未知の国だった山形県が少しだけ近くなった - 現身日和 【うつせみびより】

未知の国だった山形県が少しだけ近くなった

山形の家

Canon EOS 10D+TAMRON 28-300mm XR(f3.5-6.3), f5.0, 1/100s(絞り優先)



 これは山形県の山月山麓の家。といっても、私はただいま山形県に来ております、というわけではない。リトルワールドの移築された家を見物して写真を撮っただけだ。いかにも観光客風の人たちが写真に写ってるのも不自然だ。それにしても、母と娘ってこんなにも歩き方が似るもんなんだ。足の踏み出し方と振る腕の角度がそっくりで笑えた。
 ということで、今日は山形県について書いてみようと思う。しかし、まったく未知の県、山形。もちろん未踏で、通過したこともなく、山形県民と話をしたことさえない私。ネットの知り合いさえいない気がする。なので、山形について書こうにも、まったくとっかかりがない。まずは山形について基本的な勉強から始めなければならなかった。

 山形県と聞いて何を思い出すか? サクランボ、おしん、米沢牛、サクランボ、おしん……。うっ、いきなり詰まった。思い浮かばんっ。いや、待て、もう少し頑張って思い出してみよう。そういえば「夏子の酒」の舞台となったのが山形だったんじゃなかったか。米沢藩、松前藩、最上氏、最上義光……。将棋の駒で有名な天童市は山形だったはず。
 ここでギブアップ。私の山形に対する知識は、クロアチア人の日本についての知識以下かもしれない。これでは山形県民に申し訳ないし、恥ずかしい。もう少し踏み込んで勉強しなくては。
 サクランボ日本一というのは間違いない。全国収穫量の70パーセント以上が山形で作られているというからすごい。だてにさくらんぼテレビを名乗ってない。
 ラ・フランス、もも、りんごなどの産地としても有名らしい。
 松阪生まれの私としては松阪牛が日本一と思ってるので米沢牛はほとんど食べたことがないのだけど、高級ブランド牛としてはやはり松阪牛と双璧と言うべきだろう。歴史も古い。もちろん、送ってもらえれば喜んでいだきたい。
 天童の将棋の駒は有名で、こけしもなかなか知れ渡っているとか。どちらも、もらってもあまり嬉しくない気がするけど。
 花笠祭りは全国的に知られている。東北四大夏祭りのひとつでもある。
 観光地としては弱いようだ。磐梯朝日国立公園やスキーや温泉の蔵王があるものの、全国から毎年大勢の人が集まってくるような目玉がない。ただ、松尾芭蕉好きの人にとっては山形というのは特別な思い入れがある場所だろう。「しずけさや岩にしみ入る蝉の声」や「五月雨をあつめて早し最上川」は、いずれも山形で詠まれたものだ。立石寺(山寺)詣では、私もちょっとしてみたいと思う。
 場所の句でも出てきた最上川というのが、山形県民にとっては重要な心の拠り所となっているようだ。周りを山に囲まれているから、多くの人がこの川沿いに住んでいるということもあって。山形県の名前の由来は、山の方という山方が転じたものだそうだ。

 東京からの距離は約300キロ。総面積は93万ヘクタールと全国9位の広さを持つ。ただ、70パーセント以上が山林で、最上川もかなり面積を占めている。街の様子を見たことがないから確かなことは言えないけど、川沿いにみんな固まって住んでいるような感じだ。
 いくつかの日本一の記録を持っている。国内最高気温40.8℃というのはちょっと自慢できるかもしれない。盆地という土地柄だろうけど、40度超えはたいしたもんだ。ブナ天然林の広さ15万haで1位とか、滝の数230ヶ所で1位とか、変わったところではミイラの数8体で日本一というのがある。あと、マクドナルドの進出が全国で一番遅かった(1990年)なんてのもある。ちょっと笑えたのが、お菓子の購入額が一番多いのが山形市なんだそうだ。理由はよく分からないけど、山形県の人は日本一お菓子好きらしい(一番お菓子を買わないのは那覇市)。
 県の花は「べにばな(紅花)」、県の木は「さくらんぼ」、県の鳥は「オシドリ」、県の獣は「カモシカ」、県の魚は「サクラマス」だそうだ。このへんは山形県民でも案外知らないんじゃないだろうか。私も愛知県の鳥や花なんて知らない。

 山形の県民性はどういったものなんだろう。東北に共通する資質として、どちらかというと内向的で辛抱強いという傾向はあるのだろうけど、山形県特有のものはは何だろう。今の時代、みんなが「おしん」の世界ではないにしても、あれは山形の気質を表していたのだろうと思う。山形出身の作家、藤沢周平が描く『蝉しぐれ』や『たそがれ清兵衛』などからも、そのあたりが伝わってくる。
 大宅壮一は山形県民を「野暮で誠実」と評したらしい。一般的には穏やかで人当たりがよく理知的な男性と、働き者で辛抱強い女性、というイメージがあるようだ。ただ、やや閉鎖的な土地ということもあって、権威に弱く、内に向かっては威張ったり、気が小さい反動で派手な振る舞いをしたりという人間も少なくないとか。私ではなく、ある山形県民がそう書いていた。
 山形出身の有名人としては、あき竹城、渡辺えり子、井上ひさし、ウド鈴木、大泉逸郎、ケーシー高峰などがいる。東京に出てしまうと弾けたキャラになるようだ。そして、地元にいたら普通の山形県人として馴染んで暮らしていけそうな人たちだとも思う。

 と、今回は表面的な勉強だけだったけど、これまでほとんど未知の国だった山形県について多少なりとも知ることができて楽しかった。興味もわいてきた。やはりその土地を知るには、自分自身で見て感じるのが一番早い。自分がその地に立ってみないと分からないことも多い。逆に、その土地に生まれ育たなければ住んでも分からないこともある。
 いつか、機会があったら行ってみよう、山形県。山形弁をマスターして行かないと現地で困る恐れがあるので、そのときは充分勉強していかなければなるまい。
 われぇなっす。山寺はどごさあるんだッス? なじょしていげばいいか教えでけろ。んだら、わらわらいがんなね。ありがどさまなっす。
 山形県のみなさん、私を待っていてくださいね。

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