紅葉終盤の犬山寂光院で出会ったいいシーン2つ 2006年12月1日(金) - 現身日和 【うつせみびより】

紅葉終盤の犬山寂光院で出会ったいいシーン2つ 2006年12月1日(金)

寂光院参道の石段

OLYMPUS E-1+ZD 14-45mm(f3.5-5.6), f4.0, 1/5s(絞り優先)



 寂光院(じゃっこういん)といえば、京都大原を思い浮かべる人が多いだろうけど、愛知県民の中には犬山の寂光院が浮かぶ人もけっこういると思う。メイダイっていえば明治大学じゃなく名古屋大学に決まっとるがや、というほどでもないにしても。
 今年の紅葉名所巡りの最後はここと決めていた。通称「もみじ寺」と呼ばれる犬山寂光院は、毎年多くの紅葉見物客で賑わいを見せる(去年は20万人だったとか)。ここを最後に持ってきたかったのは、おととし訪れたときは早く行き過ぎて色づいてなくて残念な思いをしたからだ。もうひとつは、落ち葉で参道の石段が真っ赤な絨毯になることを期待してというのもあった。んがっ、しかし、落ち葉がない! どこへ行ってしまったんだ? 落ち葉のおの字もなく、石段はまったくもってきれいな状態が保たれていたのだった。なんやて!? と、「焼きたて!!ジャぱん」の河内状態の私。ちょっと声がもれそうになる。おまけに見上げると、激しく散ってしまっている木といまだに青々してる木との差が激しい。これは遅すぎたとも言うべきか、逆に早すぎたとも言った方がいいのか、なんだか半端な時期に訪れてしまったらしい。落ち葉狙いなら、もっと成熟させた方がよかった。とはいえ、再訪できるほど近所じゃない。なにはともあれ、長い階段を登って本堂を目指すことにした。
 石段は300段あるとかで、ゆっくり歩いて10分ほどかかる。坂はいくつかに区分けされていて、それぞれに七福神の名前が付けられている。石段を登るだけでも厄除けになるんだとか。そんな名前を見たり、途中にたくさんあるカップルの地蔵さんを眺めたり、頭上のモミジを見上げたりしながらのんびり歩いていくのがいい。そんなに急がなくてもいい。私の場合は、日没直前ということで1段飛ばしで駆け上がっていった。貧乏性の見本のようなやつめと七福神たちも笑っていたかもしれない。

本堂前の親子記念撮影

 今日のいいシーンその1。
 小さな子供を連れた若夫婦を見ると頭が下がる思いの私。最近ますますその傾向が強くなってきた。エライなぁと感心してしまう。
 親子記念撮影風景で昔と今と変わったなと思うのは、最近はお母さんも写真を撮ってるシーンがすごく多くなったということだ。ちょっと前までは、写真を撮るのはお父さんの役目だった。お母さんはカメラに触るのさえ嫌がったものだ。お父さんも撮られたがらなかったというのもある。今は若いカップルがふたりして一眼を持ってるのを見かけたりもする。
 紅葉の方は、境内のものは特に散りが激しかった。一週間くらい前が見頃だったのだろう。宣伝文句で、モミジやカエデが1,000本という言い方をしているけど、それは参道や山全体であわせてそれだけということで、境内のモミジはびっくりするほどではない。どんなすごいところなんだろうと想像を膨らませていくと、拍子抜けするくらいだ。ただ、他のところに比べて赤みが強いような気はする。それも光が当たってこそだけど。

 ここはモミジ目当てに訪れる人が大部分なのだろうけど、本堂も忘れてはならない。孝徳天皇の勅願寺として654年に南都元興寺の道昭和尚によって七堂伽藍が創建されたのがはじまりという、尾張で最古のお寺さんなのだ。645年が大化の改新だから、相当古い。
 正式名は、継鹿尾山八葉連台寺寂光院(つがおさん はちょうれんだいじ じゃっこういん)。真言宗智山派。本尊は千手観音で、ウソかマコトか、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)作という言い伝えがあるそうだ。にわかには信じがたい。不動尊が弘法大師の作というのは信じられるにしても。
 現在の本堂は、1879年(明治12年)に再建されたものなので、まだ風格は出ていない。1962年(昭和37年)にも改修が行われたそうだ。単層寄棟、桟瓦葺で、派手さはない。 
 境内には本堂の他、随求堂、鐘楼、観音堂、宝塔、馬鳴堂などがある。意外と狭いと感じるけど、奥の院を含めた山全体がここの敷地のようで、あわせると10万坪になるそうだ。展望台からは、犬山城や遠く名古屋駅のタワーなどを見ることができる。本堂から右へ行くと、継鹿尾山(273m)の登山道がある。登り30分くらいで、山道はそこそこハードなので、時間と体力に余裕があればそっちに登っても気持ちがいいと思う。私は前回登る途中で気持ち悪くなった。
 ここへは織田信長も参詣に訪れたという。1565年というから、信長31歳だろうか。柴田勝家がお供だったそうだ。清洲からここまで馬だったのだろうけど、昔の人はホントに丈夫だ。300段くらいの石段は息ひとつ切らさずに登ったのだろう。登り終えたとき、ふうふう、ぜぇぜぇ言ってる信長はイヤだ。
 方角的に清洲城の鬼門に当たるということで、守り神として黒印50石、山林50町歩を寄進したらしい。

寂光院境内のいいシーンその2
PENTAX istDS+Super Takumar 50mm f1.4

 今日のいいシーンその2。
 ちびっこを抱きかかえたお父さんとそれを写真に撮るお母さん。そのシーンを眺めながら歩く若いカップル。そして、それを丸ごと撮る私。更にその私をも含めて撮ってる人が後ろにいたらもっと面白い写真になっただろう。振り返ってみたけど、残念ながら誰もいなかった。
 紅葉のいいタイミングは逃したけど、その代わりこんないいシーンに出会えた。今日はこれだけで大満足だった。足を運べば、何かしらいい偶然に当たるものだということをあらためて思った。

 紅葉の見頃は過ぎても、もうしばらく楽しめそうだ。まだ青い葉っぱも残っている。12月11月まで「もみじまつり」が開かれていて、名物の「あゆは寿し(鮎の甘露煮入り巻き寿司)」もこの時期限定で発売されている。
 場所は、名古屋方面からなら、27号線を北上して、木曽川の橋の手前「犬山遊園駅西」の信号を右折。そのまま川沿いを道なりに進めば案内看板があちこちに出てるので、それに従えば辿り着く。駐車場は右側だ。週末はまだ車をとめるのが難しいかもしれない。境内近くと少し離れたところに100台分くらいの無料駐車場があるので、平日ならもう大丈夫だろう。
 電車なら、犬山遊園駅で降りて、歩いて20分くらいだろうか。周囲も紅葉があるので、のんびり歩いてもよさそうだ。
 お寺は午後5時までなのでちょっと注意が必要。私は知らずに最後まで残って写真を撮っていたら5時を回って最後のひとりになっていた。まさか閉じこめられることはないと思うけど、真っ暗になったら怖い。
 寂光院に入らず、そのまま真っ直ぐ行くと、桃太郎神社がある。ややキワモノめいたこの神社もいつか行かねばなるまい。いきなり桃から生まれた桃太郎の人形が入口で出迎えてくれたり、反省しきりの赤鬼がいたりするらしい。

 今年の紅葉名所巡りは、これで終わりになりそうだ。今年は軽く済ませようと思っていたのに、思いがけずたくさん回ることができた。ひとつ大きな心残りとして奈良公園行きが実現しなかったというのがあるけど、それはまた来年だ。
 寂光院の一番のオススメは、モミジがピークを過ぎて、雨が降った日の翌日早朝というピンポイントだ。この時期のこの時間帯なら、石段が赤い絨毯になって、なおかつ濡れて赤く輝いているという私の頭の中にあるイメージが具現化している可能性がある。和尚さんが掃除してしまう前に行かないといけない。私としてはそんな時間帯に行く根性を持ち合わせてないので、来年ぜひ、どなたか行ってきて欲しい。そして写真を見せてください。私は寝ながら待ってます。紅葉絨毯写真は寝て待て。待てば海路の紅葉写真あり。棚からモミジ絨毯写真。カモが赤絨毯写真を背負ってやって来る。こんな感じで期待してますので。

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コメント
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履歴から来ました。

訪問ありがとうございます。時々きていただいていますよね。ありがとうございます。
日本はもう秋なのですね~。本当に紅葉がきれい!!
台湾には紅葉がないので(全くないとはいいませんが、山の上に行かないとない)。
イチョウだってあるのに、色が変わらないんですよ。緑のまんま。
秋が恋しいです。

2006-12-03 21:53 | from けせら姫

日本より台湾へ

★けせら姫さん

 こんにちは。
 いつも台湾情報、楽しみにしてます。(^^)

 日本は遅れていた紅葉も、そろそろ終盤で、だんだん寒くなってきました。
 そちらは12月が衣替えなんですよね?
 きっとまだ暖かいくらいなんでしょうね。
 台湾って、地図で見ると沖縄より南なんですよね。そんなイメージは全然ないんだけど。
 ただ、南国って感じでもないし、沖縄ほど暖かくはないのかな。
 そちらに住んでしまうと、気候に体が慣れて、少し寒くなると寒く感じるんでしょうね。今日本から行ったら暖かいんだろうけど。

 紅葉が見られないとなると、やっぱりかなり南なんですね。それはちょっと寂しい。
 そちらにいると日本の恋しいことも出てくるでしょうね。季節の便りは、このブログでお届けします。(^^)
 日本海側や北海道ではもう50センチも雪が積もってるんですって。

2006-12-04 04:27 | from オオタ | Edit

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