一般人でも楽しい愛岐トンネル歩き撮り <前編> - 現身日和 【うつせみびより】

一般人でも楽しい愛岐トンネル歩き撮り <前編>

愛岐トンネル1-1

PENTAX K-7+PENTAX DA DA 16-45mm f4



 愛岐(あいぎ)トンネル秋の一般公開に行ってきた。
 明治33年に開通した国鉄の中央線は、昭和41年、複線電化に伴い、愛知の高蔵寺と岐阜の多治見との間の軌道が廃線となった。すぐ横に新しい線路が敷かれ、その間にあった13のトンネルは、40年の歳月の間に忘れられ、藪に埋もれる格好になっていた。
 近年、そのトンネルの調査が行われ、このまま埋もれさせておくのはもったいないということになり、再生保存委員会が作られた。数年かけて整備が進められて、おととしから一般公開されるようになった。
 調査の結果、13基のトンネルはすべて総レンガ造りで、国の重要文化財に指定されている群馬県碓氷峠の11基よりも多いことが分かった。
 現在、公開されているのは、定光寺駅の北から多治見方面に向けての1.7キロの区間で、3号から6号までの4つのトンネルを歩くことができる。
 2008年の春から始まり、毎年春と秋の2回行われている。それまでの各3日間だったものが、今年から各6日になった。今年は23日から始まり、今週末の28日(日)までとなっている。
 去年の秋は3日間で1万5千人が訪れたというから驚く。廃線やトンネル跡なんてものにそんなに大勢の一般人が興味を持つとは思いもよらない。廃線や廃トンネルは鉄っちゃんだけのものではなかったらしい。
 この秋は2万人の人出が予想されているとのことだけど、ここまではやや低調で、サイト情報によると3日間で4千人ちょっとにとどまっている。土日でどれだけ伸びるか。ここは隠れた紅葉の名所でもあるし、ちょうど今年はいい時期に当たっているから、週末はドッと人が押し寄せることも考えられる。
 場所は定光寺駅近くで、とりあえず定光寺の駅まで行けば人がわんさかいるからすぐに分かる。駅から歩いて3分くらいのところに入り口がある。
 事前予約は不要で、保険と設備費の100円が入場料の代わりとなっている。
 懐中電灯は持って行った方がいい。足元を照らすためというより、自分がここにいるということを知らせないとトンネルの中で人とぶつかる恐れがあるから。
 足元は線路の石ころがゴロゴロしているから、底の厚い靴を履いていった方がいい。
 自販機がないとか、トイレが仮設しかないとか、いろいろ問題がないではない。駐車場もほとんどないと思った方がいい(地元の人間ならとめられるスペースを知ってるだろうけど競争率が高すぎる)。
 往復3キロちょっとなので、普通に歩けば1時間程度で、ゆっくり見学したり写真を撮ったりすると2時間といったところだ。週末で混雑していると、入るまでに1時間くらい並ばないといけないかもしれない。

愛岐トンネル1-2

 レンガはイギリス積みで、13基あわせて約1,890万個使われている。
 優美なラインを描くトンネルに、確かな技術を感じる。古びているとはいえ、まだまだがっしりしている。そう簡単に崩れそうにない。

愛岐トンネル1-3

 年配の人たちや家族連れなども大勢訪れていて、全体的な年齢層は高い。
 写真を撮っている人もたくさんいる。
 明暗差が激しいので、露出が難しい。マイナス補正程度ではどうにもならないので、すぐにマニュアルモードに切り替えて撮った。
 トンネルの外に露出を合わせると、1/30や1/20秒くらいでちょうどだったから、三脚は出番がなかった。

愛岐トンネル1-4

 行く前は、廃線跡やトンネルで何か撮るものがあるんだろうかと思っていたけど、行ってみたら撮りたくなるシーンがいくつもあって、往復ともに楽しかった。あんなに面白いところとは思わなかった。

愛岐トンネル1-5

 これはよかった。40年放置されていた歳月を思わせた。
 藪を整備したことで、背の低い草花も戻ってきたという。自然に近い里山のような環境が戻る日も近そうだ。

愛岐トンネル1-6

 かつては蒸気機関車が走り抜けていたトンネルだから、天井には煤がこびりついている。

愛岐トンネル1-7

 期間中は毎日、ミニコンサートなどのイベントが開催されている。
 このときはトンネル内の待避所で、一人演奏会が行われた。なんだか、一昔前のアングラっぽい。

愛岐トンネル1-8

 ところどころで、ポタポタ水が落ちてきている。

愛岐トンネル1-9

 ロウソクの明かりが等間隔で並んでいるものの、一番奥のトンネルがとにかく暗い。フラッシュ撮影してもこの暗さだ。

愛岐トンネル1-10

 モミジの色づきはまだ最高潮まではいっていない。見頃一歩手前だった。
 モミジだけでも120本ほどあるから、紅葉見物目的でも充分楽しめる。

愛岐トンネル1-11

 ツタが絡まっているあたりに自然との一体感がある。あのまま忘れ去られていたら、近い将来完全に自然に飲み込まれていただろう。

愛岐トンネル1-12

 整備されていない状態のときに、もっと撮ってみたかったと思った。

愛岐トンネル1-13

 愛岐トンネル名物となった三四五(みよい)のもみじ。
 樹齢100年とされるモミジの巨木3本が絡まり合うように生えている。見る角度によって本数が違って見えることからこの名がつけられた。
 これだけ立派なモミジの木はなかなかお目にかかれない。

愛岐トンネル1-14

 庄内川沿いの紅葉風景。こちらも見所の一つだ。

愛岐トンネル1-15

 紅葉風景を撮るお父さん。

愛岐トンネル1-16

 奥の健脚コースというところを少し進んだ先にあるエノキの巨木。通称、山おやじ。
 樹齢推定200年で、高さは27メートル、幹周りは6メートルもある。
 巨木というのは、見るものを圧倒する存在感がある。

愛岐トンネル1-17

 廃線跡に線路は残っていない。線路に敷かれていた石ころはまだけっこう落ちている。ちょっと歩きづらい道だ。


 今回、初の試みとして、動画を載せてみる。
 これは一番奥のトンネルで撮った映像だ。他のトンネルはここまで暗くないし、このトンネルも目が慣れればもう少し見える。ただ、暗いには暗い。

 写真がまだ残っているので、明日の後編につづく。

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コメント
非公開コメント

あれ、行かれたんですね

こんばんは。
中央線廃線トンネル群のお話しても、あまり興味がないような感じだったので、
行かれたとはちょっとびっくり。
自分はちょうど去年のこの時期に行って行列してました。

今日は静岡ガンダムと静岡市内の街撮りに行ってきます。
白鳥庭園のメインは今日から公開です。

2010-11-26 00:07 | from mihopapa | Edit

行ってよかった

>mihopapaさん

 こんにちは。
 愛岐トンネルは、どうしようか考えてたんですが、定光寺の紅葉も撮りたい気持ちがあって、行ってきました。
 行ってよかったです。あんなに撮りどころがあるとは思ってませんでした。
 mihopapaさんの記事から、もう一年が経ったんですねぇ。

 静岡ガンダム、行ってきたんですね。
 富士山バックで撮れましたか?

2010-11-27 01:45 | from オオタ | Edit

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2013-08-23 18:36 | from -

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