月別:2010年03月

記事一覧
  • 香流川の桜はまだ5分咲き程度

    PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8 名古屋で桜の開花宣言が出されたのが3月18日。これは例年より一週間くらい早かったわけだけど、その後気温が一気に下がって、開花の速度がかなり遅くなっている。10日以上経過しても、まだ5分咲きにもなっていない。途中で雨もあって、明日からまた天気が崩れると予想されている。今年は長く桜を楽しむことができそうだ。 昨日、今日と、少し香流川を見てきた。ここもまだ見頃にはなって...

    2010/03/31

    桜(Cherry Blossoms)

  • 遅れて行った春の海上の森 <第一回>

    PENTAX K10D+TAMRON 90mm f2.8 SP 春が深まる前に一度、海上の森へ行っておこうと思っていた。ずるずると先延ばしにしていたら、とうとう3月も終盤になってしまった。ここまで遅れると、春一番の野草を逃してしまう。スミレも、もう後半になってしまっていた。 それでもなんとか3月中に行けたのはよかった。4月に入ると、またもう一段季節が進んで、野草も入れ替わってしまう。スミレにもなんとか間に合った。 そんなわけで、今...

    2010/03/30

    森/山(Forest/Mountain)

  • 春食材を使ったサンデー

    PENTAX K10D+TAMRON 28-75mm f2.8 今日のサンデー料理のテーマは、春の食材だ。 春といえばタケノコが真っ先に頭に浮かぶ。個人的に好きな食べ物でもある。タケノコは先週食べたから、今週は違う春の食材を使うことにした。いろいろある中で目玉として選んだのは、アサリだった。アサリはサンデー料理初登場だと思う。右のがその料理だ。 まずはエビの殻をオリーブオイルと白ワインで炒めて、だし汁を作る。殻はもちろん捨てる...

    2010/03/29

    料理(Cooking)

  • 千代田橋から東はホームグラウンド <その5>

    PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8 戸田から自転車シリーズは今回で5回目となる。こんなに引っ張るつもりはなかったのに、思いのほか写真の枚数が多かった。自転車撮りは歩きほど撮れないと感じていたけど、そうでもなさそうだ。今日で最終回ということになる。 昨日は晴明神社まで来た。出来町通の交差点は清明山と書き、字が違う。安倍晴明から地名が来ているという説があるけど、実際のところはよく分からない。伝承とし...

    2010/03/28

    名古屋(Nagoya)

  • 自転車でしか見つからない光景もある <その4>

    PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8 戸田からの自転車帰り道シリーズが桜情報ネタで中断していた。残り2回だから、今日、明日で終わらせてしまうことにしよう。 前回は白壁のあたりまで来ていた。今回はその続きで、徳川園前から再開したいと思う。 徳川園の西の通りは、街路樹にハクモクレンが植えられている。桜でもイチョウでもなく、ハクモクレン並木というのはちょっと珍しい。春の雪景色みたいで、なかなか悪くない。...

    2010/03/27

    名古屋(Nagoya)

  • 雨降りの中桜撮りイメージトレーニング <後編>

    PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8 今日は香流川桜レポートの後編をお届けします。 最初の写真を見て、おいおい、もう満開かよと焦った方もいるかもしれない。けどこれは、ソメイヨシノじゃないから、慌てることはない。香流川沿いでさえなくて、少し離れた民家の庭に咲いていたしだれ桜だ。早咲きのしだれということを考えると、エドヒガンじゃないかと思う。なかなかいい姿で咲いていた。この家の人はもちろん、近所の人...

    2010/03/26

    桜(Cherry Blossoms)

  • 2010年の桜シーズンは雨降りの中で始まった <前編>

    PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8 自転車シリーズがまだ途中ながら、そろそろ桜が始まったということで、少し撮ってきたのでそちらを優先することにした。旬のネタでもあるし、開花情報は遅くなっては価値が低くなる。一番身近なところで偵察ということで、香流川沿いへ行ってきた。昨日、今日と冷たい雨が降って、咲き始めた桜も少しとどまっているんじゃないだろうか。ちょっと寒いくらいだった。 咲いたと思ったらすぐ...

    2010/03/25

    桜(Cherry Blossoms)

  • 過去、現在、桜 <その3>

    PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8 なんだあれ、と目を引くビルの模様。よく見ると、ガラス外壁に角度がつけられていて、正面のビルが写り込んで、こんな模様が作られているのだった。これも都市アートと呼べるかもしれない。 今日は戸田からの自転車帰り道シリーズ第3回。日銀前から再開する。 交差点の角に植えられたしだれ桜が少し咲き始めていた。排気ガスだらけの場所でも桜は咲く。桜というのは案外たくましい。 し...

    2010/03/24

    名古屋(Nagoya)

  • 名古屋駅裏と駅表とどっちがどっち <その2>

    PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8 今日は戸田から自転車に乗っての帰り道2回目ということで、名古屋駅裏から再開したい。 名古屋駅より東側に住んでいる人間にとって、駅表は東の桜通口で、太閤口の西は駅裏だと思っている。駅の西に住んでいる人たちにとってはどうなのだろう。同じなのか、それも自分たちが住む西を表と感じているのだろうか。山梨県に住んでいる人は山梨側の富士山を裏富士と言われるのが気に入らないそ...

    2010/03/23

    名古屋(Nagoya)

  • 春らしい華やかなサンデー料理を

    PENTAX K10D+TAMRON 28-75mm f2.8 季節は春。今日は春の食材を使って、春らしい華やかな料理を作ろう、というのがテーマだった。 料理の三原色、赤、黄色、緑をできるだけ使うことを心掛けた。まずまず成功した方だと思う。 まずはタケノコ。右の料理がそれだ。 タケノコというと和食の食材と思いがちで、私も天ぷらが一番好きなのだけど、洋食にもけっこう使える。今回はトマトソースで食べることにした。 タケノコはだし汁...

    2010/03/22

    料理(Cooking)

  • 自転車に乗って戸田から自宅まで <その1>

    PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8 中川区の近鉄戸田駅に降り立った。ここは名古屋市の西端に近い場所で、もう少し行くと蟹江町だ。 なんでこんなところにやって来たかというと、自転車を取りに行ったのだ。更に何故という疑問が重なると思うけど、まあ簡単に言うとこの近くにあるリサイクルショップで自転車を買ったからだ。それ以上説明すると長くなるので省略。 とにかく、自宅がある名古屋市東北部の守山区から、バス...

    2010/03/21

    名古屋(Nagoya)

  • 遅れながら追いかける春の風景 <庄内緑地後編>

    PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8 今日は昨日の続きで、庄内緑地の春風景後編をお送りします。 上の写真は早咲きの桜だけど、ソメイヨシノも少しずつ咲き始めてきた。今日、近所の桜並木で、ポツリと咲いているのを見た。明日には一気に数を増やしそうだ。週末の荒れた雨模様になるようで、そこでいったん止まるかもしれない。 梅に鶯というのは、取り合わせがいいことのたとえだけど、実際のところ、ウグイスは梅の木に...

    2010/03/20

    施設/公園(Park)

  • 庄内緑地で見つけた春景色 <前編>

    PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8 農業センターにしだれ梅を見に行った日、とって返して庄内緑地にも行ってきた。車ではまずやらないはしごだ。地下鉄鶴舞線をほぼ端から端まで移動することになった。それでも乗車時間は30分ほどだから、市街地を横切るのは車よりも電車の方がずっと早い。 この日は3月8日だった。今は更に春が深まっているだろう。今回は前後半に分けて、庄内緑地で見つけた春風景をお届けしたいと思う。...

    2010/03/19

    施設/公園(Park)

  • 津駅の待ち時間で撮った列車の写真

    PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8 結婚式があったのが三重県津市で、帰りは津駅でけっこうな待ち時間があった。快速みえは1時間に1本しかなくて、ちょうど出た後だった。 手持ちぶさただったので、ホームで列車を撮っていた。だんだん鉄の人になりつつある。 上の写真は、伊勢鉄道の列車だ。イセIII形101というやつらしい。 伊勢鉄道の伊勢線は、四日市の河原田駅から津駅までを結ぶ第三セクターで、JRではない。JRは亀...

    2010/03/18

    飛行機(Airplane)

  • 雨の日

    PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 この春先は雨が多い印象がある。冬場は雨が少なかったから、ここで帳尻を合わせているのかもしれない。 雨の日に散歩をしながら写真を撮っている人はあまりいない。というか、見たことがない。かなり珍しいようで、傘を差しながら片手で写真を撮っていると、道行く人に好奇の目で見られがちだ。でも、雨を撮りたければ雨の日に歩くしかなくて、そういう写真もなかなかいいものなのだ。デジが...

    2010/03/17

    日常写真(Everyday life)

  • 初めての結婚式撮影はもどかしさと楽しさが半々

    PENTAX K10D+TAMRON 28-75mm f2.8 / PENTAX DA 55-300mm f4-5.8 昨日、親戚の結婚式に参列してきた。 結婚式の写真をきちんと撮るのは初めてだったので、戸惑うことも多く、かなり手探りになってしまった。思った以上に難しいというか、ままならない。想像していたよりも制約が多くて、思い通りにならなかった。前からずっと一度結婚式を撮ってみたいと思っていたから、必ずいい写真を撮ると意気込んでいったのに、ちょっと空回...

    2010/03/16

    風物詩/行事(Event)

  • 小さな世界の自分の写真

    PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8 ブラジルアマゾンのネグロ川とアマゾン川が合流する場所は、水が交わらずに川が2色に分かれて流れている。香流川がちょうどそんなふうになっていて、面白い光景だった。工事中で半分せき止めた水が濁ってこうなっただけで、自然の驚異とかそんなのではないけれど。 今日は昨日の続きで、香流川から明徳池に向かって歩きながら撮った散歩写真だ。今日も時間切れにつき簡単更新となる。 橋...

    2010/03/15

    日常写真(Everyday life)

  • 近所を歩いて見つけた小さな出会い風景

    PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8 今日は時間がないので、最近お馴染みのご近所散歩写真を並べて簡単更新としたい。 このときは、引山あたりから明徳公園方面に向かって歩いた。特別何があるわけではない場所でも、カメラを持って道を歩けば被写体に当たる。そういう小さな出会いから生まれた写真も捨てたもんじゃない。 柿と梅の出会い。 季節は冬から春へ。季節の終わりから季節の始まりへのバトンタッチ。 オースト...

    2010/03/13

    日常写真(Everyday life)

  • 天白区の式内社、針名神社にご挨拶

     名古屋市天白区平針にある針名神社(はりなじんじゃ)を訪れた。 農業センターの梅まつりの期間中ということで、駐車場は満車、参拝客ではない人たちも含めて境内は少しざわざわした雰囲気だった。 鳥居は北西と南にあって、社殿は南西を向いている。南向きではないのは地形に合わせたのだろうか。 神門と、奥にあるのが拝殿。 社殿などは新しい。昭和になってから再建されたものだろう。 昔はここから800メートルほど北に...

    2010/03/13

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • 春を感じながら川沿い歩き

    PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8 3月9日は少し過ぎてしまったけど、今日はレミオロメンの「3月9日」の感じで、近所の香流川の散歩写真を。 もともとは藤巻亮太が友達の結婚記念日に贈るために作った曲だったのに、ドラマ「1リットルの涙」で合唱曲として使われたことで、いつの間にか卒業合唱ソングみたいになってしまった。でも、いい曲が流行歌として聴き捨てられることなく、歌い継がれていくのは素敵なことだ。 瞳を...

    2010/03/12

    日常写真(Everyday life)

  • 農業センターだからしだれ梅だけじゃない <後編>

    PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8 農業センターのしだれ梅を絵に描くとしたら、こんなふうに描きたいという感じで仕上げてみた。特に変わったことをしているわけではなくて、Photoshop EmenentsのRAW現像をするときに、明瞭度を下げるだけだ。あとは明るさやコントラスト、彩度などを上げる方向でいくとこんなふうになる。 HDR加工がだいぶ市民権を得てきていて、私も興味があるところではあるのだけど、あれをやるとクセ...

    2010/03/11

    施設/公園(Park)

  • 5年目の農業センターしだれ梅 <前編>

    PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8 農業センターのしだれ梅撮りも、今年で5回目となった。しだれ梅というもなかなか手強い被写体で、毎年手応えが掴めないまま不完全燃焼で帰途につくのだけど、今年もやっぱりそうだった。少しいいのが撮れたと思っても、決定的な一枚というのはない。 今回は55-300mmの望遠ズーム一本だった。28-75mmの標準ズームも持っていたけど、結局使わずじまいだった。この場所は、広角よりも望遠の...

    2010/03/10

    施設/公園(Park)

  • 素敵の後ろ姿と幸福感の共有

    PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8 たとえば学校の屋上。ひとり風に吹かれながら夕陽を見つめる女子高生の後ろ姿。 あるいは校舎の裏。男子生徒を呼び出した女子中学生がラブレターを渡すシーン。 新婚の奥さんが旦那さんを送り出すときの笑顔とか、川の字になって眠る親子の平和な寝顔。 毎日、どこかで起こっているであろうそういう場面に、通常カメラは存在していない。そんなところを撮りたいと思っても、なかなか実...

    2010/03/09

    人物(Person)

  • 中華もどきサンデーは可もなく不可もなしの70点

    PENTAX K10D+TAMRON 28-75mm f2.8 今日のサンデー料理をあえてジャンル分けするなら、一応中華ということになる。もう少し正確に言うなら、中華もどきだ。中華料理と言い切れるようなものではない。中華方向と言った方がいいかもしれない。 先週買ったNINTENDO DSの「しゃべるお料理ナビ」は、2週目にして早くも参考にならなくなった。もう一度全種類見てみたけど、作りたくなるおかずが見つからない。勉強になる部分はあるもの...

    2010/03/08

    料理(Cooking)

  • 明治という時代の和と洋のコントラスト

    PENTAX K10D+PENTAX-M 50mm f1.4 明治村の在庫写真で引っ張ってきたけど、それも今日でおしまいだ。だいぶ長持ちした。一枚目の写真などは完全に季節がずれているけれど。 明治村も何回行っただろう。10回までは行ってないけどここ数年で5回以上は行っている。かなり行ってる印象があって、もうだいたいところは把握した。見ていない建物はないはずだ。 ただ、春の桜と秋の紅葉のといういい時期に行っていない。その時期は他に...

    2010/03/07

    施設/公園(Park)

  • 明治村に集められた建物を見て心は遠くへ向かう

    PENTAX K10D+PENTAX-M 50mm f1.4 一度撮ってみたいと思いながら、遠くてなかなか行けないところがある。富良野とか、屋久島とか、いろいろあるのだけど、軍艦島もそのうちの一つだ。 長崎の沖に浮かぶ島で、正式名を端島(はしま)という。海上から見る姿が旧日本海軍の軍艦「土佐」に似ていることから、いつしか軍艦島と呼ばれるようになった。 その存在を初めて知ったのは、福山雅治が軍艦島で写真を撮るというドキュメンタ...

    2010/03/06

    施設/公園(Park)

  • ノンテーマで明治村の残り写真を並べる -その1

    PENTAX K10D+PENTAX-M 50mm f1.4 今日も明治村の蔵出し写真の続き。他の小ネタもあるけど、飛びとびにするよりまとめて出してしまった方がよさそうだ。そろそろまた明治村も行きたくなってきたし、行く前に在庫写真は整理してすっきりしたい。 うっかりしてたらもう3月で、ひな祭りも終わった。今年は雛人形も撮りに行けなかった。そろそろ梅も満開だろうし、早咲きの桜が咲いたというニュースも見た。あとひと月もしないうちに...

    2010/03/05

    施設/公園(Park)

  • 季節外れの明治村縦撮り写真

    PENTAX K10D+PENTAX-M 50mm f1.4 蔵出しシリーズはまだ続く。今日は明治村編だ。 明治村へ行ったのは去年の9月だった。在庫として取っておこうという気持ちが少しはあったけど、ここまで残ってしまうとは思っていなかった。季節ものではないにしても、かなり季節がずれてしまった。撮ったときの気持ちと今の気持ちのずれもある。 このときは50mmの単焦点一本だった。ペンタックスのデジは1.5倍換算だから75mmになる。明治村に...

    2010/03/04

    施設/公園(Park)

  • 東山動物園の在庫写真を出し切り

    PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 東山動物園の在庫写真は残り一回分だったので、ここでいったん出し切っておくことにする。 10年間の約束で研究のために借りていたキンシコウは、この3月に中国へ帰ることになっている。もう屋外には出さないとのことで、ついに表に出て遊んでいる姿を撮ることはできなかった。いつ行っても屋内だったけど、何時頃外に出していたのだろう。太陽の光で金色に輝くキンシコウを見てみたかった。...

    2010/03/03

    動物園(Zoo)

  • 今日の蔵出しシリーズは12月の東山動物園

    PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 静岡シリーズが終わって、ご近所散歩写真のネタも切れた。在庫写真を整理したら、まだ出してないのがけっこう残っていた。明治村とか、近所の神社写真とか、他にも少しある。そういうのも死蔵させてしまうのはもったいないから、折りを見て挟み込んでいきたい。季節外れになっても仕方がない。 今日はそんな中から東山動物園の写真を出してきた。去年の12月に行ってきたときのものだ。 年間...

    2010/03/02

    動物園(Zoo)

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香流川の桜はまだ5分咲き程度

桜(Cherry Blossoms)
桜中間-1

PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8



 名古屋で桜の開花宣言が出されたのが3月18日。これは例年より一週間くらい早かったわけだけど、その後気温が一気に下がって、開花の速度がかなり遅くなっている。10日以上経過しても、まだ5分咲きにもなっていない。途中で雨もあって、明日からまた天気が崩れると予想されている。今年は長く桜を楽しむことができそうだ。
 昨日、今日と、少し香流川を見てきた。ここもまだ見頃にはなっていない。中間報告ということで、今日は香流川の桜情報をお届けします。
 夕方に行くと普段は賑やかな小学校の校庭も、今は春休みということでひとけもなく、静まりかえっている。ひょっとすると、今年は入学式まで桜が持つかもしれない。

桜中間-2

 まだお花見客はごく少ない。自分自身の散歩をしてる人や、犬の散歩の人などが歩いているくらいで、桜を見に来たといった人はほとんど見かけない。今週末はそれなりの賑わいを見せるだろう。近年、香流川の桜もけっこう知られるようになって、満開のときは人がぞろぞろ歩いている。昔の静かな香流川の桜を知っている身としては、ざわついた香流川の桜は少し戸惑いがある。

桜中間-3

 桜の下で、ブルドーザーもひと休み。
 それにしても、香流川は毎年桜の時期に何かしらの工事をしているような印象がある。3月、4月はちょっと遠慮してもらえないだろうかと思ってしまう。

桜中間-4

 桜そのものを撮ることが目的ではなくて、桜を脇役にして何かを撮りたいといつも探している。たいていは人が被写体になる。いいポイントで自転車の高校生カップルとか、駆けていく小学生とかが入ってくれると嬉しいのだけど。

桜中間-5

 団地と桜。
 桜は人の暮らしの近くにあってもいいし、山里なら風情がある。寺社にもよく似合う。桜くらいどこで咲いても絵になる花は他にない。

桜中間-6

 今回の中間桜撮りも本番といえば本番であるけれど、予行演習という思いもある。満開になったらもう一度撮りたいというポイントをいくつか見つけた。ここもその候補の一つだ。桜の姿がいい。もう少し背景がなんとかなると更にいいのだけど。

桜中間-7

 この道では、スーツ姿の仕事人は珍しい。意外な取り合わせに面白さを感じた。
 桜を愛でる気持ちがあったのかなかったのか、桜を眺めることなくうつむき加減で早足に歩き去っていった。内心では桜を感じるためにあえてこの道を選んだのかもしれない。

桜中間-8

 ほぼ満開に近い木もある。全体としてみると、5分咲きまでいってるかどうかといったところだ。
 明日から3日間、天気が崩れるようで、進行具合がちょっと読みづらい。寒さは緩むようだけど、日差しはなさそうだ。土曜は晴れるようだから、そこで上手くタイミングが合うかどうか。

桜中間-9

 人を見たらとりあえず撮るというのが癖になっている。ほどんど反射神経に近い。

桜中間-10

 この橋の上は、後ろが豪華に咲いているから、狙い目のポイントだ。

桜中間-11

 提灯のある東エリアは人が少ない。見頃の時期もこちらまで見物客はあまりやって来ない。

桜中間-12

 川も桜色に染まる。
 中央で水紋ができているのは、亀が顔を出して引っ込めたところだ。亀も桜を感じているのだろうか。

桜中間-13

 ついでに森孝八剱神社のある通りも見にいってきた。ここは毎年早くて、今年ももう8分咲きくらいになっている。あまり知られていない場所だから、地元の人くらいしか見に来ない。穴場の桜トンネルとなっている。

桜中間-14

 ホームセンターマルスがなくなって久しい今でも、マルス裏と呼んでいる。
 ここの桜ももう長いこと見ている。毎年のことだから気づかないけど、昔に比べたら桜の木も大きくなっているのだろう。

 早くも桜に飽きつつある私ではあるけど、桜の本番はまだこれからだ。次は満開のときに、近所をまとめて回ってみるつもりでいる。藤が丘は古い木をかなり切ってしまったから、さっぱり面白くなくなった。見ると寂しくなるから、今年は行かないかもしれない。
 そんなこんなの香流川桜情報中間報告でした。

遅れて行った春の海上の森 <第一回>

森/山(Forest/Mountain)
3月海上の森1-1

PENTAX K10D+TAMRON 90mm f2.8 SP



 春が深まる前に一度、海上の森へ行っておこうと思っていた。ずるずると先延ばしにしていたら、とうとう3月も終盤になってしまった。ここまで遅れると、春一番の野草を逃してしまう。スミレも、もう後半になってしまっていた。
 それでもなんとか3月中に行けたのはよかった。4月に入ると、またもう一段季節が進んで、野草も入れ替わってしまう。スミレにもなんとか間に合った。
 そんなわけで、今日から何回かに分けて、3月の海上の森風景をお届けします。一回目の今日は花編ということで、撮ってきた花の写真を集めてみた。私自身の野草シーズンはここから開幕だ。

3月海上の森1-2

 咲くスミレと、落ちるツバキ。地面で起こっている季節の交代劇。それぞれの精一杯の姿だから、悲しい光景なんかじゃない。

3月海上の森1-3

 スミレの判別は、ほとんどあきらめている。撮り始めてもう、5年くらいにはなるけど、種類は多いし、見分け方が難しいし、地域特有の品種もある。スミレだけで一冊の図鑑ができるほどだ。本腰を入れて勉強するなら、山溪ハンディ図鑑の「日本のスミレ」を買うべきだろうと前から思っている。ただ、短い季節限定のものだし、2,000円もするから、なかなか買えずにいる。
 上のものは、タチツボスミレあたりかなと思うけど自信はない。ニオイタチツボスミレかもしれないし、まったく別のものかもしれない。嘘を教えられても、へぇそうなんだと感心してしまう。

3月海上の森1-4

 紫色が濃いタイプ。
 大きく分けると、ハート型の葉っぱと、細長い葉っぱのやつがある。
 これは確か葉っぱが細長いやつだ。ただのスミレという可能性もある。
 スミレはまた来年に持ち越しだ。
 と、去年も同じことを書いた気がする。

3月海上の森1-5

 ショウジョウバカマはあまり魅力的な花とは思えないのだけど、近づいて撮ってみると、個性的な姿をしていて、写真写りも悪くない。

3月海上の森1-6

 ショウジョウバカマはありふれた野草で、ありがたみはないと思っている。けど、それは野山や湿地で雑草のようにたくさん咲いているのを見ているからで、一般的には珍しい部類の野草に入る。普通に生活している分には目にすることはほとんどない。公園や緑地や河原なんかには咲いていない。実物を見たことがないという人もたくさんいるに違いない。
 だから、もう少し丁寧に撮ってあげるべきかもしれない。

3月海上の森1-7

 これを見なければ春は始まらないというハルリンドウ。
 花の色で何が一番好きかと訊かれたら、迷わずハルリンドウの青と答える。この独特の青に心がときめく。
 もう湿地にたくさん咲いていた。やっぱり春は深まっていたのだと実感する。

3月海上の森1-8

 光の当たり方で色を変えるハルリンドウの青。空の青とも、海の青とも似ていない、ここにしかない青。

3月海上の森1-9

 モウセンゴケかコモウセンゴケか、もう葉っぱを出してきていた。花を咲かせるのは夏だけど、この時期から葉っぱに虫を誘う甘い粘着液を分泌させている。匂いに誘われてやってきた虫を捕まえて、養分を吸い取って栄養にする食虫植物。

3月海上の森1-10

 ネコノメソウだと思うけど、トウダイグサかもしれない。しっかり区別がついていない。
 トウダイグサは燈台草と書くように、燈台に形が似ているからということでまあ納得できる。ネコノメソウは全然猫の目じゃないと思ったら、実から赤紫の種が弾け出てきて、それが猫の目のように見えるからだそうだ。そう言われて写真を見ても、あまり納得できないのだけど。

3月海上の森1-11

 春の日差しを浴びて嬉しそうに顔を出すキノコもいる。キノコというと秋のイメージが強いかもしれない。それぞれの季節にそれぞれのキノコが生えている。

3月海上の森1-12

 赤い帽子をかぶった集団のこいつもキノコの一種だろうか。小学校の運動会で激しい騎馬戦が繰り広げられているようだ。

3月海上の森1-13

 ミツバツツジも咲き始めてきた。この花が咲いたということは、もうすぐギフチョウが見られる季節ということだ。
 去年初めてモリコロパークでギフチョウを見て嬉しかった。遠くの花にとまっているところしか撮れなかったから、今年はもっと近くで飛んでいるところを撮りたい。海上の森にもいるはずだけど、モリコロパークの方が確実に見られる。

3月海上の森1-14

 咲き残った紅一点。
 春は喜びだけの季節じゃない。

 海上の森第二回に続く。

春食材を使ったサンデー

料理(Cooking)
春食材サンデー

PENTAX K10D+TAMRON 28-75mm f2.8



 今日のサンデー料理のテーマは、春の食材だ。
 春といえばタケノコが真っ先に頭に浮かぶ。個人的に好きな食べ物でもある。タケノコは先週食べたから、今週は違う春の食材を使うことにした。いろいろある中で目玉として選んだのは、アサリだった。アサリはサンデー料理初登場だと思う。右のがその料理だ。
 まずはエビの殻をオリーブオイルと白ワインで炒めて、だし汁を作る。殻はもちろん捨てる。
 そこにベーコンを加え、更にキャベツをちぎって入れる。キャベツも春の食材の一つだ。冬キャベツと比べると春キャベツは柔らかい。
 ベースができたら、砂を吐かせたアサリと、下処理をしたエビを入れて、蒸し焼きにしていく。今回は圧力鍋を使った。終盤でアスパラを入れる。
 味付けはほとんどする必要はない。アサリやベーコンの塩味がほどよく利いているから、少しだけしょう油とコンソメ、塩、コショウを加えた。
 貝類はあまり好きじゃないからめったに食べないのだけど、旬のものということで一度くらい食べておいてもよかった。

 あとの2品も春物の食材を使っている。新ジャガ、新タマネギ、サヤエンドウ。
 新ジャガは皮が薄くて柔らかいから剥かなくていい。タワシでごしごし洗って、耐熱容器で4分ほどレンジで加熱する。ニンジンも3分くらいする。
 取り出したら切り分けて、オリーブオイルで炒める。
 ソースは、マヨネーズ、マスタード、塩、黒コショウ、砂糖、コンソメ、青のりを混ぜて、半分を炒めながら絡めて、残りをつけながら食べる。
 美味しいのでパクパク進む。酒のつまみにもいいかもしれない。
 奥は、新タマネギを食べるための料理だ。
 ごま油でタマネギとツナ缶を炒める。酒、みりん、白だし、めんつゆ、しょう油、塩、コショウ、唐辛子で少し濃いめに味付けする。
 サヤエンドウ、絹ごし豆腐を加え、しばらく煮込む。最後にとき卵でとじたら完成だ。

 アサリ以外はいつも使っている食材だから、春を感じるとまではいかなかったものの、春ならではの食材を使ったことで満足感はあった。全体のバランスや味もよかった。
 また別の春食材を使って何か作ってみよう。新タケノコもこの時期限定のものだから、もう少し食べておきたい。

千代田橋から東はホームグラウンド <その5>

名古屋(Nagoya)
自転車から5-1

PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8



 戸田から自転車シリーズは今回で5回目となる。こんなに引っ張るつもりはなかったのに、思いのほか写真の枚数が多かった。自転車撮りは歩きほど撮れないと感じていたけど、そうでもなさそうだ。今日で最終回ということになる。
 昨日は晴明神社まで来た。出来町通の交差点は清明山と書き、字が違う。安倍晴明から地名が来ているという説があるけど、実際のところはよく分からない。伝承として伝わっているだけで、記録があるわけではない。先に清明山の地名があって、あとから安倍晴明の伝説をくっつけたのかもしれない。他にも晴明伝説は各地に残されている。
 京都へ行ったとき、一条戻橋にある晴明神社に寄れなかったのが心残りとなっている。あちらは屋敷跡に建てられた本家本元の神社だ。

自転車から5-2

 坂道を立ち漕ぎで登るお姉さん。力強い。私は変則を1段にして、よろめきながら登り切った。
 3×6段とかあっっても、カメラ片手では使い切れない。6段くらいでちょうどいい。ギア変則があると、坂でも平地でもずいぶん楽だ。
 車でも運転しながら写真を撮っていたけど、自転車でも乗りながら片手で撮るテクニックを会得した。縦撮りだってできるのだ。
 自転車に乗りながら写真を撮っている人は見たことがない。名古屋でそんな人を見かけたら、私である可能性が高い。

自転車から5-4

 谷口交差点角にある鍋屋上野浄水場だ。
 この交差点から東は、もう準ホームという感覚で、お馴染み感が強い。砂田橋からの道と交わる東海病院西交差点から東が完全なホームとなる。サンテラスアピタや、ブックオフはよく行く。
 鍋屋上野浄水場は、小学校の社会科見学のとき一度行ったことがある。行ったことがあることだけは覚えているけど、何を見て、どんな説明を受けて、何を思ったのかは、まるで覚えていない。小学生に浄水場が面白いわけがない。

自転車から5-3

 東海病院は、唯一の入院経験をしたところだ。小学一年のとき、盲腸の手術を受けた。退院してすぐ運動会があって、それに出られなかったことがすごく残念だったのを覚えている。足だけは速かったから、運動会はいつも楽しみだった。

自転車から5-5

 香流川の香流橋まで戻ってきた。ここまで来ればもう帰ってきたも同然だ。毎度お馴染みの場所で、これまで何度となくブログにも登場している。
 夕焼け空がきれいだったから、香流川沿いを行くことにした。

自転車から5-6

 遠くの山の稜線がくっきり見えた。
 名古屋は山に囲まれているというわけではないものの、遠くに目をやると高い山々がよく見える。冬場の空気が澄んだときには特にはっきり見えるから、白い御嶽山なんかを眺めるのが冬の楽しみになっている。暖かくなると、遠くがかすんでよく見えなくなる。

自転車から5-7

 川沿いの土手に咲いていたこの花は何だろう。初めて見る気がする。桜の一種のような、違うような。バラ科の花のような気はする。

自転車から5-8

 2週間くらい前のことだから、当然まだ桜は咲いていない。
 桜が咲いていても、こういうシーンで、夕焼け空と桜は両立しない。桜を優先すると夕焼け空が白く飛ぶし、空の色を残すと桜が黒くつぶれる。画像処理で無理矢理両立させると不自然になる。どちらかしか選べないこともある。

自転車から5-9

 オレンジ色の川。
 見た目はここまで濃い色に染まっていないけど、写真表現ではこうなる。カメラは見たままを写す道具ではないと思っている。見た目と写真は別物だ。

自転車から5-10

 日没前になんとか帰宅することができた。こうして無事、戸田から自宅まで自転車で戻ってくることができた。新鮮な体験だったこともあって、3時間半はそれほど遠く感じなかった。
 あれから別の場所に自転車で遠出して、かなりきつい思いをすることになるのだけど、それはまた別の話。また自転車シリーズでお会いしましょう。

自転車でしか見つからない光景もある <その4>

名古屋(Nagoya)
自転車にて4-1

PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8



 戸田からの自転車帰り道シリーズが桜情報ネタで中断していた。残り2回だから、今日、明日で終わらせてしまうことにしよう。
 前回は白壁のあたりまで来ていた。今回はその続きで、徳川園前から再開したいと思う。
 徳川園の西の通りは、街路樹にハクモクレンが植えられている。桜でもイチョウでもなく、ハクモクレン並木というのはちょっと珍しい。春の雪景色みたいで、なかなか悪くない。

自転車にて4-2

 徳川園の西門は、徳川美術館の入口になっている。日本庭園の徳川園には何度か入ったことがあって、それは北門が入口になっている。こちらに回ったのは初めてだ。
 近いうちに徳川美術館に行く予定があるから、このときは中に入らず、前を素通りした。行ってきたら、あらためて中を紹介したい。

自転車にて4-3

 徳川園のあたりはしっとりと落ち着いた雰囲気の街だ。こんな通りには上品なおばあさんの姿がよく似合う。
 ここは尾張徳川家二代藩主の徳川光友の隠居所があったところだ。そのへんの関係者も住んでいるんじゃないだろうか。

自転車にて4-4

 こちらが徳川園入口の北エリア。
 児童公園などもあって、子供たちの賑やかな声が聞こえている。

自転車にて4-5

 徳川公設市場とある。最初、徳川公認市場と読んで、徳川家が認めた市場なのかと思ったら、違った。市立の公設市場というのはどういうものなのだろう。初めて見る。徳川家とは関係なく、徳川は地名から来ているのだと思う。

自転車にて4-6

 中央線の線路。北は大曽根駅、南に千種駅がある。どちらかの駅が、出来町通近くにあれば、バスレーンのバスとの乗り継ぎが便利になるのに。徳川園新出来から大曽根まで歩くと、ちょっと遠い。

自転車にて4-7

 煙突を見つけて近くまで行ってみると、銭湯があった。まだ営業しているらしい。こんなところに銭湯があるとは知らなかった。出来町通に少し前まで梅の湯とかいうのがあったけど、それはもうなくなってしまった。

自転車にて4-8

 表にも中にもたくさん木材が積まれていた。どうやら薪をくべて炊いているようだ。それは燃料代が大変だ。頑張って続いてほしい。

自転車にて4-9

 病院か何かの建物のタイルだったと思う。面白い色合いだったので撮ってみた。レトロモダンというか、モダンレトロというか、古いものだろうけど一周回って斬新に感じられる。

自転車にて4-10

 もじゃもじゃツタハウスを発見。見たら撮らずにはいられない。
 夏場になると緑に覆われるのだろうか。また見にいこう。

自転車にて4-11

 ナゴヤドームが見えて少しホッとした。馴染みのエリアまでもう少しだ。
 周辺の住宅地で駐車場の呼び込みをしていたり、球場へ向かう人の流れがあったりして、何かイベントでもしてるのかと思ったら、この日はナイターでオープン戦がある日だった。わんにゃんドームはもう終わったんだっけか。

自転車にて4-12

 ここまで来たら、晴明神社も久々に見ておこうと思った。安倍晴明が一時住んでいたという伝説の地に建てられた神社だ。以前に何度か訪れて、このブログでも紹介している。
 倉庫みたいなのが新調されていて驚く。

 今日はここまでとしたい。
 次回の最終回に続く。

雨降りの中桜撮りイメージトレーニング <後編>

桜(Cherry Blossoms)
雨桜2-1

PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8



 今日は香流川桜レポートの後編をお届けします。
 最初の写真を見て、おいおい、もう満開かよと焦った方もいるかもしれない。けどこれは、ソメイヨシノじゃないから、慌てることはない。香流川沿いでさえなくて、少し離れた民家の庭に咲いていたしだれ桜だ。早咲きのしだれということを考えると、エドヒガンじゃないかと思う。なかなかいい姿で咲いていた。この家の人はもちろん、近所の人たちも毎年楽しみにしていることだろう。

雨桜2-2

 この日歩いた範囲で一番よく咲いていたのがこの木だった。かなり大きな桜で、マンションの4階くらいの高さがある。もう5分咲きに近いくらい咲いていた。相当気が早いやつだ。
 それぞれ思うときに思うように咲けばいいのだけど、もうちょっとみんなと合わせていこうよと声を掛けたくもなる。みんな桜トンネルの仲間なんだから。
 生き急ぐやつは死に急ぐやつで、桜も咲き急ぐやつは散り急ぐ。

雨桜2-3

 桜と人撮りの予行演習をした。イメージトレーニングだ。
 桜トンネルの下で傘を差して行き交う人たちというのもなかなか絵になりそうだ。晴れた日とはまた別のしっとりとした風情がある。雨の日もチャンスだということが分かったから、咲いている期間中に雨が降ったら必ず撮りにいこうと思った。

雨桜2-4

 そこそこ雨は降ってるのに傘も差さずに犬の散歩をするおじさん。大丈夫だろうか。人も犬も風邪を引かないかと心配になる。
 雨の日に傘を差していない人を撮ると、雨が降っているように見えない。写真で雨を雨らしく表現するのは難しい。雨粒とか傘とか、どうしても間接表現になりがちだ。何かいい方法を考えたい。

雨桜2-5

 みんな傘を差しながら自転車に乗っている。思うほど濡れないのだろうか。
 傘を差しながら自転車に乗って写真も撮るというのはほぼ無理だから、雨降りの日は歩くしかない。歩きでもデジとレンズが濡れて大変だ。もし人目を気にしないのなら、大きな傘を背中にくくりつけて撮影したい。傘バンドみたいなものも売ってそうな気がするけどどうなんだろう。

雨桜2-6

 ピンクの提灯は、延珠橋の東側だけにかけられていた。こちらの町内会が自主的にやっているのだろう。
 華やかな雰囲気になっていい。夜に明かりが灯ればもっといい。

雨桜2-7

 灯油売りのトラックがスピーカーで、今シーズンは今日が最後になりますと呼びかけながら回っていた。ここ何日か寒い日が続いてるから、まだストーブをつけてる家もあっただろう。あと一週くらいは需要がありそうだ。明日からはまた暖かくなるようだから、いよいよ暖房の季節も終わりだろうか。週末にかけて一気に桜の開花も加速しそうだ。

雨桜2-8

 菜の花とも言えない何か黄色い花が土手に咲いていた。アブラナの一種だろうか。
 桜だけでなく、いろんな花が咲き始めて、だいぶ春めいてきた。

雨桜2-9

 ボケの花を見ると、ボケって春だっけ、と毎年思う。なんとなく初夏の花のように思い込んでいる。
 次に漱石を思い出す。ボケは漱石が好きな花だった。

雨桜2-10

 一年を通して川にいるコサギはあまり季節感を感じさせない鳥だ。冬羽に衣替えするくらいで、冬は特に寒そうでもなく、夏は暑そうでもない。
 流れの中でじっと立っているか、エサの小魚を狙っているか、たいていどちらかだ。いつも単独で行動するクールなやつ。

雨桜2-11

 渡りのカモの中では、最後に渡るのがコガモだ。オナガなどの姿がなくなっても、まだ少し居残っているやつがいる。遅いのは日本で桜を見てから北へ帰っていく。
 それでもそろそろ4月も近づいてきて、渡る季節が巡ってきた。それと入れ替わるように夏鳥のツバメが渡ってくる。

雨桜2-12

 キツツキの一種、コゲラさんだ。久しぶりに見た。
 一年中日本にいるコゲラではあるけれど、冬場に見ることが多いから、冬鳥の印象が強い。春にこんな市街地で見たのは初めてだ。桜に誘われてやって来たのだろうか。
 体色は褐色で、遠目で見ると大した鳥には見えない。スズメと同じくらいの大きさだ。
 ギィーギィーという鳴き声や、コンコンコンと木をつつく音が聞こえると、それと分かる。

 桜はまだやっと咲き始めたところだ。けど、まだ大丈夫と油断していると一気に進むから、のんびりもしていられない。勝負はこれから一週間から10日の間だ。近所はできるだけ見回るとして、一ヶ所はどこか思い出に残るところへ撮りに行きたいと考えている。さて、どこへ行こうか。

2010年の桜シーズンは雨降りの中で始まった <前編>

桜(Cherry Blossoms)
雨桜1-1

PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8



 自転車シリーズがまだ途中ながら、そろそろ桜が始まったということで、少し撮ってきたのでそちらを優先することにした。旬のネタでもあるし、開花情報は遅くなっては価値が低くなる。一番身近なところで偵察ということで、香流川沿いへ行ってきた。昨日、今日と冷たい雨が降って、咲き始めた桜も少しとどまっているんじゃないだろうか。ちょっと寒いくらいだった。
 咲いたと思ったらすぐに花の形のまま落ちているものがある。自分で散ったのではないだろう。たぶん鳥の仕業だ。ヒヨドリあたりがクチバシでちぎって落としたのだと思われる。雨でできた水たまりに浮かんでかすかに揺れていた。

雨桜1-2

 この前から気になっている古いアパート。雨に濡れて、より一層雰囲気が出た。被写体としての魅力を感じる。

雨桜1-3

 水たまりの映り込みもここのところシリーズ化している。折に触れて撮ってはいるものの、まだ決定的なのは撮れていない。可能性は確かにあるから、今後も積極的に撮っていきたいと思う。何かもっといいものが映り込むシーンが必ずあるはずだ。それを見つけたい。

雨桜1-4

 こういう光景を見るといつも、隙間産業という言葉が頭に浮かぶ。意味はまったく違うのだけれど、植物は人間に場所を奪われても、隙あらば奪い返すというしたたかさを持っている。今生きているすべての生き物たちは、人間に負けていないからこうして生きている。

雨桜1-5

 看板がひどく錆びて、何が書いてあったのかほとんど読むことができない。一部が燃え残った手紙のようにも見える。

雨桜1-6

 雨は降りやまない。明日もまた雨らしい。3月はいつもこんなに雨が多かっただろうか。

雨桜1-7

 雨で灰色に染まった水墨画の世界。

雨桜1-9

 ピンクカッパの女の子。桜が満開になったときに、また会いたい。
 桜の咲き具合はこんな感じだった。まだちらほらと始まったところだ。

雨桜1-10

 気の早い木と、のんびりした木がある。隣同士で条件もほとんど変わらないだろうに、咲く速度はそれぞれ違う。同じように育った兄弟でも性格が違うようなものだ。
 ピンクの提灯がぶら下げられて、桜を迎える準備はできた。あとはきれいに咲くのを待つだけだ。

雨桜1-8

 水たまりに提灯の映り込み。

雨桜1-11

 川には金と赤の鯉が泳いでいた。おめでたい色だ。

雨桜1-12

 桜の花も、咲き始めが一番美しい。花自体の写真を撮るなら7部咲きくらいまでだろうか。満開になってしまうと花が傷み始めて、もう遅い。

 前半はここまでとしたい。次回の後半ではもう少し桜の咲き具合が分かる写真を出したいと思う。
 つづく。

過去、現在、桜 <その3>

名古屋(Nagoya)
自転車から3-1

PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8



 なんだあれ、と目を引くビルの模様。よく見ると、ガラス外壁に角度がつけられていて、正面のビルが写り込んで、こんな模様が作られているのだった。これも都市アートと呼べるかもしれない。
 今日は戸田からの自転車帰り道シリーズ第3回。日銀前から再開する。

自転車から3-2

 交差点の角に植えられたしだれ桜が少し咲き始めていた。排気ガスだらけの場所でも桜は咲く。桜というのは案外たくましい。
 しだれ桜は、早咲きのものと遅咲きのものがある。奥山田のしだれ桜は、今もう満開だそうだ。ここ3年くらい行ってないけど、今年も行けそうにない。東谷山フルーツパークのしだれ桜はまだ咲き始めてもいないと思う。
 近所のソメイヨシノはだいぶ咲いてきた。木によっては3分咲きくらいの気の早いやつもいる。今年はどこを回るかまだ決めていない。そろそろ計画を立てないといけないのだけど。

自転車から3-3

 伏見から栄にかけてのエリアは、名古屋城の城下町で、明治以降、丸の内から北は官庁街となり、それより南は商業地区として発展してきた。
 長者町通を中心としたあたりは全国有数の繊維問屋街だった。近年はすっかり勢いを失って往時の活気はないものの、現在も繊維の問屋街であることに変わりはない。
 一度歩きながら写真を撮りたいと思っていた。このときは桜通の北を回ってみたけど、古い家屋が少し残っているくらいであまり見所はなかった。やはり南エリアが問屋街になっているようだ。大門へ行った帰りにまた寄ることにしよう。

自転車から3-4

 通りの反対側に神社を見つけた。ビルとビルの間にこそっとはまり込んだような佇まいは、桜天神に似ている。
 冨士神社とある。ここの存在は知らなかった。
 創建は1398年というから、けっこう古い。室町時代の前期だ。もともとは富士浅間宮や富士権現社などと称していたようだ。富士浅間神社から勧請した小さな社だったんじゃないだろうか。
 名古屋城築城の際、この場所に浅野幸長が普請小屋を建てたので、いったん幅下(西区浅間町)へ移し、その後また元のこの場所に戻ってきた。西区の幅下は、この前紹介した駄菓子問屋があるところだ。浅間町の町名はこの冨士浅間神社から来ている。
 ここも機会があれば一度参拝しておいた方がよさそうだ。

自転車から3-5

 外国人二人組も、名古屋の街を自転車で走っている。都会を感じた。

自転車から3-6

 高岳(たかおか)の桜の存在を知ったのは、3年前だっただろうか。名古屋で一番早く桜が見られるところとして知られている。オオカンザクラ(大寒桜)とカンヒザクラ(寒緋桜)が道の両脇に植えられていて、桜のトンネルになっている。一度見たいと思っていて、やっと見ることができた。
 地下鉄高岳駅を出てすぐ東の桜通泉2の交差点を北へ行った通りがそうだ。高岳郵便局の通りと言った方が分かりやすいかもしれない。

自転車から3-7

 日が西に傾いて、夕方の光になってきた。桜が作る強い影が印象的だったので、そこを撮る。

自転車から3-8

 この木が一番いい姿をしていた。古木の風格がある。

自転車から3-9

 早咲きだけに、もうかなり散り始めていた。一番いい時期はもう過ぎている。見頃は例年だと3月前半から半ばにかけてだそうだけど、今年はここも少し早かったようだ。

自転車から3-10

 ノスタルジックな雰囲気に撮れた一枚。いい感じ。

自転車から3-11

 高岳から北上したら、橦木町の二葉館(ふたばかん)に出た。こんなつながりだったのは知らなかった。更に北へ行くと武家屋敷があった白壁だ。
 日本初の女優といわれた川上貞奴と電力王の福沢桃介が暮らしていた家を移築したものだ。だいぶ前に一度行って、そのときの様子はブログでも紹介した。
 ここを左に曲がると橦木館がある。そちらはまだ行っていないので、いずれ行きたいと思っている。

自転車から3-12

 和ローソクの店があった。儲からない商売でも、誰かが伝統を守らなければならない。近年、和ローソクの魅力が見直されてきているから、商売としても少し盛り返してきているのだろうか。

自転車から3-13

 昔ながらの格子の家に、西日が斜めに当たる。
 街の風景のすべてが近代化の波に飲み込まれているわけではないと、ホッとする。古いものはどんどん消えていくのが宿命だけど、少しは残っていくものだから、そんなに嘆くことはない。

 思った以上に枚数を撮っていて、まだ終わらない。白壁なんて家からまだまだ遠い。あと1回では終わりそうにないから、残り2回となる。
 続く。

名古屋駅裏と駅表とどっちがどっち <その2>

名古屋(Nagoya)
自転車から2-1

PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8



 今日は戸田から自転車に乗っての帰り道2回目ということで、名古屋駅裏から再開したい。
 名古屋駅より東側に住んでいる人間にとって、駅表は東の桜通口で、太閤口の西は駅裏だと思っている。駅の西に住んでいる人たちにとってはどうなのだろう。同じなのか、それも自分たちが住む西を表と感じているのだろうか。山梨県に住んでいる人は山梨側の富士山を裏富士と言われるのが気に入らないそうだけど、それと似た感覚を持っているのかどうか。
 駅東に高層ビル群が建って以降も、駅西はあまり変わっていないようで、下町の雰囲気がある。こちらには高いビルは少なく、古い家並みも少し残っている。10年前と比べたらけっこう変わっているのだろうけど。

自転車から2-2

 大門というアーチがあるところに出た。
 魅力的な通りの予感があったのだけど、ここで北上してしまうと名古屋駅を越えるのにずいぶん大回りになってしまうので、やめておいた。しかし、この判断は失敗だった。
 帰ってきてから知ったのだけど、中村遊郭があったのがこの通りだったのだ。それを知っていたら絶対に寄っていたのに、知らなかった。どこかのお寺の門前通りかなという予想は外れた。遊郭の出入り口にあった門を大門といい、そこから地名は来ている。ちなみに東京の大門は、芝増上寺の大門から来てて、吉原とは関係ない。
 大須の旭遊郭から移転して作られたのが中村遊郭で、戦前までは赤線地帯として全国的に名の知れた歓楽街だったそうだ。
 今でも昭和の面影を残す建物が少し残っているようだから、近いうちに再訪したい。何も知らずに行くよりも、ある程度予備知識を持って行った方が発見もあるだろうから、今回は入口だけ分かっただけでもよしとしよう。

自転車から2-3

 普通の住宅地の間から見える奇妙な形の高層ビル。かなり違和感があるこんな風景こそが、21世紀初頭らしい風景とも言える。
 駅裏はあまり訪れないから、反対側から見るビル群の景色は新鮮に映る。

自転車から2-4

 笹島交差点から名鉄方面を見たところ。
 ナナちゃん人形はドラゴンズのユニフォームを着ている。そろそろプロ野球も開幕だ。
 それにしても、名古屋のど真ん中で自分が自転車に乗っている姿というのは想像したことがなかった。ここを自転車で走れればもう恐いものなしだ。どこへでも自転車に乗っていける。

自転車から2-5

 堀川にかかる納屋橋へとやって来た。
 少し前に納屋橋近辺を歩いたときのことをこのブログで紹介した。今回は自転車に乗って写真を撮った。
 堀川に浮かんでいたのはボートというよりゴンドラだ。今はなきイタリア村から持ってきたやつかもしれない。仕事がなくなったヴェネチア人のゴンドリエーレをここに連れてきて、堀川でゴンドラ乗りのサービスをすればいいのにと思った。
 手こぎのゴンドラでは遠すぎるなら、水上バスで名古屋城と熱田の七里の渡しまで行き来するのは、観光として面白いと思うけどどうだろう。熱田の先は名古屋港まで続いているから、定期船にすれば観光の新たな目玉になりそうなのに。

自転車から2-6

 向こうに見えているのは錦橋で、川岸には四季桜が咲いていた。今が満開のようだ。
 遊歩道も整備されたし、岸沿いに店もできて、堀川の水もだいぶきれいになった。少しずつ人も戻ってきている。

自転車から2-7

 納屋橋の角にレトロな建物がある。旧加藤商会ビルで、登録有形文化財に指定されている。
 戦前はタイ(昔風に言うとシャム)の領事館などがあったビルで、今はタイ料理レストランと堀川ギャラリーになっている。
 一度入ってみたいと思いつつ、今回もスルーした。いずれ機会があれば。

自転車から2-8

 駅を越えて東側まで来れば、お馴染みのエリアだ。もう迷うこともないから、適当に道を折れたりしながら、東に向かう。
 これは伏見あたりだ。このエリアはあまり訪れないところだから、普段車で通らないような細い道を走ってみた。

自転車から2-9

 栄方面を目指しながら走っていたときに見つけた桜の木。
 春一番に咲き始めるカンヒザクラだ。もうだいぶ散って、終わりかけだった。地面に花がかなり落ちている。
 沖縄ではこのカンヒザクラが1月の終わりくらいに咲き始めて、そこから桜前線の北上が始まる。

自転車から2-10

 蕾のように見えてこれでもう咲いている状態だ。このまま花がボトリと落ちるから、風情はあまりない。
 この花は遠くから見るよりも近づいて見た方が可憐で魅力的だ。

自転車から2-11

 地面がおかしな色をしていると思ったら、太陽の光がビルに反射してできた光だった。
 ユキヤナギもかなり咲いてきている。もうそんな時期になっているのだ。

自転車から2-12

 女子大生も卒業式だったようだ。
 昔、春が嫌いだったのは、いろんなことが一度に起きて、なんだか急かされる気分になるからだった。自分では関係ないところで起きている出来事でも、多くのことが目まぐるしく起きるとなんとなく気ぜわしくて落ち着かない。自分も何かしなくてはいけないという気になる。
 今はそんな気ぜわしさにも慣れて、春も好きになった。焦る気持ちも少しは楽しめるようになった。

自転車から2-13

 日銀前交差点に出た。ここは去年、イチョウを撮りに来たところだ。イチョウはすべての葉を落として、まだ冬枯れのまま色を失っている。若葉を出すのはもう少し先だろう。

 第2回目はここまでとしたい。
 次回に続く。

春らしい華やかなサンデー料理を

料理(Cooking)
春サンデー

PENTAX K10D+TAMRON 28-75mm f2.8



 季節は春。今日は春の食材を使って、春らしい華やかな料理を作ろう、というのがテーマだった。
 料理の三原色、赤、黄色、緑をできるだけ使うことを心掛けた。まずまず成功した方だと思う。
 まずはタケノコ。右の料理がそれだ。
 タケノコというと和食の食材と思いがちで、私も天ぷらが一番好きなのだけど、洋食にもけっこう使える。今回はトマトソースで食べることにした。
 タケノコはだし汁でよく煮て柔らかくしたあと、カタクリ粉で衣をつけて、たっぷりのオリーブオイルで揚げ焼きにする。
 トマトソースは、タマネギ、鶏肉、トマトなどでベースを作り、トマトケチャップ、コンソメの他、各種調味料と、ツナ缶、とろけるチーズも使っている。
 タケノコ自体が新タケノコで柔らかくて美味しいし、トマトソースとの相性もいい。天ぷらの次にこの食べ方が好きだ。
 左手前は、エビと白はんぺんのお焼きみたいなものだ。これがとても美味しかったから、ぜひオススメしたい。
 エビを下処理して、ぶつ切りにする。食感が残るようにあまり細かく潰さない方がいい。
 白はんぺんを潰して、卵白、刻んで軽く茹でたニンジン、長ネギの刻みとよく混ぜ合わせる。
 塩、コショウ、コンソメの素、砂糖で味付けをして、粘りけが出るまでよくこねる。
 これをオリーブオイルで両面に焼き色がつくまで焼く。
 ソースは、オリーブオイル、白ワイン、マヨネーズ、コンソメの素、塩、コショウ、砂糖、マスタードをひと煮立ちさせ、冷めたところで卵黄を加える。
 エビのプリプリと白はんぺんのフワフワがマッチして、マスタードマヨネーズソースともよく合う。私の好物の一つとなりそうだ。
 奥は旬の野菜スープだ。
 最初はポーチドエッグを食べたいと思ったところからスタートしたのだけど、結果的には普通の野菜スープになってしまった。料理終盤でガスコンロや台所が混乱状態になって、ポーチドエッグを作る余裕がなくなった。それで、卵とじに妥協することになった。
 新ジャガ、新タマネギなどを使った春スープだ。
 ちょっとした工夫として、中華の素とコンソメの両方を使った洋中ミックス味になっているところと、余っていたギョーザの皮を入れている。ギョーザの皮やワンタンの皮は、スープに入れると麺のようになるから、最初からそういう目的で買ってもいい。

 今回は全体的に好みの料理となって、美味しく食べられた。春の野菜を使って春らしい色合いにもなったし、作り手の側としても満足感が高かった。
 毎日こんな料理では重たすぎるけど、週に一度の料理としてならいい。
 来週はこの反動で、地味な和食になりそうな予感がする。

自転車に乗って戸田から自宅まで <その1>

名古屋(Nagoya)
自転車から1-1

PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8



 中川区の近鉄戸田駅に降り立った。ここは名古屋市の西端に近い場所で、もう少し行くと蟹江町だ。
 なんでこんなところにやって来たかというと、自転車を取りに行ったのだ。更に何故という疑問が重なると思うけど、まあ簡単に言うとこの近くにあるリサイクルショップで自転車を買ったからだ。それ以上説明すると長くなるので省略。
 とにかく、自宅がある名古屋市東北部の守山区から、バスと近鉄電車を乗り継いで戸田駅まで行って、帰りは自転車で帰ってきたのだった。
 ところで、キョリ則というのを知っているだろうか。インターネット地図マピオンの機能の一つなのだけど、点と点を結んだ距離と、その間を徒歩、自転車、車でいくとそれぞれどれくらい時間がかかるかを教えてくれるというものだ。
 http://www.mapion.co.jp/route/
 知ってる人は知ってるだろうけど、これがなかなか便利なので、知らない人はぜひ活用して欲しい。
 普通の地図の場合、縮尺でだいたいの目安をつけるだけで、それ以上正確なことは分からない。けど、キョリ則はかなり実測に近い距離と時間を出してくれる。もちろん、実際は信号待ちや道のアップダウン、交通状況などによって所要時間は違ってくるから、そのあたりはプラスアルファで見る必要はある。
 これを利用すると、自分の感覚と実際の距離がずいぶん違っていることに気づく。感覚的に近いと思っていたところが意外と距離があったり、逆に遠いと感じていたところが近いと思っていたところより近かったりする。
 キョリ則を使って調べてみると、自宅と戸田駅との直線距離は約20キロ。効率の良いルートを選んで、道沿いにピンを打ちながら細かく測ると、約22キロ。平均時速11キロで走れば、理論上は約2時間と出た。これなら行けると判断した。
 本格的に自転車に乗っていたのは遙か昔の高校時代までで、最近は旅先でたまにレンタサイクルで走るくらいではあるけど、まあ大丈夫だろうと簡単に考えた。往復は無理でも、今回は片道だ。片道10キロくらいならそれほど長距離とは言えない。
 結果的にはあちこち寄り道して3時間半かかったものの、思ったほど遠くもなく、つらくもなかった。尻の痛さは予想通りで、これは乗り慣れて克服するしかない。
 自転車の楽しさに少し目覚めた。これからは自転車に乗って写真を撮るというスタイルを確立していきたい。考えていたほど撮れないということも分かって、課題も見えた。カメラは肩掛けよりたすき掛けの方がよさそうだとか。
 そんなわけで、今日から3回くらいに分けて、戸田から自宅まで自転車に乗りながら撮った写真を紹介していくことにする。自転車からしか撮れなかった光景も少しあったように思う。車と歩きの間を上手く補完できるといいのだけど。

自転車から1-2

 駅前のたばこ屋さんとおぼしき店は、古いたたずまいで雰囲気があった。
 こんな家屋が残っているのかと期待したら、見つけたのはここだけだった。他は典型的な地方都市の住宅街という風景で、撮りどころは見つけられなかった。

自転車から1-3

 このあたりは川の多い土地で、大小何本もの川が南北に流れている。昔は大雨のたびに氾濫して、おちおち暮らしていられないようなところだったんじゃないだろうか。
 戸田駅の近くを流れているのは、戸田川だ。この辺では小さな川の部類だけど、それでもけっこうな川幅と水量がある。
 ここから5キロほど下ったところで日光川と合流して、その2キロほど先に藤前干潟がある。
 魚がよく釣れるのか、春休みのちびっこから暇なおじさんまで何人もの釣り人がいた。

自転車から1-4

 見かけたのはカイツブリやカワウくらいだったけど、冬場はカモたちもたくさん飛来していたんじゃないだろうか。
 だいぶ暖かくなって、カモたちの多くが北へ帰っていったようだ。川や池はまた寂しくなった。

自転車から1-5

 川を挟んで、両岸が戸田川緑地になっている。
 上の写真は、飛び地の一つで、もう少し南に下ったところに、とだがわこどもランドや農業文化園がある。ここは遊べる施設や花や昆虫の展示館などがあって、以前一度車で行ったことがある。なかなかいいところだったという記憶がある。
 今回はこんなところでのんびりしている場合ではなかったので寄らなかった。

自転車から1-6

 川の中にたくさんのフラッグが立っている。どういう意味があるのかは知らない。

自転車から1-7

 この春、初めてモンシロチョウを見た。
 なんだ、モンシロチョウか、と無視しようとして、え、モンシロチョウ? と、思い直した。そうか、もう蝶が飛ぶ季節になっていたんだ。虫の存在が頭から消えていた。これだけ暖かくなって、花も咲いてくれば、虫も飛び始めるというものだ。
 オオイヌノフグリの密を吸うモンシロチョウは初めて撮ったと気がする。

自転車から1-8

 畑の水たまりに咲いていた菜の花。生えていたところに水が溜まったのか、水たまりをものともせず生えてきたのか。水に咲く菜の花というイメージはない。

自転車から1-9

 橋の上から川岸を見たら、遠くに人が見えた。しゃがんで何かをしている。どういうわけか、ヘルメットをかぶっている。白い袋を持っているから何かを摘んでいるらしい。ツクシでも生えていたのだろうか。

自転車から1-10

 車と違って、細い道でもなんでも、気が向いたところで適当に曲がったりするから、自分がどこを走っているのか、正確には掴んでいない。方向感覚だけで、北東に向かって走った。
 そうこうしているうちに、遠くに名古屋駅のビル群が見えて少しホッとした。こう見えてもまだけっこう距離はある。
 右に見えている高架は、名古屋高速だと思う。
 私の自転車のスピードは、どう考えても時速11キロは出ていなかった。二人乗りにも軽々と抜かれて置いていかれてしまったくらいだから。前半からあまり一所懸命漕ぐと、途中で力尽きそうだったので、なるべくゆっくり走った。

自転車から1-11

 余裕があれば途中で観光でもしていこうと思っていたけど、そんな余裕はまるでないことが分かって、できるだけ飛ばした。
 ただ、ここはちょっと引っかかったので寄ることにした。郷社とあるから、このあたりの中心的な神社だ。
 七所社(しちしょしゃ)は、尾張三大奇祭の一つ、きねこさ祭りが行われる神社として有名だと、案内板に書いてあった。笹竹を12人の役者が庄内川に持って入って、笹竹の折れる方向でその年の吉兆を占うというのだけど、そういえばその映像を最近ニュースで見た覚えがある。
 884年の記録が残っていることから、創建はそのあたりと考えられているという。かなり歴史のあるところだ。
 古来、このあたり一帯は古木が生い茂る神聖な土地だったそうで、古墳も何基か見つかっている。
 熱田神宮との関わりが深く、きねこさ祭りも熱田神宮の神事を受け継いだものらしい。
 祭神も、ヤマトタケルや草薙剣の他、熱田神宮ゆかりの神々が祀られている。

自転車から1-12

 あ、CR-Z。
 史上初のハイブリッドスポーツカーで、ホンダの予想を上回る注文が入っているという。最近はスポーツカーどころかスポーティーカーさえ絶滅寸前だから、みんなそういう車に飢えていたのだろう。
 思ったよりボディは大きい。昔のCR-Xのイメージを持っていると裏切られるかもしれない。

自転車から1-13

 下町の三波春夫店に、下町の北島三郎ショー。
 こんな名前を使ってしまって大丈夫なのだろうかと、ちょっと心配になる。
 気がついたら中村区に入っていた。ここまで来れば、もう名古屋駅の裏だ。多少なりとも馴染みはある。
 豊国神社方面は行かず、駅南の笹島交差点を目指した。
 この続きはまた次回ということにしたい。

遅れながら追いかける春の風景 <庄内緑地後編>

施設/公園(Park)
庄内緑地2-1

PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8



 今日は昨日の続きで、庄内緑地の春風景後編をお送りします。
 上の写真は早咲きの桜だけど、ソメイヨシノも少しずつ咲き始めてきた。今日、近所の桜並木で、ポツリと咲いているのを見た。明日には一気に数を増やしそうだ。週末の荒れた雨模様になるようで、そこでいったん止まるかもしれない。

庄内緑地2-2

 梅に鶯というのは、取り合わせがいいことのたとえだけど、実際のところ、ウグイスは梅の木に止まったりはしない。あれは、梅とウグイスの組み合わせがいいといっているのではなく、春を告げる象徴として梅とウグイスがいいといっているのだ。
 梅の花の蜜をよく吸っているのはメジロで、メジロのことをウグイスと思っている人もいるようだ。ウグイスは地面の草とか、山の奥まったところにいて、灰色の地味な姿をしている。そういう意味でもウグイス嬢というのは的を射たたとえとなっている。
 桜にヒヨドリでは、あまり絵にならない。

庄内緑地2-3

 ツクシの単品撮り。
 昨日、摘んできたツクシをもらって食べた。ほろ苦い春の味がした。

庄内緑地2-5

 椿は咲いている花より落ちた花の方が多くなった。これからもボトボト落ち続ける。木の下のピンク色の絨毯も更に深くなる。

庄内緑地2-6

 バットを持って走り出したと思ったら、すぐに転んで大泣きのちびっこ。駆け寄ったお父さんに慰められていた。
 子供はよく転ぶけど、大怪我にはならない。大人はつまずいただけで足の骨にひびが入ったりする。

庄内緑地2-7

 芝生を駆け回ったり、寝転んだりするのは気持ちがいい。
 日本ももっとたくさん芝生の広場ができるといいのにと思う。サッカーがもっと強くなるためにも、芝生のグラウンドが必要だ。

庄内緑地2-8

 ビル群がちょうどいい角度で見えるところまで移動する前に、散歩の犬が早足で過ぎてしまった。残念。

庄内緑地2-9

 釣り少年とビル群。アヒルボートはいつ行っても岸につなぎとめられたまま稼働していない。週末だけだろうか。

庄内緑地2-11

 夕暮れが近づいて、カラスが集まって騒ぎ始めた。上空をたくさん舞っていた。
 庄内緑地の雑木林が寝床になっているのか、みんなで集まって他の場所に移動するのか。

庄内緑地2-10

 ゴールンタイム。金色の刻。
 日没時間が6時になって、だいぶ日の長さを感じるようになった。

庄内緑地2-12

 カラスがどこでどんなふうに寝ているのかよく知らない。こんなふうに集まって木に止まって寝ているのかもしれない。あいつらも鳥目で夜は見えないはずだ。

 春の深まりに遅れてしまっている。季節の歩みについていけていない。春野草もまだあまり撮っていないし、スミレなども終わってしまっただろうか。
 なんとか桜までには態勢を整えて、これ以上遅れずについていきたいと思っている。
 桜が咲いたら、電車の旅にも出よう。

庄内緑地で見つけた春景色 <前編>

施設/公園(Park)
庄内緑地1-1

PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8



 農業センターにしだれ梅を見に行った日、とって返して庄内緑地にも行ってきた。車ではまずやらないはしごだ。地下鉄鶴舞線をほぼ端から端まで移動することになった。それでも乗車時間は30分ほどだから、市街地を横切るのは車よりも電車の方がずっと早い。
 この日は3月8日だった。今は更に春が深まっているだろう。今回は前後半に分けて、庄内緑地で見つけた春風景をお届けしたいと思う。
 まずは土手に生えるツクシから。こんな公園では誰もツクシ取りをしないのだろうか。けっこう生えていた。根気よく摘んでいければ、夕飯のおかずの一品くらいにはなりそうだ。
 これだけまとまったツクシを見たのは久しぶりだった。子供の頃と比べたらずいぶん減ってしまったものの、市街地でもまだ生えているところはある。

庄内緑地1-2

 今日、早くも名古屋では桜の開花宣言が出された。普段より10日くらい早い。まだ心の準備が出来ていないから、もう少し待って欲しい。桜はやっぱり4月に咲いてくれないと気分が出ない。最近は、学校の入学式まで持たないようになった。
 上の写真は、早咲きの桜だ。冬桜だったか。
 ソメイヨシノよりも花が少なくて、地味な感じに咲いている。これはこれで可憐で風情がある。

庄内緑地1-3

 光と影のコントラストが強くなってきた。少しずつ緑も戻り、いよいよ春を感じさせる。

庄内緑地1-4

 春を迎えて散る椿。
 多くの花は寒くなるともう駄目だと散っていくけど、冬に咲く花は暖かくなるともういけないと思うのだろうか。暖かさに耐えられないというのも、ちょっと不思議な感じだ。

庄内緑地1-5

 春に先駆けて咲くマンサクは、もう枯れかけていた。
 今年は2月の黄色い花たちをあまり撮れなかった。それがちょっと心残りだ。

庄内緑地1-6

 光に透けるロウバイの花。名前の通り、ロウ細工のようだ。
 まだ少し咲いていたけど、ロウバイももう終わりが近い。

庄内緑地1-7

 岩と緑と水鏡の絵的な風景。
 じっと見ていると感覚がおかしくなるようだ。

庄内緑地1-8

 菜の花と、土手のローラーボーイ。向こうに名古屋駅のビルの頭が出ている。

庄内緑地1-9

 夕焼けの中を泳ぐカモさんたち。アオクビアヒルだったかもしれない。
 行儀よく整列しながら逃げるように泳いでいった。

庄内緑地1-10

 よく撮っている木のシルエットが、いつも同じやつなのか違うものなのか、いまだによく分かっていない。
 この三角形の感じに惹かれるのだろう。リズム感がある。

庄内緑地1-11

 夕焼けをバックに、木のシルエットが面白かった。
 空に向かって手を伸ばして、お祈りでもしてるように見えてくる。

 庄内緑地の春景色は後編へと続く。

津駅の待ち時間で撮った列車の写真

飛行機(Airplane)
津駅-1

PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8



 結婚式があったのが三重県津市で、帰りは津駅でけっこうな待ち時間があった。快速みえは1時間に1本しかなくて、ちょうど出た後だった。
 手持ちぶさただったので、ホームで列車を撮っていた。だんだん鉄の人になりつつある。
 上の写真は、伊勢鉄道の列車だ。イセIII形101というやつらしい。
 伊勢鉄道の伊勢線は、四日市の河原田駅から津駅までを結ぶ第三セクターで、JRではない。JRは亀山回りになるから遠回りになるのだけど、JRの快速みえは伊勢鉄道に乗り入れてショートカットする恰好になっている。平行して走っている近鉄特急とほぼ変わらない時間で、運賃も安い。路線としてはJRではないから、青春18きっぷの場合は、伊勢鉄道の区間だけ乗車料金を別に払わないといけないことになる。ちょっとややこしい。
 私は伊勢線は通るけど、伊勢鉄道に乗ったことはない。四日市と津の間を伊勢鉄道で移動する機会は今後もなさそうだ。
 鈴鹿サーキットの最寄り駅が、伊勢鉄道の鈴鹿サーキット稲生駅だ。F1が開催されていた頃はさぞかし賑わったことだろうけど、しばらくF1は鈴鹿に来ていない。また来るようになるという話だけど、F1への興味を失って以来、詳しいことは分からない。

津駅-2

 津駅は、JRと伊勢鉄道だけでなく、近鉄も隣接している。県庁所在地ということもあるのか、これは便利だ。
 次々に電車が入ってきては出て行くから、飽きなくていい。写真もたくさん撮れる。

津駅-3

 近鉄のオレンジ色は特急だ。色は昔から変わっていないけど、デザインは変わった。小中学校のとき、松阪の田舎へ行くとき乗っていた特急は、こんな顔をしていなかった。
 オレンジカラーというのは、名古屋線だけかもしれない。関西では別のカラーリングだったような気がする。

津駅-4

 この列車は急行だ。急行というのはほとんど乗ったことがないから、感覚的によく分からない。普通、快速、特急の違いは分かるけど、急行の意義は何なんだろう。乗車券の他に急行券というのがいるとかいらないとか。
 名鉄は快速特急や特急でも特急券がいらなかったりするから、混乱する。指定席はミューチケットというのを買うようなんだけど、あれもよく分からない。
 関係ないけど、近鉄には魚介類の行商人専用の鮮魚列車というのがある。朝一で行かないと見られない。普通の人は乗れないと思う。

津駅-5

 名古屋方面に向かう近鉄は、駅を出てすぐ高架となって、JRと伊勢線の上を交差していく。
 伊勢線は右へ行き、JRの紀勢本線は亀山へ向かって左に行く。
 鉄道らしい風景だ。

津駅-6

 JRの普通列車だと思うけど、あまり自信がない。伊勢市駅は近鉄も、JR参宮線もある。列車の感じからしてたぶんJRだ。

津駅-7

 伊勢志摩ライナーのような、そうでないような。伊勢志摩ライナーはもっと鮮やかなレモンイエローだったように思うけどどうだろう。

 そうこうしているうちに、名古屋行きの快速みえがやって来た。電車を撮っていたので、待ち時間も楽しめた。
 日曜の夕方の快速みえは混んでいて、結局最後まで座れなかった。行きは4両だったのに、帰りは2両だった。
 結婚式で撮った写真のRAW現像と整理が今日までかかって、やっと終わった。あとはマイブックの注文をして、出来上がりを待つだけだ。
 そんなわけで、今日は小ネタとなった。

雨の日

日常写真(Everyday life)
雨の日-1

PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6



 この春先は雨が多い印象がある。冬場は雨が少なかったから、ここで帳尻を合わせているのかもしれない。
 雨の日に散歩をしながら写真を撮っている人はあまりいない。というか、見たことがない。かなり珍しいようで、傘を差しながら片手で写真を撮っていると、道行く人に好奇の目で見られがちだ。でも、雨を撮りたければ雨の日に歩くしかなくて、そういう写真もなかなかいいものなのだ。デジが濡れるのはちょっと嫌だけど、なんとか少しだけでも撮りたいと思って出かけてみる。難敵は雨よりも風だったりする。
 枝に残った枯れ葉も、風に吹かれてクルクル勢いよく回転して、今にも飛び出しそうだ。垂れ落ちる雨雫は捉えきれなかった。

雨の日-2

 雨に濡れた遊歩道は桜並木の影を映す。
 これからはひと雨ごとに暖かくなっていく。桜の蕾もそろそろ開く準備を始めたことだろう。
 桜が咲いたら、一度は雨の中でも撮ろうと思った。

雨の日-3

 雨らしい風景を撮るにはどこへ行ったらいいか。それはたぶん、街中だ。住宅地や公園ではあまり面白い風景に出会えない。
 そう思って一番近い繁華街、藤が丘を目指したのだけど、雨と風が強くなってきて、途中で断念した。服もバッグもレンズもびしょ濡れになって、危険を感じた。
 雨の日に本格的に撮るなら、デジにはシャワーキャップをかぶせて、自分はレインコートを着るくらいの準備が必要だということが分かった。ショルダーバッグも濡れるから駄目だ。雨対策も今後の課題となった。

雨の日-4

 雨の中、溝のゴミ拾いをするおじさん。ご苦労様です、と心の中で声を掛けた。こんな日にしなくてもいいだろうにとも思ったけど、思い立ったらやらずにはいられない性格なのかもしれない。

雨の日-5

 傘差し自転車高校生を流し撮りしてみる。
 なかなか難しいけど、練習すれば面白い写真が撮れそうだ。

雨の日-6

 外観の古び方がすごいことになっている住宅。この色合いは軍艦島の色だ。個人的には惹かれるものがある。

雨の日-7

 雨の日のシャッタースピードというのも、まだ掴んでいないものの一つだ。
 雨を雨らしく撮るためには1/60から1/100くらいにするといいという記事を読んだことがあるけど、当然ながら雨の強さや暗さによっても違ってくる。そのあたりは経験を積んで覚えていくしかない。こういうときはシャッタースピード優先で、何枚も撮っておいた方がよさそうだ。

雨の日-8

 咲き出したハクモクレンは雨に濡れて生きいきして見えた。
 すべてが春へ向かって加速していくこの季節は、去りゆく冬のことを思って少し切ないような気持ちになる。けれど、季節は進む。私の感傷など置き去りにして。

初めての結婚式撮影はもどかしさと楽しさが半々

風物詩/行事(Event)
結婚式-1

PENTAX K10D+TAMRON 28-75mm f2.8 / PENTAX DA 55-300mm f4-5.8



 昨日、親戚の結婚式に参列してきた。
 結婚式の写真をきちんと撮るのは初めてだったので、戸惑うことも多く、かなり手探りになってしまった。思った以上に難しいというか、ままならない。想像していたよりも制約が多くて、思い通りにならなかった。前からずっと一度結婚式を撮ってみたいと思っていたから、必ずいい写真を撮ると意気込んでいったのに、ちょっと空回りした。帰ってきてすぐに、もう一回最初から撮らせてくれたらもっと撮れたのにと思ったけどもう遅い。これぞ一期一会、チャンスは二度ない。いや、二度目があったら困る。
 専属のカメラマンが最高の機材を使ってベストポジションで撮っていたから、それに対抗しても勝てっこない。似たような写真を撮っても喜ばれないだろうから、なるべく自分なりの視点で撮るのを心掛けた。プロとしてはあまり趣味的な写真は撮れないだろうし、参加者の素人写真にも価値はあるはずだ。プロの隙間を埋める写真が少しは撮れたかなと思う。大量に撮ったからRAW現像が大変だけど、いい写真を選んでマイブックにして贈ることにしている。
 顔出し写真はちょっとまずいので、ブログでは顔がはっきり出てない写真を何枚か選んで紹介することにしたい。結婚式の雰囲気が少しは伝わるだろうか。

結婚式-2

 結婚式での誓いの場面。
 教会では立ち歩いての撮影が禁止されていたので、ここが一番残念だった。自由に撮れたら色々撮りたい場面や角度があったのだけど。
 新郎新婦と親しい間柄で、写真を頼まれていたなら、式のリハーサルで撮るのが一番いいと思う。それなら自由に動けるだろうし、背景や光をコントロールしやすい。本番に向けての撮影イメージも固められる。

結婚式-3

 ライスシャワーではなく、フラワーシャワーだった。
 ライスシャワーだったら、宝塚記念の第3コーナーを思い出して、関係ないところで一人泣いてしまったかもしれない。

結婚式-4

 ブーケトス。少し切れたたけど、なんとか収めた。
 カメラマンの位置が計算外だった。

結婚式-5

 続いて披露宴会場へ。
 昔は背の高さくらいあるタワーケーキが主流だったけど、最近ああいうのは流行らないらしい。実用本位で、みんなで切り分けて食べられるくらいの大きさになっている。

結婚式-6

 アルコールは一切飲まない私は、シャンペンを注がれても撮るだけ。
 親戚のおじさんがビール瓶を持って来ても断るしかなくて恐縮してしまう。オレの酒が飲めないのかとインネンをつけてくるようなおっさんはいなかった。極めて平和で、暖かい披露宴だった。ちびっこがひとりもいなかったから、静かでよかった。

結婚式-7

 テーブルの係は10人以上いて、みんな忙しく立ち働いていた。料理や飲み物を次々に運んでは下げなくてはいけないから、休んでいる暇はない。

結婚式-8

 キャンドルサービスというのも最近はすたれてしまったのかどうか。ライティングサービスとかいうものだった。
 三重県なんだからカメヤマローソクを使ってあげようよと、ちょっと思った。

結婚式-9

 光るタワーグラス。
 新郎新婦と友達の記念撮影。
 結婚式参列者の主役は、親族ではなく友人たちだ。親戚というのは案外やることがない。

結婚式-10

 いとこの奥さんが一番派手だった。

結婚式-11

 バルコニーでの記念撮影で、後ろから。
 終盤になってようやく気づいたのだけど、アウェイの雰囲気に飲まれて自分を見失っていたところがあった。ずっと28-75mmで撮っていて、55-300mmに交換してからいつもの自分の撮影スタイルに戻った。普段歩きながら撮ってるように、式場でも望遠ズームで撮ればよかったのだ。そうすればもっと自分らしい写真が撮れた。

結婚式-12

 力不足を感じつつも楽しさがそれを上回った。結婚式はやっぱりいいものだと再認識したし、式の撮影はやはり面白いものだった。コツが分かればもっと楽しくなるはずだ。今回でだいぶ分かったこともあるから、次の機会があればそれを活かしたい。今年か来年あたりにもうひと組予定があるから、そのときまでに腕を上げておかないといけない。

小さな世界の自分の写真

日常写真(Everyday life)
明徳散策2-1

PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8



 ブラジルアマゾンのネグロ川とアマゾン川が合流する場所は、水が交わらずに川が2色に分かれて流れている。香流川がちょうどそんなふうになっていて、面白い光景だった。工事中で半分せき止めた水が濁ってこうなっただけで、自然の驚異とかそんなのではないけれど。
 今日は昨日の続きで、香流川から明徳池に向かって歩きながら撮った散歩写真だ。今日も時間切れにつき簡単更新となる。

明徳散策2-2

 橋の上から工事の作業を眺めるおじさん。それにつられてのぞき込む女子高生とおばさま。
 何か面白いことが行われているかといえばそうではなく、川の護岸工事をしているところだ。中島橋はやっと架かったものの、桜の季節までに川の工事は終わりそうにない。まだ何ヶ月もかかりそうだ。

明徳散策2-3

 ショベルカーは、掘り起こしているのか、盛っているのか、土をあちらからこちらへ首を振りふり休まず動く。
 香流川はそれほど水量が多くない川ながら、大雨が降るとすぐに増水するから、洪水対策は必須なのだろう。それにしても、自然の風景は失われて、すっかり手なずけられた街中の川になってしまった。

明徳散策2-4

 カモのシルエット。カルガモだったか、オナガだったか、そのあたり。
 そろそろカモたちも渡りの季節で、川も寂しくなる。

明徳散策2-5

 明徳池近くにいるノラ。人にメシをもらっているのだろう、人間に慣れている。
 白足袋の黒猫はけっこう好きだ。白地に黒い模様よりもかわいく感じる。こいつは、ハチワレでもある。

明徳散策2-6

 明徳池に着いたときはもう暗くなりかけていた。夕焼けの鉄塔を撮っていたら遅くなった。

明徳散策2-7

 何ガモかのメスということまでは分かるけど、何のメスかは分からない。カモのメスはオスと一緒のところじゃないと分からない。オナガガモのメスはこんな模様だったか。

明徳散策2-8

 怪鳥みたいな姿になったサギ。アオサギかダイサギか、どっちだったか。
 空がここまで暗くなってしまったらもう撮れない。三脚も持っていなかった。

 ご近所散歩写真が楽しくなってきた。しばらく追求してみようと思っている。

近所を歩いて見つけた小さな出会い風景

日常写真(Everyday life)
明徳散歩1-1

PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8



 今日は時間がないので、最近お馴染みのご近所散歩写真を並べて簡単更新としたい。
 このときは、引山あたりから明徳公園方面に向かって歩いた。特別何があるわけではない場所でも、カメラを持って道を歩けば被写体に当たる。そういう小さな出会いから生まれた写真も捨てたもんじゃない。

明徳散歩1-2

 柿と梅の出会い。
 季節は冬から春へ。季節の終わりから季節の始まりへのバトンタッチ。

明徳散歩1-3

 オーストラリア生まれのアカシアと、現代日本のマンション風景。
 ミスマッチのようでもあるけど、アカシアもだいぶ見慣れてきて、だんだん日本の風景になじんでいくのだろう。

明徳散歩1-4

 ジンチョウゲの香りも春を代表するものの一つだ。
 この香りをかいで春を感じ、キンモクセイの香りで秋を思う人も多いんじゃないだろうか。

明徳散歩1-5

 ロシアンブルーの血が濃そうな灰色の大きな猫。体も大きいけど、手が太い。ライオンの手を思わせる。
 遠くをにらみつけながら舌をぺろりと出した。美味しそうな鳥でも発見したのか。

明徳散歩1-6

 住宅地の街角風景。こういうのが今の日本で最もありふれた風景かもしれない。

明徳散歩1-7

 幸せな幸運。素敵な光景。
 雄大な風景やドラマチックな自然よりも、親子の姿の方が美しいこともある。

明徳散歩1-8

 カッコイイ風景。トキメキを感じる。

明徳散歩1-9

 棘が有る鉄線だから有刺鉄線。
 簡単に越えられそうで越えられない線。
 この向こうには猪高配水塔の巨体が鎮座している。

 香流川と明徳池編に続く。

天白区の式内社、針名神社にご挨拶

神社仏閣(Shrines and temples)
針名神社鳥居


 名古屋市天白区平針にある針名神社(はりなじんじゃ)を訪れた。
 農業センターの梅まつりの期間中ということで、駐車場は満車、参拝客ではない人たちも含めて境内は少しざわざわした雰囲気だった。



針名神社参道の石段

 鳥居は北西と南にあって、社殿は南西を向いている。南向きではないのは地形に合わせたのだろうか。



針名神社神門

 神門と、奥にあるのが拝殿。
 社殿などは新しい。昭和になってから再建されたものだろう。
 昔はここから800メートルほど北にあったそうで、江戸時代の初期にここに移ってきたらしい。
『延喜式』に載っている式内社というこで、歴史は古い。
 創建年代についてははっきりしたことは分かっていないようだ。尾張国の有力豪族だった尾張氏の末裔である尾張針名根連命(はりなねむらじのみこと)を祀る神社として建てられたとされる。
 犬山市にある針綱神社の祭神も同じということで、二社は無関係ではないと思われる。
『延喜式』には、従三位針名天神と記載されている。天神というと菅原道真を祀った天満宮を思い浮かべるけど、もともとは地の神に対する天の神、あまつかみのことをいう。
 尾張氏の祖は、天孫族の天火明命(アメノホアカリ)とされているから、その流れで天神と称したのだろうと想像する。



針名神社拝殿

 天神という名を持ちつつも、地の神の代表である大国主命(オオクニヌシ/大巳貴命)も祀っている。どういう経緯でそうなったのか、詳しいところまでは調べがつかなかった。オオクニヌシの手伝いをした少彦名神(スクナヒコナ)も一緒に祀られている。
 その他、境内社がたくさんあって、寄り合い所帯になっている。明治42年には八幡社も合祀された。



針名稲荷社

 稲荷社もある。



針名神社境内の風景

 今回は農業センターの梅まつりを撮ることがメインだったので、針名神社はあらためてもう一度訪れたい。次は人がいない静かなときがよさそうだ。

【アクセス】
 ・地下鉄鶴舞線「平針駅」から徒歩約20分。
 ・無料駐車場 あり
 ・拝観時間 終日

 針名神社webサイト
 

春を感じながら川沿い歩き

日常写真(Everyday life)
香流川沿い-1

PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8



 3月9日は少し過ぎてしまったけど、今日はレミオロメンの「3月9日」の感じで、近所の香流川の散歩写真を。
 もともとは藤巻亮太が友達の結婚記念日に贈るために作った曲だったのに、ドラマ「1リットルの涙」で合唱曲として使われたことで、いつの間にか卒業合唱ソングみたいになってしまった。でも、いい曲が流行歌として聴き捨てられることなく、歌い継がれていくのは素敵なことだ。

 瞳を閉じればあなたが まぶたのうらにいることで どれほど強くなれたでしょう あなたにとって私もそうでありたい

 それにしてもあんなにけなげで可愛かった沢尻エリカが、あんなことになってしまうとは、このときは思いもしない。映画『クローズド・ノート』でも魅力的だったし、あの頃の姿で戻ってきて欲しいと思っている人は多いに違いない。叩かれて潰されてしまうには惜しい女優さんだ。

香流川沿い-2

 たまに見かけるキセキレイ。ハクセキレイやセグロセキレイよりはだいぶ珍しい。
 歌つながりで言えば、GReeeeNの「キセキ」もいい。

 いつも君の右の手の平を ただ僕の左の手の平が そっと包んでくそれだけで ただ愛を感じていた

香流川沿い-3

 コンクリートで塗り固められた街の川にも花が咲く。
 自然は決して人間に負けているわけではない。移り変わってゆく環境の中で文句も言わず黙って咲いている。

香流川沿い-4

 街中の川に魅力がないわけではない。ちゃんと見れば見つかる。

香流川沿い-5

 川の流れが生み出す模様と色彩。
 山奥の渓流に行かなくても、こういう景色はある。

香流川沿い-6

 川というのは本当に表情が豊かで、様々な顔を見せてくれる。
 水風景の写真は面白い。海も川も池も、水たまりさえも。

香流川沿い-7

 たぶんノボロギク(野襤褸菊)だと思うけど、これまた気の毒な名前をつけられたものだ。ボロ扱いされるほど悪いことはしていない。
 確かにくたびれた感じはあるけど、こんな隙間でもけなげに咲いているのは立派だ。

香流川沿い-8

 川沿いにある小さな公園に寄ってみた。
 雨上がりの公演に子供たちの姿はなく、ブランコの下の水たまりが空を映していた。

香流川沿い-9

 何の花だろう。桜かもしれない。蕾がほころびかけていた。
 蕾といえば、なんといってもコブクロの「蕾」だ。

 消えそうに 咲きそうな 蕾が今年も僕を待ってる 今もまだ掴めない あなたと描いた夢

香流川沿い-10

 このシーンを見ていたら、ふと仲間由紀恵の「トゥルー・ラブストーリー ~恋のように僕たちは~」を思い出した。仲間由紀恵が歌を歌っていたのを知らない人は多いかもしれない。これはゲーム「トゥルー・ラブストーリー」の主題歌だった曲で、他にも何曲か出している。どの曲もあまり売れなかった。

 わたしたち どこへ行くの 変わっていくの 忘れないで

香流川沿い-11

 無機質なコンクリートの高架下も、夕陽のオレンジで暖かい景色に見えた。

香流川沿い-12

 ありふれた風景でもあり、特別な光景でもある。
 すべては当たり前でもあり、当たり前じゃない。

香流川沿い-13

 春はもう近い。春を探しに行かなくても、すぐ近くに春はある。
 嬉しいような、寂しいような。

農業センターだからしだれ梅だけじゃない <後編>

施設/公園(Park)
農業センター梅3-1

PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8



 農業センターのしだれ梅を絵に描くとしたら、こんなふうに描きたいという感じで仕上げてみた。特に変わったことをしているわけではなくて、Photoshop EmenentsのRAW現像をするときに、明瞭度を下げるだけだ。あとは明るさやコントラスト、彩度などを上げる方向でいくとこんなふうになる。
 HDR加工がだいぶ市民権を得てきていて、私も興味があるところではあるのだけど、あれをやるとクセになりそうで、今のところ手を出していない。専用のソフトも必要だし、しばらくはやめておこうと思っている。
 ただ、ソフトフィルター的な仕上げは以前からときどきやっていて、Canonのソフトレンズも買って、しばらく撮っていた。桜とソフト仕上げは相性がいいから、今年も少しやってみようと考えている。
 今日は農業センターのしだれ梅の後編で、後半は梅から離れて違うものも登場する。農業センターの名前の通り、ここは農業のセンターなのだ。

農業センター梅3-2

 少し変わったカメラを使っていたおじさま。普通の35mmではなく、特殊なカメラのようだった。中判カメラだろうか。
 ここも高いカメラとレンズを持った人がわんさといて、私のようにミドルクラスだとちょっと恥ずかしいくらいだ。白レンズのおじさんはともかくとして、年配のおばさまも赤ハチマキを使っていた。
 最も高級カメラとレンズの展覧会になるのは、私の知る限り、足助のカタクリだ。あそこは見たこともないようなカメラを見られるので面白い。
 携帯カメラもものすごく増えて、ほとんどの人が何らかのカメラで写真を撮っている。この5年でカメラ事情は大きな変化があった。

農業センター梅3-3

 園内の賑わい。土日はこんなものじゃない。先週の週末は大混雑だったんじゃないだろうか。しだれ梅祭りは今週末までだから、最後まで賑わうことだろう。
 去年は雨の平日に行ったからすいていた。雨中の梅もなかなか風情があっていいものだ。写真を撮るのは大変だけど。

農業センター梅3-4

 そろそろ新竹の子の季節だ。施設の人が竹林の中で採って出てきた。それを見に行くお客さん。これは売り物かどうか分からない。
 竹の子はかなり好きだから、またサンデー料理に使おう。竹の子の天ぷらが食べたい。

農業センター梅3-5

 こんな枝振りの木をよく撮る。何か心惹かれる形なのだけど、名前は知らない。なんだか知らないけど、見ると撮りたくなる。

農業センター梅3-6

 サンシュユも春先に咲く黄色い花の一員だ。ただ、数が少ないせいか、同じ黄色のロウバイやマンサクと比べると影が薄い。地味といえば地味だけど、なかなか可憐な花だ。
 ロウバイやマンサクの方が早く咲き始めるから、もうほとんど終わりかけだった。ロウバイはすでに枯れかけていて、そこでも出遅れを感じたのだった。

農業センター梅3-11

 一瞬、シデコブシかと思ったけど、そんなはずはない。絶滅危惧種がこんなところに咲いているはずはない。これは、農業センター近くの民家の庭に咲いていたものだ。
 それにしてもコブシとは違うようだし、何かと何かの交雑種だろうか。
 シデコブシは尾張旭の長池にもあることを去年初めて知った。今年は見に行けるだろうか。そろそろ咲き始めている頃かもしれない。

農業センター梅3-7

 奥の方に少し菜の花畑がある。先客のおじさまも撮っていた。ビデオカメラだったかもしれない。

農業センター梅3-8

 菜の花畑を狙うおばさまを狙う私。
 伊良湖にけっこう大きな菜の花畑があるようだ。見渡す限りの菜の花畑というのは見たことがないから、一度見てみたい。知多半島の花ひろば、はどれくらいの規模なんだろう。

農業センター梅3-9

 家畜系のものは一通り揃っている。牛や羊、鶏など。馬はたぶんいない。動物園ではないから、飼育している。
 真っ黒な子牛がいた。初めて見たけどそんなに珍しいものではないのだろうか。ホルスタインはみんな白黒と思っていたら違うらしい。
 調べたら、黒牛とのハーフだと黒い子供が生まれるそうだから、それかもしれない。
 子供同士頭をこすり合わせていた仕草がかわいかった。

農業センター梅3-10

 名古屋コーチンのヒヨコたち。農業センターを訪れると、いつもここでヒヨコを見ていく。
 生まれて間もないヒヨコたちは、たどたどしい足取りでフラフラ歩き、すぐに転んで、立ち上がったと思ったら高速で走ったりもする。
 上を向いて水をクククッと飲み込む姿がまたキュートなのだ。
 梅見物だけでなく、奥の方まで見ていくと、農業センターをもっと楽しめる。ソフトクリームや乳製品などを売るミルク工房は長い行列ができていたので、ソフトはあきらめた。

 今年は行けないような気がしていた農業センターのしだれ梅に行けてよかった。写真の収穫も少しあった。
 これで私の花シーズンが本格的に開幕した。ここから5月までは花ラッシュで忙しくなる。油断するとすぐに季節に置いてけぼりにされるから、なるべく早めはやめで追いかけていきたい。
 高知ではもうソメイヨシノが開花したというし、うかうかしていられない。名古屋も、もう10日もしたら咲いてくるんじゃないだろうか。気持ちだけでも準備を始めよう。

5年目の農業センターしだれ梅 <前編>

施設/公園(Park)
農業センター梅2-1

PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8



 農業センターのしだれ梅撮りも、今年で5回目となった。しだれ梅というもなかなか手強い被写体で、毎年手応えが掴めないまま不完全燃焼で帰途につくのだけど、今年もやっぱりそうだった。少しいいのが撮れたと思っても、決定的な一枚というのはない。
 今回は55-300mmの望遠ズーム一本だった。28-75mmの標準ズームも持っていたけど、結局使わずじまいだった。この場所は、広角よりも望遠の方が向いていると思う。これまではTAMRONの90mmマクロを使うことも多かったけど、遠景が届かなくてもどかしさも感じた。
 一枚目は、毎年挑戦している竹林と梅の競演だ。今年もたくさん撮ってはみたものの、どうも上手くいかない。両方を主役にしようとすると雑然としてとりとめのない印象になるし、奥の梅にピントを合わせると手間の竹が邪魔なだけになる。なので思い切って竹を主役にして、梅を背景の色として使った。描いていたイメージとは違うけど、これはこれでいいのかもしれない。
 今年の答えはこれということにして、来年の自分に向かって投げかけてみる。来年の今頃はもっと上手く撮れるようになっているだろうか。

農業センター梅2-2

 思っていたのはこんな感じなんだけど、竹林の間から見える梅を調整しきれない。高さも角度も合わない。おまけに通りを人がぞろぞろ歩いていて途切れることがない。人撮りが好きな私でも、このシーンでは人は入れたくない。
 いい角度があるんじゃないかと探したけど、どうしても見つからなかった。

農業センター梅2-3

 若いカップルがいるにはいるけど、全体的な年齢層は高い。しだれ梅は普通の梅より華やかで見応えがあるとはいえ、梅自体があまり若向きではない。
 奥様グループや、小さな子供を連れたお母さんなども多かった。

農業センター梅2-4

 8日現在ですでにピークは過ぎていた。花吹雪が舞っていたり、けっこうな花びらが地面に落ちていた。
 桜ほどパッと散ってしまうものではないから、見るだけならまだ一週間くらいは大丈夫だろうけど、写真を撮るにはやや遅い。
 しだれ梅まつりは、今週末の14日までとなっている。

農業センター梅2-5

 ホームから連れてきてもらったというか連れてこられたお年寄りが車椅子に乗っている光景は、桜や梅の名所でよく見られる。
 少し切なくて悲しい気持ちもするけど、長く生きて今年もまた春に戻ってこられたことを喜びとしてほしいとも思う。

農業センター梅2-6

 しだれの中で駆け回る子供と、撮る人。

農業センター梅2-7

 しだれではない普通の梅も咲いている。園内には12種類の梅が700本くらいあるそうだ。

農業センター梅2-8

 しだれた枝の一輪花。地面に咲くタンポポと挨拶ができそうなくらい近い。

農業センター梅2-9

 散る花びらと、咲く野草。
 今年の春野草は完全に出遅れた。オオイヌノフグリやホトケノザなどはもうすべて咲き揃っていた。春先の野草は旬のものだから、3月になって撮っていてはもう遅い。季節に乗り遅れてしまった。
 もうスミレも咲いているだろうし、そろそろ気持ちを地面の方に持っていかないといけない。

農業センター梅2-10

 農業センターのしだれ梅のオーソドックスな撮り方。

農業センター梅2-11

 今年も托鉢僧が立っていた。前はしだれ梅祭りの前後に行っていたから見なかっただけで、毎年来ていたのかもしれない。
 華やかすぎる背景とのコントラストが、なんとなく非現実的な光景に思えた。

農業センター梅2-12

 相変わらずの賑わいを見せていた。ここはこの時期限定で超人気スポットになる。これだけしだれ梅がたくさん咲いているところはあまりないから、近郊からたくさんの人が集まってくる。香嵐渓ほど全国区ではないだろうけど。

 今日はこれくらいにして、残りは後編ということで明日にしたい。

素敵の後ろ姿と幸福感の共有

人物(Person)
農業センター梅1-1

PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8



 たとえば学校の屋上。ひとり風に吹かれながら夕陽を見つめる女子高生の後ろ姿。
 あるいは校舎の裏。男子生徒を呼び出した女子中学生がラブレターを渡すシーン。
 新婚の奥さんが旦那さんを送り出すときの笑顔とか、川の字になって眠る親子の平和な寝顔。
 毎日、どこかで起こっているであろうそういう場面に、通常カメラは存在していない。そんなところを撮りたいと思っても、なかなか実現することはない。撮れたとしても、それは演出になるか、隠し撮りになってしまう。
 なんとなく見慣れているような気がするのは、映画やドラマで目にしているからで、写真として撮られることはほとんどない。自分が主人公として演じているときは、自分で自分を撮ることができない。
 私がよくカップルを撮っているのは、そういう思いがあるからだ。特別ドラマチックなシーンではなくても、カップルの後ろ姿にはドラマを連想させる素敵がある。
 幸福感をお裾分けしてもらった私が写真を撮り、見た人とそれを共有できれば幸せな連鎖だ。

 今日は時間切れにつき、ここまでとしたい。続きはまた明日。

中華もどきサンデーは可もなく不可もなしの70点

料理(Cooking)
中華もどきサンデー

PENTAX K10D+TAMRON 28-75mm f2.8



 今日のサンデー料理をあえてジャンル分けするなら、一応中華ということになる。もう少し正確に言うなら、中華もどきだ。中華料理と言い切れるようなものではない。中華方向と言った方がいいかもしれない。
 先週買ったNINTENDO DSの「しゃべるお料理ナビ」は、2週目にして早くも参考にならなくなった。もう一度全種類見てみたけど、作りたくなるおかずが見つからない。勉強になる部分はあるものの、それを言うならネットのレシピサイトの方が役に立つ。
 そんなわけで、またも料理はオレ流に戻ってしまった。こんな調子だから、なかなか基本が身につかない。

 左手前は八宝菜のようなものを作ろうというところから出発して、途中から方向がずれ始めて、最後は料理名の分からない料理になった。どうぞ召し上がれと差し出して、これなんて料理と訊ねられても口ごもって言葉が出てこない。野菜炒めが一番近いということになるだろうか。少なくとも八宝菜ではない。
 ニンジンを下茹でして、刻んだ長ネギとショウガをごま油で炒める。
 そこに、鶏肉、シイタケ、白菜、イカを加え、酒、みりん、しょう油、砂糖、塩、コショウ、ケチャップ、酢、中華の素で味付けをしながら炒めていく。
 後半に豆腐とアスパラを加え、全体に味をなじませたら完成だ。
 中華の素を使っているから中華料理というのは安易だろうか。でも、和食でもないし、洋食でもないから、やっぱり中華の仲間に入れてあげてほしい。

 右はエビ水餃子だ。
 ギョーザは焼きよりも水餃子の方が好きで、ワンタンの方がもっと好きだけど、今回は水餃子にした。ギョーザの皮とワンタンの皮は何が違うんだろう。
 軽く茹でたキャベツを刻んで、エビも下処理をして細かく切る。塩、コショウ、中華の素、ショウガ、酒、砂糖、しょう油、ごま油で下味をつけて、よく混ぜ合わせてこねる。
 ギョーザの皮に包んで、沸騰したお湯に入れて茹でる。浮き上がってきてしばらくしたら出来上がりだ。
 たれは、しょう油、酢、ラー油、中華の素、酒、みりん、塩、砂糖、唐辛子をひと煮立ちさせて作る。
 肉を使わないギョーザを食べたいときは、このエビギョーザをオススメしたい。あっさり味のツルルン、プリプリ食感でなかなか美味しい。

 奥は、マグロとトマトのステーキで、これは苦し紛れの一品だった。
 マグロまで中華味にしてしまうとちょっとくどいと思って、コンソメ味の少し軽めにした。
 ただアイディア不足で、練り足りなかった。もう一ひねり欲しい。今思いついたけど、豆板醤味にすればよかったかもしれない。

 中華もどき料理というのは、こういう意味だ。中華じゃないけど中華の範ちゅうだろうとは思う。中華の定義って何だろうと考え出すと、またややこしくなるから、それはまた別の機会にしたい。
 全体的に悪くもなく良くもなく、70点といったところだ。こういう日もある。

明治という時代の和と洋のコントラスト

施設/公園(Park)
明治村蔵出し4-1

PENTAX K10D+PENTAX-M 50mm f1.4



 明治村の在庫写真で引っ張ってきたけど、それも今日でおしまいだ。だいぶ長持ちした。一枚目の写真などは完全に季節がずれているけれど。
 明治村も何回行っただろう。10回までは行ってないけどここ数年で5回以上は行っている。かなり行ってる印象があって、もうだいたいところは把握した。見ていない建物はないはずだ。
 ただ、春の桜と秋の紅葉のといういい時期に行っていない。その時期は他に行きたいところがいろいろあって、明治村に行っている余裕がないというのが理由だ。車がないと行きづらいところだから、今年の桜の時期も行けそうにない。一度雪景色の明治村というのを撮ってみたい。

明治村蔵出し4-2

 ちょうど芝川又右衛門邸の前を通ったとき、ボランティアガイドの人がよかったら案内しますよと声をかけてくれたので、ありがたく室内を見せてもらうことにした。一日8回(土日は10回)、決まった時間に行くとガイド付きで部屋を見せてくれる。
 芝川又右衛門という人は関西では相当有名らしいけど、全国区なんだろうか。私はほとんど知らない。幕末頃から大阪の伏見町で唐物商を営んだ豪商らしい。
 明治村にある芝川又右衛門邸は、二代目が兵庫県西宮市に開いた果樹園の園内に建てた邸宅で、阪神・淡路大震災のとき建物の一部が壊れて、保存していくのが難しいということで明治村に寄贈されることになった。
 一般公開されたのが平成19年で、明治村で一番新しい建物ということになる。その前が平成6年の大明寺聖パウロ教会堂だから、めったなことでは増えない。
 内装はオリジナルのデザインを踏襲しつつ、かなりやり直したようだ。ほぼ改築に近い感じで、古びているところは少なく、全面的に新しい。新築したときの様子を再現したといったところだ。
 成金趣味の金ピカではなく、渋くて凝った内装に好感が持てる。かなりお金はかかっている。

明治村蔵出し4-3

 一般公開されているところは一部に限られるものの、この建物のエッセンスは感じ取ることができる。ガイドさんの説明も興味深いものだった。

明治村蔵出し4-4

 西園寺公望別邸「坐漁荘」の二階部分だと思うけど、あまり自信がない。これぞ純和風の二階建てという見本のような家屋だ。
 西園寺公望は長く外国で暮らした人で、大臣を歴任した政治家でもあるから、引退後は日本家屋で暮らしたいと思ったのだろう。ただ、後年、家を増築したときに洋間を造っている。やっぱり洋間の方が慣れたら便利だと思い直したのだろうか。

明治村蔵出し4-5

 どこを撮ったのか記憶がはっきりしない。西園寺公望邸だったか、幸田露伴邸だったか。

明治村蔵出し4-6

 これは幸田露伴邸の裏手だと思う。
 いまどき、幸田露伴の『五重塔』とかを読む人はあまり多くないだろうけど、尾崎紅葉とともに明治を代表する小説家のひとりだった。紅露時代などと呼ばれ、一時代を築いた。
 蝸牛庵と名づけたこの家は、墨田区東向島の隅田川近くにあって、10年ほど暮らしたという。蝸牛は、かたつむりのことだ。

明治村蔵出し4-7

 メインの通りだけでなく、裏道を行くとまた楽しめる。
 池のほとりの森を切り開いて作ったのが明治村で、アップダウンも多い。一通りざっと見て回るだけで3時間くらいかかる。この日は6時間くらい撮って回っただろうか。後半はかなりくたびれていたのを覚えている。

明治村蔵出し4-8

 西郷従道邸の食卓。兄貴の西郷隆盛は豪放磊落で質素とも言える暮らしをしていたのに対して、弟は完全な西洋かぶれで、目黒の邸宅内に立派な洋館を建てて別宅にしていた。ここで国内外の要人を迎えて接待していたそうだ。
 明治10年代というから、江戸時代が終わってまだ10年でこの暮らしぶりというか変貌ぶりには驚く。幕末の志士がこの光景を見たら言葉を失ったことだろう。

明治村蔵出し4-9

 森鴎外と夏目漱石が住んだ家の室内だろうか。あまりよく覚えていない。
 小道具も大道具もほとんどないから、人の暮らしの名残は感じられない。一部屋に卓があって、猫の置物が置いてあるくらいだ。

明治村蔵出し4-10

 第四高等学校物理化学教室の一部屋の気がする。違ったかもしれない。
 黒板が小さくてあまりたくさん書けないし、小さく書くと後ろの席からは読めない。メガネを初めて買うきっかけが、黒板の文字が読めないからだったという人も多いんじゃないだろうか。今は少人数の教室になったから、そういうことも少なくなっているのかもしれない。私たちの時代は、一クラス50人くらいいたから、後ろだと黒板まで遠かったのだ。

明治村蔵出し4-11

 聖ヨハネ教会堂。
 この日は建物の外観を普通に撮るのはやめようと決めていて、こういう写真はほとんど撮らなかった。このときはたまたま撮ったけど、どうして撮ったのか自分でもよく分からない。少しくらい外観も撮っておこうと思ったのだろう。特に意味はない。

明治村蔵出し4-12

 明治20年頃、神戸の生田区元町にあった大井牛肉店だ。外国人が多い地区で、外国人向けという意味合いが強かったのかもしれない。
 日本人が牛肉を食べ始めたのは明治に入ってからのことで、歴史はまだ150年もない。牛乳を飲むようになったのも、だいたい同じ時期だ。
 ここは牛鍋屋として営業していて、すき焼きなどを食べることができる。

明治村蔵出し4-13

 閉園が近い時間帯になると、人もまばらとなり、園内は静かになる。この時間の明治村がけっこう好きだ。

明治村蔵出し4-14

 最後はこの日の一番の目的だったSLの流し撮り写真で締めくくりとしたい。
 来週からはリアルタイムネタに戻ることにしよう。

明治村に集められた建物を見て心は遠くへ向かう

施設/公園(Park)
明治村蔵出し3-1

PENTAX K10D+PENTAX-M 50mm f1.4



 一度撮ってみたいと思いながら、遠くてなかなか行けないところがある。富良野とか、屋久島とか、いろいろあるのだけど、軍艦島もそのうちの一つだ。
 長崎の沖に浮かぶ島で、正式名を端島(はしま)という。海上から見る姿が旧日本海軍の軍艦「土佐」に似ていることから、いつしか軍艦島と呼ばれるようになった。
 その存在を初めて知ったのは、福山雅治が軍艦島で写真を撮るというドキュメンタリー番組だった。夢と繁栄の残骸とでも言うべき荒れ果てた姿に衝撃を受けた。
 かつて海底炭坑によって栄えたこの島は、東京を上回る世界一の人口密度を誇っていた。日本初の7階建て鉄筋コンクリートの集合住宅が建ち、建物と人間がひしめく一つの都市にまで成長していた。各種娯楽施設や7階建ての小中学校、大病院などもあり、最盛期には小さな島に5,000人以上の人が暮らしていたという。
 しかしその後、石炭産業は廃れ、炭坑は閉鎖され、人々は次々と島を離れることになる。昭和49年(1974年)、ついにすべての人が島を去り、軍艦島は無人島となった。
 捨て置かれた街は崩れ去り、廃墟と化した。それから長らく島は立ち入り禁止となった。
 2001年、所有が三菱から長崎市に移り、2005年には30年ぶりに報道関係者限定で上陸が許可される。そのときにあちこちで紹介されたことで一般にも知られるようになった。
 観光客の上陸が可能になったのは、去年2009年の4月のことだ。廃墟好きの私としては、一度は絶対撮ってみたいという思いと、最後まで楽しみに取っておきたい気持ちの両方がある。
 明治村に軍艦島の模型があるのは、長崎居留地二十五番館だ。長崎つながりということだろうと思う。古い写真も展示されている。

明治村蔵出し3-2

 宇治山田郵便局の中にポストの変遷展示がある。
 今でも残る丸ポストは左のものだ。右のデザインの方が古いから、これはあまり残ってないんじゃないかと思う。その右は古すぎて見たことがない。
 丸ポストも微妙なデザインの違いがあって、取り出し口が右向きだったり左向きだったりするものもある。
 地方や観光地に行くとけっこう見かける。全国ではまだ1万近く残っているそうだから、ものすごく珍しいというわけではなく、コンプリートしようと思ったら相当大変だ。

明治村蔵出し3-3

 昔の薬屋の看板。
 日月丸やウルユスというのはどんな薬だったのだろう。名前からは薬効が想像できない。

明治村蔵出し3-4

 どういう機械のメーターか、見当もつかない。TRADE MARKというのはメーカー名だろうか。
 こういうマシンのたぐいも明治に入ってから初めて日本人は目にすることになった。江戸時代にこんなものを庶民は目にしていない。
 現代の私たちがパソコンや携帯電話を初めて見たときよりもずっと大きな衝撃を受けたことだろう。目新しいものが大量に流れ込んできて、最初は受け入れるのも大変だったに違いない。けど、日本人は案外なんでもすんなり受け入れる国民性だから、明治の人たちも慣れてしまえばすぐに当たり前の感覚になったのだろうと想像はつく。

明治村蔵出し3-5

 古い顕微鏡。北里研究所で使われていたものだろうか。
 どの程度の性能で、どれくらい小さなものまで見えたのだろう。顕微鏡で見えない病原体は見つからないし、新たな発見は技術の進歩を待たなければならなかった。
 技術と学問と生活といったものは渾然一体となりながら前へ進んでいく。必要が生み出す技術もあるし、技術革新が新しい需要を生むこともある。現在の私たちも、まだその途中だ。今使っている最先端のメカやマシンも、100年後から見れば素朴で遅れたものに見える。

明治村蔵出し3-6

 理科の実験を思い出させる器具類。こういうのも全部名前がついているのだろうけど、基本的なものしか知らない。三角フラスコとかシャーレなんて、懐かしい響きだ。
 石綿金網をアルコールランプで無邪気にあぶっていたけど、大丈夫だったんだろうか。当時は天井もアスベストが使われていたかもしれない。

明治村蔵出し3-7

 たくさん並んだ薬ビンの数々。これを見てトキメキを覚える人もいるだろう。私はちょっといいなと思うくらいだ。

明治村蔵出し3-8

 商家の番頭が座るところ。
 後ろに置かれているのは昔の扇風機だろうか。うちわが放射状に取り付けられていて、回りながらぱたぱたあおいでくれる感じだ。
 ただ、電気仕掛けにしてはメカの部分が見えないから、手動かもしれない。背後で小僧がぐるぐる回すとか。

明治村蔵出し3-9

 ダイヤル式の黒電話が私の知る一番古い電話機で、話すところと聞くところがセパレートになっているタイプは見たことがない。田舎にもなかった。いつくらいまでこのタイプは使われていたのだろう。

明治村蔵出し3-10

 電話交換機だ。昔は電話交換手という職業があって、まず電話をかけるとそのオペレーターにつながる。そこで番号を言うと、オペレーターはコードをつなぎなおして先方へと伝えることになる。電話機にダイヤルのたぐいがついていないから、そうやって人を介してつなぐしかなかった。
 古い映画などではたいてい女の人がやっている。オペレーターガールは昔の憧れの職業だったのだろうか。

明治村蔵出し3-11

 射的場。これは昭和まで続いた庶民の娯楽の一つだった。家の近くにはなかったけど、温泉街や遊園地などにはあった。祭りの夜店にもあっただろうか。
 5発300円で遊べるようになっているけど、欲しい景品がない。景品は明治村のオリジナルグッズなどのおみやげものがいいんじゃないか。

明治村蔵出し3-12

 第四高等学校武術道場「無声堂」。
 以前行ったとき、この外にある階段のところで行定勲監督とすれ違った。一瞬、どこかで見たことがあるなと思って、立ち止まって振り返ったところで思い出した。
 ちょうど映画『春の雪』を撮影しにきていたときで、準備の途中といった様子だった。まだセットを組んでいる途中で、撮影は始まっていないようだった。妻夫木くんの姿はなかった。
 少し前にWOWOWで放映されたから観た人もいるかもしれない。かなり明治村が使われていて、学校になっていたのは連隊兵舎だったと思う。この道場も出てきていた。

 明治村の在庫写真は中途半端に残った。あと一回分には少し足りないけど、水増ししてもう一回続けることになりそうだ。

ノンテーマで明治村の残り写真を並べる -その1

施設/公園(Park)
明治村蔵出し2-1

PENTAX K10D+PENTAX-M 50mm f1.4



 今日も明治村の蔵出し写真の続き。他の小ネタもあるけど、飛びとびにするよりまとめて出してしまった方がよさそうだ。そろそろまた明治村も行きたくなってきたし、行く前に在庫写真は整理してすっきりしたい。
 うっかりしてたらもう3月で、ひな祭りも終わった。今年は雛人形も撮りに行けなかった。そろそろ梅も満開だろうし、早咲きの桜が咲いたというニュースも見た。あとひと月もしないうちに桜の季節がやって来る。桜の時期の明治村は一度も行ったことがないから、一度くらい桜と絡めて撮ってみたい。園内ではカタクリも咲く。
 今日の写真は、ノンジャンル、ノンテーマで、縛りもない。残った写真をほぼ撮った順番に並べる。

明治村蔵出し2-2

 かつて皇居にあった飾電燈が二つ、明治村に移築保存されている。
 川崎銀行前にあるのがそのうちの一つで、台座にはライオンが彫られている。皇居を守るということで、百獣の王ライオンが選ばれたのだろう。
 飾電燈のデザインは現在も変わらず、同じものが今の皇居の二重橋につけらている。

明治村蔵出し2-3

 大明寺聖パウロ教会の内部。長崎湾の伊王島にあったものだ。
 長崎はいち早く開港した開かれた土地だったとはいえ、キリスト教に対する風当たりは強く、この建物の外観は普通の民家のようなデザインになっている。内部も明治村にある聖ザビエル天主堂と比べると質素だ。
 おごそかというよりも暖かい祈りの場だったのだろうと思わせる雰囲気が今もかすかに残っている。

明治村蔵出し2-4

 帝国ホテルの内部に保存されているポーツマス条約締結のテーブル。緑色の台だから、ビリヤード台かと思ったらそうじゃない。

明治村蔵出し2-5

 窓の外に金沢監獄の八角形の中央看守所が見える。

明治村蔵出し2-6

 看視室に誰かいる、と最初は一瞬驚く。近づくと人形だということが分かるけど、けっこうよくできている。
 一日中、この中で立ちっぱなしというのも大変な仕事だ。
 建物は金沢監獄を移築したもので、この看視室は網走監獄で使われていたものだそうだ。

明治村蔵出し2-7

 どこで撮ったのだか忘れてしまったけど、これの使い道が気になった。普通のテーブルではないし、中央に開いている穴は何のためだろう。木製だからここで火を炊くとも思えない。

明治村蔵出し2-8

 現在でも残っている酒蔵が少しあるけど、明治村の菊の世酒造ほど立派なものは見たことがない。大容量の建物だ。東北とかへ行くとこれくらいのものがまだあるのだろうか。

明治村蔵出し2-9

 酒造りの道具類がたくさん展示されていて、昔の酒造りの行程が分かるようになっている。今は造られているわけではないから試飲などはできない。
 私は酒に興味がないのでさらっと流し見るだけ。

明治村蔵出し2-10

 聖ザビエル天主堂のステンドグラス外部。外壁のデザインがちょっと顔っぽく見える。
 昨日載せた丸いステンドグラスがこれだと思う。

明治村蔵出し2-11

 同じく聖ザビエル天主堂の入口。
 何か書かれているのだけど、読めないし、意味が分からない。そもそもこれは何語だろう。
 この聖堂はかつて京都にあったもので、フランス人神父監督のもとでフランスから送られてきた設計図を元に日本人が建てた。とすればフランス語と思うけど、ザビエルがいた京都に献堂されたというから、そうなるとメッセージはザビエルの母国であるスペイン語ということになるかもしれない。
 ただ、両方とも基礎は勉強したから、これはどちらでもない気がする。
 で、気になったので、出だしのvivo et veroを手がかりにちょっと調べたところ、どうやら聖書の言葉らしいというところまでは分かった。旧約聖書はヘブライ語で書かれているからこれは違うんじゃないか。となると、新約聖書のギリシャ語ということか。
 そう考えて見直してみると、途中にフランシスコ・ザビエルの名前が出てくることが分かる。それ以上はやっぱり分からない。

明治村蔵出し2-12

 座服呉、ではなく、呉服座(くれはざ)と右から読むのが正解だ。
 古くから横書きの日本語は左書きと右書きが混在していたと言われている。右書きが古くからの伝統かといえば必ずしもそうではなく、第二次大戦中に左書きは欧米的だからよくないということで右書きが絶対的なものとなり、戦後は一転して左書きが進歩的だということになった。新聞の左書きが定着したのは、戦後の昭和21年以降のことだ。
 これは大阪の池田市にあった芝居小屋で、今でもイベントや公演などに使われている。

明治村蔵出し2-13

 品川硝子製造所の赤煉瓦造り。工場だけど丸窓のデザインが凝っている。
 今は汐留バー兼、ガラス製品のショップとして活用されている。

 明治村の在庫写真は残り2回分くらいありそうだ。

季節外れの明治村縦撮り写真

施設/公園(Park)
明治村蔵出し1-1

PENTAX K10D+PENTAX-M 50mm f1.4



 蔵出しシリーズはまだ続く。今日は明治村編だ。
 明治村へ行ったのは去年の9月だった。在庫として取っておこうという気持ちが少しはあったけど、ここまで残ってしまうとは思っていなかった。季節ものではないにしても、かなり季節がずれてしまった。撮ったときの気持ちと今の気持ちのずれもある。
 このときは50mmの単焦点一本だった。ペンタックスのデジは1.5倍換算だから75mmになる。明治村にはこの画角が合う。ただ、狭い室内などで入りきらないシーンもあって、そういう場合は縦撮りで撮ることになる。だから、半分無意識のうちに明治村では縦撮り写真が多くなっている。
 そんなわけで、今回は縦撮り写真を集めてみた。昔は横撮りにこだわっていたけど、今はそういうこだわりはなくなった。状況に応じて積極的に縦撮りもしていっている。縦撮りは少し安易な気持ちになってしまうところがあるから、もう少し四隅に気をつけないといけないとは思う。

明治村蔵出し1-2

 教会の丸いステンドグラス。
 横撮りではなく縦撮りにしたのは、縦の方が余白がいきると思ったからだ。でももっとステンドグラスを上にして、下の空間を空けた方がよかった。

明治村蔵出し1-3

 赤十字病院の中だったか、北里研究所だったか。
 こういうシーンは必然的に縦撮りになる。人物の位置が中途半端だった。
 古い廊下の感じと、光と影のコントラストがよかった。

明治村蔵出し1-4

 半年近く前のこととなると、記憶がだいぶ曖昧になっている。どこで撮ったのか、思い出せない。神戸山手の西洋人館だっただろうか。

明治村蔵出し1-5

 三重県庁舎の廊下。ハイカラという言葉がよく似合う建物だ。明治の人間はこういうのに憧れたのだろう。その美意識は、現代の日本人より優れていたように思う。

明治村蔵出し1-6

 金沢監獄の牢獄。ごつい南京錠とがっしりした造りの木造監獄。9月とは思えないようなひんやりした空気感が満ちていた。

明治村蔵出し1-7

 電気が当たり前のものとなったのはごく最近のことだ。日本人が家庭で電灯というものを使うようになってまだ100年も経っていない。 
 家庭用の電気が通ったのは、明治19年(1886年)頃のことで、当時はまだ一部に限られていた。一般家庭まで電気が行き渡るのは、大正時代に入ってからだ。
 明治村では普通に電灯がたくさんあって勘違いしそうになる。移築されている建物が上流のものや高級なところが多いから、早くから電気が通っていたのだろう。
 蛍光灯が一般的になったのは昭和40年代以降のことで、それまでは裸電球を吊している家庭も多かった。
 現代はLEDに主流が移り変わりつつある。国宝クラスの仏像照明も、少しずつLEDに切り替わってきた。消費電力が少なくて、木造のものを傷めにくいという。
 この100年の電灯の進歩というのもなかなかすごいものがある。

明治村蔵出し1-8

 季節感を無視した写真。窓の外の緑が眩しい。
 今の季節に同じ場所から撮ったら、茶色が支配する枯れた雰囲気になるだろう。当たり前だけど、季節によって写真は違ってくる。

明治村蔵出し1-9

 白いレースのカーテンを通る光は優しい。
 日本家屋は光を取り込みながら、あまり強い光をたくさん入れないように工夫して建てられた。直射日光が入るような窓では畳がすぐに日焼けしてしまう。
 日本人が畳の部屋に暮らさなくなったとき、採光に対する考え方が大きく変わった。

明治村蔵出し1-10

 半田東湯の番台に経つお姉さん。半分しか入らなかった。ベンチの中の古葉監督みたいだ。

明治村蔵出し1-11

 菊の世酒造の横手。黒塗りの感じが松本城を思わせる。
 モミジの葉が青々している。

明治村蔵出し1-12

 曇り空をバックにした品川灯台。
 この構図はけっこう好きだ。

明治村蔵出し1-13

 蒸気機関車の煙を撮りたくて縦撮り。
 このときはSLの流し撮りがしたくて明治村へ行ったのだった。そういえば縦位置での流し撮りというのは一度もしたことがない。今度やってみよう。

 明治村写真はまだ在庫が残っている。明日も続きになるかもしれない。

東山動物園の在庫写真を出し切り

動物園(Zoo)
東山残り2-1

PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6



 東山動物園の在庫写真は残り一回分だったので、ここでいったん出し切っておくことにする。
 10年間の約束で研究のために借りていたキンシコウは、この3月に中国へ帰ることになっている。もう屋外には出さないとのことで、ついに表に出て遊んでいる姿を撮ることはできなかった。いつ行っても屋内だったけど、何時頃外に出していたのだろう。太陽の光で金色に輝くキンシコウを見てみたかった。
 2月には世界最高齢だったユキヒョウが死んだり、キリンの子供が死んだりもしている。動物園の中は安全ではあるけど、それでも動物の命は儚い。春はけっこう生き物が死ぬ季節でもある。ただ、もう少し暖かくなると、今度は子供が生まれてくる。行く季節と共に去る生き物がいて、来る季節と共にやって来る命がある。

東山残り2-2

 悲しげな表情を見せるお猿さん。名前は忘れてしまった。メガネザルとかの種類だろうか。
 檻は印象がよくないから、改修するときは何か違う形にして欲しい。写真を撮るにもやっかいだし。

東山残り2-3

 オランウータンは知能が高いだけに、動物園暮らしは退屈を持て余しているように見える。
 遠くを見て何か考え事をしているようだ。

東山残り2-4

 とぼとぼと岩山の上に歩いていくドールシープの後ろ姿に哀愁が漂う。体の割に足が細い。

東山残り2-5

 草を食べているのは、アメリカバイソンだったと思う。別名のバッファローの方が知られている。
 おとなしそうで、とても猛牛という感じはしない。巨体だけに暴れ出したら手に負えないだろうけど。

東山残り2-6

 これはなんだったか、忘れてしまった。ウォンバットはこんなやつだったか。
 お行儀良く三つ指をついた恰好で固まったまま寝ていた。

東山残り2-7

 週末の動物園は人が多くて賑やかだけど、平日の夕方はとても静かな場所だ。閉園が近い時間帯のけだるい感じが心地よい。

東山残り2-8

 スカイタワーに突っ込みそうな飛行機。本当はずっと離れている。

東山残り2-9

 12月の夕焼け空。今の季節とはどこか違っているように見える。
 だんだん空の色も変わってきた。遠くの山並みが少しかすむようになって、高い山の雪も少なくなった。月も変わって3月になったし、もうほぼ春だ。

東山残り2-10

 夕焼けの空と雲を映し、ライトを点灯したスカイタワー。今まで見た中で一番カッコイイ姿だった。

東山残り2-11

 リスと小鳥舎。

東山残り2-12

 空が燃えている。中央は中京テレビの東山タワー。
 植物園のバラ園にある展望台にて。

 そろそろ梅も咲き揃った頃だろうし、他の花も咲き始めていることだろう。植物園メインで近いうちに行こう。

今日の蔵出しシリーズは12月の東山動物園

動物園(Zoo)
東山残り-1

PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6



 静岡シリーズが終わって、ご近所散歩写真のネタも切れた。在庫写真を整理したら、まだ出してないのがけっこう残っていた。明治村とか、近所の神社写真とか、他にも少しある。そういうのも死蔵させてしまうのはもったいないから、折りを見て挟み込んでいきたい。季節外れになっても仕方がない。
 今日はそんな中から東山動物園の写真を出してきた。去年の12月に行ってきたときのものだ。
 年間パスポートを買ったのが去年の11月で、まだ3回しか行っていない。スタンプを20個ためるともらえる動植物園のミニ図鑑が欲しい。それにはかなりペースが遅い。あと8ヶ月で17個ためるには、月に2回は行かなくてはいけない。だから、撮ってきた写真はなるべく早めに使って、次々に出向く必要がある。入るのは無料なのだし、スタンプをもらうために1時間だけ行くというのでもいい。
 一枚目はカリフォルニアアシカだ。背中がかゆかったのか、半分眠りながらかきかきしていた。かゆかったのは顔の方だったのか。

東山残り-2

 気持ちよさそうに泳いでいるゴマフアザラシ。
 気持ちよさそうというのはこちら側の勝手な見方で、向こうはどう思っているか分からない。プールが狭くて腹を立てているかもしれないし、毎日やることがなくて退屈を持て余しているかもしれない。

東山残り-3

 泳ぐフンボルトペンギン。
 水族館のペンギンはかなりな猛スピードで泳いでいることが多いのに、動物園のペンギンは陸でぼぉーっとしているか、プールにぷかぷか浮かぶように泳いでいる。環境によって性格も変わるのか。

東山残り-4

 シロクマの内緒話。
 冬場はシロクマも元気に歩き回っている。夏は暑さに耐えきれずにクーラーの効いた部屋で寝ていることが多い。

東山残り-6

 今年が寅年だったということをそろそろ忘れそうな3月。阪神タイガースの頑張り次第では秋まで覚えていられるかもしれない。

東山残り-7

 ライオンも暑いときより寒いときの方が活発に動き回っている。じっとしていると寒いからだろうか。
 これから5月までくらいが動物園に行くには一番いい時期だ。人にとっても動物にとっても快適な季節となる。

東山残り-8

 シマウマをデザイン的に撮りたいと思うのだけど、あいつらは意外と落ち着きがなくてじっとしていることが少ない。いい感じにポーズを決めてじっとしていてくれるといいのに、そういうチャンスはあまりない。
 次に行ったら、真正面から顔だけアップの写真を撮りたい。

東山残り-5

 ナマケグマだったか、マレーグマだったか。
 スタコラサッサという感じで狭い運動場をぐるぐる走り回っていた。運動不足解消を急に思い立ったかのように。
 けっこうスピードがあったので流し撮りをしてみる。動物園は流し撮りの練習をするのに向いている。

東山残り-9

 駆けるアクシスジカ。流し撮りに失敗して、ピントも追い切れなかった。でも走っている感じが出てるので、これでもいい。

東山残り-10

 カピバラさんも本気を出すとそれなりのスピードで走れるんだろうけど、動物園の中では本気を出す機会はない。たまに早足で歩いたりする。このときがそうで、軽く流し撮りしてみた。時速1キロか2キロか、そんなものだ。

東山残り-11

 オオカミのウロウロ度合いはかなりのもので、なんだかしらないけどひっきりなしに右から左、左から右へとうろつき回っている。性格ではなく習性なのだろうと思う。
 ここは撮るのが苦しくて、一番奥まったところでいつも薄暗いし、高いフェンスが邪魔をする。頑張って何度も流し撮りを試みて、一番ましだったのがこれだ。
 シンリンオオカミを一度でもいいからカッコよく撮りたいというのがずっと前からある。

東山残り-12

 飼育員さんに夕飯をもらうマレーバク。
 動物園だから違和感はないけど、自然界でこいつを初めて見たら驚く。ツートンカラーの位置がどう考えてもおかしい。背中から尻にかけてだけ白くなければならなかった理由はなんだったのだろう。
 日本にはこのサイズの野生動物はいない。馬はもっと大きいし、その下となるとイノシシなどはもっと小さい。タヌキも小さいし、この大きさの動物が川の中で泳いでいたりしたら、すごく不自然な感じがする。

東山残り-13

 動物園写真はまだ残っている。早く使い切って、また東山へ行こう。
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