6月の森の主役は花から虫へ <海上の森前編> - 現身日和 【うつせみびより】

6月の森の主役は花から虫へ <海上の森前編>

海上の森6月1-1

PENTAX K10D+TAMRON SP 90mm f2.8 / TAMRON 70-300mm f4-5.6



 前回の海上の森行きは5月の終わりだった。それからひと月もしないうちの再訪となったわけだけど、これほど短い間隔で行くことは珍しい。特にこれといった目的意識があったわけではなくて、梅雨の合間の晴れ間で、往復2時間で何か撮れるところと考えたとき、思いついたのが海上の森しかなかっただけだ。
 今は神社仏閣の気分ではなく、街中へ撮りに行くには気力不足だった。マクロレンズで撮るものがあるところといえば行き先は限られる。近場の公園や緑地へ行っても、今の時期は撮るものがあまりない。
 本命は豊田市自然観察の森だったのだけど、往復だけでも2時間以上かかるし、せっかく行くなら現地時間が2時間は欲しいということで、今回は見送りとなった。あそこか5月から7月にかけてが一番いい時期だから、できれば近いうちに一度行きたいと思っている。
 で、海上の森だ。前回は赤池方面の入口から入って、赤池、湿地と回った。今回は屋戸橋を渡って四ツ沢へ向かうすぐ右の入口から入って、湿地を目指すコースを取った。
 この道は、はっきり言っておすすめできない。道がワイルドすぎる。夏場は特にすごいことになっていて、肩くらいある草をかきわけ、かきわけ進み、蜘蛛の糸攻撃に晒され、激しいアップダウンに悪戦苦闘しながら進むことになる。急勾配の下りに、身の危険を感じた。

海上の森6月1-2

 たぶん、アザミのつぼみ。
 花は咲いているときだけが被写体じゃないことに気づく。つぼみもそうだし、枯れたあとも面白かったりする。
 自然界の造形と色彩は多様で奥深い。

海上の森6月1-3

 アザミの花。パンクヘアーの後頭部にも見える。
 アザミは種類が多いから、詳しい名前までは知らない。一般的なのはノアザミだけど、日本だけで100種類以上のアザミがあるそうだ。
 たくさんアザミの種類を知っていても、自慢する場がないから、アザミに詳しい人は悔しい思いをしているかもしれない。

海上の森6月1-4

 6月終わりの森は、野草も少なくなって、主役は花から虫へと移る。
 これはこの時期の海上の森にたくさんいるキイトトンボだ。
 水に近いところが好みで、街中ではほとんど見かけない。昔は田んぼなんかによくいたけど、最近は見なくなった。でも、いるところにはたくさんいる。
 目が点でとぼけているように見せかけて、口元は凶暴さを見せる。小さな虫を捕まえて、むしゃむしゃ食べる。蚊とか小さな羽虫なんかを食べるから、人間にとっては益虫の部類だ。

海上の森6月1-5

 カマキリの子供も久しぶりに見た。
 昔は学校の校庭とかにも普通にいたけど、最近は街の公園などでもあまり見ない。身のまわりに普通にいるものが近い将来珍しい生き物になるなんて、あの頃は思いもしなかった。

海上の森6月1-6

 夏の湿地といえば、なんといってもハッチョウトンボだ。
 前回は会えなかったけど、ひと月後の今日はたくさんいた。今年もちゃんと生まれてくれたかと安心する。
 日本で一番小さなトンボのハッチョウトンボは、一生を数メートルの範囲内で過ごす。だから、毎年いるところにはいるし、いないところには決していない。
 ハッチョウトンボを見たことがないというのが人生においてどれくらいの損失なのかは分からないけど、見られるものなら一度でも見て欲しいと思う。日本にはこんなにかわいいトンボがいるんだということを自分の目で見て知って欲しい。

海上の森6月1-7

 警戒心というのがほとんどないハッチョウトンボは、どれだけ近づいてもほとんど逃げない。たまに飛んでも、またすぐに元の場所に戻ってくる。何しろ縄張りが狭いから。
 だから、モデルとしてはこんなに撮りやすいやつはいない。

海上の森6月1-8

 赤いオスに対してメスはオレンジっぽい縞模様なのだけど、未成熟のオスもよく似ているので、判断は難しい。これはメスじゃないかと思うけど、確信は持てない。
 ハッチョウトンボはオスの方が多くて、メスは少ない。目立たないから見つけにくいという点を差し引いても、割合がかなり違う。

海上の森6月1-9

 シオヤトンボのメスと見たけど、どうだろう。
 トンボの判別も難しい。もっと勉強しよう。

海上の森6月1-10

 アメンボウ。
 水に浮いて水上を移動できるというのはよくぞ思いついたアイディアだ。地表、地中、水中、空中はそれぞに生き物がいるけど、水面というのは盲点だ。
 アメンボウは、実はカメムシの仲間だ。あるとき、チャレンジ精神を持ったカメムシが水面に浮くことを思いついて挑戦してみたところからアメンボウは生まれたのかもしれない。
 アメンボウという名前は、なんとなく雨上がりの水たまりにいるところから名づけられたと思い込んでいる人が多いかもしれない。実際は、カメムシ同様匂いを持っていて、それが飴に似ているというんで飴んぼと呼ばれるようになったとされている。
 興味がある人は、捕まえて匂いを嗅いでみるといいかもしれない。

海上の森6月1-11

 空に向かってホオジロが高らかに鳴いていた。相変わらずいい声でさえずる。

海上の森6月1-12

 うーん、これはなんだろう。分かりそうで分からない。
 大きさはツグミくらいだけど、ツグミはもう渡っていった。アオジかなと思いつつ、それも違う気がする。
 夏の野鳥を撮るのは難しいけど、チャンスがあればもっと撮りたい。

 6月の海上の森写真は、後編につづく。

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コメント
非公開コメント

こんばんは
いつもながら、繊細な写真ですね。
かなりシャッターチャンスには、時間がかかっているんではないのでしょうか。

2009-06-27 17:48 | from とたさん | Edit

スナップ的に

★とらさん

 こんにちは。

 マクロ写真はやっぱり楽しいです。
 花より虫の方が動く分難しいのだけど、その分面白く感じてます。

 撮り方はかなりいい加減です。(^^;
 手持ちで適当にパチパチ撮って、ササッと移動するって感じで、本当はもっとじっくり撮らなくてはいけないんだよなぁと、いつも思っているのです。

2009-06-28 00:57 | from オオタ | Edit

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