ゆるり七宝町 <1> - 現身日和 【うつせみびより】

ゆるり七宝町 <1>

七宝町-1

SONY α55 + MINOLTA 50mm f1.4



 何もない町へ行くシリーズ、今回は七宝町を訪ねてみた。
 愛知県西部に位置し、かつては海部郡七宝町と呼ばれていた。2010年に甚目寺町、美和町と合併してあま市となった。
 江戸時代末期に七宝焼きが盛んだったことから、明治になって七宝町と名付けられた。
 前田利家の正妻まつの生まれ故郷というのが、この町の自慢となっている。
 七宝焼きというのがどの程度知られている焼き物なのか、よく知らない。瀬戸焼や常滑焼のように地名から名付けられたものではなく、中近東で始まった焼き物の技法をいう。それがシルクロードを通って、中国、日本へと伝わった。古くは古墳時代のものが見つかっている。
 愛知県民は皆学校の授業でやったのだろうか。確か中学のときだと思うけど、美術の授業で七宝焼き体験をしたのを覚えている。金属のプレートの上に溶かした絵の具みたいなのを乗せて高温で焼くと、ガラス質のような仕上がりになる。
 日本で最も流行ったのが室町時代から安土桃山時代あたりだったようだ。江戸時代には、京都と江戸、尾張でよく作られていたという。
 そんな七宝焼きの古里のイメージを抱きながら出向いていった七宝町であったのだけど、町は七宝焼き一色かといえばそうではなく、七宝焼きにまつわるものを探すもまるで見つからないといったふうだった。焼き物の町、瀬戸や常滑のようなところを想像していくと肩すかしを食う。
 では七宝町とはどんなところかといえば、住宅地としか言いようがなく、何があったかと訊かれても何もなかったとしか答えようがない。けど、七宝町はこれでいいのだという妙な安心感というか、納得するところがあって、七宝焼きを前面に押し出されるよりも何もないというのがむしろすがすがしいくらいだった。個人的には、七宝町を歩いたというだけで満足してしまった。
 出発は、名鉄津島線の七宝駅。駅は七宝町の北の端にある。そこから南へ向かって町を縦断し、最後はJRの蟹江駅から帰った。
 歩いた距離は8キロくらい。写真を撮りながら、のんびり歩いてみた。




七宝町-2

 駅前といえば駅前。
 フードセンターが一軒、ポツリとあり、それ以外にお店らしいものは見当たらない。喫茶店くらいはあったかもしれない。




七宝町-3

 最初は七宝町らしさを撮ってやるんだと力が入っていのだけど、古い家並みとかそいったものが期待できそうにないことが分かってからは、肩の力が抜けた。
 何もなくても撮るものはある。初めての町はどこも新鮮に映る。心が反応したところを、ゆるい感じで撮っていく。




七宝町-4

 これは七宝焼き関係だろうと思ったら、全然違う業種の工場だった。
 七宝焼きを感じたければ、七宝焼きふれあい伝承館へ行かなくてはいけないようだ。




七宝町-5





七宝町-6





七宝町-7





七宝町-8





七宝町-9

 やっと見つけた七宝焼きの窯元。
 窯元を巡る散策路なども整備されてはいないようだ。そもそも、窯元もここ以外に見つけることができなかったくらいだ。どこかに集まっている地区があるのだろうか。




七宝町-10

 こんな感じで、七宝町シリーズは3回か4回、まったり続きます。

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コメント
非公開コメント

>個人的には、七宝町を歩いたというだけで満足してしまった。
>何もなくても撮るものはある。初めての町はどこも新鮮に映る。心が反応したところを、ゆるい感じで撮っていく。

行動と発言が完全一致というか
さりげない、いい言葉のオンパレードですね^^

ひまわりや、小さな軽トラの写真すごくいい感じ。
地味な街でも8キロ歩いて、しっかり収穫さすがです^^

2012-07-25 01:19 | from sin

町の空気

>sinさん

 こんにちは。
 一度その町を歩いたくらいでその町のすべてが分かるはずもないですが、一度でも歩けば町の空気感みたいなものはなんとなく掴めますよね。
 七宝町は、写真にあるような、ゆるい感じの町でした。
 このあとも断続的に七宝町シリーズ、続きます。

2012-07-25 22:19 | from オオタ | Edit

こんばんは

何もない街でも初めて見る景色を横目に、この先なにがあるんだろうと思いながら自転車漕ぐのはいつもたのしいです。きっと歩いていても同じなんでしょうね。
あまり下調べしないで行き当たりばったりの方が楽しいですよね。
知り尽くしてから行ったんじゃ、確認の旅になってしまうし。
その分見落としも多いけど、また次行く楽しみもあるってもんです(^^)

2012-07-25 22:36 | from ぐり | Edit

自転車と歩き

>ぐりさん

 こんにちは。
 観光地や町並み保存の古い家並みも好きなんですが、何でもない町を訪ねていくのもいいものだと最近思えるようになりました。
 根が貧乏性なんで(^^;、一度行ったからには余すところなく撮りたいという気持ちがあるのですが、近頃は少しだけ気持ちに余裕が出てきて、欲張らず撮れる分だけ撮ればいいやと思うようにしてます。
 自転車で稼げる距離と、歩きのスピードだから見つかる風景と、両方いいところがありますね。
 車で見失っていたものを、今は見つけ直しているところです。

2012-07-26 23:40 | from オオタ | Edit

オオタさんの撮る写真が好きでいつもこっそり拝見していました。
が、私の育った町に来ていただいていたなんて!と思わずコメントを書いています。

本当に何もないところですが、それがまた住みやすくもあります。

七宝みそ・しょうゆは高級品ですので贈答用としてデパートで売られており、町民は使っていないのです(笑)

そもそも、こちらのブログへは東区の片山神社を調べていてたどりついたのですが、東区にもオオタさんの良い被写体になりそうな崩れそうな屋根の長屋があります。
いつか登場しないかなとずっと心待ちにしています・・・

2012-10-16 21:21 | from カリメロ

七宝町のことなど

>カリメロさん

 こんにちは。
 コメントいただきありがとうございます。
 片山神社には特別な思い入れがあるので、ご存じとは嬉しいです。
 再訪のとき、雰囲気がちょっと違っていて、あれっという感じだったのですが、また行ってみなければと思ってます。

 七宝町にお住まいだったのですね。何もない町などといって申し訳ないです(笑)。
 でも、七宝焼きを押しつけがましくしてないのがかえっていいと思ったのでした。町の雰囲気も心地よかったです。
 七宝みそとしょうゆは高級品だったとは。
 私も松阪生まれですが、松阪牛なんて年に一度くらいしか食べないですもん。

 東区は、これから何度も行くことになると思います。いいのが撮れたら、また紹介しますね。

2012-10-16 21:51 | from オオタ | Edit

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