月別:2009年11月

記事一覧
  • チェコスロバキアもどき料理サンデー

    Canon EOS 20D+EF50mm f1.8II 唐突だけど、今日はチェコスロバキア料理を作った。 おそらく、チェコスロバキア料理について詳しい人は少ないだろうから、写真を見てへぇこれがそうなんだと信じてしまったかもしれない。チェコスロバキア料理をよく知っている人は、これが偽物だということにすぐに気づくだろう。ただ、意気込みとして、チェコスロバキア料理を作ってみようとしたのは確かだ。ぼんやりと雰囲気は出てるのではない...

    2009/11/30

    料理(Cooking)

  • 紅葉には少し遅かったけど今年も行っておいてよかった永保寺

    PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di + C-PL 虎渓山永保寺は多治見市の中心地から少し入ったところにある。中央線の多治見駅からは、直線で2キロほどだから、山奥とかではない。山の上でもなく川沿いの谷にあって、最初少し戸惑った。車で坂を登っていって、駐車場から更に登るのだと思ったら、道がどんどん下っていって、かなり下の方にある。 永保寺はこれまで5回くらい行ってるだろうか。このブログでも何度か登場していて...

    2009/11/29

    紅葉(Autumn leaves)

  • 内々神社で撮ったと言わなければどこで撮ったか分からない写真

    PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di + C-PL 去年に続いて、春日井の内々神社へ行ってきた。コースも同じ、多治見の永保寺と修道院の3点セットだ。ただ、順番が違って、最初に内々神社に寄ってから多治見へ回った。 2年連続で同じコースを回るほど魅力的なのかといえば、そうでもない。なんとなくそんな気分だったというしかない。今年ならではの目的とかがあったわけでもなく、行って帰ってきてから、なんで行ったんだろうと...

    2009/11/28

    紅葉(Autumn leaves)

  • 多少紅葉も絡めつつ雑多な残り写真 <王滝渓谷・後編>

    PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di + C-PL 王滝渓谷後編として残りの写真をお届けします。今回の写真は普通の写真が多い。 上の写真なども、きれいなところをありのまま素直に撮ったらこうなったという一枚だ。 部分的にきれいな紅葉はあった。すっかり終わっている木もあり、まだ色づいていないものもある。今年の紅葉は足並みが揃っていない。 梟ヶ城の展望スペースからの眺め。展望台よりも一段下からの方が眺めがいい...

    2009/11/26

    施設/公園(Park)

  • 紅葉よりも暗くて渋い水写真が撮りたいのだ <王滝渓谷・前編>

    PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di + C-PL 王滝渓谷へは、2004年以来の再訪となった。季節は同じ11月後半。いつかもう一度紅葉を見に行こうと思って5年が経った。あの年は紅葉が遅くて、見頃には遠かった。今年は逆に遅かった。紅葉のタイミングは桜以上に難しい。 まあしかし、実際のところ紅葉などはどうでもいいのだ。私は水風景が撮りたいのだから。この日も紅葉そっちのけで水ばかり撮っていた。 ここ最近、水を撮り...

    2009/11/26

    施設/公園(Park)

  • 秋も終盤が近い東山動植物園風景 <後編>

    PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di / 90mm f2.8 紅葉シーズンの東山動植物園後編に紅葉写真は登場しない。それでも、やはりこの時期にしか撮れない写真というのはあるもので、今日はそのあたりを紹介したいと思う。 まずは小鳥とリスの森にいるニホンリスから。 リスのかわいさは、エサを両手に持って食べるところだ。ハーモニカを吹いてるみたい。 野生のエゾリスなどは、秋の間にたくさんの食料をため込んで冬に備える...

    2009/11/25

    動物園(Zoo)

  • 紅葉は今が見頃の東山植物園 <前編>

    PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di / 90mm f2.8 / SIGMA 30mm f1.4 東山動植物園の年間パスポートを買ったからには、今年から来年にかけて行きまくらなければならない。行けば行くほど得をするという貧乏性丸出しの発想だ。 それに、ポイントカードのハンコを20個ためると、動植物園のガイドブックがもらえることを知った。そいつはぜひ欲しい。近所なんだから、用事がなくてもハンコだけもらいに行ってもいい。月に2回くら...

    2009/11/23

    施設/公園(Park)

  • 初めに食材ありきのサンデー料理

     先週のサンデー料理があまりにも即興的になりすぎてしまったから、今週はちゃんと計画的に作ろうと思ったのだけど、そうもいかなかった。もらいものの食材がいくつかあって、それを使ってしまわなくてはいけなかったから。なので、作りたい料理よりも、食材が優先するサンデー料理となった。 まずはホタテをどうにかしなくてはいけなかった。 ホタテはアイのエサなので、自分ではあまり食べたい気が起きないものだったりする。...

    2009/11/23

    料理(Cooking)

  • 水の流れは魅力的な被写体だけどプラスアルファが必要 <第3回>

    PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di + C-PL くらがり渓谷の最終回は、水写真コレクションになる。 紅葉が少なかったから、しつこいくらい水の流れ写真ばかり撮っていた。途中からは三脚も足を伸ばしっぱなしで、肩に担いで歩いた。三脚が恥ずかしいという感覚もだいぶ麻痺しつつある。だって、三脚使わないと撮れないんだもん、と心の中で言い訳しながら。 特に説明も必要ないので、あとは写真を並べるだけになる。 こうし...

    2009/11/22

    海/川/水辺(Sea/rive/pond)

  • くらがり渓谷の水風景を撮るなら秋よりも新緑の初夏 <第2回>

    PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di + C-PL くらがり渓谷があるのは、岡崎市の奥。漢字では闇苅渓谷と書く。 本宮山の北の麓で、登山口もある。途中まで登りかけて、あまりにも遠そうなのであきらめた。 名古屋から行くと、岡崎インターか音羽蒲郡インターなのだけど、どちらもたいして変わらない。岡崎インターからは35号から37号の道なりで約40分ほどだ。最後まで片側一車線あって、細い山道というほどでもない。もっとア...

    2009/11/21

    紅葉(Autumn leaves)

  • 紅葉にはまだ早かったくらがり渓谷で水風景ばかり撮る <第1回>

    PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di + C-PL 今日は、くらがり渓谷で撮ってきた写真を。 まだ整理ができていないので、プロローグとして水写真を中心に10枚並べて簡単更新としたい。 紅葉を見に行ったのに、まだ紅葉は全然。一週間は早すぎた。 くらがり渓谷がどんなところかについては、次回紹介したいと思う。 エメラルドグリーンの川色。 川の深い部分はこんな色をしている。 水の表情が面白いところを探して撮る。 ...

    2009/11/20

    紅葉(Autumn leaves)

  • 気づけば半ば無意識的に人入り写真を撮っていた <明治村-3>

    PENTAX K10D+PENTAX-M 50mm f1.4 / TAMRON 90mm f2.8 今日はつなぎということで、明治村の写真を。 このときは人をテーマには撮らなくて、むしろ人入りは避けたつもりだったのに、気づけばけっこう撮っていた。写真を見返してみたらけっこう枚数があったので、まとめて紹介することにした。 明治村は映画やドラマのセットに使われたり、モデル撮影をしたりすることも多い。やはりここは人がいてこそ絵になる場所だ。 小中学生...

    2009/11/18

    施設/公園(Park)

  • 小原村番外編は久しぶりの神社仏閣ネタ

    PENTAX K10D+DA 16-45mm F4 今日は小原村の最終回で、番外編をお届けします。 四季桜祭りをしているメイン会場から下の方に下りていったら、神社を見つけた。奥まった突き当たりの場所で、ここの存在を知っている人しか発見できないようなところにある。 近頃は神社仏閣離れを起こしているから、普通なら表から写真を撮るだけで終わっていたのだけど、何故かここには入っておこうと思ったのだった。あまりにも暗い雰囲気に惹か...

    2009/11/18

    神社仏閣(Shrines and temples)

  • 秋の小原村で撮るのは桜と紅葉だけじゃない

    PENTAX K10D+DA 16-45mm F4 / TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di / 90mm f2.8 小原村で撮った写真がまだ残っていたので、今日はその続きをお送りします。 小原は、山というほど山ではなく、町というほど町でもない。郊外というほど街に近くもなく、農村とまではいかない。里山のやや町寄りといったところだろうか。ところどころに、心惹かれる農村風景がある。 四季桜やモミジがないところでも、秋の風景を楽しむことができる。里の秋...

    2009/11/16

    紅葉(Autumn leaves)

  • 即興場当たり変種サンデー料理

    Canon EOS 20D+EF50mm f1.8II 今日は何の下準備もなく、買うものも決めずに料理の直前に買い物に行って、帰ってすぐに調理を始めたから、ひどく行き当たりばったりの料理になった。 ノープラン、ノーライフ。 ここまで即興で作ることは普段ない。少なくとも、使う食材くらいは事前に決めてある。 どうせ無計画なら、使ったことがない食材を使ってみようということになった。魚は赤カレイ、イモは鹿児島の黄金いも、ブロッコリ...

    2009/11/16

    料理(Cooking)

  • 小原村四季桜と紅葉の私的オススメコース紹介

    PENTAX K10D+DA 16-45mm F4 / TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di / 90mm f2.8 四季桜と紅葉を撮るために小原村へ行ってきた。 豊田市に吸収されて豊田市小原町となった今でも、ここは小原村という呼び名の方が似合う。 初めて訪れたのは2004年だった。2006年にもう一度行き、今年2009年が3回目となった。 前回までの2回は、どう切り取っていいのか分からず、戸惑いを抱いたまま去ることになった。どちらもまだ一眼を使う前だ。今回は...

    2009/11/15

    紅葉(Autumn leaves)

  • 予想外に早く降り出した雨に雨写真のヒントを得る <東山植物園第4回>

     東山植物園シリーズ最終回は、残った写真を並べて終わりとしたい。 あまり撮るものがない季節ではあるけど、歩いていればそれなりに被写体はある。植物園といっても、撮るものは花だけじゃない。 一番目の写真とあわせて、雨の池の雰囲気を。 雨降り写真の可能性が少しずつ分かってきた。まだはっきりしたイメージはできていないのだけど、雨しか撮れない写真がある。雨の日はどういうスタイルで撮ればいいのかも掴めたから、...

    2009/11/14

    施設/公園(Park)

  • 紅葉とか秋の草花などの雑多な植物園写真 <第3回>

    PENTAX K10D+TAMRON SP 90mm f2.8 東山植物園シリーズも今日が3回目。そろそろ終わりかと思いきや、あと一回分残ったから、全部で4回になった。雨降りだったわりには枚数を稼いでいた。 今日と次回は雑多な感じで、残った写真を紹介していくことになる。特にテーマはない。 砂糖菓子のようなこの花は、けっこうあちこちで見かける。 名前をいつも忘れてしまって、思い出せそうで思い出せない。ソバなんとかだったか、なんとか...

    2009/11/12

    施設/公園(Park)

  • 温室の中で心惹かれるフォルムとカラーを探す <東山植物園第2回>

    PENTAX K10D+TAMRON SP 90mm f2.8 東山植物園の2回目は、温室編をお届けします。 温室の花は、野草とは違って季節感があまり感じられないこともあって親近感が湧かず、名前を覚えようという気になれない。野草でさえ分からないのに、園芸種や外国の花まで覚えきれないというのもある。 だから、写真を撮るときも図鑑的に写しても楽しくない。派手な色のものが多くてきれいなのはきれいだけど、どれだけ撮っても手応えがないこと...

    2009/11/12

    施設/公園(Park)

  • 11月初め曇りのち雨の東山植物園 <第1回>

    PENTAX K10D+TAMRON SP 90mm f2.8 夕方、少し時間ができたので、東山植物園へ行くことにした。天気予報では、雨は夕方遅くからというのですっかり油断して傘も持たずに行ったら、途中から本降りになって、ずぶ濡れに。天気予報を鵜呑みにしたのが間違いだった。 今日のもう一つの目的は、年間パスポートを買うことだった。前から買おうかどうしようか迷っていて、2,000円だから一度買ってみることにした。これまでも年に4回くら...

    2009/11/11

    施設/公園(Park)

  • 玉野園地を目指して辿り着くも半信半疑であとにする <後編>

     前回の玉野園地前編に続いて今回は玉野園地後編をお送りします。 それにしても、玉野園地というのはどこからどこまでのことをいうのだろう。東海自然歩道のエリア全部が玉野園地ではないと思うのだけど、園地と呼べるような場所はついに発見できなかった。ネットで調べてもあまり情報はない。 とりあえずそのあたりを歩いてきたという報告をお届けします。 雑木林のワイルドさはなかなかのものだ。乱雑に木が生い茂ってとりと...

    2009/11/10

    施設/公園(Park)

  • 結果オーライでもいいのかもサンデー料理

     今日のサンデー料理も、予定とはずいぶん違うものができあがった。 メインのおかずは、メカジキのつみれだったのに、完成した3品の中には見あたらない。右奥でスープに浮いたお好み焼きみたいになっているのが、なれの果てだ。つみれがどうしてこんなことになってしまったのかといえば、単純に言うと、タネをお湯に落としたら分解してバラバラになってしまったので焼きに切り替えてこうなった。 ナス料理もイメージが湧かない...

    2009/11/09

    料理(Cooking)

  • よく分からないまま玉野園地なるところに入って歩いてみる <前編>

     JR中央本線の定光寺駅から南へ500メートルほど歩いたところに、玉野園地の入口がある。東海自然歩道の看板はさび付き、歓迎の文字も色褪せている。昼だというのにあたりは薄暗い。左手には御嶽神社の石柱もあり、なんとなくおどろおどろしい雰囲気がなくもない。 こんなところ、めったに入っていく人もいないのだろうと思ったのだけど、中の道はしっかり踏み固められていて、意外にも荒れた様子はない。帰ってきてから調べたと...

    2009/11/08

    施設/公園(Park)

  • 何はなくとも定光寺駅周辺の玉野川沿いを歩いてみる

    PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di / DA 16-45mm f4 今日は昨日の続きで、定光寺駅周辺の後編をお届けします。 電車の写真は昨日で終わりと言っていたけど、まだ一枚残っていたので、まずはそれから。 すぐ下の家は電車の音がうるさそうだ。でも、これくらいのところはいくらでもある。真横を通るわけではないから、騒音や風はそれほどでもないのかもしれない。 駅前の観光案内図を見ると、500メートルほど南に玉野園地と...

    2009/11/07

    観光地(Tourist spot)

  • 定光寺駅周辺で電車の人となる

    PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di / DA 16-45mm f4 上の写真を見て、すぐに定光寺駅だと分かるのは地元の人間にほぼ限られる。中央線をよく利用する人でも、定光寺駅を下から見る機会はほとんどないだろう。 鉄の人にはちょっと有名かもしれない。川沿いの高い崖っぷちにあるホームとして一部ではよく知られている。 下を流れる川は、基本的には庄内川なのだけど、このあたりは玉野川と呼ばれている。定光寺のお寺は瀬戸...

    2009/11/06

    観光地(Tourist spot)

  • 先行しすぎてあまり役に立たない定光寺紅葉情報

    PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di / DA 16-45mm f4 定光寺へ行ってきた。今回は定光寺駅周辺の散策が主な目的だったのだけど、そこまで行って定光寺に寄らない手はない。紅葉の進み具合も見ておきたかった。 駅散策の写真は後回しにして、紅葉情報としての定光寺編を先にお届けすることにした。そろそろ気になっている人も多いんじゃないかと思う。 色づき加減としては、まだまだだった。2分とか3分とかでさえなく、緑の...

    2009/11/05

    紅葉(Autumn leaves)

  • 矢田川夕景写真で間に合わせ

    PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di ネタ不足につき、近所の矢田川夕景写真で間に合わせ更新を。 昨日の夕方に撮ったということで、満月の一日前の写真だ。今日が満月で、名古屋ではきれいな月が見えている。しかし、のんびり月見というには寒すぎる。昨日から急に冷え込んできた。河原で写真を撮っているときも寒かった。 このときはちゃんと真面目に三脚を使ったから、こんなシーンもブレずに撮れた。 かなり薄暗くなっ...

    2009/11/03

    海/川/水辺(Sea/rive/pond)

  • 謎が深まる愛知総合農業試験場から杁ヶ池公園へ

    PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di 地元の人間でも知っている人はあまり多くないと思うけど、長久手に愛知県農業総合試験場というものがある。 天白区平針の農業センターは、しだれ梅が有名で、行ったことがある人も多いだろう。しかし、長久手の農業試験場は似て非なるものだ。その全貌を知る人は少ない。私ももちろん、よくは知らない。 2005年の2月に一度だけ行ったことがある。そのときの様子をHPで紹介したのだけど、...

    2009/11/03

    施設/公園(Park)

  • 予定の着地点に降りたサンデー

    Canon EOS 20D+EF50mm f1.8II 今日のサンデー料理は、すんなりメニューも決まり、それなりに手間暇をかけて作り、普通に美味しく食べて完結した。波乱も驚きもなく、面白くないといえばない夕飯だったけど、料理でそんなにたびたびハプニングが起こったら困る。普通に作って普通に食べられることを目指しているわけではなくても、無難に終わればそれに越したことはない。油や火を使ってるから、下手をしたら事故もあるし、包丁で...

    2009/11/01

    料理(Cooking)

チェコスロバキアもどき料理サンデー

料理(Cooking)
チェコスロバキアサンデー

Canon EOS 20D+EF50mm f1.8II



 唐突だけど、今日はチェコスロバキア料理を作った。
 おそらく、チェコスロバキア料理について詳しい人は少ないだろうから、写真を見てへぇこれがそうなんだと信じてしまったかもしれない。チェコスロバキア料理をよく知っている人は、これが偽物だということにすぐに気づくだろう。ただ、意気込みとして、チェコスロバキア料理を作ってみようとしたのは確かだ。ぼんやりと雰囲気は出てるのではないかと、自分では思っている。本物のチェコスロバキア料理を一度も見たいことがないから実際のところはよく分からないのだけど。
 そもそも何故チェコスロバキア料理などを作ろうと思ったのかといえば、自分でも思い当たる節はない。ふと、チェコスロバキアという国が思い浮かんで、そうえばチェコスロバキアの人って何を食べてるんだろうと考えたのがきっかけだ。この時点では、チェコとスロバキアが分裂していたことも分かっていなかった。
 その国の人が何を食べているかを知るには、まず地理と歴史を学ばなければならない。チェコスロバキアについて持っている基礎知識はあまりにも少ない。首都がプラハで、昔サンフレッチェ広島にいたハシェックって確かチェコ代表だったよなというくらいのものだ。
 ただ、よくよく思い返してみると、そういえばカフカはプラハの生まれだったことを思い出した。ドボルザークもそうだ。スポーツ関連では、名テニスプレイヤーを多数生んでいる。レンドルやナブラチロワがそうだし、ヒンギスはスロバキア生まれだ。村山のザトペック投法は、チェコの陸上選手で金メダリストのザトペックから来ている。日本ともまったく無縁の国ではない。ボヘミアンガラスもチェコの伝統工芸品だ。葛城ユキのヒット曲「ボヘミアン」も、チェコのボヘミア地方に住んでいたジプシーのことだ。一昔前に流行ったボヘミアンルックを着ていた人たちはチェコを意識してはいなかっただろうけど。

 歴史的に見ると、大国の思惑に翻弄された小国で、けっこう苦労している。
 もともとスラブ系の民族が住んでいた土地で、チェコとスロバキアはお仲間だった。その後、チェコはドイツ系の支配が強くなり、スロバキアはハンガリーとオーストリアに飲み込まれ、だんだん別の民族へとなっていく。
 1918年、第一次大戦によって、オーストリア-ハンガリー帝国が崩壊すると、チェコスロバキアとして独立することになる。もともとお仲間だったんだから、この際一緒にやっていこうという話になったらしい。
 しかしながら、工業地区で豊かなチェコと、農業地帯だったスロバキアではいろんな面で温度差が大きかった。経済的格差もあって、次第に互いの不満が高まっていく。
 ナチスの干渉やら第二次大戦やらあれこれあって、最終的には1993年に分離することになった。スロバキアにしたら横暴なチェコのやり方についていけず、チェコからすると支えるのに負担が大きすぎるスロバキアはお荷物と感じていた。分離は両者の思惑が一致したことで円満に進んだのだった。

 世界地図を見ると、ドイツ、オーストリア、ハンガリー、ポーランド、ウクライナと、西欧と東欧に囲まれた中欧の国だということが分かる。なので、文化的にも、料理も、西欧、東欧の影響を受けながら発展していった。チェコ名物の料理は実はハンガリー料理だったり、周辺の国がそれぞれ自分のところがオリジナルだと言い張ったりしている料理もある。何をもってオリジナルとするかは難しく、境界線は曖昧だ。
 内陸ということで、まず海の魚がない。周辺の国と必ずしも仲良くしていたわけではないから、有益な交易ルートを確立してなかったのだろう。自給自足を基本としている。
 主食はまずジャガイモだ。これを潰したり、こねくったり、煮たり焼いたり、いろんなところで使う。日本でいう米に近い感覚のようだ。
 海の魚が入ってこないから川魚を食べる。マスなどが主で、クリスマスには鯉を食べるそうだ。
 肉もよく食べる。肉料理の種類は多く、味付けはシンプルながらパンチが効いていて、けっこう日本人好みのようだ。
 野菜は少ない。寒冷地で多くの野菜が育たないから、新鮮な生野菜などはあまり食べないようなので、ベジタリアンにはつらいかもしれない。
 ビールの国というのも今回初めて知った。ビールといえばドイツというのが一般的なイメージだけど、消費量世界一はチェコなんだそうだ。たくさんの種類のビールがあり、国民飲料としてみんなでこぞって飲んでいるらしい。バドワイザーもチェコ生まれなんだとか。

 このような基礎勉強を踏まえて、今日はチェコスロバキア料理に挑戦してみた。出来上がったのが上の写真3品というわけだ。
 まず左手前は、ブリンゾヴェー・ハルシュキというものを意識して作ったジャガイモ料理だ。
 ジャガイモをレンジで加熱して潰して、卵、小麦粉、塩、コショウ、コンソメの素を入れてよく混ぜる。コンソメの素なんてチェコスロバキアには売ってないだろうけど、現地のレシピそのままで作ったらきっと美味しくないから、自分の好みに合うようにアレンジする必要がある。
 よくこねくって粘りけを出し、沸騰したお湯にスプーンですくって落とす。5分くらいゆがいて浮かんできたらすくい出す。
 ソースはホワイトソースを作った。バター、小麦粉、牛乳、塩、コショウ、コンソメをフライパンで温めながらよく混ぜて作る。終盤にとろけるチーズを加える。本場では羊のチーズを使ったりするそうだ。
 焼いたベーコンを乗せて完成となる。
 これはなんというか、すごく美味しいわけではないけど不味くもなく、少しの量なら食べられるけどたくさんあると飽きる料理だ。おかずというよりご飯的な感覚で食べるといいかもしれない。
 ハルシュキ再現度がどれくらいなのか、私には判断がつかない。

 奥のは、グヤーシュ、またはグラーシュと呼ばれるスープを基本としている。
 牛肉や豚肉の煮込みスープのことで、ハンガリー発祥のチェコ料理だ。ハンガリーとチェコでは少し味付けが違うらしい。日本のビーフシチューに近いようで遠い。
 これも定義がよく分からないので、自分なりにアレンジして作った。
 タマネギ、鶏肉、ジャガイモ、ニンジン、黄色パプリカ、トマトをオリーブオイル、ニンニク、ショウガ、白ワインで炒める。
 鍋に移して、水を加え、コンソメ、塩、コショウ、砂糖、唐辛子、パセリで味付けをして、よく煮込んでいく。あとからブロッコリーも加えた。
 本場のものには、ラード、グリーンペッパー、キャラウェイなどが入るようだけど、その結果どういうふうに味が変化するのか想像がつかない。家庭料理だから、各家庭によっていろいろと具材や味付けも違っているのだろうと思う。
 これは万国共通に近い肉野菜煮込み料理だから、普通に美味しい。チェコを旅したときは安心して注文してよさそうだ。

 右は代用料理で、チェコ料理でもスロバキア料理でもない。
 マスや鯉なんて、ダイエーには売ってない。売ってたとしても、マスはともかく鯉は食べたいとは思わない。日本の鯉とチェコスロバキアの鯉では違うらしいし。
 代わりに鮭を使った。
 マス料理もシンプルさが基本で、フランス料理のように手の込んだことはしない。焼いたり蒸したりして、あとはソースをかけて食べるようだ。
 今回は、ほうれん草ソースを作った。ほうれん草をかるく湯がいてきつく絞り、みじん切りにする。
 ちょっとした試みとして、魚肉ソーセージを使ってみた。チェコスロバキア料理の特徴の一つとして、ハムやサラミなどの加工食品も豊富らしいので。
 刻んだ魚肉ソーセージと、みじんのタマネギ、ほうれん草、あとはしめじも使った。チェコスロバキア人はキノコ狩りも好きなんだそうだ。
 オリーブオイルとバター、白ワインで炒め、コンソメの素、塩、コショウ、バルサミコ酢、飲むヨーグルト、マヨネーズで味付けをした。
 ソースが美味しくできたから、これならマスでも食べられそうだ。

 その他として、牛のヒレ肉と野菜を煮込んだシチューのスヴィーチコヴァー、肉の煮こごりトラチェンカ、チェコのお好み焼きブランボラーク、スロバキアのカツレツ・シュニッツェル、豚肉ソーセージのカプストニカなどがよく知られた料理としてある。
 豆類もよく使い、スープの種類も多い。
 肉とジャガイモを中心に、素朴だけど創意工夫が見られて、日本人の好みに近いというのが、私のチェコスロバキア料理に対するイメージとなった。
 私が作ったをチェコスロバキア料理と呼んでいいのかどうかは微妙なところだけど、少しでも近づこうとしたことは意味があった。こうして料理を作ってみようと思わなければ、チェコスロバキアについても何も知らないままだった。今回で多少なりとも近づけたような気がする。
 久々の世界料理シリーズは楽しかった。また面白そうな国がひらめいたら挑戦してみることにしよう。アフリカとかだと作ろうにも食材が手に入りそうにないから、もう少し難易度の低いところがいい。南米なんかはよさそうだ。北欧なんかも未知の料理だ。

紅葉には少し遅かったけど今年も行っておいてよかった永保寺

紅葉(Autumn leaves)
永保寺-1

PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di + C-PL



 虎渓山永保寺は多治見市の中心地から少し入ったところにある。中央線の多治見駅からは、直線で2キロほどだから、山奥とかではない。山の上でもなく川沿いの谷にあって、最初少し戸惑った。車で坂を登っていって、駐車場から更に登るのだと思ったら、道がどんどん下っていって、かなり下の方にある。
 永保寺はこれまで5回くらい行ってるだろうか。このブログでも何度か登場していて、歴史や建物についてはだいたい書いたと思う。
 近場で国宝を間近に見られるところはあまりないから、年に一度くらいは拝みに行ってもいい。そうなるとやはり秋の紅葉シーズンということになる。
 街中に近い割にはここの紅葉は早い。名古屋より一週間くらい進んでいる印象で、25日の段階でもう最終盤といった様子だった。今年は早いということもあるけど、前回は一週間くらい前でちょうど見頃だった。ただ、そのときはイチョウの黄葉には早かったから、今回は見頃のイチョウを楽しみにしていた。
 夕方近い時間で、西日を浴びて黄色く輝いていた。それが池に映り込んできれいだった。これを見られただけでも満足した。

永保寺-2

 よい状態を保ったモミジは少なくて、前回撮ったモミジの穴から観音堂という構図は実現しなかった。あれはお気に入りだったので残念だった。
 今回は別角度から撮った。左下の枝が邪魔だけど、ここもなかなか悪くない狙い目だ。

永保寺-3

 永保寺は臨済宗の禅寺で、雲水の修行道場も持っている。そこで修行している人たちだろう、落ち葉をブローで吹き飛ばしたり、集めたりしていた。
 落ち葉も風情で、被写体でもあるから、そのままにしておくれーと、私などは思ったのだけど、そうもいかない。
 ここは2003年に火事で本堂、大玄関、庫裏を焼いてしまったから、おそらく焚き火はしないだろう。

永保寺-4

 水路に吹き飛ばされた落ち葉たち。あまりきれいじゃない。
 絵になる落ち葉絨毯になかなか出会えない。ありそうでない。

永保寺-5

 名物の一つになっている大イチョウ。樹齢は600年とも700年とも言われている。
 幹の太さも枝振りも、しっかり存在感がある。みんな集まってきて、見上げている。
 もう少しすると、イチョウの葉の黄色い絨毯がもっときれいになるだろう。

永保寺-6

 ツバキかサザンカか。

永保寺-7

 ふかふかの苔とモミジの落ち葉。どんぐりも落ちている。
 赤い葉がもっと鮮やかで新鮮なら更によかったけど。

永保寺-8

 石畳の道に光が差し、雨上がりの水たまりが紅葉を映す。

永保寺-9

 開山堂がある一角の屏と瓦。
 崩れかけて苔むしている様子に歳月を感じる。

永保寺-10

 2007年に庫裏が再建され、現在は本堂である方丈華藏庵の再建工事が行われている。完成まではまだ2年近くかかるようだ。それでもだいぶ姿は見えてきていた。
 そういえば、無際橋も解体修理が行われたようで、一部は真新しくなっていた。

永保寺-11

 すぐ近くに土岐川が流れている。
 庄内川の岐阜県エリアを土岐川と呼んでいて、定光寺あたりでは玉野川となる。
 このあたりは水量が豊富でゆったりした流れになっていて、大岩風景でもない。

永保寺-12

 参道脇にはいくつか石仏が置かれている。
 中には古いものもありそうだ。

永保寺-13

 虎渓公園の紅葉が一番きれいだったかもしれない。

永保寺-14

 五平餅などを売っている茶屋。
 普段はやっているかどうか分からないような店も、この時期は稼ぎどきだ。観光客もけっこう多くやってくる。

 何度も訪れている永保寺だけど、今回はまずまず撮れたんじゃないかと思う。
 次に訪れることがあるとしたら、本堂が建ってからだろうか。
 多治見の修道院編につづく。

内々神社で撮ったと言わなければどこで撮ったか分からない写真

紅葉(Autumn leaves)
内々神社-1

PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di + C-PL



 去年に続いて、春日井の内々神社へ行ってきた。コースも同じ、多治見の永保寺と修道院の3点セットだ。ただ、順番が違って、最初に内々神社に寄ってから多治見へ回った。
 2年連続で同じコースを回るほど魅力的なのかといえば、そうでもない。なんとなくそんな気分だったというしかない。今年ならではの目的とかがあったわけでもなく、行って帰ってきてから、なんで行ったんだろうと思ったくらいだ。向こうに呼ばれたのかもしれない。
 写真の成果はそれなりといったところで、大きな収穫はなかった。行った時期もほぼ同じということで、風景に大した違いはなかった。ただし、今年の方が紅葉の進行は早くて、状態もよくなかった。今年はどこへ行っても当たりがない。
 写真に関しては、考え方が変わってきているので、去年と比較するとだいぶ違ったものになっている。状況説明をほとんど省いてしまっているので、内々神社で撮ったと言わなければどこで撮った写真か分からないくらいだ。ちょっと説明を省きすぎとも思うけど、去年神社の写真をしっかり撮って、歴史や由緒についても書けるだけ書いたから、今年は同じことはする必要はないだろうというのもあった。
 内々神社について知りたい場合は、ブログ内検索で去年の記事を読んでください。
 今年は、心惹かれる部分を切り取ることに専念した。たとえば一枚目の写真は、彫られた文字の内側が苔むしていて、そこがいいと感じたから撮った。こんなところに反応する人は少ないだろうなとは思う。

内々神社-2

 拝殿の彫り物が見事で、これをちゃんと撮りたいと思いつつ、手ぶれで撮りきれずにいた。今回は望遠と三脚を使ってしっかり撮った。カッコイイ。
 社殿は江戸時代後期(1813年)、安曇野の宮大工・立川内匠(たてかわたくみ)をはじめとした立川一門が手がけたと伝わっている。
 諏訪大社社殿や京都御所、富士浅間神社など、重要文化財の彫刻や建造物も残っており、瀬戸の深川神社や豊川稲荷も建てている。

内々神社-3

 拝殿、社殿の上部ぐるりと凝った彫刻が施されている。建物を建てるより彫刻に力を入れまくったという感じだ。
 今では渋くすすけたようになってしまっているけど、できた当時はピカピカの彫刻芸術品みたいだったのだろう。目の部分に色が入っている。体は着色されていなかったのだろうか。

内々神社-4

 紅葉の名所というほどではないものの、それなりにモミジなどがあって風景に彩りを添えている。
 意外と知られているのか、カメラの人も何人か来ていた。撮りどころはあるようであまりない。

内々神社-5

 南北朝時代の僧・夢窓国師が作ったとされる回遊式庭園が本殿裏手にある。
 池に映った紅葉と白い鯉。
 これもまた、秋にしか見られない紅葉風景だ。

内々神社-6

 舞い落ちる途中でクモの巣にかかった枯れ葉や木の実。
 主の姿はなく、空き家になっている。
 もうクモさえいなくなったかと思っていたら、拝殿の幕にトンボがとまった。撮ろうとしたら飛んでいってしまった。別の場所ではキチョウも見た。まだ暖かさが残っているから、最後の居残り組もいる。

内々神社-7

 隣接して北辰妙見寺がある。
 ここのイチョウ絨毯がきれいで、今回も楽しみにしていたら、今年は全然駄目だった。遅かったのか、早かったのか、葉が少ない。ここの落ち葉が一番撮りたかったから、残念だった。

内々神社-8

 雨上がりということで、境内には水たまりの秋色キャンバスができていた。

内々神社-9

 期待していたほど撮れなくてもどかしさが残ったものの、このあと多治見へ行かなくてはいけなかったので、ほどほどで切り上げた。
 永保寺と修道院は、またあらためて紹介したいと思う。

多少紅葉も絡めつつ雑多な残り写真 <王滝渓谷・後編>

施設/公園(Park)
王滝渓谷2-1

PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di + C-PL



 王滝渓谷後編として残りの写真をお届けします。今回の写真は普通の写真が多い。
 上の写真なども、きれいなところをありのまま素直に撮ったらこうなったという一枚だ。
 部分的にきれいな紅葉はあった。すっかり終わっている木もあり、まだ色づいていないものもある。今年の紅葉は足並みが揃っていない。

王滝渓谷2-2

 梟ヶ城の展望スペースからの眺め。展望台よりも一段下からの方が眺めがいい。
 眼下に豊田スタジアムや豊田の市街地が見渡せる。
 この日は視界が悪くて遠くまで見晴らせなかったのだけど、天気がいい冬の日は遠く伊勢湾まで見えるとか。

王滝渓谷2-3

 砂防ダムからの放水滝。
 枯れた紅葉が多少なりとも彩りを添える。

王滝渓谷2-4

 砂防ダムでせき止められたところを王滝湖と名づけている。名前ほどたいそうなものじゃない。
 そこに架かる赤い橋は、王滝湖かけ橋という名前で、王滝渓谷の中で一番大きい。
 5年前の写真を見るときれいな赤色をしているのに、今ではすっかり色褪せてしまった。5年くらいでこんなにも激しく色落ちしてしまうものなのか。

王滝渓谷2-10

 王滝湖にいたカルガモたち。全部で7、8羽いた。
 渡りのカモの姿は見あたらなかった。環境はよさそうなのに、渡りガモたちには人気がないようだ。
 渡りガモたちはどうして山間のきれいな池や川よりも街中の汚い川や池を好むのだろう。やはりエサの問題なんだろうか。

王滝渓谷2-5

 山道の途中にあった石仏。
 ややしおれかけているものの、ちゃんと花も供えられている。こんなところまでお世話をしにくる人がいるのだ。

王滝渓谷2-6

 ヘビイチゴとは形が違う。フユイチゴか、モミジイチゴあたりだろうか。
 食べたら酸っぱくてすごくまずそうだ。なんらかの薬効はありそうだけど。

王滝渓谷2-7

 ここでもスミレが咲いていた。この秋は本当によく春の野草を見る。毎年こういうイレギュラーがあるのか、今年は特別なのか。
 これだけを見て気候が狂ってきているとかいうのは短絡的すぎるけど、季節外れの花を見ると変な感じがするのは確かだ。

王滝渓谷2-8

 ウィローモスみたいな苔。
 苔好きのくせに苔についてはまったく詳しくない。種類もほとんど知らない。これでは苔好きとは言えない。もっと勉強しなくては。

王滝渓谷2-9

 紅葉の脇役としてよく見かける葉っぱ。まだら模様がちょっと面白いと思った。
 木の勉強もあまり進んでいない。

王滝渓谷2-11

 最後はまた流れ写真を並べて締めくくりとする。

王滝渓谷2-12

 決められた条件の中で、どの部分をどれだけ切り取るかが大事になる。なるべく余分な部分は切り落とした方がいい。けど、できればプラスアルファの要素も入れたい。

王滝渓谷2-13

 モミジの葉の状態がよければいいワンポイントになったのに。

 紅葉らしさのあまりない王滝渓谷写真になってしまったけど、今年は個人的に満足した。今あの場所で撮れるものは撮れたと思う。
 また何年かしたら行ってみたい。ここもくらがり渓谷同様、新緑の季節の方がよさそうだ。
 紅葉シーズンも残り少なくなった。もう少しだけ回りたい。

紅葉よりも暗くて渋い水写真が撮りたいのだ <王滝渓谷・前編>

施設/公園(Park)
王滝渓谷1-1

PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di + C-PL



 王滝渓谷へは、2004年以来の再訪となった。季節は同じ11月後半。いつかもう一度紅葉を見に行こうと思って5年が経った。あの年は紅葉が遅くて、見頃には遠かった。今年は逆に遅かった。紅葉のタイミングは桜以上に難しい。
 まあしかし、実際のところ紅葉などはどうでもいいのだ。私は水風景が撮りたいのだから。この日も紅葉そっちのけで水ばかり撮っていた。
 ここ最近、水を撮りたいという気持ちが高まっていて、それなら気が済むまで撮ろうと決めた。水は魅力的な被写体だし、一つのテーマともなり得る。まだ撮り切れていないたくさんの可能性も感じる。
 今は広大な風景や派手な写真は撮りたいと思わない。地味で渋い写真を撮りたい。スモールピクチャーとでも呼ぶべき写真を目指している。だから、どこへ行ってもほとんどを70-300mmズームでまかなっている。35mm換算で105mmから450mmに当たるこの画角が今はしっくりきている。
 そのうちまた方向性とか撮りたいものとかも変わっていくのだろうけど。
 そんなわけで、今回紹介する写真は、王滝渓谷の観光案内とか紅葉情報とかの役にはあまり立たない。昔の私なら、どこで撮ったか分からないような写真は駄目だ、と思っただろうけど、現地を撮るから現地で撮るというスタイルに変化した今、これらの写真もまた、王滝渓谷でしか撮れないものに違いない。写真を見てくれた人が、自分も行って撮りたいと思ってくれれば、それが役に立ったことになると思う。

王滝渓谷1-2

 王滝渓谷はその名の通り、仁王川の渓谷のことを指す。豊田市の東にあり、焙烙山と六所山から流れが巴川へ注ぐ全長は1.8キロの渓流で、その間に148メートルの落差がある。
 無料駐車場が何ヶ所かに分散していて、通り沿いの駐車場にとめて、階段を上がるとそれはふくろうヶ城へ続く道だ。よく事情を知らずに罠にはまっていきなり山登りをするはめになったという人も少なくないと思う。
 しかし、これはあまりオススメできるコースではない。道は険しく、得られるものは少ない。駐車場からいったん通りに出て、橋の手前にある入口と書かれたところから歩き始めた方がいい。もしくは、もう少し奥の駐車場まで行ってしまってもいい。
 私は5年前と同じ過ちを繰り返すことになった。この道は違うと経験したのに、またやってしまった。自分の学習能力を疑う。そういえばあのときも、ふうふうぜいぜいいいながら山歩きをしたのを思い出した。今回も11月の終わりだというのに汗をかいた。
 山歩きは山歩きのよさもあって、上の写真のような雰囲気のある道を行くのも悪くないのだけど。

王滝渓谷1-3

 山道を行ってしまった収穫はこれ。石垣ではなく自然石がこんな形になっていて、きれいに苔が覆っている。これを見て、うわー、カッコイイと思うのは少数意見だろうか。
 最近、苔萌えの度合いが増している気がする。

王滝渓谷1-4

 東山魁夷が描いたような木々の風景。
 自分は絵画的な写真を撮りたいらしいことに気づく。
 写真の勉強をするよりも日本絵画を学んでイメージを得る方が上達の早道かもしれない。

王滝渓谷1-7

 これも絵画を意識した一枚。
 冬枯れの枝なんだろうけど、雪景色のように見える。
 根性出して樹氷とかも撮りに行かないといけないか。

王滝渓谷1-5

 モミジの葉を撮るのは、簡単なようで難しい。どれを選んで、どの場所にどれくらい配置するか、センスが問われる。こういう写真が抜群に上手い人がたまにいる。あれは写真の技術ではなく、教えて教えられるものではない天性のセンスだ。真似しようとしてもしきれない。
 けど、少しは近づきたいとも思うから、そのためには練習するしかない。

王滝渓谷1-6

 山の木々の渋い紅葉にも惹かれる。とてもいい感じだ。

王滝渓谷1-8

 山間の日没は早い。4時を回ったらみるみる暗くなった。
 その暗さが幸いした。狙ってアンダーにしたわけではなくて、自然と暗くて雰囲気のある写真になった。三脚の恩恵でもある。
 この日はほぼすべてのシーンで三脚を使っている。最近では手持ちで撮るのが怖いくらいだ。せっかくのいいシーンも手ぶれでマイナスになってしまうのはもったいない。

王滝渓谷1-9

 流れの中から突き出しているのは枝か何かか。そこで流れに変化ができた。
 引っかかっている葉っぱが赤いモミジならもっとよかったけど、そう都合よくはいかない。

王滝渓谷1-10

 渓谷としての魅力で言えば、この前行ったくらがり渓谷の方がよかった。王滝渓谷は、川の流れがそれほど変化に富んでいないし、雑然としている。部分的には面白いところもあるものの、撮りどころは少ないと感じた。
 紅葉後半ということで、落ち葉と絡めて撮りたいと思っていたのだけど、枯れ葉ばかりでいい葉が落ちていない。川沿いにモミジが少なくて、どのタイミングで行ってもモミジが渦に巻かれてぐるぐるなっている写真などは撮れそうにない。

王滝渓谷1-11

 個人的に一番楽しかったのは、奥の宮川散策道だった。
 巨岩がごろごろ転がる中を水が流れ、散策路は岩から岩へ飛び移り、大岩の間をくぐるというスリリングさ。私は岩の上で滑って転んで、あやうくデジもろとも川底に飲み込まれるところだった。どうにか左手で柔道の受け身を取って助かった。高校の授業で柔道を習っていなかったから、私は仁王川の藻屑と消えていたかもしれない。

王滝渓谷1-12

 陽が沈んであたりは真っ暗になった。そうなってもまだ写真を撮り続けている人はあまりいない。ここはライトアップもない。
 暗すぎる紅葉写真だけど、暗すぎていいんじゃないかと思った。これもありだ。

王滝渓谷1-13

 肉眼ではどういう状況なのか見えず、暗すぎてデジもオートフォーカスが利かなくなった。
 どんな写りになるか分からないまま、長時間露光したら面白い仕上がりになった。光が差さない状況でしか撮れない写真もあることを知る。

 今日の写真は全体的に暗かった。これまでの中で最高に暗い。この渋さがいいと思うのは、歳を取ったせいだろうか。
 今回少し見えた部分もあるし、今後とも暗い写真というのも一つのテーマとしていこう。
 後編につづく。

秋も終盤が近い東山動植物園風景 <後編>

動物園(Zoo)
東山動植物園2-1

PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di / 90mm f2.8



 紅葉シーズンの東山動植物園後編に紅葉写真は登場しない。それでも、やはりこの時期にしか撮れない写真というのはあるもので、今日はそのあたりを紹介したいと思う。
 まずは小鳥とリスの森にいるニホンリスから。
 リスのかわいさは、エサを両手に持って食べるところだ。ハーモニカを吹いてるみたい。
 野生のエゾリスなどは、秋の間にたくさんの食料をため込んで冬に備える。ほっぺをぷくぷくに膨らませている姿はお馴染みだ。動物園のハウスにいるリスたちはどうなのだろう。冬場はそれなりに室温は下がる。自分の貯蔵庫にため込んだりするのだろうか。

東山動植物園2-2

 ハウスの中には何種類かの野鳥が飼われていて、一番のお目当てはルリビタキなのだけど、今まで一度しか見たことがない。今回も見つけることができなかった。
 ジョウビタキはよく見かける。
 紅葉が終わったら鳥撮りシーズンというのが毎年のパターンで、それももうすぐだ。

東山動植物園2-3

 メジロもいる。
 ここはけっこう暗くてシャッタースピードが稼げない上に、鳥たちはちょこまか動き回るからすごく撮りづらい。
 足元ではリスを追いかけてちびっこたちが駆け回る。

東山動植物園2-4

 いつもいる小さな池にオシドリがいなくてどうしたのだろうと思ったら、陸の木陰で休んでいた。オスメス揃って眠そうな目をしていた。
 渡りのオシドリたちも、もう渡ってきた頃だろう。

東山動植物園2-5

 空をいくカラス。
 人間に嫌われても、空を飛んでどこへでもいける自由がある。
 きれいに生まれた鳥は、人間に捕まってしまう。

東山動植物園2-6

 これだけ寒くなってくると、虫の姿をほとんど見かけなくなる。
 だから、こんなカメムシみたいなやつでも貴重な被写体だ。
 花はハルジオンかヒメジョオンだろうか。こんな季節にもまだ咲いている。

東山動植物園2-7

 ノコンギクとヨメナの区別はいまだにつかない。たぶんこれはノコンギクだろうなと思うだけで確信はない。
 どちらにしても秋の野草だから、まだ咲いていても不思議ではない。

東山動植物園2-8

 バラ園も今回の目的の一つだった。
 今年の秋バラはあまり撮れないままシーズンが終わろうとしている。まだ少し咲いていたけど、状態のいい花は少なかった。

東山動植物園2-9

 バラは何度撮っても難しいというか、手応えがない。
 色とフォルムを借りてイメージ的に撮ればいいというところまでは分かったものの、その先が見えない。もう少し撮り続けていけば何か見えそうな気はする。

東山動植物園2-10

 こんなピンク色が許されるのはバラくらいのものじゃないかと思わせるような鮮やかな色だ。
 花にもそれぞれ相応の色があるように思う。

東山動植物園2-13

 冬に向かってこれから咲いてくるバラもある。寒くないと咲けない花があるというのも、何か象徴的なものを感じる。

東山動植物園2-11

 水を見ると撮りたくなる。可能性のある被写体だから、どうにか撮れないかと、よさそうなところを探す。
 撮りたい水模様が頭の中にあって、それをどこかで見つけたい。

東山動植物園2-12

 秋の残骸の寄せ集め。
 花は終わり、実は落ち、紅葉の枯れ葉も風に吹かれて、世界はまた色を失う。これから3ヶ月は茶色が支配する。一年を通じて写真を撮っていると、季節による色の移り変わりというのがよく分かる。
 冬にしか撮れない写真があるにしても、しばらくは寂しくなる。早くも春が待ち遠しい。
 そろそろ紅葉も終盤だから、心残りがないようにできるだけ撮っておきたい。

紅葉は今が見頃の東山植物園 <前編>

施設/公園(Park)
紅葉の東山1-1

PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di / 90mm f2.8 / SIGMA 30mm f1.4



 東山動植物園の年間パスポートを買ったからには、今年から来年にかけて行きまくらなければならない。行けば行くほど得をするという貧乏性丸出しの発想だ。
 それに、ポイントカードのハンコを20個ためると、動植物園のガイドブックがもらえることを知った。そいつはぜひ欲しい。近所なんだから、用事がなくてもハンコだけもらいに行ってもいい。月に2回くらいなら大丈夫だろう。
 前回訪れたときは、まだ紅葉には早く、途中から雨が降ってきて、消化不良だった。だから、今回行くのは必然だったと言える。
 行ったのは20日だったのだけど、一週間で紅葉は一気に進んでいた。もうすっかり見頃で、あそこまで進んでしまうと、いい状態は長くは続かない。今週末ではもう遅いか。
 これまでずっと先行しすぎていた私の紅葉巡りも、ここへきてようやく紅葉の方が私に追いついてくれた。桜と同じで紅葉もピークになれば楽しめる期間は残り少ない。
 そんなわけで、紅葉の写真はあまり撮らなかったのだけど、紅葉シーズンの東山植物園写真をお届けします。

紅葉の東山1-2

 白い鯉もいいところにいてくれたけど、赤い鯉の場所もよかった。モミジの映り込みのところを泳いでくれたから、いいタイミングで撮ることができた。
 なかなか心得ている。

紅葉の東山1-3

 一番きれいなモミジトンネルのところは、人が多くて撮るタイミングを逸してしまった。前からはバラバラととりとめなく人が歩いてくるし、後ろでは撮ろうとする人がカメラを構えていて立ち止まるのも申し訳ない。
 なんとなく撮り損ねて、合掌造りの前まで来てしまった。ここはここで悪くない場所だと思うけど。

紅葉の東山1-4

 干し柿作りの光景を見ると、冬の到来を思わずにはいられない。
 冬場は植物園を訪れたことがないから、この柿が干し柿になっているのを見たことはない。職員で食べているのか、イベントのときなどに配られているのか。

紅葉の東山1-5

 武家屋敷門。
 門から見える風景も、秋枯れ風情といった感じだ。
 ここから見える春夏秋冬風景を撮り続けたら、面白い組写真になるかもしれない。

紅葉の東山1-6

 前回、お花畑の手前まで行って雨が本降りになってしまったので、今回はぐるりと一周歩いてみた。
 この時期にしてはそれなりに咲いている花があるものの、魅力的な被写体は少ない。
 普通のコスモスはほとんど枯れていて、黄色いやつだけはよく咲いていた。品種が違うのだろうか。

紅葉の東山1-7

 ススキの仲間か。名前は知らない。
 これが見渡す限り咲いている風景があったら、さぞかしきれいだろう。

紅葉の東山1-8

 プレートには、モミジバフウとあったけど、愛知県総合農業試験所で見たアメリカフウと同じ種類だろうと思う。
 確かに、葉っぱの形はイロハモミジに似ている。ただし、こちらの方が葉はずいぶん大きい。
 モミジより紅葉は早いから、もう葉もだいぶ散って、終わりかけになっていた。

紅葉の東山1-9

 一昔前のデパートの屋上のような光景が広がる。良くも悪くも、これが東山動植物園だ。大がかりなリニューアルが計画されていたけど、河村たかし市長になってそれも取りやめになったらしいから、まだしばらくは古き良き動植物園の味は残りそうだ。
 この近くに、新たな目玉であるチンパンジータワーがあった。こんな場所にあるとは知らなかった。肝心のチンパンジーの姿がなかったけど、どこへ行ったのか。

紅葉の東山1-10

 蒸気機関車が展示保存されているのも知らなかった。そういえば、子供動物園の裏手など、これまで行ったことがなかった。
 残念ながら柵で囲まれていて近づくことはできない。ここまで厳重に囲わなくてもいいんじゃないか。できればもっと近くから見たい。

紅葉の東山1-11

 この日はうろこ雲というか波雲の不思議な空模様だった。
 東山の上は飛行機の通り道になっていて、けっこう頻繁に通る。

紅葉の東山1-12

 やはり気になって、もう一度紅葉トンネルに行ってみた。
 このときはもう閉園間近ということで、誰も歩いていなかった。これはこれで残念だ。私としては人を入れたかったのに、しばらく待っても人は来なかった。仕方なく人なしの写真を撮ることにした。やっぱりこういう風景には人が入っていないと寂しい。

 これ以外にも、リスの小屋とバラ園にも行ってきたので、後編でそのときの写真を紹介したいと思う。
 つづく。

初めに食材ありきのサンデー料理

料理(Cooking)
食材本位サンデー

 先週のサンデー料理があまりにも即興的になりすぎてしまったから、今週はちゃんと計画的に作ろうと思ったのだけど、そうもいかなかった。もらいものの食材がいくつかあって、それを使ってしまわなくてはいけなかったから。なので、作りたい料理よりも、食材が優先するサンデー料理となった。

 まずはホタテをどうにかしなくてはいけなかった。
 ホタテはアイのエサなので、自分ではあまり食べたい気が起きないものだったりする。でも、アイにやるような安いものではなく、生で食べられるようなものだったので、料理に使うことにした。
 アスパラをオリーブオイルと塩、コショウで炒めて、いったん取り出す。
 フライパンにバターを溶かして、水気を拭いたホタテにカタクリ粉をまぶし、弱火でじっくり両面を焼く。
 半生くらいでアスパラを戻し、白ワイン、砂糖、塩、コショウ、コンソメの素、しょう油、マヨネーズ、バルサミコ酢で味付けをして、終盤でとろけるチーズを入れる。
 全体的に絡んだら出来上がりだ。最後にバジル粉を振りかける。
 さすがに刺身用ということで、柔らかい。ホタテは調理すると固くなるというイメージがあってあまり好きではなかったのだけど、いいものを使えば柔らかくて美味しいものだということを知った。今後も使っていって、レパートリーを増やしていくことにしよう。

 もう一つ使ってしまわなくてはいけなかったのが、しめじだった。
 しめじは鍋に使うくらいで、普通の料理ではめったに使わない。白身魚の上に乗せるキノコにしても、別のものを使う。鍋に入っている分には別に嫌いじゃないし普通に食べるけど、他に使い道があるかと考えると思いつかない。
 余りもののほうれん草があったので、とりあえず二つを炒めてみたらどうだろうというところから出発した。
 それだけでは寂しいので、エビを加えてみたところ、なんとなくよさげな感じになった。中華っぽさを感じて、味付けも中華にしてみた。
 酒、みりん、しょう油、中華だし、塩、コショウで味付けをして、水溶きカタクリ粉でとろみをつけた。
 思いがけず美味しくて、これは成功だった。鍋で余ったしめじの使い道としてオススメできる。

 更なる余りものとして、先週使い切れなかった黄金いもがあって、トマトがあって、もらいもののジャガイモとタマネギがあった。こうなるともう行く先は決まってくる。野菜のトマトスープだ。
 ジャガイモ、黄金いも、タマネギ、ニンジンをオリーブオイルと白ワインで炒める。
 鍋に移して、ひたひたの水で煮ていく。
 コンソメ、塩、コショウで下味をつけて、アクを取る。
 トマトソースは別に作る。鶏肉、ソーセージ、トマトをオリーブオイル、ショウガ、ニンニクで炒め、白ワイン、みりん、砂糖、白しょう油、マスタード、唐辛子、ケチャップ、コンソメを加えて煮込む。
 それを鍋に加えて、かき混ぜたら、火を止めてしばらく冷まして味を染み込ませる。
 再加熱して、完成となる。

 メニューが先か、食材が先か、どちらがいいかは一概には言えない。普段の夕飯なら両方の混合といういのが一般的なのだろう。冷蔵庫にある食材を見て作るものを考えて、足りないものを買い物にいって、店で安売りの品を見つけてメニューを変更する、みたいに。
 趣味のサンデー料理としては、作りたいもの優先でいいとは思うのだけど、食材本位で作ることで思いがけない発見もあるから、それはそれで悪くない。
 どちらにしても、レベルアップするにはどうすればいいのかをもっと考えた方がいいに違いない。
 とまあ、そんな感じで今日のサンデー料理は無事に終わったという話でした。

水の流れは魅力的な被写体だけどプラスアルファが必要 <第3回>

海/川/水辺(Sea/rive/pond)
くらがり渓谷3-1

PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di + C-PL



 くらがり渓谷の最終回は、水写真コレクションになる。
 紅葉が少なかったから、しつこいくらい水の流れ写真ばかり撮っていた。途中からは三脚も足を伸ばしっぱなしで、肩に担いで歩いた。三脚が恥ずかしいという感覚もだいぶ麻痺しつつある。だって、三脚使わないと撮れないんだもん、と心の中で言い訳しながら。
 特に説明も必要ないので、あとは写真を並べるだけになる。

くらがり渓谷3-2


くらがり渓谷3-3


くらがり渓谷3-4


くらがり渓谷3-5


くらがり渓谷3-6


くらがり渓谷3-7


くらがり渓谷3-8


くらがり渓谷3-9


くらがり渓谷3-10


くらがり渓谷3-11


くらがり渓谷3-12


くらがり渓谷3-13

 こうして並べた写真を見てみると、渓流というのはやはり変化があって面白い被写体だとあらためて思う。大きな可能性を感じると同時に、難しくもある。
 今回撮った流れ写真の中で、自分が気に入っているものは何枚かあるけど、決定的にいい写真というのは一枚もなかった。何かが足りない。それは、訴えるようなものとでも言おうか。意味はなくてもいいけど、何らかの物語性は欲しい。たとえば、赤いモミジの葉一枚でもいい。
 そういう意味では、今回はくらがり渓谷を撮り切ったとは言えない。チャンスがあれば、次は新緑の5月か6月くらいに再訪したいと思う。

くらがり渓谷の水風景を撮るなら秋よりも新緑の初夏 <第2回>

紅葉(Autumn leaves)
くらがり渓谷2-1

PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di + C-PL



 くらがり渓谷があるのは、岡崎市の奥。漢字では闇苅渓谷と書く。
 本宮山の北の麓で、登山口もある。途中まで登りかけて、あまりにも遠そうなのであきらめた。
 名古屋から行くと、岡崎インターか音羽蒲郡インターなのだけど、どちらもたいして変わらない。岡崎インターからは35号から37号の道なりで約40分ほどだ。最後まで片側一車線あって、細い山道というほどでもない。もっとアップダウンの細い道を想像していたけど、くらがり渓谷自体がそれほど山奥ではなかった。
 ちょっと残念だったのは、男川沿いの風景に見所がなかったことだ。紅葉も山里風景もなく、降りて写真を撮りたいところがなかった。
 くらがり渓谷の秋祭りは、11月14日から29日までで、この間は夕方5時から8時半までライトアップをしている。
 駐車場はおととしあたりから無料になった。
 私が訪れたのは平日の午後ということで、人はまばらだった。週末の賑わい具合はよく分からない。岡崎はメジャーな紅葉スポットが少ないから、けっこうな人が集まるのかもしれない。
 色づきは19日現在、一週間は早いといった感じだった。ネットの情報では見頃となっているけど、まだ3、4割程度しか紅葉していない。桜の開花情報に対して紅葉の情報は大雑把すぎる。
 モミジなどの本数はあまり多くない。渓流の魅力はあるものの、紅葉だけなら岩屋堂の方がいいくらいだ。

くらがり渓谷2-2

 駐車場近くの不動滝。
 大して大きな滝ではない。
 どこから流れてきたのか、細い丸太が滝壺に突き刺さっていた。なんだこりゃ、と思う。

くらがり渓谷2-3

 入口付近の紅葉はこの通り。まだ青々している木も多かった。
 今年の私は、あらゆる紅葉スポットで先走りしすぎている。その分、紅葉情報としては役に立っているかもしれないけれど。

くらがり渓谷2-4

 砥鹿神社の碑が建っていて、そういえば本宮山の上には砥鹿神社の奥宮があることを思い出す。
 砥鹿神社は、三河国の一宮で、古代から本宮山の上にあったと伝えられている。
 里宮は豊川市一宮町にあって、これも文武天皇時代の700年頃創建されたというから、充分古い。
 できれば奥宮に参拝したかったけど、くらがり渓谷からは6キロくらいあるから、歩くとなるとけっこうな時間がかかる。6キロといえば平地でも1時間半だから、登山となるとそれ以上だ。
 参拝だけなら、東の本宮山スカイラインを通ってすぐ前まで車で行ける。この道も最近無料になった。

くらがり渓谷2-5

 男川はくらがり渓谷の奥に水源があって、岡崎市を流れる乙川に注いでいる。
 ゴロゴロと岩が転がる中を流れているため、水の流れは変化に富んでいる。
 撮りどころもけっこうあって面白い。流れを撮るなら、秋よりも初夏の新緑の頃の方がよさそうだ。光があまり差さないせいか、映り込みが少ないのが物足りない。
 ここを歩いていたら、赤目四十八滝にまた行きたくなった。

くらがり渓谷2-6

 ミニ昇仙峡という呼ばれ方もしているようだけど、この一角はミニチュアの高千穂峡を思わせた。オモチャの舟を浮かべたら、それっぽく写るかもしれない。

くらがり渓谷2-7

 奥へ進んでいったら、険しい上りになり、やがて道なき道となった。どうやら進む方向を間違えたらしい。
 その突き当たりで見たのがこの風景だった。人知れず、ポツリと小さな紅葉が暗い森に彩りを添えていた。

くらがり渓谷2-8

 広場の紅葉も、まだこれから。ピーク時はきれいな紅葉トンネルになるだろうと思わせた。

くらがり渓谷2-9

 染まっている葉っぱだけ撮っても面白くないと思いつつ、あまりにも色づきが少ないので、きれいに色づいているところを見つけて嬉しくなって撮る。
 この三連休でもまだ早い。来週末くらいでも間に合うんじゃないだろうか。

くらがり渓谷2-10

 だいぶ奥へ進んだところの川風景。
 紅葉を見に来た人でこのあたりまで来る人はあまり多くない。ほとんど登山者くらいしかすれ違わない。
 苔の感じを見ても、やっぱり初夏がいいに違いないと思う。

くらがり渓谷2-11

 三色紅葉グラデーション。

くらがり渓谷2-12

 水の流れと風に揺れるモミジの葉。
 最後まで紅葉については物足りなさが残った。二度行くところではないから、少し早まった。一週間後に行っていたら、また違った印象を持っただろう。
 水風景の写真がまだ少し残っているので、次回を最終回としたい。

紅葉にはまだ早かったくらがり渓谷で水風景ばかり撮る <第1回>

紅葉(Autumn leaves)
くらがり渓谷1-1

PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di + C-PL



 今日は、くらがり渓谷で撮ってきた写真を。
 まだ整理ができていないので、プロローグとして水写真を中心に10枚並べて簡単更新としたい。
 紅葉を見に行ったのに、まだ紅葉は全然。一週間は早すぎた。
 くらがり渓谷がどんなところかについては、次回紹介したいと思う。

くらがり渓谷1-2

 エメラルドグリーンの川色。
 川の深い部分はこんな色をしている。

くらがり渓谷1-3

 水の表情が面白いところを探して撮る。
 渦を巻いていたり、変化があるところが狙い目。

くらがり渓谷1-4

 モミジの赤は、やや人工的。
 色とりどりの山の紅葉は、自然の美しさを感じる。

くらがり渓谷1-5

 ぐるぐる探し。
 落ち葉が増えて、水に巻かれていると、もっと面白い表情になる。

くらがり渓谷1-6

 植林と自然林の境目は分からない。
 杉の縦のラインと、葉っぱの横のラインが、心惹かれる風景になる。

くらがり渓谷1-7

 岩がむき出しになった浅瀬も、変化があっていい。

くらがり渓谷1-8

 一番色づいているところを撮ってもこの程度。

くらがり渓谷1-9

 白と黒の幽玄世界。
 昼でもあまり光が差さないくらがり渓谷らしい水風景。

くらがり渓谷1-10

 ライトアップの時間まで待ちきれず、渓谷の外の裸電球に照らされるモミジを撮って帰った。

 次回の本編に続く。

気づけば半ば無意識的に人入り写真を撮っていた <明治村-3>

施設/公園(Park)
明治村人入り-1

PENTAX K10D+PENTAX-M 50mm f1.4 / TAMRON 90mm f2.8



 今日はつなぎということで、明治村の写真を。
 このときは人をテーマには撮らなくて、むしろ人入りは避けたつもりだったのに、気づけばけっこう撮っていた。写真を見返してみたらけっこう枚数があったので、まとめて紹介することにした。
 明治村は映画やドラマのセットに使われたり、モデル撮影をしたりすることも多い。やはりここは人がいてこそ絵になる場所だ。

明治村人入り-2

 小中学生の社会見学や遠足にもよく使われている。このときも小学生のちびっこ軍団が走り回っていた。
 やつらに歴史的建造物の価値は分かってないだろうけど、リトルワールドよりは楽しいんじゃないだろうか。
 ただ、明治村は、大人になって訪れたとき、初めて面白さが分かるところだから、学校で行ったときつまらなかったと思っても、大きくなったらぜひ再訪して欲しい。

明治村人入り-5

 中高年のスケッチグループがいた。
 ここは絵を描く対象には事欠かない。
 子供たちも、お勉強的な見学よりも、写生大会をした方がいいのかもしれない。自分の好きなものを描いた方がいい思い出として残りそうだ。

明治村人入り-7

 当然ながらカップルもよく似合う。
 ただし、楽しいデートのためには、彼氏、彼女ともに、それなりに健脚でなければならない。アップダウンのある広い園内を3時間やそこらは歩くことになる。

明治村人入り-8

 一人で訪れても充分楽しめる。

明治村人入り-9

 迷路の女の子。お父さんと一緒。

明治村人入り-3

 駄菓子屋のお姉さん。
 駄菓子屋はおばあちゃんでもいいけど、明治村の従業員は若い人が多い。
 もっとエキストラ的に明治スタイルをした人たちがいたら、更に気分が盛り上がる。交番に明治の巡査がいたり、郵便配達人が走っていたり、カフェの女給さんがいたりして、そういう人たちと記念写真を撮れたりしたら楽しい。

明治村人入り-6

 市電と運転士さん。
 運転士の恰好は明治時代のレプリカ制服なのかどうか、鉄の人ではない私には判断がつかない。

明治村人入り-4

 汐留バーと、品川硝子ショップが併設されているところ。
 ショップの中に入ったことはあるけど、電気ブランは飲んだことがない。

明治村人入り-10

 教会の中でまったり。
 明治村の入村料は1,800円とけっこう高いのに、年間パスポートは3,000円と安い。パスポートがあれば、駐車場金の800円も平日は無料になる(休日は半額)。年に二度行けば元が取れるから、買って損はない。

明治村人入り-11

 奥様友達の二人組、三人組といったような人たちもけっこういる。
 おじさん二人組とかもいないことはない。写真の人たちとか、定年組とか。

明治村人入り-12

 ガイドの説明を聞くグループ。
 全体のガイドツアーもあるのかもしれない。あとは、個別の展示品のガイドさんも時間制でいる。

明治村人入り-13

 明治の小学校に座る平成の小学生。
 自分が座ってみると、机や椅子がやけに小さく思える。

 明治村写真はまだ残っているから、またどこかでつなぎネタとして使おう。

小原村番外編は久しぶりの神社仏閣ネタ

神社仏閣(Shrines and temples)
小原村3-1

PENTAX K10D+DA 16-45mm F4



 今日は小原村の最終回で、番外編をお届けします。
 四季桜祭りをしているメイン会場から下の方に下りていったら、神社を見つけた。奥まった突き当たりの場所で、ここの存在を知っている人しか発見できないようなところにある。
 近頃は神社仏閣離れを起こしているから、普通なら表から写真を撮るだけで終わっていたのだけど、何故かここには入っておこうと思ったのだった。あまりにも暗い雰囲気に惹かれたというのがあったかもしれない。
 名前は鳥居の額で賀茂原神社だということが分かった。どんな神社なのかは、ネットで調べてもほとんど出てこないし、ネットの地図にも載っていない。
 もしかして、京都の上賀茂神社や下鴨神社と関わりがあるのだろうかと思ったけど、考えたら小原村は豊田市に合併される前は西加茂郡だったから、そこから来ている可能性の方が高い。元々は八幡社だったようなことが境内の由緒書きに書かれていた。

小原村3-2

 上り坂の参道。両側には植林されたと思われる杉などが立ち並んでいる。
 鳥居の外からは何やらおどろおどろしいような雰囲気が感じられたけど、中に入ってみると以外と明るかった。想像したほど荒れてはいない。

小原村3-3

 境内はそこそこの広さがあり、拝殿はこぢんまりしている。
 全体的にさほど古い感じはない。拝殿なども昭和に入ってから建てたものだろう。
 奥はあまり詳しく見なかったけど、いくつかの境内社が合祀されているようだ。
 手水舎は、水道の蛇口をひねって水を出すようになっていた。まったく枯れているよりはいいけど、これで手を清めたことになるのかと、ちょっと思う。
 どんな神様かまったく分からないまま、とりあえず挨拶だけしておいた。
 家康が腰をおろした腰掛石というのもあった。何度か場所を移したあと、最終的にここに落ち着いたらしい。

小原村3-4

 拝殿の向かいには、舞台のようなものがある。今は物置のようになって、老朽化している。屋根も、勝手にしやがれを歌っていたときのジュリーの帽子のように傾いている。
 神社の祭りのときには使われているのかもしれない。

小原村3-5

 舞台の中。古い学校みたいだ。

小原村3-6

 何はともあれ、参拝を済ませたということで、納得して神社をあとにする。
 小原村には他にも小さな神社がいくつかあるようだ。

小原村3-7

 帰り道の途中、瀬戸の雲興寺にも寄っておいた。紅葉の具合を確かめるために。
 この寺は何度か訪れていて、ブログにも登場している。お暇な方は、雲興寺でブログ内検索してください。2006年に、わりとしっかり書いたので、あれ以上付け足すことはない。

小原村3-8

 ここは参道の紅葉がいいのだけど、この日はまだまだだった。行ったのは13日だから、今はもう少し進んでいるだろう。

小原村3-9

 境内の紅葉も、赤色がまだ不充分だった。イチョウは黄色に染まっていた。

小原村3-10

 本堂に陶器製屋根瓦を使っているのが特徴で、本堂自体もかなり立派だ。

小原村3-11

 参道のモミジは、一部だけ赤くなっていた。
 参道をモミジの落ち葉が埋め尽くすシーンを撮ってみたい。紅葉シーズン終盤に、チャンスがあれば行ってみよう。

小原村3-12

 ずっと曇っていた空が、日没を過ぎて少しだけ焼けた。それで、雲の模様が面白いことになった。

 これでもう、しばらくは小原村に行くことはないだろう。何年か経って、写真が上達したと思ったら行くことにしよう。今回以上に上手く撮れるイメージができたなら。

秋の小原村で撮るのは桜と紅葉だけじゃない

紅葉(Autumn leaves)
小原村2-1

PENTAX K10D+DA 16-45mm F4 / TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di / 90mm f2.8



 小原村で撮った写真がまだ残っていたので、今日はその続きをお送りします。
 小原は、山というほど山ではなく、町というほど町でもない。郊外というほど街に近くもなく、農村とまではいかない。里山のやや町寄りといったところだろうか。ところどころに、心惹かれる農村風景がある。
 四季桜やモミジがないところでも、秋の風景を楽しむことができる。里の秋色ってこういうことだよなと思う。

小原村2-2

 民家の裏手にも、小さな四季桜が咲いている。育成環境としてはあまりよくなさそうだけど、こんなところでも桜は咲く。
 まつり会場で接ぎ木できる四季桜が売ってたりするのだろうか。ソメイヨシノは育てるのが難しいそうだけど、四季桜はどうなんだろう。

小原村2-3

 干し柿を作っている家も、最近はめっきり少なくなった。昔は田舎でもよく作っていて、嫌という程もらえたものだけど、久しく干し柿など食べていない。売ってるものはけっこう高い。

小原村2-4

 緑の公園のテニスコート。
 久しぶりにテニスもしたいけど、きっと思うほど足は動かないだろう。

小原村2-5

 野球のグラウンドもある。
 ベンチに置かれていたのは、ソフトボールだろうか。ソフトボールはこんなに小さかったか。ソフトも子供のとき以来やってないから、今見ると小さく見えたのかもしれない。

小原村2-6

 桜と山並み。

小原村2-7

 紅葉を背景に咲く桜。
 明日から冷えるようだから、一気に色づいてピークを迎えることになりそうだ。桜は12月いっぱいくらいまで長く咲くらしい。

小原村2-8

 小さな赤いハート。
 紅葉は頭上のモミジだけじゃない。

小原村2-9

 色づきグラデーション。
 葉っぱだけ撮っても面白くないけど、ここのところ、端正な絵作りというものを少し考えるようになった。

小原村2-10

 これも紅葉風景。この時期に桜をバックに紅葉を撮れるというのは贅沢だ。
 この日は終始曇り空で、光がなかったのは残念だった。

小原村2-11

 後ろの黄色はイチョウの葉。
 イチョウの木は数本しかない。もっと本数があると、彩りとして華やかになるのに。

小原村2-12

 散った桜の花びら。
 12月くらいに行けば、紅葉と桜の落ち葉風景を撮ることができる。

 小原村の四季桜と紅葉本編はこれでおしまい。
 最後に番外編がもう一回あります。
 つづく。

即興場当たり変種サンデー料理

料理(Cooking)
即席変種サンデー

Canon EOS 20D+EF50mm f1.8II



 今日は何の下準備もなく、買うものも決めずに料理の直前に買い物に行って、帰ってすぐに調理を始めたから、ひどく行き当たりばったりの料理になった。
 ノープラン、ノーライフ。
 ここまで即興で作ることは普段ない。少なくとも、使う食材くらいは事前に決めてある。
 どうせ無計画なら、使ったことがない食材を使ってみようということになった。魚は赤カレイ、イモは鹿児島の黄金いも、ブロッコリーの代わりにカリフラワーを選んでみた。
 元から完成図が頭の中にあったわけではないから、出来上がったものを見てイメージ通りだとか違うとかはないのだけど、うーん、ちょっと違うなこれ、と思う。作りたかったのは、こういうものではなかった。

 まずカレイだけど、サンデー料理では初登場だ。これまで食べたことさえあまりない。
 定番は煮付けだということは知っている。それは食べたことがある。
 でも、ありきたりでは詰まらないということで、バター焼きにして、ソースをかけて洋食に仕立てようと考えた。
 しかし、切り分ける時点でそれは無理だということに気づく。骨だらけで、とてもじゃないけど焼いて食べられるようなものではない。カレイについて私は知らなすぎた。だから、煮付けにするしかないのだと、今更ながら気づく。
 仕方がないので、いったん茹でて、柔らかくなったところで身をほぐし出すことにした。煮てしまえば扱い安い食材になる。
 ほぐした身を、オリーブオイル、塩、コショウ、酒、みりん、しょう油、ショウガ、ニンニク、バルサミコ酢、砂糖、マスタード、唐辛子、コンソメの素、マヨネーズで味付けをしながら炒める。
 それとは別に、ナスとタマネギも炒め、同じように味付けをする。
 色味はあまりよくないし、品のある料理ではないものの、これはこれでけっこう美味しかった。カレイの臭みも取れるし、他にも応用が利きそうだ。ご飯のふりかけにしてもいいかもしれない。

 黄金いもというのは、ジャガイモのような姿をしたサツマイモだ。皮は茶色で、中は白っぽい。これは初めて食べる。
 柔らかくて、煮崩れしやすいから、本来、煮物に使うものではなさそうだ。煮てたらすぐにほくほくになって分解しそうだったので、いったん取り出さないといけなかった。
 普通のサツマイモほど甘さがなくて、料理向きのイモだ。天ぷらに向いてるんじゃないか。
 カリフラワーもめったに口にしない。今回食べるまで、どういう味がするのか思い出せなかった。
 なので、今日はじっくり味わって食べてみたのだけど、さほど印象的な味でもない。ブロッコリーの方が甘みがあって美味しい。あえてカリフラワーを使う必然性は見いだせなかった。前から気になる存在だったから、一度ちゃんと食べてみたのは無駄ではなかったけど。
 料理としてはオーソドックスな野菜スープ煮込みみたいなもので、驚きはない。味付けはコンソメがベースになっている。

 右奥は冷や奴だ。これほど芸がない料理がサンデー料理に出るのは珍しい。前の2品を作ったら、もう調理するのが面倒になってしまった。豆腐が男前絹豆腐で、崩してしまうのはもったいないということもあった。
 こういう美味しい豆腐はそのまま食べるのがいい。きめが細かくて、しっとりした食感だから、豆腐ステーキとかはには向かないか。
 せめてタレだけは作ろうと、酒、みりん、しょう油、豆板醤、砂糖、塩、コショウ、味噌、唐辛子、ダシの素を煮詰めて作ったものをかけて食べた。

 即興料理は難しくもあり、あまり楽しくもない。いろんな部分に気が回らず、場当たり的な料理になってしまう。食材を見て、パッとイメージして、ササッと作るというほど上級者じゃない。
 毎回、メニューを決めるのが一番大変なところなのだけど、そこが一番大事な部分だということにあらためて気づいた。完成図があやふやなまま作り始めると、失敗する確率も高くなる。
 来週はちゃんと考えて作りたい。ただ、馴染みのない食材を試していくというのはいいことだから、今後も積極的に取り込んでいきたいと思っている。

小原村四季桜と紅葉の私的オススメコース紹介

紅葉(Autumn leaves)
小原村1-1

PENTAX K10D+DA 16-45mm F4 / TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di / 90mm f2.8



 四季桜と紅葉を撮るために小原村へ行ってきた。
 豊田市に吸収されて豊田市小原町となった今でも、ここは小原村という呼び名の方が似合う。
 初めて訪れたのは2004年だった。2006年にもう一度行き、今年2009年が3回目となった。
 前回までの2回は、どう切り取っていいのか分からず、戸惑いを抱いたまま去ることになった。どちらもまだ一眼を使う前だ。今回はちょっと真剣にしっかり撮りたいという思いがあった。しかし、やはりあそこは難しい。紅葉と桜が混在している風景は、思っているほど違和感がなくて、きれいな部分をキリとてもとりとめのない写真になってしまう。結局、今回も撮りきれなかったというモヤモヤ感を向こうに残してくることになった。
 それでも、薬師寺の風景に関しては、イメージ通りに撮れたと思う。現地の状況を考えると、狙う位置とレンズの画角はこれがベストじゃないだろうか。電線が入ってしまうのがうらめしいところだけど。
 この場所の認知度はあまり高くないかもしれない。マイクロバスはメイン会場へ行くだけで、こちらまで回ってこない。けど、小原の四季桜と紅葉を撮るなら、ここは外せない。
 小原支所から北へ5キロほど行ったところで、信号を3つ超えて、左手にある。車だと7、8分だろうか。
 駐車場が500円なのはちときつい。なので、少し先まで走ると、川沿いに7、8台とめられるスペースがあるから、そこに置いて5分ほど歩いて戻るという手もある。休日は競争率が高そうだけど。

小原村1-2

 田代川沿いの桜風景。
 吉野の山桜風だ。
 秋冬のパラパラまばらに咲く冬桜や十月桜とは違って、四季桜は春の桜に近いくらい密に咲く。ソメイヨシノの華やかさには及ばないものの、秋にこれだけ見事な咲きっぷりを見せてくれれば大満足だ。
 全国的に見てもこの時期にこれだけの桜を見られるところはあまりないんじゃないか。車のナンバーを見ると、県外も多い。

小原村1-3

 小原村サイトの情報によると、桜は7分から満開で、紅葉は見頃となっているけど、実際はそこまで進んでいない印象だった。桜は確かに満開近いところが多かったものの、紅葉はまだ早い。来週の3連休には少し遅いにしても、来週の半ば頃がピークになりそうだ。
 ここも今年の紅葉はあまりよくない。傷んだ葉や落ち葉が多く、色もくすみがちだった。

小原村1-4

 ここは穴場の四季桜公園。
 他の場所は大勢の見物客で賑わっているときでも、ここだけはほとんど訪れている人がいない。
 桜や紅葉は少ししかないから、来たとしてもすぐに帰っていく。なので、のんびりできる。トイレもゆっくり使えるから、メイン会場の仮設トイレで列に並ぶより、車ならここまで来た方が早い。

小原村1-5

 公園は高台にあるから、上から町を見渡すことができる。
 こちらは南側で、小原町ではないかもしれない。大坂町だろうか。

小原村1-6

 北側は、非常にいい雰囲気の里山風景が広がる。絵に描いたような農村風景で、ここを見るだけでも四季桜公園を訪れる価値がある。

小原村1-7

 今回初めて前洞の四季桜を見に行った。
 樹齢100年を超える老木で、小原村の象徴的な存在となっている。
 つっかえ棒だらけだけど、まだ頑張って花を咲かせていた。
 少し場所が分かりづらい。薬師寺から北へ少し行って、左に入る道を見つけたら左折して、あとは道なりに2分くらい進んだところだ。
 桜は道の下にあるから、うっかりしてると見落とす。近くに四季桜ののぼりがあるから、それが目印だ。基本的に、見物客はいない。ここまで訪れる人は少ない。

小原村1-8

 前洞の風景。
 山がパッチワークのように色づいている。

小原村1-9

 穴場中の穴場、緑の公園。
 ここは四季桜公園以上に訪れる人がいない。見所が少ないことをみんな知っているのか、ここの存在そのものに気づいていないのか。
 入口の桜並木がけっこうよくて、私はなんだかんだで毎回訪れている。

小原村1-10

 最後にメイン会場へとやって来た。
 ここはたくさんのテント店が立ち並んで、お祭り会場と化している。郷土の名物やら食べ物やら、あれこれ売られている。
 駐車場は前回まで無料だったのに、今回300円になっていた。駐車代金ではなく、四季桜祭りの協賛金と言われたら、協力するしかない。
 バスも増えていたし、ここ数年でかなり知られるようになってきたようだ。豊田市に編入されたことで運営なども変わったのだろう。2004年に訪れたときは、こんなに商売気を前面に出してはいなかった。

小原村1-11

 メイン会場は、写真を撮るのは一番難しいというか、面白みがないところだ。ここは風景として撮るものがほとんどなくて、紅葉と桜が混在して植えられているだけだから、物珍しさはあっても、写真向きではない。ここだけ見て帰ってしまう人は、たいしたことはないという印象になってしまうのではないかと、少し心配になる。
 今回は行かなかった、小原ふれあい公園とか、市場城跡、和紙のふるさとなど、他にも見所はある。きっと、私の知らない素敵な風景もあるのだろう。

小原村1-12

 個人的には今回でもう満足したというか、限界を感じたというか、もうしばらくは行かなくてもいいという気になった。毎年行っても同じことの繰り返しになってしまう。
 まだ行ったことがない方は、ぜひ一度行ってみてください。初めて見ると感動すると思う。面白い風景でもあるし、見ておいて損はないです。

予想外に早く降り出した雨に雨写真のヒントを得る <東山植物園第4回>

施設/公園(Park)
東山植物園3-1

 東山植物園シリーズ最終回は、残った写真を並べて終わりとしたい。
 あまり撮るものがない季節ではあるけど、歩いていればそれなりに被写体はある。植物園といっても、撮るものは花だけじゃない。

東山植物園3-2

 一番目の写真とあわせて、雨の池の雰囲気を。
 雨降り写真の可能性が少しずつ分かってきた。まだはっきりしたイメージはできていないのだけど、雨しか撮れない写真がある。雨の日はどういうスタイルで撮ればいいのかも掴めたから、今後は雨でも積極的に撮りに出たい。

東山植物園3-3

 これも一応、雨の写真。でも、あまり雨が伝わらない。
 雨らしさを伝えるのは難しい。普通に撮っても雨そのものはあまり写らない。雨が写りやすいシャッタースピードがあるはずなのだけど、そのあたりもまだ把握できていない。

東山植物園3-4

 水滴を撮るのは雨表現の常套手段だ。ありがちではあるけど、伝わりやすい。

東山植物園3-5

 これも雨雫。
 花はツワブキか。

東山植物園3-6

 温室の花で、名前は知らない。
 ほつれた毛糸みたいなモジャモジャの花びらが面白い。

東山植物園3-7

 インパクトのある何かの実。
 大きさも色も様々にひしめいている。何故こんなに粒が揃ってないのだろう。

東山植物園3-8

 赤色の部分は花びらじゃない。中央の黄色いのが花だ。
 よく見かけるのにいつも名前を忘れてしまう。
 アンスリウム。どうも覚えにくい名前だ。

東山植物園3-9

 こちらは白バージョン。たぶん、アンスリウムだと思うけど、アンスリウムもいろいろな品種があるようだ。

東山植物園3-10

 咲いている花と閉じている蕾の混在が面白い。なんだか混雑しているように思える。

東山植物園3-11

 可憐で繊細な白からピンクのグラデーション。
 花なのか、葉っぱなのか。

東山植物園3-12

 いろんなサボテン。

東山植物園3-13

 ワレモコウの終わったところかと思ったら、たぶんセンニチコウの終わったやつだ。
 今年もとうとうワレモコウを見られずじまいだった。

東山植物園3-14

 どこからか、花が落ちてきた。
 やまない雨を見ながら雨宿りしているときに撮った。
 最後は閉園時間になって終了。
 今回の東山植物園シリーズはこれにて完結。できれば今月中にもう一度行きたい。

紅葉とか秋の草花などの雑多な植物園写真 <第3回>

施設/公園(Park)
東山植物園3-1

PENTAX K10D+TAMRON SP 90mm f2.8



 東山植物園シリーズも今日が3回目。そろそろ終わりかと思いきや、あと一回分残ったから、全部で4回になった。雨降りだったわりには枚数を稼いでいた。
 今日と次回は雑多な感じで、残った写真を紹介していくことになる。特にテーマはない。

東山植物園3-2

 砂糖菓子のようなこの花は、けっこうあちこちで見かける。
 名前をいつも忘れてしまって、思い出せそうで思い出せない。ソバなんとかだったか、なんとかソバだったか、そんなような名前だ。
「野草 砂糖 ソバ」で検索したら一発で出た。ツルヒメソバ(蔓姫蕎麦)。そうそう、それだ。
 金平糖に似てると感じる人も多いようだけど、今どきの人は金平糖を見たことがあるんだろうか。

東山植物園3-3

 お気に入りの黄色いモミジ。
 背景にキラキラが入った別の一枚。
 この日は雨模様だったけど、モミジは逆光がよく似合う。

東山植物園3-4

 こんなふうに全体が黄色く色づいていた。
 赤くなるイロハモミジとは別の種類だろうか。

東山植物園3-5

 モミジトンネルを前回とは逆方向から。
 たまたま通った人を入れて撮るのではなく、ここで待ち構えてベストな被写体を狙うべきだとは思う。
 いかにも狙ってますという様子だと不審に思われてしまいそうだけど。

東山植物園3-6

 一番赤く色づいていたあたり。
 近くでスケッチをしている人もいた。

東山植物園3-7

 池の反対側から。
 こういう写真は面白くないから最近はあまり撮らないようにしてるのだけど、このときはつい。人が通りかかったというのもあって。

東山植物園3-8

 合掌造り前のモミジも、まだまだ色づきは不充分だった。

東山植物園3-9

 奥様グループは賑やかだ。
 雨が降り出してきたときで、頭にハンカチを載せている人もいた。なんだか知らないけど、さすがだと思う。

東山植物園3-10

 タンポポっぽいけど違う。アキノノゲシとかだろうか。

東山植物園3-11

 デザイン的な草の生え方。
 植物の習性を利用して、文字や絵を描くこともできそうだ。

東山植物園3-12

 足元の小さな紅葉。これはツルヒメソバの葉か。

 というわけで、雑多な写真になった植物園シリーズ第3回はここまで。
 次回に続く。

温室の中で心惹かれるフォルムとカラーを探す <東山植物園第2回>

施設/公園(Park)
東山植物園2-1

PENTAX K10D+TAMRON SP 90mm f2.8



 東山植物園の2回目は、温室編をお届けします。
 温室の花は、野草とは違って季節感があまり感じられないこともあって親近感が湧かず、名前を覚えようという気になれない。野草でさえ分からないのに、園芸種や外国の花まで覚えきれないというのもある。
 だから、写真を撮るときも図鑑的に写しても楽しくない。派手な色のものが多くてきれいなのはきれいだけど、どれだけ撮っても手応えがないことが多い。
 今回は特に、花そのものよりも、目についた形や色を切り取るつもりで撮っていった。このところ、抽象的な写真を撮りたいという気持ちが強くなっている。

東山植物園2-2

 火の鳥花。
 などという名前の花はもちろんないけど、これを見つけたときは怪鳥を発見したと喜んだ。
 熱帯のジャングルに、こんなような鳥がいてもおかしくはない。
 たぶん、ストレリチアだと思う。

東山植物園2-3

 これはどう見ても金魚だろう。目玉があって、目が合った。
 ウーパールーパーみたいでもある。
 何か面白いものはないかと、ひねくれた探し方をしていると、こんなのが見つかる。

東山植物園2-4

 これが人影に見えてしまったとしたら、少し病んでいるのかもしれない。
 でも、なんとなく、雑踏の中の人のシルエットに見えた。

東山植物園2-5

 これは単純に形が面白いと思った。
 アニメのキャラクターのヘアスタイルみたいだとも思う。

東山植物園2-7

 風鈴風。
 自然の造形は不思議で面白い。

東山植物園2-6

 正体不明ながらデザインに惹かれるものがあった。
 植物のどの部分なんだろう。

東山植物園2-8

 白い爆弾が炸裂したような。

東山植物園2-9

 自然の中にもパステルピンクが存在する。
 人工的に思える色も、すべて自然界にあるのかもしれない。

東山植物園2-10

 繊細な砂糖菓子みたいな風合いの花。
 色は和菓子の饅頭のようだ。

東山植物園2-11

 適当にたたんで膨らんだ折りたたみ傘を連想する。
 折りたたみ傘は、花の蕾を見て思いついたんじゃないだろうか。

東山植物園2-12

 噴火したマグマを思わせる。
 灼熱の液体が飛び散っているよう。

東山植物園2-13

 線描と図案。

 これまで温室の撮影はあまり楽しくないと思っていたけど、こういう撮り方をするといろいろな可能性が感じられて楽しかった。
 中は暗くて手持ちでは限界があるから、三脚を使うともっと撮れるものが増える。パスポートを買ったから、この冬の楽しみの一つということにしよう。
 東山植物園編はまだ続きます。

11月初め曇りのち雨の東山植物園 <第1回>

施設/公園(Park)
東山植物園1-1

PENTAX K10D+TAMRON SP 90mm f2.8



 夕方、少し時間ができたので、東山植物園へ行くことにした。天気予報では、雨は夕方遅くからというのですっかり油断して傘も持たずに行ったら、途中から本降りになって、ずぶ濡れに。天気予報を鵜呑みにしたのが間違いだった。
 今日のもう一つの目的は、年間パスポートを買うことだった。前から買おうかどうしようか迷っていて、2,000円だから一度買ってみることにした。これまでも年に4回くらいは行ってるはずだし、いつでも行けるとなれば、ちょっとした空き時間でも行く気になる。ブログのネタに困ったときは、ここへ行けばとりあえず2、3回分のネタは集まる。植物園はこれからシーズンオフになるけど、動物にシーズンオフはない。
 そんなこんなで、今日は植物園の方だけ1時間半ほど歩いてきた。後半は雨を逃れるために温室に入って枚数を稼いできた。何回分かにはなったはずだ。
 紅葉の見頃はもう少し先のようだ。色づいている木は増えてきたものの、全体としてはまだ2、3分といったところだろうか。例年通り、中旬から下旬にかけてだと思う。
 上の写真は、合掌造り前で、一番きれいなトンネルができるところだ。ここもまだまだだった。

東山植物園1-2

 植物園のモミジは、岩屋堂などに比べると状態は悪くなかったものの、それでも傷んでいる葉はけっこうある。
 今年の紅葉は、あまりいいという感じはしない。香嵐渓などはどうなっているのだろう。

東山植物園1-3

 今日見た中で、一番きれいに紅葉していたのがこの木だった。
 普通のイロハモミジなのかどうなのか、葉全体が均一に黄色く染まっている。やや黄土色に近いか。雅な感じの黄色で、この色はよかった。

東山植物園1-4

 冬に咲く桜の一つ、コブクザクラ(子福桜)も地味に咲いていた。
 春と秋冬の二度咲く八重で、秋の花は小さくて少ない。
 コブクザクラという言葉から、おふくろさんを歌うコブクロを連想するのは私だけだろうか。

東山植物園1-5

 白とピンクの花びらが階段に積もる。椿の花だ。
 椿というと、花の形を保ったままボトリと落ちるというイメージがあるけど、そうじゃない品種もあるようだ。早咲きで、秋から春にかけて咲く椿もあるらしい。
 サザンカは秋の終わりから冬にかけて咲く。

東山植物園1-6

 シラタマホシクサは、頭の白さを保ったまま立ち枯れている。
 この茶色い風景が、湿地の冬景色だ。

東山植物園1-7

 スミレが一輪咲いていてびっくり。春一番で咲いてくる花が、秋のこの時期に咲くことがあるのだろうか。今まで私が気づかなかっただけで、こういうこともちょくちょくあるのか。
 少し前に、ホトケノザも見たし、なんだか変な感じがする。すごくせっかちで気が早いやつなのか、ものすごくのんびり屋なのか、どちらだろう。

東山植物園1-8

 タンポポも基本的には春の花だけど、ほぼ一年中咲いているから、今見ても驚かない。
 綿毛は近くから見ると、とても繊細な作りになっていて、フォトジェニックだ。ありがちな被写体でありながら、クモの巣同様いろんな可能性を持っている。

東山植物園1-9

 たぶん、ムラサキシキブの実だと思う。コムラサキシキブは、実がもっと集まってなる。

東山植物園1-10

 外のプールに咲く温帯性のスイレン。もう季節としては最終盤だろう。花はきれいに咲いているけど、葉は枯れかけている。

東山植物園1-11

 虫の姿はほぼ消えていた。チョウもトンボも飛んでいない。
 この日、唯一見たのは、このカメムシだけだった。あまり嬉しくない。
 来年は、もっと虫撮りを大事にしよう。

東山植物園1-12

 雨の写真。
 K10Dは防塵、防滴で、ある程度濡れても大丈夫だけど、レンズは雨仕様になっていない。濡れるとカビの原因にもなりそうだし、濡らさないに越したことはない。
 タオルをかぶせて、なんとかしのいだ。
 こういうときのためにシャワーキャップをバッグに入れておくとよかった。自分では使わないから、近々買ってこよう。

東山植物園1-13

 傘も差さずに植物園で濡れながら写真を撮っている人間はそういない。
 でも、粘ったからこそ、こういう写真が撮れた。雨も悪いことばかりじゃない。

 東山植物園ネタは続きます。

玉野園地を目指して辿り着くも半信半疑であとにする <後編>

施設/公園(Park)
玉野園地2-1




 前回の玉野園地前編に続いて今回は玉野園地後編をお送りします。
 それにしても、玉野園地というのはどこからどこまでのことをいうのだろう。東海自然歩道のエリア全部が玉野園地ではないと思うのだけど、園地と呼べるような場所はついに発見できなかった。ネットで調べてもあまり情報はない。
 とりあえずそのあたりを歩いてきたという報告をお届けします。



玉野園地2-2

 雑木林のワイルドさはなかなかのものだ。乱雑に木が生い茂ってとりとめがない。まったく人の手が入っている様子がないから、だんだん原生林に戻りつつあるような感じだ。
 このまま歩いていくと、どんどん山の中に入っていくようで、やや不安を感じ始める。



玉野園地2-3

 と思ったら、10分も歩いたらふいに普通の道に出て驚く。舗装こそされていないものの、車が通る道で、民家もある。
 なんだこりゃと、えらく拍子抜けした。
 ここで更に先に進むか引き返すかで迷って、結局引き返すことにした。あとになってそれは正しい判断だったと分かる。この先に玉野園地はない。
 このときは玉野園地をまだ発見できていなかった。右に折れる道に気づかず、直進してしまったから、ここへ出たのだった。



玉野園地2-4

 雑木林の中には、住む人がいなくなった家もある。竹林があって、なんでこんなところに竹があるんだろうと思ったら、ここの家の庭だったようだ。
 それにしても、住むには不便そうなところだ。

玉野園地2-5

 シジュウカラなどがカラの混成チームを作っているのを見ると、冬の訪れが近いことを感じる。林の中ももはや冬枯れに近かった。



玉野園地2-6

 道を引き返して、今度は玉野園地という案内標識を見つけて、そちらに向かってみた。
 それで出たのがこの場所なのだけど、これが玉野園地なんだろうか。ただの休憩所にしか見えない。
 山道の中に遊園地みたいなのがあるとは思っていなかったけど、もう少し園地らしい何かがあると想像していた。どうしてここを玉野園地と名づけて、人を呼ぼうと思ったのかが謎だ。あまりにも何もなさすぎる。
 竹林とモミジが植わっていたから、ちょっとした紅葉名所というつもりだろうか。
 周辺を歩いて探すも、これ以上何も見つからないので、あきらめて帰ることにする。釈然としない気分だった。



玉野園地2-7

 展望台という案内があったのでそちらも行ってみると、この通り。
 一切展望は利かない。



玉野園地2-8

 暗い雑木林の中で、シダにスポットライトが当たってきれいだったので撮ってみる。他にあまり撮るものがなかったというのもある。



玉野園地2-9

 苔むした岩も撮っておく。

 玉野園地について私が紹介できるのはこれくらいだ。あの休憩所のようなところが玉野園地なのか、もう少し広い範囲を指すのか、いずれその答えを私は得ることになるのだろうか。玉野園地を再訪する可能性はかなり低い。
 東海自然歩道以外にも、定光寺駅周辺にはたくさんの散策路がある。定光寺公園の南エリアも以前一度歩いたことがある。まだまだ歩いていない場所がたくさんあるから、機会があれば行ってみたいと思っている。
 

結果オーライでもいいのかもサンデー料理

料理(Cooking)
予定変更サンデー

 今日のサンデー料理も、予定とはずいぶん違うものができあがった。
 メインのおかずは、メカジキのつみれだったのに、完成した3品の中には見あたらない。右奥でスープに浮いたお好み焼きみたいになっているのが、なれの果てだ。つみれがどうしてこんなことになってしまったのかといえば、単純に言うと、タネをお湯に落としたら分解してバラバラになってしまったので焼きに切り替えてこうなった。
 ナス料理もイメージが湧かないまま見切り発車で作り始めて、なんとなく中途半端な料理になったし、煮込み料理のつもりで作ったものは結果的に野菜スープになった。
 結局、一つも予定通りにいかず、今日は失敗したなと思って食べてみたら、どれも美味しくできあがっていたから料理というのは分からない。失敗したと自己申告しなければ、今日の料理は失敗ではない。結果オーライでは駄目なのだけど。

 ナス料理は、基本的には間違っていないから、オススメしたいというか、これを応用してもっといい料理にして欲しいという気持ちがある。
 薄切りにしたナスを水にさらして、水気を拭いたらカタクリ粉をたっぷりまぶす。
 それをごま油で焼いて、塩、コショウ、めんつゆ、唐辛子で味付けをする。
 仕上げに、白ゴマと鮭フレークを振りかけた。
 ナスは天ぷらが一番好きなのだけど、やはり天ぷらは面倒だ。それに近いものをもっと簡単にできないかと思って作ったのがこれだった。
 パリパリの食感は得られないまでも、これはこれでけっこう美味しい。ナスとめんつゆの相性はいいし、もう一工夫することで更に美味しい料理になりそうな予感がある。

 右奥のつみれ崩れは、どうして固まらなかったのか、自分では原因が分からない。明らかな原因があるには違いないけど。
 メカジキを細かく切って包丁で叩き、刻んだタマネギ、すり下ろした山芋、卵、小麦粉、塩、コショウ、ショウガ、ダシの素をあわせてよく混ぜる。
 これをスプーンですくって熱湯に落とせばつくねができると思ったのに、あっという間にバラバラに崩れ去ってしまった。つなぎが足りなかったのか、山芋がいけなかったのか。
 で、フライパンでお好み焼きみたいに焼くしかなかった。
 たれは、野菜スープの煮汁に、塩、コショウ、ダシの素、白しょう油、みりんを入れて作った。
 下には柔らかく煮込んだ白菜を敷いている。

 左奥は、野菜スープで、これも柔らかく仕上げている。
 ジャガイモ、ニンジン、大根、長ネギをよく下茹でして、酒、ダシの素、塩、コショウ、砂糖、みりん、白しょう油で味付けをする。
 しっかり煮て、いったん冷まして具材に汁を染み込ませて、再加熱して完成となる。
 シンプルなスープだけど、野菜の旨みがしっかり出て、まろやかで優しい味に仕上がった。肉類を入れなくても充分美味しいスープになる。

 そんなわけで、作り手としては成功とは言い難かったものの、食べてみたら味は失敗じゃなかったから、まあいいかなと納得してしまった。自分の思い通りに作れたとしても、料理は作って終わりではなく食べることが目的だから、作り手の自己満足は重要ではないのかもしれない。店で注文して、メニューの写真とまったく違う料理が出てきたら問題だけど。
 それで一つ思いついたのは、完成図の写真を見て、そこから逆算して料理を作るというやり方だ。私の場合、完成図が頭に描けていないからイメージと違った料理になってしまうわけで、作る前にしっかり見えていたら失敗は少なくなるのではないか。上達を目指すならその方が早道かもしれない。
 とはいえ、注文を受けて、その通りのものを作って出す自信はまったくない。

よく分からないまま玉野園地なるところに入って歩いてみる <前編>

施設/公園(Park)
玉野園地1-1




 JR中央本線の定光寺駅から南へ500メートルほど歩いたところに、玉野園地の入口がある。東海自然歩道の看板はさび付き、歓迎の文字も色褪せている。昼だというのにあたりは薄暗い。左手には御嶽神社の石柱もあり、なんとなくおどろおどろしい雰囲気がなくもない。
 こんなところ、めったに入っていく人もいないのだろうと思ったのだけど、中の道はしっかり踏み固められていて、意外にも荒れた様子はない。帰ってきてから調べたところ、東海自然歩道の春日井コースの入口ということで、週末などはハイカーがよく歩いているようだ。私の感覚ではここは瀬戸市なのだけど、実際は春日井市だ。お寺の定光寺は瀬戸市で、鉄道の定光寺駅は春日井市にある。
 この道をずんずん北へ向かって歩いていけば春日井の道樹山弥勒山に辿り着くと言われると、なるほど春日井のコースだと納得する。更に行くと内津峠、最後は西尾峠へと至る14.4kmのコースとなっている。ツワモノは犬山市の入鹿池まで8時間コースを歩くという。世の中には健脚の人がたくさんいるものだ。
 中がどうなっているのか全然予備知識がないまま、とりあえず歩いてみることにした。



玉野園地1-2

 入ってすぐ、古そうな橋が架かっている。レンガと石造りのようだ。
 地図で見ると途中で途切れたようになっている道だけど、どこからどこへつながっている道なのだろう。



玉野園地1-3

 いきなり野性的な感じが満載で、この道は大丈夫だろうかと、少し不安になる。
 根っこのようなぐにゃぐにゃの幹がすごいことになっている。



玉野園地1-4

 定光寺駅を出てしばらく行くと、JR中央本線の線路はトンネルに入り、一瞬外に出て、またトンネルに入る。
 しばらく待っていたら、貨物列車が通過していった。
 このすぐ先に御嶽神社の一の鳥居がある。神社自体がどこにあるのか分からず、見つけることができなかった。帰ってから調べてたら、ぐるりと右へ回り込んだ奥まったところにあるようだ。



玉野園地1-5

 入口の掲示板にフリークライミングの案内があるのを見て、そういう岩場があるのだろうなと思っていたら、なんとなくそこに出た。ここは東海自然歩道のコースからは外れているから、こちらに出たら道としては間違いだ。
 写真では大きさは伝わりにくいけど、けっこうな高さがあって、命綱なしで登って落ちたらものすごく危険なことになる。



玉野園地1-6

 左手から回り込むと、岩場の上まで行くことができる。なかなかいい眺めで、大声で叫びたければ叫びたい放題だ。



玉野園地1-7

 奥に水をせき止めた小さなダムがあって、そこからの水の流れがある。ここはちょっと気持ちよかった。
 流れは玉野川ではなく、玉野水力発電の水路に流れ込んでいるようだ。



玉野園地1-8

 小さなせき止め池。生き物の気配は感じられなかった。



玉野園地1-10

 唐突ながら、今日はこれでおしまいとなる。続きの後編はまた次回。

 玉野園地を目指して辿り着くも半信半疑であとにする <後編>
 

何はなくとも定光寺駅周辺の玉野川沿いを歩いてみる

観光地(Tourist spot)
定光寺周辺2-1

PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di / DA 16-45mm f4



 今日は昨日の続きで、定光寺駅周辺の後編をお届けします。
 電車の写真は昨日で終わりと言っていたけど、まだ一枚残っていたので、まずはそれから。
 すぐ下の家は電車の音がうるさそうだ。でも、これくらいのところはいくらでもある。真横を通るわけではないから、騒音や風はそれほどでもないのかもしれない。

定光寺周辺2-2

 駅前の観光案内図を見ると、500メートルほど南に玉野園地というのがあると出ていた。とりあえず、そちらへ向かって歩いてみることにした。
 途中にある数軒の家は、人が住んでいるのかいないのか、よく分からない。
 ナチュラルにツタがデコレーションした感じの家もある。狙って生やしているわけではないと思う。

定光寺周辺2-3

 このあたりはさすがに住んでいる様子はない。
 自分を撮ろうとしたわけではないけど、写り込んでいるのが分かったので、記念撮影にした。
 写ってはいけないものが写っているわけではない。と思う。

定光寺周辺2-4

 かつての旅館だろうか。うねりながら傾いている感じに惹かれる。
 直線と曲線の微妙な感じが好きなのかもしれない。バランスが崩れながら保っているところとか。

定光寺周辺2-5

 少し南へ下ったところに、中部電力玉野水力発電所があって、そのための水路が作られている。
 これが川沿いの道路にずっとあるために、こちら側から河原へは下りていけない。
 
定光寺周辺2-6

 千歳樓は近くから見るとすごいことになっている。
 外階段の柵は錆びてぐにゃぐにゃに曲がっている。なんでこんなことになってしまったのか。
 営業していた頃からすでに老朽化が進んでいたのだろうけど、それにしても廃墟化が激しい。

定光寺周辺2-7

 旅館の建物の脇に黄色い花が咲いている。墓前に供えられた花のようだ。

定光寺周辺2-8

 川向こうの風景。

定光寺周辺2-9

 フェンス越しに川を撮る。

定光寺周辺2-10

 このあと、玉野園地方面を歩いてきたのだけど、そのときの様子はまた次回ということにしたい。
 引き返してきて、河原に下りてみた。

定光寺周辺2-11

 橋方面を見る。

定光寺周辺2-12

 せっかく三脚を持ち歩いていたので、C-PLフィルターも使って、川の流れでも撮ってみる。

 定光寺駅周辺というのは、なかなか雰囲気のある場所ではあるものの、撮るものとしてはそれほど多くない。川と橋と電車と千歳樓を撮ったら終わりだ。
 これだけでは少し寂しいから、次回は玉野園地を紹介したい。といっても、あちらも何か特別なものがあるというわけでもないのだけど。
 続く。

定光寺駅周辺で電車の人となる

観光地(Tourist spot)
定光寺駅周辺1-1

PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di / DA 16-45mm f4



 上の写真を見て、すぐに定光寺駅だと分かるのは地元の人間にほぼ限られる。中央線をよく利用する人でも、定光寺駅を下から見る機会はほとんどないだろう。
 鉄の人にはちょっと有名かもしれない。川沿いの高い崖っぷちにあるホームとして一部ではよく知られている。
 下を流れる川は、基本的には庄内川なのだけど、このあたりは玉野川と呼ばれている。定光寺のお寺は瀬戸市にあるから、駅も瀬戸市かと思いきや、川向こうは春日井市玉野町になる。
 私も定光寺の行き帰りに遠くから眺めるだけのこの駅のことが、前からずっと気になっていた。一度は近くまで行って、ホームからの景色も見てみたいと思っていて、今回ようやく実現したので、今日はそのあたりについて紹介したい。
 見えている橋は、城嶺橋( しろがねばし)で、この位置から少し南の右岸沿いに駐車スペースが10数台分あるので、そこに車を置いて歩くことにする。

定光寺駅周辺1-2

 橋の上から電車と駅を撮る。左手に写っている白いのが駅舎だ。左右に登り下り用の階段がある。
 名古屋と東京を結ぶ中央線ということで、電車はひっきりなしに通る。10分と間を置かない。ただし、定光寺駅に止まるのは普通列車だけなので、多くは通過列車だ。それでも、電車を入れた写真を撮るには困らない。たまに貨物列車も通過する。

定光寺駅周辺1-3

 橋の上から見下ろした玉野川。名古屋から電車で30分のところにあるとは思えない風景が広がっている。
 定光寺は昔から名古屋の奥座敷と呼ばれる景勝地で、このあたりも昭和までは観光地としてそれなりの賑わいを見せていた。駅前には数軒の旅館があったようだ。

定光寺駅周辺1-4

 料理旅館の代表格だった千歳樓の今。
 昭和3年創業の老舗で、一時は大変な賑わいを見せていたようなのに、2003年にわりと唐突な感じで廃業してしまった。
 それからわずか6年とは思えないほどの廃墟っぷりで、最近では違った意味で賑わいを見せている。見えてはいけないものが見えるとかなんとか。

定光寺駅周辺1-5

 川は岩がゴロゴロしていて、ところどころ荒っぽい流れになっている。護岸工事なども行われていないから、昔ながらの自然の景観が残る。
 釣り人の姿も見かけた。

定光寺駅周辺1-6

 駅前メインストリート。
 シャッターが閉まっているところが多いものの、思いがけず人が歩いていたりして、完全にひっそりしているわけではない。何故か若い女の子がぽつぽつ歩いている。近くに学校があるわけでもなく、これといった施設もないのにどこから来るのか不思議だ。
 喫茶店も一軒営業していて、お客もいた。
 一日の乗車人数は120人ほどだとか。

定光寺駅周辺1-7

 行けるところまで行ってみようと階段を登っていったら、あっさりホームに出た。完全無人駅で、改札もないから、電車に乗らなくても自由にホームまで行ける。これなら写真も撮り放題だ。
 それにしてもホームの狭いこと。特急がかなりのスピードで通過していくから気をつけないといけない。

定光寺駅周辺1-8

 こちらが長野・東京方面。
 電車は撮り放題なのだけど、こんなところで電車の写真を撮っていると、絶対電車の人と思われる。

定光寺駅周辺1-9

 駅のホームから橋を撮る。
 名古屋の郊外とは思えない景色だと、あらためて思う。お手軽に渓谷気分を味わえるとも言える。

定光寺駅周辺1-10

 別の角度から更に撮る。
 上りと下りの電車がすれ違ったところ。
 撮っていて、自分でもすごく電車好きの人みたいだなと思った。他人からそう見えても仕方がない。

定光寺駅周辺1-11

 電車写真はこれくらいにして、駅周辺の散策をすることにしたのだけど、それはまた次回ということにしたい。
 定光寺駅周辺は、愛知高原国定公園に指定されていて、東海自然歩道も通っているから、いろいろ歩くコースがある。
 ということで、次回に続く。

先行しすぎてあまり役に立たない定光寺紅葉情報

紅葉(Autumn leaves)
定光寺紅葉-1

PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di / DA 16-45mm f4



 定光寺へ行ってきた。今回は定光寺駅周辺の散策が主な目的だったのだけど、そこまで行って定光寺に寄らない手はない。紅葉の進み具合も見ておきたかった。
 駅散策の写真は後回しにして、紅葉情報としての定光寺編を先にお届けすることにした。そろそろ気になっている人も多いんじゃないかと思う。
 色づき加減としては、まだまだだった。2分とか3分とかでさえなく、緑の状態のものがほとんどだから、見頃はまだ先になる。今月の半ばくらいになるだろうか。

定光寺紅葉-2

 三門の外から中を見て、あ、これはまだ全然だとすぐに分かった。訪れている人もほとんどいなかった。紅葉情報サイトの色づき始めというのは、ちょっと先走りすぎだ。

定光寺紅葉-3

 無為殿の前の木だけがようやく色づき始めていた。この木はどういうわけか、毎年早い。他の木が見頃になる頃にはもう終わっている。一番被写体向きの木で、これを基準とすれば、確かに色づき始めと言えなくはない。

定光寺紅葉-4

 別角度から少し引いて撮るとこんな感じ。
 この木以外はどこも紅葉していないので、私の定光寺紅葉情報はここまでとなる。
 鐘楼の前の木は、紅葉する前に枯れていた。今年は傷んでいる葉が多くて、紅葉はあまりよくないような印象を受ける。

定光寺紅葉-5

 面白い形の花なのか何なのか。

定光寺紅葉-6

 展望台から春日井、名古屋方面を眺める。
 ここは西向きなので、きれいな夕焼け空と街並みを俯瞰することができる。

定光寺紅葉-7

 名古屋駅のビルが遠くに見える。
 上空には名古屋空港を行き来する飛行機が飛んでいる。

定光寺紅葉-8

 参道の階段。
 上まで車でも行けるけど、いつも車は下に置いて参道の長い階段を歩く。
 2004年に初めて訪れたときは、10分弱の登りでへばったものだ。あの頃は全然歩いていなかったから、一番体力が落ちていたときだった。今はこれくらいの登りはなんでもない。今日はここの前に駅周辺でたっぷり2時間ほど歩いたあとだった。

定光寺紅葉-9

 参道の途中に生えていた何かの実と思われるもの。あちこちにボコボコ生えていたけど、何だろう。

定光寺紅葉-10

 蓮池の蓮はすべて枯れ果てて、うなだれている。これも秋の風景だ。

定光寺紅葉-11

 定光寺公園の正伝池も見ておいた。
 渡りガモの姿はなく、やけにカルガモが多かった。

定光寺紅葉-12

 キセキレイが木の枝にとまっているのは少し珍しいかもしれない。川岸とか地面にいる印象が強い。
 喉が白いのは、冬羽に変わったからか、メスか、どちらだろう。

定光寺紅葉-13

 帰ろうとしていたら西の空がオレンジ色に染まってきたので、車で展望台まで上がっていって、もう一度駅方面風景を撮った。
 街が遠いけど、ここからは夜景も撮れる。

定光寺紅葉-14

 変化に富んだ雲をオレンジ色に染めるのは、いかにも秋の夕焼けという感じだ。日没が早くなるのは厳しいけど、秋は夕焼け空の楽しみがある。

 そんなわけで、定光寺の紅葉はまだ早い。私はたぶん、この秋はもう行くことがないだろうから、あとはネットの紅葉情報で確認してください。
 2009年の私の紅葉は、段戸裏谷でもう半分終わったような気になっていて、もう一つの目玉としてくらがり渓谷あたりに行けたら、もう終わったも同然だ。
 王滝渓谷と小原村の四季桜も行けたら行きたい。香嵐渓はたぶん行かないだろうけど、香嵐渓の奥の川沿いはちょっと考えている。穴場のいい撮影ポイントがあるらしい。

矢田川夕景写真で間に合わせ

海/川/水辺(Sea/rive/pond)
矢田川夕景-1

PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di



 ネタ不足につき、近所の矢田川夕景写真で間に合わせ更新を。
 昨日の夕方に撮ったということで、満月の一日前の写真だ。今日が満月で、名古屋ではきれいな月が見えている。しかし、のんびり月見というには寒すぎる。昨日から急に冷え込んできた。河原で写真を撮っているときも寒かった。

矢田川夕景-2

 このときはちゃんと真面目に三脚を使ったから、こんなシーンもブレずに撮れた。
 かなり薄暗くなっていて、シャッタースピードも2秒くらいだったんじゃなかったか。その間、じっと動かずに協力してくれたアオサギも偉い。

矢田川夕景-3

 河原に出たときは、すでに日没時間を過ぎていた。とうとう4時台になってしまった。
 名古屋の場合、一番早い日没は12月1日から10日までの4時40分で、1月12日に5時まで戻る。
 これからの2ヶ月ちょっとの間、どこで何を撮ってネタをつないでいくかが問題となる。ご近所ネタも増えそうだ。

矢田川夕景-4

 最近、こういう写真が好きでよく撮っている。
 水風景には多くの可能性があって、偶然の要素も絡んでくるから面白い。たくさん撮った中の一枚だけがたまたまいい写真になることもある。
 こういうのを撮れるようになったのも、三脚を使うようになってからだ。もう三脚使いにもだいぶ慣れてきた。まだ人目は気になるけど。

矢田川夕景-5

 流れの中のカルガモたち。この状況で2秒間じっとしてろというのは無理な相談だ。これはよく止まっていてくれた方だ。

矢田川夕景-6

 上空を通過した自衛隊機。小牧空港に帰るところだろう。
 また飛行場にも撮りに行きたい。

矢田川夕景-7

 日没後の水風景。
 暗くて変化のある流れを撮ると、水はメタリックな質感になる。
 見た目と写真の仕上がりとはずいぶん違うのだけど、肉眼で見たときに面白い写真になりそうな部分が少し分かってきた。いつも狙い通りにいくわけではないのだけど。

矢田川夕景-8

 もう一度、最後に満月と人を絡めて撮りたかった。
 月の位置も高くなりすぎていて、上手くいかなかった。電線も邪魔だ。

 今日はこんなところで簡単に終わっておいて、明日はできたらどこかに撮りに行こうと思っている。たぶん、近場になりそう。

謎が深まる愛知総合農業試験場から杁ヶ池公園へ

施設/公園(Park)
農業試験場-1

PENTAX K10D+TAMRON 70-300mm f4-5.6 Di



 地元の人間でも知っている人はあまり多くないと思うけど、長久手に愛知県農業総合試験場というものがある。
 天白区平針の農業センターは、しだれ梅が有名で、行ったことがある人も多いだろう。しかし、長久手の農業試験場は似て非なるものだ。その全貌を知る人は少ない。私ももちろん、よくは知らない。
 2005年の2月に一度だけ行ったことがある。そのときの様子をHPで紹介したのだけど、なんというか、荒廃した空気感が漂い、秘密の実験施設のような雰囲気に包まれていて、終始及び腰での散策となった。道や遊具は荒れ、歩いている人はおらず、本当に一般人が立ち入っていいものかどうか最後まで確信が持てずに終わった。
 今回4年ぶりに再訪することになったのは、入口のカエデ並木が見頃を迎えているというのを聞いたからだった。今回は更に内部に進入して、磨きがかかったであろうおどろおどろしい雰囲気を写真に撮りたいとも考えていた。
 しかしながら、入口の手前で私は立ち尽くすことになる。門が閉まっている。何故?
 以前は夕方を過ぎても解放されていて、自由に入っていくことができた。内部にも案内標識や展示室もあり、休憩用のベンチなども用意されていて、それなりに一般人歓迎ムードはあった。そもそも私がここを知ったのは、『愛知こどもハイキング』という本で紹介されていたからだ。
 施設が閉鎖されたわけではない。行く前にネットで調べたら、HPの更新もあり、活動紹介などもされていた。ここ数年の間に一般人立ち入り禁止になったのだろうか。
 それにしても、こんなに完全閉鎖してしまったら、関係者の出入りもままならない。外部からの訪問者もあるだろうし、内部の人間が帰るときはいちいち開け閉めするのだろうか。
 とりあえず中の様子が気になった。門の横は空いていて、歩行者は入っていくことができるようになっている。手前のスペースに車をとめて、歩いて入ってみることにした。

農業試験場-2

 ここの木は、正確に言うと、カエデではない。モミジバフウという木で、漢字で書くと紅葉葉楓となるから、カエデ(楓)と混同しやすい。原産地がアメリカということで、アメリカフウ(楓)とも呼ばれる。
 日本のモミジよりもやや渋い色で、街路樹風景も外国風に感じられる。
 色づき具合はもう一歩だろうか。ここ数日の寒さで一気に進むかもしれない。

農業試験場-3

 中に入って写真を撮っているのをとがめられることはない。
 というか、人の気配がまったく感じられない。本当にここの施設は稼働しているのだろうか。

農業試験場-4

 ずんずん歩いていったら、こんなことになっていた。
 完全に立ち入り禁止だ。何重にもロープが張られ、衝立が並んで、がっちりガードされている。これ以上先に進むのはまずいので、引き返すことにする。
 これはどうも普通の状態ではなさそうだ。中で工事か何かあって、一時的に閉鎖されている可能性もある。
 荒涼の一端は垣間見えたけど、今回はこれであきらめるしかなかった。ますますこの施設の謎が深まった。
 私が行ったのは10月の30日で、31日に公開デーというのがあったようだけど、そのときは賑わいを見せたのだろうか。
 またあのあたりを通りかかるようなことがあれば、もう一度確かめに寄りたい。

口論義公園-5

 農業総合試験場でやや動揺した私は、帰り道の途中にある口論義公園というところで少し気を落ち着かせることにした。
 この公園はこれまで何十回と前を通ったことがあるのに、一度も入ったことがなかった。ずっと「こうろんぎ」公園だと思っていて、口論でもするところなのかと思いきや、実は「こおろぎ」公園だったことを初めて知る。
 園内には、野球場やテニスコート、サッカー場、温水プールなどがあり、それ以外には特に何もない。散策できるようなコースもなく、写真の被写体になるようなものもなさそうだった。写真に撮るものがなければ私には用がない。滞在時間は5分だった。

杁ヶ池公園-6

 流れで杁ヶ池公園(いりがいけこうえん)にも寄って行くことにした。
 ここはこれまで何度か訪れたことがある。魅力的な何かがあるというわけでもないけど、池を中心に周回コースもあり、それなりに撮るものもある。

杁ヶ池公園-7

 池にはカモの小軍団が浮いていた。
 これは換羽前のヒドリガモだろうか。渡ってきて間もないカモたちは、地味な色をしていて、オスとメスの区別もつきづらい。羽が生えかわるとお馴染みの色になってはっきり区別がつくようになる。

杁ヶ池公園-8

 ミドリガメのなれの果てであるミシシッピアカミミガメが甲羅干しをしている。いつ来ても、こいつらはここでたまっている。
 手前はホシハジロだろうか。あまり自信がない。

杁ヶ池公園-9

 池の周りにはソメイヨシノの並木もあるのだけど、冬場はフユザクラが咲く。
 ここだけ切り取ると、春先の風景のようだ。

杁ヶ池公園-10

 離れて見ると地味な印象のフユザクラも、近くから見るとなかなか可憐できれいな花だということが分かる。

杁ヶ池公園-11

 紅葉の桜並木の下をゆく散歩の人。
 これは秋の風景だ。

杁ヶ池公園-12

 木の正体は知らないけど、この一角だけエキゾチックな雰囲気がある。

杁ヶ池公園-13

 犬の散歩の人が多い。あとは親子連れとか。
 奥に遊具などもあり、手前にはテニスコートや体育館が併設されている。

杁ヶ池公園-14

 夕焼け色の中のカモたち。

 そんなこんなで、今日は長久手の風景でつなぎ更新となった。長久手は馴染みがあるようでないところも多いから、今後もできるだけ巡って、馴染みの場所を増やしていきたい。

予定の着地点に降りたサンデー

料理(Cooking)
まあまあサンデー

Canon EOS 20D+EF50mm f1.8II



 今日のサンデー料理は、すんなりメニューも決まり、それなりに手間暇をかけて作り、普通に美味しく食べて完結した。波乱も驚きもなく、面白くないといえばない夕飯だったけど、料理でそんなにたびたびハプニングが起こったら困る。普通に作って普通に食べられることを目指しているわけではなくても、無難に終わればそれに越したことはない。油や火を使ってるから、下手をしたら事故もあるし、包丁で怪我をすることもある。無事に作って、食べ終わっておなかの調子が悪くならなければよしとしたい。

 今日のメインはエビの岩石団子揚げだった。手前がそれで、まずこれを作ろうと最初に思いついた。
 エビの下ごしらえをして、細かく刻む。あまりつぶさず、ある程度形を残した方がいい。
 タマネギの刻み、カタクリ粉、卵白、塩、コショウ、コンソメの素を混ぜ合わせて、よくこねる。
 このタネに、食パンの衣をつけるのだけど、食パンは5ミリ角くらいに切って、全体にまぶし、手で握って団子状にする。
 160度くらいの低めの温度でじっくり揚げる。高温にすると表面がすぐに焦げてしまうので、低めがポイントだ。
 ソースは、卵黄、マヨネーズ、マスタード、塩、コショウ、砂糖、しょう油、コンソメの素を混ぜて作る。
 外はサクサク、中はプリプリの美味しいエビ団子になるので、オススメだ。

 左奥は、肉じゃがのトマトスープ版だ。
 ジャガイモ、タマネギ、ニンジン、鶏肉を切り分け、ジャガイモは水につける。
 たっぷりのオリーブオイルと白ワインで炒める。
 鍋に移し、水をひたひたになるまで入れ、コンソメの素、塩、コショウ、砂糖、しょう油で下味をつけながら煮込む。
 アルミホイルの蓋を作り、アクを取りつつ、落としぶたにする。
 この間にトマトソースを作る。タマネギ、トマトのぶつ切りをオリーブオイルと白ワインで炒め、ケチャップ、しょう油、コンソメの素、塩、コショウ、砂糖で味付けをする。
 ある程度煮込んだところで、トマトソースを投入する。その後、ブロッコリーと、とろけるチーズも入れる。
 余裕があればいったん冷ましてから、再度煮込むと味がよく染みる。
 女の子が肉じゃがで勝負するなら、これくらいアレンジを加えると、男子も驚き喜ぶはずだ。実際、この肉じゃがは普通のより美味しいと思う。

 右奥は、豆腐の崩し炒めで、豆腐チャンプルーの変形と言ってもいいかもしれない。
 木綿豆腐を手で崩して、ペーパーで包んで水気を切る。
 ごま油で、刻んだキャベツ、もやしを炒め、シーチキンと長ネギを加える。
 そこに砕いた豆腐を追加し、酒、みりん、しょう油、塩、コショウ、白ごまで味付けをする。
 最後に卵を割り入れてかき混ぜ、卵がほどほどに固まったら完成だ。
 シンプルだけど侮れない一品で、何かもう一つ料理を足したいときなどに便利だ。

 振り返ってみると、今回は予定した着地点に降りることができたことに気づく。珍しいこともある。どれも、だいたいイメージ通りにできた。味も組み合わせのバランスもよかった。
 こうしてたまに上手くいくと、次は冒険したくなる。そうやってまた失敗する。
 11月に入って、今年のサンデー料理も残り少なくなった。盛りつけと彩りという課題はまだ克服できていない。12月の集大成に向けて、もう少し手応えが欲しい。そのあたりを念頭に置いて、ステップアップを目指したい。