近所の人の散歩コースになっているのかもしれない。
 そんなわけで、今回もまた、私の農業総合試験場紹介は中途半端な形になってしまった。せめて立ち入り禁止になる前に再訪してちゃんと写真を撮っておきたかった。

長久手-10

 リニモ風景。リニモもまだ一往復しか乗っていない。
 街路樹のイチョウがだいぶ黄葉してきた。

長久手-11

 道に迷っているとき、たまたま見つけた廃バススポット。
 ここはなかなかにすごかった。

長久手-12

 市バスだったようだけど、だいぶ古い型ではないか。色落ちと錆びで原形がよく分からない。昔見たやつなのか、それより前のものなのか。
 近くには長久手車庫があるけど、あれは名鉄のものだ。どうして市バスがこんなところに集められて朽ちているのだろう。

長久手-13

 それにしても、かなり惹かれる光景で、たくさん写真を撮った。
 違う光のときにまた撮りにいきたい。

長久手-14

 道に迷うと思いがけない発見や出会いをすることがある。必ずしも時間のロスというだけではない。旅先でも、迷うことも旅のうちと思っている。

長久手-15

 これも廃風景。閉鎖した店先は、花と雑草の住み処となっている。

長久手-16

 人が住まなくなると建物はすぐに傷むし、植木は生きていけない。
 人と生き物は、共生関係にあって、どちらも互いを必要としている。
 主のいなくなった店は、主人をなくしたペットのような悲しさがある。

ありがとう佐久島、またいつか <第六回・最終回>

観光地(Tourist spot)
佐久島6-1

PENTAX K10D+PENTAX DA 16-45mm f4



 筒島へ行ったあと、東の集落に戻ってきた。路地散策は西集落の方が面白いけれど、東も昭和の風情が残っていて楽しめる。
 引き続きぷらぷらと歩いてみることにする。

佐久島6-2

 覚林山阿弥陀寺。
 鎌倉あたりの寺を思わせる佇まいだ。
 中には入らず、外から挨拶するだけにした。

佐久島6-3

 八剣神社。
 うちの近所には同じ表記の「やつるぎじんじゃ」がある。ここは「はっけんじんじゃ」と読ませるようだ。
 創建年など、詳しいことはよく分からない。名前からして、ヤマタノオロチやスサノオに関係がありそうだ。

佐久島6-4

 ここの境内もなかなかの荒れっぷりだった。過疎が進む島で、お世話をする人がなかなかいないのだろう。
 境内に郵便局があったのは、ちょっと驚いた。

佐久島6-5

 細い路地があって近寄ってみたら、「ここは道ではありません」という注意書きがあった。進んでいくと民家なのだろうけど、それにしても細い。ここが唯一の出入り口なら、引っ越しできない。

佐久島6-6

 城下町のような風情の路地。

佐久島6-7

 黒板、黒塀の路地風景が佐久島の特徴で、これはとても魅力的な風景だ。

佐久島6-8

 海釣りセンターのある大島も行っておくことにした。
 途中でアート作品があった。おひるねハウスの作者、南川祐輝のイーストハウスだ。
 わりと最近の作品で、おひるねハウスほどの人気は得られていないようだ。
 長い滑り台になっていたら面白かったのにと思った。
 大島自体は特に何もない。

佐久島6-9

 東集落を北上して、入ヶ浦地区へと足を伸ばした。
 途中で黒猫が前を歩いていた。この日見た、やっと2匹目の猫だった。もっとたくさんの猫と出会えるのを期待していたのだけど。

佐久島6-10

 このあたりは観光客も、地元の人も、歩いていない。観光客があまり訪れないエリアを歩いていると、空気感の違いを感じる。
 できることなら、島の北の海岸沿いも歩いてみたかった。

佐久島6-11

 これも佐久島の風景の一つ。

佐久島6-12

 道ばたに大きなヒマワリが元気に咲いていた。
 やっぱり夏はいいと、あらためて思う。

佐久島6-13

 ダチョウさんがいた。もちろん、野良ダチョウではなく、民家で飼われているものだ。でも、飼いダチョウって初めて見た。

佐久島6-14

 島を去るときが来た。
 限界近くまで歩いて、写真もたくさん撮って、満足した。また訪れたいと思った。
 佐久島はとてもいい島だった。なんというか、何もないけど何かがある。特に、被写体としての魅力を持った島だ。アートによる島おこしというのはきっかけで、アートになんとなく惹かれて訪れた人たちも、行ってみれば島そのものの魅力に惹きつけられたのではないだろうか。
 誰かにどこかいい離島知らないかと訊かれたら、真っ先に佐久島の名前を挙げたい。理由は単純に好きだからだ。
 ありがとう、佐久島。また、いつか。

季節はずれの佐久島海岸物語 <第五回>

観光地(Tourist spot)
佐久島-5

PENTAX K10D+PENTAX DA 16-45mm f4



 佐久島シリーズを途中で放り出したままになっていた。そろそろ紅葉の季節だというのに真夏の写真とは、ずいぶん季節外れになってしまった。秋を迎えた今、佐久島はどんな景色になっているのだろう。
 トリエンナーレシリーズも終わって、ひと段落ついた。過去ネタはこの佐久島くらいになって、ほぼリアルタイムに追いついた。季節とは関係のないトヨタ博物館などの在庫は、ネタに困ったときのために取っておけばいい。佐久島シリーズも、今回と次回で完結する。そうこうしていると、また電車の旅の季節となる。
 カモメの駐車場と名付けられたエリアだ。思えば現代アートとの出会いは、トリエンナーレの前に佐久島でしていたのだった。おひるねハウスなども、典型的なインスタレーションだ。

佐久島5-2

 あんな高いところに滑り台があるんだと何気なく見過ごしそうになって、よく見てみたら建物の屋根だった。絶対そうやって遊ぶ用途には作られてないぞ、と思う。

佐久島5-3

 これはまた、なかなかのものだ。
 島にも光と影がある。
 佐久島は、冬などのオフシーズンに訪れてこそ、島本来の姿が見られるのだろう。

佐久島5-4

 島の周囲にはいくつかの離れ小島があって、比較的大きな大島と筒島の二つの島は、橋と防波堤でつながっている。上の写真は、筒島で、この島には弁財天が祀られている。

佐久島5-5

 このあたりもゴツゴツした岩場が続く。砂浜になっている場所は少ない。
 遠くに見えているのは、渥美半島だ。こうして見ると渥美半島も山が連なっていてことが分かる。

佐久島5-6

 筒島に上陸。弁財天への入り口。

佐久島5-7

 創建年は不明。けっこう古そうだ。
 弘法大師作と伝わる弁財天は、12年に一度開帳されるらしい。

佐久島5-8

 散策路ができていて、島の周囲をぐるりと一周できるようになっている。一周といっても小島だから5分程度しかかからない。途中にちょっといい感じの竹林があった。

佐久島5-9

 地球の断面を思わせるようなところが各所にある。普段の街暮らしの中では惑星としての地球を感じるなどということはまずないから、そういう部分でも佐久島は新鮮だった。

佐久島5-10

 これもオブジェと言われたら信じてしまいそうだ。どういう状況になっているのか、よく分からない。立ち枯れた木に草が着生しているのだろうか。

佐久島5-11

 探せば化石とか見つかりそう。

佐久島5-12

 佐久島では唯一の白砂の浜辺。

佐久島5-13

 海岸沿いをあとにして、集落の方へ戻る。

佐久島5-14

 もじゃと錆びたトタン。

 最終回へ続く。
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