
PENTAX istDS+Super Takumar 50mm(f1.4), f4.0, 1/50s(絞り優先)
ゴールデンといえばバット。バットといえばチョコ。やったね、父ちゃん、明日はホームランだ。
そんなわけで、ゴールデンウィーク。みなさん、いかがお過ごしですか。私は元気で、家にいます。
珍しく2週続けてのサンデー料理になったわけだけど、今日はあまり考えずにパッと思いついたものをササッと作った。そしたら、意外にも出来が良くて美味しくて、自分で作っておきながらなんだよぅと思ってしまった。何も考えずに思い切って振ったらバットにボールが当たったみたいに、喜んでいいものやらどうやら。いつもはあれこれ余分なことを考えすぎて、かえって失敗していたのかもしれない。
今日の3品は、いつもの応用で、目新しさはあまりない。ただ、見た目では何を作ったのか分かりづらい料理になっている。もし、この写真だけで同じものを再現できたとしたら、その人はすごいか、私のストーカーかのどちらかだろう。普通は無理だ。
手前の左側が、一番予測のしづらい料理だと思う。私も何と呼んでいいのかよく分からない。何かを参考にしたわけではなくて、思いつきで作っただけだから。
まずはジャガイモの皮をむいて薄くスライスしたものをレンジで3分ほど加熱して、取り出してつぶす。そこへバターひと切れと、牛乳少々、小麦粉を加えてもう一度加熱。取り出して混ぜて、また少し牛乳を加えて加熱して、最後に塩コショウで味付けをする。
冷ましたらハンバーグのような形にして、これを土台とする。ケチャップを塗り、その上にスライスしたタマネギ、ベーコン、とろけるチーズを載せ、パン粉を振りかけて、もう一度ケチャップをかける。それをオーブンレンジで加熱すれば出来上がりだ。最後に青のりを全体に振りかける。
さて、なんて呼ぼう。ジャガイモベースのピザのようなものといえば遠くないか。ただ、ジャガイモはいったんつぶしてるので、ピザよりもずっと柔らかくて、食感は全然違う。ジャガバターのピザ風という方が近いかもしれない。いずれにしても、今回はこれが一番ヒットだった。美味しいのでオススメしたい。多少手間がかかるものの、特に失敗する要素もないし、トッピングを増やせばメインのおかずにも昇格できそうだ。
右手前の変な卵焼きみたいのは、豆腐ベースで、これまた何て名づけたらいいのか難しい。
木綿豆腐をキッチンペーパーで巻いてレンジで加熱して水分を飛ばした後、これもつぶす。つぶし料理は私の得意技なのだ。そこへ、背わた、はらわたを取った小エビと、ツナ缶、刻みタマネギ、小麦粉、塩、コショウを混ぜて、サランラップにくるんで長方形にする。それをレンジで10分ほど加熱して固める。固まったところで取り出して、味付け海苔を巻く。
卵焼きはもっとフワフワにしようとして失敗した。だし巻き卵にして、塩、コショウ、砂糖などで味付けしてから焼く。
たれは、めんつゆベースで、だし汁、酒、しょう油、みりんで味をととのえて、ひと煮立たせする。
これもけっこう美味しかった。豆腐は冷や奴や湯豆腐だけじゃなく、いろんなものに応用できる便利な加工食材として使える。組み合わせの相性がいいものも多く、加熱の仕方が食感も変わるので、同じ味付けでも別の料理になる。絹ごしにすればまた別物に変身するし、和食にも洋食にもなる。
奥のは、白身魚とトマトの焼きものというか煮物というか、その中間的なもの。
白身魚の切り身をやや薄くスライスして、塩、コショウする。タマネギ、しめじ、トマトをそれぞれ適当に切って、たっぷりのオリーブオイルとバターで炒めたあと、白ワインを振りかけて、コンソメの素と塩、コショウで味付けをする。ケチャップを少し加えてもいい。最後に刻んだ青ネギを加えて、あとは弱火で少し煮込めば完成だ。
トマトソースというほどトマト味ではなく、味はシンプルな洋風で、ちょっとオシャレめ。手間もかからず、見た目の赤が食欲をそそる、簡単メイン料理として時間のない主婦の人に最適だ。
色の組み合わせと見た目も料理には大切な要素というのが少し分かってきた。そんなに凝らなくても、少し彩りを添えるだけで手間がかかってそうにも、美味しそうにも見える。気取ったレストランがソースで絵を描いてるのも、同じ原理だ。一般家庭では、ひとつまみ加えるためだけにハーブを買ったりはできないけど、レストランならそれができる。見た目をもっとよくしていくというのも、今後の私の課題のひとつとなっていく。
料理というのは漠然と毎日作っているだけではなかなか進歩しないものだ。主婦歴30年とシェフ歴30年の違いは、絶対的な料理数の違いだけでなく、向上心の差だ。あるいは、食べる人がまずいと言うかもしれない恐れと言ってもいいかもしれない。美味しいと思ってもらえるものを作ろうと思えば、もっと努力もするし、あれこれ試したりもするから、そうやって上達していく。料理は必ずしもセンスや才能がすべてではないと思う。
もし、奥さんやお母さんの料理の腕がもっと上がって毎日美味しい料理を食べたいと思ったら、まずいときはまずいとはっきり言うべきだろう。美味しいときは誉めて、失敗したときそのまま放置しないことが大切だ。反省のないところに向上は生まれない。そんなこと言うなら食べなくていいです! と、怒らせて二度と作ってくれなくなったら、それはもっとまずいことになるけど。
でも、主婦の人の立場に立って考えた場合、食事を作り続ける原動力は、食べる人が美味しいと言ってくれることに他ならなくて、無感動に感想のひとつも言うことなく食べられてたら、これ以上勉強して美味しいものを作ろうという気力もなくなってしまう。美味しいと言ってくれたらもっと美味しいものを作ってあげたいと思う。家庭料理はそういう形でしか努力が報われないものだ。もしくは、家庭内の食事を料金制にするかだ。
料理を作るというのは、メニューを考えることから始まって、買い物の時間や作る手間など、いろいろと大変なのだ。ときには心底作りたくないと思う日だってあるだろう。そのあたりのことを食べるだけの人はくみ取っていってあげたい。
だんなさんやお父さんも、料理はしてみるべきだと思う。男の場合は、美味しいものを作るとかどうこうよりも、自分で実際に作ってみて分かる大変さや難しさというのを実感することが必要だ。ひとり暮らしのときに自炊していたのと、家族に食べさせるために作るのとでは全然意味が違う。
料理はシミュレーションゲーム的な面白さもあるから、男子にもオススメしたい。男子厨房に入らずなんてことでは逆にもったいない。
目指せ、タモさん、追いつけ追い越せキムキム兄やん、負けるなグッチ裕三の気持ちでこれからも頑張って料理を作っていきたいと思う。
ゴールデンといえば、やっぱりウィーク。黄金週間。後半は私も旅に出ます。8時ちょうどのあずさ2号で。って、狩人、ついに解散か。けど、兄貴の方、何を思ったか、ボクサーになるらしいではないか。狩人はあずさ2号に乗ってどこへ行く? クリスタルキングも、シャネルズもモンタ&ブラザースも、今はもうない、遠い80年代。懐かしのゴールデンメモリーズに浸りながら、また来週~。