お金を使っても使わなくても楽しめるノリタケの森 2006年12月27日(水) - 現身日和 【うつせみびより】

お金を使っても使わなくても楽しめるノリタケの森 2006年12月27日(水)

ノリタケの森煙突

PENTAX istDS+TAMRON 28-200mm XR(f3.8-5.6), f4.5, 1/250s(絞り優先)



 名古屋駅からほど近い、西区則武町にノリタケの森という公園がある。名古屋が誇る世界の食器メーカー「ノリタケ」の工場があったところだ。ノリタケといってもとんねるずの小さい方ではない。なっつかしいですね。日本での知名度は意外と低いものの、海外ではマイセンやロイヤルコペンハーゲンなどと並び称されるほど評価の高い洋食器メーカーだ。名古屋人の宣伝も足りない。名古屋といえばノリタケでしょうと反射的に口にするようではないといけない。名古屋といえば世界の山ちゃんとかそういうことではないのだ。
 1904年(明治37年)、愛知郡鷹場村則武(現在の名古屋市中村区)に、日本陶器合名会社という名前の会社として誕生した。のちの社名ノリタケというのは創業地の名前で、社長の名前とかではなかったのだ(知らなかった)。工場はここ西区にあった。
 1975年に工場が移転したあと、長らくこの地は遊んでいた。名古屋駅から徒歩15分という距離の4.8haを放置しておくあたりにノリタケの余裕を感じさせる。てか、もう少し早く有効利用に気づこうよと思う。遅ればせながら、2004年の創立100周年に向けて、この場所をなんとかしようということになり、最終的には歴史を伝える公園として生まれ変わることとなった。開館は前倒しで2001年の10月だった。合い言葉は、次の100年に向けて、というものだそうだ。
 中に入ると赤レンガ造りの建物と、6本の煙突モニュメントがまず目に入ってくる。この煙突は、当時45メートルあり、名古屋では名古屋城とともにもっとも高い建造物で、どこからでも見えたという。今は記念碑として短くなったものが立っている。この日はクリスマス仕様で、サンタが屋根から侵入しようとしていた。

ノリタケの森赤レンガ

 赤レンガの工場は、明治のものをそのまま再利用して建てられたものだ。かなり大がかりな手直しはほどこされているのだろうけど、レンガそのものは当時のものなので、年季と歴史が感じられる。これは紛れもなく本物感が漂う。赤レンガの建物はやっぱりいいなと思う。
 ところでノリタケの森というネーミングはどうなんだろう。行く前は本当の森だと思っていた。緑地の雑木林のようなものをイメージしていたら全然違っていた。そういう人は私だけではないだろう。単純にノリタケ公園とかノリタケ・パークでよかったんじゃないだろうか。実際、公園なんだし。
 どういう場所かということをひとくちに説明するのはちょっと難しい。まず入場は無料なので公園には違いない。水の流れや噴水、芝生広場にベンチにテラスと、公園として必要充分な設備が整っている。名古屋駅から車で5分というロケーションでこのゆとり空間は素晴らしい。タダというのも偉い。
 一方でノリタケの歴史と今を伝える総合施設でもある。製造過程を見学したり、画付けを体験(1,500円)できたりするクラフトセンターや、オールドノリタケを中心に展示してあるノリタケミュージアム(500円)、最新テクノロジーを見ることができるショールーム、廃盤になったノリタケ食器を安く買えるアウトレットショップ(市価の50パーセントオフもあり)、ノリタケ食器でいただくレストランの食事(ランチは現地予約、ディナーは電話予約)など、見どころも多い。観光バスが乗りつけるくらいの観光施設にもなっている。
 公園としての評価も高く、いろいろな公園賞やグッドデザイン賞なども受賞しているようだ。
 駐車場が30分100円(上限1,000円/日)以外は何も買わず飲み食いしなければお金はかからないので、一日のんびりしてもいい。相当ヒマな人じゃないとそこまでのんびりはできないと思うけど。
 しっかり堪能したければフルコールを組むこともできる。画付け体験をして(要予約・出来上がったものは焼いてくれて後日家まで送ってくれる)、ミュージアムでオールドノリタケを観賞し、ランチを食べて、午後は工場見学、ショッピングを楽しみ、夜はディナーまでいたただく、と。なんならそのままベンチで寝てしまうという手もある(それはない)。
 名古屋の人も案外この場所のことは知らないと思うので、おすすめしたい。よそから名古屋に遊びに来た人も、ノリタケの森をコースに入れてもいいと思う。のんびりデートにもいいところだ。

 1876年(明治9年)、のちにノリタケ創設者となる森村市左衛門は貿易商社「森村組」を設立する。1904年、ノリタケの前身・日本陶器合名会社が誕生。当初は外国向けに花瓶や壷、陶製人形、置物などを作っていた。
 1914年、日本初のディナーセットが完成した。さまざまな試行錯誤を繰り返し、一枚の白い皿を作るのに大変な苦労があった。真っ直ぐな底の皿がどうしても作れなかったからだった。それでも苦心の末に作り上げたディナーセット「セダン」は、森村組によって大量に海外に送られ、欧米で大変な人気となる。一時はニセモノが出回るほどだったという。工場はフル回転して、ノリタケの食器は世界中に輸出されたのだった。
 ノリタケといえばオールドノリタケを連想する人も多いだろう。初期のものは完全ハンドメイドで絵付けをしていて、その繊細で高度な装飾は海外で高い評価を受けた。現在でもオールドノリタケ・コレクターという人種がいて、たくさん集めているそうだ。特に戦後日本に駐留したアメリカ軍の将兵たちが、帰国するときにおみやげとして持ち帰った1953年までのものは、プレミアノリタケと呼ばれて価値が高い。ノリタケの食器やカップ自体は他と比べてそれほど高いわけではないけど、オールドノリタケだけはさすがに高価だ。コレクター間ではきっととんでもない値段で取引されていたりするのだろう。

勝手にイブランチ

 完全持参体勢で行ったノリタケの森。オークションで買ったノリタケのカップで自販機で買った紅茶を飲み、自分で作ったケーキ(もどき)と手作りクッキーを食べ、持参のキャンドルに火を灯し、テラスのテーブルと椅子を借りて、人目も気にせずまったりとクリスマスランチを楽しんだ。手洗い場で食器まで洗ってしまうというちゃっかりさ。気づけば、まったくノリタケの森に貢献していない。何も買わず、飲み食いもせずに帰ってきた。トイレまで借りて。
 だから、せめてこのブログで宣伝して、ひとりでも多くの人をノリタケの森へ送り込みたい。そして、私たちの代わりにたくさん買い物をしてもらうことにしよう。何か買ったり食べたりするときは、オオタさんの紹介ですとひと言添えてください。え? オオタさんって誰ですか? という反応が返ってくると思うけど、テラスで勝手にランチをしていた二人組ですと言えば、ああ、あの人たちですか、となるかもしれない。いやいや、ならないならない。ここはとてもおおらかで、持ち込みランチをしていても全然平気なところなのだ。
 ぜひみなさんも一度訪ねてみてください。私も、次に訪れたときはスプーンの一本でも買ってその場で曲げてみたいと思う。オールド超能力として来ていた欧米人たちに受けるだろうか。

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コメント
非公開コメント

こんにちは~♪
ステキなクリスマスでしたね^^。
白いコートの似合う彼女ですかぁ・・・・(^ー^)うふっ

ご無沙汰してるうちに、今年も後3日ほどに・・・
どうぞ、よいお年をお迎えください^^。
楽しいコメント、どうもありがとさん (*^ - ^*)ゞ でした。

2006-12-28 15:10 | from かぼちゃ | Edit

行きたいって大騒ぎしている人が傍にいます(笑)
なんてタイムリーなんだろうw
名古屋駅前の通りを走っていれば行けるって言ってたけど本当なのでしょうかw
レンガ造りの素敵な建物とも聞いていましたけど、本当なんだねw
あまり行く気もしてなかった私ですけど、行ってみたくなりました(笑)
時間を見つけてチャレンジしたいと思います^^

ありがとうございました(笑)



あ・・・行き方だけ教えてください(笑)←車でw

2006-12-28 21:22 | from もこ | Edit

もっと鳥の人に

★かぼちゃさん

 こんにちは。
 元気ですか?

 今年は一年、かぼちゃさんのところでたくさん北海道の鳥写真を見せてもらいました。どうもありがとう。(^^)
 私の方はちょっと怠けてるというかネタ切れ気味です。(^^;
 せっかくの冬なんだから、もう少し鳥も撮りたいな。

 白いコートは、私のなんですよ。
 ……。
 ちょっと無理があるか(笑)。
 私らしくないクリスマスイブを過ごしてました。

 そちらは雪も大変だろうから、年末年始も気をつけてくださいね。
 また来年も遊びに行きますので。

2006-12-29 03:41 | from オオタ | Edit

行って私の分まで買い物を

★もこさん

 こんにちは。
 ちょうどもこさんも行きたいと思ってたんですか。
 というか、もこさんの近くにいるっていうだけか。
 いや、なかなかいいところなんで、ぜひ行ってみてください。
 もこさんち方面からだとどうなんだろう。南からのアプローチになりますよね。
 名古屋駅前の道をあえて通るか避けるかによってもルートが変わってきます。
 詳しい地図はここで↓。
 http://www.noritake.co.jp/mori/access/index.html
 http://www.mapion.co.jp/c/f?uc=1&grp=Air&nl=35/10/34.785&el=136/53/04.067&scl=25000&coco=35/10/34.785,136/53/04.067

 赤レンガ造りの建物を目印に行っても違うところに着く可能性があるので気をつけてくださいね(笑)。
 たぶん看板が出てるから大丈夫だと思う。
 行ったら、私の分まで買い物してきてくださいね。ランチもオススメですよ。食べたことないけど。

2006-12-29 03:49 | from オオタ | Edit

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