
名古屋と近郊で食パンをめぐる旅シリーズ。今回は地下鉄駅前にある3軒のパン屋さんを紹介します。
地下鉄東山線の池下駅の北にある「池下ベーカリーrico」さん。
以前は「ベーカリー CORK」という店名だったそうだけど、その頃のことは知らない。
池下に写真を撮りにいったときに店の前を通りかかって気になっていた。そのときは買わず、もう一度出直して買いにいった。
町のパン屋さんというたたずまいの店だけど、たぶん女性がやられている店なので、店構えも、店内の様子も、パンの感じも女性らしさが出ている。
意外というべきかどうなのか、パン屋の主人は男性が多い。それはパティシエが意外に男性が多いのと共通するのかもしれない。もちろん、パンもケーキも女性がオーナーの店もあるのだけど、パン屋は割合でいうと3分の2は男性だと思う。パン作りもたぶん体力勝負で、外から見ているよりもずっと大変なのだろう。

何種類かある食パンの中からマイルド食パンを選んだ。
山食パンが好きなのだけど、その店の基本を知るには角食パンの方が分かりやすいように思う。
この日は確か、年末年始の休み明けで、通常400円が300円になっていた。サイズからして400円でも高くはないけど300円は安い。
全体的に手堅くまとまっているという感じだ。とても真面目で誠実な食パンといえる。必要充分の美味しさで、難を言えば突出したところがないということだろうか。
別の種類の食パンも食べてみたい。
池下ベーカリーricoのFaceBook
お店の地図
9時~18時
定休日 日曜日・祝日

地下鉄東山線の一社駅から南へ少し行ったところにある「Jack&Betty」さん。
ここはかなり昔からあるパン屋さんで、もう老舗といっていいくらいかもしれない。少なくとも30年以上はやっているはずだ。
ずいぶん前に一度か二度買って食べたことがあるけど、時間が経ちすぎていて味の記憶はない。
夕方から店内のパンを全部値引きするのが売りだったのに、最近それをやめてしまった。先行きが少し心配になる。

買ったのはゴールデン食パンだった。
二口、三口と食べ進めて、あれ? 美味しい、となった。
実はあまり期待していなかった。しかし、Jack&Bettyの実力を少々侮っていたようだ。長年続くということはそれだけ美味しさが認められているということだから、考えたら美味しいのは当たり前なのだ。
期待以上だったことを差し引いても、この食パンは美味しいと思う。サクッとした軽い歯ごたえと、もっちりした中身の食感、しっかりした味わいのバランスがいい。オーソドックスだけどそれだけではない。
どうせ昔ながらの古いタイプのパン屋さんでしょと敬遠している人にこそオススメしたい。

一度目の印象がよかったのでもう一度買いにいった。選んだのはちょっと高級タイプのホテル食パン。高級といっても一本498円だから高くはない。
けど、今度は逆に期待しすぎたのか、期待を下回った。もっちり系で私の好みではないというのもあったかもしれない。個人的にはゴールド食パンの方が好きだ。
お店の地図
7時~19時
定休日 なし

天白区野並にある「ブランジェリー ぱん・くまくる (Boulangerie Pain-Kumacle) 」さん。地下鉄桜通線の野並駅のすぐ南だ。
店の前で大がかりな工事をしていて騒々しかったのだけど、店の感じはよかった。
Kumacle(くまくる)とはどういう意味なのだろう。Boulangerieはフランス語でベーカリーで、Painもフランス語でパンだから、Kumacleというフランス語があるのかと思いきやそうでもなさそうだ。造語だろうか。

買ったのはパン・ド・ミだった。久々の山食パンという気もする。
持った感じ、ずしりとちょっと重たい。たまにこんなふうに重量のある食パンがある。水分量が多いとかだろうか。くたっとするほど柔らかい。
山食パンということでトーストの食感はザクッとしている。口溶けはまずまず。香りはいいのに味は薄味で、最初ちょっと物足りないかなと思うんだけど、後半でだんだん美味しくなっていく。
食べ終わったとき、これはけっこう美味しい食パンかもしれないと思う。
生で食べてみたら、やっぱり美味しかった。むしろトーストよりも生の方がいい。目は荒いのだけど、しっとりしていて口溶けがいい。
このパン屋さん、なかなかの実力派とみた。家から近ければまた買いにいきたいけど、野並まで行く機会が今後あるかどうか。
ブランジェリー ぱん・くまくるのブログ
お店の地図
10時~19時
定休日 日曜日・隔週月曜日