落ち込むドグエラヒヒを励ます方法を知りたかった - 現身日和 【うつせみびより】

落ち込むドグエラヒヒを励ます方法を知りたかった

ドグエラヒヒは何を思う

Canon EOS 10D+TAMRON 28-300mm XR(f3.5-6.3), f7.1, 1/400s(絞り優先)



 山を背景に高い場所で何か思い悩んでる様子のドグエラヒヒ。声をかけるのもはばかられるほど落ち込んでいるように見える。一体何があったんですか、ドグエラヒヒさん!? 私でよかったら相談に乗りますよ。仲間はずれにでもなったのだろうか。しばらく見ていたけど、ついに陽気さを取り戻すことはなく、うつむいたまま顔を上げることはなかった。実は、うたた寝してただけかもしれないけど。

 ドグエラヒヒ、またの名をアヌビスヒヒ。ドラクエヒヒ、ではない。ドグエラとは、ドッグェラ、つまり犬に似たという意味だ。鼻筋の部分(吻)が長くて先が尖ったところは確かに犬っぽい。コリーとかあっち系だ。更に鳴き声がワンワン、バウバウ、キャンキャンと、これまた犬みたいなのだ。
 アヌビスヒヒというのは、エジプト神話に出てくる冥界の神アヌビスに顔が似てるところから付けられた。そのアヌビスも犬やジャッカルの頭を持つ神ということで、やっぱり犬からは逃れられない。犬ヒヒと呼ばれたりもする。あるいは、毛並みの色からオリーブヒヒという呼ばれ方もするようだ。
 アフリカの赤道より北、ウガンダ、ケニア、エチオピアあたりのサバンナで暮らしている。
 身長は約1メートル、体重は30キロくらいと、サルの仲間の中では比較的大きめだ。メスはオスの3分の2くらい。見分け方としては、尻のタコが左右にふたつあればメスで、ひとつだとオスだ。
 オスだけが鋭い犬歯を持っていて、いざとなるとけっこう強いらしい。ヒョウを倒すことさえあるんだとか。
 サバンナ暮らしということで、ほとんどを地上で過ごす。他のサルのように木の上に登ることはあまりないようだけど、写真のやつはかなり高いところまで登っているので、能力的には登っていけるのだろう。考え事をしたいときはみんながいない上の方がいいのだろうか。

 群れはオスメス混成で、メスの方が多く、100頭を超えるようなことはないようだ。オスには順位があるものの、ボスザルといったようなのはいないといわれる。
 昼間はエサを探しながら移動して、日が暮れると岩山などに登って、みんなかたまって休む。食事は、果物、キノコ、植物がメインで、昆虫や小動物をとって食べることもあるそうだ。
 性格はおとなしく、平和な暮らしを送っている。人に対しても穏やかだそうだ。モンキーセンターでは45頭のドグエラヒヒがいて、みんな陽気に騒いだりはしゃいだりしていた。写真のこいつは例外的な存在だった。こいつがドグエラヒヒの特徴を表してるわけではない。失恋でもしたか?
 赤ん坊も群れの中に混じっていた。チビの頃は毛並みが黒なのでよく目立つ。大人になるとだんだんオリーブ色になっていく。
 寿命は30年から40年とけっこう長いので、子供の親離れは遅め。小さい頃は母親にいつもくっついている。

 サルの群れを見ていると、人間そっくりだなと思うことが多い。しぐさとか、親子の関係性とか、それぞれの個性の対比とかが。でも考えたらそれは逆で、人間がサルに似ているのだ。サルから抜けきってないとも言える。人とサルの違いは、私たちが思っているよりずっと小さいのだろう。いつかサルは賢く進化して、より平和な世界のために地球は猿の惑星になってしまうかもしれない。凶暴な人間に任せておいたら地球は駄目になってしまうということで。もしそうなっても、オリバー・カーンはあっち側にいけそうだ。
 それはともかく、犬顔をしたサルというのはなかなかに面白い。ドグエラヒヒなら、犬猿の仲という言葉を超えて犬と仲良くできそうな気がする。自然界では出会わない両者だけど、初対面では互いにどんな反応を示すんだろう。似てるから親近感を抱くのか、もしくは似てるゆえに憎たらしく思うのか。
 いずれにしても、写真のドグエラヒヒには早く立ち直って、本来の陽気さを取り戻して欲しいと思う。元気出していこう。

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