
PENTAX K10D+TAMRON SP 90mm f2.8 / smc Takumar 135mm f2.5
豊橋の葦毛湿原へ行ったのが9月1日で、あのときはまだシラタマホシクサの咲き始めだった。ひと月近くが経過して、そろそろ機も熟しただろうということで、尾張旭の森林公園へ行ってきた。といっても、これまた過去の話で、9月25日のことだから、現在は少し状況が変わっているかもしれない。
とにかくこの日の目的はシラタマホシクサだった。もう一度ちゃんと撮りたいと思って行って、ほぼ目的は達した。時期的にはぴったりで、これ以上ないというくらい咲いていた。ただ、曇天で光がなかったのが残念ではあった。その分、柔らかい写りになったから、シラタマホシクサを撮るにはこれくらいがちょうどよかったのかもしれない。
観察湿地Fが公開されたのは、わりと最近のことだ。今年に入ってからだったか、去年だったか。去年のこの時期はまだだったんじゃないだろうか。だいたいいつも、観察湿地AとCで撮っていた。あちらに比べるとFの方が断然広くて、花も多い。とてもいいポイントができたものだ。葦毛湿地にも負けてないかもしれない。もうあんなに遠い葦毛湿地まで行く必要はないと思った。それくらい、シラタマホシクサ・スポットの決定版となったと言っていい。

ホソバリンドウも初めて見た。シラタマホシクサに囲まれた、いい場所に咲いていて、いい被写体になってくれた。
私はハルリンドウのブルーがとても好きで、毎年春を楽しみにしているのだけど、これからは秋にももう一つ楽しみができた。
湿地の青は、ハルリンドウに始まり、ホソバリンドウで終わる。この花を見たら、今年の湿地も終わったなと思うことになるだろう。

この日は珍しく持ち時間が3時間くらいあって、ゆっくり回ることができた。
シラタマホシクサで30分以上使ったものの、まだ残り2時間あった。いつもは1時間半くらいで急いで回っているから、3時間あるとじっくり撮れていい。
フジバカマの蜜を吸っているのは、たぶんヤマトシジミだろう。
と思ったけど、黒い点が小さいから、これはツバメシジミだ。
翅の表面が青紫色だとオスで、黒色だとメスだ。これはオスだったような気がする。

なんとなく見覚えがあるような気がするものの、名前は分からない。
ちょっと保留。

メタリックなライトグリーンのきれいなクモだった。
巣を張らないタイプの方がきれいなクモが多い。
手足といい、体の光沢といい、繊細で美しい造りをしている。

捨てがたい失敗写真。
暗がりでシャッタースピードが上がらず、スローシャッターで撮ったヒョウモンチョウ。
被写体ブレはともかく、手ブレがよくなかった。花の部分だけ止まっていたら、いい写真になったかもしれない。

マイコアカネか、ヒメアカネか。
どちらかだと思うけど、逆光で目玉がよく見えず、見分けられない。

黄一点。
黄色い花は、ヤクシソウか。

芝生に生えたキノコ。
そこにだけ光が当たって、主役のようだった。

ススキの群生が日本画のようだった。
地味だけど好きな写真。

ヒガンバナをどうやって撮ったらいいのかイメージが浮かばないまま、花期が終わろうとしている。もうピークは過ぎた。
もう少しだけ猶予期間があるから、その間にどこかで撮りたいと思っている。そのときはぜひとも光の支援が欲しい。

これはたぶん、センニチコウ(千日紅)だろう。
ワレモコウを見てみたいと、何年も前から思っていて、いまだに実現できていない。そんなに珍しい花でもないし、森林公園にも咲いていたはずなのに、この日も見つけられなかった。

奥の方へ行くと、あまり人が歩いていない薄暗い道があって、苔に覆われていていい感じになっている。
苔を踏むのはちょっとかわいそうにも思うけど、ふかふかのクッションが効いて、いい気持ちだ。

池の水面から顔を出す枯れ枝のシルエットと映り込みに惹かれて撮ったら、周りにアメンボウがたくさんいて、狙った以上に面白い写真になった。
パッと見は、雨が水面を叩いている様子のように見える。実際は、全部アメンボウだ。
夏が終わって、そろそろ秋の野草も出揃ってきた。10月は野草第二のピークで、森歩きも楽しくなる。
9月の森林公園編は、もう一回、後編がある。
次回に続く。