野に咲く花を知らなくも知りすぎていても恥ずかしくはない - 現身日和 【うつせみびより】

野に咲く花を知らなくも知りすぎていても恥ずかしくはない

スイカズラ

Canon EOS 10D+TAMRON 28-300mm XR(f3.5-6.3), f6.3, 1/25s(絞り優先)



 気がつけば早7月。6ヶ月間気絶していたわけじゃないけど、もう半年も経ってしまったかと驚く。何かお釣りを誤魔化されたみたいな気分だ。
 花の顔ぶれでいうと、もう半分以上は終わったことになる。秋は春ほど多くないし、夏もそれほど種類はないことを考えると、もう3分の2以上過ぎたのかもしれない。今年もたくさん逃してしまった。
 ということで、今日は6月に出会って使うことがなかった木に咲く花を、3枚まとめて載せることにした。少しでも取りこぼしを少なくして、補完に近づけるように。

 まず最初はスイカズラから。
 漢字は吸葛。花の蜜を吸うと甘いことからその名が付いたといわれている。または、薬草としておできを吸い出すのに使われたからとも。
 忍冬という漢字が使われることもある。これは、冬でも葉が茂っている様子が冬に耐えているように見えるからとか。
 別名で金銀花(キンギンカ)というのもある。最初白色だった花が成長と共に黄色くなって、白と黄色が入り交じって咲く様子をそうたとえたのだろう。金銀花なんていうと、金銀パール・プレゼントを思い出す。あの洗剤、今でも金銀パールが当たるんだろうか。銀のエンゼル、金のエンゼルは何が当たったんだろう。
 北海道南部から本州、沖縄までの広い範囲に自生していて、特に珍しい木ではない。朝鮮半島や中国などにも普通にあるそうだ。それが、ヨーロッパやアメリカにも広がり、あちらでは森林で野生化して厄介者扱いされてるらしい。帰化植物に関しては日本もかなり被害を受けているからお互い様だろう。
 5月から6月にかけて筒状の花を咲かせる。花弁は上下2枚の唇状に分かれて、上唇はさらに4つに割れる。
 匂いはきつめで、ジャスミンに似ている。夜になると匂いだけで分かるくらい強くなる。なので、蝶やハチよりも蛾によって花粉が運ばれるそうだ。
 イチモンジチョウの食草でもある。

ネジキの花

 2枚目は、ネジキの花。
 スズランとかアセビとかに似てるけど、あれらよりも細長い。木の幹を見れば見分けがつく。名前の通り木がねじれてるから。
 こいつは実に使えない木だ。幹がねじれてるから木材としても使い道がなく、葉に毒があるから虫も寄りつかない。そのへんの野山で勝手気ままに生えて、ねじれている。花はきれいなので惜しい気もするけど、ネジキにしてみれば好きにさせてくれといったところだろう。好きでねじれてるんだからと。
 日本の特産で、岩手県の南から本州、四国、九州の日当たりのいい山地などで自生している。
 使えない木だけど、虫除けとして庭などで栽培しても面白い存在だ。

ガマズミ

 3枚目はガマズミ。
 なんとなく響きが気の毒な感じ。もっといい名前付けてもらえなかったのかと。漢字は莢迷。これだけではよく分からない。名前の由来としては、鎌などの柄をこの木で作って、赤い実を染料として使ったことから、「鎌染めの木」と呼ばれ、それが転じてガマズミになったというのがある。ただ、本当のところははっきりしてないようだ。地方によって呼ばれ方が様々で、なんでも200以上の別名を持っているんだとか。別名チャンピオンの木と言ってもいいかもしれない。
 写真のものはまだ若い木のようだけど、最大4~5メートルくらいになる低木で、北海道南部から九州にかけて自生している。よく似たものに、ミヤマガマズミやコバノガマズミなどがある。
 花に装飾花はなく、小さな5裂の花をたくさんつける。その様子はコアジサイなどにも似ている。
 秋には赤い実をつけて、これが甘酸っぱくて美味しいらしい。野鳥もこの実が好きでよく食べるという。庭に野鳥を呼ぶためにこの木を植えてる人もいるとか。人も食べられるなら尚更いい。私も植えてみようかなと思ったら、しまった! 庭がなかった! 7階のベランダでは育たないだろう。

 花についての勉強は、2周目の季節に入ってまずまずそれなりには進んでると言っていいと思う。もちろん、まだまだ知らないものだらけだけど、少しずつ知識は増えてきた。去年の今の時期に比べたら、それはもうまるで別人のようだと自分でも思う。3周目、4周目と、興味が続く限り続けていきたい。一度に無理して詰め込もうとすると嫌になってしまうから、楽しみながらちょっとずつくわしくなっていければいい。テストがあるわけではないし、知らなければ恥ずかしいものでもないから。逆に知りすぎていて恥ずかしいものでもないというのは、野鳥と違う点だ。野鳥の場合詳しすぎると人の見る目が変わるような気がする。それは被害妄想というものだろうか。
 花の勉強に終わりはない。ネバー・エンディング・ワイルド・フラワー・ストーリーは、地球消滅のその瞬間まで続く。

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コメント
非公開コメント

すいません(笑)

「野鳥の場合詳しすぎると人の見る目が変わるような気がする」

スミマセン、ここで笑ってしまいましたw

2006-07-02 13:19 | from ただとき

初めて鳥好きに当たったスポットライト

★ただときさん

 野鳥好きに対する世間の目は厳しいですよね(笑)。
 なんででしょうね。花だとそんなことないのに。やっぱり紅白歌合戦のカウント係をやっていたのがいけなかったんだろうか。(^^;
 でも、ネットがこれだけ浸透して、ブログが一般的なものになって、人類史上初めて鳥に詳しい人がすごいと言われる時代になったことを、私は嬉しく思っているのです(笑)。
 鳥写真がなんといっても一番難しいし。

2006-07-03 03:00 | from オオタ | Edit

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