印象に残った木曽福島宿 <木曽旅・第6回> - 現身日和 【うつせみびより】

印象に残った木曽福島宿 <木曽旅・第6回>

木曽福島1-1

PENTAX K-7+PENTAX DA 16-45mm f4



 冬の木曽路旅、最後の目的地は、木曽福島だった。
 奈良井宿や馬篭、妻籠などに比べると、観光宿場町としてはマイナーなところだ。けれど、個人的には今回の旅で最も印象に残る場所となった。規模は小さいながら、宿場町好きなら訪れて損はない。あまり観光地化されていないのも好印象につながった。
 駅前は思いのほか開けていてちょっと驚いた。下呂温泉の駅前に少し感じが似ている。
 御嶽山の登山口であり、スキー場の玄関口でもあることから、冬場も大型バスがとまっていたりして、けっこうな賑わいを見せていた。
 古くは、飛騨や伊那へ通じる街道が交差する重要な町であり、中世には木曽氏の本拠地となった。木曾義仲は隣の宮ノ越宿あたりで育ち、平家打倒の挙兵をしたのも、この木曽の地だった。
 戦国時代には宿場町となっていたようだ。江戸になって中山道の宿場町として整備されてからは、代官の山村氏が管理するところとなり、町は発展していった。
 日本四大関所の一つ、福島関所があったところとしても知られている。
 そんな福島宿跡を中心に、歩きながら写真を撮った。

木曽福島1-2

 駅を出て、木曽川沿いを北東に1キロほど歩いたあたりに、上の段町というエリアがある。
 福島は木曽川と中山道に挟まれた狭い土地で、そこにびっしり家が密集して建てられていた。
 そのことが災いして、昭和2年の大火事で町の大半が焼けてしまった。そのとき焼け残ったのが、高台にあった上の段町で、現在はそこだけが古い宿場町の風情を残している。黒板張りの家やなまこ壁の蔵が並び、往時の面影を偲ばせる。

木曽福島1-3

 安倍晴明を祀った晴明社があった。安倍晴明と福島にどんなゆかりがあるのかは知らない。
 時間外だったのか、門が閉まっていて中に入ることができなかった。隙間からのぞき見してみる。

木曽福島1-5

 観光客どころか、地元の人もほとんど歩いていない。見たのはわずかに数人だった。いい季節にはもっと賑わっているのだろうか。

木曽福島1-6

 何軒か食事処もある。ただ、ここも閉まっていた。完全にオフシーズンだったらしい。
 店の前の餅花と、窓辺の雪だるまがかわいい。

木曽福島1-7

 生活用水と消火用を兼ねた水場がある。大火で焼けたことの教訓という意味合いもあるだろう。
 このあたりはきれいな水が豊富な土地だから、水には困らない。

木曽福島1-8

 脇の細い路地を見つけて、入ってみる。
 突き当たりにお寺が見えた。

木曽福島1-9

 大通寺という寺だった。
 木曽代官の山村良勝が、関ヶ原の戦いのあと、建立したものだそうだ。
 1778年に建てられた鐘楼門は、なかなか立派で風格がある。
 隣には、お稲荷さんも一緒に祀られている。

木曽福島1-10

 寺の横を出たら、御嶽山が見えた。ちょうど通りかかった、ワイドビューひだと一緒に撮る。

<追記>
 御嶽山と思い込んでいた山は、実は駒ヶ岳だと教えていただいた。木曽といえば御嶽山だろうと、勝手に決めつけていたけど、考えてみるとあのあたりには高い山はたくさんある。
 駒ヶ岳を見られたのは、それはそれで嬉しいことだ。

木曽福島1-11

 もう少し奥に進んでみると、漆の館や居酒屋などがあった。
 宿場町の風情が残るのは、このあたりまでだ。

木曽福島1-12

 宿場町や裏通りの散策を一通り終えて、そのあと関所跡に向かった。
 つづく。

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コメント
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福島

木曽福島に住んでいる者です。いつも見慣れた風景も写真を通すと別の空間に思えるから不思議です。きれいな写真ばかりでありがたいです。
福島には、税務署、職業安定所、簡易裁判所、警察署、旧集配郵便局(今で言う日本郵政の支店)、県行政機関(地方事務所、保健所、建設事務所)や病院、スーパー等があり、どちらかというと、観光地というよりは、木曽郡の行政的な中心地の町です。蒸気機関車時代には、機関庫もおかれ鉄道に従事する人もいました。木曽福島駅は、特急が必ず停まり、御嶽山、赤沢などへの木曽中部の玄関口も果たしています。なので、少しイメージが違うのかもしれません。
それで、大変申し上げにくいことなのですが、福島の町中からは、実は御嶽山は見えません。国道19号、JR中央線沿い、すなわち旧中仙道沿いでも、見える場所は、福島と隣の上松町との境付近のほんのわずかな場所だけなのです。そのかわりと言ってはなんですが、木曽駒ケ岳は、きれいに見えます。写真の山は、木曽駒です。山村代官屋敷跡の庭からは、自分の家の庭のあるように、木曽駒を望むことができます。
ぜひ、また、福島にお越しください。季節ごと違った風景を見ることができると思います。

2011-04-16 10:20 | from なお

背中方向に

>なおさん

 こんにちは。
 あれは御嶽山ではなく、駒ヶ岳でしたか!
 木曽にいたら、高い山は何の疑いもなく御嶽山だと思い込んでました。(^^;
 地図を見たら、まったく反対の方角を見て御嶽山を探してましたね。そりゃあ、見えないはずだ。
 教えていただいてありがとうございました。
 けど、千畳敷カールの駒ヶ岳を見ることができたのは、それはそれで嬉しいことです。
 夏の景色もまた見てみたいです。

2011-04-16 21:23 | from オオタ | Edit

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