老いも若きもみんなで守り伝える御油夏まつり <前編> - 現身日和 【うつせみびより】

老いも若きもみんなで守り伝える御油夏まつり <前編>

御油夏まつり1-1

PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8



 安城の七夕と岡崎の花火を見に行った日、一番最初に行ったのが御油(ごゆ)の夏まつりだった。
 この旅の計画を立てているときにこの祭りの存在を知って、方角的にはついでと言えなくもないし、行けるものなら見てみたいと思った。ただ、御油は東海道の宿場町歩きで6月に行ったばかりだし、これをねじ込むとスケジュールがタイトになるということで、直前までどうしようか迷っていた。当日になってもまだ決めかねていて、豊橋に着いたところでようやく行くと心が決まった。
 その判断は正しかった。思った以上に立派なもので、見ておいてよかったと思ったのだった。

御油夏まつり1-2

 名鉄御油駅は、名鉄名古屋本線の中で利用客が特に少ないところとして一部で知られている。一日の乗車人数は300人ほどで、平成18年は55駅中52位だったそうだ(一番少ないのは、豊川の小田渕駅で200人ちょっと)。
 この日は祭りが行われている土曜日の午前中ということで、もしかしたらワッと降りるんじゃないかと思ったけど、私の他に降りたのは3人だった。祭りはすでに始まっている時間だったとはいえ、日にちを間違えたのかと、ちょっと心配になったくらいだ。
 駅から出たら、ちょうど駅前に山車が来ていて、安心する。
 ちびっこたちが爆竹を鳴らしたり、ロケット花火をやったりして、やたら賑やかだ。遠くからはどんどんという煙火(えんか)の音も聞こえてくる。
 前回訪れたときは、人も歩いていないような静かな宿場町跡だったのに、この日はまったく別の町のように騒然としていた。

御油夏まつり1-3

 近くにある御油神社の神事で、ご神体を神輿に乗せて、町内を一泊二日で練り歩き、厄払いをするというものだ。6地区から6台の山車と巫女車が出て、町内中を歩きながら、御油橋のたもとにある御旅所で一泊して、翌日の夕方、また同じように町を歩いて御油神社に戻っていく。
 夜には奉納花火も打ち上げられ、この2日間、御油の町は夏まつり一色に染まるのだった。
 知名度がどれくらいあるのかはよく知らないのだけど、かなり本格的なもので、町内会のお祭りというレベルではない。
 観光客の姿は多くなかった。写真を撮っている人も何人かはいたものの、列をなして場所取りをしているといったふうではない。これだけのものだから、もっと知名度があってもよさそうだ。

御油夏まつり1-4

 暑いさなか、山車を曳き回すだけでも大変なのに、御神輿もある。厄年の男たちが担いでいるそうだけど、25歳はともかく、42はちょっときつい。61歳ももしかしたらいただろうか。神輿の重量は1トンもあるという。

御油夏まつり1-5

 屋台の上には女の人や子供たちが乗って、笛を吹いたり、三味線を弾いたりしている。
 とても情緒があり、日本らしさを感じさせる。今年の夏は、あちこちで日本の夏を実感している。

御油夏まつり1-6

 山車によっては、若手が中心になって元気に曳いている。
 地区によって若者が多いところとそうじゃないところの差があるのかもしれない。

御油夏まつり1-7

 鼓担当の女の子たちも楽しそうだ。
 中には無理矢理参加させられて嫌な思いをしている子供もいるだろうけど、こういう伝統的なお祭りや行事が地域に根付いているというのはいいことだ。大人になったとき、きっといい思い出になっていることだろう。

御油夏まつり1-8

 彫り物が立派な山車。
 明治時代の山車もあって、どれも古そうだった。この狭い地区に6台も山車が残っているのは立派なことだ。

御油夏まつり1-9

 山車の車輪。
 木製で、重たいものを支えているから、傷みも早いのだろう。古くなった車輪が御油神社に積まれていた。

御油夏まつり1-10

 白装束のおじいさんとおばあさんの人形が曳かれている。
 何か意味があるのだろうけど、何を象徴しているのか分からなかった。御油神社の祭神はイザナミノミコトだ。だとしたら、年を取ったイザナミとイザナギということか。

<追記>
 能で演じられる「高砂」の老夫婦だと教えていただいた。

御油夏まつり1-11

 とにかくたくさんの若者と子供が参加していて、そこに感心した。地区がどれくらいの範囲なのか知らないけど、あれだけ大勢の若手がいるとは驚いた。今どきの若者はこんな祭りは嫌がりそうなのに、地区を挙げてみんなで伝統行事を守っていこうという姿勢が見えて、好感が持てた。

御油夏まつり1-12

 子供たちは若干疲れ気味というか、退屈していたかもしれない。
 朝の8時半から12時までが初日で、2日目は夕方の4時から夜の8時半までという長丁場だ。暑さもこたえるだろう。
 祭りのクライマックスは、松明に照らされた御油神社の石段を、男たちが神輿を担いで、うぉーっと叫びながら一気に駆け上がっていくシーンだ。
 御油の花火もバラエティに富んでいてなかなかいいそうだから、機会があれば次は夜の部を見に行きたい。

御油夏まつり1-13

 祭りを撮るというのは実質今年が初めてのようなもので、最初は何をどう撮っていいのか分からず戸惑ったけど、結局のところ、人を撮ればいいのだと分かった。全体を説明的に撮らなくても、参加している人を撮れば、祭りの雰囲気は伝わる。

御油夏まつり1-14

 巫女さんの衣装を着た女の子かと思ったら、男の子だった。
 男の子が巫女さんをやるというのは、他でもけっこうあるようだ。

御油夏まつり1-15

 山車曳きはこんな様子。みんなでぞろぞろ練り歩く。

 御油神社は前回の宿場歩きのときに行かなかったので、今回挨拶に行ってきた。
 その様子は次回の後編で紹介することにしたい。
 つづく。

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コメント
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お囃子吹きたい

超ハードスケジュール!
お疲れさまです。。

御油の夏まつり、みんないい笑顔ですね。
山車もお神輿も渋くて本物感があります。

上から13枚目の写真が特にいいなと思いました。

2010-08-12 20:48 | from いちこ

趣味優先

★いちこさん

 こんにちは。

 お祭りを見てると、やっぱり見てるより参加した方が楽しそうですね。
 特に踊りとかは。
 撮る楽しさも知りました。
 被写体が好みに走りがちなのは仕方がないところです(笑)。

 この日はまだ他にも2ヶ所、メニューをこなしたのでした。

2010-08-13 02:12 | from オオタ | Edit

夜になると川と山でひっきりなしに花火がでてますよ。

土曜日は岡崎とかぶりますが日曜日もやってます。

2016-08-15 19:33 | from 中の人

御油の夏まつり

>中の人さん

 こんにちは。
 コメントいただきありがとうございます。
 御油の夏まつりはこのとき2010年に行ったきりで再訪が叶っていません。
 花火もいいみたいですね。いいロケーションで撮れそうだったから、機会を見つけて行きたいと思います。
 

2016-08-15 22:56 | from オオタ | Edit

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