怪鳥バリケンさんはあなたの街にもいるかもしれない - 現身日和 【うつせみびより】

怪鳥バリケンさんはあなたの街にもいるかもしれない

バリケンさん

Canon EOS 10D+TAMRON 28-300mm XR(f3.5-6.3), f7.1, 1/250s(絞り優先)



 グリーンピア春日井の池に見慣れない奇妙な鳥が泳いでいるのを見つけた。なんだあれ。ニワトリが泳いでる? そんなわけはない。泳ぐニワトリなんて見たことない。近づいてみると、それはアヒルっぽかった。しかし、どこか違う。こんなカラーリングのアヒル見たことないし、アヒルよりもひとまわり大きい。突然変異か何かだろうか。そんな釈然としない思いを抱えたまま池を後にした。
 帰ってきて調べてみたところ、バリケンと判明。ビリケン? いや、バリケンだ。ビリケンさんは知ってるけどバリケンさんというのは初耳だ。そんな鳥がいたなんてまったく知らなかった。
 なんでも、南米や中米にいるノバリケン---つまり野生のバリケンを家禽にしたもので、主に台湾あたりで飼育されているんだそうだ。それが放されたり逃げ出したりして、いまや日本全国で野生化してるらしい。なるほど、そういう出所の野鳥だったのか。
 別名は台湾アヒル。またはフランスガモなどとも呼ばれることがある。日本の公園などで見られるようになったのはここ数年のことということで、やはり初めて見た人はみんなびっくりして、こいつ何者だってことになるようだ。
 グリーンピアにいたやつは近所の人が飼っていたものをここに放したそうだ。もう何年も前からここにすみついているようだけど、私は今回初めて見た。一羽しかいなかったけど、前はもっといたんだろうか。場所によってはかなり繁殖してるところもあるというから、見慣れてる人もけっこういるのかもしれない。写真で見たチビは大きなヒヨコみたいでかわいかった。

 カラーリングにはかなり個体差があって、同じ種類とは思えないものも多い。全身が白いのから深緑色、灰色のまで様々で、この3色がいろんな混ざり方をする。唯一の共通点は目の周りが赤いことだ。これは毛が赤いのではなく、皮膚がこの部分だけむき出しになっていて赤く見える。
 クチバシは太くて短い。足も短く、黄色っぽい。
 オスメス同色だけど、オスのクチバシの根元には、赤色のコブというかデコボコがある。写真のこいつはそのへんがすっきりしてるからたぶんメスだろう。
 エサは植物性を中心に、昆虫や小魚なども食べるようだ。このときは岩場をクチバシで一所懸命探っていたから、水草かコケでも食べていたのだろう。近寄ってもあまり逃げなかったところをみると、人にも何かもらってるのかもしれない。
 野良生活が長いので、けっこう飛べるらしい。飛ぶことをだんだん思い出すのだろう。ただ、オスは飛べないという話もある。
 アヒルとのカップルは成立可能なものの、生まれる雑種の子供は繁殖力がないというから、今後もそういう定着の仕方はないということになる。

3匹が来る

 バリケンさんの写真を撮ってなごんでいたら、向こうからアオクビアヒルが3羽近づいてきた。その姿がなんだか妙に格好良かった。テーマ音楽に乗ってやって来る3人組の正義の味方みたいだ。三匹が斬るじゃなく、三匹が来るといった風情に喜ぶ私。どうやらバリケンが私にエサをもらっているように見えたらしい。ぐんぐん至近距離まで近づいてきた。

去る4羽

 でも、私が何も持ってないことを知ると、すぐにUターンして去っていった。その後をあわてて追いかけるバリケンさん。普通に受け入れられていたから、きっとお仲間に入れてもらっているのだろう。1羽で寂しいだろうと心配したけど、ちょっと安心した。
 こうしてアオクビアヒルと一緒にいるところを見ると、その大きさが分かる。マガモよりひとまわり、ふたまわり大きいアヒルよりも更にひとまわり大きい。この大きさも、なんだこの鳥はと思わせる要因のひとつとなっているに違いない。一部では怪鳥とさえ呼ばれている。それはちょっと気の毒だと思うけど、珍鳥であることは間違いないだろう。
 あなたの街にもバリケンさんがいるかもしれない。公園の池やお堀などを通りかかったときは、ぜひ探してみてください。もしいたら、きっとすぐにそれと分かるでしょう。アヒルとは放っているオーラが違うから。

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