スカイラインを歩いて分かった東西分断の訳 <答志島・第3回> - 現身日和 【うつせみびより】

スカイラインを歩いて分かった東西分断の訳 <答志島・第3回>

答志島3-1

PENTAX K10D+PENTAX DA 16-45mm f4



 答志島の第三回は、桃取地区から和具地区へ向かう道すがらの写真です。
 桃取地区と和具、答志地区を結ぶのは、島の中央を横断する答志島スカイラインで、この道が西と東をつなぐ唯一の道となっている。歩いていく場合も、この道をテクテク行くしかない。海岸沿いに道はない。
 この道は名前からして嫌な予感がしたのだ。スカイラインといえば、たいていは山道と相場が決まっている。そしてここも例外ではなかった。
 約4キロのくねくね曲がった道で、どちから行っても前半はダラダラ上り坂が続き、後半は緩やかな下り道となる。
 桃取地区から和具地区までは5キロちょっとあって、1時間半以上かかった。桃取地区の中学生が、和具地区にある答志中学ではなく、船で鳥羽に渡って鳥羽東中学に通う理由が分かった。あんな4キロ以上のアップダウンの道を毎日通うのは無理だ。自転車で行こうにも、長く上り坂が続くから途中で降りて押さなくてはいけない。実際問題として、歩きにしても自転車にしても、現実的ではない。
 同じ島に生まれながら、違う小学校に入学し、別の中学に進むとなると、西と東ではあまり交流がないのではないだろうか。そうならないための東西揃っての行事などをやっているのかもしれない。
 桃取のロミオと答志のジュリエットは、答志島スカイラインの上で待ち合わせをしてデートをしているのだろうか。恋のパワーがあれば、あの上り坂も一気に駆け上がれるのか。

答志島3-2

 一般の住居なのか、農作業のための小屋なのか、トタンのパッチワークが芸術の域に達している。
 島のところどころで米を作っている。商売ができるほどの作付面積ではないから、自分たちで食べる分を作っているのだろう。
 山の暮らしは貧しいとなると食べ物にダイレクトに響いてくるけど、海の場合はとりあえず魚には困らないから、あとは米と野菜を作れば食べ物はなんとかなる。

答志島3-3

 答志島スカイラインは車用に整備されたアスファルトの道路だから、散歩するには楽しくない道だ。
 両脇の草むらを見ながら歩く。
 昔懐かしいタイプの小さいカタツムリを見つけた。雨上がりによくいたやつだ。カタツムリも、町中では本当に見かけなくなった。

答志島3-4

 チキチキバッタと呼んでいたやつ。正式にはショウリョウバッタで、飛ぶときにチキチキ音を出すのはオスだけだ。
 緑が一般的だけど、昔から茶色いやつもよく見た。種類が違うのか、色が違うだけなのか、詳しいことはよく知らない。

答志島3-5

 夏ということで全体に花は少なかった。撮りたくなるようなものがなかったので、ムラサキカタバミでも撮ってみる。
 南米原産で明治に入ってきて以来、すっかり日本が気に入ったようで、帰化して昔からいたような顔をして咲いている。
 この島はあまり野草は多くないような印象を受けた。本土に比べたら、離島はよそから飛んできたり運ばれたりする可能性は低い。当たり前に咲いているような野草も咲かなかったりするんじゃないだろうか。

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 まあ、そういうこともあるよねと、妙に納得してしまった光景。
 島の人が困っていなければとりあえず大丈夫。

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 島の幹線道路ということで、交通量は多い。宅急便の車も走っていた。
 この道はロードレーサーの自転車なら登れるのだろうか。電動アシストつきならいけそうな気がする。

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 撮るものもあまりなくて退屈なので、海をバックにカーブミラーで記念写真を撮る。

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 ところどころ視界が開けて、遠くの海を見渡すことができる。手前の木が邪魔なのがもどかしい。

答志島3-10

 ようやく下りてきて、答志中学の前に出た。ここまで来ればもう和具はすぐそこだろうと思ったら、まだここから1.3キロくらいあった。なんでこんな外れに中学を作ったのだろう。答志地区に住んでる子供たちにしたら、けっこう距離がある。広い敷地を確保できるのがここだけだったのだろうか。

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 自然と同化しつつある廃車その2。
 なかなかいい感じだ。あと50年も寝かせたら自然に還るかもしれない。

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 海岸でお母さんたちが火をたいて暖をとっていた。海女漁をしているのだろうか。

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 何が落ちているのか分からず、一瞬、ギョッとした。花火をして後始末をしなかった灰が大量に落ちているのかと思った。
 答志島といえば干したひじきが有名だそうで、最盛期の5月には島中が干しひじきで埋まるくらいなんだとか。
 けど、これは見るからにひじきではない気がする。昆布とかだろうか。
 何にしても、道ばたに干して誰も見張っていないのに誰も持っていないのが島ならではだ。

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 ちょっとした砂浜の海岸があったので、水辺まで行って少し歩いてみた。
 水遊びに来た親子がいた。これがこの日初めて見た観光客らしい姿だった。

答志島3-15

 そのまま海沿いを進むと、海水浴場らしい景色になった。ここがサンシャインビーチのようだ。
 プールもあって、それなりに海水浴客もいた。やはり観光で答志島を訪れる人たちは、桃取ではなく和具や答志に上陸するようだ。

 今日のところはこのへんにして、また次回に続く。

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