答志地区で路地歩きを堪能する <答志島・第5回> - 現身日和 【うつせみびより】

答志地区で路地歩きを堪能する <答志島・第5回>

答志島5-1

PENTAX K10D+PENTAX DA 16-45mm f4



 答志島シリーズも後半から終盤へと入った。他の旅ネタもたくさんあるから先を急ぎたい気持ちもありつつ、なるべく答志島を優先していきたい。旬の祭りネタもあるのだけれど。
 5回目となった今回は、答志地区の路地風景を中心にお届けします。
 離島といえば路地がつきものではあるけど、味わい深さは島によっても、地域によっても違ってくる。答志島では、答志地区が一番心惹かれる路地だった。写真もたくさん撮った。
 潮風で錆びたじんじろ車は、四輪のバランスが悪く、一輪が浮いている。そんなところもまた、味わいの一つとなる。
 島というのはどこでもそうだけど、決して完璧な優等生タイプではなく、どこか抜けているけど魅力的な人物みたいなところがある。至らなさは多々あれど、駄目な部分が魅力につながっている。だから訪れる人はホッとするのだと思う。整いすぎた観光地に息苦しさを感じることがある。あれの対極が離島という場所だ。

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 島で原付に乗っている人は、ほぼ100パーセントがノーヘルだ。答志島に限ったことではなく、これまで訪れたどの島でもそうだった。ヘルメットをかぶっている人を見たことがない。かぶっているのはせいぜい帽子までだ。島でフルフェイスのヘルメットなんてかぶっていたら、逆に不審に思われてしまうんじゃないか。
 そういえば、答志島には派出所もない。

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 これはすごいな、と思う。いい路地だ。家と家の隙間なのか、路地なのか、区別がつかないほど細い。体が大きな人同士ではすれ違えない。前から好きな子が歩いてきたら、ドッキリしてしまいそうだ。

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 家々にはマルの中に八というマルハチマークが書かれている。
 マルハチといえば名古屋市の市章で、あれは尾張徳川家から来ているものだ。ここも関係があるのかと思ったらまったく違った。島の守り神である八幡神宮の八から来ているとのことだ。
 年に一度、八幡神宮の大漁祈願際(旧1月18日)で、神聖な墨を男たちが奪い合うという神事があって、その墨で書かれたのがこのマルハチの印だそうだ。魔除けの意味らしい。
 あと、家の軒先に「蘇民将来子孫家門」と護符に書かれた注連飾り(しめなわ)がかかっている。
 牛頭天王関連のもので、これも魔除けのためにかけられている。

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 こんな路地には野良猫がよく似合うのだけど、残念ながら答志島では猫と出会えなかった。たまたまだったのか、猫が少ない島なのか。

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 少しお店の気配が感じられる一角。たばこ屋や自販機があり、元電気屋らしき建物がある。
 このあたりの路地は非常にゴタゴタしていて、地図上に書かれた店を探し当てるのにも苦労する。自分がどの道筋を歩いているのかを見失いがちだ。

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 いったん路地を抜けることにした。海沿いの道はやや広めで、開けているから、自分がどのあたりを歩いていたのかという確認ができる。
 表に出ても、特にこれといった店があるわけでもない。

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 もっと路地を味わおうと、再び細い道に入っていった。
 二階から二階にはしごを渡せば充分行き来できる。いっそのこと、屋根の部分をつないで覆ってしまって、アーケードみたいにするという手もある。

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 路地は狭いながらも、庭というものがないから、少しでもスペースに余裕があれば、私物化して何かを置いてしまう。洗濯機とか、鉢植えとか、ゴミ箱とか。
 私有地と公道との境界線は曖昧だ。気心の知れた同士だから、トラブルにはならないのだろうけど。

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 なんとなく懐かしさを感じた風景だった。自分が小学生のときに見たことがあるような錯覚を覚えた。

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 住宅密集エリアはほぼ平坦な土地だから、こんなふうに坂の路地は珍しい。
 起伏のある路地とない路地では生活がかなり違ってくるはずで、いくら狭くても平坦なら自転車が使えるけど、階段があると自転車が役立たずになる。その違いは大きい。

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 路地がずっと続くと、少し息が詰まるような感じになってくる。ちょっとした空き地に出て、ふと胸が軽くなった。
 手前にあるのは井戸のポンプだろうか。もう使われていないようだ。

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 答志地区の路地歩きを堪能したところで、次のエリアに移ることにした。
 答志の北の突端も行きたい気持ちがあったのだけど、少し距離があるのでやめておいた。大答志トンネルのところに西行法師の歌碑もあるようだ。
 このあとは引き返す形で八幡神宮へ行き、和具に戻った。そのときの話はまた次回ということにする。
 つづく。

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