
Nikon D100+VR Nikkor ED 24-120mm F3.5-5.6
掛川花鳥園シリーズ第四回は、人生色いろいろ鳥もいろいろ編をお送りします。
メモ撮りをしてないので、鳥の名前は不明のものも多い。こういう鳥たちはどこでどうやって調べたらいいんだろう。日本にいる野鳥なら図鑑もあるし、ネットの情報も多い。けど世界の鳥となると、ネットでもどうやって調べたらいいのか分からない。ここはひとつ、鳥に目覚めて世界鳥図鑑でも買うべきなのか? なんか高そう。今日初めて小鳥の専門雑誌があることを知ったから、ああいうのを定期購読しないといけないのか。鳥の世界もなかなかに奥が深い。
上の写真のやつは、またえらく派手な鳥だ。体は色とりどりの極彩色で、ツタンカーメンのような頭をしている。もしかしてエジプトの鳥なんてことはないだろうか。ツタンカーメンはこの鳥からヒントを得てたりしたら面白い。

クジャクはオスの広げた羽に気を取られがちだけど、上半身も充分ハデハデだ。中でもインドクジャクのメタリックブルーはすごい。鳥にここまでのド派手さが必要なのかと思うほどだ。私はこの色の服を着こなす自信がない。頭の飾りもチャームポイントの一つ。メスは地味。

ゴールデン、ブルーときて、次はピンク。これまたピンクがなんとも鮮やかだ。体に悪そうな合成着色料で染めたような不健康な色をしている。自然界の色とは思えない。ちらし寿司に振りかけるピンクの粉みたいだ。
フラミンゴはやっぱり、ひょいと一本足で立つピンクのレディーたちであった。

パンクヘアーのツルさん。がっちり固めてちょっとやそっとじゃ崩れない。名前は、ホオジロカンムリヅル。
目つきは悪そうだし、頭の上は黒髪のリーゼントみたいだ。前髪がリーゼントで頭頂部がパンクヘアーってのが新しい。2010年くらいに流行るかもしれない。
自然界って、ホントに面白い生き物を作る。

人なつっこくて、少し凶暴で、食い意地が張った、カッショクペリカンくん。
ペリカンというと白というイメージだけど、こんな色のペリカンもいるんだ。アメリカ大陸の海岸で暮らしている。
このカラーリングは非常に共感するものがある。茶色を基調とした着こなしは、私に相通ずるものがある。私のお下がりをあげたとしても、カッショクペリカンはあまり違和感がないと思う。
こんなでっかい体だから地面をヨタヨタ歩いてるだけかと思いきや、野生のものは群れをなして海の上をバサバサ飛んでいるんだとか。集団で魚を捕るそうだ。
クチバシの下のノドのとろは伸縮自在で、最大で2リットルのペットボトル5本分の水が入る。人間はどんなに頑張っても10リットルの水分は摂れない。

これもきれいな鳥だ。黄色いパンツと青い上着はなかなか着こなせない。自然界ではこんなカラーリングでも違和感がないのが不思議だ。
なんで暖かいところでは生き物全般の色が派手になるんだろう。寒いところでは地味なものが多い。人間にも同じようなことが言える。沖縄の人と東北の人では一般的に沖縄の方が派手だ。東北にアロハは似合わない。

これは日本に昔からいるインコとよく似ている。実際、どこかの国のインコなのだろう。
私たちが子供の頃はよくインコを飼っていたけど、今はあの頃に比べてかなり少なくなったんじゃないだろうか。身の回りでもインコを飼ってる人はいない。インコを飼うという行為が恥ずかしいような風潮さえある。逆に、すごく悪そうな高校生がインコを飼っていたりすると好感度が上がる。金髪に鼻ピアスをしてるようなやつがピーちゃん、ご飯ですよー、とか言ってたら微笑ましい。

こいつが誰彼かまわず肩や頭に乗ってくるコガネメキシコインコだ。インコと名づけられているけど、オウムの仲間に分類されている。そこそこ体も大きい。
これは飼うにはいい鳥かもしれない。かなり人なつっこくて、こちらの遊び相手になってくれるから退屈しない。エサ以外にもいろんなものをかじるから、部屋で放し飼いにするとやっかいだけど。

これも見覚えがある人が多いんじゃないか。アメリカ大陸にいるコンゴウインコだ。コンゴウインコもいろいろ種類がいたのだけど、いくつかの種は絶滅してしまった。現在も野生のものは数を減らしている。
世界最大級のインコで、50年以上生きるそうだ。小学校の頃から飼い始めて、こっちが定年退職になるくらいまで生きている可能性もある。鳥の50年というのはかなりのものだ。
コンゴウインコは、一生涯つがいで生活し、人に飼われると飼い主だけになつくという。賢くもあるから、犬や猫を飼えない人にはよさそうだ。

ヨウムくんは、一見するとグレーで地味な印象を受けるけど、尾っぽの赤色がオシャレさんだ。
姿は鳩っぽくもあり、顔だけ見ると猛禽類に少し似ている。アフリカにいるインコだ。
性格は好奇心旺盛で人なつっこい。言葉を覚える鳥としても有名で、単なる口まねではなく、訓練すれば簡単な会話まで成立するようになると言われている。ペットインコとしてはポピュラーな種なので、飼っている人もけっこういるようだ。
掛川花鳥園にはアンソニーという看板ヨウムくんがいて、こいつを見てると飽きない。木の板を腹立ち紛れに噛みちぎったり、ふいにハローとしゃべってみたり、こっちがじっと見てるとあさっての方向を見てたりする。
アンソニーおじさんという人がいて、その人にアンソニーはめちゃめちゃなついているらしい。飼育員ではなく、一般客のおじさんだ。見てみたいぞ、アンソニーおじさん。

派手鳥の決定版は、なんといっても羽を広げたクジャクだろう。再びインドクジャクに登場を願って締めくくりとする。
誰に対するアピールなのかよく分からないけど、近くにメスもいないのにさかんに羽を広げて歩き回っていた。あれだけ他の鳥がうじゃうじゃいると、自分は常にアピールしておかないと存在感が弱くなってしまうという危機感でも持っているのだろうか。止まってじっとしてくれたらアップで撮りたかったけど、こいつがまた落ち着きのないやつで動き回っていてなかなか撮らせてくれなかった。
まあしかし、きれいなもんだ。
世界には実に様々な種類の鳥たちがいて、それぞれに個性を持っている。ここまでの多様性に必然性はないと思うけど、この遊びの部分こそが地球のいいところだ。私たちは素直に、わーすごいと驚いて喜んでいよう。彼らは人を喜ばすためにきれいな色をしているわけではないのだろうけど。
掛川花鳥園の鳥写真はまだだいぶ残っている。このままシリーズを続けていっていいものかどうか、少し迷ってきた。今日明治村へ行ってきて、また写真の在庫が一気に増えた。時間があれば、花鳥園と明治村の二本立てでいこうと思っている。
つづく。