住吉町の発見は思いがけず嬉しいオマケとなった - 現身日和 【うつせみびより】

住吉町の発見は思いがけず嬉しいオマケとなった

住吉-1

PENTAX K10D+PENTAX DA 16-45mm f4



 四日市の住吉町は、三方を運河に囲まれた、ちょっと変わった地形だ。堀で囲った城のようになっている。ここは昭和になって埋め立てられた土地で、その後、東西を更に大きく埋め立てたことで、運河に取り囲まれるような格好になった。
 運河を挟んで西側が富田一色町、あとの三方は天ヶ須賀町が広がり、住吉町はごく狭い。かつてこの土地は、芸者の置屋や遊郭が集まる歓楽街だったという。
 富田一色町などに点在していたそれらの店を、新しく埋め立てた土地に全部集めてしまえということでできあがったのが住吉町だった。現在は住宅街になっているものの、ところどころに往時の面影を残している。
 これらの知識は帰ってきてから知ったことで、歩いたときは何も知らなかった。思いがけず古い家がたくさん残っていて、予想外の収穫となったのだった。今日はそのとき撮った写真を紹介することにしたい。
 上の写真は運河につながれていたボートだ。これは川港になるのだろうか。運河の名前などは地図に載っていないから、実際に港と名付けられているのかどうかは分からない。

住吉-2

 これは飛鳥神社の前の通りだから、富田一色町の町並みだ。少し写真が前後している。
 昭和の雰囲気が色濃い。

住吉-3

 ベンガラ色の壁がかつての賑わいを忍ばせる。京都の一力を思い出した。
 看板の文字は、お茶のみしま園だろうか。かつては料理屋を営業していた建物のようだ。現在はお茶の店もやっていないみたいだった。

住吉-4

 外の塀から玄関までのアプローチが、とても昭和チックだ。懐かしさを覚えた。
 昔の個人病院のようでもある。

住吉-5

 板壁というのだろうか。部分的に昭和のまま時が止まっているようだった。
 古い町並みはたくさんあるし、けっこう写真も撮っているけど、ここはそれらのどこにも似ていない、一種独特の空気感を持っていた。

住吉-6

 もちろん、家並み保存地区でもなんでもなく、町ぐるみで古い町並みを守っていこうというのでもない。ただ、当たり前のように昭和を続けている感じだ。
 出島のような地形になったせいで開発も進まず、時がゆっくり流れたのだろう。

住吉-7

 これほどたくさんの古い日本家屋を見られるとは思ってなかったから、とても得をした気分だった。
 観光客などめったに訪れるようなところでもないだろうから、ここの存在はあまり一般的には知られていないはずだ。生活臭しかしないところがいいと感じた点かもしれない。観光地化されると、町の空気感が多少なりとも変わってくる。

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 格子の美しさをあらためて思う。

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 ここも料理屋だったところのようだ。
 置屋だった建物も残っているようだけど、どれがそうかは分からなかった。

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 丸窓が印象に残る。かつては、丸窓の店などと呼ばれていたんじゃないだろうか。

住吉-11

 このあと、橋を渡って、天ヶ須賀を抜けて、高松海岸まで歩いていった。そのときのことはすでに書いた。
 写真の順序が逆になるけど、ここから富田駅までの間の風景を紹介しておくことにする。
 上の写真は、富田一色町の水門だったと思う。

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 駅を出てすぐの線路沿いの道。
 昔はこちらが正面だったのじゃないかと思うけど、今は東口を出た目の前にイオンがあるから、そちらの方が賑やかになっている。
 右の建物は、駄菓子屋だったか、雑貨屋だったか。営業をやめてしばらく経つ感じだった。
 今更ながら、イオンができる前の富田を訪れてみたかった。

住吉-13

 JR富田駅は、三岐鉄道三岐線の駅でもある。貨物専門の線路が何本もあり、貨物列車もたくさんとまっている。

住吉-14

 時間は飛んで、夜。
 四日市ポートビルで、コンビナートの夜景を撮り、富田浜駅まで歩いて戻った。

住吉-15

 さすがにくたびれて、ベンチに腰掛けて電車を待つ。
 いかにも地方の駅という雰囲気がよくて、写真を撮った。
 名古屋方面か、……って、こっちで待ってちゃダメじゃん。名古屋に帰るんだから、向こうで待たないと。あやうく電車を逃すところだった。

 こうして松阪の旅は終わった。ずっと気になっていた行き止まりの伊勢奥津駅にも行ったし、松阪の町歩きもして、富田、高松海岸も見ることができた。四日市コンビナートも撮って、メニューはすべてこなした。
 あれからまた別の旅をしたのだけど、そのときの話はまた近いうちにしたいと思っている。
 完。

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