名古屋と近郊で食パンをめぐる旅 ---ポルカ - 現身日和 【うつせみびより】

名古屋と近郊で食パンをめぐる旅 ---ポルカ

ポルカ店舗

OLYMPUS E-M5 + Panasonic LEICA 25mm F1.4



 去年の9月、神戸の御苗場へ行った際、おみやげとして三宮のイスズベーカリー食パンを買って帰ったのをきかっけに、唐突に食パンに目覚めた。以来、私の食パンをめぐる旅が始まった。
 名古屋市内を中心に、近所のパン屋や、ネットで見た評判のいいパン屋を順番に食パンを買って回っている。
 もともとそんなにパン好きというほどではなく、食パンに対して強い思い入れがあるというわけでもない。いろいろな店のものを食べ比べているうちに食パンの個性というか違いが分かってきて、それがだんだん面白くなっていった。
 そんなわけで、これまた唐突に名古屋と近郊の食パンめぐりというシリーズを始めてみたいと思う。
 味にうるさいわけでも詳しいわけでもなく、自分の味覚に自信を持っているわけでもないから、自分のための記録とパン屋紹介を兼ねるという趣旨でいきたい。
 どの店の食パンも一定水準以上の美味しさはあるわけで、私などが文句をつける筋合いでもない。点数などもつけようがない。
 この店の食パンは美味しいですよと紹介して、誰かが美味しいパン屋さんと幸福な出会いができたとしたら、それが一番いいことだと思っている。
 なお、今のところ菓子パンや総菜パンは意識的に避けて買っていないので、紹介するのは食パンだけに限られる。食パンだけで判断しているので、それがそのままその店に対する評価だとは自分でも考えていないことをあらかじめお断りしておきたい。

 まず最初に紹介したいのは、尾張旭市のはずれにある「ポルカ」だ。
 現時点で、ここの食パンが一番気に入っている。
 土地勘のない人にこの店の場所を説明するのは難しい。ほぼ守山区に近い尾張旭市の東山町で、最寄り駅となると一応名鉄瀬戸線の印場駅ということになるだろうか。駅から歩いて行くには遠すぎるし、車の場合でも駐車場は離れたところに1台分くらいしかないという不便な場所だ。
 愛知県のパン好きの間ではけっこう知られた存在ではあるものの、全国レベルの有名店というほどではなく、夫婦でやられている小さなパン屋さんだ。店内は、客が4、5人も入ると身動きができないほど狭い。
 近所の住人でもない限り、予備知識なくこの店に飛び込みで入ることは少ないと思うけど、パンにちょっと詳しい人なら、何も知らずに買って食べても、その実力の高さに気づくはずだ。
 まあ、食パンや人気のパンは予約でほぼ出払ってしまうので、飛び込みで入っても買える確率は低いというのがあるのだけれど。
 夫婦さんはおそらく40代だと思うのだけど、作り手のご主人とお店担当の奥さんの人柄の温かさが、パンにも店にもよく表れている。人気店になっても支店を出そうだとか、バイトを雇おうとかそういったことは考えていないんじゃないだろうか。小さくまとまっているというと悪い表現に聞こえるかもしれなけど、上手く完結している感じが心地いい。
 有名になってお店が荒れた感じになるとか、店員の接客に問題があるとか、そいったことがないゆえの安心感がある。
 ふたりで全部やらないといけないから大変だろうなと思いつつ、疲弊することなく長らく続けていってほしいパン屋さんだ。




ポルカ

 食パンの種類が何種類かあって、まだ全部は食べたことがない。そもそも全部並んでいるのを見たことがない。焼くパンはその日によって違う。
 上の写真は山食パンだ。
 個人的に四角より山食パンの方が好きなことが多い。パン好きの人には説明するまでもないことだけど、山と四角は形が違うだけでなく焼き方が違う。四角はケースの中に入れて焼き、山はフタをせずに焼くから上が膨らんだ形になる。
 閉じ込めた方が水分が逃げないから中がしっとりするのに対してフタをしないと水分が飛ぶ分、密度が低くなり、軽い食感になる。
 ただし、店によって山よりも四角の方が美味しかったりすることもあるので、必ずしも山を買っておけば大丈夫というわけではない。四角よりも山食パンの方が店ごとの差が大きい気がする。
「ポルカ」の山食パンはとても好きだ。トーストにしたとき、表面のパリッとした食感と中身のしっとりした感じが上手く両立している。それに加えて、口溶けのよさが際立っている。小麦本来の香りと甘みもしっかり感じられて申し分ない。
 さくっとしっとりを併せ持つ食パンはけっこうあるけど、口溶けのよさを感じさせる食パンはそうはない。そこが「ポルカ」の食パンを気に入っている点だ。




四角パン

 こちらは四角パン。
 山食パンと比べるともっちり感が強い。それでもやはり、口溶けはいい。好みの問題で、こちらの方が好きという人も多いかもしれない。
 値段は全体的に低めに設定されているものの、パンが小さめなので、トータルで考えると標準的といえそうだ。
 ただ、最近の食材の値上がり傾向を考えると、いい材料を使いつつぎりぎりの値段にしているというのが実情だろう。
 スーパーで売ってるようなメーカー製の大きい食パンに慣れていると小さくて物足りないと感じるかもしれない。早めに食べきれるサイズに焼いているとすれば、それもまたご主人の思いやりということになるだろう。




デニッシュトースト

 他ではあまり見られないデニッシュトースト。
 私はこの食パンのファンだ。好きな食パンは他にもあるけど、ファンと呼べる食パンは今のところこれだけと言える。
 もともとデニッシュパンが好きというのもあるけど、これは普通のデニッシュを超えている。
 たぶん生でそのまま食べても美味しいのだと思う。私は常にトーストにするのでこれも焼いて食べる。
 トーストはガスコンロの魚焼きグリルで焼くのが一番美味しい。強い火で早く焼くことで中の水分が逃げにくくなるんだとか。試したことがない方はぜひ一度お試しを。
 外のサクサク感と中のしっとりじんわり感がたまらない。小麦の甘さやバターの香りが口いっぱいに広がり、パンをほおばることの幸せさえ感じさせる。
 予約でしか買えない可能性が高いので、電話予約をおすすめします。食パンに関しては一週間前から予約可と聞いたことがある。

 たまたま近所にあったから普通に買って食べているという人でも満足できて、なおかつパンにはちょっとうるさいという人もうならせることができるのが「ポルカ」だ。
 食パン以外では、ハード系のパンの評価が高い。
 ここのパンに関してだけは、批評的な食べ方をしてあれこれ注文をつけるのではなく、誠実な職人が丁寧に作る町のパン屋さんとして優しい気持ちで食べるのがいいと思う。
 私が行くのはたいてい平日の夕方で、いつも棚はスカスカで、食パンが品切れしていることもしょっちゅうある。店の外から見て、食パンがないとあきらめてそのまま帰る。でも、それを責めたい気持ちにはならない。なくて当たり前、あればラッキーと、売れ残ったものを喜んで買っていく。あえて予約をせずにそういう買い方を楽しんでいる。
「ポルカ」以上に美味しい食パンを売っている店は他にもたくさんあるに違いない。けど、「ポルカ」以上に好きなパン屋さんを見つけるのはなかなか難しそうだ。
 
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