松本城登城を終えて満足納得の国宝天守制覇 - 現身日和 【うつせみびより】

松本城登城を終えて満足納得の国宝天守制覇

松本城2-1

PENTAX K10D+DA 16-45mm f4



 前触れもなく昨日続きから始まる。松本城の天守紹介の後編だ。
 板の間をぐるりと回り歩いて、急な階段をどんどん登っていく。階段は急角度で狭く、その上対面通行なので、途中から渋滞が始まった。天守ではよくあることだ。今週末は花見客で混雑するだろうから、下手すると登って下りるまで1時間以上かかるなんてことにもなりかねない。去年の彦根城がそうだった。
 階段はかなり危険なので注意が必要だ。戦国期に作られた天守は、とにかく戦での守り重視なので、快適性などまるで考えられていない。登りよりも下りが怖い。滑り落ちると笑い話では済まない。
 昔の人は、甲冑を着けたまま階段を駆けていたんだろうか。現代人とは元気さの質が根本的に違う。
 ちなみに、戦国時代の男性の平均身長は160センチ弱くらいだったと言われている(150センチという説もある)。徳川綱吉は125センチくらいしかなかったという。
 食事が貧しかったというのが大きな要因だろうけど、それでもおなかを空かせながら戦場を駆け回っていたんだから、すごい。
 私たちは戦国時代にロマンのようなものを感じるけど、実際自分が戦国の世に放り込まれてしまったと想像してみると、ロマンなんて悠長なことは言ってられない。想像を絶するしんどさだろう。命を賭けて燃えられるものがあったからうらやましいなんてのは幻想で、単純に言って内輪揉めの殺し合いでしかない。あの時代があったからこそ今があるわけだけど、無邪気に賛美するのもどうかと思う。彼らも、平和な時代が来ることを願って戦っていたのだということを忘れないようにしたい。

松本城2-2

 途中の階から見た本丸御殿跡。
 こうして上から見ると、芝生の色がまだ茶色いのがよく分かる。季節はまだ初春で、春になりきっていない。名古屋に比べるとひと月とまではいかないまでも2週間くらいは季節が遅れている感じだった。
 初夏になれば、ここの芝生もきれいな緑色になることだろう。
 冬は松本城あたりもよく雪が積もるんだろうか。

松本城2-3

 6階の最上階に到着。
 城全体の大きさからすると、ここは狭く感じる人が多いかもしれない。意外に狭いねと話す声が聞こえた。
 まあどこもこんなものだろう。標準的な広さじゃないだろうか。
 天守の最上階というのはどういう役割だったのだろうか。安土城のような趣味的な城は別にして、戦のために建てた城の天守閣というのは、特にこれといった役割を持たなかったのではないかと思ったりもする。軍議を開くには狭いし、攻めてくる敵を迎え撃つには遠すぎる。
 松本城は四階に城主御座所というのがある。御簾で囲まれていて、城主の座る場所があったから、いざ戦闘となったときは、そこが本陣のようになったのだろう。
 天守最上階内部の資料は残っていないのだろうか。それがあるなら、もう少し当時の様子を再現して欲しいところだ。どの城も、観光客向けの展望台のようになってしまっていて味気ない。

松本城2-4

 天井の木枠を見上げていたら、高い空間に神棚らしきものを見つけた。あれは何だ。
 帰ってきてから調べたところ、二十六夜社という祠で、1618年に勧請したものだそうだ。
 天守番の川井八郎三郎という武将の前に二十六夜様が現れて、自分を祀るようにと告げたのだとか。
 以来、この神様が松本城の守り神になったという。

松本城2-5

 最上階からの眺め。
 安全策として金網が張られていて、写真撮りには厳しい。
 北アルプスや美ヶ原などを見渡すことができる。ここは周りに高い建物が少ないから、見晴らしがいい。
 最上階は地上22メートルというから、ビルの7階から8階に相当する。現代人の感覚からしてもけっこう高いのだから、昔の人にしたら超高層な建物という感覚だっただろう。

松本城2-6

 屋根に鯱がいた。展示してあったものの後釜か。たぶん小天守に乗っているやつだったと思う。

松本城2-7

 明治に撮られた古写真が飾られていた。絵みたいだけど、ちゃんと写真だ。
 全体的な様子というか雰囲気がけっこう違っている。今の松本城は、二度の大きな修繕があったから、そのときオリジナルから少し離れてしまったようにも思う。外観の黒塗りも、昔の感じとはちょっと違うんじゃないか。

松本城2-8

 階段を下りて、月見櫓に辿り着いた。
 1630年前後に、家光が長野の善光寺へ参拝へ行く途中に松本城にも立ち寄るという話になって、それを迎えるために増築したとされている。
 実際、家光がやって来ることはなかった。どういう経緯で来なかったのか、詳しいことは知らない。

松本城2-9

 天守から出てきて、最後にもう一回外から写真を撮ることにした。
 朱塗りの埋の橋を入れて撮るのが定番で、ここには集合写真用のひな壇も用意されている。
 って、キミ、誰だい? うちの子かってくらいのフレームインではないか。親御さんにこの写真を送ってあげたいくらい、バッチリな記念写真になった。

松本城2-10

 もう少し南に回り込んだ。ここからの角度もなかなか美しい。松本城は周りに障害物が少ないから、絵になりやすい城だ。
 城の右下に見えている赤い部分が月見櫓になる。いかにも増築しましたという感じだ。

松本城2-11

 松本城の桜は、ようやく咲き始めで、まだ五分咲きもいってないようだ。今週末はまだ見頃にはならないか。満開はあと一週間後くらいかもしれない。

松本城2-12

 池の鯉は、色とりどりの錦鯉よりも、黒い鯉が多い。お城が黒だからそれに合わせたというわけでもないのだろうけど。

松本城2-13

 最後にもう一枚、梅と絡めて撮っておく。

 松本城編もこれで前後半が終わって、松本シリーズ自体も、あとは番外編一回を残すのみとなった。
 今回は桜巡りが主で、もう一つが松本城の登城だった。前回のようにあちこち欲張って回らなかった。
 でも、いろいろ収穫もあって、満足もした。満開の安養寺だけはいつか見に行きたいと思っている。そのときは別の場所と絡めて行くことにしよう。
 松本城登城を果たして、国宝4つをすべて回り終わった。姫路城、彦根城、犬山城、松本城と。次の目標は、現存12天守ということになる。そのうち4つが四国だから、四国遠征も考えよう。弘前城の桜が咲くのは、まだしばらく先だろう。

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コメント
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質感

1枚目の写真

空気感というかしっとり感というかリアルというか

なんかすごくいい感じですね

2009-04-09 19:56 | from ただとき | Edit

黒光り

★ただときさん

 こんにちは。

 松本城天守は、やはり400年の歳月の重みがありました。
 私も板張りの感じが好きなんです。
 黒光りしてたりすると、こりゃいいねと、写真を撮るのでした。
 

2009-04-09 22:13 | from オオタ | Edit

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