街の風景 ---そこには人がいる - 現身日和 【うつせみびより】

街の風景 ---そこには人がいる

人のいる風景

PENTAX K10D+PENTAX DA 55-300mm f4-5.8



 今日は街の風景---人編をお送りします。
 街を撮るのが好きなのは、そこに人がいるからだ。人間が作り出した風景の中に人間がいるのはごく自然なことで、逆に人がいないと不自然な風景に感じられる。ただ、人が入っていれば何でもいいかといえばそうではない。心惹かれる光景というのはそれほど多くはない。場所と登場人物の幸運な出会いによって街の風景写真は生まれる。撮ったシーンのどこがよかったのかと訊かれると答えに困るのだけど。

人のいる風景-2

 そこに桜があるだけで、なんでもないシーンが、なんとなくいいシーンに思える。
 桜は春の主役であると同時に、偉大な名脇役にもなる。そういう写真を撮りたいと、いつも思っている。

人のいる風景-3

 団地の下の広場でサッカーをする団地っ子たち。
 そんな光景を見ていると、自分が少年時代を過ごしたときとそれほど変わっていないように思える。子供が子供らしさを失ったわけではない。

人のいる風景-4

 団地の姿形に興味があるわけではなくて、団地の持つ空気感や風景に惹かれる。お年寄りとお母さんと子供たちが共存している光景が、昭和のノスタルジーを思い起こさせるからだろうか。これも一種の団地萌えと呼べるのかどうか。

人のいる風景-5

 ギターを持った渡り鳥はもういなくても、ギターを持った青年は街にいる。ギター少女もたまに見かける。
 ずっと以前に一度だけ、夕焼けの海に向かってギターをかき鳴らしながら大声で歌う青年を見たことがある。あのシーンは今でも忘れがたい。もう一度あんな場面に出会えたら、きっといい写真を撮れるのにと思う。

人のいる風景-6

 表通りに面した古い日本家屋の名残。
 格子窓や黒い木の家は、現代の町並みにも違和感なく溶け込む。こういう家がどんどん少なくなっているのは残念なことだ。

人のいる風景-7

 シャッター店舗も、ここまで来るとかえって絵になる。
 単につぶれた店の跡ではなく、そこに夢の残骸を見る。開店当初はみんな夢を実現させたと喜び勇んだろうに。

人のいる風景-8

 街中で暮らしていると救急車には慣れてしまって心が反応しなくなるのだけど、出動中の消防車となるとさすがに無視はできない。近くで火事があったのかと気になる。消防車のサイレンは、殺気立っているようにさえ聞こえる。
 田舎にいると、救急車というのはものすごく非日常のものだから、近くでサイレンが聞こえるとかなり驚く。親しい人に何かあったのかと考えるから。街中では救急車も他人事になってしまう。

人のいる風景-9

 母と娘は見上げて何を見ていたのだろう。なんだか気になった。

人のいる風景-10

 爽やか若手カップル。
 昔に戻りたいという気持ちはさらさらないけれど、こういうシーンを見ると、もう自分はこんな時代に二度と戻れないんだと思って、少しだけ悲しいような気分になる。

人のいる風景-11

 桜の下、散歩の犬は、花の匂いより、出店のホットドッグの香りより、土の匂いが気になったようだ。

人のいる風景-12

 青信号に変わったのを見て、横断歩道を悠々と渡っていく猫を見た。慌てず騒がず、本当に信号が分かっているかのような落ち着いた足取りだった。
 その姿を見て驚くおばさま。私の方が慌てて写真を撮ったから、手ブレてしまった。猫に負けたと思った。

スポンサーリンク

関連記事ページ
コメント
非公開コメント

オオタさん、こんにちは^^
わ~見事なまでの人のいる風景ですね~
いろんな人がいるんだな~って
改めて思いますね^^
生を感じます。。
オオタさんの、もうあんな頃には戻れないんだな~
という気持ちわかります^^
私もそう思うことありますもん。。
ちょっと切なくて・・・
そう思って見ると、また写真も違いますね^^
最後の猫ちゃんは、すごい!恐るべし!ですね(笑)

2010-04-07 14:18 | from にこ

人探し

★にこさん

 こんにちは。
 人を見つけると反射的に撮る私。(^^;
 いい風景探しよりも、どうやって人を入れようかというのを優先させがちです。
 イメージはいくつかあるんだけど、そんなに都合よくはいかないですよね。
 カップルを撮りたい気持ちも強いんだけど、どこまで踏み込んでいいのか迷いどころです。

 街をうろついてる猫は危なっかしいけど、気をつけて無事に生き延びてくれーと、いつも思います。
 あの猫みたいに賢くて恐れを知らないのもかえって危ないのかも。

2010-04-08 00:29 | from オオタ | Edit

トラックバック

http://utusemibiyori.com/tb.php/1751-90c17f9c